英語圏では、日本のように「付きあってください」などと「告白」して交際が始まることはあまりないので、お付きあいをはじめるときの定番のフレーズはないかもしれません。Will you be my girl(friend)?「彼女になってくれますか」という古典的なフレーズがありますが、小学生みたいで大人はあまり使わない気がします。基本的にあちらの男性は好きな女性をベタぼめしますので、恋のはじまりはわかりやすいかも。ただ、体の関係がはじまってもすぐにステディな仲とは考えていないこともあるので、そのあたりの見極めがむずかしいかもしれません。■ほめる:照れかくしの意味がこめられた愛情表現もほめ言葉としては、「ユーアービューティフル!」系のストレートなものはわかりやすいですよね。ほかに、最近よく聞くほめ言葉といえば、You are a complete package.「きみは完璧な女性だ」などがあります。また、関係を深めたいことを示唆するときには、I think we are connected. There’s chemistry between us. なども。どちらも「ぼくたち合うよね」という意味ですが、chemistry「化学反応」は、お互いがひかれあうときのあの抵抗できない感じがよく表れていて、うまいなあと思います。もうひとつ、おもしろい表現には、You’re alright[all right].「きみ、まあまあだね」というのがあります。ずいぶん失礼な感じがしますが(もちろんそのとおりの意味で使われることも…)、これ、じつはひかれているのにクールを装う、照れかくしの意味で用いられることも。とくに、口論などで出だしがスムーズでなかった場合などに使われます。映画『ピクセル』の主人公たちも使っていました。■別れる:ストレートな表現を避ける傾向に一方、微妙なのが別れのとき。はっきり言ってくれればいいのですが、そこは体裁をけっこう気にする英語圏の人たち、きつい言葉を避けてあとは相手に察しさせるという、なんだかズルい表現が多いように思います。・I’ve moved on. 「先に進んでしまった(新しい相手ができたり、心変わりなどで)」・I’m just not ready yet.「まだ真剣に付きあう準備ができていない」・We can still be friends.「友だちでいよう」・I need some time off/ space. 「少し時間/スペースがほしい」これらはまだいいほう。You can do so much better. 「(ぼくがいないほうが/ほかの人とのほうが)きみはずっとうまくいくよ」などは、一見相手のことを思っているように聞こえますが、実際は自分の都合で逃げているというズルい表現ですよね。別れを切りだす際のマナーも気になります。最近では、一方的にテキストメッセージで別れを宣告、なんてこともめずらしくありません。もっとひどい場合は、電話やメールなどにいっさい返信しなくなるなんてことも。一部で ghosting「ゴースティング」などと言われています。別れを面と向かって切りだすのは、最低限のマナー。言語関係なく気をつけたいものです。
2016年04月02日「ねえママ、とんかつは、生きた豚さんだったの?」「面倒なのに、犬の散歩に行かないといけないの?」「体のなかは、どうなっているの?」ある日、子どもからこんな質問をされたら、一体どのように答えたらよいのでしょうか? 大切な問題ですが、どこまで話してもよいものなのか…。とまどいますよね。ちょっぴり深刻ですが、避けて通ることのできないテーマである「いのち」。その「いのち」を親子で話し合うときに、おすすめの3冊の本を紹介します。いのちを食べるとは?『 いのちの食べかた 』(森達也・著/イースト・プレス)子どもたちが大好きな「お肉」。ですが、「どうやって、牛さんはステーキになったの?」と訊かれたら、とても答えにくくはありませんか?「小さな子には残酷!」「食肉業の歴史を話すべきなのかしら?」そんな疑問が頭をよぎります。でも、ウソはつきたくないですよね。『いのちの食べかた』は、事実に目をそむけることなく、動物が食卓に上るまでをたんたんと書いています。たしかに、家畜が食肉になる過程はどうしても刺激が強いものです。しかし、『いのちの食べかた』には動物たちを苦しませて命を絶つと肉がまずくなるため、できるだけ恐怖や苦しみをあたえないように工夫していることなどが、詳しくつづられています。だから逆に、この本を読むとほかの生物の命をいただいている、という後ろめたさから解放されます。命を提供してくれた牛や豚や、食肉の加工にたずさわるすべての方々へ、感謝の気持ちを伝えたくなる1冊です。犬が語る「どうして?」『 どうして? 犬を愛するすべての人へ 』(原作・ジム・ウィリス/文・石黒謙吾/絵・木内達朗/アスペクト)ペットは大切な家族です。でもそれは、なぜでしょうか? 子犬を引き取った人は、最初のうち、小さくてめずらしいその存在に、ご飯をあげたり、ブラッシングをしたり、こまめに世話をしてあげるはずです。ところが、日にちがたつと、散歩に行ったり、遊んであげたりするのも面倒になるかもしれません。特に子どもは興味の対象がうつろいやすいもの。だけど、ワンちゃんは生きています。「毎日、面倒を見る約束だったでしょ!?」と声を荒げても、子どもの心は動きません。そんなときは、この絵本を開いてみてください。「どうして?」この言葉は、いたずら好きの子犬に飼い主が言ったセリフでした。やがてその子犬は、かしこく忠実に成長していきます。しかし、楽しい日々は長くは続きませんでした。人の事情だけで、安楽死されることになった犬が、今度は人間に問いかけます。「どうして?」と。この本には悪役が登場しません。けれども、誰の心のなかにでも存在する「まいいか」という気持ちが重なると、結果的に取り返しがつかない事態をまねくことを、わかりやすく表現しています。体のなかを大冒険!『 最高に美しい人体図鑑 』(監訳・奈良信雄/エクスナレッジ)テレビで手術のシーンが出てきたら、目をそらす人は多いのではないでしょうか。体のなかは、気持ち悪い! おどろおどろしい!そんなイメージがあるかもしれません。しかし本当は、人体は美しいのです。この図鑑では筋肉や骨、血管や胃腸などを、大きくて詳しいイラストで紹介しています。あざやかな色彩と立体感がある描写は迫力満点。まるで、体内側にもぐりこんだような臨場感にあふれています。パーツのひとつひとつを拡大しているため、「人体図鑑」特有の生々しさははなく、「宇宙図鑑」を眺めているようなスケールの大きさが魅力的です。親子で体のなかのフロンティアを大冒険してみませんか?「いのち」は、軽い話題ではないからこそ、親子でしっかり、納得いくまで話し合いたいテーマですよね。紹介した本を読みながら、子どもと話してみるのもいいかもしれません。
2016年03月12日『あの日のように抱きしめて』『陽だまりハウスでマラソンを』など、心に迫る良作が数多いドイツ映画。今年は、ある夫婦のいのちと向き合う5日間の旅を通して、人生の素晴らしさを伝える『君がくれたグッドライフ』が、5月21日(土)より日本公開されることが決定した。年に1度、決まって自転車での旅に出る6人の仲間たち。持ち回りで行き先を決めるのだが、今年はハンネス(フロリアン・ダーヴィト・フィッツ)とキキ(ユリア・コーシッツ)夫婦は、ベルギーを選ぶ。友人たちは「チョコレート以外に何があるのか」とボヤくが、ハンネスの選択には、ある深い理由があった。ALS(筋萎縮性側索硬化症)と宣告された彼は、尊厳死の許される国ベルギーをめざして、今回を人生最期の旅にすると決めていたのだ。真実を知った仲間たちは大きなショックを受けるが、彼の願いを叶えることを決意。いつものように、旅行中に実行しなければならない“ムチャな課題”を出し、実行するたび笑顔で笑い合う旅は、このままずっと続くかのようにみえたが…。トロント、ロカルノなどヨーロッパをはじめ世界各国の国際映画祭で上映されるや、尊厳死をテーマにした作品にもかかわらず、愛し合う夫婦と仲間たちの美しい旅に笑い声が響き、涙があふれ、「どう死ぬかではなく、どう生きるかを描いた映画だ」と絶賛を受けた本作。本国ドイツでも数々の賞に輝いた。ALSを宣告される主人公ハンネスを演じるのは、『ヴィンセントは海へ行きたい』でドイツ映画賞「主演男優賞」を獲得、本作でもジュピター賞を受賞した国民的俳優、フロリアン・ダーヴィト・フィッツ。また、妻役を演じたユリア・コーシッツも、ドイツ映画批評家協会賞にノミネートされるなど高い評価を受けている。2人とも、“もし自分なら”“自分の愛する人だったら”と自らに問いかけずにはいられない、胸に迫るリアルな心情を見事に演じている。監督は、世界各国の映画祭で高く評価されているクリスティアン・チューベルト。公開決定と併せて解禁となったポスタービジュアルは、最期の旅で心からの笑顔を見せるハンネス&キキ夫婦を大きく捉えており、いのちと真摯に向き合った2人と、仲間たちが臨むかけがえのない旅のひとコマが胸に迫る、印象的なビジュアルとなっている。『君がくれたグッドライフ』は5月21日(土)よりヒューマントラストシネマ有楽町、YEBISU GARDEN CINEMAほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2016年02月04日誰もが知るピーター・パンの誰も知らない出生を描いた冒険ファンタジー大作『PAN ~ネバーランド、夢のはじまり~』のメガホンをとったジョー・ライト監督と、“今最も美しい少年”と話題を集める主人公ピーター役のリーヴァイ・ミラーがPR来日を果たし、取材に応じた。その他の写真『ハリー・ポッター』シリーズで世界的なファンタジーブームを巻き起こしたワーナー・ブラザース映画が手がけた本作。近年、ディズニーの実写作品を中心に、児童文学の古典を“新解釈”で映画化するのが一種のトレンドになっているが、ライト監督は「あえて意識はしていない。もっとシンプルに、少年の視点から空想が生み出すカラフルな夢世界を描きたいという思いがあったんだ」と振り返る。その上で「古典と呼ばれる名作を、繰り返し紡ぎ直すことで、次世代に語り継ぐ意義があると思うんだ。そういった作品には常に、勇気と信念、そして想像力の重要さが描かれる。それらが人生の“闇”を乗り越えるために必要だと、今を生きる人々に思い出してほしいからね」と本作に込めた強い思いを明かしてくれた。そんなライト監督の思いを、主人公として体現するのが、来日中に13歳の誕生日を迎えたミラーだ。その凛とした表情と感情豊かな演技は、黒ひげ役のヒュー・ジャックマンをして「きっと世界中は彼に恋するはず」と太鼓判を押すほど。ミラーも「ヒューから教わったのは、まず演技を楽しむということ。彼が黒ひげを演じる姿は(日本語で)スゴイ!」と大先輩に敬意を表す。「冒険好きなところはピーターに似ているかな。でも、僕自身はピーターと違って、早く大人になりたいと思っている」(ミラー)、「才能にあふれるのはもちろん、主人公として映画全体をけん引する勇敢さを持っている。何事にもオープンだし、そこそこハンサムだからね(笑)」(ライト監督)。原作がもつ精神を、現代的なアプローチで磨き上げた『PAN ~ネバーランド、夢のはじまり~』は、胸踊るファンタジーの枠を超えて「冒険を通して、自分を発見する」ヒューマンドラマに仕上がっている。『PAN ~ネバーランド、夢のはじまり~』10月31日(土)新宿ピカデリー、丸の内ピカデリーほか全国公開取材・文・写真:内田 涼
2015年10月20日ニューヨークの街角で音楽がつないだ予想外の出会いと、新しい一歩を踏み出せる物語『はじまりのうた』のブルーレイ&DVD発売記念イベントが10月7日に、都内で行われ、“謎の美男子”として話題を集めているマルチクリエイターのGENKINGと映画コメンテーターの有村昆が出席した。その他の画像監督は『ONCEダブリンの街角で』でアカデミー賞を受賞し、注目を集めたジョン・カーニー。ミュージシャンの彼に裏切られ傷心したシンガーソングライターのグレタ(キラー・ナイトレイ)は、会社をクビになったばかりの音楽プロデューサー、ダン(マーク・ラファロ)と偶然出会い、一緒にアルバムを作ろうと話を持ちかけられる。資金のない二人の収録スタジオは、なんとニューヨークの街角。この無謀な企画が小さな奇跡を起こし始める。「芸能界に入ってから忙しくなりすぎて、事実婚のような状態だった彼と昨年別れたばかりなので、とっても共感ができました」とGENKINGが話すと、「まさにキラー・ナイトレイの彼みたいな感じですね!」と有村は羨ましそうな表情。「僕の場合は、いずみん(丸岡いずみ)と給料明細を見比べると、うーんっていうときがあるわけですよ。キーラ・ナイトレイの切ない気持ち、応援したいけど、僕も頑張っているんだけどなと言いたくなる微妙な気持ちがとてもわかる」と自虐的な言い回しを交えながら、本作がいかに心情を繊細に描いた作品かということを紹介した。セル版では、洋画初のDTS Headphone:X音声を採用。ヘッドフォンをつけ体験したふたりは、「映画館の音みたい」(GENKING)、「360度いろいろな角度から聞こえてきて、振り向きたくなっちゃいますね!」(有村)と目を輝かせた。 初回限定生産仕様には、ふたりで楽しめるスプリッター付きということもあり、「誰か一緒に聞く相手を募集中! 事務所に連絡して欲しい、条件は外見重視」とアピールをするGENKINGの大胆な恋人募集中発言に、会場からは笑いが漏れた。また、「NYをイメージして描いた」という本作のタイトルをギターにペイントしたものを初公開。タワーレコード渋谷店にて期間限定展示される。本作は、全米5館で限定公開された後、クチコミで1300館にまで公開劇場が拡大。“インスタグラムの王様”と呼ばれるGENKINGは「映画応援隊長として、ブログやインスタグラム、ツイッターなどSNSで良さを広めていきたい」と意欲を見せ、最後に「僕も中学生の頃から夢見ていた芸能界に入るという夢が今年の3月に叶ったんですが、この映画は夢を追いかけている方や、行き詰まっている人、全ての人に共感できると思うので、見てくれなきゃやーよ」と自身の決まり文句で締めくくった。『はじまりのうた』ブルーレイ&DVD発売中ブルーレイ:4700円+税DVD:3800円+税発売・販売元:ポニーキャニオン取材・文・写真:小杉由布子
2015年10月07日キーラ・ナイトレイ主演の『はじまりのうた』のブルーレイ&DVDが10月7日(水)にリリースされるのを記念して、11日に、本作の応援アーティストに就任した城南海(きずき みなみ)と、スペシャルサポーター有村昆によるトークイベントが行われ、城が劇中歌『Lost Stars』を披露した。その他の画像『once ダブリンの街角で』のジョン・カーニーが監督と脚本を手がけた本作は、ナイトレイのほか、マーク・ラファロ、マルーン5のアダム・レヴィーンらが出演。劇中でナイトレイとレヴィーンが歌う『Lost Stars』は、第87回アカデミー賞歌曲賞にノミネートされた。城は「スタートから素敵な音楽が流れていて、感動しました。キーラ・ナイトレイの歌声にもびっくりしました!」といい、「道で出会った人たち、友だちのミュージシャン、皆悩みや葛藤を抱えているけれど、皆を巻き込んでニューヨークの街角でレコーディングしていくなんて、画期的ですよね!音楽的にもすごく面白い作品だなって思いました」とコメント。映画コメンテーターの有村は、「非常に音楽も素晴しくて、秋の夜長に大人が楽しめる1本だと思います」と話し、「ちなみに夫婦で似たような仕事をしていると、キーラの気持ちがよくわかるんですね。ある時フジテレビの『バイキング』で予算が足りなくなったということで、いずみんだけが残って、アリコンが首を切られるということがありまして(笑)。夫婦で共感できる話でもありました(笑)」と明かした。また有村は、リリースされるブルーレイ&DVDの“DTS Headphone:X”システムについて触れ、「このシステムは、ご家庭のヘッドフォンやイヤフォンを使って聞くと臨場感があり、いままで体感したことがないようなサラウンドで音響が楽しめるというものです。思った以上の臨場感だったので、新しい楽しみ方ですね!」とPRした。『はじまりのうた』ブルーレイ&DVD:10月7日(水)発売ブルーレイ:4700円+税DVD:3800円+税※レンタルDVDも同時開始発売・販売元:ポニーキャニオン
2015年09月14日キーラ・ナイトレイが主演を務め、マーク・ラファロ、アダム・レヴィーンらが出演した映画『はじまりのうた』のブルーレイ&DVDが10月7日(水)にリリースされることが決定し、ナイトレイが日本の映画ファンに向けてコメントを寄せた。その他の写真本作は、『once ダブリンの街角で』のジョン・カーニー監督がメガホンを執り、ニューヨークを舞台に、恋愛や家族、仕事、夢など様々な悩める人々が音楽を通じて人生の新たな一歩を踏み出す姿を描いた物語。日本では単館公開ながらも、口コミで動員を増やし、興行収入1.5億円のヒットを記録した。主演のナイトレイは「この映画に出演しようと思った一番の理由は、台本が非常にポジティブで希望に満ち溢れていたから。ものすごくありふれた“ベタ”な映画にならずに“希望”を映画に盛り込むのって、実はとても難しい事だと思います。『はじまりのうた』はリアリティのある、独特な映画です。是非、ご覧下さい」とコメント。劇中で披露されるナイトレイの歌は公開時に高い評価を集めたが、カーニー監督は「アイルランドとアメリカの優れたソングライターたちが素晴らしい楽曲を作り上げてくれました。そして、実に才能豊かな俳優とミュージシャンが見事なコラボレーションを披露しているので、見どころもたくさんあります。音楽とドラマの両方を楽しんでくれると嬉しいです」と語っている。ブルーレイやDVDでは登場人物たちの多彩な演奏シーンを繰り返し楽しむことができるため、映画館で楽しんだ観客が改めてブルーレイ&DVDを求めることになりそうだ。本作は2015年ポニーキャニオンが贈る名画特集「映画美食宣言」キャンペーンのイチオシ作品で、キャンペーン対象映画を観て、ツイッターで感想や応援コメントをつぶやくか、専用応募フォームや郵便ハガキで応募すると、本作のDVD発売記念&応援試写会に招待される。詳しくは“シネマ・スペシャリテ 映画美食宣言 第4弾”の公式サイトに掲載されている。『はじまりのうた』ブルーレイ&DVD:10月7日(水)発売ブルーレイ:4700円+税DVD:3800円+税※レンタルDVDも同時開始!発売・販売元:ポニーキャニオン
2015年06月16日公開中の映画『はじまりのうた』で主演を務めたキーラ・ナイトレイのコメントが届いた。本作でナイトレイは、『once ダブリンの街角で』を大ヒットさせたジョン・カーニー監督と組み、駆け出しのミュージシャンというこれまでに演じたことのない役柄で新たな魅力を放っている。その他の画像ナイトレイは1985年生まれの英国人女優で、『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズや『ラブ・アクチュアリー』などの人気作に出演する一方、文芸大作『つぐない』や『危険なメソッド』『アンナ・カレーニナ』『イミテーション・ゲーム』などの作品で演技力が高く評価されている。しかし、彼女は「突然気付いたんです。過去5年ほど出演した作品すべてで、大体が死ぬ役でした」という。「そこで、情緒不安定になるとか死ぬといった事を経験しなくていいような事をやりたいなと、切実に思ったんです」。そんなある日、彼女の元に、『ONCE ダブリンの街角で』のジョン・カーニー監督の新作の脚本が届く。本作で彼女が演じたグレタは、ミュージシャンの恋人に裏切られるが、落ちこぼれの音楽プロデューサーのダンと出会い、NYの街で共に音を鳴らし、歌声を響かせる中で少しずつ自分を取り戻していく。「素晴らしい脚本でした。非常にポジティブで、そこが私が本当に気に入った所で、ユーモアもたっぷりでした。この映画は希望に満ちたものの“きざし”のようなものを見せてくれると思うんです。何かがどこで起きるかは、誰にも分からない。でも試してみた方がいい。何故やってみないの? こういう感じの所が、私は本当に気に入りました」。また、ダン役を名優マーク・ラファロが演じることも大きな決め手になったようだ。「長年にわたり、彼の出演作の大ファンでした。彼の傍に立ち、彼が何をするのか、どうやるのかを見届ける機会を、純粋に持ちたいと思いました。彼は正に、世界で一番愛くるしく、素敵で、面白くて、才能豊かな方です。本当に楽しかった。この映画に出てる全てのキャストが、共演できて本当にラッキーだったと思います。かなりアドリブが多い作品だったから、他のキャストとの関係性とか化学反応はものすごく大切でした」。出演を決めた彼女はさっそく、脚本を読み込みながら“音楽”のトレーニングを開始したという。劇中でグレタは自身の感情を“歌”で表現するからだ。「ヴォーカルのコーチをつけて、どの音が自分に合うかを見つけようとしていましたが、それも楽しい作業でした。私は歌手ではないです。映画では歌っていますが、私らしい表現方法ではないです。だから表現を探さないといけなかった。クリエイティブで、エモーショナルで、歌声も(グレタというキャラクターの)パーソナリティにあったものを」。ナイトレイは撮影前には入念に準備を重ね、フィルムが回るとアドリブを交えながら“グレタ”として振舞った。彼女の自然で、しかし力強い演技は多くの観客から評価されている。『はじまりのうた』公開中
2015年02月10日キーラ・ナイトレイ主演映画『はじまりのうた』2月7日(土)公開を前に、劇中曲『LOST STARS』を若手女性シンガーソングライター・片平里菜がカバーした弾き語り映像が公開された。弾き語り映像『はじまりのうた』は、ニューヨークを舞台に人生に行き詰った人々が、音楽を通じてそれぞれが抱える問題と向き合い、新たなスタートを切るべく奮闘する物語。キーラ・ナイトレイとマーク・ラファロが共演し、人気バンド・マルーン5のリーダー、アダム・レヴィーンが本作で映画デビューを果たしたことも話題となっている。アカデミー賞のオリジナル歌曲賞を受賞した『once ダブリンの街角で』のジョン・カーニーが監督と脚本を手がけた。片平がカバーしている『LOST STARS』は、主人公グレタ(キーラ・ナイトレイ)がデイヴ(アダム・レヴィーン)へクリスマスプレゼントとして贈ったもので、純粋に音楽を愛するグレタが、同じく音楽を愛する彼への想いを綴った特別な一曲だ。映像ではゆっくりと丁寧に歌いながら並べられる歌詞も印象的。本作に深く共感し、冒頭から涙が止まらなかったと語る片平が生声とアコースティックギターのみで歌う姿は、まるでグレタがそこに投影されたかのようで、切なさ溢れる美声に酔いしれることができる唯一無二の仕上がりになっている。また、現地2月22日に行われる第87回アカデミー賞授賞式にて、アダム・レヴィーンが登壇し、この『LOST STARS』を披露することも決定。既に本作を公開した各国で、この曲をカバーする人々が続出しているだけに、また世界中でブームを巻き起こすことになるだろう。『はじまりのうた』2月7日(土)シネクイント、新宿ピカデリーほか全国公開
2015年01月30日本年度ゴールデン・グローブ賞にも、別々の作品ながら揃ってノミネートされていたキーラ・ナイトレイとマーク・ラファロが出演する映画『はじまりのうた』。このほど、全米で異例の口コミヒットを記録した本作から、キーラのキュートなファッションに注目した未公開画像が到着した。本作は、ニューヨークの街角を舞台に、売れっ子ミュージシャンの恋人デイヴ(「マルーン5」アダム・レヴィーン)に振られたグレタ(キーラ・ナイトレイ)が、偶然出会った落ち目のプロデューサー、ダン(マーク・ラファロ)に音楽の才能を見出され、自らの恋愛と生き方を見つめ直していく、元気をもらえる物語。監督は『ONCE ダブリンの街角で』でアカデミー賞「歌曲賞」を受賞したジョン・カーニー。キーラは、本作でギターを奏でながら歌声を初披露。また、「マルーン5」のアダム・レヴィーンが彼女の恋人役でノーギャラで出演し、映画デビューを果たしている。今回届いた未公開画像は5点。キーラとマークのカットは、マーク演じるダンの愛車ジャガー・マークXに寄りかかる2人。アルバム制作に当たり、娘ヴァイオレット(ヘイリー・スタインフェルド)を誘うことを提案するダン。サングラスとタバコ、ジャケットと、音楽プロデューサーらしいスタイルがよく似合っている。また、キーラとアダムのカットは、ふたりで作った楽曲が映画の主題歌に抜擢され、レコード会社のスタッフたちに曲作りの上でも彼女が大切なパートナーであることを紹介する一幕で、ふたりの仲睦まじい様子がよく分かるラブラブなシーン。だが、やがてデイヴの浮気が発覚。別れたふたりが彼の頼みで再会するシーンが3枚目のカット。スターダムにのし上がった彼は髭を蓄え、付き合っていたころの面影はない。その一方で、髪をアップにし、赤いワンピース着るキーラが何ともキュートだ。さらに、さまざまな観光名所があるニューヨークの街じゅうで行われたレコーディングでは、キーラは流行のパンツスタイルを披露。マークと街を歩くカットでは、アルバムを完成させたばかりのふたりの清々しい表情も印象的だ。なお、本作はアパレルセレクトショップ「ナノ・ユニバース」とのコラボグッズを販売することが決定。ポスタービジュアルと同じ映画の世界観そのままのデザインTシャツとニューヨークの街並みを切り取ったトートバックで、いずれもユニセックスな仕上がり。コラボ商品は公開劇場の一部で個数限定販売されるほか、映画公式サイト、ナノ・ユニバース公式サイト(1月16日よりUP)からも購入できる。『はじまりのうた』は2月7日(土)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:はじまりのうた 2015年2月7日より全国にて公開(C) 2013 KILLIFISH PRODUCTIONS, INC. ALL RIGHTS RESERVED
2015年01月15日公開より8か月たった今も、ドキュメンタリー作品としては異例の全国82劇場(9月までの劇場数)で公開が続く『天のしずく辰巳芳子“いのちのスープ”』。このほど、世界14大映画祭のうち唯一の“美食映画部門”といえる「第61回サンセバスチャン国際映画祭 キュリナリー・シネマ部門」への正式出品が決定した。本作は、料理家・作家である辰巳芳子の台所仕事や、今では緩和医療の現場でも広く知られている嚥下障害の父親のために作った “いのちのスープ”と、スープを軸とした出会いや活動を収めたドキュメンタリー作品。制作にかかった歳月は、構想3年、撮影に1年以上。料理家“辰巳芳子”の生き方と言葉には、日本人が忘れてしまった、当たり前の暮らしの中にあった小さな幸福感を感じさせると、全国各地で感動を呼んでいる。メイン館となった東京都写真美術館ホールでは、昨年11月からの公開でドキュメンタリー映画としての興行収入ランキング歴代3位を記録。“希望を与える映画”として今年の1月からは東北地方でも公開され、以降も自然発生的に全国での公開劇場が増えている珠玉の作品だ。本作が出品される「キュリナリー・シネマ部門」とは、ベルリン国際映画祭と共同で2011年より設立した、“食”、“ガストロノミー”(食と文化・科学とのかかわり)をテーマとした映画を取り扱う部門。日本からは、料理評論家の服部幸應が国際アドバイザリー委員として携わっており、世界で初めての調理科学・食科学専門の4年生大学である「バスク・キュリナリー・センター」とのコラボレーションのもと、地元の一流レストラン・シェフが映画をオマージュした料理を開発。映画のチケットとレストランでの食事券をセットで販売をする、という世界の映画ファンと美食家たちが注目する、チケット入手の困難な人気部門となっている。当部門では過去に、東京・銀座の「すきやばし次郎」店主である、鮨職人・小野二郎氏をドキュメントした『二郎は鮨の夢を見る』(2013年2月)や、ミシュラン三ツ星レストランの代表格である、スペインのカタルーニャ地方にある「レストラン・エル・ブリ」の厨房に密着をしたドキュメンタリー『エル・ブリの秘密世界一予約のとれないレストラン』(2011年12月公開)なども上映されており、その後は世界公開へとつながる可能性も秘めた、いわば登竜門。この出品決定に併せて、初の日本人ゲストとして同部門へ、監督を務めた河邑厚徳も参加することが発表された。かつて日本の暮らしに、当たり前のようにあった“いのちのスープ”の優しさは、世界の美食家たちをも癒やしてくれるに違いない。『天のしずく辰巳芳子“いのちのスープ”』は全国にて公開中。第61回サンセバスチャン国際映画祭「キュリナリー・シネマ部門」開催期間:9月20日~9月28日(text:cinemacafe.net)■関連作品:天のしずく辰巳芳子“いのちのスープ” 2012年11月3日より東京都写真美術館ホールほか全国にて公開(C) 2012天のしずく製作委員会
2013年07月22日公開中のファンタジー大作『オズ はじまりの戦い』には俳優やCGアーティストに加え“マリオネット・アーティスト”が参加している。映画の豊かな世界を“裏側”から支えたフィリップ・ヒューバーのコメントが届いた。関連動画本作は、作家ライマン・フランク・ボームが生み出した偉大な魔法使いオズの“知られざる過去”を描いた作品。冴えない奇術師のオズ(ジェームズ・フランコ)が竜巻に飛ばされて魔法の国に迷い込み、同じ名前を持つ伝説の魔法使いと間違われてしまったことから壮大な戦いに巻き込まれていく様を描いている。近年、CG制作では、俳優の動きや表情をリアルタイムで記録してCGを動かす技術“モーションキャプチャー”が活用されるケースが多い。しかし、本作ではサム・ライミ監督が“手作り”のテイストを映像に取り入れることにこだわり、マリオネット・アーティストのヒューバーが招かれた。彼は、主人公オズが旅を共にする陶器の少女の出演シーンをマリオネットで演じ、その映像を基にCGが描かれた。ヒューバーは「恐らく初めてCGキャラクターの参照として、マリオネットが使われたんだ。素晴らしいアイディアだと思う。完成した映画の中で、この人形そのものが現れることはないと思うけど、僕の作り上げた彼女の動きを、アニメーター達が可能な限り参考にして再現していくわけだからね」と語る。劇中に登場する陶器の少女は、デジタルで再現された陶器の質感と繊細な表情、マリオネットの少しぎこちない動き、そして俳優の情感豊かな声の演技が合わさり、これまでにないキャラクター表現を成功させている。しかし、生身の俳優と比較すると、声優やCGアーティストに対する評価は低い。「今回はみんなの共同作業で、僕はパフォーマンスの一部をクリエイトしているけど、(声を演じた)ジョーイ・キングも声においてすごく大きな部分をクリエイトしているし、彼女の表現するエモーションというのも非常に大事になってくる。さらにCGのアニメーターが非常に細かい部分をクリエイトしてくれる。つまりこの役は、主に3つの要素を合わせることで出来上がっているわけだ。僕はパフォーマンスを実際に作り上げている人を正当に評価するのは非常に大事なことだと思う」。上映中、観客の多くはキャラクターの裏側に誰がいるかは意識しないし、作り手は意識させない表現を目指している。しかし、上映が終わった後は、カメラの前に立つ俳優と同じだけ、声優やアニメーター、CGアーティスト、そしてヒューバーのようなアーティストが評価されてよいのではないだろうか。『オズ はじまりの戦い』公開中
2013年03月12日2009年にこの世を去った後も多くの賛辞を集めている天才舞踊家ピナ・バウシュの世界を3D映像で描いた映画『Pina/ピナ・バウシュ 踊り続けるいのち』が25日(土)から日本公開になる前に、本作を手がけたヴィム・ヴェンダース監督がインタビューに応じた。その他の写真『ベルリン・天使の詩』や『エンド・オブ・バイオレンス』など作家性の高い作品で熱狂的なファンを生み出しているヴェンダース監督と、天才舞踊家にして振付家でもあるピナ・バウシュが出会ったのは1985年のこと。初めて彼女の舞台を観たヴェンダース監督は大きな衝撃を受けたという。「私は映画監督ですから、俳優に演技指導をして『ああ動け、こう動け』と指示します。でも私はピナのダンスを観て、自分がいかに身体表現について無知であったのか思い知らされました。もし、それがひとつの言語であるならば、私は文盲であるとさえ思いました」。それ以来、ふたりは親交を続け、すぐに共同で映画を撮る計画が持ち上がる。しかし、既存のダンスの枠組みを超え、ダンサーひとりひとりの身体が抱える“揺らぎ”を活かしながら斬新な演出を試みるピナの芸術をカメラで写し取る計画は、想像以上に難航したそうだ。「ピナに『とにかく早く撮ってよ!』とせっつかれた時期もありました。彼女の作品は“瞬間芸術”ですから、誰かが踊らなければ、初めから何も存在していなかったのと同じです。きっと自分の作品をカタチとして残したかったのでしょう。しかし同時に彼女は、自分の公演がテレビ放映されると決まって『自分の作品がちゃんと伝わっていない』と思っていました。どのような方法を用いれば、ピナの芸術が魅力的に残せるのか? それは我々にとって常に重要な課題だったのです」。ときに運命は残酷なことをする。ヴェンダース監督が“デジタル3D”という空間表現に長けた新技術を用いれば、ピナの芸術を映像にできると確信した時、ピナの余命は残りわずかになっていた。彼女の急死によって一時期、製作は中断されたが、ヴェンダース監督は「私もこの映画に出演したダンサーも彼女から様々なものをもらったのに、お礼を言う間もなかった。映画を撮ることで彼女にお礼を言い、別れのあいさつがしたい」と撮影を開始。彼女が生前にのこした4つの代表作を中心に、舞踏家ピナ・バウシュの世界を3D映像で捉えた。「彼女はそれまでは存在しなかった芸術をゼロから作り上げた人で、同時に彼女がいなければ存在しなかった芸術はたくさんある」というヴェンダース監督は“ピナの芸術”がこれからも受け継がれてほしいと語る。「彼女が40年前に作り上げたものは、すでに二代に渡って受け継がれています。彼女の芸術を捉えたこの映画も、後世に受け継がることを願っていますし、それはピナの願いでもあると思います」。『Pina/ピナ・バウシュ 踊り続けるいのち』2月25日(土) ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿バルト9ほか全国順次3D公開
2012年02月23日