新・食べるダイエット!株式会社ヘルスケア アンド ビューティパートナーは、肥満関連遺伝子を分析し、それぞれの遺伝子タイプに合ったダイエットメニューを提案する『d_diet(dダイエット)』の「10年間ノーリバウンド保証サービス」を開始する。10年間の美ボディを保証dダイエットは遺伝子解析によって、その人に合った食材や食べる順番、効果的なトレーニングなどを提案するダイエット法。それぞれに合わせたオリジナルダイエットメニューを、自宅に定期配送してくれる。また管理栄養士などの資格者が、その日の外食に合わせたメニューを教えてくれるなど細やかなケアをしてくれる。SNSを通じたダイエットサポーターらの叱咤激励も、モチベーションを高めてくれそう。今回発表された「10年間ノーリバウンド保証サービス」は、dダイエットのメソッドに沿ってダイエットを行う10年間、リバウンドした場合の全額返金を保証するという。石田純一、マイナス4キロを目指す新キャンペーン参加者の一人目として俳優の石田純一氏が名乗りを上げており、遺伝子解析によれば脂質を燃焼しにくい「クマ型」なのだそう。このタイプは特に冷えに注意だと聞かされた石田氏は、「靴下を履いた方がいいんですね」と、トレードマークの裸足の封印をにおわせた。また、『dダイエット』では10キロ痩せたいモニターを100人募集し、参加者合計1tのダイエットを目指す「dダイエット1tプロジェクト」もスタートさせている。(画像はプレスリリースより)【参考】・株式会社ヘルスケア アンド ビューティパートナープレスリリース(PR TIMES)
2015年05月18日アドビ システムズは、DeNAライフサイエンスが提供する一般消費者向け遺伝子検査サービス「MYCODE(マイコード)」のWebサイト構築において、同社Adobe Marketing CloudのWebコンテンツ管理システム「Adobe Experience Manager」が採用されたと発表した。DeNAライフサイエンスが提供する「MYCODE」は、検査キットを使い、自宅で唾液採取をして返送するだけの一般消費者向け遺伝子検査サービス。被検者の遺伝子情報を統計的に分析することで、がん・生活習慣病などの発症リスクや、肥満・肌質などの体質の遺伝的傾向を知ることが可能で、生活習慣の改善や美容に役立てることができるという。同サービスの開始にあたっては、顧客ごとに存在する大量の検査結果を各顧客に素早く安全に配信できるWebサイトを短期間で構築する必要があったといい、DeNAライフサイエンスでは、この課題を解決するWebコンテンツ管理システムとして「Adobe Experience Manager」を選択。同ソリューションでは、画像などの"素材"とWebページなどの"コンテンツ"の両方を同一のユーザインターフェース上で管理ができることから、Webサイトを素早く構築し、サービスをローンチできたという。さらに同サービスでは、高度なセキュリティが求められる遺伝子情報を扱うため、顧客の個人情報は別途構築したデータベースで管理し、素材やコンテンツの管理はAdobe Experience Managerで行うというハイブリッドモデルを採用。これにより、検査結果を表示するWebサイトを作成する際は、データベースから個人情報を取り出し、画像や文言などはAdobe Experience Managerから取り出すというシステムが完成したという。今後はAdobe Marketing Cloudの分析ソリューションである「Adobe Analytics」とパーソナライゼーション ソリューションである「Adobe Target」を活用し、顧客体験の最適化、および収益力の向上を目指す予定となっている。
2015年05月13日遺伝子解析による化粧水が登場肌の調子が悪い、自分にあった化粧品が見つからない。そんなあなたの悩みを解決してくれる次世代型化粧水が登場した。4月27日、キャリアウーマンは、遺伝子解析によるオーダーメイド化粧水「美GENE」を発売したと発表した。オーダーメイド化粧水といえば、肌のチェックを行い、カウンセリングなどを経て材料を配合していくのが一般的だ。同商品は遺伝子検査を導入し、より詳細な肌データをそろえることで、それぞれの人に合った最適な化粧水を作り出せるという。遺伝的な肌リスクをチェックできる同商品を注文するには、まずインターネットで検査キットを購入。後日、同社より送られてくる検査キットで遺伝子採取を行い返送する。すると、遺伝子検査の結果とともに、同結果をもとにオーダーメイドされた化粧水が送られてくるというシステムだ。検査は、専用の綿棒を使って、ほおの内側の粘膜を採取するだけ。シワ、シミ、敏感肌に関する遺伝子をチェックでき、遺伝的な肌リスクを知ることができる。日々のスキンケアに最適「美GENE」の監修を行った柳下氏は、同商品のオーダーメイドシステムを絶賛し、「日々のスキンケアには最適です。」とコメント。素肌にあったスキンケアをすることが、美肌作りをするうえで大切であると訴えた。【参考】・キャリアウーマン プレスリリース(Value Press)
2015年05月08日東京・虎ノ門の展示スペース「CURATOR’S CUBE」で、アダム・シルヴァーマン(ADAM SILVERMAN)による個展「GLENDALE WORK」が開催される。期間は4月25日から5月10日まで。アダム・シルヴァーマンはロサンゼルスを拠点に活動する陶芸家。以前は建築家として活動していたが、03年にこれまで私的に手掛けてきた陶芸の道に専念することを決意。15年にはグレンデールに新たなスタジオを開いており、今回の展示名はその地名から付けられた。会場では「Playmountain」で作品を発表して以来、10年に渡って進化を続けてきた同氏の作品群が出展される。【イベント情報】GLENDALE WORK会場:CURATOR’S CUBE住所:東京都港区愛宕1-1-9会期:4月25日から5月10日時間:12:00から19:00
2015年04月15日タカラバイオは4月10日、エムティーアイの子会社であるエバージーンが提供する一般消費者向け遺伝子解析サービス「DearGene スターターキット」の遺伝子解析を担当すると発表した。「DearGene」は少量の唾液からDNAを抽出して解析することで、利用者が生活習慣と関連がある病気についての発症リスクを知ることができるサービス。利用する場合はまず「DearGene スターターキット」(税抜き4980円)を購入する。現在は食道がん、胃がんなど計10種類のがんリスクを知ることができ、今後、体質や生活習慣病などのメニューが追加されていく予定だ。タカラバイオは検体サンプルのDNA抽出から遺伝子情報のデータ解析を手がけるとのことで、長年蓄積してきた遺伝子解析技術を駆使し、高品質で高精度な解析情報を提供するとしている。
2015年04月10日九州大学はこのほど、ウイルス感染による糖尿病発症に関わる遺伝子を発見したと発表した。同成果は九州大学大学院医学研究院保健学部門の永淵正法 教授と、生体防御医学研究所、宮崎大学医学部、佐賀大学医学部、大分大学医学部、愛知県衛生研究所、シカゴ大学医学部らの共同研究グループによるもの。4月7日付け(現地時間)の国際学術誌「Nature Communications」に掲載された。ウイスル感染によって糖尿病を発症する可能性はこれまでも指摘されており、糖尿病を誘発する脳心筋炎ウイルスD株(EMC-Dウイルス)が一部の系統のマウスのみに高率に糖尿病を誘発すること、さらにその感受性遺伝子は単一であることが知られていたが、その責任遺伝子はわかっていなかった。一方、近年の研究でEMC-Dウイルスの感染によって糖尿病になるかどうかは、自然免疫が重要であることが明らかとなっていた。今回の研究では、ウイルス感受性の高い系統のマウスでは、ウイルス感染の防御に働くインターフェロンの効果を発揮するために必要なTyk2遺伝子に異変が起きていることがわかった。また、これらTyk2遺伝子異変マウスの通常の細胞では、高濃度インターフェロン刺激によりウイルス抵抗性が回復したが、インスリンを作る膵臓のランゲルハンス島β細胞では回復力が少なかった。このことから、ウイルス感染を受けてもTyk2遺伝子が正常に働かず防御機能が低下し、インスリンを作るランゲルハンス島β細胞が破壊されてしまい糖尿病が発症していたことがわかった。今回の成果は、マウスに比べてよりウイルス感染に感受性が高いヒトにおいてもウイルス感染が糖尿病の危険因子の1つとなり得ることを示すもので、今後、ウイルス糖尿病の病態の解明、糖尿病を起こしやすいウイルスの発見、わらにはそのワクチンの開発につながることが期待される。
2015年04月10日ディー・エヌ・エーはこのほど、DeNAの遺伝子検査サービス「MYCODE(マイコード)」の購入者を対象に実施したアンケート調査の結果を明らかにした。なぜ遺伝子検査を受けたか尋ねたところ、最も多い回答は「将来的な病気への対策などができると思ったから」で、7割が回答した。同社では「病気はなってから治すものではなく、なる前に対策する」という考えが浸透しつつあるため、その有効な手段の一つとして、遺伝子検査を受ける人が増えているのではないかと分析している。2位は「以前から遺伝子検査に興味があった」だった。3位は「検査できる疾患や体質の項目数が多いから」となっている。一般消費者向け遺伝子検査は、すでに100近くの項目が分かるサービスが多く出ている。内容も病気だけではなく、体質や能力、美容など、さまざまな傾向が分かるようになっていることから、項目数の多さが重要視されているようだ。
2015年04月09日サーモフィッシャーサイエンティフィックはこのほど、CE-IVDマーキングを取得した肺がん用の融合遺伝子検出用キット「CE-IVD Oncomine Solid Tumor Fusion Transcript」を欧州連合内で提供開始したと発表した。融合遺伝子の原因となる遺伝子再構成は、がんバイオマーカーとして重要視されている。これまでは、いくつもの変異を検出するために複数の検査を実施していたが、その過程で腫瘍検体が消費されてしまい、対象となる変異が検出できなくなるというリスクが存在した。これに対し、同製品ではわずか10ngのRNAでALK、ROS-1、RET、およびNTRK1遺伝子が関与する融合遺伝子を検出することができる。そのため、より多くの患者に対して治療で標的となり得る突然変異に関する情報を提供するとともに、治療の指針策定のための有益な知見がもたらされることが期待される。同製品は主に肺がんを対象とするが、他の固形がんへの応用できる可能性もあるという。
2015年04月03日情報通信研究機構(NICT)は、電気通信大学と共同で、量子情報通信ネットワークの基本操作である「量子もつれ交換」を従来技術の1000倍以上の高速化に成功したと発表した。これまでの量子もつれ交換技術は、速度が遅すぎて、原理実証実験はできても、実際のネットワーク上での通信実験に適用することは不可能だった。今回の研究成果により、光ファイバーネットワーク上で、量子もつれ光子対に対する回線交換や量子暗号を長距離化するための中継実験を行うことが可能になる。量子もつれ光子対は、離れた2地点にある光子の間に強い結びつき(いわゆる量子もつれ相関)を持つため、レーザー光では実現できない安全な通信(量子暗号)や高速の計算(量子計算)を実現することができる。複数の量子もつれ光子対をネットワーク上で伝送し、必要な地点間で量子もつれ相関を自在に形成することができれば、量子暗号の長距離化や量子計算機のネットワーク化が可能になる。そのための基本的なプロトコルが量子もつれ交換である。これは、地点A、B間および地点B、C間でそれぞれ量子もつれ光子対A-BおよびB-Cを共有し、中間地点Bにおいて各対の光子2つにベル測定と呼ばれる操作を行うことで、本来、相関のなかった地点A、C間に量子もつれ相関を形成するもの。量子もつれ交換を通信ネットワーク上で実現するためには、光ファイバーに適した通信波長帯の光子対を用いる必要がある。通信波長帯における量子もつれ交換の処理速度は、これまで最大でも10秒ごとに1回程度しか行うことができなかったため、プロトコル自体の原理実証はできても、実ネットワーク環境下の通信実験には至っていなかった。量子もつれ交換を高速化するためには、要素技術となる光子検出器の高速化と高感度化、さらに、A-B間、B-C間の量子もつれ光子対を生成する量子もつれ光源の高輝度化と高純度化が必要となる。NICTでは、2013年11月に、通信波長帯超伝導光子検出器の高感度化(検出効率30%→80%)に成功していたほか、2014年12月、光ファイバー通信波長帯において、高輝度・高純度量子もつれ光を生成できる周期分極反転ポタシウムタイタニルフォスフェート(KTiOPO4)結晶を用いた独自の高純度かつ高速の「量子もつれ光源」を開発していた。今回、これらの要素技術を統合し、さらに、2つの独立な量子もつれ光源から生成されたA-B間、B-C間の2組の量子もつれ光子対の光子を地点Bで高精度で干渉させるための同期技術を確立することにより、1秒間に108回の量子もつれ交換を行う装置の開発に成功した。これは、従来の速度の1000倍以上に相当する。なお、今回の研究においては、NICTが量子もつれ交換システムの構築、実証実験を担当し、電気通信大学はデータ解析を担当した。今回の成果により、これまでは速度が遅すぎて不可能だった、光ファイバーネットワーク上での量子もつれ交換実験が可能になるとのことで、これにより、量子暗号の長距離化に向けた研究開発が大きく前進することとなるとのことで、NICTでは、今後も産学官の機関と連携し、量子暗号の長距離化や量子計算機のネットワーク化に向けた研究開発を進めていく予定だとしている。なお、同成果は、英国科学誌「Scientific Reports」に掲載された。
2015年03月23日昨年のカンヌ国際映画祭で批評家週間「グランプリ」を含む3部門で受賞した、全編手話&字幕なしで贈るウクライナ発の映画『ザ・トライブ』。このほど、手話で語り合う全裸の男女の姿が映し出された日本版ポスタービジュアルが解禁。さらに現在、来日中の主演の新星女優ヤナ・ノヴィコヴァからコメントが到着した。主人公は、ろうあ者専門の奇宿学校に入学したセルゲイ。そこは犯罪や売春などを行う悪の組織=族(トライブ)によるヒエラルキーが形成されており、セルゲイは入学早々、彼らの洗礼を受ける。何回かの犯罪に加担していくうちに、セルゲイは組織の中でより高いポジションを得ていく。やがて彼は、トライブのリーダーの愛人のひとりで、売春をするアナに執着、組織における暗黙のルールを破ることになるのだが…。カンヌ国際映画祭批評家週間でプレミア上映され、「グランプリ」を含む3冠に輝いた本作。その後、瞬く間に批評家の間で話題となり、現在30を超える賞を世界中の映画祭で獲得。直近では、カンヌ国際映画祭の「カメラドール」に対等するとされる、ヨーロピアン・フィルム・アカデミー・アワード「ヨーロピアン・ディスカバリー・アワード」も受賞した。ウクライナの新人ミロスラヴ・スラボシュピツキー監督によるデビュー作であり、出演者は全員がオーディションを受けた一般のろうあ者。主演のアナを演じた22歳のヤナ・ノヴィコヴァも同様で、当初ボーイフレンドがいたためヌードシーンに難色を示したというが、デビュー作で大胆なヌードを披露し、女優として初の「パルムドール」を受賞した『アデル、ブルーは熱い色』のアデル・エグザルホプロスの演技を見て、決意を固めたそうだ。ベラルーシの出身で、ろうあ者や聴覚障がい者のための芸術系の学校がなかったこともあり、工業学校を出たというヤナ。本作で女優デビューを果たした彼女は、女優になることについて「子どもの頃からの夢だったの。小さいころ母親に『耳が聞こえない人が俳優になれると思う?』って聞いたら、母は無理だって答えた。でも、いまでは私が女優になれるって懸命に信じてくれているわ」と明かす。さらに「私はウクライナ・キエフに来て、シアター・アカデミーのオーディションに挑戦することにした。でも選ばれなかった。私が幸運だったのは、ミロスラヴ監督がオーディションの場にいたこと。そして『ザ・トライブ』に出てみないかと勧めてくれたこと」とふり返る。「自分が受け入れられたと知って、本当に嬉しかった」。また、初挑戦となった演技については、「ろうあの役者が耳の聞こえる役者と同じように演じることができると証明したかった。未だに、耳の聞こえない人は正常じゃないって思ってる人が多い。これは信じられないくらい敬意が欠落している証拠。耳の聞こえない私は、こういった態度に傷つく。耳が聞こえないということは才能を持つことを邪魔しない。もちろん努力しないといけないし、進歩しなければならない。そしてもちろん少しのチャンスも必要」と真摯に語る。手話や身ぶり、表情、眼差しのみで、人物背景や物語のみならず、感情をすべて表現させ、オールヌードも披露したヤナ。本作での演技を高く評価された彼女は、ヨーロッパの品格と名声高き映画と映画人のアソシエーションである、EFA(ヨーロピアン・フィルム・アカデミー)に、ベラルーシ人女性として初めて選出。映画公開に合わせ、初来日を果たしている。『ザ・トライブ』は4月18日(土)よりユーロスペース、新宿シネマカリテほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2015年03月17日メラニン産生に関与する遺伝子に差ポーラ化成工業、国立科学博物館と山梨大学の共同研究で、縄文人のメラニン産生に関与する遺伝子はシミができやすいということが判明した。この研究成果はHuman Genome Meeting(マレーシア:2015年3月14日~17日)で発表予定。研究内容研究者はシミに関する遺伝子と日本人のルールについて研究を行った。メラニン生成に関与するMelanocortin-1 receptorの遺伝子にシミができやすい「シミ型」とそうでない「通常型」が存在することが過去の研究で分かっていた。縄文人のMelanocortin-1 receptorの遺伝子は「シミ型」であることが判明。現代日本人では縄文人の遺伝背景が強くなるにつれて「シミ型」遺伝子を有する比率が大きくなっていた。縄文人と弥生人縄文人と弥生人は異なる起源を持っており、別々に日本に入ってきて、現在の日本人になっているといわれている。日本人は縄文人の遺伝子を受け継いでいる。その比率は人により異なっている。骨格と身体の特徴から、どの程度縄文人の遺伝子を受け継いでいるかを示す縄文スコアが計算できる。シミのリスクには加齢があることはよく知られている。年齢と縄文スコアを用いて、個人のシミのできやすさを予測するモデル式を作成したところ、縄文スコアが最も高いレベルと低いレベルのシミリスクの差は年齢に換算すると18.7歳であった。今後の展開今回の研究対象になったのは、現代人244例、縄文人5例である。今後は、時代や地域の異なるサンプルを追加して、さらに検討する予定。最終的には新たな肌分析の開発を目指すとのこと。(画像はプレスリリースより)
2015年03月14日アダム・サンドラーとダスティン・ホフマンが共演する映画『靴職人と魔法のミシン』が6月に公開されることが決定した。『扉をたたく人』のトム・マッカーシーが脚本と監督を務める。本作の主人公マックスはマンハッタンで代々続く小さな靴修理店を営んでいる中年男で、恋人もおらず、母親とふたりで暮している。物語は、愛用の電動ミシンが故障し、マックスがしかたなく旧式のミシンで靴を修理したところ、その靴をはくと“靴の持ち主”に変身できることを発見! 彼は魔法のミシンをつかって変身し、未知の人生を体験していくが、思いがけないトラブルに巻き込まれていく。サンドラー、ホフマンをはじめ、スティーヴ・ブシェミ、エレン・バーキン、ダン・スティーヴンスらが出演する。『靴職人と魔法のミシン』6月、TOHOシネマズ シャンテほか全国公開
2015年03月09日DeNAライフサイエンスは2月27日、一般消費者向け遺伝子検査サービス「MYCODE」に新たな検査項目の「祖先」を追加した、新メニュー「ディスカバリー」の提供を開始すると発表した。MYCODEはオンラインで検査キットを申し込み、検査キットで自分の唾液を返送することで遺伝子の統計学的特徴や、疾病リスクを低減する可能性のある生活習慣へのアドバイスなどを提供するというもの。調べる検査項目数に応じて複数の検査メニューが設定されている。新メニュー「ディスカバリー」は、「遺伝子で自分のルーツを知る旅へ」をテーマに、自分の体質の遺伝的な傾向のほか、ハプログループと呼ばれるミトコンドリアDNAの遺伝的グループを分析することで、人類発祥の地から日本に至るまで自分の祖先がどのように移動したかを知ることができるという。また、祖先によって判明するハプログループを表現したキャラクターを結果と併せて提供する。通常価格は9800円(税別)で、2月16日以前に「MYCODE」を購入した人は、4月末まで先着1万名に無料で提供されるほか(提供開始は3月後半を予定)、以降は追加料金980円(税別)を支払うことで検査結果を閲覧できるという。また、280項目に対応した「オールインワン280+」と、がん・生活習慣病・体質など100項目を選んだ「ヘルスケア100+」の2つの検査メニューについては、検査内容はそのままに、それぞれの名称が「ヘルスケア」(2万9800円・税別)、「ヘルスケアLite」(1万9800円・税別)に変更された。なお、「カラダ30+」については、2月27日以降の購入ができなくなったほか、「カラダ30+」を受けた人は「ディスカバリー」の無料キャンペーン、有料での閲覧ともに対象外となるの。
2015年02月27日『DIVE!』で様々な映画賞を受賞した気鋭の映画監督かつ、3人の子の父でもあるジェレミー・セイファートがメガホンを取ったドキュメンタリー作品『パパ、遺伝子組み換えってなぁに?』。いま最も関心の集まる“食”をテーマをした本作が4月25日(土)に公開されることが決定した。「どんな食べものを、家族で選択していくのか」――人として、子どもを持つ親として、家族の一員として…生きていくかぎり一生切り離すことのできない、人間と食の問題を描いた本作に登場するのは、映画監督ジェレミー・セイファートとその家族だ。映画監督であり、3人の子どもの父親であるジェレミー。種が大好きな長男の影響もあって「遺伝子組み換え生物=GMO」に興味を持つが、そもそも表示義務すらないアメリカでは、一般の消費者はその実情を知ることが出来ないという現実にぶち当たる。そんな現状に疑問を抱いたジェレミーは、家族と共に遺伝子組み換え食品の謎を解く旅にでる。遺伝子組み換え市場シェア90%を占めるモンサント本社や、ノルウェーにある種を保管する“種子銀行”の巨大な冷凍貯蔵庫、GM食品の長期給餌の実験を行ったフランスのセラリーニ教授など、世界各国への取材を重ねるうちに、徐々に明るみになっていく食産業の実態とは…。近年我々消費者にとっても関心の高いテーマでありながら、とっつきにくい印象も強い「遺伝子組み換え」問題。本作では、家族という身近な切り口から、今までわかりづらかった遺伝子組み換えの世界を分かりやすく描いている。安全性を気にするあまり、何を食べていいのか分からなくなったり、混乱したり、子どものために厳格に取り組みすぎて疲れてしまったり…ジェレミーとその家族が戸惑う姿には「あるある!」と共感してしまうこと間違いなし!本作は、遺伝子組み換え食品の真実を追うドキュメンタリーでありながら「どんな食べものを、家族で選択していくのか」という答えをみつけるまでの、家族の成長物語であり、GMOをめぐるロード・ムービー。「食の問題の理想と現実」という、普遍的であり難しくもあるテーマを追い求めるこの旅の最後に、ジェレミーの家族は何を悟り、何を選択していくのだろうか。本作をきっかけに、家族で “食”について見つめ直してみてはどうだろう。『パパ、遺伝子組み換えってなぁに?』は4月25日(土)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2015年02月18日鳥取大学は2月4日、がん抑制遺伝子を制御する因子としてマイクロRNA-19b(miR-19b)の同定に成功したと発表した。同成果は同大学大学院医学系研究科遺伝子機能工学部門の久郷裕之 教授の研究グループによるもので、2月3日の英科学誌「Scientific Reports」に掲載された。遺伝子の集合体である染色体の末端には、染色体を保護するテロメアという部分がある。テロメアは分裂のたびに短くなり、やがて細胞は死滅する。一方、多くのがん細胞では、テロメレースという酵素が活性化されテロメアの短縮が防ぐ形質を持つことが、増殖し続ける原因となっている。久郷教授らはこれまでの研究で、この形質を抑制する遺伝子「PITX1」を発見していたが、そのはたらきについては詳しくわかっていなかった。今回の研究では、PITX1の発現を調節している分子としてmiR-19bがはたらいていることを発見。細胞内でmiR-19bを過剰に発現させると、PITX1のタンパクレベルの低下によるテロメレースの活性化と細胞の増殖能が高まることが確認された。また、miR-19bがPITX1の特定塩基配列を直接標的とし、発現を抑制していることもわかった。さらに、悪性黒色腫では、miR-19bの発現亢進とPITX1の発現低下が見られ、悪性黒色細胞腫株におけるmir-19bの発現消失解析では、PITX1の発現が上昇したのに伴い、テロメレース活性および細胞増殖能の低下が認められた。同研究グループは、マイクロRNAががん抑制遺伝子を調節してテロメレース活性を制御する分子経路が明らかとなったことで、がんを治すための創薬や早期診断薬の開発につながるとしている。さらに、テロメレース制御ネットワーク機構の理解から、幹細胞の維持機構、細胞の老化および不死化、複雑ながん発生の秘密を解き明かす鍵となることが期待される。
2015年02月04日順天堂大学は2月4日、遺伝性パーキンソン病の原因遺伝子を新たに発見したと発表した。同成果は同大学医学部脳神経内科の服部信孝 教授、船山学 准教授らの研究グループによるもので、2月4日付で科学誌「LANCET Neurology」に掲載された。パーキンソン病は手足の震えや動きづらさなどの症状が進行する神経難病で、50~60代に発症することが多く、全国には14万人の患者がいる。根本的な治療法は見つかっておらず、全患者のうち5~10%を締める遺伝性パーキンソン病の原因解明が新規治療法の開発につながると考えられている。研究では、遺伝性パーキンソン病の家系から8人の患者と5人の非発症者に対し、神経学的診察とDNAの採取を行った。8人の患者のうち4人について次世代シークエンサーを用いて遺伝子解析をし遺伝子配列を詳しく調べたところ、CHCHD2遺伝子に変異があることを発見した。この遺伝子異変は8人のパーキンソン病患者に共通していただけでなく、別の家系のパーキンソン病患者にも見られた。また、一般的な弧発型(散発的に発生すること)のパーキンソン病患者と健常対象者のCHCHD2遺伝子配列を比べた結果、特定の遺伝子多型を保有していた場合、保有していない人に比べて2.5~4.7倍パーキンソン病を発症しやすいことがわかった。CHCHD2はミトコンドリアの電子伝達系に係っていることが知られている。弧発型パーキンソン病でもミトコンドリア機能異常が発症原因の1つと考えられており、今回の研究によって遺伝型と弧発型にミトコンドリアに係る共通メカニズムが存在する可能性が明らかにされたこととなった。同研究グループは今後、CHCHD2遺伝子に変異が入ることでミトコンドリア機能異常をはじめとする病的な状態が、どのように神経細胞死につながるかを詳しく調べていくとしている。
2015年02月04日人気バンドMaroon5のアダム・レヴィーンが、2月23日(月)に開催される第87回アカデミー賞授賞式で歌曲賞にノミネートされた『Lost Stars』を披露することが発表された。本楽曲は、レヴィーンがスクリーンデビューを飾った映画『はじまりのうた』で、主演のキーラ・ナイトレイとレヴィーンによって歌われている。その他の写真『はじまりのうた』は、ニューヨークを舞台に人生に行き詰った人々が、音楽を通じてそれぞれが抱える問題と向き合い、新たなスタートを切るべく奮闘する物語。レヴィーンはナイトレイ演じる主人公の恋人役として登場し、マーク・ラファロが主人公の運命を変えていく音楽プロデューサーとして出演している。『once ダブリンの街角で』のジョン・カーニーが監督と脚本を手がけた。演技経験ゼロだったレヴィーンは「話をもらって光栄だった。僕は本当に気に入った作品に出会わないかぎり、映画には出ないでおこうと思ってきたんだ。脚本を読んで、すぐ気に入ったね。カーニーに期待してもらえるなんて刺激的だ」と語っており、本作にノーギャラで出演している。カーニー監督がメガホンを執った大ヒット作『once…』の主題歌は、アカデミー賞のオリジナル歌曲賞を受賞しており、レヴィーンが会場でパフォーマンスする楽曲『Lost Stars』の受賞にも期待がかかる。第87回アカデミー賞授賞式2月23日(月)WOWOW 独占生中継午前9:00~(生中継・同時通訳)/夜9:00~(字幕版)放送『はじまりのうた』2月7日(土)シネクイント、新宿ピカデリーほか全国公開
2015年01月29日栄研化学は1月27日、独自の遺伝子増幅技術(LAMP法)を利用した次世代の小型全自動遺伝子検査装置および多項目検査チップを開発したと発表した。同装置は、検体前処理(核酸抽出・精製)から増幅・検出までを全自動で行える。従来の高純度な核酸抽出・精製を行う装置と増幅・検出装置で合わせて2時間以上を要していた操作時間を、LAMP法の特徴を生かした独自プロトコルの開発により、30分以内に短縮することに成功した。一方、同検査チップは、LAMP法に必要な増幅試薬(プライマー、酵素など)を含む複数の反応ウエルから構成されている。同装置に設置して使用することで、内部標準を含めて多項目の遺伝子の同時検出を可能とした。さらに、閉鎖構造にすることにより、コンタミネーションに極めて強い特徴を有している。そして、プラスチック製で簡易な構造を追求することにより、量産可能な低価格化を実現した。今後、早期の実用化を目指し、複数の呼吸器感染症原因微生物の同時検出を目的とした臨床性能試験を実施する。また、各種感染症検査チップ、コンパニオン診断用検査チップ、各種がん関連の検査チップなどの開発を進めていくとコメントしている。
2015年01月29日サーモフィッシャーサイエンティフィック(サーモフィッシャー)は1月23日、CE-IVD認証を取得した腫瘍遺伝子パネル「CE-IVD Oncomine Solid Tumor DNA kit」の欧州連合内での提供を開始したと発表した。同製品は、次世代シーケンサーを使って結腸がんと肺がんに関する遺伝子変異をごく少量の検体から一度に検出することを可能とするもの。具体的には、単一塩基による体細胞変異、挿入および欠失を10ngのDNA検体から検出することができる。これにより一部劣化を含む検体や少量しか採取できない腫瘍組織を用いての分析が可能となり、従来よりも幅広いサンプルから検査報告に使用できる結果を得ることができるようになる。「CE-IVD Oncomine Solid Tumor DNA kit」は、米国、欧州、日本にまたがる結腸がんや肺がんを専門とする臨床医によって構成されたOncoNetwork Consortiumのメンバーによる検証が行われ、日本からは近畿大学医学部ゲノム生物学教室の西尾和人 教授が開発に参画した。同社は「CE-IVD Oncology Solid Tumor DNA kitの開発と欧州連合内での商業化は、地域ごとの規制に則しながらお客様のオンコロジー領域での臨床ケアの進歩を支援する、当社の継続的な取り組みを象徴しています。医薬品企業と先進的な臨床検査室からの参画を併せ持つサーモフィッシャーサイエンティフィックのオンコロジー・コンソーシアムとのパートナーシップによって、臨床分野のお客様とその患者さんたちのニーズに応える、規制に即したオンコロジー領域におけるNGS製品とサービスの提供を拡大していきたいと考えています」とコメントしている。
2015年01月26日遺伝子研究への協力者を募集女性の健康情報サイト「ルナルナ」が遺伝子研究を開始する。研究を開始するに伴い、スマートフォンアプリ「ルナルナ」、「ルナルナ ファミリー」の会員を対象に、同研究に協力してくれる人を募集している。「ルナルナ」は、女性専用の健康情報サイトで、株式会社エムティーアイが運営している。この遺伝子研究は、同社の子会社、株式会社エバージーンと医療法人社団薬善会つくば国際臨床薬理クリニックが共同でおこなう。つくば国際臨床薬理クリニックは、20年の伝統を持つ観音台クリニックから引き継ぎ、2010年3月に新たに先進技術を加えて開設された臨床試験受託専門医療機関だ。女性の健康情報サイトを運営する株式会社エムティーアイとは株式会社エムティーアイは、ルナルナシリーズを運営している企業だ。このルナルナシリーズは、「ルナルナ」「ルナルナ ファミリー」があり、女性が携帯で体調管理が簡単にできるサイトになっており、登録者は既に600万人を超えている。サイト登録者は、生理日を毎月入力すれば、具体的にダイエットや美容などの役立つ情報を提供してくれる。同サイトは、妊活・出産・育児までをトータルでサポートをでき、ライフステージにあわせて活用することができる。「ルナルナ」は、今回の遺伝子研究の成果を活かして、女性が今よりも元気でキラキラと輝くことができるように健康情報サイト充実させていくようだ。(画像はルナルナHPより)【参考】・ルナルナ・医療法人社団薬善会つくば国際臨床薬理クリニック
2014年12月29日情報通信研究機構(NICT)は12月19日、電気通信大学と共同で、光ファイバ通信波長帯における量子もつれ光子対の生成効率を向上させる技術を開発したと発表した。詳細は、英国科学誌「Scientific Reports」に掲載された。量子もつれ光子対は、絶対に破られない暗号や超高速計算など、従来の情報通信技術では不可能だった機能を実現する上で不可欠な光源である。NICTでは、通信波長帯において独自の高純度量子もつれ光源を開発してきた。量子もつれ光源を駆動させるためには、波長やパルス幅などのパラメータを自在に調整でき、なおかつ高速で安定動作できるレーザが必要となる。今回、2.5GHzの駆動用レーザをこの高純度量子もつれ光源に組み合わせることで、雑音を増やすことなく、量子もつれ光の生成速度を30倍以上高速化することに成功したという。今回の成果により、市販の安価な光通信機器を用いた量子情報通信システムの構築が可能になるため、実用化に向けた研究開発が加速することが期待されるとコメントしている。
2014年12月25日慶應義塾大学(慶大)は12月24日、ヒトの皮膚細胞を血管内皮細胞に転換する遺伝子を同定したと発表した。この成果は慶大医学部微生物学・免疫学教室の森田林平 専任講師と吉村昭彦 教授、久留米大学医学部心臓・血管内科学の安川秀雄 准教授、佐々木健一郎 講師らの共同研究によるもの。12月24日(現地時間)に米科学雑誌「アメリカ科学アカデミー紀要」のオンライン版で公開された。血管内皮細胞は、発生の初期に、血液細胞と共通の前駆細胞から作られることがわかっている。同研究グループは今回、血管内皮細胞だけでなく血液細胞の発生にも重要な転写因子18種類をスクリーニング対象とした結果、ETV2という遺伝子を、健常人から採取しヒト皮膚線維芽細胞に導入することで、血管内皮細胞に3~4%と高効率で転換することを見出した。また、ETV2が細胞内の別の転写因子と共役的に作用し、血管内皮細胞の分化に重要なさまざまな遺伝子の発現を誘導していることも突き止めた。実験ではさらに、このヒト皮膚線維芽細胞から転換させた血管内皮細胞を免疫不全マウスの皮下に移植したところ、1.5カ月後に成熟した血管の形成が観察されたという。また、下肢の血管を閉塞させて壊死を起こさせる下肢虚血モデルマウスに移植した場合、有意に虚血を回復させることが分かった。これらの実験により同方法で作成された血管内皮細胞は、生体内でも機能的な血管を形成でき、虚血性疾患の治療に使用できることが確認された。この「人工的」血管内皮細胞はETV2が発現し続ければ安定するが、発現しないと血管内皮細胞のままでいる細胞と、ヒト皮膚線維芽細胞に戻る細胞に分かれるため、今後、これらの細胞集団の違いをもたらすDNAレベルでの分子メカニズムを明らかにし、「ETV2フリーの安定な血管内皮細胞」を誘導する方法を開発できれば、安全で臨床応用可能な血管内皮細胞の開発につながると期待される。
2014年12月25日日中の眠くなる時間、仕事がはかどる時間って、なんとなくいつも共通していませんか? 実は人間の細胞には「時計遺伝子」というものが存在しています。そして、1日のリズムはその遺伝子が制御していると考えられているのです。遺伝子に合わせた下記のような1日の過ごし方が健康美人をつくるのですよ。■午前中の過ごし方寝ている間に体内の修復を終え、起床したての体はデトックスモード。起きてすぐはまずコップ1杯の白湯をすするように飲み、排尿、排便で体内の毒素を流し出しましょう。毎日少しずつズレがでてくる体内時計をリセットする方法が、朝日と朝食です。まずは朝起きてすぐ、日の光をいっぱい浴びましょう。1日2食でバランスよい食事ができる場合は朝食抜きで問題ありませんが、朝食を食べるのであれば、起床後2時間以内がお勧めです。また、起きてからの2~3時間は人間の知能が最もクリアで研ぎ澄まされている時間帯。この時間帯は集中力が高まっているため、判断も早くなります。夜にどうしてもはかどらなかったり、判断に迷いが生じた仕事は、早く寝て、翌朝片づける方がかえって効率がよくなります。■午後の過ごし方昼食の後は睡魔に襲われる方が多いでしょう。無理をしても、一番アクティブに動く午後の時間が台無しになってしまいます。そんな時は昼食後15分のお昼寝がお勧め。昼食でとった栄養が補給され、赤血球が増加し、細胞に酸素を運ぶヘモグロビンも増えます。こうした条件がそろうと、人間は創造性が高まり、感情豊かになります。新しい企画を考えたりするにもお勧めの時間帯となります。また記憶力が高まるのも午後の時間です。■夕方~夜の過ごし方時計遺伝子の1つである、BMAL1(ビーマルワン)は摂取した糖類などを脂肪に変える働きをもっているのですが、これらは午後15時が一番少なく、18時を境に増加し、22時~深夜2時が最も多くなります。そのため、おやつは15時に、そして夕食は18時~19時くらいまでにはすませましょう。いくらヘルシーな素材を選んだとしても、夕食が遅くなれば遅くなるほど太りやすくなると覚えておきましょう。就寝時間は23時までが理想です。お肌や体内組織を修復してくれる成長ホルモンがしっかり分泌される時間帯だからです。いかがでしたか。なかなか理想通りにはいかなくても、時間ごとに、遺伝子に合わせた過ごし方をすることが、ストレスのない毎日を作ってくれます。日本人は特に「時間がない」「忙しい」という言葉を口にしがちですが、「忙しい」とは「心を亡くす」こと。1日24時間をどう効率よく使うかが未来を変えるかもしれませんね。
2014年12月21日●遺伝子検査は一生に一度でOKハリウッドスターのアンジェリーナ・ジョリーさんが受けたことで一気に注目を集めることとなった遺伝子検査。アンジェリーナ・ジョリーさんは乳がんの遺伝子検査の結果、乳房切除手術を決断した。一方、日本国内へと目を向けると、ヤフーやディー・エヌ・エーでも一般向けの遺伝子検査サービスを開始し、話題となっている。筆者は1年半ほど前に出産を経験したアラフォーママだ。出産後、子どもへの愛情が増すにつれて、「子どものためにもいつまでも元気でいないと」という気持ちが強くなった。しかし、もともと体力には全く自信がなく、健康への不安は常に抱えていた。そんな時に知った遺伝子検査。「自分に何かしらのリスクがあるのなら、早めに対処したい」という気持ちから受けることにした。○遺伝子検査は"一生もの"今は唾液を郵送するだけで結果が送られてくる遺伝子検査もあるが、結果が悪かった場合、医師からしっかりとしたアドバイスを受けたいと思い、今回はクリニックで受けることにした。向かったのは東京・銀座にある「AACクリニック銀座」。同クリニックは、薄毛や抜け毛で悩む人向けの女性専門頭髪外来と、アンチエイジング外来があり、今回お世話になったのは後者。同クリニックの遺伝子検査は、生活習慣病の発症リスクを調べるためのもの。検査項目によって費用は異なるが、「肥満」「脂肪代謝」「脂肪代謝異常による動脈硬化」「その他の原因による動脈硬化」「高血圧」「血液凝固・血栓」「メタボリックシンドローム」「酸化ストレス症」「慢性腎臓病」「感染抵抗低下」「自己免疫・アレルギー」の11項目の場合、16万2,000円(税込)となる。正直「安い」とはいえないが、これで将来の発病リスクがわかるのなら受けてみる価値はある。それに、同クリニック院長・浜中聡子医師によると「遺伝子に変化はないので、遺伝子検査は一生に一度でいいのです」とのこと。「一生ものの検査」と考えれば、この金額も前向きに考えられるのではないだろうか。しかし、検査項目に「がん」がないのはなぜだろうか。浜中医師に聞くと、同クリニックではアンチエイジングドックやホルモンドックの検査項目として、乳がん・卵巣がんといった女性向けのものに加え、肝臓がん、すい臓がん、大腸がんの腫瘍マーカーも調べることができる。こういった検査の人気も高いのだが、生活習慣病に関する遺伝子検査を受けるメリットとしては、ハイリスクという結果が出たとしても対処の方法があるという点。今すぐに治療の必要がなくても、これからの生活習慣を改めることで発症リスクを低くすることが可能なのだ。そして、AAC生活習慣遺伝子検査を受ける場合、アンチエイジングドッグ(10万8,000円)の併用を勧めている。アンチエイジングドッグでは、「血管年齢検査」「骨年齢検査」「酸化ストレス度・抗酸化力測定」「筋肉・体脂肪量検査」「ホルモン量検査」を受け、身体の現状を把握する。そして遺伝子検査では、その名の通り遺伝子情報を知る。セットで実施することで、より深く自身の身体を知ることができるのだ。●「風邪をひきやすい人」と遺伝子的にも証明さて、いよいよ検査スタートだ。まず問診表を記入した後にカウンセリングを受け、医師による診察へ。そこで生活習慣や健康に関する悩みなどを伝え、必要があればAAC生活習慣遺伝子検査の他にもアンチエイジングドック等を実施。採血の他、前述の通り骨年齢検査や筋肉・体脂肪量検査などを受けていく(アンチエイジングドック併用の場合)。○「感染抵抗低下」の項目が突出結果は約1カ月~2カ月後に判明する。筆者は人間ドックなら何度か受けたことがあるが、遺伝子検査は初めて。大病こそないが、風邪は頻繁に引く。ひどい時だとひと冬に4、5回は風邪をひく。最近では子どもが風邪をひけば100%移る。この抵抗力のなさも何か悪い結果として出てくるのではないだろうか……。大きな不安を抱えながら再びクリニックへと向かう。浜中院長から受け取った検査結果を見ると……レーダーチャートの「感染抵抗低下」が飛び抜けている。健康な人ならほとんど感染しないようなウイルスや細菌に、人より感染しやすいらしい。「風邪をひきやすいということはありませんか」と浜中医師に聞かれ、「はい! 」と即答する。それも、この感染抵抗力の低さと関係しているのだという。なるほど……。しかし、抵抗力が日本人の平均より低いということは、何か重大な病気にかかりやすいということではないのだろうか。それに関しては、「高齢者を除くと、その心配はほとんどないですよ」とのこと。高齢になると抵抗力がなくなっていき、例えば肺炎を発症して命の危険につながることもあるというが、現在筆者は37歳。この年齢なら、命にかかわるような病気に人よりかかりやすいということはないのだという。ひとまず安心だ。他の項目を見ると、「酸化ストレス」も日本人の平均値より高く、抗酸化力が不足している状態とのことだ。これにより、早期の老化、慢性的な炎症などにつながる可能性が高くなるそうだ。それ以外の項目は、「メタボリックシンドローム」「糖尿病」「高血圧」「慢性腎臓病」「心筋梗塞」「脳梗塞」「脳出血」「くも膜下出血」といった項目で発症リスクは平均的か低めで、骨密度や筋肉バランス、動脈硬化度などの項目も心配するような結果ではなかった。浜中医師は、「病気の発症に遺伝子が起因するのは2~3割。あとの7~8割は生活習慣によるものです」という。今回は生活習慣遺伝子検査なので、ハイリスクという結果が出たとしても、生活習慣を見直すことで改善が可能だ(もちろん要治療レベルであれば、専門医を紹介してくれる)。○日々の生活に取り入れられる方法を私の場合は、抵抗力や抗酸化力を上げるためのアドバイスが浜中医師からあった。全身の筋肉量が少ないため、まずはこまめな運動が必要。「多忙な人は、ジョギングや水泳をしようと思っても長続きしませんよね。エレベーターを使っていたところ階段にする、といった小さな積み重ねが有効ですよ」とのこと。また、「とにかく風邪をひきたくない! 」という私の要望には、「即効性を求めるなら高濃度ビタミンC点滴ですね。高い抗酸化作用で免疫力の強化も期待できます」。さらに続けて、「おなかの調子はいかがですか? 」と聞かれ「過敏性腸症候群です」と答える。実は、腸の働きが悪いと抗酸化成分を腸が吸収できず、抗酸化力が低下するのだという。これに関しては、「納豆を摂取したり、整腸剤を試してみてはいかがでしょう」とのアドバイス。また「水分はしっかり摂取できていますか」とも聞かれ、こちらも「いえ、あまり……。オフィスのトイレが遠くて、行くのが億劫なので……」。水分は、こまめにとることで代謝がアップするのだという。こちらも今日から見直すとしよう。日常の中で取り組める具体的なアドバイスをたくさんいただいた。帰り道、早速整腸剤を買った。そして、実は検査結果を聞いた1週間後、秋に入ってもう3度目になる風邪をひいたことから、AACクリニック銀座に高濃度ビタミンC点滴を受けに来た。ビタミンC15g配合で1万800円(初診料、検査費別)。診察と検査、点滴で所要時間は90分ほどだ。あくまでも私個人の場合だが、いつもは風邪薬を飲まなければ1カ月ほどは引きずる風邪が、今回は服薬しなくても3日後には完治。その後のハードな仕事もらくらく乗り切れた。定期的に高濃度ビタミンC点滴をしていきたいと考えている。また、出社時には9階にあるオフィスまでエレベーターを使わず階段でのぼるようにもした。日ごろ運動をしていないので、2回ほど休憩を入れないとのぼりきれない情けない状況なのだが、今回の検査結果を受けて日々の生活に少し運動を取り入れられた。子どもはまだ1歳。これから子どもと一緒に元気に生活するために受けた今回の検査、生活によい影響を与えられていると思う。食生活も徐々に改善しながら、健康維持に取り組んでいきたい。
2014年12月11日ノーリツ鋼機グループのNKメディコとサインポストは12月10日、遺伝子検査ビジネスで提携し、サインポストの遺伝子検査サービスをNKメディコが販売すると発表した。この遺伝子検査は肥満、高血圧、動脈硬化など生活習慣病と関連性の高い14分野の遺伝子を分析し、遺伝的な体質リスクを評価するというもの。同サービスでは遺伝的な体質リスクを踏まえ、受診者ごとに推奨されるライフスタイルや栄養素を提案する。同サービスは、全国の医療施設、検診・人間ドック施設などに向けて販売される予定で、受診したい場合は、医療機関にて申し込むこととなる。また、保険適用外の自由診療となり、医療機関によってコースや料金が異なるため、詳しく知りたい場合は各医療機関に問い合わせる必要がある。
2014年12月11日順天堂大学の服部信孝教授、今居譲先任准教授らの研究グループはこのほど、若年性遺伝性パーキンソン病の原因遺伝子として知られているPINK1(ピンクワン)が、同じく原因遺伝子として知られるParkin(パーキン)をすばやく不良ミトコンドリアへ呼び寄せ、効率よく分解する仕組みを持つことを明らかにした。同研究結果は、科学雑誌『PLoS Genetics』に発表されている。若年性遺伝性パーキンソン病の原因遺伝子としては、同病気を発症する家系の解析からPINK1遺伝子とParkin遺伝子の2つが見つかっていた。これらの遺伝子に傷がつき正常に機能しない場合には、不良ミトコンドリア(※1)が蓄積することで中脳ドーパミン神経(※2)の変性が生じ、パーキンソン病になると考えられているという。そこで同研究所を含む複数の研究グループは、不良ミトコンドリアが生じるとPINK1とParkin(※3)が共にそれを感知し除去することを明らかにした。その分子メカニズムでは、PINK1がParkinにリン酸を付加(リン酸化)すると、Parkinにスイッチが入りミトコンドリアの分解に働くが、Parkinのリン酸化だけでは、なぜか効率よくミトコンドリアが除去されなかった。同研究所はこのことから、ParkinとPINK1の働きには未解明のメカニズムがあるはずだと考え今回の研究を行ったという。PINK1は、リン酸化する酵素(キナーゼ)でParkinをリン酸化することで活性化のスイッチを入れるという(※4)。同研究所が6月に発表した「ショウジョウバエ分子遺伝学による研究」から、PINK1によってリン酸化されるタンパク質がParkin以外にもあることが想定されており、京都大学の石濱泰教授との共同研究によりPINK1がリン酸化する新たなターゲットとなるタンパク質を探索し、ユビキチンを同定した。ユビキチンはタンパク質に鎖状に付加(ポリユビキチン化)されることによりタンパク質の分解シグナルとなる特殊なタンパク質だが、PINK1はユビキチンだけでなくポリユビキチン鎖をもリン酸化することがわかったという。さらに、ミトコンドリア上にリン酸化ポリユビキチン鎖を形成させると、それを目印にParkinが呼び寄せられ、リン酸化ユビキチンやリン酸化ポリユビキチン鎖でParkinの2つ目のスイッチが入ることを明らかに。つまり、PINK1とParkinが協業でミトコンドリア上にリン酸化ポリユビキチン鎖を形成することにより、すばやく残りのParkinが呼び寄せられスイッチが入るという、効率の良い不良ミトコンドリア除去の仕組みを発見したとのこと。今回の発見に基づき、ミトコンドリアにリン酸化ポリユビキチン鎖を人工的に付加することを試みた結果、パーキンソン病モデルショウジョウバエのミトコンドリアの変性を改善させることに成功したという。同研究所は、「今後は、PINK1やParkinと同じような作用をしタンパク質のスイッチを操作する人工的な方法を開発し、不良ミトコンドリアの除去によるパーキンソン病の効果的な早期予防に向けて、さらなる研究をしていく予定です」とコメントしている。※1 ミトコンドリア細胞の活動に必要なエネルギー(ATP)を作る細胞小器官。不良ミトコンドリアとは、損傷をうけて機能が低下した状態のミトコンドリアを示す。この器官の損傷や老化が進むと、酸化ストレスの原因となる活性酸素種が器官内部から漏えいする。※2 中脳ドーパミン神経パーキンソン病において神経変性が起こる神経。この神経が変性するとパーキンソン病で見られる運動機能障害(手足の震え、筋肉の硬直、姿勢制御の障害など)が起こる。※3 PINK1、ParkinPINK1遺伝子、Parkin遺伝子から作られるタンパク質は、それぞれ同名のPINK1、Parkinと名付けられている。ここでは、遺伝子はPINK1遺伝子、Parkin遺伝子/タンパク質はPINK1、Parkinと表記する。※4 Parkinの働きParkinは、ユビキチンというタグをタンパク質に付加する酵素(ユビキチンリガーゼ)であり、ユビキチンを付加されたタンパク質は分解や輸送などさまざまな制御を受ける。
2014年12月10日ディー・エヌ・エーの子会社、DeNAライフサイエンスはこのほど、「遺伝子検査」に関する調査の結果を公表した。同調査は、同社と東京大学医科学研究所との共同研究で、8月より遺伝子検査サービスの提供を開始し約3カ月が経過したことに伴い行った。調査は、全国の20代から70代の一般の男女を対象に10月、ディー・エヌ・エーが主体となり実施。1,200人の有効回答を得た。○知りたいことは三大疾病のリスク遺伝子検査の認知率は、6月実施の調査から12.7%アップして、100%に到達した。「遺伝子検査を受けてみたい」(32.5%)が、「受けてみたいと思わない」(23.8%)を上回る結果となった。一方で「今はわからない」(43.7%)が最も多い回答だった。「受けてみたい」と回答した世代別ランキングでは、1位が「20代」で50.5%となった。以下、2位が「30代」(49.0%)、3位は「50代」(30.5%)となった。遺伝子検査商品を選択する際に重視する上位項目は、「公的な研究機関が行っている」(63.5%)、「有名な検査機関が行っている」(56.7%)、「アフターケアが充実している」(52.6%)と、6月実施の調査と変わらない結果となった。遺伝子検査で知りたいことは、「病気のリスク」という回答が、「体質」関連の項目を大きく上回った。また、遺伝子検査で三大疾病のリスクを知りたくないと感じているのは、6.3%という回答になった。一般消費者は遺伝子検査で病気のリスクを「知りたい」という意識が、「知りたくない」を大きく上回っていることがわかったという。女優のアンジェリーナ・ジョリーが、遺伝子検査を受けて乳房を予防切除したことを知っている人は79.1%。遺伝子検査に関する知識のレベルに関する質問では、「ない」(21.7%)、「あまりない」(60.2%)という結果となった。多くの人が遺伝子検査に関する知識は自信がない、ということが浮き彫りになったという。
2014年11月25日慢性炎症と長寿遺伝子サーチュイン(SIRT1)の関係が明らかに2014年11月12日、東京医科歯科大学の研究グループは、ハーバード大学マサチューセッツ総合病院との共同研究で、老化に伴って起こる病気が発症する原因が、SIRT1の S-ニトロソ化による活性低下によることを発見したと発表した。研究成果は、Science Signalingに、2014年11月11日からオンライン版で公開されています。老化と高齢に従って増加する疾患の原因糖尿病やアルツハイマ-型認知症やパーキンソン病といった神経変性疾患、筋肉量の減少(サルコペニア)および老化過程そのものに慢性炎症が関与している。慢性炎症がなぜ病気を引き起こすかあるいは年齢により慢性炎症が起こる仕組みは不明。今回の研究研究グループはS-ニトロソ化が老化に伴って起こる生体変化の共通の仕組みであることを明らかにした。研究はモデル動物と培養細胞を用いて、急性炎症や慢性炎症によりSIRT1の働きが弱くなり、炎症や細胞死が起こりやすくなることを観察。炎症によって増加したSIRT1のS-ニトロソ化を、薬剤あるいは遺伝子操作によって減少させることにより、SRIT1の活性が復活し、炎症を部分的に抑制することを明らかにした。本研究の意義SIRT1の活性がS-ニトロソ化によって低下することが老化や老化に伴う病気の原因である可能性を見いだした。SIRT1のS-ニトロソ化は可逆的であることから、レスベラトロールを摂取したり、カロリー制限をしたりするSIRT1量を増やす方法では効果を示すことができないと研究グループは述べている。SIRT1のS-ニトロソ化を特異的に阻害する方法が、老化に伴う新規治療薬あるいは治療方法となる可能性があり、老化に対しても効果を発揮する可能性があるとのこと。(画像はプレスリリースより)【参考】・東京医科歯科大学プレスリリース・発表文献
2014年11月16日ミュージカル『SINGIN’IN THE RAIN~雨に唄えば~』に出演中のスターダンサー、アダム・クーパーが11月10日(月) TOKYO FM 「LOVE CONNECTION」(11:30~13:00)に生出演することが決まった。出演は11:40頃から15分ほど。マシュー・ボーンの『白鳥の湖』で一躍、脚光を浴びた世界的ダンサーの生声を聞けるチャンスだ。ミュージカル『SINGIN’IN THE RAIN~雨に唄えば~』ミュージカル『SINGIN’IN THE RAIN~雨に唄えば~』はミュージカル映画の名作『雨に唄えば』の舞台版。特に話題なのが原作映画でもおなじみ雨の名場面。映画ではジーン・ケリーがどしゃぶりの中、ハッピーに歌い踊ったシーンを、舞台版は12トンもの水を使って再現する。「ジーン・ケリーはもちろん、尊敬してるけど、いかに新しい役として作っていくかに注力した」開幕直前の会見で話していたアダム・クーパー。彼ならではの、華麗なステップ、そして魅力的な歌声にご注目を。公演は11月24日(月・休)まで東京・渋谷の東急シアターオーブにて。なお公式ブログでは公開舞台稽古に招待された高校生モニターによる熱い感想の数々を掲載中。ご興味の方は右記まで()。
2014年11月07日農業生物資源研究所(生物研)、九州大学および名古屋大学は10月30日、イネにとって害虫であるトビイロウンカに対するイネの抵抗遺伝子を特定することに成功したと発表した。同成果は英科学誌「Scientific Reports」に掲載された。トビイロウンカはイネの害虫の一つで、梅雨期に中国南東部などから日本に飛来して増殖し、甚大な被害をもたらしている。近年、殺虫剤が効きにくいトビイロウンカが出現したため、被害が深刻化しており、新たな薬剤、またはトビイロウンカに抵抗性を示すイネの品種開発が必要となっている。また、国内で栽培されている一般的な日本型イネ品種は、トビイロウンカ抵抗性を持たず、抵抗性遺伝子をもつインドやスリランカなどの品種と交配して単一の抵抗性遺伝子を導入した栽培イネが育成され、東南アジアで利用されている。しかし、このイネにも害を与えるトビイロウンカが出現したため、さまざまな加害性を示すトビイロウンカに対応した抵抗遺伝子を持つイネ品種の開発が望まれている。これまでの研究で、インドのイネ品種が持つ「BPH25」と「BPH26」という2つの遺伝子が同時に存在すると、現在問題となっている加害性バイオタイプのトビイロウンカにも抵抗性を示すことがわかっている。今回の研究で、「BPH26」遺伝子を導入したイネでは、トビイロウンカが針のような口をイネの師管(栄養分を輸送する組織)まで挿入するものの、師管液を吸汁できず、餓死することが判明した。研究チームは「BPH26」の染色体上の位置を特定し、育種に有用なDNAマーカーの開発にも成功。「BPH25」のDNAマーカーも作成されつつあり、これら2つの遺伝子の DNA マーカーを用いて、日本に飛来するトビイロウンカに対して幅広い抵抗性を示すイネの開発が、今後2~3年中に開始できる見込みだという。
2014年10月30日