『マイティ・ソー バトルロイヤル』、『ジョジョ・ラビット』のタイカ・ワイティティ監督が、『スター・ウォーズ』の映画を撮ることに興味を示しているという。「Variety」誌が初期段階の交渉に入っていると報じた。ワイティティ監督は、『スター・ウォーズ』の世界を舞台とした「マンダロリアン」にドロイド「IG-11」の声優として出演したり、シーズン1の最終話を監督したりという形で、『スター・ウォーズ』に関わっている。『スター・ウォーズ』の新しい映画といえば、マーベルの社長ケヴィン・ファイギが手掛けるプロジェクトがあると報じられているが、ワイティティ監督が関わる作品が、ファイギのプロジェクトと関連性があるのか、まったくの別企画なのかは不明。先日、「Variety」誌に『スター・ウォーズ』の新しい映画への関わりについて尋ねられたワイティティ監督は、「まだなにもわからない。でも、『マンダロリアン』はストームトルーパーと共演するいい機会だった」と語った。そして、『スター・ウォーズ』の映画を監督したいかと聞かれると、「もちろんやりたいよ。とりあえずは(『マンダロリアン』で)IG-11がヒーローであることに専念するけど」と言い、お茶を濁しつつも映画への意欲を見せた。(Hiromi Kaku)■関連作品:ジョジョ・ラビット 2020年1月17日より全国にて公開©2019 Twentieth Century Fox&TSG Entertainment
2020年01月17日マーベルヒーローが活躍する超大作『マイティ・ソー バトルロイヤル』を手がけ、怒涛のコメディ演出で観客を驚かせたタイカ・ワイティティ監督。その最新作は、10歳の少年を主人公に、笑いや感動描写のある、超異色のナチス映画『ジョジョ・ラビット』だった。そう聞くと、めちゃくちゃな内容を想像してしまうが、本作は、来る第92回アカデミー賞で、作品賞、助演女優賞(スカーレット・ヨハンソン)をはじめ6部門にノミネートされるなど、すでに評価が高まっている話題作だ。共演にサム・ロックウェルやレベル・ウィルソンらが名を連ねているのも豪華。物語の舞台は、第2次世界大戦下のドイツ。青少年集団“ヒトラーユーゲント”の兵士になろうと奮闘している10歳のジョジョ少年(ローマン・グリフィン・デイビス)は、頭の中で空想した友達である、皮肉屋で愉快なアドルフ・ヒトラーおじさんを、心の拠り所としていた。だが心優しいジョジョは、訓練でウサギを殺すことができず、教官から“ジョジョ・ラビット”というあだ名をつけられてしまう。そんなある日、ジョジョは母親(スカーレット・ヨハンソン)と暮らす家の隠し部屋に、ユダヤ人少女エルサ(トーマシン・マッケンジー)が匿われていることに気づく。ジョジョはアドルフの目を気にしながらも、強く生きるエルサに、次第に惹かれていくことになる。本作が興味深いのは、この淡い恋物語や、ポップなテイストだ。ナチスを題材にした作品は、ヨーロッパのユダヤ人を大量に殺戮するなどの歴史的な戦争犯罪と結びついているため、当然重苦しくシリアスなものとして描かれるが、本作には楽しい雰囲気が流れているのだ。この新鮮な意外性は、さすがワイティティ監督というところだろう。さらに俳優でもあるワイティティ監督は、空想の存在であるアドルフを演じてもいる。ポップで楽しい雰囲気を纏いながらも、やはり本作はナチスを題材にした映画には違いない。ヒトラーユーゲントでユダヤ人への偏見を植えつけられたジョジョではあるが、実際にユダヤ人の少女に出会い、親交を深めることで、差別心が払拭されていく。差別・偏見は、いまも根強く残る普遍的な問題だ。その原因は、相手のことを知ろうとしない態度からや、言われたことを盲目的に信じてしまう主体性のなさからくるところもあるのではないだろうか。拒絶や攻撃をする前に、まず相手を深く知ること。本作はそういう態度を教えてくれる作品でもある。『ジョジョ・ラビット』1月17日(金)公開
2020年01月16日『マイティ・ソー バトルロイヤル』をはじめ、独特のセンスと創造力で人々を魅了しているタイカ・ワイティティ監督の最新作『ジョジョ・ラビット』。劇中でナチスこそ正義だと信じていた、主人公の少年ジョジョ(ローマン・グリフィン・デイビス)の人生を大きく動かす、壁の中のユダヤ人少女・エルサを演じた新進女優トーマシン・マッケンジーに迫った。本作の舞台は、第二次世界大戦下のドイツ。ナチスこそが正義のヒーローだと教育されていた少年ジョジョが運命の出会いを果たす相手こそ、トーマシン・マッケンジーが演じた、壁の中のユダヤ人美少女・エルサ。ジョジョの母・ロージー(スカーレット・ヨハンソン)に匿ってもらったというエルサは、聡明でユーモアにあふれ、まだまだ子どもっぽいジョジョにとっては少し歳上の魅力的なお姉さん。意志の強い眼差しや、やさしい心根で、“空想上の友達”にするほど心酔するジョジョのアドルフ・ヒトラー(タイカ・ワイティティ)への幻想を揺るがし始めていく、本作の肝となる重要な役どころ。2000年生まれ、19歳のトーマシンは、すでに自国ニュージーランドのTVシリーズへの出演で数々の賞を獲得しており、ハリウッド中のフィルムメイカーから最も熱視線を浴びている実力派若手女優だ。2020年、ネクストブレイク候補の筆頭女優!愛らしさを感じさせつつも、ミステリアスな色気もまとっているトーマシン。『ホビット 決戦のゆくえ』(’14)で鮮烈な印象を残すと、ベン・フォスター扮する主人公の娘役を演じた『足跡はかき消して』(’18)での熱演が大絶賛を受け、ナショナル・ボード・オブ・レビュー賞のブレイクスルー演技賞を受賞。若手女優陣のなかでも一躍注目の存在となったその見事な表現力は、本作『ジョジョ・ラビット』でも遺憾なく発揮され、アカデミー賞の前哨戦のひとつである第25回放送映画批評家協会賞(クリティック・チョイス・アワード)新人俳優賞にノミネート。なんと、ジョジョ役のローマン、ヨーキー役のアーチー・イェーツと本作から3人同時ノミネートという嬉しいサプライズ付き!さらにNetflix作品『キング』(’19)ではティモシー・シャラメ演じるヘンリー王の妹役も記憶に新しく、今後の待機作にはラッセル・クロウ共演の『True History of the Kelly Gang』(原題)や、個性派の鬼才エドガー・ライト監督最新作『Last Night in Soho』(原題)など注目作が目白押し。そして、未解決の連続少女殺害事件を題材にした犯罪ノンフィクション原作のAmazonStudios作品『Lost Girls』(原題)で主演へ抜擢!今後ますます活躍の幅を広げることになりそうだ。同じニュージーランド出身のワイティティ監督が見出した、勝気な資質ジョジョの不信を解いていく強さと冷静さを持ち合わせるエルサを体現できる女優を探して、多くの10代の子役たちと会ったワイティティ監督が白羽の矢を立てたのがトーマシン。しかし、脚本段階での役の捉え方には差があったようで、トーマシンは「私はエルサを犠牲者だと捉えていたけど、ワイティティと会った時、『エルサは全く犠牲者ではないし、エルサも自分を犠牲者とは思っていない』と言われたの。そしてエルサ役のイメージを掴むために、『ヘザース/ベロニカの熱い日』(’88)を観るように、って」とアドバイスを受けたことを明かす。一方のワイティティ監督も、役作りへのアプローチとして「エルサはこのことが起きる前は学校の人気者だったと考えてもらった。楽しく過ごしていた暮らしを諦め、今はただ隠れていることに対して憤りがあるはずだ」とふり返っている。ワイティティ監督にしか表現し得ない独特なセンスと大きな愛情が前面に浮かび上がる演出に、誠実に向き合ったトーマシンは、エルサこそが何より自由を求めていることが腑に落ちたそう。「ナチスに迫害される前のエルサは、男の子に夢中で女友達と噂話に花を咲かせていたはず。私たちと同じように行動し、夢を見ていた10代の少女だったと想像すると、すぐに共感できた」と言う。まやかしではない“本当のカッコ良さとは何か”を主人公ジョジョに伝えていく、クールでシニカルなエルサの存在感を、見事に表現し演じきったトーマシン・マッケンジー。本作のカギを握る彼女の活躍を、ぜひスクリーンで堪能してほしい。『ジョジョ・ラビット』は2020年1月17日(金)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ジョジョ・ラビット 2020年1月17日より全国にて公開©2019 Twentieth Century Fox&TSG Entertainment
2020年01月02日『マイティ・ソー バトルロイヤル』のタイカ・ワイティティ監督が辛口のユーモアたっぷりに描く『ジョジョ・ラビット』。この度、立派な兵士になりたい主人公の少年ジョジョをとりまく奇天烈な人々と、戦時下とは思えないほど賑やかなやりとりが収められた本編映像が解禁となった。アドルフ・ヒトラー(タイカ・ワイティティ)を空想上で友達にするほど、軍に感化され、立派な兵士になりたいと願う10歳の少年ジョジョが意を決して入隊したのは、同じ志を持つ青少年集団“ヒトラーユーゲント”。しかし、心優しいジョジョはハードな訓練で失敗し、顔に傷が残る大ケガを負うことに。たった一人の家族である勇敢な母ロージー(スカーレット・ヨハンソン)は抗議に乗り込み、調子のいいオーラ全開で寄ってきたクレンツェンドルフ大尉(サム・ロックウェル)を軽く一蹴!教官ミス(レベル・ウィルソン)らと無理をしない室内での事務仕事を任命され戸惑うジョジョに、この先どんな運命が待ち受けているのか…!?戦時下のナチスドイツに実在した“ヒトラーユーゲント”は、その名の通りヒトラーに使える理想的な青少年を生み出すことを目的に設立された組織。このシーンでもぴっちりと金髪を分け、もはや個性を失ったかのような大量の少年たちを“クローン”と呼んで皮肉を効かせているワイティティ監督は、「ジョジョがまだ何もわからない10歳の少年だということも重要だった。軍服に身を包み、一人前に扱われたいだけなんだ」という。そして「実際にナチスは<かっこいいチーム>のメンバーになれると思わせて子どもを洗脳した。戦前のドイツ精神に関する書物をたくさん読んだよ。言うべきことを言うにはひるまずに決死の覚悟で書かなくてはいけない」と力を込めてコメント。そんなワイティティ渾身の脚本には、ハリウッドのトップ女優スカーレット・ヨハンソンが「(演じたロージーは)とても先進的な女性で、あの暗い時代を明るく照らす。同時にジョジョのことは大きな包容力で守るの。活力があり謎めいてもいるけれど、何より大事なのは根性があることよ」と、その母親像に惚れ込んだよう。また、『スリー・ビルボード』で第90回アカデミー賞助演男優賞を獲得したサム・ロックウェルも「監督の頭にあった方向性は普通じゃなかったね。主役がナチスシンパの少年と聞いて最初は混乱したが、すぐに寛容と家族と人間性の物語であるとわかった。素晴らしい、洗練された映画だ」と一気に魅了されたことを明かしている。徹底的で緻密な時代考証の土台のうえに、型破りで辛口なユーモア、そしてワイティティ監督の「今こそ無知に終止符を打ち、愛で無知に取って代わりましょう!」という最強の愛のメッセージが絶妙なバランスで浮かび上がる演出に、名優たちも見事に応じている様子だ。『ジョジョ・ラビット』は2020年1月17日(金)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ジョジョ・ラビット 2020年1月17日より全国にて公開©2019 Twentieth Century Fox&TSG Entertainment
2019年12月24日第二次世界大戦中のドイツを舞台に描くタイカ・ワイティティ監督作『ジョジョ・ラビット』から、ローマン・グリフィン・デイビスとスカーレット・ヨハンソンが演じる親子を映し出す本編映像が公開された。今回到着したのは、映画初出演のローマン演じるジョジョと、スカーレット演じる母親ロージーが、最強の力という“愛”について語る映像。第77回ゴールデングローブ賞主演男優賞ノミネートも頷ける、堂々の演技を披露している。アドルフ・ヒトラー(タイカ・ワイティティ)を空想上の友達にしてしまうくらい心酔し、「一番強いのはミサイルだ」「愛なんて見ても分からない」と反抗するジョジョだが、まだ靴紐すら自分で結べない若干10歳の少年。そんなジョジョに、強く美しく聡明な母ロージーは「愛は目に見えなくても分かるわ。感じるの、痛いの」と穏やかに伝えながら、靴紐をイタズラして応戦。苦境の戦時下にありながら、ユーモアを忘れない親子のやり取りに希望を感じる名シーンとなっている。「一目見た瞬間にピッタリだと思った」とワイティティ監督が一目惚れしたというローマン。ワイティティ監督は「デイビスは本当に素晴らしい。信じられないほど聡明で、感受性が強く、周りの役者にも気を遣う。いつも質問してきて、他の役者の芝居の意味をとらえ、それが自分にどう関係してくるかを理解しようとする。だから自分の芝居にどんな気持ちで向かえば良いかをよく分かっている。これは場数を踏んだ役者でないとできないことですが、10歳のデイビスがちゃんとそれを考えているのは本当に驚くべきこと」と大絶賛するように、今作では観る者全ての心を彼が鷲掴みにする。『ジョジョ・ラビット』は2020年1月17日(金)より全国にて公開。(cinemacafe.net)■関連作品:ジョジョ・ラビット 2020年1月17日より全国にて公開©2019 Twentieth Century Fox&TSG Entertainment
2019年12月18日タイカ・ワイティティ監督が、第二次世界大戦中のドイツを舞台に戦時下に生きる人々の生きる歓びと人生の真実を弾けるユーモアとともに描き出す『ジョジョ・ラビット』より、日本版最新予告編が到着した。今回到着した映像では、空想上の友達のアドルフ(・ヒトラー/タイカ・ワイティティ)に背中を押されながら、立派な兵士になることを夢見て奮闘中のジョジョが、ある日、家の壁の裏にユダヤ人の美少女エルサ(トーマシン・マッケンジー)を見つけて大仰天するシーンが登場。「ユダヤ人はわるい」と教えられてきたジョジョ。しかし、母ロージー(スカーレット・ヨハンソン)が匿っていたエルサは、聡明で勇敢、ユーモアにも溢れており、彼女と過ごしていくうちに、それまで信じていた景色が揺らぎ、彼の世界が大きく動き始める。ほかにも、ジョジョの唯一の“実在の友達”ヨーキーなど、過酷な大戦下にありながらも愉快な登場人物たちの姿が映し出されている。本年度のアカデミー賞最有力とも謳われる本作。史実にうそはつかずとも、この時代への既成概念を大胆不敵にひっくり返すような脚本についてワイティティ監督は「憎悪と偏見についての直球の映画にしたくはなかった。だから、脚本には全く自制をかけなかった」と言及。「言うべきことを言うにはひるまずに決死の覚悟で書かなくてはいけない。危険の無いものなら、私がやる価値も無い。大コケするかもしれないリスクを背負って必死になれば、最高に創造的で先進的な表現が出てくるからね」と思いを明かしている。『ジョジョ・ラビット』は2020年1月17日(金)より全国にて公開。(cinemacafe.net)■関連作品:ジョジョ・ラビット 2020年1月17日より全国にて公開©2019 Twentieth Century Fox&TSG Entertainment
2019年11月22日タイカ・ワイティティの次回監督作が判明した。『Next Goal Wins』というスポーツドラマ。元ネタは、弱小サッカーチームを追う、イギリスの同名ドキュメンタリーだ。チームのコーチ役には、マイケル・ファスベンダーが決まっている。ほかにエリザベス・モスも出演を交渉しているようだ。製作配給はフォックス・サーチライト。ワイティティの最新作『ジョジョ・ラビット』は、先月のトロント映画祭でプレミアされ、見事、観客賞に輝いた。昨年の『グリーンブック』もトロントの観客賞からオスカー作品賞受賞につながったが、同様の例は多数あり、『ジョジョ・ラビット』も、このアワードシーズンに大健闘が期待されている。出演はスカーレット・ヨハンソン、サム・ロックウェルら。文=猿渡由紀
2019年10月11日「第44回トロント国際映画祭」観客賞を受賞し、本年度アカデミー賞最有力候補と目される映画『ジョジョ・ラビット』の日本公開日が2020年1月17日(金)に決定。豪華キャスト集結のポスタービジュアルも到着した。『マイティ・ソー バトルロイヤル』のワイティティ監督最新作は、第二次世界大戦中のドイツを舞台に、戦時下に生きる人々の生きる歓びと人生の真実を、弾けるユーモアとともに描き出すかつてない壮大なヒューマン・エンターテインメント。今回到着した日本公開日決定に合わせて公開されたポスタービジュアルは、戦争当時のポスターを彷彿とさせるレトロなデザイン。オーディションで本役を掴んだ子役のローマン・グリフィン・デイビス演じる主人公ジョジョを中心に、豪華キャストたちが集結!ジョジョのあだ名で本作のタイトルにもなっている“ジョジョ・ラビット”にちなみ、ピースでウサギの耳を作りいたずらをするアドルフ(ワイティティ監督)や、スカーレット・ヨハンソン演じるジョジョの母親ロージー、サム・ロックウェル演じる横柄な教官のクレツェンドルフ大尉の姿も。ワイティティ監督ならではの遊び心とセンスが感じられる仕上がりだ。ポスターからも感じ取れるユーモアたっぷりな作風の一方、現代への力強いメッセージも込められていると明かすワイティティ監督。「私は『ジョジョ・ラビット』のユーモアが新しい世代の絆となってほしいと願うよ。私たちの子供たちが耳をそばだて、学び、まとまって未来へと進むことができるよう、新しい世代のために第ニ次世界大戦の恐ろしさを繰り返し語る、新しく斬新な方法を見つけ続けることが重要だと思うんだ」と熱く語り、「今こそこの物語が語られるべきだと思う。あとからあの時伝えておくべきだった、と後悔しないためにね」と明かしている。さらに本作は、10月28日(月)に開幕する「第32回東京国際映画祭」の特別招待作品としてプレミア上映されることも決定した。『ジョジョ・ラビット』は2020年1月17日(金)より全国にて公開。(cinemacafe.net)
2019年09月30日映画『ジョジョ・ラビット』が、2020年1月17日(金)に全国公開。監督は、マーベル映画『マイティ・ソー バトルロイヤル』を手掛けたタイカ・ワイティティ。第二次世界大戦下を舞台にしたヒューマン・エンターテイメント映画『ジョジョ・ラビット』は、第二次世界大戦下のドイツを舞台に、ハートフルなコメディを交えながら、戦時下における人々の生きる喜びを正面から捉えたヒューマン・エンターテイメント。主人公となるのは、空想の友人“ヒトラー”の助けを借りて、立派な兵士を目指す少年・ジョジョ。戦時下の訓練でウサギを殺すことができず<ジョジョ・ラビット>という不名誉なあだ名を授かってしまうが、母の愛にたっぷりと包まれながら毎日を過ごしている。そんなジョジョはある日、家の屋根裏で少女を見つけて大仰天!“ユダヤ人は悪い”とジョジョに教えていたのに、その少女をかくまっていたのは愛情深い母・ロージ―だったのだ。ユダヤ人の少女・エルサは、聡明で勇敢、そしてユーモアにあふれていて、ジョジョは今まで自分が信じていた世界が分からなくなる。やがてエルサに惹かれていくジョジョ。果たして二人を待ち構える運命とはー?10歳の少年・ジョジョに映る“世界”を映して映画『ジョジョ・ラビット』を描くうえで、その世界を“少年の目”を通して描くことにこだわったタイカ・ワイティティ監督。そのためナチス政権下におかれたドイツという、シリアスな背景を持ちながらも、10歳児の狭くも鮮やかなレンズを通した映像は、明るい色彩と牧歌的な美しさで溢れている。そしてジョジョと出会う大人たちは、決して怖い人ばかりではない。過酷な状況の中でも、沢山の愛に出会うジョジョは、生まれた時代の運命と対峙しながらも、一体何をみて、何を感じるのだろうかー?キャラクター(キャスト)紹介タイカ・ワイティティ監督のもとに集まったのは、実力派からフレッシュな顔ぶれまで、個性溢れるキャスト勢。映画初出演でありながら、主演を務めるローマン・グリフィン・デイビスを筆頭に、マーベル映画『ブラック・ウィドウ』の公開を控えるスカーレット・ヨハンソン、オスカー俳優のサム・ロックウェル、ニュージーランド出身の新鋭女優トーマシン・マッケンジーといった顔ぶれがそろう。ジョジョ(ローマン・グリフィン・デイビス)物語の主人公。青少年集団ヒトラーユーゲントの立派な兵士になろうと奮闘する10歳の少年。しかし訓練下でウサギを殺すことができず<ジョジョ・ラビット>という不名誉なあだ名を授かってしまう。訓練中の事故が原因で、一時帰宅を余儀なくされるが、そこでユダヤ人の少女・エルサに出会うー。ロージー(スカーレット・ヨハンソン)ジョジョのたった一人の家族であり、勇敢かつ愛情深い母親。ジョジョに内緒で、ユダヤ人の少女・エルサを匿っている。街では密かに反ナチ運動も行っている。アドルフ・ヒトラー(タイカ・ワイティティ)ジョジョが作り出した空想の友達。皮肉屋でありながらも、ジョジョにいつもアドバイスを送っている。役を務めた監督のタイカ・ワイティティは、「当初自分ではなかった」そうだが、その役柄上よい返事を俳優達からもらえず引き受けることにしたという。エルサ(トーマシン・マッケンジー)ジョジョの亡くなった姉・インゲの部屋の隠し扉に住んでいたユダヤ人の少女。ジョジョの母の厚意で匿われている。聡明で教養とユーモアに溢れ機転もきく。クレンツェンドルフ大尉(サム・ロックウェル)ヒトラーユーゲントの横暴な教官。ジョジョにとっては、時にアイドルであり、強敵であり、腹心の友である。片目を失い、軍部の指令を無視する謎多き闘志役。物語を彩るミュージック映画を通して、お互いを思いやることこそが大切だと語りかける『ジョジョ・ラビット』。そのメッセージを反映するかのように、劇中には、ポール・マッカートニーからの許しを得て、ビートルズの「抱きしめたい」のドイツ語版を起用するシーンも存在する。ポールは「この映画は誤解されやすいが、本当は人種憎悪に反対する強力な声明だ」と周囲から説得され許諾。愛に溢れる物語に、確かな彩りを添えている。賞レースに参戦!『ジョジョ・ラビット』は、第44回トロント国際映画祭において最高賞<観客賞>を受賞。タイカ・ワイティティ監督は、「第二次世界大戦の時代が舞台となっていて、シリアス要素もある作品だ。僕らは物語を語り続け、お互いに心に留めておかなければならない。過去に何が起きて、将来何を起こしてはならないのかということをね。それを語るために、過激さとコメディ要素を入れてチェンジアップして描いてみたんだ。そのひとつとして、アドルフを親しみやすいキャラクターとして演じることができたのは嬉しかったよ。」とコメントを寄せている。また第77回ゴールデン・グローブ賞においては、作品賞(ミュージカル・コメディ部門) と主演男優賞(ローマン・グリフィン・デイビス/ミュージカル・コメディ部門) にノミネート。また日本時間2月10日(月)に発表される第92回アカデミー賞においては、作品賞、助演女優賞(スカーレット・ヨハンソン)、脚色賞(タイカ・ワイティティ)、 編集賞(トム・イーグルス)、美術賞(ラ・ヴィンセント、ノラ・ソプコヴァ)、衣裳デザイン賞(マイエス・C・ルベオ) の6部門にノミネートされている。【詳細】映画『ジョジョ・ラビット』公開時期:2020年1月17日(金)監督・脚本:タイカ・ワイティティ出演:ローマン・グリフィン・デイビス、タイカ・ワイティティ、スカーレット・ヨハンソン、トーマシン・マッケンジー、サム・ロックウ ェル、レベル・ウィルソン他配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン<ストーリー>第二次世界大戦下のドイツ。心優しい10歳の少年ジョジョは、空想上の友だちであるアドルフ・ヒトラーの助けを借りながら、青少年集団ヒトラーユーゲントで、立派な兵士になろうと奮闘していた。しかし、ジョジョは訓練でウサギを殺すことができず、教官から”ジョジョ・ラビット”という不名誉なあだ名をつけられ、仲間たちからもからかわれてしまう。そんなある日、母親とふたりで暮らしていたジョジョは、家の片隅に隠された小さな部屋で、ユダヤ人の少女がこっそりと匿われていることに気づく。ジョジョの頼りとなるのは、ちょっぴり皮肉屋で口うるさいアドルフだけ…。臆病なジョジョの生活は一体どうなってしまうのか?!
2019年09月20日トロント映画祭が、現地時間15日に閉幕した。観客賞を受賞したのは、タイカ・ワイティティ監督の『ジョジョ・ラビット』(来年1月日本公開予定)。第2次大戦時を舞台にした、笑いと感動の映画で、主人公ジョジョは、ナチに憧れるドイツ人少年。ヒトラーは彼の想像の中にもしょっちゅう出てくる特別な存在だが、ある時、母がユダヤ人の少女を家の中に匿っていることを知る。母を演じるのはスカーレット・ヨハンソン。ヒトラーをワイティティ監督、ジョジョにとって教官となるナチの軍人をサム・ロックウェルが演じている。次点は、やはりヨハンソンが出演する『Marriage Story』(Netflixが世界配信)。こちらの映画で、ヨハンソンの役は、夫と離婚すると決めた、ひとり息子を持つ妻だ。監督、脚本はノア・バームバック。3位はカンヌで最高賞パルムドールを受賞したポン・ジュノ監督の『パラサイト 半地下の家族』(来年1月日本公開予定)だった。トロント映画祭の最高賞に当たる観客賞は、カンヌ、ヴェチア、ベルリンと違い、審査員でなく、その名のとおり一般観客が投票で決める。つまり、アカデミー会員が投票するオスカーとは、まるっきり投票者が被らないのだが、この賞を取った作品がオスカーでも大健闘する確率は、極めて高い。昨年も、ここで観客賞を取った『グリーンブック』がオスカー作品賞を受賞したし、ほかにも『それでも夜は明ける』『英国王のスピーチ』『スラムドッグ$ミリオネア』『アメリカン・ビューティ』などが、同じ道を辿っている。昨年の受賞作『スリー・ビルボード』、そのひとつ前の『ラ・ラ・ランド』も、オスカー作品賞を最後まで争った。『ジョジョ・ラビット』『Marriage Story』『パラサイト 半地下の家族』は、上映が行われた時からどれも観客、ジャーナリストの間で非常に受けが良く、この結果は決して驚きではなかった。ただ、やや残念なのは、これら3本とも男性監督の作品であること。今年、トロントは女性監督の作品を積極的に上映するだけでなく、ウェブサイトやメールを通じても、彼女らの映画を観に行くことを観客や記者に奨励し続けたのだ。それらの中には、マリエル・ヘラー監督、トム・ハンクス主演の『A Beautiful Day in the Neighborhood』、 ロレーン・スカーファリア監督、ジェニファー・ロペス主演の『Hustlers』、ガブリエラ・カウパースウェイト監督の「The Friend」、ジュリー・デルピー監督の『My Zoe』、ブライス・ダラス・ハワード監督のドキュメンタリー『Dads』などがあった。カンヌやヴェネチアは、この面において今も非常に遅れを取っているだけに、トロント映画祭の姿勢には、大きな拍手を贈りたいと思う。取材・文=猿渡由紀
2019年09月17日『マイティ・ソー バトルロイヤル』を手掛けたタイカ・ワイティティが監督・脚本・出演をつとめる『ジョジョ・ラビット』が、2020年1月に日本公開されることが決定。ヒトラーを演じるワイティティ監督やスカーレット・ヨハンソンら豪華キャストが登場する特報映像も到着した。舞台は、第2次世界大戦下のドイツ。心優しい10歳の少年ジョジョ(ローマン・グリフィン・デイビス)は、空想上の友達のアドルフ・ヒトラー(タイカ・ワイティティ)の助けを借りながら、青少年集団ヒトラーユーゲントで立派な兵士になろうと奮闘していた。しかし、ジョジョは訓練でウサギを殺すことができず、教官から“ジョジョ・ラビット”という不名誉なあだ名をつけられ、仲間たちからもからかわれてしまう。そんなある日、母親(スカーレット・ヨハンソン)とふたりで暮らしていたジョジョは、家の片隅に隠された小さな部屋で、ユダヤ人の少女(トーマサイン・マッケンジー)がこっそりと匿われていることに気づく。ジョジョの頼りとなるのは、ちょっぴり皮肉屋で口うるさいアドルフだけ…。臆病なジョジョの生活は一体どうなってしまうのか!?主人公の少年ジョジョを演じるのは、9歳で俳優になることを決心し、数多くのオーディションを経て、本作で人生初のプロの仕事にして主演の座を獲得したローマン・グリフィン・デイビス。ジョジョの母親役には、『アベンジャーズ/エンドゲーム』などのマーベル作品をはじめヒット作に出演する名女優スカーレット・ヨハンソン。ジョジョの家に隠れていたユダヤ人の少女役には、『足跡はかき消して』(’18)に主人公の娘役で出演し批評家から絶賛されたトーマサイン・マッケンジー。ヒトラーユーゲントの教官役には、『スリー・ビルボード』で第90回アカデミー賞助演男優賞を受賞したサム・ロックウェル、さらに『ピッチ・パーフェクト』シリーズのレベル・ウィルソン、「ゲーム・オブ・スローンズ」のアルフィー・アレンなど期待の新鋭と映画界を代表する豪華キャストが脇を固めている。監督・脚本、そしてジョジョの空想上の友達であるヒトラー役には、自身も“コーグ”役で出演した『マイティ・ソー バトルロイヤル』を大ヒットへと導き、2021年公開予定の『Thor:Love and Thunder』(原題)も手掛け、大友克洋「AKIRA」のハリウッド版の監督にも抜擢されるなど、マルチな活躍で才能を発揮する“天才”タイカ・ワイティティ。独特のセンスと創造力で次々と傑作を生み出しているワイティティ監督が、創立25周年を迎えるFOXサーチライト・ピクチャーズの元、戦時下に生きる人々の生きる歓びと人生の真実を、弾けるブラックユーモアとともに描きだす。今回解禁されたのは、「サンダークラップ・ニューマン」の1969年全英No.1ヒット「Something in the air」の軽快なリズムとともに映し出されていく特報映像。“臆病ウサギ(ジョジョ・ラビット)”とからかわれ落ち込むジョジョに対し、空想上の友達のアドルフ・ヒトラーは「悪口なら私も散々言われた。“狂人だ”、“あいつは俺たちを皆殺しにする”とね」と切り返しており、ワイティティ節が炸裂の刺激的な映像となっている。すでに9月に開催されるトロント国際映画祭での監督・キャスト総出演のワールドプレミアも決定し、早くもアカデミー賞への最短距離といわれる観客賞最有力候補として高い注目を集めている。『ジョジョ・ラビット』2020年1月より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2019年08月06日『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』へつながる注目作品『マイティ・ソー バトルロイヤル』。全世界に向けて特報映像が解禁されると、わずか24時間でマーベル作品歴代最高記録を叩き出し、先日LAのワールドプレミアにて本編初お披露目されると興奮と絶賛の声が相次ぎ、ますます盛り上がりをみせる本作から特別映像が到着した。今回公開されたのは、まだ謎の多い本作について主演のクリス・ヘムズワースや監督が語り明かす貴重な特別映像。まずソー役のクリスが「本作ではコメディの要素を増やしたかった。ワイティティ監督ともその点で意見が合った」と明かす。一方、マーベル・スタジオから大抜擢されたタイカ・ワイティティ監督もまた「本作は新たなアプローチで挑んだ」と語っている。ヒットメーカーのケヴィン・ファイギ(製作)は、「今回、すでに知られている“ソー”というキャラのアドベンチャーを作るにあたって、新しいキャラクターと新しい敵と新しいロケーションを使って新たなアドベンチャーを語り、いままでとはまったく違う作品にすることを目指しました。このフランチャイズのトーンをがらりと変えることで観客の人々を驚かせたいと心から思っているのです」と明かしており、ワイティティ監督の持つコメディセンス、ドラマセンスが劇的に作品の色を変えることができるという自信のもと彼を起用したようだ。さらに本映像では、撮影現場の様子がわかるメイキング映像も盛り込まれ、そこには茶目っ気たっぷりの監督の姿も映し出されている。これまでも、有能な監督の起用により、常に進化をとげたエンタメ超大作を生み出してきたマーベル・スタジオ。果たして、ワイティティ監督が描く『マイティ・ソー』はどんな作品へと仕上がっているのだろうか?『マイティ・ソー バトルロイヤル』は11月3日(金・祝)より全国にて公開。(cinemacafe.net)■関連作品:マイティ・ソー バトルロイヤル 2017年11月3日より全国にて公開(C) Marvel Studios 2017
2017年10月19日マーベルが製作する『マイティ・ソー』3作目の監督が、ニュージーランド出身のタイカ・ワイティティに決まった。ワイティティはこれまで、テレビ番組を監督したほか、これから公開されるディズニーのアニメ映画『Moana』の脚本を担当している。また俳優として、2011年のライアン・レイノルズ主演作『グリーン・ランタン』に出演した。その他の情報シリーズ3作目のタイトルは、『Thor:Ragnarok』。北米公開予定は2017年11月3日。ケネス・ブラナーが監督した1作目は全世界で4億4900万ドル、アラン・テイラーが監督した2作目は6億4500万ドルを売り上げている。文:猿渡由紀
2015年10月05日