サンコーは14日、「GoPro用ウェアラブル3軸32bit電子制御カメラスタビライザー」を発売した。直販価格は39,800円(税込)。GoPro社のアクションカメラ「GoPro HERO 3」「GoPro HERO 3+」「GoPro HERO 4」に対応するスタビライザー。32bit電子制御システムが3軸ブラシレスジンバルモーターを自動制御し、撮影時のブレを防ぐ。カメラがパンした方向に追従する「パンフォローモード」「パン&チルトフォローモード」、パンやチルトを行ってもカメラが正面を向いたままになる「ロックモード」、カメラの正面を土台と反対向きにセットする「ターンバックモード」の4モードを用意。三脚穴も備えている。また、別売の3.5mm映像ケーブルをつなぎ、GoProの映像を液晶ディスプレイなどにアナログ出力できる。バッテリー駆動時間は約3~5時間。カメラホルダー背面に電源供給端子を持ち、付属の充電ケーブルでカメラへ給電できる。可動範囲は、チルトが-185~130度、ロールが-40~40度、パン(垂直状態)が-320~320度、パン(水平状態)が-45~45度。可動速度はチルト1~50度/秒、パンが1~80度/秒。本体サイズはW72.5×D78.5×H108.8mm、重量は182g。専用ケース、自分撮り一脚モノポッド、充電池×2個などが付属する。
2016年03月14日●リストバンド型ウェアラブルの普及状況近年、スマートウォッチとともに注目を浴びてきたリストバンド型デバイス。スマホのコンパニオンデバイスとして、国内外のメーカーが多数の製品を発表し、携帯キャリアも販売に力を入れてきた。しかし、話題の割には奮っていないのが現状だ。それはなぜか。打開策はあるのか。○リストバンド型デバイスとは?手首につけて使用するリストバンド型デバイス。各種センサーを搭載し、歩数や距離、消費カロリー、睡眠モニタリング、心拍数の測定ができるのがおおよその共通機能だ。海外からはナイキの「FuelBand」、ジョウボーンの「UP」、サムスンの「Gear Fit」、国内ではソニーの「SmartBand」、東芝の「Actiband」などといった製品が販売されている。いずれもスマホと連動して測定データをアプリで閲覧・管理できるのが特徴で、最近では、時刻表示を可能にしたものもあり、スマートウォッチも同様の機能を備えることから、両者の区別はあいまいなものになりつつある。こうしたリストバンド型デバイスは、スマホ連動の機器として、市場の拡大が見込まれたが、実際は厳しい。MM総研が昨年3月に発表した「日米におけるウェアラブル端末の市場展望」で時計型・リストバンド型の販売台数(予測)によると、2013年度は21万台、2014年度は37万台の販売台数。2015年度はApple Watchの販売開始により73万台に急増と予測、2016年度は94万台と拡大傾向にある。上記の数値は、いわゆる"スマートウォッチ"も含むが、スマホが国内人口の6割に行き渡り、2013年度から2015年度まで時計型・リストバンド型の販売台数を120万台とみても、60人に1人が購入したに過ぎない。いずれにせよ、足元は100万台程度の市場を少なくとも数十のメーカーが複数の商品をもって売り込む激戦状態にあるといえるだろう。●何が普及を阻害するのか○普及の阻害要因とは話題の割に、なぜ伸びが緩やかなのか。その理由を一言でいえば、特定の利用者にしか、大きなメリットがないからだ。搭載されている機能は、スマホともダブる。心拍数の測定(一部の機種には同機能も搭載されている)はさておき、歩数、歩行距離はスマホで計測できてしまう。あるメーカー担当者は、消費者へのメリット訴求の限界を指摘する。健康面でのメリットを訴求しようにも「歩数、距離、心拍数が測定できても、それが何を意味するのかを伝えにくい。歩数などの測定項目からの効果の有無については、法律上表現が規制されている。効果については謳えない。医師と連携するなどメリットを強く出せないと厳しい」(某メーカー担当者)と話す。リストバンド型ウェアラブルの位置づけは、あくまでもフィットネス機器。医療機器としてのポジションを確立したいというメーカーの思惑も見えてくるが、実際には厳しい。「デバイスの能力は問題ないが法規制の壁が高い」(医療機器に詳しい大学教授)のが現状で、医療機器としての販売にこぎつけるには「コスト・時間が多大にかかってしまう」(デバイス認証機関)という。そこで現状、各社が訴求を図るのが、機能との親和性が高いスポーツ分野だ。スポーツにおいては、心拍数の測定でトレーニングの負荷・強度が測ることができ、利用者にとってのメリットを見出しやすい。しかし、市場拡大、普及という観点から、スポーツ用途のみを想定していたのでは、伸び代は限られてしまうだろう。●活路は意外なところに?○法人向けに活路普及に向けては大胆な意見もある。先とは別のメーカー担当者(輸入代理店)は、「日本の医療費負担が上がれば、"予防"に意識が向き、一般層への普及もありえる」と話す。リストバンド型ウェアラブルは欧米で普及が進んでいるが、それは医療費負担と切り離せない問題があるからだ。同氏の意見は正論だが、販売側がどうこうできる問題でもないのが痛いところ。しかし、同氏は続けて、法人向けに活路があると話す。「2014年は7法人に販売したが、2015年になってから販売先は40法人に膨れ上がった。一法人あたり100~200個程度出荷している」(輸入代理店担当者)。当の担当者によると、リストバンド型デバイスの機能を利用して、睡眠時間などを把握し、従業員が規則正しい生活送れているか否かのチェックに役立てたいというニーズが高まっているという。最近では、従業員の健康を重要な経営資源ととらえる「ウェルネス経営」という手法が注目されており、リストバンド型デバイスは、それを実現するデバイスとも位置づけられそうだ。個々人のログの取得が別の問題をはらむ恐れはあるが、普及・拡大に向けたひとつの道にはなるだろう。○万人ウケする動機付けが必要さらなる普及拡大に考えを巡らせるなら、もっと意外なものが答えになるかもしれない。それは生命保険だ。たとえば、リストバンド型デバイスから得られるバイタルデータを生命保険の保険料負担と連動させる仕組みについてだ。業界関係者は「どういったバイタルデータをどう保険に反映するのかという課題はあるが、そうした保険商品の実現の可能性としてはありえる」と話す。現状、リストバンド型デバイス普及の課題は、万人ウケする購買動機が弱いことだ。生命保険のようにお金に絡むメリットは、多くの人にとって明確な利用メリットになりえるため、普及に向けた弾みとなる可能性はありそうだ。日本よりも米国でリストバンド型デバイスが普及しているのは、医療費負担が高いという事情は先に説明したとおり。リストバンド型デバイスの普及には、いままでにない利用者にとっての新しい価値と仕組みが求められそうだ。
2016年03月01日東芝は22日、メガネ型ウェアラブル端末「Wearvue(ウェアビュー) TG-1」の開発・発売の中止を発表した。当初の出荷予定は2月29日。Wearvueは、2016年1月13日に発表された、BtoB向けのメガネ型ウェアラブル端末。インフラの保守管理、工場や倉庫内での作業を想定し、業手順やチェックリストをレンズ越しに表示(シースルー)させることで、ハンズフリーでの作業を可能にする。今回、2015年12月21日に発表された、同社の経営施策「新生東芝アクションプラン」の一環で、開発・販売中止を決定した。新生東芝アクションプランの事業ポートフォリオでは、強化事業領域として、エネルギー事業・ストレージ事業に注力することが盛り込まれている。同社は、「同製品の先行予約をいただいたお客様、関心をお寄せいただいているお客様には大変ご迷惑をおかけいたしますことを深くお詫び申し上げます」と謝罪している。
2016年02月22日●スマートグラスがトレンド?1月13日~15日まで、東京国際展示場(東京ビックサイト)で「ウェアラブルEXPO」が開催された。大盛況のうちに幕を閉じた同イベントから、活動量計やスマートウォッチなどの普及で市民権を得たウェアラブルデバイスの未来像に触れてみよう。○次に来るデバイスはスマートグラス?ウェアラブルEXPOは、リードエグジビジョンが主催する業界関係者向けのショーだ。基礎技術や部材などの展示・紹介と商談がメインで、最終製品そのものの展示は少ないか、あっても業務用が中心となり、一般ユーザーにとって馴染みの深い内容ではない。とはいえ、展示品の傾向を見ていけば、業界全体のトレンドや方向性をつかみやすいという点もある。今回の展示全体では、スマートウォッチや活動量計のようなリストバンド型はあまり目立たず、最もよく姿を見かけたのはメガネ型のスマートグラスだった。業務用製品が多いのだが、作業中で両手がふさがった状態でもディスプレイを見たい、という要望に応えた製品が多い。メガネスーパーメガネスーパーの「b.g.」は、メガネ量販チェーンから登場したということで大きな注目を集めており、筆者は最後まで触れなかったほど。通常のメガネにアドオンするかたちでディスプレイを取り付けるタイプのスマートグラス。当初はB2B向けからスタートする模様。ブラザー: エアスカウター防水シャープはすでに発売済みの「エアスカウター」の防水防塵耐衝撃タイプを展示。既存ユーザーから防水・耐衝撃などアウトドア仕様への要望が大きかったとのこと。コンセプトモデルではあるが製品化の可能性は高そうだ。東芝東芝からは、ハーフミラーレンズを使ったメガネに装着する小型のウェアラブル端末「Wearvue」。表示はすべてメガネのレンズに投影されるため、AR的な使い方も可能。シャープシャープは片メガネタイプのスマートグラスを展示。見た目はSF風で個人的には好きだが、これを付けたまま歩き回りたいか聞かれると……。ボストンクラブメガネの企画・デザインなどを行うボストンクラブが展示した、メガネにデバイスを装着する際の脱着マウント「neo-plug」。規格化することでアドオンタイプのデバイスを統一しようという試みは面白い。カラーリンクジャパン「スマートサングラス」は、自動車の運転中などに太陽が目に入ると眩しいため、強い光源が当たると視界の上1/3程度にシャッターを表示してくれるサングラス。朝夕と昼間では太陽の高さが違うため、光の色などから時間帯を判別してシャッターの高さを調整してくれる。***コンシューマ向けの製品として展開する予定がないためなのか、各社とも形状や重さ、使い勝手の面などで、一般向けには受け入れにくいと思わせるものが多い。個人的には、今「スマートグラス」として登場しているものの大半はただのヘッドマウントディスプレイにすぎず、スマートグラスと呼ぶのは正しくないと思っている。そういう意味では、カラーリンクジャパンの「スマートサングラス」は本当の意味で「スマートな」サングラスだったと思う。スマートグラスがただの表示デバイスを超え、本当の意味でのスマートなウェアラブルデバイスになるには、液晶やバッテリーなどの進化などをもう1つ2つ経てから、ということになりそうだ。●通電繊維も目立つ○「着ける」から「着る」へウェアラブルEXPOでは製品を構成する素材や部品についても多数展示されていたが、今回特に目立ったのが通電繊維の存在。通電繊維というと、すでにスマートフォン対応の手袋などに利用されている例もあるが、これからは回路そのものを繊維上に構築しようというのがトレンドになりそうだ。この分野については繊維・衣料の企業が積極的にプレゼンしていたほか、IT系の部材メーカーや、ベンチャー系企業なども多くの展示を行っていた。グンゼグンゼは、「導電性ニット線材」を使って配線を施した衣料型デバイスを展示。線材が曲がることで抵抗値が変わることを利用して姿勢を判断したり、逆に電流を流してヒーター的に使うこともできる。東洋紡こちらは東洋紡のフィルム状導電素材「COCOMI」を内蔵したシャツ。厚み0.3mmの極薄フィルムに導電シートが組み込まれており、電極と配線を用いて心電図の測定もできる。エーアイシルクエーアイシルクの通電繊維は、絹糸の繊維自体に導電性を持たせることで、絹が持つ吸水性やアレルギー反応の低さといった特性を生かしたまま、ウェアラブルデバイスに活用できる。天然素材由来の導電性繊維は珍しい。下の写真では左腕のスイッチ部分がエーアイシルク製。ミツフジミツフジの銀メッキ導電性繊維「AGposs」。銀の特性を持った繊維で、配線や電極の役割を担わせられる。意図やニット状の布地、カットファイバーなど形態もさまざまだ。一方、旭化成のように繊維メーカーでありながら、導電繊維ではなく伸縮性のある銅線ケーブルを展示しているメーカーもあった。これは、導電繊維では抵抗が高すぎて、電力供給の観点からは絶対不足することが明らかなケースがあるため、まだ銅線が必要とのこと。コスト面も含め選択肢は多いほうがいい。旭化成銅線を利用しながら、ゴム紐のような伸縮性を持ったケーブル「ROBODEN」。抵抗の少なさに加え、関節部などに使ってもたるみが出ないなどのメリットがある。また導電繊維ではないが、セメダインが導電性を持った接着剤を展示。昨年にも話題になったのでご存知の方もいらっしゃるかもしれないが、弾性を持った接着剤が一定の導電性も持つというもの。工業用途としてはもちろん、個人のDIY的な電子工作用としても、かなり可能性を秘めた製品だと感じさせられた。セメダイン接着剤なので様々なところに塗りつけて、導電性のある繊維どうしをくっつけてもいいし、そのものを回路代わりにしてもいい。写真では布地に直接LEDを貼り付け、接着剤で回路も描いている。***導電繊維はまだ洗濯耐性が数十回程度だったり、折ったり伸ばしたりといった扱いへの耐性が低いといった問題があるものの、衣服として着てしまえば存在を意識しなくて済む。会場での盛り上がりぶりを見るに、今後、さまざまな製品が登場することを期待できそうだ。●ほかにもユニークな製品が○ユニークな製品も多数展示このほか、ジャンルを問わずユニークな製品やサービスも多く見られ、会場は多くの来場者で賑わっていた。他の展示会と共催ではあったが、ウェアラブル端末に対する注目度の高さを感じるショーとなった。プロジェクターシャープが展示していたMEMSビーム式小型プロジェクター。明るさは35ルーメン程度だがピント合わせが必要ない。スマートフォンにも押し込そうなサイズなので、ぜひ搭載してほしい。動物向けのタグ1AnimCallが販売しているペット向けのウェアラブルデバイス「anicall」。タグをペットに装着し、行動解析や健康管理に活用する。同社は牛や馬などに着けるタグも扱っている。動物向けのタグ2こちらはイノーバグローバルが販売する「MOTION」。anicallと同様に活動量の把握や健康管理を行える。***ウェアラブルデバイスはApple Watchなども含め、話題性の割には苦戦している様子だが、まだ作り手もどのような使われ方をするのか、どうしたら使ってもらえるかの具体像が見えていないように思う。その点、業務用デバイスは用途が限られているので、作りやすいということなのだろう。デバイスの部品関連はどんどん進化しているので、今後コンシューマ向け製品は、これまでの常識にとらわれない製品作りが必要になりそうだ。
2016年01月20日1月12日から15日まで東京ビッグサイトで行われていたウェアラブルEXPOでは、さまざまな新技術や製品がお披露目されていた。ここではセンサー類と、技術そのものについて触れてみたい。○5cmの高低差もわかる気圧センサーやスマホから使える統合センサーオムロンブースでは圧力センサーを発表。感度を最大に上げると、5cm単位の上下移動を検知できるという。利用例としては、腕の位置で計測値が変わる血圧計に組み込み、腕の高さを合わせるというデモを行っていた。歩数計に組み込めば、「坂を上っている」と「平地を歩いている」の差を判断して消費カロリー推測に役立つと、自社のコンシューマー製品を意識した説明だった。また、各種センサー(温度、湿度、照度、音量、気圧、加速度)を、腕時計くらいの大きさに統合した環境複合センサーをコンセプト展示。現場での熱中病防止、オフィスでの環境チェック、見守り用といった応用例を紹介していた。ロームは、複数のセンサーを集めた「ロームセンサーメダル」を展示。圧力・加速度・地磁気センサーと管理用プロセッサ、そして通信用のBLE(Bluetooth Low Energy)モジュールを一体型にしたものだ。得られたデータをスマートフォンアプリで処理・表示させるという、ロームのセンサーデバイス評価キットとなっている。センサーメダルという名前が示す通り、33mmの円形だ。体のあちこちに取り付けてセンシングする使い方も想定している。○非接触給電規格の違いを気にせず使える端末用ICスタートアップブースでは、MAPSがワイヤレス給電のICを展示していた。現在のワイヤレス給電は、WPA(Qi)、A4WP(Rezence)、PMAという3つの規格があるが(正確にはA4WPとPMAが統合してAirFuelという名称になっている)、MAPSが開発したICはこの3規格すべてに対応する。使用している無線の周波数がA4WPとWPC/PMAで異なるため、3規格すべてに対応するにはアンテナが2本必要。だが、アンテナを1本にしてWPCとPMAだけ対応という設計も可能だ。ワイヤレス給電のデファクトスタンダードが確立する前に、ユーザーが対応規格を気にせず利用できるのは嬉しい。○おまけ(あまりウェアラブルではないもの)NTTアドバンステクノロジは、高騒音下の中でもクリアな音声を伝えるマイク「R-Talk HS310」を展示。元々はソフトウェアライブラリとして発売していたが、単体製品を望む声に応えたそうだ。アミューズメント施設や工場、コンサート会場といった騒音レベルが高い場所でも、スタッフが円滑に音声連絡や音声認識を行えるという効果が期待されている。ヘッドセットには、音声収録用のマイク(2本)と環境音取得のマイク、合計3つのマイクがあり、音声のみをきれいに拾い上げる。アミューズメント施設を想定したデモでは、ややエコーなどの不自然さがあったものの、騒音が見事にカットされていた。セメダインブースでは、同社の導電性接着剤SX-ECAシリーズを使用した光る服を展示。正確には製品版ではなく、抵抗値を下げて配線として使いやすくした試作品を使用しているそうだ。単に導電性のある接着剤のほか、配線にも利用できるという。現在は一般市販されていないが、発表以来かなり反響があったため、販売を検討しているそうだ。イノテック、ローム、スター精密の合同ブースでは、電源なしのBLE(Bluetooth Low Energy)ビーコンを使ったソリューション提案をしていた。スーパーやショッピングモールでの行動調査として、BLEビーコンを使って位置を判断するというのはよくある話だが、提案ではカートにBLEビーコンを取り付けている。しかも、車輪の動きで発電(エナジーハーベスト)するため、電池交換が不要だという。カートが止まっているとデータが送られてこないが、止まっているカートからもデータが来ると不必要なデータが増えるので、これで問題ないという説明だった。データ収集用の機器は、蛍光灯型の照明機器に組み込むため、工事も容易だという。
2016年01月19日1月12日から15日まで東京ビッグサイトで行われていたウェアラブルEXPOでは、配線材料にも新顔が登場。電力供給や通信を実現しつつ、人間の体や服に違和感なく身に付けられるウェアラブルデバイスに向けた素材を集めてみた。服に電子デバイスを取り付ける場合、デバイスに電力を供給する必要がある。ボタン電池や小型の充電池を使うというのが一般的だろう。非接触給電という手法もあるが、今回のウェアラブルEXPOでは、(そろそろ出ると思っていた)ウェラブルデバイスに向く電磁界共鳴を使用した極小電力供給の展示が見当たらなかった。一方で、金属細線を使うことである程度の電力供給にも耐え、伸縮性と耐久性を併せ持った製品がいくつか見られた。○動きに合わせて「伸び縮みする金属線」が各社から旭化成繊維では、ロボ電(ROBODEN)と称する電線を展示。収縮性を持つ中央コアに電線を巻きつける構造によって、電線でありながら40%程度の伸びに耐えられる。要求に応じて、電線の数や太さの変更も可能という。また、数十万回の伸びや曲げ、ねじりにも耐える。ウェアラブル機器の配線用途以外にも産業用での応用を考えており、動きの多い産業用ロボットの配線に使うと、ケーブルメンテナンスの回数を大きく減らせるそうだ。会場では、台の上にWebカメラを置いて、これを何度も移動。通常のケーブルではたるみが生じるが、ロボ電は伸びることでぴったりと沿った状態を維持していた。カジナイロンは、収縮性のある導電性ニットを展示。応用例として、ヘッドホンケーブルに使用していた。グンゼは導電性ニットを展示。従来は伸びに伴って抵抗値が変化していたが、抵抗値の変化が少ない抵抗一体型の線材と動線を編み込んだもの。後者は200%程度の伸びに耐えるという。グンゼ製品のこだわりは、肌触りの良さ。銅線を編み込んでも、感触が悪くならない点に力を入れたという。
2016年01月19日1月12日から15日まで東京ビッグサイトで行われていたウェアラブルEXPOでは、配線材料にも新顔が登場。電力供給や通信を実現しつつ、人間の体や服に違和感なく身に付けられるウェアラブルデバイスに向けた素材を集めてみた。服に電子デバイスを取り付ける場合、デバイスに電力を供給する必要がある。ボタン電池や小型の充電池を使うというのが一般的だろう。非接触給電という手法もあるが、今回のウェアラブルEXPOでは、(そろそろ出ると思っていた)ウェラブルデバイスに向く電磁界共鳴を使用した極小電力供給の展示が見当たらなかった。一方で、金属細線を使うことである程度の電力供給にも耐え、伸縮性と耐久性を併せ持った製品がいくつか見られた。○動きに合わせて「伸び縮みする金属線」が各社から旭化成繊維では、ロボ電(ROBODEN)と称する電線を展示。収縮性を持つ中央コアに電線を巻きつける構造によって、電線でありながら40%程度の伸びに耐えられる。要求に応じて、電線の数や太さの変更も可能という。また、数十万回の伸びや曲げ、ねじりにも耐える。ウェアラブル機器の配線用途以外にも産業用での応用を考えており、動きの多い産業用ロボットの配線に使うと、ケーブルメンテナンスの回数を大きく減らせるそうだ。会場では、台の上にWebカメラを置いて、これを何度も移動。通常のケーブルではたるみが生じるが、ロボ電は伸びることでぴったりと沿った状態を維持していた。カジナイロンは、収縮性のある導電性ニットを展示。応用例として、ヘッドホンケーブルに使用していた。グンゼは導電性ニットを展示。従来は伸びに伴って抵抗値が変化していたが、抵抗値の変化が少ない抵抗一体型の線材と動線を編み込んだもの。後者は200%程度の伸びに耐えるという。グンゼ製品のこだわりは、肌触りの良さ。銅線を編み込んでも、感触が悪くならない点に力を入れたという。
2016年01月19日○新製品も既存製品もメガネデバイスの体験は大人気1月12日から15日まで東京ビッグサイトで開催されたウェアラブルEXPOでは、いわゆるメガネ型デバイスの体験がかなりの人気となっていた(どこも数十分待ち)。新しい製品に絞って紹介しよう。会場に入ってすぐ右手という好アクセスの場所には、シャープのブース。小型のLCOSデバイスのサンプルデモと、MEMSレーザープロジェクターデモが行われていた。LCOS(Liquid crystal on silicon)は、光の反射をコントロールすることで映像を映し出す反射型の液晶デバイスだ。一方のMEMSレーザープロジェクターは、レーザーダイオードをミラーで走査して映像を映し出すもので、焦点合わせが不要というメリットを持つ。シャープは液晶技術に長けているということで、LCOSを開発。その後、MEMSミラーを使用したレーザープロジェクターユニットを開発し、レーザーダイオードをRGB各1本ずつ使用した標準品と、2本に増やした高輝度タイプを展示。高輝度タイプのデモも見られた。会場をさらに奥に入ると、東芝がWearvueを展示していた。2014年のCEATEC JAPANで「東芝グラス」として参考展示だった機器が、ついに市販される。ただし、Wearvueは視界すべてに映像が表示される没入型デバイスではなく、一部に表示されるシースルー型こともあり、一般向けではなく企業向けだ。体験コーナーは長蛇の列で、内容が以前とほぼ同じということで体験は断念…。ブラザーはAiRScouterのコンセプトモデルを展示。主に建設現場や工場での利用を想定し、防塵・防水性能を持たせた(IP85相当で水没は想定せず)。人間の身体や服に装着するのではなく、「ヘルメットに止める」という、現場では当たり前の装備(ヘルメット)に取り付けることで装着安定性を高めている。メガネスーパーのブースでは、「b.g.」の試作品を体験できるコーナーがあった。今回のウェアラブルEXPOで発表会が予定されていたが、満足できる試作品が完成しなかったということで発表会はキャンセル。b.g.は、これまでのスカウタータイプというか単眼表示ではなく、見やすさを重視した両眼タイプだ。コンテンツの表示面積は狭いが、一般的なメガネにアドオンして使える点がメリット。コンテンツを斜め下から投影することで素通しの視界を確保し、さらに一時的に使わない場合に本体を跳ね上げておける。○プライバシー確保メガネも福井県鯖江市のブースでは、ニッセイがNIIの越前研究室から生まれたPrivacy Visionを展示していた。越前研究室では、インターネット時代で大量の画像が流通し、SNSのような仕組みもあるなかで、プライバシーをどう確保するかという研究を行っている。その成果が、ついに市販されることになった(6月予定)。どのようにプライバシーを守るかだが、最近のデジタルカメラやスマートフォンのカメラ機能で当たり前になっている「顔検出」に着目。顔検出の標準的なアルゴリズム(Viola-Jones法)では検知されないように、ノイズ情報を入れている。研究の初期段階では、目の周りに赤外線LEDを取り付けていたが、撮影カメラに赤外線フィルタを取り付けることで破られてしまい、電源やケーブルが必要だった。その後、白っぽいフィルタを使うことで電源レスを実現し、福井県鯖江市のメガネ会社と共同でデザインや機能性をブラッシュアップ。フレームをチタンで作ることで、かなりスタイリッシュな製品に仕上がっている。
2016年01月19日東芝は1月13日、インフラの保守管理や、工場・倉庫内での作業などにおいて、作業手順やチェックリストをレンズ越しに表示させるメガネ型ウェアラブル端末「Wearvue<ウェアビュー> TG-1」を、国内で企業向けに受注活動を開始した。新製品の出荷開始は2月29日の予定。新製品は、重さ50g、サイズ167.9mm(幅)x162.5mm(奥行)x38.0mm(高さ)。長時間の作業でもストレスなく使えるよう、軽くて快適な装着性を意識したもの。また、人と対面する接客業務などでも違和感を持たれることなく利用できるよう、メガネとして自然なデザインを追求したとしている。投映部を側面後方に配置する独自の光学方式により、広い視野を確保するとともに、投映角度を調整できるPA機構(パーソナルアジャスター)を搭載することで、顔形状や眼間距離がさまざまな日本人成人の98%をカバーしているという。新製品は、市販のWindows端末とケーブルで接続して使用するため、別途Windowsで動作するアプリケーションの用意(開発)が必要となる。アプリケーション開発に必要なSDK(ソフトウェア開発キット)は、同社から無償で提供される予定で、2月29日から製品ホームページにてダウンロードできる。
2016年01月14日1月13日から東京ビックサイトで第2回ウェアラブルEXPOが開幕している。一日目の午後には基調講演として、インテル、Jawbone、Houweiがそれぞれのウェアラブル戦略を語ったが、ここでは「インテルのウェアラブル戦略」をお伝えする。なお、基調講演は写真撮影が一切認められていない点をご了承いただきたい。インテルの講演者は、IoTイノベーション事業開発マネージャーのデイビッド・フォード氏。シリコン業界のマーケティングに20年以上携わっている人物だ。まずIDCの調査レポートを引用する形で、IoTとともにウェアラブル市場が急拡大することを示した。2019年には1.5億個のウェアラブルデバイスが出荷されると予測されており、年40%以上という爆発的な増加に期待がかかる。○「有力ブランド×インテル」の最新事例を多数紹介インテルは業界のリーダーシップを果たすために、有力ブランドとの協力や今後重要となる技術の取得・買収、そして洗練された半導体と開発ツールの提供を行っている。ブランドとの協力例としては、今年(2016年)のCESにてオークリーとニューバランスとの協業結果を紹介。オークリーのサングラスは音声操作可能なリアルタイムコーチング機能が備わっており、まるで隣にコーチが走りながらアドバイスをしているような体験が得られる。ニューバランスは、3D画像の取得が可能なインテルリアルセンスカメラで迅速に顧客の足形を取得し、カスタムメイドミッドソールの靴が注文できるようになるという。インテルがウェアラブル用として提供する製品がCurieで、非常に小さなチップながら、多くの機能を備えているSoCだ。優れた省電力性能によって、魅力的なウェアラブル製品を作るために、インテルがテクノロジーの下支えをすると述べる。CurieにはBLE(Bluetooth Low Energy)や、加速度・ジャイロセンサー、電源管理機構に加えて、DSP駆動型のセンサーハブを用意している。これにより、センサーからの入力に基づいた行動が可能だ。これらのパターンはプログラマブル、かつ低消費電力で活用できることが特徴なので、スポーツアプリケーションに向いている。ソフトウェアプラットフォームでは、IQと呼ばれる一連の技術を搭載。たとえばIdentify IQは安全な認証基盤として利用できるので、車や家の鍵としてスマートデバイスを利用可能となる。Qurie活用として、こちらもCESでの事例を紹介した。ファッションブランドのChromatと共同開発したAdrenaline Dressは、3Dプリンタで作られたパネルを搭載し、装着者の汗や体温などの情報を取得してパネルが可動。感情を外に伝えられる服になっている。また、ESPNのアクションスポーツイベント「X Games Aspen 2016」では、スノーボードにCurieを搭載。どれくらい高くジャンプしたかや回転数かなど、演技のデータをリアルタイムで提供した。さらに、グラミー賞を受賞したミュージシャンのA.R.ラフマーン氏が手を動かすだけで、音楽を奏でるエアギターも披露している。本来のエアギターは音楽に合わせて弾いているようなフリをするものだが、今回のエアギターは手足に装着した加速度センサーを使って得られた動きから音を再現するものだ。インテルのデイビッド氏は「将来子供がダンスをするかのように、音楽の演奏が可能になる」とした。○「ウェアラブル製品開発のお役に」がインテルの立ち位置か「有力ブランド×インテル」の例でもわかるとおり、今までにない革新的な製品が作り出せる"ウェアラブル"が始まりつつある一方、製品市場は立ち上がったばかりだ。インテルは「業界の垣根を越えた新しいウェアラブル製品はあなたの会社でも作れる」としており、デイビット氏が最近関わった話として、アイディアからプロトタイプ作成まで4日、製品化まで3カ月と短期間で成果を出したものもある。革新的なウェアラブル製品作りのために、インテルの技術を活用してほしいと締めくくった。
2016年01月14日●メガネのかけ心地にこだわってウェアラブル端末は果たして普及していくのだろうか。普及していくとしたらどのようなスタイルが主流になるのだろうか。現在、そしてこれからのウェアラブル端末に触れられるイベント「ウェアラブルEXPO」が、1月13日から東京ビッグサイトで開催されている。そのなかから注目のプロダクツを紹介していこう。○メガネ専門の企業だから作れるデバイスをウェアラブル端末というと、腕時計型に次いで、Google GlassやMOVERIOのようなメガネ型の端末をイメージする人が多いのではないだろうか。今回のウェアラブルEXPOでもメガネ型の端末を出展しているブースは多い。そのなかでも注目を集めているのが、メガネスーパーの「b.g.」だ。b.g.は、通常のメガネに装着して使うタイプのウェアラブル端末。実際の風景とb.g.が表示する映像とを組み合わせ、さまざまな分野への応用を目指す。これまでのメガネ型ウェアラブル端末は、メガネというスタイルを利用してはいるものの、メガネを手がけた経験のない(あるいは少ない)メーカーによって開発されていることが多かった。メガネスーパーは、長年にわたってメガネに関わってきた経験とノウハウを持っており、メガネとしてのかけ心地や見え方をb.g.でも重視している。ブースでデモが行われていたのは、物流倉庫で作業を効率化するためのソリューション。倉庫から指定された品物をピックアップする際に、その品物がどこに置かれているのかをナビゲーションすると同時に、品物につけられているバーコードをb.g.で読み取ることで、ピックアップされた品物が正しいかどうかを瞬時に判断できるというもの。そのほか、視力4.0の世界を味わえるコンテンツや、スマートフォンと組み合わせたナビゲーション・観光案内、メニューや看板など文字情報の翻訳サービスなど、さまざまな応用が提案されている。なお、ブースに展示されていたb.g.はかなり大きく、スマートフォンともケーブルで接続されているが、これはあくまでもプロトタイプ。実際に市場投入される製品のベースとなるモデルは2016年3月ごろに発表する予定だ。こちらはより小型化し、ワイヤレス接続にも対応するという。●"着る"端末が登場○まさに"ウェアラブル"なセンサー付き肌着ウェアラブル端末のなかでも、活動量計など生体情報を取得するのが主目的の製品は腕時計型が多かった。肌着で有名なグンゼブースでは、文字通り"ウェアラブル"な衣料型ウェアラブルシステムを展示していた。グンゼの衣料型ウェアラブルシステムでは、姿勢のチェック、活動量や心拍数、消費カロリーなどを計測できる。姿勢のチェックとは、猫背になっていることを知らせるものだ。計測データはスマートフォンに送信される。使用されているのは、やわらかくてフィットしやすいニット繊維に導電性を持たせた素材だ。この素材は単純に配線として使用されているだけではない。伸ばしたときに抵抗値が変化するものと、変わらないものの2タイプが開発されており、抵抗値が変化する繊維はセンサーになるのだ。今回の衣料型ウェアラブルシステムでは、伸ばしたときに抵抗値が変化する導電性ニット繊維を背中の部分に使用しており、繊維が伸びたときに猫背になったと検知する仕組みだ。繊維の太さをコントロールすることで抵抗値を変えられるので、ヒーターとしても使える。○「電子回路を着る」時代が来るかセメダインブースでは、光る着物を展示していた。光っているのはLEDだが、配線部分には、導電性の接着剤「セメダイン SX-ECA」が使用されている。SX-ECAは、硬化した後でも柔軟性を持っており、塗られた素材の変形に対応できる接着剤。単純な配線だけでなく細かな回路パターンも形成可能で、まさにウェアラブルといえる"着る"デバイスにおいて広く活用できそうだ。○心拍数も測れる活動量計GreenCommの「iBODY24 Planner+」は、腕時計型のウェアラブル端末。24時間、ユーザーの行動を記録してデータ化する活動量計だ。内蔵されたセンサーにより、歩数や消費カロリー、心拍数などを測定。スマートフォンと接続し、専用アプリから睡眠データや摂取カロリーなどを管理できる。○ワイン、おいしく飲めるのはいつ?INNOVA GLOBALブースでは、スマートフォンを使ったアルコールチェッカー「FLOOME(フルーミィ)」と、ワインボトル専用の温度計「KELVIN(ケルビン)」を展示していた。スマートフォンのイヤホンジャックにFLOOMEを挿しこんで、息を吹き込むと専用アプリから呼気中のアルコール濃度をチェックできる。測定結果と今までのデータ、体重や身長、年齢などの情報を組み合わせて、代謝率を計算し、アルコール濃度が下がる目安時間も教えてくれる。KELVINは、ワインボトル専用のワイヤレス温度計。"ウェアラブル"というくくりにはならないかもしれないが、最近話題のIoT(Internet of Things、モノのインターネット化)デバイスだ。ボトルに装着しておくセンサー部分と表示装置に分かれており、両者がBluetoothでつながる。赤ワイン、白ワイン、スパークリングの分類だけでなく、赤ワインでもフルボディなのか、ミディアムなのか、全部で10種類から選べるようになっている。飲み頃の温度になると表示装置のバックライトが緑色になり、知らせてくれる。さらに、スマートフォン用アプリにはワインのデータベースが収録されており、ワインの特徴なども読める。もちろん飲み頃温度もアプリが通知してくれる。
2016年01月14日米Maxim Integrated Products(Maxim)は1月12日(現地時間)、ウェアラブル医療およびフィットネスアプリケーションに向けて、パルス酸素濃度計および心拍数統合センサーモジュール「MAX30102」を開発したと発表した。同モジュールは、LEDパルスを変調して酸素飽和度(SpO2)および心拍数の測定値を送信するための赤色および赤外線LEDのほか、フォトディテクタ、光学素子、および環境光除去を備えた低ノイズ電子回路を内蔵している超低電力のソリューション。モバイルおよびウェアラブル機器のスペースを節約しデザイン・イン工程を容易化することにより、システム設計者はウェアラブルおよびヘルスケア製品の市場投入までの時間を短縮することが可能となっている。1.8V単一電源と、内蔵LED用の個別の5.0V電源により動作し、通信は標準I2C対応インタフェースを介して行われる。
2016年01月13日東芝は1月13日、インフラの保守管理、工場や倉庫内での作業などにおけるハンズフリーでの作業を可能にするメガネ型ウェアラブル端末「Wearvue(ウェアビュー) TG-1」を製品化し、国内で企業向けに受注活動を開始したと発表した。出荷開始は2月29日を予定している。同製品では、重さが50g、サイズが幅167.9mm x 奥行162.5mm x 高さ38.0mmと、軽くて快適な装着性を実現。また、人と対面する接客業務などでも違和感を持たれることなく利用できるよう、メガネとして自然なデザインを追求したという。投映部を側面後方に配置する同社独自の光学方式により広い視野を確保するとともに、投映角度を調整できるPA(パーソナルアジャスター)機構を搭載することで、顔形状や眼間距離がさまざまな日本人成人の98%をカバーできるとしている。同社は、遠隔地での作業をコントロールするフィールドサポートや、倉庫内での物流作業、観劇やスポーツ観戦などのエンターテイメント分野においての利用を想定している。同製品は、市販のWindows端末とケーブルで接続して使用するため、Windowsで動作するアプリケーションの開発が必要となる。アプリケーション開発に必要なSDK(ソフトウェア開発キット)は、製品ホームページにて2月29日より無償でダウンロード可能となる予定。
2016年01月13日セイコーインスツル(SII)の関連会社エスアイアイ・セミコンダクタは1月12日、ウェアラブル機器向けパワーモニタ端子付きLDOレギュレータ「S-1740/S-1741シリーズ」を開発し、サンプル出荷を3月より開始すると発表した。「S-1740/S-1741シリーズ」は、パワーモニタ端子を搭載したLDOレギュレータ。パワーモニタ端子により、分割したバッテリ電圧をアナログ値として出力することができる。外付け抵抗なしで、マイコン側でバッテリ電圧の監視ができ、またバッテリ電圧による機器の動作の切り替えが可能となり、バッテリ寿命の長期化を実現する。また、LDOレギュレータ部は0.35μAの超低消費電流のため、機器全体の消費電流の抑制も可能。さらに、超小型/低背パッケージHSNT-6A(1.2×1.2×0.4mm)に搭載することで、機器の小型化、薄型化にも貢献できるウェアラブル機器に最適なLDOレギュレータだとしている。
2016年01月12日ヘルスケア・ウェアラブル専業の英Cloudtagは、1月6日(欧州時間)、ベルギーの独立系ナノエレクトロニクス研究機関imecと協業して、新しいウェアラブル・フィットネス・トラッカー「Cloudtag Track」(図1)を開発し、米国ラスベガスで1月6~9日に開催中のConsumer Electronics Show(CES 2016)にて展示・実演すると発表した。Cloudtag Trackは、同社にとって最初の市販製品となる。imecとその姉妹機関である蘭Holst Centreは超小型、低消費電力、高性能のマルチセンシング・デバイスとそのアルゴリズムを開発し、生理学的パラメータを正確にモニターできるようにした。このアルゴリズムで、どのような活動をしているか、消費エネルギーはどのくらいか、脈拍や歩数はどうか、などのデータを正確に収集し、医学データとして処理し、ユ―ザーにフィードバックする。Track自体は装着感がほとんどないバンドでありスマートフォンがセンサハブの役割を果たす(図2)。必要に応じ、これらのデータをスマホから医者に送って診断・治療に役立てることができる。例えば、ダイエット希望者が減量するための重量と希望期間を入力すると、個人ごとのトレイニング・プログラムや栄養摂取プランを示し、その期間、このTrackが文字通りデータをトラック(追跡)し、いわば仮想的に減量コーチの役割を果たすという。「このウェアラブル機器は、医者が診断をし、治療するのを助け、病気予防のための個人指導ツールとなる。今回のCloudtagとの協業は、imecが次世代ウェアラブル・デバイスを実用化するために産業界をサポートする好例となろう」とimecのウェアラブル・ヘルス・プログラムの統括責任者であるChris Van Hoof氏は話している。一方、CloudtagのCEOであるAmit Ben-Haim氏は「imecのアルゴリズムにより生理学的データを正確に収集できることは、我々の製品のセールスポイントとなっている。今後もimecと協業し、将来の共同開発に期待をかけている」と、将来的には装着感の無いウェアラブル製品開発に意欲を燃やしている。
2016年01月08日ボルボ・カーズとマイクロソフトは1月7日、人とクルマの会話を可能にするウェアラブルな音声コントロールシステムを発表した。ボルボ車のオーナーは、ナビゲーションの設定、ヒーターの始動、ドアのロック、ライトの点滅、クラクションを鳴らすなどの操作をボルボの携帯電話用アプリケーション「Volvo on Call」とウェアラブル音声認識端末「Microsoft Band 2」を用いて、クルマに指示することが可能になる。両社は2015年11月に、アイウェア型ホログラフィックコンピュータ「HoloLens」を自動車に導入するという協業を発表している。「Microsoft Band 2」を介した音声コントロールとボルボのコネクティビティのサービス提供は今春、Volvo on Callの顧客に提供される予定。ただし、Volvo on Callの日本導入時期は未定となっている。
2016年01月08日メガネスーパーは28日、メガネ型ウェアラブル端末「b.g」のプロトタイプを発表した。2016年9月に開発中であることがアナウンスされていたものだ。「b.g」のプロトタイプは、同社が40年間培ってきたアイケアのリソースをベースに、新たな市場の開拓を目指して進められてきた。メインコンセプトを「視覚拡張」として、「ディスプレイをハンズフリーにすること」=「メガネにディスプレイをつけること」ととらえて開発。商品名の「b.g.」は、「beyond glasses」の頭文字を取ったもので、「先端技術の活用で、メガネを超えるメガネをつくりたい」という想いで命名したという。ハードウェアとしては、左右に2つのノンシースルー型の高解像度ディスプレイを搭載。両眼視を前提とした設計となっている。液晶パネルサイズは0.5型ワイドで、解像度は1,024×768ドット、画角は50度。仮想画面サイズは15インチ(仮想視聴距離1m時)に相当する。人によって異なる瞳の位置を考慮し、ディスプレイ位置が可変することで個人個人に適した見え方を提供。前後・左右のバランスに配慮して着用感にも優れるなど、長時間の作業や着用でも眼が疲れにくいとしている。デバイス部分は磁石によりメガネ部分と脱着可能。通信機能は、有線LAN、無線LAN、Bluetooth 4.0に対応。接続端子としてHDMIも搭載する。Bluetoothの対応プロファイルはSP / A2DP / HID / OPP / SPP / AVRCP。800mAのバッテリを内蔵し、バッテリ駆動時間は約2.5時間。重量は90g。
2015年12月28日ビートたけしのアート作品の展覧会ビートたけしの「 アートたけし展」が16年2月25日から16年3月7日まで、松屋銀座にて開催される。ビートたけしにとって「絵を描くこと」は、唯一の無心で没頭できる最高の遊びだという。同展は「オイラの絵とか並べて展示してみたら、見て喜んでもらえたりするかなぁ?」というビートたけし自身の発案によって開催が決まった。会場全体にビートたけしならではのエッセンスをちりばめ、カオスのなかにも独特のウィットに富む雰囲気があふれる展示空間を演出し、ビートたけしの脳内に花火のように鮮やかにひらめいた素材、色彩豊かな景色の数々がのぞき込める展示となる予定だ。出展作品は、版画・絵画・半立体作品など約100点で、そのほとんどが初公開のもの。四角い絵を並べるだけにはとどまらず、「四角い平面」をビートたけしがどのように展示するのかも見どころのひとつとなっている。【イベント情報】「 アートたけし展」会場:松屋銀座8階イベントスクエア住所:東京都中央区銀座3-6-1会期:16年2月25日~3月7日時間:10:00~20:00(入場は閉場の30分前まで。最終日は17時閉場。)料金:大人1,000円(700円)、高大生700円(500円)、中学生500円(400円)、小学生300円※()内は前売料金、2月24日まで販売。発売日、発売場所未定
2015年12月26日ロサンゼルスで7日(現地時間)、「LACMA 2015 アート+フィルム(LACMA Art+Film)」ガラが行なわれ、リース・ウィザースプーン(Reese Witherspoon)やグウィネス・パルトロウ(Gwyneth Paltrow)らが出席した。西海岸で最大規模を誇るロサンゼルス・カウンティ美術館(LACMA)が、グッチ(GUCCI)をスポンサーに開いたガラは、今年はレオナルド・ディカプリオ(Leonardo DiCaprio)がLACMAのエヴァ・チョウ(Eva Chow)とともに理事を務め、映画界と美術界それぞれで活躍する人物を表彰するもの。映画界からはアレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ(Alejandro Gonzales Inarritu)監督、美術界からは光と空間を使った作品で知られる現代美術家のジェームズ・タレル(James Turrell)が選ばれた。会場にはジャレッド・レト(Jared Leto)やダイアン・クルーガー(Diane Kruger)とジョシュア・ジャクソン(Joshua Jackson)、ダコタ・ジョンソン(Dakota Johnson)、サルマ・ハエック(Salma Hayek)など多くのセレブやスターが集まった。グウィネスはインスタグラムに、グッチのアレッサンドロ・ミケーレ(Alessandro Michele)のドレスを着て、彼女のスタイリストのエリザベス・サルツマン(Elizabeth Saltzman)と撮ったセルフィーをアップしている。この日はサム・スミス(Sam Smith)がライブ・パフォーマンスを予定していたが、急病のためにキャンセルしたが、スティング(Sting)やスティーヴィー・ワンダー(Stevie Wonder)、カルチャークラブ(Culture Club)らがステージで演奏した。
2015年11月09日●アクセサリ感覚で使用可能DDS(ディー・ディー・エス)は27日、ウェアラブル指紋認証機器「magatama(マガタマ)」を発表した。同製品はiOS、Android、Windows PhoneなどのデバイスとBluetoothで連携することで、指紋認証の利用を可能にする機器。価格はオープンだが、安価に、あるいは無償で提供される見込みだという。2015年11月末の出荷を予定している。本稿では、都内で開催された記者説明会の模様をお伝えする。○世の中からパスワードをなくすために記者説明会にはDDSの三吉野健滋社長が登壇。「私たちは、世の中からパスワードをなくすためにビジネスをやっている小さなベンチャー企業」と、まずは自己紹介した。magatamaは質量9.8gの小型な指紋センサを搭載したウェアラブル機器。NFC Type-A/B/Fに対応しており、ID/パスワードの入力が求められる場面で「さわって」「かざす」だけで本人確認が行える。指紋認証システムは、クラウド上のオンライン認証規格FIDO(ファイド)に準拠。バッテリーには市販の時計に使われているコイン型リチウム電池が使用されており、一般の時計店で簡単に電池交換できる。通常利用で1年間の利用が可能だという。交通系、決済系、FeliCaといった様々な店頭のNFC端末に対応している。では具体的には、どのような使い方ができるのだろうか。例えばスマートフォンがバッグの奥深くに入ってしまったとしよう。おサイフケータイ機能を利用したいが、スマートフォンが見つからない。こんなときBluetoothでペアリング済みのmagatamaを、アクセサリーとしてバッグに取り付けておけば、かざすだけで決済できる。●セキュリティ面にも自信○スマートキーとしても使えるスマートフォンの電波が圏外でも決済は可能だが、スマートフォンのバッテリーが完全に切れていると使用できない。このあたりの仕様は、おサイフケータイ機能を利用する場合と、同様に考えてよさそうだ。なおmagatamaを使えばiPhoneでもおサイフケータイ機能が利用可能になる。また、指紋認証に対応していないAndroidスマートフォンでも、指紋認証が利用可能になるなどのメリットも考えられる。舞台上では、入退室を管理するスマートキーとして機能させる使い方が紹介された。magatamaのセンサーを指でさわり、次にmagatamaをドアにかざすと、ドアの鍵がスムーズに開閉した。この使い方ではスマートフォンの通信が確保されている必要がある。三吉野社長は「Web上からドアを開ける権利がもたらされる」と説明した。後から「誰が」「いつ開けたか」といったログを参照できるため、セキュリティの向上にもつながりそうだ。上記のような場合、magatamaで獲得した指紋の画像情報はスマートフォンを経由してサーバー上に送られ、そこでFIDO認証が行われている。画像はmagatamaにもスマートフォンにも保存されず、指紋の特徴をデータ化したものだけがスマートフォンに保存される仕様。このため万が一、magatamaを紛失しても個人データが漏れる心配はないという。●FIDOに対応する意味○〇〇レス社会の実現を!FIDOアライアンスは「パスワードからの解放」を目的にした団体で、メーカーごとにバラバラだった生体認証システムをつなげる仕組みを開発している。グローバルではFIDOに対応した機器が急増しており、日本国内でもスマートフォンの多くがこのFIDOに対応するようになった。こうした背景から、magatamaでもFIDOに準拠した指紋認証システムを採用している。DDSでは、magatamaで「キーレス、カードレス、チケットレス、ペーパレス、印鑑レス、キャッシュレス」社会の実現を目指している。FIDOに準拠したことで「どの端末でも、どのアプリでも」簡単に本人確認できる、というのがmagatamaの強みだ。また、同社では、magatama本体、および専用アプリを無償でエンドユーザーに提供することを考えている。ビジネスパートナーから収益の一部を得ることで運営し、エンドユーザーの負担はできるだけ少なくしたい、というのが同社の方針だ。2017年にはMEMS搭載による多機能化も計画されているという。三吉野社長は「現状ではIDとパスワードを入力させるWebサービスがまだまだ主流。利用の際には、それが大きなハードルとなっている。DDSでは老若男女が使えるような、使い勝手のバリアフリーを目指していきたい」と抱負を語った。指紋認証を採用した理由について記者団から質問されると、三吉野社長は「普及の個数でいえば、指紋認証を採用したデバイスは10億に上るとも言われている。一方でほかの認証システムを採用した端末は、多いものでも1,000万程度。指紋認証は機器間での互換性が高い」と説明。身近な例を出して「指静脈認証、手のひら静脈認証などを採用している銀行もあるが、互換性のない認証システムのために普及していない。ゆくゆくは誰も使わなくなってしまうだろう」とコメント。このほか「指紋センサーは小さくて安く、消費電力の点でもメリットが大きい」といった特徴も合わせて紹介した。
2015年10月28日ディー・ディー・エス(DDS)は27日、FIDOに準拠した勾玉型ウェアラブル指紋認証機器「magatama」(マガタマ)を発表した。価格はオープン。11月末に提供を開始する。「magatama」は、指紋認証機能と通信モジュールを搭載した、FIDO準拠の小型生体認証デバイス。Bluetooth Low Energy 4.0を備え、スマートフォンやタブレット、PCなどとワイヤレス接続することで、ID/パスワード入力の必要なく、本人認証が行える。FIDO(Fast IDentity Online)は、指紋認証などの生体認証と公開鍵暗号を組み合わせ、オンラインサービスの認証を安全に行うためのプロトコル仕様。「magatama」の指紋認証は、同じくFIDO準拠のサーバ、端末と通信可能。指紋認証してPKI(Public Key Infrastructure、公開鍵暗号)をサーバ側へ送信し、端末とサーバー間で標準化されたPKI鍵のやりとりのみを行う仕組みだ。当初はBluetooth搭載モデルを出荷するが、NFC搭載モデルも2016年に出荷する予定。直接の接続機器は、スマートフォンやタブレット、PCなどのほか、今後店頭やオフィス、銀行なども想定する。利用シーンは、「店頭での支払い決済」「家でのロック解除や機器操作」「オフィスでの入退出や決済」「申請窓口での押印」など。例えば、郵便や荷物を送る際に受付にかざすことで、送り主や宛先の筆記・筆写、送料支払などが行えるような利用を想定する。「magatama」本体は指紋認証センサーなどを搭載したモジュール部と、外装のホルダー部で構成される。本体サイズは直径31.0mm、厚さ9.0mm。重量は9.8g。電源はコイン型リチウム電池(CR2032)で、2色のLEDを内蔵する。DDSでは「magatama」本体と「magatama」アプリ、FIDO認証局サーバを「magatama」プラットフォームとして訴求。現時点では、「magatama」の利用は専用アプリとサーバが必要だが、年明け頃までには、クラウドIDPサービスとしてサーバ機能を有償提供する計画だ。また、モジュール部はホルダー部から脱着可能なため、アクセサリや時計に搭載するなど、多様なデザインが可能とし、magatama搭載商品の販売パートナー募集も推進していく。2016年出荷予定のNFC搭載モデルでは、TYPE-A(MIFARE)、TYPE-B、Felicaに対応。国内の電子マネーやカード会社の決済サービス「PayPass」「payWave」といったサービスの利用も視野にいれる。2017年には加速度センサーなどに使われるMEMS搭載モデルも提供する予定。
2015年10月27日メガネスーパーは、メガネ型ウェアラブル端末のプロトタイプ実機を2015年12月末に発表することを明らかにした。企業での活用を想定。メガネチェーン店を運営してきたノウハウを活かし、ユーザーの「見え心地」や「かけ心地」に力を入れているという。12月末に発表予定のメガネ型ウェアラブル端末は、ザクティの技術監修のもと商品企画を進めている。当初は倉庫・物流センターといった領域を中心に、BtoB領域での使用を想定。表示ディスプレイが両眼で見えるため、長時間使用しても眼が疲れにくい両眼視設計を採用した。人によって瞳の位置が異なることから、ディスプレイ位置の可変性を追求しており、最適な見え方をキープできるとしている。着用時のバランスを重視した設計となっているほか、携帯性や使いやすさを向上させるため、デバイス部分はメガネから取り外し可能だ。スマートフォンなどとは有線接続だけでなく、Wi-Fi接続、Bluetooth接続ができる。2015年度内に物流領域など数社への納入を目指し、その他の業種・業態にも商品展開を図る予定。デザイン面などを改良した一般消費者向けの製品の開発も検討している。
2015年09月30日蓮の花の形をした建物が印象的な「ArtScience Museum at Marina Bay Sands(アートサイエンス・ミュージアム)」は、国際巡回展示が観賞できるシンガポール初の博物館。期間限定で開催される興味深い展示は、常にチェックしておきたい。金曜日には、ファミリー向けのお得なサービスも。マリーナ・ベイを特徴づける個性的な建物マリーナ・ベイ・サンズの併設施設として2011年にオープンしたアートサイエンス・ミュージアム。「芸術科学」をテーマとする博物館としては、世界初と言われている。蓮の花の形が斬新なこの博物館は、建築家モシェ・サフディ氏の設計。マリーナ・ベイ・サンズの会長がこの形を「シンガポールの歓迎をする手」と称賛したように、そのユニークな建築物はシンガポールのアイコンの一つとなっている。10本の「指」の先には天窓が設けられ、壁面をランダムに照らす。この屋根からは、雨水が中央のアトリウムを通って35メートル下のプールに滴り落ちる仕組み。雨水は構内で再利用されており、環境に配慮した建築物としても有名。国際巡回展示を観賞できる場所このミュージアムはアート、デザイン、メディア、建築、テクノロジーをテーマとし、大小合わせて21ものギャラリーにて、最先端の展示を観賞することができる。常設展「ArtScience : A Journey Through Creativity」では、Curiosity(好奇心)、Inspiration(インスピレーション)、Expression(表現)の3つの展示スペースを通し、創造のプロセスへの旅を表現。アーティストの作品を生む原動力、どのようにスキルを身に付け、創り出し、それによって私たちの世界がどう変わるかを考える機会を与えられる。ここでは、常設展に加え、世界的に有名なコレクションの国際巡回展示を開催できるのが最大の特徴。過去には、「タイタニック:アーティファクト エキシビション」「ハリーポッター展」「ダリ:Mind of Genius」など、シンガポールで最も人気の高い展覧会が催されてきた。毎週家族にお得なイベントも毎週金曜日は、子供が無料になる「ファミリーフライデー」を開催。大人のチケット1枚購入につき、12歳未満の子供が4名まで無料で入場できる。また、毎月一回、木曜日には、通常営業の後に「ArtScienceレイト」を開催。通常展示が終わる19時から22時まで、この夜限りの最先端パフォーマンスを目撃しよう。バーもオープンし、アートに浸る大人の夜を過ごすことができる。・詳しいスケジュールと内容はこちらArtScience Museum(アートサイエンス・ミュージアム)・住所:6 Bayfront Ave, Singapore 018974・営業時間:10:00-19:00(最終入館は18:00)・電話:+65 6688 8888・入場料金:展示内容により異なる詳しくはこちら・アクセス方法:マリーナ・ベイ・サンズのベイサイド。ショッピングモールの目の前。MRTベイフロント駅より徒歩10分。©All Photos to Singapore Tourism Board
2015年09月27日白亜の壁が眩しいビクトリア様式の建造物が目を引く美術館「The Arts House(アート・ハウス)」は、シンガポールのアートシーンを語るのに欠かせない場所。国内最古の政府機関が入っていたこの建物は、2003年に美術館として生まれ変わった。併設のレストランやカフェもユニークなので合わせてチェックしよう。役割を変えながら歴史を刻むアート・ハウス1826年にスコットランドの商人ジョン・マックスウェルの個人邸宅であったアート・ハウス。現在でも白く美しく輝くコロニアル調の建物は、後に巨大ホーカーセンター「ラオ・パ・サ」の建築に携わったGeorge Coleman(ジョージ・コールマン)によってデザインされたもの。その後Court House(裁判所)として、1954年から1999年までは国会議事堂として利用され、2003年に現在のアート・ハウスに姿を変えた。邸宅であった時代の名残を思わせるインテリアや、議場の跡地を利用したコンサートホールは、アート・ハウスの歴史的意味を感じさせる。シンガポールのアートシーンを牽引するアートイベントの数々アート・ハウスでは、常設展示に加え、ショートフィルムの上映や、演奏会、ワークショップなど、芸術的なイベントが随時行われている。建物内の部屋やスペースは、アート団体や企業などのイベント向けに有償で貸し出され、更にはウェディングパーティーの会場として利用されることも。シンガポールの国の歴史や建築様式の変遷を学べると同時に、芸術を発信するクリエイティブな場所として国民に重宝されている。※最新のイベント情報はこちら。併設のカフェでアートを感じるアート・ハウスには、5つの個性的な飲食店が併設。本屋とカフェが融合した「earshot café(イヤーショット・カフェ)」は、ゆっくりとコーヒーを飲みながらアートに浸れる絶好の空間。ランチセットのハンバーガーが人気。本格ベトナム料理が楽しめる「Viet Lang」や、生バンドが楽しめるバー「barber shop by timbre」など、魅力的な飲食店ばかり。アート・ハウスは観光スポットで有名な「ラッフルズ卿上陸地点」のすぐ近く。観光の合間にふらっと訪れて、歴史的建築と最先端アートにゆっくりと触れてみてはいかがだろうか。©All photos to Singapore Tourism BoardThe Arts House・住所:1 Old Parliament Lane, Singapore 179429・営業時間:10:00-22:00※BOX OFFICE(チケット売り場)は10:00-20:00。日曜休み。チケット購入が必要なイベント開始の1時間前にオープンする。オンライン購入はこちら・電話:(+65) 6332 6900 / (+65) 6332 6919(BOX OFFICE)・入場料金:チケット購入が必要なイベント以外は無料・アクセス方法:MRT City Hall(シティ・ホール)駅から徒歩5分。
2015年09月17日ウェアラブル端末が計測する自身の活動量や脈拍データ、遺伝子検査で明らかになる病気リスクや潜在能力レベル、スマートフォンに蓄積される行動ログ・データなど、自分の身体状態に関する大量のデータ「マイビッグデータ」を共有できる相手は「いない」と回答した割合が過半数に上るという実態が、博報堂生活総合研究所が実施した「自分情報に関する意識調査 (第2回)」で浮かび上がった。同調査は、ウェアラブル端末や遺伝子検査などの発展・浸透によって飛躍的に増加が見込まれる、これまで知ることができなかった自分自身の情報(マイビッグデータ)に対する生活者の意識について調査・分析したもの。2015年5月に、首都圏・名古屋圏・阪神地区における20~69歳までの男女各500人の計1,500人を対象に実施した。これによると、「自分のことをすべて包み隠さず話したり共有できたりする存在」として、「異性 (恋人や配偶者)(17.9%)」が最も多く挙がり、「親 (4.7%)」との回答を大きく引き離す結果に。加えて、全体の53.8%と過半数が「そのような存在はいない」と回答し、「パートナーといえども、自分を包み隠さず共有できるほどの信頼関係を築くのは難しいようだ」と同社は分析する。また、自分のプライベートな情報に関する管理意識に関して、69.0%が「特に必要な場合以外は、自分のプライベートな情報はできるだけ秘密にしておきたい」と回答。これらの結果から、「生活者のマイビッグデータに対する高いプライバシー意識がうかがえる」と同社はいう。一方、「もっと
2015年08月28日© Bangkok Art and Culture Centre気軽にタイのアートシーン最先端に触れるなら「バンコク・アート&カルチャー・センター(BACC)」へ。ここは2008年、13年の構想を経てオープンしたアートスポット。真っ白な外観と、らせん状の内部がニューヨークのグッゲンハイム美術館を思わせる特長的な建物。館内にはタイのコンテンポラリーアートがインタラクティブな形で展示されている。ギャラリースペースに加えてショップ、ライブラリー、カフェも併設。美術企画展のほか、音楽や詩、演劇パフォーマンス、映画や文学に関するセミナー、キッズ向けワークショップも行われ、タイのアート好きが集まる。© Bangkok Art and Culture Centre館内は2つのエリアに分かれていて、企画展が開催されるメインギャラリーは上層階の7階、8階、9階に位置。1階には250席のイベントホールと、一休みにぴったりなおしゃれなカフェ「Gallery Drip Coffee」。広くはないが、バリスタが一杯ずつ丁寧にいれてくれ、美術鑑賞の合間はもちろん、近隣でショッピングに訪れた観光客の涼み処としても人気。2階に市民ギャラリーとショップ、3階にもまたショップがあり、4階、5階にはスタジオやミーティングルーム等がある。複数あるショップにはタイをモチーフにしたものや若手作家が手掛けたグッズもあるので、ユニークなお土産が見つかるかも!© TRIPPING!エスカレーターでメインギャラリーまで上ると、象徴的ならせん状のギャラリーと吹き抜けが眼下に広がり、定番のフォトスポットでパシャリ。ぶらり訪れてみるのも良いが、展示の内容は幅広いので、情報を事前にチェックしておくのも良い。さらに地下のアートライブラリーでは、アート関連本や企画展のプログラムを閲覧することが可能。ファミリーには嬉しいキッズコーナーもある。© TRIPPING!マーブンクローン・センター(MBK)、サイアム・ディスカバリー・センター、サイアムスクエアのある交差点の一角にあり、BTSナショナルスタジアム駅直結、サイアム駅CENからも徒歩約5分とアクセスも便利。入館無料なので、ちょっと時間が空いたら気軽に立ち寄ってみて。© Bangkok Art and Culture Centreバンコク・アート&カルチャー・センター(Bangkok Art and Culture Centre (BACC))・住所:939 Rama1 Road, Wangmai, Pathumwan, Bangkok 10330・利用時間:10:00~21:00(月休)・利用料金:無料
2015年07月30日ロームは7月14日、ウェアラブル機器や活動量計に向けて、気圧情報を検知し、高度や高低差検出に利用できる世界最小(同社調べ)の気圧センサ「BM1385GLV」を開発したと発表した。同製品では、気圧検出用のMEMSと制御回路の小型化に成功し、2.0mm(幅)×2.0mm(奥行き)×1.0mm(高さ)というパッケージサイズを実現。また、高精度な検出用MEMSと低消費電力かつ高精度なA/Dコンバータを搭載し、相対高度精度±20cmを達成した。さらに、高低温まで網羅した独自の補正演算アルゴリズムを組み合わせることで、低温時でも高精度の気圧検出を行うことが可能となった。なお、2015年10月よりサンプル出荷を開始する予定で、サンプル価格は900円/個。2016年4月から月産100万個の体制で量産を開始する計画だ。
2015年07月14日今年4月に発売されたApple Watchをはじめ、ウェアラブルデバイスに注目が集まる中、「SXstyle」でのウェアラブル・テクノロジーは、次の未来を見せてくれた。次世代のウェアラブルは、ウェアラブル・テクノロジーを身につけているということが、見た目にわからないほど、ファッションに溶け込んでいくらしい。ウェアラブル・テクノロジーの進化は、デバイスのみならず、ファブリック素材へもおよんでいる。■「スマートファブリック」が変えるデジタルとファッションの未来スマートファブリックとは、電気を通すことが可能なファイバー性の糸を織り込んだファブリックや、布帛にチップやスマート機能を備えた高分子ポリマーを塗布するなどして、環境変化や刺激を感知したり、変化に反応できるテキスタイル素材のこと。環境変化や外からの刺激にも対応可能なスマートファブリックは、周囲環境に応じてファブリックでカモフラージュしたり、怪我をした兵士の傷をケアするような軍事や医療の領域で発達しているが、これをクリエイティブに活用するアーティストやデザイナーが出はじめた。周囲の環境や着る人のパーソナルな状態に適応する「セカンドスキン=第二の皮膚」のような洋服が創造されつつある。「Wearable Experiments」は、ハードウエア、ソフトウエアとアパレルデザインの融合に特化したデザインコンサルティングエージェンシーだ。回路基盤や触覚フィードバック技術、GPS、ウォシャブルエレクトロニクスの研究開発やプロトタイプ制作を専門に行っており、スノーボードブランドのオークリー社と共同で、スノーボード用の空飛ぶジャケットのコンセプトモデルを開発した。同モデルは、スノーボーダーがより衝撃を軽減し、軽やかに跳べるようにとデザインされている。つまり、スノーボーダーという過酷な環境でハードなスポーツをする人の要望にテクノロジーで応えていこうという試みだ。ブルックリン拠点の「Manufacture NY」は、ファッションとテクノロジーという異なる分野を繋ぐハブ的機能をった、ファッション専門のコ・ワーキングスペースだ。「Manufacture NY」は、ファッションデザイナーやアパレル企業のためのファッションインキュベーター機能とコ・ワーキングスペースを運営しており、新しいアプリ、ハードウエア、テキスタイル、ファッションブランドなどの生産プロセスにおけるサポートを受けることが出来る。CTOのAmanda Parkesは、ファッションに求められる感受性や創造性にテクノロジーを掛け合わせた新たな発展の場を構築している。アメリカやイギリスではスマートファブリックやウェアラブルデバイスやスマートファブリックの開発のサポートに特化した専門研究機関やエージェンシー、コーワーキングスペースが出来はじめている。彼らがファッションとテクノロジーを繋ぐブリッジ的機能を果たすことで、積極的にスマートファブリックを自身のクリエイティブワークに活用するクリエーターも出現している。「Francis Bitonti」は、コンピューターを使ったデザイン手法で3Dプリンティングを使ったプロダクトをつくるファッションデザイナーだ。彼が制作したカッティングエッジなデジタルデザインのドレスは、スタイルアイコンのディータ フォンティース(Dita von Teese)が13年にニューヨークのACE HOTELのオープニングに着用したことで一躍有名になった。■スマートファブリックがファッションのスタンダードになるためにスマートファブリックには、布地にどうやって電気的要素を加えるかという技術面に加え、それが着心地やファッション性を維持できるかという視点が求められる。技術面では電気伝導力のあるファイバー繊維の開発だけでなく、形状記憶合金、温度変化により色が変化するサーモクロミック塗料、洗えるバッテリーやチップなど、多岐にわたるアプローチがある。スマートファブリックがファッションとして成立する品質やデザインを供えるためには、テクノロジー領域に長けたひとたちと、ファッションデザイナーやアパレル企業、繊維企業がひとつのチームとなるようなプロジェクトが数多くうまれることを期待する。この原稿の校正をしていた5月の最終週の土曜日、スマートファブリックに関する、すばらしいニュースが飛び込んできた。Googleと「Levi’s(リーバイス)」が共同で、スマートジーンズを開発するというものだ。しかもテキスタイルの開発リーダーは日本人、デニムの工場も日本という嬉しいニュースである。>次回は、3Dプリンティングの出現によって、マスに普及するカスタマイズ。
2015年06月12日トリンプ・インターナショナル・ジャパンは5月13日、世相を反映させた女性のためのブラジャーの最新作として「ウェアラブル女子力アップブラ」(非売品)を発表した。同社は、毎年その年の時流や話題をテーマにしたブラジャーを発表している。今回は、「ウェアラブル端末」に着目。女性にとって究極の"ウェアラブル"であるブラジャーを、見た目を美しくするだけでなく気持ちまでポジティブにしてくれる機能満載に進化させたという。このブラジャーに話しかけると、女性の自信を高めてくれる返事や反応が返ってくるという。呼びかけに応じて、「きれい?」「とってもきれい!」、「今日の私どうかな?」「最高に、輝いてるよ!」、「今日は大事なプレゼン発表の日だから失敗しないでうまくできるかな~?」「がんばればできる! ファイト、オー!」と答えるようになっている。さらに「バストを照らして、デコルテマジカルライト、オン★」と言うと、デコルテを美しく照らしてくれる「デコルテマジカルライト」が点灯する仕様になっている。ボトムは、丸くつなぎ合わせるとレフ板になる「レフ板スカート」。ブラジャーのサイドには、外して使うことができる自撮り棒を装備。デコルテマジカルライトとレフ板スカートを合わせれば、いつでもきれいな自撮りができるとのこと。またカップの中心にある「ドキドキスイッチ」を押すと、高まる胸のときめき感を相手に伝えてくれる「ドキドキライト」が点滅。ときめき度(心拍数)に合わせて、点滅パターンが変わる。さらにハート型のパッドは、スマートフォンと連動する仕様。ブラジャーに入れて身に着けるだけで、自分の行動を記録・管理できる機能を備えた。
2015年05月13日トリンプ・インターナショナル・ジャパンは13日、2015年の世相を反映したブラジャー「ウェアラブル女子力アップブラ」(非売品)を製作したと発表した。同社は毎年、女性に自信を与えることを目的として、その年の時流や話題をテーマとしたデザインのブラジャーを発表している。今年は、時計やメガネをはじめ、多様な機能や形状の新商品が世界中で相次いで発売されている「ウェアラブル端末」に着目し、「ウェアラブル女子力アップブラ」を製作した。女性にとって究極の"ウェアラブル"であるブラジャーを、見た目を美しくするだけでなく気持ちまでポジティブにしてくれる機能満載に進化させたという。また、同製品は「女性のハートに直接語りかける」というフレーズのもと、下着で美しくなった女性の自信をさらに高めるための機能や、相手にときめく気持ちを伝えられるようにする機能を盛り込まれている。ひとつめは、ブラジャーに話しかけると、女性の自信を高めるような返事や反応が返ってくるというもの。呼びかけに応じて「とってもきれい」、「最高に輝いているね」など4パターンの反応を用意。4パターン中ひとつは、言葉の代わりにブラジャーできれいになったデコルテを"女優ライト"のように美しく照らす「デコルテマジカルライト」が点灯する仕様になっている。それに加えて、カップの中心にある「ドキドキスイッチ」を押すと、高まる胸のときめき感を着用している人に代わって相手に伝える「ドキドキライト」が点滅。ときめき度(心拍数)に合わせて点滅パターンは変化する。ハート型のパッドはスマートフォンと連動するため、ブラジャーに入れて身に着けるだけで、自分の行動を記録・管理できる機能を備えている。ブラジャーのサイドには、着用時は脇押さえ効果でサイドをすっきり見せ、自撮りをする時には外して使うことができる自撮り棒を装備。「デコルテマジカルライト」と「レフ板スカート」を合わせれば、いつでもベストなタイミングでキレイなセルフィー・ショットが撮影できるという。ボトムにはレフ板に変形するスカートが付属しており、スカート部分を脱いで丸くつなぎ合わせるとレフ板として使うことができる。
2015年05月13日