緑豊かなゴールデンウィークの日比谷公園で、大巻伸嗣、永山祐子、細井美裕によるアートインスタレーションが繰り広げられる「Playground Becomes Dark Slowly」が4月27日(土) から5月12日(日) まで開催される。「Playground Becomes Dark Slowly」は、東京都が実施している四季を通じた花と光の演出によって公園の新しい楽しみ方を提案する「花と光のムーブメント」に、「アート」を掛け合わせる新しい試み。山峰潤也がキュレーターを務め、「公園という都市の隙間の中で変化していく日の光を感じながら、自然への想像力を駆り立てること」をコンセプトに大巻伸嗣、永山祐子、細井美裕が、それぞれインスタレーションを展開する。日中は永山祐子の「はなのハンモック」を中心としたプレイグラウンドが第一花壇に登場。夜の草地広場では大巻伸嗣の「Gravity and Grace」が幻想的な光を放ち、また園内各所には、細井美裕が日比谷公園の音を収集し、再構築したサウンドインスタレーション「余白史」が設置され、一日を通して公園での新たなアート体験を楽しむことができる。大巻伸嗣「Gravity and Grace」(“Art Fair Philippine 2019” “10 days of Art” Manila city, Philippine, 2019)大巻伸嗣による日比谷公園のためのスケッチ永山祐子建築設計「はなのハンモック」CG パース細井美裕「余白史」(サウンドインスタレーション)作品イメージ4月27日(土)、5月4日(土・祝)、5月11日(土) には、光の粒を携えた花一輪を来場者自らが心字池の水辺に浮かべ、「花と光の群像」を作り出す永山祐子によるワークショップイベント「はなの灯籠」も開催。会期中の土・日・祝には、キッチンカーの出店も予定されている。永山祐子建築設計「はなの灯籠」CG パース<開催概要>「Playground Becomes Dark Slowly」会期:2024年4月27日(土)~5月12日(日)会場:日比谷公園時間:9:00~22:00入場:無料・予約不要公式サイト:
2024年04月25日スターツおおたかの森ホール主催『仲道祐子の音楽物語〈ガリバー旅行記〉』が2023年7月8日(土)にスターツおおたかの森ホール(千葉県流山市)にて上演されます。チケットはカンフェティ(運営:ロングランプランニング株式会社、東京都新宿区、代表取締役:榑松 大剛)にて4月25日(火)より発売です。カンフェティにて4月25日(火)10:00よりチケット発売 公式ホームページ 冒険好きのガリバーが海を渡り、たどり着いたのは小人の国や巨人の国。さらに日本も訪れてしまった、ワクワクでいっぱいの旅行記。カラフルなイラストを映しながら、仲道祐子のピアノ演奏と、楽しいお話で物語りが進んでゆく、目と耳で楽しむ親子のためのコンサートです。自由に、思いきり想像をふくらませて、お楽しみください。公演概要『仲道祐子の音楽物語〈ガリバー旅行記〉』日時:2023年7月8日(土)15:00開演(14:30開場)会場:スターツおおたかの森ホール(千葉県流山市おおたかの森北1-2-1)【第一部】童話「ガリバー旅行記」仲道祐子(ピアノ)&桂幾子(語り)作曲 新田祥子イラスト オノマリコ【第二部】ピアノミニ・コンサート仲道祐子◆メンデルスゾーン: ロンド・カプリチオーソ◆田中カレン:「愛は風にのって」よりラム酒の樽・淋しい料理人・黒いタートルネック・笛吹きと縄文土器・愛は風にのって◆アーロン・コープランド:ユーモリスティック・スケルツォ - 猫とねずみ◆ショパン: スケルツォ 第2番 作品31(※曲目は変更になる場合があります)■出演童話「ガリバー旅行記」仲道祐子(ピアノ)桂幾子(語り)■主催スターツおおたかの森ホール指定管理者MORIHIBIKU共同企業体代表団体アクティオ株式会社■チケットカンフェティHP・TEL 4月25日(火)10:00発売開始前売・当日とも 一般2,800円3歳~小学生1,500円(全席指定、税込)※2歳以下の入場はできません。※お一人様6枚まで。※別途、各種手数料(発券手数料など)がかかります。※車いす席については、スターツおおたかの森ホールにお問合せください。■備考・新型コロナウイルス感染症対策の状況により、販売方法等を変更する場合があります。・お客様都合によるチケットの変更・返金はお受けできません。・最新情報は随時HPにてお知らせいたします。■ご来場のお客様へ・ご来場前に体調を確認し、発熱等のある方はご遠慮ください。■お問合せスターツおおたかの森ホールチケットセンター04-7186-7638(8:30~22:00)※受付時間は変更になる場合があります。 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2023年04月21日【前編】浪曲に魅せられ、空襲を生き延び…99歳の曲師・玉川祐子の半生から続くニコニコと「みかん持っていきな」と食べ物を渡してくれる玉川祐子さん。だが、舞台に上がれば表情もキリリと締まる。三味線を手にする小さな体からは、「イヨーーーッ!」と腹に響く掛け声が。浪曲ーー。「浪花節」とも呼ばれる日本の伝統話芸だ。同じ話芸でも、それぞれ1人で舞台を務める講談や落語と違って、こちらは「語り」を担う「浪曲師」と、それを盛り上げる三味線の「曲師」、2人で芸を作り上げる。今回の主人公は曲師の祐子さん。なんと99歳で、現役最高齢の曲師なのだ。戦前、一世を風靡した浪曲にあこがれた祐子さんは「1人死んだと思って」と父に頭を下げ、飛び込んだ東京で大人気に。2度の結婚、わが子の夭逝、空襲……あらゆる困難を、持ち前の行動力で乗り切った。私は幸せ、と人生を振り返ってそう言い切った祐子師匠に、戦後の活躍を振り返ってもらった。■1度目の結婚では、夫の暴力に耐え続けた同じ師匠に師事していた男性・理一郎さんと結婚し、戦後には4人の子宝に恵まれた祐子さんだが、悩みの種が。それは、嫉妬深く気性の荒い夫の暴力だ。「私も聞かないほうだから、口答えする。すると夫は棒で殴るんだ、自分の手が痛いもんだから。自分の女房をなんでこんなに殴るんだ、っていうぐらい、殴られたし、紐で首を絞められ殺されかけたことも。とてもじゃないけど、この人とはいられない、そう思った。でも、子どものために辛抱したね」さらに、50年代後半、浪曲人気に翳りが見え始めた。60年代も後半になると、人気衰退はますます顕著に。危機感を覚えた業界は70年、浅草に定席「浪曲木馬会(現在の木馬亭)」を設けた。すると、一時廃業していた多くの浪曲師たちが戻ってきた。だが、相変わらず、曲師が足りない。戦後、安定した収入のために一時は三味線を置いた祐子さんだったが、ふたたび声が掛かる。「一度手伝ったら『明日もお願い』『その次もお願い』って言われちゃって。私も三味線、好きですから。しまいには定期券を買って、通うようになったね」懐かしい人にも再会した。玉川派の浪曲師・玉川桃太郎さんだ。年齢は祐子さんより1つ下だが、浪曲界への入門はともに40年。いわば2人は同期だった。「20年ぶりぐらいだった。木馬亭で『姉さん、しばらく』って」このとき、桃太郎さんは続けて不思議なことを言ったという。「『いずれ姉さんに三味線、弾いてもらうことになるよ』って。あっちは何げなしに言ったんだろうけど。思えばそれが縁だったんだね」桃太郎さんの言葉どおり、しばらくすると祐子さんは彼の三味線を弾くようになった。■2人目の夫は穏やかそのもの。「桃太郎と一緒になって、本当に幸せだった」「三味線、続けるなら出ていけ!」祐子さんが曲師としてふたたび多忙になり始めると、嫉妬深い夫はこう怒鳴りつけたという。「『三味線やめて家にいろ』と言うんだ。でも、私は三味線も浪曲も好きだから。それに、曲師が本当に足りなかった。これはもう出ていくしかない、そう思った」祐子さんは家を出て、4畳半一間のアパートで別居生活を始めた。「桃太郎の三味線は弾いてたし、内職もやったけど。一人暮らしとなると家賃、生活費とぜんぜん足りない。だから、千住のやっちゃ場(市場)の喫茶店で働きました」朝4時から喫茶店勤務。正午に仕事を終え、バスに飛び乗り浅草へ向かう。そんなダブルワークをしばらく続けた。「やっぱり育ちがあんまりよくないんだね。借金取りが来たのを見て育ったから。貧乏性なんだ。いまも家でジッとはしていられない」祐子さんの部屋に、あろうことか桃太郎さんが転がり込んでくる。「三味線弾くようになると情が移っちゃうじゃん。ちょこちょこ、ちょこちょこ、部屋に来るようになって。でも、これは罪作りだな~と思った。だって、あっち(桃太郎さん)には女房がいて、私にもクソ親父だけど、娘たちの父親がいたから。だけど、我慢できなかったんだね~。そのうち『俺と一緒になってくれ』って言われて。これは悩んだ。青江三奈の歌じゃないけど、悩んで悩んで、だ」いま風に言えばダブル不倫。越えてはいけない一線を越えた、その理由は、桃太郎さんの穏やかさ、優しさに引かれたから。「やっぱりね、優しい。一緒に暮らすようになっても、私に手をあげるなんて一切、なかった。私が口答えするでしょ。そうすっと穏やか~に『出てけよ』って言うんだ。だけど私が『出ていくとこないよ』って答えると『だったら大人しくしておけ』って。それだけ、それでおしまい」75年、ついに祐子さんの離婚が成立。晴れて2人は夫婦に。このとき、祐子さん53歳、桃太郎さん52歳だった。「子どもたちにも相談したよ。娘は『お母さん、これまで苦労してきたんだから、自分の好きに生きたらいい』って言ってくれた」その後は舞台でも、家庭でも、寄り添うように2人は過ごした。公私ともに支え合い、気づけば桃太郎さんとの生活は、前の結婚生活よりも、うんと長くなっていた。好きな浪曲の三味線を弾いて暮らしたい、それも、好きな人とーー。祐子さんのささやかな願いは、こうしてかなえられたのだった。15年、桃太郎さんは慢性腎不全急性憎悪のため、帰らぬ人に。「入院して、幾日もなく亡くなりましたけど。最後も『元気になって帰ろうね』って声掛けて。そしたら、あの人、な~んも言わずにニッコリ笑って。穏やかな人だったね、最後まで。昔から言うだろ、『本木に勝る末木なし』って。最初の男がいちばんって意味だけど、私の場合は反対だね。桃太郎と一緒になって、本当に幸せだった」しんみりと語る祐子さん。いまも自宅には、桃太郎さんの写真が飾られている。定期的に舞台に立つ木馬亭にも、夫との思い出が詰まっているはずだ。そこで記者は聞いてみた。「いまも近くに、桃太郎さんを感じますか?」と。すると祐子さん、照れ隠しなのか、破顔一笑、こう即答した。「あ!?何もないよ、そんなもの」■芸能人のお気に入りは福山雅治と松陰寺。少女のように話す姿が印象的だった2度目の取材日。記者は祐子さんが一人暮らしを続ける東京都北区の団地にお邪魔した。前出の小そめさん、それに祐子さんの弟子の杉山照子さんが同席し、ガールズトークの花が咲く。小そめさんが聞いた。「師匠、芸能人は誰が好きなんでしたっけ?」すると、祐子さん、「いっつもそればっかし聞かれんだな」と言いながら、どこかうれしそうにほほ笑む。「まずはあれだ、福山、福山雅治。あの人はいいなぁ。あとは、最近だとほら、あれがいるじゃん、松陰寺(太勇)、ぺこぱの。私、ファンなの。あの人は面白いねぇ」祐子さん、気持ちも若いが、体だってまだまだ元気だ。「まずお勝手はぜんぶやるでしょ。お使いも行く。お総菜は決して買わない、ぜんぶ自分で作ります。掃除は……、このごろは、掃除機はかけずに、ひょいひょいっと箒で掃いてごまかしちゃうの(笑)」祐子さんの住まいは2階。屋外での撮影をお願いすると、サンダル履きで団地の階段を軽やかに上り下り。足腰の衰えも見えない。「あとはそうね、ボケ防止にこれ、してるの。両手一緒は誰でもできるけど、これはちょっと難しいよ」祐子さんは左右の手をこちらに突き出すと、互い違いにグー、チョキ、パーを猛スピードで繰り返した。「すごいですね」と、記者が感嘆の声を上げると、うれしそうに笑ってこう続けた。「頭使うのはいいこと、記憶力だっていいんだよ。山手線一周でしょ、それから京浜東北線、高崎線に常磐線……、ぜ~んぶの駅名、こん中に入ってっからね」そう言って、自分の頭を指さして胸を張った祐子さん。そこで記者は山手線の駅名を諳んじることをリクエスト。「よ~し、山手線だな。まず上野、次が御徒町、秋葉原、神田……」興が乗ってきた祐子さん。どことなく浪曲の節のように駅名を並べ続けている。「それから、東京、有楽町、浜松町、田町……」あれ?新橋が抜けた?記者が口を挟むと祐子さん、「あ!」と声を出し、顔を赤らめ頭を抱えた。「あーーー、ダメだ、ダメだ、あ~あ~、自慢になんねえね~(笑)」少女のように恥ずかしがる、アラ100の祐子さん。かわいらしいその姿に、団地の6畳間は、大きな笑い声に包まれていた。
2022年09月11日ピアニスト仲道祐子が、デビュー25周年の記念リサイタルを開く[3月25日(金)Hakuju Hall]。桐朋高校音楽科卒業後ミュンヘン音大に留学。大学院修了後ドイツでの活動を経て、1996年に国内デビュー公演を行なった。25年の節目に掲げたテーマは「原点回帰」だ。「デビューよりも前、桐朋高校やドイツで学んだ頃、音楽をより深く勉強したいと考えるきっかけとなった頃が原点だと思っています。そこを見つめ直し、今後も頑張るエネルギーの素にするための〝原点回帰〟です」ベートーヴェン《ワルトシュタイン》をメインに、メンデルスゾーン、シューマン、リストというドイツ音楽を軸にしたプログラム。巨匠にして名教師でもあった恩師クラウス・シルデの思い出が特に濃厚に詰まっているのがメンデルスゾーンの《厳格な変奏曲》だという。「細かい指づかいなどはあまりおっしゃらない先生が、とても詳しくレッスンしてくださいました。今でも楽譜にそれが残っていて、懐かしく思い出します。先生は普段、書き込みはさせないんです。次に弾く時にそれを違う意味でとらえてしまうかもしれないから。でもこの曲だけは珍しくご自身の楽譜にも書き込みがいっぱいありました。何度も弾き込んだ、お好きな曲だったのだと思います」ドイツもの以外に、田中カレン作曲《愛は風にのって》も聴き逃せない。桐朋出身の作曲者が師の故三善晃の思い出を綴った子供のための曲集。仲道が弾いたCDが2020年にリリースされ、専門誌でも絶賛されている。今回は21曲中6曲を抜粋して演奏する。「私が高校生、カレンさんが大学生だった1980年代、桐朋の学長が三善先生でした。その頃の思い出やノスタルジーが色濃く反映されている曲集です。子供のための作品なので音の数がとても少ないのに、表現している内容はものすごく大人なんです」そのCDを聴いてみると、どこか懐かしい記憶を、彼女たちと違う時間を生きたはずの私たち聴き手も共有できるような気がする不思議な感覚。「作品が生まれ演奏される時、人と人の歴史が擦れ合う」ということを、かつて三善晃その人が書いていたのを思い出した。プログラム全体にはもうひとつメッセージを込めた。「明るく前向きな気持ちになれる曲を選びました。閉塞感が漂う毎日、とても素敵なHakuju Hallの空間で非日常を堪能して、また日常に戻って元気に明日に向かっていただきたいと思います」(取材・文:宮本明)
2022年01月24日『人気モデル五明祐子氏トークイベント』開催概要2019年11月3日(日)、千葉そごう店 2F キートゥースタイル内 集英社 FLAG SHOPにおいて、『人気モデル五明祐子氏トークイベント』が開催される。同イベントは、集英社 FLAG SHOP千葉そごう店のオープンを記念して開催されるもので、五明祐子氏が、こなれ感を出すテクニックや、購入して良かったアイテムなどを紹介する。集英社 FLAG SHOP千葉そごう店の営業時間は10:00から20:00まで。イベントの入場開始時間は12:45。開催時間は13:30から。参加費は無料。イベントへの応募は、集英社 FLAG SHOPにて、10月21日(月)23:59まで受け付ける。カジュアルファッションを得意とする五明祐子氏五明祐子(ごみょうゆうこ)氏は、ranchに所属し、モデルとして活動。『LEE』、『Marisol』、『GLOW』などの女性誌や、日本テレビ『ヒルナンデス!』、テレビCMなど幅広い分野で活躍している。オフィシャルInstagramのフォロワー数は77,000人以上。オフィシャルブログのフォロワー数は13,000人を超えている。著書には「永遠にカジュアル好きcoordinate200」がある。(画像は五明祐子オフィシャルブログ「オキラクDays」より)【参考】※集英社 FLAG SHOP※五明祐子オフィシャルブログ「オキラクDays」※五明祐子オフィシャルInstagram※ranch
2019年10月15日「お疲れさまでした、倉本先生。ありがとうございました」 パナマ帽で決めた脚本家の倉本聰(82)がハイヤーに乗り込むのを、加賀まりこ(73)ら豪華出演陣が笑顔で見送っていた。7月12日、都内の撮影スタジオの大会議室で、話題のドラマ『やすらぎの郷』(テレビ朝日系)の打ち上げが極秘裏に行われたのだ。 この日は、石坂浩二(76)、浅丘ルリ子(77)ら主要キャストが全員集合。半年にわたる帯ドラマの打ち上げなら、一流ホテルで行われるのがふつうだが……。 「倉本さんの鶴の一声で決まったと聞きます。『やすらぎの郷』は、テレビの黄金時代を作った人たちだけが集まる老人ホームでの“黄昏”を描いたドラマ。倉本さんは、そんなドラマの内容を反映させるように『(出演者は)みんなこれまで派手なパーティに嫌というほど出てきたろう。今回は打ち上げもひっそりやって、“終焉”を迎えるっていうのはどうだい?』と提案されたそうです」(スポーツ紙デスク) 開始時間も夕方5時からと、こちらもシルバー仕様。打ち上げが始まると、出演者たちはひとりひとり登壇して、スピーチしていった。最近、人生の目標を聞かれると「転ばない。風邪ひかない」と答えていると話して、会場を笑わせたのは加賀。なんとそれにツッコんだのが倉本だった。 「転ばなくてよかった!」 テレビ朝日の社運がかかっていると言われた『やすらぎの郷』の成功に引っかけた御大のツッコミに、会場はさらに爆笑の渦。印象的なテーマ曲『慕情』を歌う中島みゆき(65)からは会場にメッセージが届いた。 「彼女はドラマの内容聞いたうえで『慕情』を作曲したのですが、倉本先生に曲を聴いてもらうときはひどく緊張したと。ダメ出しされることを覚悟していたので、倉本先生と2人きりで曲を聴いてもらったそうで、『OK』が出たときは喜びもひとしおだったそうです」(前出・テレビ局関係者) この打ち上げに唯一“欠席”したのが、6月13日に肺尖がんのため亡くなった野際陽子さん(享年81)だ。5月7日まで収録に参加していた野際さんに、出演者は次々と感謝の言葉を述べた。 「野際さんが“全裸で泳ぐ”と書かれた場面が台本にあって、ミッキー・カーチスさんが『本当に野際さんが裸で泳ぐのかと思った』と言うと、会場はもう泣き笑いの雰囲気で。プロデューサーも『野際さんがいると安心できた。自分たちのよりどころでした』と、彼女をしのんでいました」(ドラマスタッフ) 夜9時前、参加者たちが次々と会場から出てきた。その笑顔に刻まれていたのは、「やりとげた」という満足感。もう二度と見られないだろう“伝説のドラマ”にふさわしい幕切れだった――。
2017年07月20日「北の国から」の脚本家・倉本聰がシニア世代に向けの昼ドラマとして執筆し、テレビ朝日で4月より放送となる「やすらぎの郷(さと)」の制作発表会見が3月16日(木)に開催。倉本さん、主演の石坂浩二をはじめ、計15名が出席した。テレビ朝日が新たに“帯ドラマ劇場”として新設した昼(12時半~)の連続ドラマ枠第1弾で、“やすらぎの郷 La Strada(=イタリア語で“道”)という名の、かつて映画やテレビなどで活躍した俳優、監督、脚本家らだけが入所できる老人ホームを舞台に展開。国民的ドラマを手掛けた脚本家・菊村は同所に入所し、往年のスターたちと再会するのだが…。ホームで起こる悲喜こもごもを通じ、死への恐怖や家族への想い、老いの寂しさ、芸術への未練などを描き出していく。この日は倉本さん、石坂さんに加え、浅丘ルリ子、有馬稲子、加賀まりこ、草刈民代、五月みどり、常盤貴子、名高達男、藤竜也、風吹ジュン、松岡茉優、ミッキー・カーチス、八千草薫、山本圭の計15名が出席した・倉本さんは本作を書くことになった経緯について近年、若い層向けのドラマばかりが作られる現状への苦言を呈しつつ「ゴールデンに対抗して、シルバータイムができないか?という思いから始まった。シルバー革命になれば!」と意気込む。キャスト陣、特にベテラン勢は、過去に倉本作品に出演してきた面々が並ぶが、倉本さんは「ほとんどの方とは古い付き合い。あて書きが多いですが、僕は長所ではなく、短所や欠点をクローズアップする。ここにいる人たちの弱みはだいたい、掴んでいるので、そこを描くと面白いものができるんじゃないかと書かせてもらった」とニヤリ。特に主演の石坂さんについて尋ねられると「いろいろ、プライベートも含めてありますが、こういう場で公式に言ってはいけないことが多いので…(笑)」と思わせぶりに語り、会場は笑いに包まれた。キャスト陣からは、撮影が「楽しい」という声が聞こえてきたが、一方で倉本ドラマならではの長ゼリフ、大量のセリフへの恨み節も…?主演の石坂さんは「みなさん『苦しい』と言うけど、私はみなさんひとりずつとのシーンがあるので、私が一番苦しい(苦笑)!老骨に鞭打って頑張っております」と語る。若い世代では、常盤さんがホームのコンシェルジュ役を務めるが、居並ぶ先輩たちの顔ぶれに「(会見の)幕が開くとき、ウルッとしてしまうくらい嬉しかったです。これまで頑張ってきてよかったなと思います。ご褒美をいただきました」と感激を口にする。ホーム内のバー“カサブランカ”のバーテンダーを演じる松岡さんは「足がすくむ思い(苦笑)」と緊張しつつ「1回、倉本先生と話をさせていただき、喫茶店でほとんど2人きりでお会いしたんですが、ペンダコを触らせていただきました。それは、指にできたものじゃなく、指の一部になっているようでした。緊張や『足を引っ張りたくない』という思いはありますが、みなさんに叶わないことはわかっているので、22歳のフレッシュパワーで、いま私がここにいる意味を考えながら頑張りたいと思います!」と力強く語っていた。往年の名女優に歌手、大スター、脚本家らが人生の終盤の時間を過ごす場所として選んだこのホームで何が起こるのか…?「やすらぎの郷」は4月3日から月~金12時30分よりテレビ朝日にて放送。(text:cinemacafe.net)
2017年03月16日女優の常盤貴子が、倉本聰脚本・石坂浩二主演で、テレビ朝日が来年春から新設する帯ドラマ『やすらぎの郷』(放送時間調整中)に出演することが22日、明らかになった。物語の舞台は、"テレビ人専用の老人ホーム"。俳優や作家、ミュージシャン、アーティストたちといった、かつての大スター集団によって繰り広げられる喜劇作品だが、家族、財産(遺産)、過去への思い、恋、死への恐怖、芸術への心残りなど、さまざまなテーマを描いていく。常盤が演じるのは、老人ホームのコンシェルジュ・松岡伸子。倉本作品初出演となる常盤は「私がこの作品に惹かれたいちばんの理由は、そうそうたる大スターの皆さまとご一緒できるということ。何をおいても絶対に参加したいと思いました」と意欲的で、石坂は「堂々とお芝居なさっているのが本当にすごい! 僕の方が、逆にエールを送ってもらいたいぐらいです(笑)」と、常盤の演技を称賛している。ほかにも、松岡茉優が、施設内のバーで働くバーテンダー・財前ゆかり役を演じることも決定。施設の理事を務める名倉みどり役を草刈民代。理事長・名倉修平役を名高達男。風吹ジュンが、石坂演じる主人公の亡き妻・律子役で出演する。物語は、石坂演じるシナリオライター・菊村栄を、石坂の前妻である浅丘ルリ子のほか、有馬稲子、加賀まりこ、五月みどり、野際陽子、八千草薫らが演じるかつての大女優たちが惑わせていく。
2016年12月22日テレビ朝日が来年春から、ゴールデンタイム以外の放送時間帯で、新たな帯ドラマ枠を創設することが29日、分かった。第1弾は、倉本聰脚本・石坂浩二主演の『やすらぎの郷』を、2クール(半年)放送する。物語の舞台は、"テレビ人専用の老人ホーム"。俳優や作家、ミュージシャン、アーティストたちといった、かつての大スター集団によって繰り広げられる喜劇作品だが、家族、財産(遺産)、過去への思い、恋、死への恐怖、芸術への心残りなど、さまざまなテーマを描いていく。石坂が演じるのは、脚本の倉本氏自身を想起させる、シナリオライター・菊村栄。「倉本先生の書かれた脚本の面白さにひかれていて、この企画に参加できることを大変うれしく思っています」と喜びを語る。そんな菊村を惑わす、かつての大女優たちを演じるのは、石坂の前妻である浅丘ルリ子のほか、有馬稲子、加賀まりこ、五月みどり、野際陽子、八千草薫ら。菊村とともに彼女たちに翻弄される男性陣に、藤竜也、ミッキー・カーチス、山本圭という、豪華出演陣がそろう。今回のドラマは、夜のゴールデンタイムに若者向けドラマが多く放送される一方で、大人が楽しめる作品が少ないという現状を受け、倉本氏が企画。この提案をテレ朝が受け、ゴールデンタイムに対抗した"シルバータイムドラマ枠"が作られることになった。クランクインは今秋を予定しているが、朝帯になるのか、昼帯になるのかなど、時間帯については調整中だ。倉本氏は「暗い話には絶対にしたくない。明るいこと。しみじみとしていること。悲しいこと。そして、あくまで笑えること。『人生は、クローズアップで見ると悲劇だが、ロングショットで見れば喜劇である』(チャールズ・チャップリン)。そんなドラマを創りたいと思います」と意気込みを語っている。
2016年06月30日倉本聰が作・演出を手がける富良野GROUP公演『屋根』が、2016年1月から3月にかけて全国ツアーを行う。公演に向けて、倉本が作品に込めた思いを語った。舞台『屋根』チケット情報2001年に初演。2003、2009年と上演を重ねる『屋根』は、数ある富良野GROUPのレパートリーの中でも人気が高い。「80歳になり、舞台に付き合っているのが体力的に無理になってきたので、2017年に上演する『走る』の演出は人に任せて僕は一歩引こうと思っています。だから今回は、遺作みたいなつもりで取り組みたい。それにはやっぱり『屋根』がふわさしいと思ってこの作品を選びました」と倉本は話す。『北の国から』で20年以上の長きにわたって黒板五郎一家の変遷を追い続けた倉本が、この物語ではさらにキャンバスを広げ、富良野に暮らすひと組の夫婦の歩みを、大正から平成まで実に70年を超えるロングスパンで描く。注目したいのは、作者が据えた視点の位置だ。登場人物から見た世界を描くのではなく、家族を雨風から守り続けた屋根のアングルで、夫婦の半生を定点観測する趣向。明治生まれの公平としのは、小さな開拓小屋で新婚生活を始め、9人の子宝に恵まれ、戦争を生き延び、高度経済成長を目の当たりにし、寂れゆく農村で静かに歳を重ねていく。倉本は言う。「われわれの食料の生産地である農村がどんどんないがしろにされ、高齢化とともに疲弊していく一方、それを消費するだけの都会が幅を利かせ、国を動かしている。夫婦は最後にどこに救いを求めたらいいのか。日本はこのままではいけないという思いで書いた作品です」。短期的な利益に目を奪われ、長期的に見た損失が想像できない。日本人はいつから今のようになってしまったのか。「やはり戦後の転換は大きかったと思います。民主主義は権利と義務の両輪で動くと教わりながら、義務ばかり押し付けられてきた反動で、権利を主張できることに舞い上がって、肝心の義務を忘れてしまった。そして資本主義によって、それまでは節約が善で浪費が悪だと言われていた倫理観が180度変わってしまったんです」。「前年比アップ、右肩上がり、という経済の考え方は、自然を相手にする農業にはありえない」と語るが、これは物事を俯瞰する視座を持つからこそ見える真実だろう。そんな倉本がズームを引いて、長い尺度で描かれる『屋根』には、日本人が忘れてしまった大切なものが織り込まれている。富良野GROUP『屋根』は、1月16日(土)に北海道・富良野演劇工場で幕を開け、東京・新国立劇場など全国25か所を巡演する。
2015年12月17日声高な訴えばかりに耳目が集まり、語り継がれるべき本質には誰も耳を貸そうとしない。時代の喧騒によって、我々の受信力は、すっかり衰えてしまったのだろうか。倉本聰が作・演出を手がける最新作、富良野GROUP『夜想曲-ノクターン-』は、そうした問題を考え直すヒントに満ちている。富良野GROUP『夜想曲-ノクターン-』チケット情報東日本大震災とそれに伴う事件を経て、倉本が耳を傾けてきたのは、故郷を奪われ、人生を寸断されてしまった人たちの叫びだ。倉本は言う。「震災後、富良野も福島からの疎開を受け入れたんですけど、その活動を知った浪江町の女性から手紙が届いたんです。東電の社長や総理大臣に出してもまったく返事をくれない、同じものを送るといって。それから交流が始まって、浪江町の立入禁止区域に入る機会も得ました。で、その方のお宅を見てこようとしたときに、道を訊こうにも訊く人がいないことに気づいたんですね。これには衝撃を受けましたね。町に人がいないとはこういうことなのかと」。もうひとつ倉本を突き動かしたのが、南相馬市の詩人・若松丈太郎による一編の詩だった。「チェルノブイリのことを20年前に書いたその詩の中で、もしも同じような事故が福島で起きたらここが危険地帯になるとして挙げられた町の名前が全部、今度の被害に遭った土地になってしまっている。読んでびっくりしました」。物語の舞台は、原発事故避難区域にある彫刻家のアトリエ。無人と思われたその場所に、人影が現れる。津波で娘ふたりを失った中年男、若い新聞記者、そして女性彫刻家、彼女の妹……。原発事故以来、壊れた彫刻のピエロが転がったまま、時が止まってしまった室内に、やがてそれぞれの想いが浮かび上がってくる。忘れ去られていく人たちの、忘れ去られていくことの悲しみ。倉本はその描写に、ショパンの『夜想曲(ノクターン)第20番』を添わせた。「ショパン自身、亡命して、ワルシャワに帰れなかった人間なんですね。“遺作”のサイドネームを持つこの曲を、今回は子供たちが演奏します。この連弾はいいですよ。泣けます」。国や時代、立場や意識の違う人間の心をつなぐとき、やはり音楽が果たす役割は大きい。来年1月10日(土)に富良野演劇工場で開幕し、全国各地で上演。公演地には福島も含まれている。「当事者がどういう反応をとるのか、これがいちばん怖いです。百万人を感動させられても、ひとりを傷つけたら、作品は発表しちゃいけませんから」。昨年8月に富良野で最初の発表を行った後も、丹念に推敲が続けられてきた『夜想曲-ノクターン-』。饒舌に理屈を押し通す者などそこには登場しない。まさに音楽のようにこぼれ出す声なき声に、しばし心を重ねたい。チケットぴあでは、2月4日(水)から8日(日)まで新国立劇場 小劇場で行われる東京公演のインターネット先行抽選「プレリザーブ」を実施中。10月27日(月)まで受付。
2014年10月21日人気TVドラマ『北の国から』シリーズの脚本家で知られる倉本聰氏が、23日放送のJFN系列のラジオ番組『鈴木敏夫のジブリ汗まみれ』(毎週日 23:00 - 23:30)に出演し、スタジオジブリの鈴木敏夫プロデューサーと対談した。番組内で「最近の雑誌編集者は、原稿に対して感想や意見を全く言ってこない」と語った倉本氏は、そこからドラマのプロデューサー、ディレクターに台本を目の前で読ませ、意見を求めるようになったという。逆に鈴木プロデューサーは、スタジオジブリの宮崎駿監督に、作品について意見を求められる立場。宮崎監督の引退作品としても話題となった『風立ちぬ』についても例外ではなく、冒頭だけ見せられ「A案は主人公の堀越二郎とカプローニの友情物語。B案は、二郎と菜穂子のラブストーリー。どちらが良いと思う?」と問われ、本作は構想段階で2案あったことを明かす。しかし、鈴木プロデューサーは「それぞれやったらつまらない。なんとか一緒にできないですか?」と返答し、今の『風立ちぬ』の物語が作られていった。すると倉本氏は「テレビの場合も、僕はまず本を書くと、まずプロデューサー、ディレクターに目の前で読んでもらうんですよ」と語り、「反応を見てて『泣いたな』『笑ったな』とかその反応を見て、何も笑いも泣きもしないと『あ、ダメだね』って、目の前で(原稿を)破くんです」と衝撃的な行為を打ち明ける。しかも倉本氏は、1時間のTVドラマで150枚におよぶ原稿を破くため「これを破くのがね、ちょっと練習しましたけども(笑)電話帳で」と稽古済みであり、破った原稿はゴミ箱に捨て「残そうというケチな心を残すと、やっぱり次にいけない」と話していた。"原稿を目の前で読む"ということは鈴木プロデューサーも同様らしく「宮崎も高畑も、必ず目の前で読むことを要求するんです。だから、ゆっくりなんか読めない。読む時が勝負なんです」と話すと、倉本氏も「書く側はそれが勝負ですよ」と同意。立場は違えど、原稿を読む瞬間が両者にとって"勝負"であり、倉本氏は、よりよい作品を作り上げるため、プロデューサーの反応がない台本に関しては、破り捨てることも辞さない姿勢であるという。
2014年02月25日建築家・永山祐子の展覧会「建築から始まる未来-豊島×横尾忠則、宇和島×束芋×ほしよりこ-」が、東京・表参道のジャイル(GYRE)内アートスペース、アイ・オブ・ジャイル(EYE OF GYRE)で開催されている。11月24日まで。入場無料。本展では、今夏永山が手掛けた瀬戸内海周辺での二つのアートプロジェクトを、映像や写真、建築模型を用いて紹介。建築やアートのエネルギーによる地域再生を目指し、新たなコミュニティーを創造する取り組みとして話題となったプロジェクトのビジョンを提示する。一つ目の「豊島横尾館」は、現代美術家の横尾忠則の絵画作品「原始宇宙」の平面作品11点と、円塔の中や庭園でのインスタレーション作品、建築と一体となった美術館。もう一つの「AT ART UWAJIMA 2013」からは、作家の司馬遼太郎らが滞在したことでも知られる1911年創業の宇和島の老舗の「木屋旅館」をリノベーションするというアートプロジェクトを紹介。畳の一部をアクリル板にし、欄間(らんま)や壁、天井などに漫画家・ほしよりこが書く小説に基づき現代美術家の束芋が制作した映像が映し出された。他にも、宇和島のアーケードにある文具店をリノベーションしたプロジェクトや、 理想の街をつくる観客参加型の展示も登場する。会期中の11月17日には、永山と束芋によるトークショー「建築×アートの可能性」も開催。司会は、アートダイナミクスの生駒芳子が担当する。また関連商品の販売も実施。「AT ART UWAJIMA 2013」のために書かれた、ほしよりこの小説「そういう事がずっと続く」(700円)、束芋デザインの「宇和島Tシャツ」(2,500円)、宝飾品にならない真珠を蘇らせた「リパール」で作った、ほしよりこ、束芋、永山祐子監修のオリジナル限定商品などがそろう。
2013年11月08日幸せご報告NHKの青山祐子アナウンサーが、2012年3月5日午後3時8分に、都内の病院で第1子の男児を出産したと、神田うのが自身のブログで本人に代わり報告した。青山アナの友人の神田うのは、「幸せご報告」というタイトルで3月6日にブログで発表した。生まれた新生児は3418gと少し大きめで元気だそうだ。結婚は昨年1月に。青山アナは医療福祉関連会社の役員と2011年1月に結婚を発表し、9月には妊娠5カ月であることが明らかになっていた。青山アナはトーク番組「スタジオパークからこんにちは」の1月20日放送の司会を最後に務めて産休に入った。元の記事を読む
2012年03月06日倉本聰が1992年に執筆したオリジナル脚本を映像化した「學」が来年元日にWOWOWで放送される。11月21日(月)、カナダ大使館で制作発表会見が行われ、倉本さんに仲代達矢、高杉真宙、八千草薫に監督の雨宮望が出席した。「北の国から」で知られる倉本さんが、20年ほど前に書き上げた幻の脚本をWOWOW開局20周年記念作品としてドラマ化。少女を殺してしまったことで感情に蓋をしてしまった14歳の少年が、元南極越冬隊の祖父に連れられて行ったカナダのロッキー山脈で自然に向き合い、生を取り戻していくさまが描かれる。倉本さんは約20年前に書いた本作について「『北の国から』のネガティブバージョンとして、違った視点で若者たちを書きたかった」と説明。コンピュータなど文明の利器に囲まれて他人とのコミュニケーションや自然との触れ合いを失っていく若者が描かれるが「改めて取り出してみたら、いまの時代に合ってきちゃったかな」と残念そうな表情も。高杉さんは演技面での監督からの厳しい指導に加え、自然とも対峙する過酷な環境に身を置いたが「最初は僕で大丈夫かと思った」と言いつつ「(監督に)厳しく接していただいて、成長できたと思う」と充実した表情を見せた。「こんな素敵な作品が20年も放送されなかったのが不思議」と語る仲代さん。“孫”の高杉さんについて「15歳で監督の過酷な要求に対して頑張ったね」と称賛する一方で「僕はもうすぐ80で60年も俳優やってるけど変な商売。俳優なんて商売やらない方がいいよ」とも。大先輩からの思わぬアドバイスに高杉さんは神妙に耳を傾けていた。八千草さんは倉本作品の登場人物について「滑稽と言うと変ですが、おかしさやかわいさを持っていて、その人の内側に隠されている明るさを感じる」とその魅力を説明。それを聞いた倉本さんは「本人を見てるとそういうのが(脚本に)自然に出てくるんです。(八千草さんも)間が抜けているところがあるし、品が良くて面白い素材です」と笑顔で語った。一方で倉本さんは、高杉さんについて聞かれると「(本作が)初めてですからこれからだと思います」と語るにとどまり、司会者の「具体的には?」という問いかけにも「遠慮します」。最後に作品の魅力を尋ねられても「作り手が自分の作品の魅力なんて恥ずかしくて言えないよ」と毅然とした表情。完成した作品を見てくれという強い思いと自信をうかがわせた。ドラマWスペシャル「學」は2012年1月1日(日・祝)、WOWOWにて放送。ドラマWスペシャル「學」
2011年11月21日