双子を妊娠していることがわかってから、2人にはネントレをして寝かしつけをしなくても眠ってくれるようにしようと決意していました。数あるネントレ方法の中から、自分が実践できそうなものを選んでおこなってみることに。余裕を持った双子育児をしたいと思って始めたネントレが、1カ月も経たないうちに結果として、思わぬ効果を発揮してくれることになったのです。 ネントレを決意した理由「ネントレ」という言葉を知ったのは、長女が1歳を過ぎたころ。それまで長女の寝かしつけに苦労していた私は、「もっと早くにネントレの存在を知っていれば」と、とても後悔しました。 そして、長女が2歳を過ぎたころに双子を妊娠していることがわかり、娘と双子の育児を元気に乗り切るためにも、双子にはネントレをしようと決意したのです。私は計画出産のため妊娠34週目から入院していたので、その間にネントレ本を読んで方法などの知識を集めました。 実践したネントレ方法さまざまなネントレ方法の中から、双子の起きる時間と寝る時間を決める、授乳や抱っこをしながらの寝かしつけしない、夜の沐浴から就寝までの流れをルーティン化することをピックアップし、実践することにしました。 最初は何分も泣き続けることがありましたが、ネントレを始めて1カ月が経つころには、ベッドに移動させると自分たちで眠ってくれるようになりました。お昼寝も夜寝るときも、寝かしつけなしで見事に眠るようになったのです。 ネントレのおかげでできた時間双子は遅くとも19時までには眠ってくれます。そのおかげで、双子が眠ったあとゆっくりと長女との時間を過ごせるようになりました。寝かしつけをラクにしたいということしか考えていなかったのですが、思わぬ産物にネントレの素晴らしさを実感。 長女も双子が寝たらお母さんとの時間があることをわかっているからか、保育園から帰って双子が眠るまでの間は、わがままを言うなど手を煩わせるようなことをしなくなりました。 ネントレについては、賛否両論いろいろな意見があると思います。私の場合、3歳の娘と双子のお世話を同時に、しかもひとりでしなくてはならないのでネントレなしでは無理だと判断したのがきっかけでした。結果的に、長女と1対1で向き合ってゆっくり遊べる時間ができたので、ネントレをおこなって本当によかったなと思っています。 ※赤ちゃんの様子は数分おきにそっとのぞきに行ったり、モニターなどを設置してい置いてこまめに確認するようにしましょう。また、SIDS(乳幼児突然死症候群)を防止するため、口が塞がらないような寝具を選ぶなど、赤ちゃんの安全面の配慮も忘れずに。 ※赤ちゃんが体調が悪かったり病気のときはネントレを一旦中断し、赤ちゃんにしっかりと寄り添って様子を見てあげてください。空腹時やおむつを替えてほしくて泣いているときには、その都度対応するようにしましょう。 イラストレーター/あさうえさい著者:山口まなみ監修者・著者:助産師 松田玲子医療短期大学専攻科(助産学専攻)卒業後、大学附属病院NICU・産婦人科病棟勤務。 大学附属病院で助産師をしながら、私立大学大学院医療看護学研究科修士課程修了。その後、私立大学看護学部母性看護学助教を経て、現在ベビーカレンダーで医療系の記事執筆・監修に携わる。
2024年04月13日子どもがひと晩通して眠れるようになったのに、突然夜中に覚醒して親を起こすようになった…実はよくある悩みです。途中で起こされてしまうと親はしんどいですし、子どもも不安になってしまいます。そこで今回は、ご自身も4歳と1歳のお子さんがいる、睡眠専門家で、公認心理師の小林麻利子さんに「子どもの夜中の覚醒対策」を教えてもらいました。子どもも親も朝までグッスリ眠りたい我が家の4歳になる子どもは、生後6か月の時から、寝かしつけをしなくても一人で朝までずっと眠れていました。しかし、4歳になってから、急に深夜に3回覚醒し、親の寝室へ来て叩き起こすように。環境の変化など、子どもが大きなストレスを抱く直接的な原因は追究できなかったのですが、とにかく、睡眠を遮断されると、とにかく親はしんどいもの...。子どもも「僕、睡眠が不得意なの」と発言するようになってしまいました。睡眠の専門家として、これはいかん!と素早く対策を実施。そして、なんとたった2日間の対策で解消したのです!お子さんによってもやりかたはさまざまありますが、今回は我が家が行った対策をご紹介します。お風呂上がりの絵本をお風呂前へお風呂と睡眠は1セット!睡眠の質をアップさせるには、お風呂で体表面の血流がよくなり、深部体温が急降下するタイミングで眠りにつくことが大切です。ですので、お風呂のあとは、遊んだり、ダラダラせずに、手短に寝る支度をして寝かせるほうが良いのです。筆者は、お風呂の後に絵本を何冊も読んだり、ダラダラと過ごしていたので、思い切って絵本の時間をお風呂前へ変更しました。すると、入浴後は素早く就寝させることができ、寝つきがよくなりました。睡眠持続時間を長くさせるには、まずは寝付きをよくする工夫が大切です。ただ、寝室の温度が27℃以上だったり、湿度が60%以上であれば、なかなか眠りにつけず、途中で起きやすくなります。お風呂に入る前には、寝室や脱衣所が快適な温湿度になるように予め準備をしておきましょう。また、ドライヤーの際に熱くて鼻の頭に汗をかいている場合は、熱がこもっている状態なので、体が冷えすぎない程度に扇風機などで風を送りながらドライヤーをしてあげてください。音に注目させる基本的に、寝る際のホワイトノイズ類は雑音で、不要だと考えています。胎動の音とも言われますが、40db以上の音は睡眠にとって悪影響を及ぼしますので、聞かずに眠れるならば何もつけないのがベスト。しかし、今回は敢えて扇風機の音を静音の1ではなくて、2に繰り上げして少し雑音を大きくさせました。そして、寝つく際に「この扇風機の音を聞いたらまた気持ち良く眠れるんだよ」ということを認識させ、夜中に覚醒したとしても、扇風機の音に集中させて眠れるようにしました。この時に、扇風機の風が体に一切当たらないように設置しましょう。冷風である限り、体に当たれば眠りの質が低下することがわかっています。もし、暑くて寝始めだけ体に風を送りたい、という場合は、頭を中心に風を送り、体は夏布団をかけて冷えすぎないようにしましょう。眠りについたら扇風機の頭の位置をずらして、体や頭に一切風が当たらないようにすることを忘れないようにすることも大切です。一人で眠るんだ、ということを認識一人で子ども部屋で寝かせても、しばらく経つと「暑い」「窓の外が怖い」等と、何度も親の元に来るようになっていました。これを習慣化させると中途覚醒が高頻度になるので注意が必要です。日中の愛情たっぷりのハグと、寝付く前のルーティン強化で安心させた後は、オペラント条件付けの「正の強化」を実施。簡単に説明すると、何かができたらご褒美にその子にとってうれしい何か(強化子)を与える、というものです。きっかけはそうであったとしても、結果的に一人で眠ったほうが朝までぐっすり眠れるし、本人も気持ちよくなれば、進んでその行動をできるようになります。息子は最近ミニオンズにはまっているのですが、一人ですんなり眠れて、途中で起きても親を起こさず、また朝に早く起きても親を起こさなかったら、録画していたミニオンズが観られる、という強化子を与えることで、本人も努力して行動を統制できたようです。気温・室温の再確認先ほど扇風機の風を体に送るなら頭のほうへとお伝えしましたが、実は、脳と体の最適気温は違い、脳のほうが低めです。また大人と子どもの快適温度は違います。とはいえ、頭部分と体部分の温度を変えることはできません。また、子どもは寝相の悪いことが多く、ずっと布団の中にいられるわけではありません。まずは睡眠に良いとわかっている、温度26℃台、湿度50%台をキープできるよう寝室環境を整えていきましょう。大切なことは、感覚で環境管理をするのではなく温湿度計を用意してチェックしましょう。我が家は、1歳、4歳、夫婦、それぞれの寝室はバラバラですが、それぞれの枕元に温湿度計を用意して、快適になるよう工夫しています。その日のできごとを親と共有して、全て受け止める子どもに話を聞くと、保育園での人間関係で悩みがある様子でした。もともと、我が家では気持ちがプラスに働く考えに行き着くために、『よかったこと』を聞く習慣がありましたが、この期間は『悲しかったこと』を受け止めることを強化。そして、聞いた後の親の声掛けが大変重要です。悲しかったことは何かある?と聞いて話してもらうと、親はすぐに応援したり、そんなことないよ、大丈夫だよ、などと励ます方向にいきやすいのですが、子どもの自己肯定感を高めるためには、よかったこともよくなかったこともすべてひっくるめて受容してあげることです。どんな自分だって、ママは全部受け止めてくれるんだ、ということが安心感につながるのです。いかがでしたでしょうか?もちろん子どもや家庭環境によって対策は多少変わりますが、もし何かぴんと来たことがあった場合はぜひ試していただけたらと思います。眠りとお風呂の専門家小林麻利子さん同志社大学卒業、京都市出身。SleepLIVE株式会社代表取締役社長。生活習慣改善サロンFlura主催。公認心理師。科学的根拠のあるデータや研究を元に、睡眠と入浴を中心とした生活習慣を見直すことで、自律神経を改善していく指導が人気。約3,000名以上もの悩みを解決し、テレビや雑誌など、多くのメディアで活躍中。不規則な生活になりがちな、芸能人やモデル、アナウンサーへも指導。企業向けには、健康経営や睡眠関連事業支援などを行う。著書に『入浴の質が睡眠を決める』(カンゼン)『不美人習慣を3日で整える熟睡の練習帳』(G.B.)など多数。プライベートは、3歳児と0歳児の母。(C)Elizaveta Starkova/Getty Images(C)Westend61/Getty Images(C)Tetra Images - Daniel Grill/Getty Images文・小林麻利子
2022年09月08日双子を妊娠していることがわかってから、2人にはネントレをして寝かしつけをしなくても眠ってくれるようにしようと決意していました。数あるネントレ方法の中から、自分が実践できそうなものを選んでおこなってみることに。余裕を持った双子育児をしたいと思って始めたネントレが、1カ月も経たないうちに結果として、思わぬ効果を発揮してくれることになったのです。 ネントレを決意した理由「ネントレ」という言葉を知ったのは、長女が1歳を過ぎたころ。それまで長女の寝かしつけに苦労していた私は、「もっと早くにネントレの存在を知っていれば」と、とても後悔しました。 そして、長女が2歳を過ぎたころに双子を妊娠していることがわかり、娘と双子の育児を元気に乗り切るためにも、双子にはネントレをしようと決意したのです。私は計画出産のため妊娠34週目から入院していたので、その間にネントレ本を読んで方法などの知識を集めました。 実践したネントレ方法さまざまなネントレ方法の中から、双子の起きる時間と寝る時間を決める、授乳や抱っこをしながらの寝かしつけしない、夜の沐浴から就寝までの流れをルーティン化することをピックアップし、実践することにしました。 最初は何分も泣き続けることがありましたが、ネントレを始めて1カ月が経つころには、ベッドに移動させると自分たちで眠ってくれるようになりました。お昼寝も夜寝るときも、寝かしつけなしで見事に眠るようになったのです。 ネントレのおかげでできた時間双子は遅くとも19時までには眠ってくれます。そのおかげで、双子が眠ったあとゆっくりと長女との時間を過ごせるようになりました。寝かしつけをラクにしたいということしか考えていなかったのですが、思わぬ産物にネントレの素晴らしさを実感。 長女も双子が寝たらお母さんとの時間があることをわかっているからか、保育園から帰って双子が眠るまでの間は、わがままを言うなど手を煩わせるようなことをしなくなりました。 ネントレについては、賛否両論いろいろな意見があると思います。私の場合、3歳の娘と双子のお世話を同時に、しかもひとりでしなくてはならないのでネントレなしでは無理だと判断したのがきっかけでした。結果的に、長女と1対1で向き合ってゆっくり遊べる時間ができたので、ネントレをおこなって本当によかったなと思っています。 ※赤ちゃんの様子は数分おきにそっとのぞきに行ったり、モニターなどを設置してい置いてこまめに確認するようにしましょう。また、SIDS(乳幼児突然死症候群)を防止するため、口が塞がらないような寝具を選ぶなど、赤ちゃんの安全面の配慮も忘れずに。 ※赤ちゃんが体調が悪かったり病気のときはネントレを一旦中断し、赤ちゃんにしっかりと寄り添って様子を見てあげてください。空腹時やおむつを替えてほしくて泣いているときには、その都度対応するようにしましょう。 監修/助産師 松田玲子イラストレーター/あさうえさい著者:山口まなみ3歳の娘と双子の男の子の母。韓国人の夫と家族5人で韓国に在住。海外での子育てやバイリンガル教育に奮闘する自身の体験談を執筆中。
2022年03月06日娘が生後10カ月のころ、添い寝での寝かしつけに時間がかかることに悩んでいました。かかりつけの小児科医に相談したところ、子どもがひとりで眠れるようになるネントレをすることをすすめられました。ネントレに挑戦した体験談と、体験を通じて感じたことをご紹介します。 子どもをひとりで寝かせるのがアメリカ流アメリカで1歳の娘を育てています。添い寝での寝かしつけに時間がかかることを、健診のタイミングでかかりつけの小児科医に相談しました。医師によると、添い寝はやめて、子ども部屋を用意してひとりで寝かせる練習を早めに始めたほうがよい、親と子どもの寝室を分けるのは遅くなればなるほど難しくなるとのこと。 さすが子どもが小さいころから親子の寝室を分けることで有名なアメリカだと思い、医師のアドバイスに従いネントレを始めてみることにしました。 ネントレ開始!娘のギャン泣きがつらい…子ども部屋の準備を整えて、いざネントレを開始した初日。娘が目をこすり始めて眠くなったタイミングを見計らい、子ども部屋のベッドに連れていき、おやすみを言って部屋から出ました。今まで隣でいっしょに寝ていた母親がいないことが寂しく動揺した娘は、予想通りのギャン泣き。 5分経っても泣き止まなければ娘の部屋に行き、ここにいるよと声をかけてあげるけれど抱き上げることはしませんでした。そしてまた、おやすみを言って部屋から出るということを30分ほど繰り返し、泣き疲れた娘はやっと就寝。 娘が泣いているのを部屋の外で聞いているのは想像以上につらく、心が引きちぎられるような思いでした。 添い寝を続けたい自分の気持ちに気づくネントレを続けて10日経っても娘のギャン泣きは続き、就寝までにかかる時間が短くなることもありませんでした。夫とも話し合った結果、私はネントレを中止することにしました。理由は、ひとりが寂しくて泣いている娘の泣き声に耐えられず、これなら添い寝での寝かしつけのほうがずっとラクだと感じたことと、私自身が娘と寝室を分けることをまだ望んでいないということに気づいたためです。 時間がかかることに悩んでいると思っていた添い寝での寝かしつけですが、実のところ娘の寝顔を見たり寝息を聞いたり、一緒に寝落ちしてしまったりといったことに幸せを感じている自分の本当の気持ちにも気づきました。 寝かしつけがラクになるとも言われるネントレですが、わが家の場合はネントレをおこなわないほうがラクということがわかりました。多少寝かしつけに時間がかかっても、親子が近い距離で過ごせる日々を楽しみたいと感じている自分の本音に気づくきっかけとなった、私のネントレ体験談でした。 監修/助産師REIKOイラスト/おもち著者:玉木理恵1歳の女の子の母。アメリカ在住。翻訳家・ライターとして活動中。
2021年10月11日私は現在2歳の娘を育てています。娘が生まれたばかりのときは、とにかく睡眠時間が欲しくて娘がいかに効率よく寝てくれるかが毎日の課題でした。そんなとき取り入れていたのが「EASY」というネントレ(ねんねトレーニング)方法でした。いくつかあるネントレのなかでも、どうして私がEASYを選んだのか? 娘の寝かしつけはどう変わったのかを紹介します。 ラクになりたくて始めたネントレ「EASY」娘が小さいときは、寝かしつけがすごく苦痛でした。ひたすら抱っこしても寝ないし、そもそも今眠いのかどうかすらわからない日々。そこでとにかくラクになる方法を調べ、娘が生後2カ月のときに行きついたのがネントレでした。 いくつかあるネントレ方法のなかで私が選んだのが、「EASY」というネントレ。これは日中に、Eat(授乳)→Activity(遊ぶ)→Sleep(寝る)→YourTime(ママの時間)のサイクルを繰り返して過ごす方法でした。 シンプルなEASYで少しラクになったEASYは、日中、4段階のサイクルを繰り返すだけのシンプルな方法です。朝8時に起きればそこからスタートしてOK。朝いつもより長めに寝ても、お風呂の時間がいつもと違っても、「まあいいか」で済みます。 細かくスケジュールの決まっているネントレよりも、ずっと気楽でした。特に産後しばらくは育児でヘトヘトだったので、ネントレにエネルギーを使わないことも大事な要素でした。 生後2・3カ月のころの1日の流れ実際、生後2・3カ月のころは次のような流れでした。朝6~7時ごろに起きて、授乳。そしてそこから娘を着替えさせたり、顔を拭いたり、娘の体を動かしたりしてとにかく寝させないようにします。 9時ごろ眠くなってきたかな?と思ったら抱っこして寝かしつけ。寝ている間に家事をするので、寝られるだけ寝かせ、起きた時間に合わせて11~12時ごろに授乳して、また寝させないよう遊びます。娘は授乳から2時間ほど経つと眠たくなったので、抱っこをして寝かしつけ。16時くらいまで寝て起きたら授乳し、18時にお風呂、19時には就寝という流れでした。 娘の欲求がわかりやすくなってラクにEASYで寝かしつけをしていると、以前ほど娘の欲求に私が振り回されていないことに気がつきました。それまでは泣くと、「眠い? おっぱい? どっち??」となっていましたが、「さっき授乳して、今遊んで、次はねんねだね」とすんなり進められるように。 しかも、おなかがいっぱいになって体を動かしたら当然子どもは眠たくなるもの。そのため、それまでよりも短い抱っこで寝てくれることが多くなりました。 ただひたすら繰り返すだけのネントレEASYでしたが、結果的に生活のリズムが生まれて娘の欲求がわかりやすくなりました。もちろんいくら抱っこしても寝ないときもありましたが、全体的に見れば寝かしつけの時間短縮は成功。私もちょっとラクができたかなと思います。 監修/助産師REIKO著者:水田 真理アレルギー持ちな娘の母で元理科の塾講師。子育てはできるだけ家にあるもので、娘と楽しめるように日々創意工夫を実践。
2020年12月20日