「初世尾上辰之助 三十三回忌追善狂言」として『義経千本桜 すし屋』『暗闇の丑松』『名月八幡祭』を上演する二月大歌舞伎。尾上松緑が、父・初世辰之助(三世尾上松緑を追贈)への思いを、合同取材会で語った。【チケット情報はこちら】「父が死ぬまでの日数を、自分が超えるとは思っていませんでした。死ぬか、役者を辞めるかだと考えていた」と語る松緑。初世辰之助が40歳の若さで亡くなったのは1987年のこと。松緑(当時、二代目尾上左近)は12歳だった。2年後には祖父・二世尾上松緑も他界。2月に44歳となる松緑は「40を超えてから、父だったら、祖父だったらどうだろうと考えるようになりました。33年経ち、父をご存知ないお客様もいらっしゃるかもしれませんが、父という役者がこういうものを演じていた、ということを感じていただけるよう一生懸命勤めます」と意気込む。いがみの権太を演じる『義経千本桜 すし屋』は今回が初役。「権太には不良青年なりに親不孝を償わなければならないという気持ちがある。悪ぶっているけれどシャイなところが僕に近いと思います。祖父のイメージが強い役ですが、父の権太にも若さゆえの魅力がありました。(尾上)菊五郎のお兄さんのもとで音羽屋の権太をいちから勉強しながら、どこかに祖父、父、自分と続く“紀尾井町”らしさを出したいですね」『名月八幡祭』の縮屋新助役については「父は粋でいなせな役のイメージが強く、『名月八幡祭』なら(新助よりも)三次役の人だったかもしれませんが、2度か3度、新助をやった時、朴訥とした、人の良い田舎の商人が、恋をして自分の中で消化しきれなくなるという演じ方をしていました。最後は逆上する凄みもあり、強く印象に残っています。父は“陰”か“陽”かでいうと“陰”の強い役者で、後半に怒りを爆発させる役が得意でした。今回はその父と36年前に共演された(片岡)仁左衛門のお兄さんと(坂東)玉三郎のお兄さんが、三次役、美代吉役で出てくださいます。思いがけないことで有難いですし、おふたりにリードされながら自分なりの新助を作っていけたらと考えています」父が得意とした「後半に怒りを爆発させる役」として、松緑がほかに、自身も国立劇場で一昨年に演じた『坂崎出羽守』とともに例に挙げたのが『暗闇の丑松』の丑松。今回は菊五郎が演じる。「父は丑松や出羽守を演じる時、家でも機嫌が悪かった(笑)。一方、僕も昨年演じた『素襖落』のようなお狂言ものの時は祖父も父も普段からリラックスしていました。役者というのは演目によって変わるんだなと子供心に思った記憶があります。父、祖父が死に、自分も子供ができて感じるのは、実在の人物にしろ歌舞伎のために書かれた役にしろ、他人の人生を演じるのは結構な責任を伴うということ。だからこそ、『名月八幡祭』新助も『すしや』権太もそうですが、人間の心理を細かくえぐる役は面白いし、素敵だなと思うんです」公演は2月2日(土)より、東京・歌舞伎座にて。チケットは発売中。取材・文:高橋彩子
2019年02月01日現代の連絡手段といえばLINEが一般的ですよね。携帯メールとの大きな違いは、会話の流れが見られること、そして良くも悪くも相手がメッセージを読んだか読んでいないか分かる既読機能がついていることです。そしてLINE電話が主流になりつつある今、携帯電話の番号を知らなくても通話が可能ということもLINEの特徴と言えます。とても便利になりましたが、その分、LINEによって恋愛を失敗してしまうきっかけとなってしまうのも事実。追いかける恋愛も刺激的で楽しいかもしれませんが、追いかけられたい!と思う女性の方が多いのでは…?そこで「追いかけられる女性になるためのLINEの心得」を3つ、ご紹介しましょう。①スタンプにスタンプで返さないLINEはチャットのように会話の流れを見ることができるので、終わりどきが分からないという方も多いのではないでしょうか。しかもその相手が大好きな彼氏や気になる彼だった場合、連絡を取り合っていたくて無意識のうちに無理に続ける方向に持って行ってしまっている方も多いはず。昔と比べればマメな男性が増えたとはいえ、基本的に男性は女性と違って「LINEの頻度=愛情」とはなりません。相手がスタンプひとつ送ってきた場合は、それがLINEの終わりどき。ここで"スタンプが送られてきたからスタンプで返す"というのは、絶対にNGです。スタンプにスタンプで返信するタイプの男性であれば、あなたからスタンプを送り、相手からスタンプでの返信があった、というのはアリ。要するに、女性側がLINEを締めてはいけないのです。スタンプでなくても「了解!」「OK!」など相手が了承し、これで会話がひと段落した場合はここで終了、スルーが基本。絶対に自分の言葉で終わらせないことが大切です。そして相手で会話が終了しているからといって、あなたから次にメッセージを送るのもNG。メールよりも気軽なLINEだからこそ、送りたくなってしまう気持ちも分かりますがここはグッと我慢しましょう。あなたに少しでも気があれば、相手から必ずメッセージが来ます。こうして彼が自分でも気づかないうちに「追いかけてる風」な状況をLINEでも作ることで、男性の狩猟本能を刺激することに繋がるのです。②写メは送らない「◯◯に来てるよ〜!」という状況報告LINEの場合、画像も送ってしまいがちですが、これもNG。好きな人へ送る画像は、SNSにUPする写メと同じくらい気にするものですよね。盛れた写メは彼にも送りたいし、SNSにもUPしたいと思うはず。そこで同じ写メを彼にも送り、SNSにもUPすると彼はどう思うでしょうか?男性って"特別感"が大好きです。だからこそ、SNSにUPしている写メと同じものが送られてきたら「自分はこの子にとって特別じゃないんだ…」と思ってしまうのです。また、SNSをやっていないから彼に写メを送ってもOKというのも違います。あなたの全てをLINEで伝えてしまっていたら、ミステリアスな部分が皆無!男性は妄想で気持ちを高ぶらせる傾向があるので、写メで状況報告するのではなく、言葉で教えてあげた方が、様々な想像が掻き立てられて刺激になるのです。例えば友達とプールに行った場合、「こんなビキニにしたよ〜!(写メ付き)」と送る場合と、「プールは砂がつかないから白のビキニにしてみた♡」と文章のみで送る場合、男性が会話を続けたくなるのはどちらでしょう。「写メ送ってほしい」と言われても「写メは恥ずかしい!今度一緒に行こうね♡」とはぐらかして絶対に送らないこと。きっと彼はあなたに会いたくてたまらなくなるはずです。男性に下心はつきもの。好意を持っている女性のビキニ姿を見たくない男性はいないでしょう。もちろん誠実な性格かどうかを見極めることは大切ですが、下心を上手に利用して彼の恋愛スイッチをONにして本気にさせるスキルも身につけておきましょう!③相手のLINEを真似する心理学で類似性の要因を利用したミラーリングというテクニックがありますよね。人は自分と似た人を好きになることを指し、相手に好かれたければ、こちらから意図的に「あなたと私は似ていますよ」というサインを送ることです。相手が飲み物を飲んだら自分も飲む、など行動について紹介されている場合が多いですが、これはLINEにも使えます。LINEは顔文字や絵文字、行間や文章の長さなど、人それぞれ癖があります。それを相手に合わせ、真似するのです。相手が顔文字しか使わない人なら、あなたも顔文字のみのLINEで相手と同じ顔文字を使ったり、相手が行間を開けて送る人なら、あなたも行間を開けて送ったり。文章のボリュームも同じです。手紙の様にひとつのLINEが長く、回数が少ないタイプや、文章は短いけれど会話の様にテンポよく回数多く送るタイプなど、人によって様々ですので、相手によってこちらも変えて送りましょう。すると、あなたとのLINEが負担になることはなく、むしろ親近感が湧いて、好意を持ってもらいやすくなるのです。チャットの様に会話の流れが見えるLINEだからこそ、相手とのトーク履歴に一貫性が出ていることが分かりやすくなるのでメールよりもLINEの方が効果的な方法と言えます。まとめLINEには様々な機能があり、使い勝手が良いからこそ人気な連絡手段。ですが、その便利な機能たちが恋愛にもプラスに働くかというと…それはまた違うかもしれません。しかし、LINEの特性を理解して、上手に恋愛に利用することは十分に可能です。むしろ現代の恋愛勝者はLINEをいかに上手に使えるか、にかかっていると言っても過言ではないかも!?是非、今回ご紹介した3つの心得を参考に、幸せな恋愛ライフを送ってくださいね♡
2017年08月21日11月3日、国立競技場で聖杯を頭上に掲げたのは鹿島だった。2年連続5度目のナビスコカップ制覇に、鹿島に脈打つ勝者のメンタリティを見た。ゴトビ監督が「45分のうち最後の5分以外、我々がコントロールしていた」と語った通り、前半は清水がペースをつかんだ。高木俊幸の右ボレーがGK・曽ヶ端準の好セーブに阻まれたのをはじめ、クロスやラストパスがわずかにズレるなど、清水の攻撃からは得点の匂いが漂った。一方、鹿島は初シュートまで43分間を費やしたのだった。しかし、リーグ戦7度、ナビスコ杯4度、天皇杯4度のタイトル経験を誇る鹿島に焦りの色はない。若い清水を相手に攻撃勝負を挑んでは分が悪い。鹿島は1点勝負に持ち込もうとした。最終ラインを束ねる岩政大樹が試合後、「0-0の時間を長くするという自分たちの狙い通りのサッカーができた」と明かした。ワントップで延長戦までシュートを放つこともできなかった大迫勇也も、「システム上、前半は孤立すると最初から思っていた。今日は割り切って、勝つサッカーをした」と胸を張った。ジョルジーニョ監督も「若さがあり、勢いとスピードのある清水に対し、情報を整理して、相手の長所を消す作業をしてくれた」と任務を遂行した選手たちを称えた。試合は後半28分のPKをハタチの柴崎岳が決め鹿島が先制するも、5分後に大前元紀にPKを決め返される。そのまま90分間では決着はつかず。追いつかれる嫌な流れの上、鹿島は交代枠を使い切り、清水は交代枠を1枚残しての延長戦突入だったが、残り30分になって清水と鹿島の形勢が逆転する。前半後半ともに、シュート数は清水が上回った。だが、延長戦では清水のシュート3本に対し、鹿島は6本のシュートを放つ。延長戦に入ってからは清水のDFたちが鹿島の攻撃陣を捕まえきれなくなった。決勝点は延長3分に生まれた。MF・増田誓志が大きくサイドチェンジし、右SB・西大伍へ。西のラストパスを柴崎が大きくトラップ、相手DFを置き去りにして右足一閃!この日2点目となる決勝弾を決めた。大舞台で大仕事をやってのけた背番号20は、「2得点はできすぎ。まさかのMVPでした」と喜びを噛み締めた。柴崎をPKキッカーに指名したジョルジーニョは「なかなかあれだけの選手とは出会えない。20歳ながらベテランのような落ち着きがある。おそらくヨーロッパで活躍する選手になる。日本代表でも不可欠な選手になるだろう」と、その才能を賞賛した。黄金期を知る小笠原満男は「鹿島の選手たちは試合時間や局面でやっていいことと、やってはいけないこと、その両方を理解している」と振り返った。また試合前は「天国(優勝)も地獄(準優勝)も知っている強みがある」とも語っていた。小笠原の言葉が、鹿島の勝者のメンタリティを象徴していた。
2012年11月06日大阪松竹座「二月花形歌舞伎」の製作発表が1月17日都内で行われ、出演者の市川染五郎、片岡愛之助、中村獅童が出席した。「二月花形歌舞伎」の公演情報次代の歌舞伎を担う人気花形役者による、古典の名作から新作歌舞伎まで、多彩な演目を揃える今回の舞台。3人は口々に本公演にかける意気込みを熱く語った。染五郎「今回の公演は四演目ございますが、全てに愛之助さん、獅童さんと共に出演いたします。昼の部はほぼ新作、夜の部は古典の名作、上演が途絶えていた作品と、かなりアグレッシブな作品の気がいたします。アグレッシブなエネルギーに乗っかりまして、それをパワーアップさせて、舞台上で暴れることが出来ればと思っています。『大當り伏見の富くじ』は、十年以上前からこの作品がやりたいと思っておりまして、それがやっと実現することにすごく興奮を覚えております。“歌舞伎でやったことのないことをやる、やったことのあるものはあえてやらない”ということを目標に徹底した喜劇を作りたいと思っています。2月は話題の舞台が多いですけれども、どこよりも目立つ公演を目指したいと思います」愛之助「一つ目の『慶安の狼』では野中小弥太というお役ですけども、獅童さん演じる丸橋忠弥とその時代を生き抜いていく二人の青春群像劇で、熱く演じたいと思います。『富くじ』では、傳七という侠客を、かっこよく演じたいと思います。そして夜の部の『すし屋』の権太は浅草で勤めさせて頂いて二度目でございますが、二度目というのは怖いものでございまして、うちの伯父の仁左衛門に手取り足取り教わりました。初心に返って勤めたいと思います。そして『研辰』は、初役の九市郎でございます。二月は染五郎さんが仰ったように、話題の舞台がたくさん開いておりますので負けないように、また外の寒さにも負けないように熱い舞台を繰り広げたいと思いますので、どうぞ千秋楽までよろしくお願いいたします」獅童「昼の部はまず、新国劇の作品であった丸橋忠弥を勤めさせて頂きます。『富くじ』は黒住平馬という役を勤めますが、どうやら禿げてる人で、カツラをかぶっている人という…途中でかつらがとれたり、とんでもない芝居になりそうです(笑)。大阪ですので、笑いにも厳しいですし、関西の芝居ですので、気をひきしめて劇場の皆様に楽しんでいただける芝居になれば、と思っています。『すし屋』では梶原平三をやらせて頂きますが、これは三度目でございます。『研辰』も皆で色々と相談しながら、野田版とは違った魅力の作品になればなと思います。こういった普段やらない演目ですとか、歴史上に残るといった公演で大役を勤めさせて頂くのは嬉しいことで、ゼロから作り上げていくということは大変な反面、喜びもありますし、わくわくする気持ちもあります。エネルギーと熱意と情熱とで、良い芝居を作りたいと思います」同世代の3人とあって、終始笑顔の絶えない会見。カメラマンの求めに応じ、照れながらもポーズを決め互いにツッコみあう様子に、3人の息の合った姿が垣間見えた。公演は2月2日(木)から26日(日)まで。
2012年01月20日