共働きのサヤコさん一家。毎週末、生鮮や冷凍食品、パンやお菓子、いざというときのカップ麺など、1週間分の買い物を済ませてから夕飯の準備をしています。そんな、ある週末のできごと…「パーム油の問題」は、私たちの問題ゾウさん、ごめんね。僕たちのせいで大切な居場所がなくなっていたなんて。どうしたらいいんだろう……やっと気づいてくれたか…。でも、いまからだって遅くない。動物たちの居場所や地球環境を守るためにできることを教えよう…こんにちは! 廣岡です。サラヤでは約20年前からボルネオ島で環境保全活動をしているんだ。世界中のパーム油の85%は食用、15%が非食用。そのうち、サラヤの洗剤が使っている割合はほんのわずかなんだけれど、原料の調達先であるボルネオの現状やパーム油にまつわる様々な問題を知ってしまった以上、なんとかしなければ…と、2004年から「ボルネオ環境保全プロジェクト」を開始。住む場所を奪われた動物たちの救出や治療をしたり、分断された森をつなぐ吊り橋をつくったり、ボルネオ島の動植物を守るための活動をしているんだよ。ひろおかさん、僕もうこれ以上ゾウさんたちを苦しめたくないよ…。そもそもアブラヤシ農園なんて、もうつくらなければいいじゃん。みんながもうパーム油を使わなきゃいいじゃん! 涙そうだよね。でも、すでにこれだけたくさんの商品に使われているパーム油を世界中から完全になくすことは難しいかな…。あと、アブラヤシ農園で働いている人たちにとっては、生活の糧となる大切な収入源でもある。むやみになくすことはできないのが現状なんだ。 共存していくためには、もともとあった熱帯雨林も野生動物も、農園で働く人の仕事も守ることができる、“持続可能なパーム油”を生産することが大切なんだ。そのためにサラヤでは、違法労働や違法伐採をしていない、環境と人権に配慮したパーム油である証、「RSPO認証」のパーム油を商品に採用。RSPOの加盟や認証制度の普及支援もしているんだよ。生産や流通の過程で持続可能なパーム油が使われていることを保証するRSPOマーク。この認証マークのついた商品を選べば、自然と社会貢献につながる。こんなマークがあるんだね、知らなかった~~‥‥動物たちを助けたい気持ちはわかるけれど、学校や仕事もあるし、自分たちだけでやろうとするのはとても大変だよね。でも、「ものの選び方」を少し変えるだけで、ボルネオの動物や熱帯雨林を守れるかもしれない。そこでサラヤは、「ヤシノミ」シリーズの売上の1%(※メーカー出荷額)を、ボルネオ環境保全活動の支援に還元。洗剤を使うだけで「誰でも気軽に支援に参加できるしくみ」をつくったんだよ。なるほど! 普段食べているものや使っているものをRSPO認証マークがついている商品に変えたり、売上が環境保全活動に寄付されているものを選ぶことで、ボルネオの動物や働く人たちみんなを守ることができるんだね!パーム油の現実を知ってから買い物をするときは原材料をチェックしたり、RSPOマークがあるかどうかも意識するように。(ママ)やれることから始めるのが大事だよね。家族の笑顔や地球の未来につながる“もの選び”、これからも続けていきたいね!(パパ)子どもたちの未来のために“人と地球にやさしい”ヤシノミ生活を“人と地球にやさしい”がコンセプトの「ヤシノミ」シリーズは、無香料・無着色。ヤシの実由来の植物性の洗浄成分。排水は微生物によって生分解され、すばやく地球にかえります。1971年の誕生以来、50年以上変わらないコンセプト、品質・製法で、世代を超えて愛されているロングセラーシリーズです。*サラヤは日本に籍を置く企業として初めて2005年1月にRSPOに加盟。2010年には日本で初めてRSPO認証パーム油を原料として使用した商品を販売開始。ヤシノミシリーズはすべてPSPOマーク認証商品です 「ヤシノミ」シリーズ をみる おてつだいで地球にいいことやってみよう!スペシャルサイト、公開中! 夏休み中のおてつだいはヤシノミ洗剤を使った食器洗いにチャレンジ! サラヤでは8月4日を「ヤ(8)シ(4)ノミ洗剤の日」と制定し、夏休み中は“地球についてお子さんと一緒に考えてみること”を提案、親子で一緒に楽しみながら学べるコンテンツを公開中です。 詳しくはこちら >> イラスト:つん 文:佐々木彩子[㏚] サラヤ株式会社
2023年08月02日こんにちは。渋谷です。子どもってヘンに通じ合ってるときがありませんか。長男・ゆっくん1才。当然まだ話せず、最近はイヤイヤ期真っ盛りで一体何に怒ってるのかわかりゃしません。お前昨日は喜んでにんじんスティック食べとったやないか…一連のイヤイヤを見ていた長女・みったん。「かたいんじゃない?」と一言。確かに冷蔵庫から出してすぐだったから一理ある…。ためしにレンチンしてみたところ食べる。その後もゆっくんのイヤイヤの度に現れるみったん。まるでゆっくんの通訳のようだ…!たまに赤ちゃん同士でむにゃむにゃなんか話してるみたいな風景を見ますが、もしかして血を分けた姉弟同士でも年は離れていても通じ合っているのか!?その謎を解明すべく我々はアマゾンの奥地に向かった。というのは冗談でワクワクしながらみったんに聞いたところ、「なんとなく」だそうです。現実なんてそんなモンです。それをおいてもみったんの通訳の解像度の高さよ…ありがとうね…
2022年07月26日大人気マンガシリーズ、今回はようみん(@mamayoubi)さんの投稿をご紹介! 「ママ友0の私が幼稚園を決めるまで」第4話です。幼稚園を絞ったら、プレに参加しましょう!プレで見るポイントは…?幼稚園を絞ったら…出典:instagramプレで見るのは…?出典:instagram子どもの様子以外に…出典:instagramママを観察すると…出典:instagramプレでは、子どもだけでなくママも観察するといいんですね…!確かに、ママ友と付き合う上では大事なポイントです。毎日1日1話更新中♪次回の配信もお楽しみに!(lamire編集部)(イラスト/@mamayoubi)本文中の画像は投稿主様より掲載許諾をいただいています。"
2022年01月20日■前回のあらすじ「子どもの人生は子どものもの」と話す見ず知らずの女性。不安を漏らす私に「好きなものに熱中できる息子を育てたから自信もっていい」と言ってくれて…。 >>1話目を見る 中学受験塾に通っても成績が上がらないどころか、勉強にまったく興味を示さない息子。そんな状況にずっとイライラしていた私。でも偶然公園で立ち話をした初対面の先輩ママと話をしたことで、気持ちが落ち着き、私が考えなければいけないことが見えてきました。樹を傷つける発言をしてしまった私。何度も塾の宿題やテスト勉強をさせようと、衝突を繰り返してきました。その度に、うまく樹を導けない自分に落ち込み、そしてまったく勉強にやる気をもってくれない息子にガッカリしていました。自分が息子の教育に失敗したかのような気持ちになっていて夫にも相談できなかったのですが、ようやくこの抱えきれない問題を夫と話し合おうと決意しました。もともとは私から「樹を私立中学に行かせたい」と言って始めた中学受験でした。その時も夫は反対はせずに、「ムリするな」と言いました。しかし私は、「大丈夫!絶対、樹を合格させてみせるし、樹にも受験してよかったと思えるように頑張る」と宣言してしまっていました。その後も夫は「『勉強って楽しい』と思えれば伸びていくから」と、樹があまり宿題しないことも気にしている風はなく、そんな姿に私はどちらかというと「あなたが協力的じゃないから樹がやる気を出さない!」と憤慨してしました。私たち、家族が出す結論は…!?次回に続く(全7話)毎日8時更新!原案・ウーマンエキサイト編集部/イラスト・ ふゆ
2021年08月04日子どもが小さいころ通っていた子ども広場で、いつものように過ごしていたときに起きた生理パプニング! 恥ずかしかったのはもちろんですが、子どもたちを怖がらせたり、心配させないようできるだけ自然にトイレに行きたくて……。いろいろ考え、私はある作戦を決行しました。 お気に入りの場所で違和感発生うちの子どもが幼稚園に入る前、室内で自由に遊ばせることのできる子ども広場によく通っていました。その日もたくさん遊ばせよう!とさっさと家事を片付け、午前中から広場に向かいました。 すでにきていた顔見知りの親子に「おはようございます~」とあいさつもそこそこに、さっそく子どもはおもちゃに一直線、ごきげんで遊び始めました。そんな姿をやれやれと一安心して見守っていましたが、気付くとなんだか下半身に違和感があります。 嫌な予感は的中!崩した正座で座っていた私は、そーっとおしりを確認するとやっぱり! 思いかけず生理がきていて、ベージュのパンツに赤いしみが広がっていました。子ども広場は広めのお部屋で、おもちゃや絵本が揃えられており、子どもが自由にとって遊ぶのを保護者は床に座って見守っていたり、一緒に遊んだりできるのですが、トイレは部屋の外です。そして運悪くそのとき私は、部屋のドアから一番離れた場所にいました。 何かで隠そうにも、荷物はドア近くの棚においてしまっており、ポケットティッシュくらいしか持っていませんでした。 苦しまぎれのカニカニ歩き!?大人にみられて恥ずかしいのはもちろんですが、赤く汚れたパンツを見て、子どもを心配させたり怖がらせたりしないかが気になりました。どうにか汚れを隠したままトイレに行きたい……そう悩んでいると子どもが「見て~」と近づいてきました。そして、その手には海の生き物図鑑があったのです。 図鑑を見た私は、ハッとひらめき「ね、カニさんて横向きに歩くんだよ~」ととっさに壁に背を向けた姿勢で横向きのカニ歩きをしてみせると、初めて見る動きに子どもは大ウケし、「なにそれ~」とまねしてくれました。 そこで、2人でカニカニ~と横歩きのまま、壁づたいに荷物のところまでたどり着き、バッグを後ろ手に持つとそれでお尻をかくし、トイレに行こうか!と、一緒にこども広場を脱出することに成功しました。 明らかに急な行動、そして腰に上着を巻いて帰ってきたので、顔見知りのママたちにはしっかりバレており、「いきなりびっくしたよ」と笑われました。そして、子どもたちにはあのカニ歩きがとてもウケて、しばらくはカニカニブームに。わが子はもちろん、ほかの子どもたちもやって見せてくれていました。 ムーンカレンダー編集室では、女性の体を知って、毎月をもっとラクに快適に、女性の一生をサポートする記事を配信しています。すべての女性の毎日がもっとラクに楽しくなりますように! 監修/助産師REIKO著者/oniko
2021年06月10日小6だけど、プレー中どんな声を出せばいいかわかっていない子どもたち。自分のプレーで手いっぱいで周りを見る余裕がない。コーチもサッカー経験がなく、どんな場面でどう声を出させればいいのか上手く指導できない。とのご相談をいただきました。みなさんのチームではどうしていますか?ジェフユナイテッド市原・千葉の育成コーチや、京都サンガF.C.ホームタウンアカデミーダイレクターなどを歴任し、のべ60万人以上の子どもたちを指導してきた池上正さんが、ご自身も実践しているメニューを例にアドバイスを送ります。(取材・文島沢優子)(写真は少年サッカーのイメージです。ご相談者様、ご相談内容とは関係ありません)<<目的は一緒なのに、コーチ間で練習メニューやアプローチに相違が。指導方針のギャップを埋めるにはどうしたらいい?<お父さんコーチからの質問>こんにちは。地方のスポーツ少年団で6年生の指導をしています。サッカー経験はほとんどなく、前任の指導者が引っ越されることになり、お父さんコーチとして補助していた自分が引き継ぐことになりました。指導は3年目です。池上さんの本やサイトの記事なども読んで勉強中ですが、質問したいことは「どういう声を出させたらいいのか」です。小6でしょ?と思われるかもしれませんが、自分のプレーで手いっぱいで、周りをよく見る余裕や味方に声をかける場面がほとんどないのです。どんな時に声を出せばいいのか、サッカーをまだわかっていないという事だと思います。私がそれをちゃんと教えられてないということでもありますが......。中学以降もサッカーを続ける子はいると思うので、今のうちに声を出して味方をサポートすることを教えたいのですが、何かいい練習方法はありますでしょうか。チームのメンバーは14人で、全員同じ学校の子たちです。学年に1クラスしかない地域なので、みんな未就学のころからの付き合いなので、声をかけにくいということはないと思います。<池上さんのアドバイス>ご相談、ありがとうございます。子どもたちは、周りが見えていないのでしょう。その点も考えながら、私が実際にやっている声を出すためのトレーニングを紹介します。■まずは仲間の声を聞くことを意識させるまず、事前に以下のような説明をします。「パスをもらいたいときは、パス!って声をかけてください。そして、ボールをもらった人は、また他の人からパス!と言われたら、パスをします」これは7~8人くらいでやります。人数は適当に決めていただいて大丈夫で、もっと少なくてもかまいません。最初は、ディフェンスはつけずに、みんながフリーランニングしている状態で、ボール持ってドリブルしながら周りを見ます。周りも動きながら「パス!」と呼ぶ。呼ばれたら必ず、そこにパスをします。一度に3人くらいから呼ばれることもあります。誰にパスするのかは、無論ボール保持者が決めてパスをする。そういう練習です。これは、声を出してパスを呼ぶ、つまりコーチングも大事ですが、仲間の声を聞くトレーニングでもあります。ずっと「パス!」と言っているのに、聞いてないことがよくあります。そうすると、子どもたちは声を出さなくなりますね。そんな現象を注意深く観察してみてください。■慣れたら守備をつけレベルアップ慣れてきたら、例えば「7対1」にして、ひとり守備をつけます。ただ、やることは同じです。声が聞こえたら、必ず呼ばれた人にパスをする。複数の声がかけられますから、ディフェンスの位置を確認してボールをカットされない、取られないような味方に出さなくてはいけません。声を出していない人にはパスしません。最初にやると、子どもたちは一斉に「パス!パス!」と呼びます。そこを少しずつ整理してあげます。例えば、呼ばれた方向に守備者がいないときは、呼ばれたらすぐに出せます。そういうことを考えて、やってもらいます。そうすると、パッサーは自分の体が向いているほうにパスをします。そこで「もらったら、なるべく早くパスしよう」と言います。後ろから呼ばれたからと言って、ターンしていてはボールを素早く出せません。たくさんの声を選んで、できるだけ早くパスができる人を選ぶように促します。そうすると、子どもたちは、自分が受け手になったときに、周りを見ていないとパスをもらいづらいことがわかります。パッサーがどちらを向いているか、味方はどこにいるか。自分はもらいやすい位置なのか、そうでないのか。そこを学ぶと、徐々に声を出すタイミングが絞られてきます。■状況判断ができるようになると、かける声のレベルが上がるボールをもらうためにはどのスペースに走り込むのか。視野と判断が求められます。例えば、ディフェンスの子から一番遠いところを選ぶ。もしくは、ディフェンスが自分の近くにいれば、そこは安全ではないから声をかけないでおこうという判断もできます。「僕には今、守備がついてるから」と気を使えます。そんなふうに「パス!」と呼ぶだけでなく「こっちにはパスしちゃダメ」という声も出てきます。そうなると「左が開いてるぞ」「右が開いてるぞ」と自分がかかわらないところにもコーチングするようになります。そういう声が出始めたら、「いい声だ」「ナイスコーチング」と褒めます。そんな練習を5~6回やれば、声を出すようになります。声を出すように!と認識を。うまくいくようになったら、デイフェンスを2人にしたり「声を出さずにやってこごらんよ」と一段ハードルを上げてもいいでしょう。声がないので、そこにはさらに判断が生まれます。声出されたからパスを出すのではなくて、パッサーが自分で選ぶという判断です。■練習でやったことを試合で使わなければ意味がない私が今、一番気になっているのは、練習のときは元気なのに試合ではそうでない子どもたちです。まさしく、練習でやったことを試合でやっていません。もちろん、練習したからすぐ使えというのは難しいのですが、トライしてもらうことが肝要なのでミスしても叱らずにどんどんやってもらいましょう。「リアリティのあるトレーニングをしてください」と日本サッカー協会も言っています。「今練習したこと、使った?」と確認してあげてください。特に、小学生は夢中になると、考えなくなります。したがって、その日の試合は、その日やその週に練習したことをやるよう、コーチが仕向けてください。そうでなければ、練習をやる意味がありません。「今週練習したのだから、フリーのときは声を出そう」そんな声が子どもたちから聞こえてくるといいですね。■大きくて速くて強い、以外の武器を持ってないと中学、高校で困る先日、高校生の試合を見に行きました。ボールを繋ぐサッカーを2年生はできるようですが、3年生は裏に蹴って競争をしてしまうサッカーになってしまう引退試合だったので、3年生中心に試合をしました。すると、どんどん蹴ってしまいます。対戦相手もそういうタイプだったので、そうなってしまったのかもしれませんが、ほぼ制御不能な状態です。監督さんは「こうしかできないんですよ」とあきらめ顔でした。そういう選手たちが育っています。「考えながらやるよ」などと言われずに育ってしまったようです。勝つために頑張ろうという感覚で育った子たちです。そうなってしまうと、スピードが速い方が勝てるし、体が大きいほうが強い。それ以外の武器を持っていなければ、中学、高校と上に行ったときに困ってしまいます。次ページ:コーチングは頭の整理になるので、いいプレーにつながる■コーチングは頭の整理になるので、いいプレーにつながる(写真は少年サッカーのイメージです。ご相談者様、ご相談内容とは関係ありません)声を出すのも大事ですが、コーチングの意味を知ってほしいと思います。「もっとつなごうぜ」とか「練習したことやろうぜ」などと、みんなが言い合えることがいいですね。そうすると、夢中になって忘れてしまいがちな子が、いいプレーをするようになります。そのように、頭の中の整理をするための声掛けも重要です。みんながコーチングできるということは、やりたいサッカーを言い合える、ということ。またベンチにいる選手からの声も重要です。練習でやったことをベンチにいる選手も言ってあげられるといいですね!技術ではなく、頭の中の問題です。そこを指導者側が理解しなければいけません。例えば、そこを選んだのはいいことで、そこを見てパスしたことをOKにして、やり続けるよう促してください。そうすれば、ミスすることを気にしなくなります。チャレンジすることを子どもが選べたら、自分たちから声を出し続けるはずです。池上正(いけがみ・ただし)「NPO法人I.K.O市原アカデミー」代表。大阪体育大学卒業後、大阪YMCAでサッカーを中心に幼児や小学生を指導。2002年、ジェフユナイテッド市原・千葉に育成普及部コーチとして加入。幼稚園、小学校などを巡回指導する「サッカーおとどけ隊」隊長として、千葉市・市原市を中心に年間190か所で延べ40万人の子どもたちを指導した。12年より16年シーズンまで、京都サンガF.C.で育成・普及部部長などを歴任。京都府内でも出前授業「つながり隊」を行い10万人を指導。ベストセラー『サッカーで子どもがぐんぐん伸びる11の魔法』(小学館)、『サッカーで子どもの力をひきだす池上さんのことば辞典』(監修/カンゼン)、『伸ばしたいなら離れなさいサッカーで考える子どもに育てる11の魔法』など多くの著書がある。
2021年05月14日児童福祉法とは出典 : 児童福祉法とは、児童福祉を保障するためにあらゆる児童がもつべき権利や支援が定められた法律です。初めて児童福祉法が制定されたのは、戦後間もない1947年です。 戦争により親を亡くした戦争孤児たちは家もなく、路上での生活を余儀なくされていました。そんな社会背景から、子どもの健やかな成長と最低限度の生活を保障するために、児童福祉法が制定されたのです。それから半世紀以上が経過し、子どもたちのよりよい暮らしの実現に向けた改正が行われてきました。子育てに関する支援の中には、児童福祉法によって定められているものもあります。また、障害児の福祉サービスや基本的な考え方などを定めているので、お子さんの発達が気になる保護者の方々や、発達支援・障害福祉に携わる方々にとっても重要な法律です。今回は、児童福祉法とはどんな法律なのか、わかりやすく解説します。参考:厚生省児童局『日本における児童福祉の概況』児童福祉法の構成出典 : 法律は、総則・実体的規定・雑則・罰則の4つで構成されています。児童福祉法は8章あり、そのうち第一章が総則、第二章から第六章が実体的規定、第七章が雑則、第八章が罰則です。それらの8つの章により、児童福祉の大まかな枠組みが定められています。まずは簡単にそれぞれの章でどのようなことが定められているのかをご紹介します。総則とは、児童福祉法全体に共通する規定のことを指します。たとえば、国や地方自治体が保護者と共に児童の生活を守り、健やかな成長に対する責任があることが述べられています。児童の福祉を保障する上で、重視されている児童相談所の役割も定義があります。他にも、都道府県の児童福祉を保障するための児童福祉審議会の役割についても触れられています。さらに、児童の定義や児童に関する福祉施設や資格に対する規則も定められています。資格の中には、保育園で働くために必要になる保育士、児童相談所に配置される児童福祉司、市町村に配置される児童委員の3つの資格が規定されています。この章では、小児慢性特定疾病児童や身体に障害のある児童への療育の実施などについて記載されています。たとえば、小児慢性特定疾病医療費の支給であれば、その該当児童の保護者が都道府県が定める医師に診断書と共に都道府県に申請することが明記されています。このように、支援をだれが行うのか、何が必要なのか、などといった全体像が提示されています。詳しくは、後の「児童福祉法によって定められている支援とは」でご紹介します。章のタイトルにある「事業」には、放課後等デイサービスなどの障害児通所支援事業や保育園などの保育事業に代表されるような児童福祉に関連する事業が含まれています。これらの事業は、地方自治体が中心となっているため、自治体がその事業を行う権利を認めている規定が多くなっています。加えて、「養育里親」についても、詳しくまとめられています。里親制度は、家庭での養育が困難又は受けられなくなった子ども等に、温かい愛情と正しい理解を持った家庭環境の下での養育を提供する制度です。家庭での生活を通じて、子どもが成長する上で極めて重要な特定の大人との愛着関係の中で養育を行うことにより、子どもの健全な育成を図る有意義な制度です。この章では、それぞれの支援や事業の運営の予算をどこからだすのかを定めています。大きく分けて予算の出所は3つです。国、都道府県、市町村にわかれています。国の予算から都道府県、市町村の費用を負担している場合もあります。限られた予算でより良い児童福祉を実現するために細かく負担者が決められています。日本では、国民は何らかの健康保険に加入することが義務付けられています。保険に対してお金を支払っている以上、その保険は加入者にとって公平公正でなければなりません。国民健康保険団体連合会は、国民健康保険を通して社会保障を向上させるための法人として各都道府県に設置されています。児童福祉法の中では、この国民健康保険団体連合会が障害児通所や障害児相談支援などの支払に関する業務を行うことが定められています。参考:神奈川県国民健康保険団体連合会ー国民健康保険団体連合会とは?参考:国民健康保険法審査請求とは、行政による決定に対して不服がある場合に、再度その決定が適切であるかどうかを再審査する手続きのことを指します。児童福祉法では、市町村の障害児に関する給付費に不服がある場合に、保護者が審査請求を行う権利を明記しています。参考:総務省ー1.「行政不服審査制度」とは?第六章までに明記されてきた内容に関する細かい規則が定められています。総則ほどは重要ではない部分でも、児童福祉を保障する上で必要になる規定がここにまとめられています。児童福祉法で制限されている規定や禁止されている行為などを行った場合の処罰がまとめられているのがこの罰則です。児童福祉法によって定められている支援とは出典 : ここでは、児童福祉法によってどのような支援が定められているのかをご紹介します。おもに第二章「福祉の保障」と第三章「事業、養育里親及び施設」に規定されている、給付金や支援事業となります。児童福祉法では、児童の健やかな成長のために放課後児童健全育成事業なども定められており、地域での居場所つくりにも役立っています。子育て支援に関する事業を児童福祉法では「児童自立生活援助事業」と呼んでいます。その中には11個の事業が含まれており、子育ての中での困りごとに対する支援が行われています。今回は児童福祉法に記されている支援のなかから、特に障害児や小児慢性疾病などのサポートや子育てにおいて必要不可欠な支援をまとめました。・養育にまつわる事業児童福祉法では、保護者が何らかの理由で日常的な養育や保育が行えない場合に「子育て短期支援事業」や「一時預かり事業」として一時的な施設などでの保護を行う事業を定めています。自治体によってはショートステイと呼ばれることもあります。ほかにも「乳児家庭全戸訪問事業」は原則として、すべての乳児がいる家庭に訪問することで、保護者が悩みを相談することや、乳児の養育環境が適切かどうかを確かめる事業だと定められています。この事業によって、さらに支援が必要だとされた保護者向けに「養育支援訪問事業」があります。また、保護者のない児童又は保護者に監護させることが不適当であると認められる児童がみつかった場合には、「小規模住居型児童養育事業」により保護環境を届けることと定めています。・保育にまつわる事業乳児や幼児を対象にした「一時預かり事業」のほかにも、困りごとや特性に合わせていくつかの保育事業が規定されています。自分の家庭に保育士を呼び、面倒を見てもらうことを認める「居宅訪問型保育事業」や、保育園の中でもさまざまな理由から少人数での保育を提供する「小規模保育事業」があります。保育が必要な場所や理由もさまざまなために、保育士の家で保育を行う「居宅訪問型保育事業」や勤務先での保育を可能にする「事業所内保育事業」、病気に対するケアが充実している「病児保育事業」が規定されています。できるだけニーズに合わせた子育てを実現するために、多様な保育支援が用意されているのです。しかしながら、現状では整備しきれていない制度もあるため、決められた制度の中でどのような支援を行っていくのかは難しく課題でもあります。それらの支援に対する悩みなどを共有する場として、「地域子育て支援拠点事業」を児童福祉法では規定しています。乳児又は幼児をもつ保護者が相互の交流を行う場を用意し、子育てについての相談、情報の提供、助言その他の援助を行う事業になっています。悩みを抱え込まずに相談できる支援も、子育ての支援事業の中で保育と同じぐらい必要な支援として位置付けられています。児童福祉法では、虐待が見つかった場合の措置や、虐待を受けていた児童に対する支援を規定しています。虐待に関する基準などは下記の記事をご覧ください。また、虐待を受けた児童を保護する里親に関する規定も児童福祉法が規定しています。この虐待に関する支援や、措置に関しては平成28年度に改正が加えられました。この改正に関しては「児童福祉法の改正について」の章にまとめています。ここで紹介する事業は、施設に通うか、入所するかの障害児通所・入所支援とそれらの支援に対する給付金に関する事業の3種類です。・障害児通所支援事業障害児通所支援事業については以下の記事にまとめられています。法律の中では、児童発達支援、医療型児童発達支援、放課後等デイサービス及び保育所等訪問支援が障害児通所支援であると明記されています。4つの支援についてそれぞれ簡単に紹介します。・児童発達支援障害のある未就学(~6歳)の児童が通う。生活能力の向上のために必要な訓練、社会との交流の促進その他の便宜を供与する。・医療型児童発達支援(医療型児童発達支援センター)上肢、下肢又は体幹の機能の障害(肢体不自由)のある児童が通う。児童発達支援及び治療を行う。・放課後デイサービス6~18歳の就学児童(※場合によって20歳まで)が通います。授業の終了後や学校が休みの日に、生活能力の向上のために必要な訓練、社会との交流の促進などを目的とした多様なプログラムを設けています。・保育所等訪問支援専門知識を持つ児童指導員や保育士、理学療法士などが、障害のある児童が通う保育園・幼稚園を訪問します。障害のある子どもや保育園・幼稚園のスタッフに対し、集団生活に適応するための支援や支援方法の指導を行います。・障害児入所支援何らかの施設に入所して、支援や治療を受けることを障害児入所支援と呼びます。施設の利用に関しては、児童相談所が主に相談することが多いといいます。医療機関からの紹介や、身体的なリハビリなどを行うなど目的や理由もさまざまです。児童福祉法の中で、定義されている児童福祉施設に関しては、後ほどご紹介します。・障害児通所/入所給付費などの支給障害児通所給付費あるいは障害児入所給付費として国と自治体から利用料の9割が給付されることにより、自己負担1割でサービスが受けられるように定められています。詳しくは下記の記事をご覧ください。・小児慢性特定疾病医療費の支給特定の医療機関からの診断によって、医療費を支給することが厚生労働省によって定められています。詳しくは以下の記事をご覧ください。・小児慢性特定疾病児童等自立支援事業この事業では、小児慢性特定疾病児童をはじめ保護者や関係者に対する相談事業を行っています。具体的には、療育相談指導 、巡回相談、ピアカウンセリング 等などの支援が含まれています。上記の記事の中に、相談事業についてのまとめも掲載しています。そちらもご参考ください。参考:厚生労働省ー小児慢性特定疾病児童等自立支援事業の取組状況について・結核にかかった児童に対する支援児童福祉法では、結核にかかった児童のために療養とあわせて学習支援を行う制度を定めています。療育の給付と呼ばれており、この中には学習面はもちろん生活必需品の支給など物品面でのサポートも定められています。児童福祉法によって定められている児童相談所とは出典 : 児童相談所とは子どもに関するあらゆる問題の解決のために設置される専門的な相談機関です。児童相談所には、スタッフとして児童福祉司(ソーシャルワーカー)、児童心理司、医師などの専門家から構成され、すべての都道府県と政令指定都市に設置されています。詳しくは下記の厚生労働省ページから各自治体の設置情報をご覧ください。児童相談所は、18歳未満の子どもに関することであれば、本人・家族・学校の先生・地域の住民等、どんな立場からでも相談することができます。相談することで、周辺の機関との連携によって必要な援助を行っていきます。相談される内容は、親の事情や子どもの問題行動等による子育ての悩み、障害児福祉、虐待の対応などの問題などが主になっています。それらの問に対して、専門家による助言や治療の補助、さまざまな手当ての案内などの支援を行います。いきなり学校や病院に相談することは気が引けるが自分だけでは解決が難しい時、誰かに相談に乗ってほしい時には、児童相談所に相談してみることをお勧めします。参考:全国児童相談所一覧|厚生労働省児童福祉法によって定められている児童福祉施設とは出典 : 今回は、児童福祉施設を3種類にわけてご紹介します。・保育所幼保連携型認定こども園幼稚園と保育園の両方の機能を持った施設です。就学前の児童に対する教育から、0歳からの保育を行うことができます。詳しくは以下の内閣府ページをご覧ください。Upload By 発達障害のキホン内閣府ー認定こども園とは・助産施設主に産科病院や助産所が「助産施設」と認定されている場合が多いです。経済的な理由により、入院などが難しい場合、妊産婦から申込みがあったとき助産施設は助産を行わなければならない、と規定されています。・乳児院何らかの理由で保護者の養育を受けられない乳幼児を養育する施設です。一般的な養育だけではなく、被虐待児・病児・障害児などに対応できる専門的養育機能を持っている場合もあります。・母子生活支援施設何らかの理由で一般的な生活を送ることが困難になった母親と児童がともに入所して生活を送ることができる施設になります。施設では、利用者の安定した生活のための相談や援助を行っており、自立した生活を目指しサポートを行っています。・児童厚生施設児童館や児童センターなどの施設を児童厚生施設と呼びます。児童が安全に遊べる場所であり、発育には欠かせない大切な機能を持っている施設です。・児童養護施設児童養護施設は、保護者のない児童、虐待されている児童などの養護を目的とした施設です。退所した児童に対しては相談を行うことや、自立のための援助も行っています。・児童自立支援施設及び児童家庭支援センター児童に関係する人からの相談に応じ、必要なサポートの提案を行う施設です。また、児童相談所など実際の支援につながる機関への紹介を行っています。この施設は、児童相談所の機能をサポートするために児童福祉施設等に設置されていることもあります。児童福祉法で定められる、障害のある児童の支援に関する施設出典 : ・障害児入所施設障害のある児童を対象に、医療や保護などを行う入所施設です。障害種別ごとに作られていた入所施設が障害者総合支援法の改正に合わせて一元化されました。・情緒障害児短期治療施設(児童心理治療施設に改名予定)軽度の情緒障害を有する児童を対象にした施設です。情緒障害とは、精神的なコントロールが難しく生活に困難が生じることを指します。この施設に短期間、入所もしくは通所することで、その情緒障害を改善することを目的としています。さらに、自閉症や発達障害の児童も利用可能なため、治療を受けることができます。・児童発達支援センター障害のある児童に対しての療育や、相談事業を行っています。詳しくは下記の記事をご参照ください。参考:児童福祉施設の設備及び運営に関する基準児童福祉法の改正について出典 : 平成28年度に児童福祉法が改正されました。児童によりよい発育を届けるために、法律も社会背景にあわせて改正が行われているのです。今回の改正で主に着目されたのは以下の4つです。今回の改正により、すべての児童が適切な療育をうけることが改めて強調される形に改正されました。また、都道府県・市町村の役割と責任も再整理され、より児童の養育環境が地域単位で充実するように改善が行われました。母子家庭に対する母子健康包括支援センターの設置を市町村に命じたり、虐待を起こさないための改正が行われました。虐待に関する情報を市町村にどのように共有するかという課題を改善するための取り組みが行われています。自治体単位での児童相談所の増設や、児童福祉司などの専門的な職員の増員が決まりました。そもそも虐待に関する業務を行う人員を増加する流れもあるといえるかもしれません。里親に引き取られた児童の自立支援の充実を目的としています。それに合わせて里親の認定を推進していくことも児童相談所の業務として位置付けることで、援助の充実につながる改正となっています。参考:厚生労働省ー児童福祉法等の一部を改正する法律案の概要まとめ出典 : 子どもの健やかな成長のためには、保護者の養育はもちろん地域単位での支援が必要不可欠です。児童福祉法では、児童と保護者の支援をもとに、地域社会に対する責任や支援内容も規定しています。これからも児童のために法律が改正されることでしょう。市民の声が法律に反映されていることも少なくありません。児童福祉法で新たな支援が決まることで社会に与える影響はとても大きいのです。どこまで児童福祉法の支援が影響を与えるかは人それぞれ異なりますが、子どものためにはなくてはならない法律なのです。さまざまな支援がある中で、どのような支援を利用するのかを知ることや、地域での取り組みを知ることでこれまでとは違った子育ての方法が見えてくるかもしれません。児童福祉法の理念を知れば、保護者の皆さんがわが子を大事に思うように、社会全体で児童という存在がいかに大切な存在なのかに気づかせてくれるはずです。
2017年09月30日「子どもの“やる気”を伸ばしたい」「口うるさくなるばかりで、どうにかなるのだろうか?」と思うことはありませんか。子どもの将来を考えている親の気持ちが伝わらず、ため息が出てしまうこともあるでしょう。では、やる気を出す方法、子どもに合った勉強法にはどのようなものがあるのでしょうか。筆者の経験をもとに、未就学、小学生、中学生とそのときどきの勉強方方法を振り返ってみたいと思います。子どものやる気に火をつけよう!まず、自分自身のやる気が出るのはどんなときなのかを考えてみましょう。目標や夢を持ったとき、認められたとき、褒められたとき、人によっては悔しいときという方もいるのではないでしょうか。私の場合は、認められ、苦労したことが報われることで達成感が得られたときに、また頑張ろうと思います。子どもたちも大人と同じです。褒められることで喜び、認められることで自信がつきます。できたという喜びや目標を達成することも自信につながります。目標は小さなものでOKです。一つひとつクリアしていくことで達成感を得やすくなります。それがつぎへのやる気につながります。失敗や悔しさも大切です。その気持ちが新たなやる気に火をつけるのです。だから、大人も一緒に悔しがりましょう。共感してもらうことで、さらにやる気が出てきます。小さなことでも親子で一緒に喜び、褒めることでやる気に火をつけてあげましょう。子どもに合った勉強法とは? 子どもを知ることから始めよう!では子どもに合った勉強法とはいったいどのようなものでしょうか。■未就学児この時期は勉強法というよりは体を動かし、思いきり遊ぶことが大切です。遊びを通して体の使い方を知り、遊び方を工夫したり楽しさを広げたりしながら、さまざまなことを学んでいます。思いきり体を動かしたあとは、絵本やお絵描きなどに集中できるようになります。この時期はのびのびと遊ばせてあげましょう。■小学生小学生になると本格的に勉強が始まります。まずは、親が子どもの勉強への向き合い方を理解することが必要です。先に遊んでから宿題をする子もいるでしょうし、宿題を終わらせてから遊ぶ子、ごはん・おふろが終わり、寝る前にやる気が出る子、朝早く起きて勉強するタイプの子もいるでしょう。それぞれ子どもたちにはタイミングがあります。親のやってほしいタイミングと子どもがやる気になるタイミングが違う場合もあるのです。子どもの勉強するタイミングを探りましょう。また、声かけのタイミングや言い方もポイントです。例えば「勉強したくない」と言ったときに、「ふーん」と親に受けながされたら、そのままやらない子もいれば、反対に勉強をし始める子もいます。いつも口うるさかった親から宿題や勉強という言葉がまったく出なくなったとき、急に自発的に勉強をし始めるという子もいるかもしれません。さまざまなパターンを試し、親に言われていやなことはなにか、親のどんな態度で勉強する気になるのかを見きわめてみましょう。■中学生中学生になると部活動が始まります。また、受験へ向け本格的に受験勉強を始める子も増えてきます。身近な友だちや先輩の意識にも変化がみられるようになりますので、そんな姿に影響され、子ども自身に自覚が生まれてくるようになります。親として、子どもがやる気をなくしてしまうような言動は避けたいですが、つい口うるさく言ってしまいけんかになることや、やる気に水を差すということもあるかと思います。思春期に入り、子どもでありながらも大人の感情が芽生えていますので、自分の置かれている立場をよく理解しています。ときには言いたい気持ちをおさえ、見守ることを心がけるようにしましょう。家庭での勉強法は?■小学生・家での勉強時間は?学校から学年別の学習時間を指定されることがあります。息子の行っていた小学校は宿題も含め「学年×10+10分」でした。1年生ならば20分間の家庭学習が必要ということになります。学校により、家庭学習に対する指導はさまざまですので、小学校からのお知らせや先生からの指導などを目安に勉強時間を考えるとよいでしょう。・宿題は?息子の小学校からは、3年生までは音読の聞き手や丸つけなどを親がやるように言われていました。親にしてみると大変でしたが、一緒にやることで子どもの意欲がみられ、親子のかかわりも深まるきっかけになったのでよかったです。親子で本を読み合うという課題も年に1回ありました。お互いに読み聞かせてもよし、同じ本をそれぞれで読んで感想を話し合ってもよしというものでした。親子で本に関心を持つことで、本を読むきっかけにすることが目的でしたが、読書は文章力、読解力など国語にかかわらず、どの教科にもつながっていくことですので、ときどき、一緒に読書をする機会を設けるのもいいかもしれません。■中学生・どんな勉強の進め方?中学に入ると自分のやり方で勉強ができるようになりますが、毎日コツコツ覚えていくことが大切です。「ノートづくり=家庭学習」ではなく、ノートを元に家で復習し覚えるようにします。わからない問題があると勉強意欲がなくなってしまいがち。わからない問題をそのままにせず、次の日などに先生や友だち、先輩に教えてもらう習慣がつけられるとよいでしょう。信頼できる相手からなら素直な気持ちで教えてもらえますので、理解しやすくなります。・いつ、どこで勉強すべき?部活動で疲れ、家ではゆっくりしたいと思うこともあるでしょう。できれば朝型勉強法に変えられるといいですね。朝型にするメリットはたくさんあります。■朝方勉強法のメリット◇朝ごはんがしっかり食べられるようになる◇受験に向けて朝から頭を働かせる習慣がつくようになる◇朝は睡眠で疲れが癒されているので、復習、暗記や問題を解くには効率がよい◇学校へ行く前の限られた時間なので、集中力がつくどうしても朝は苦手という子どももいます。その場合は、その子の一番効率のよい勉強方法を理解し、否定せずに認めてあげましょう。勉強する場所についても同じです。私の息子のように、リビングなど少し騒々しいところのほうが集中できるという子もいますので、子どもが集中できるところならば、勉強部屋でもリビングでもよいでしょう。勉強法を身につけるために塾には行ったほうがいいの? 行くならいつから?塾に関してはそれぞれの家庭で考え方がさまざまあると思います。幼稚園のときから英語や勉強の塾に行っている子もいれば、塾に行ったことがないという子もいるでしょう。その子にやる気があるのかどうかが大切ですので、まずは本人の気持ちを確認することから始めましょう。塾へ行くならいつからがいいの?子ども自身にやる気がないのに塾に入れても伸び悩んでしまうでしょうし、塾に入れることが親の安心感だけになってしまうのであれば、もったいないですね。しかし、塾をきっかけにやる気を出す子もいます。どのような塾なのか、子どもに合っているのか、ということが重要になりますので、塾に入る目的や子どもの気持ちを大切にして親子で話し合いましょう。子どもにやる気があるなら、いつから始めても成果は出ます。塾ではなにを習うといいの?ある先生から聞いた話です。「理科と社会は暗記が主なので慌てなくても大丈夫。英・数・国の3教科はわからないままでいると、ついていけなくなります」子どもの不得意教科に英・数・国があるのであれば、子どもとしっかり相談し、塾を考えてみるのもいいかもしれません。子どものやる気を育てるための親の心構え勉強は、本人にやる気があることが一番大切です。子どものやる気を伸ばすことを意識しつつ、親も子どもと一緒に喜んだり、悔しがったりしましょう。もし子どもが失敗しても、一緒に悔しがってくれる人がいるだけで励みになります。子どもにとって言うべきことと見守るべきことを見きわめ、口うるさく言うことがあっても、やる気が失われることがないようにするのもポイントです。きちんと納得できる説明をするといいですよ。じつは、このように書きながら、改めて私も実感しています。
2017年05月21日子どもの質問は突然です。しかも、結構難しいことを聞いてくるものです。ときには、聞かれたほうもその答えを知らない、わからない、なんてこともあります。そんなとき、あなたならどうしますか? 親がとるべき行動をお教えします。わからなかったら素直に「わからない」、これが正解!子どもはよく大人に「これはどうしてなの?」「なぜそうなるの?」といった質問をぶつけてきます。子どもよりは大人のほうが知識を持っていると考えがちですが、大人だって世の中のすべてのことがわかっているわけではありません。ですから当然、子どもの質問に対して答えに窮することだって起こり得るのです。そんなとき、親はどうしたらよいのか。答えはシンプルです。「わからない」。これでいいのです。親としてしっかりと答えなければならない、と考えているかもしれませんが、意外にも子どもたちは、わからないなら「わからない」と、はっきり言われたほうが良いと思っているようなのです。こんな実話があります。ある科学者が子どもたちに対する講演会に呼ばれて話をしました。その後、その会を開いた大人が、子どもたちに聞いたところ、「わかっていることと、わかっていないことをきちんと話してくれたのが良かった」と答えたそうです。その科学者は子どもたちにこんな話し方をしたのです。現在の科学ではまだ証明されておらず、はっきりとはわからないことがある、けれど、おそらくこういうことなのではないかという仮説はあるので、これからそれが正しいかどうかを調べていくのだ、と。科学でわかっていることとわかっていないこととが、子どもたちの心の中にすっと受け入れられたようですね。だから大人だって、わからないものは「わからない」と答えたっていいのです。「わからない」ことに対処する姿を見せれば、子どもは正しく育ちます「親が子どもの質問に答えられないようでは、威厳が保てないのでは?」「親は意外と何も知らない、なんて呆れられたらどうしよう」そう思うのが大人としては自然なことでしょう。特に男性は外面を気にしますから、母親よりも父親のほうがそう思う傾向にあり、子どもに対して素直に「わからない」という言葉を言うなんて、なかなかできないことが多いのです。でも、先の例を思い出してください。科学でさえもわからないのか、案外科学なんてダメだな、なんて子どもたちは思いません。だから、大人が「わからない」と言ったって、それで大人を馬鹿にしたりはしないのです。ただ、「わからない」という事態に対して大人がどう対処するかによって、子どもたちは気落ちするかもしれないし、逆に好印象を持つかもしれないということはあります。親が、何となくごまかして終わりにしようとしたり、わからないからもういいやとすぐにあきらめてしまったりしたら、子どもたちはどのように思うでしょう。少なくとも、素敵だな、とは思わないでしょうね。そのような大人の姿を見続けてきた子どもは、将来わからないことにぶつかったときに、同じようにごまかしたり逃げたりするようになるでしょう。わからないという事態に対して親がどのように行動するか、子どもたちはしっかりと見ています。そして、そんな親の行動をお手本とするのです。まさに、「子は親の背を見て育つ」ということです。「わからない」と言うのは恥ずかしいと思うかもしれませんが、ごまかしたりすぐにあきらめたりする姿を見せることのほうが、ずっと恥ずかしく思えませんか? だから、子どもからの質問がわからない、答えられないと思ったら、まずは正直に「わからない」と答えましょう。その後、調べるなり考えるなりして、答えを見つけようとする姿を見せるのです。きっと子どもはそうした親の姿から、わからないと思ったらどう対処していけばよいのかを学ぶはず。子どもの先輩ともいえる親が、行動で子どもに伝える、初めての教えだと言っても過言ではないでしょう。(子育ての達人)
2016年02月26日「夫が、結婚しても子どもができても子どもっぽくて困る」という女性の声は、珍しくありません。子どもができてもフィギュアやゲーム、漫画にはまり続けたり、よくわからない高価なものを買ってきたり。失敗したら素直に謝ればいいものを、小学生のような言い訳をする。そんな、大人になっても子どもな感じは、女性よりも男性に多いのではないでしょうか。どうして男性は、いつまでたっても子どもっぽいのでしょうか。○幼少期が与える影響子どもっぽいということを精神年齢が低いという言葉に置き換えるとして、本当に男性のほうが女性よりも精神年齢が低いかというと、そんなことはないでしょう。とはいえ、「男性って子どもだな」と感じる女性が多いのも事実です。では一体、なぜ女性は男性を子どもっぽいと感じてしまうのか。逆にいえば、女性は男性よりも大人っぽいのか。そこには、幼少期の家庭環境が影響しているのではないでしょうか。幼少期にどのような環境に置かれていたかということは、その後の人生に大きな影響を与えます。例えば、乳幼児期の親子関係が、成人してからの恋愛スタイルに影響を与えたりするようにです。そして、今回の女性が男性を子どもっぽいと感じてしまうという問題は、幼少期のジェンダーが影響していると考えられるのです。現代でも、伝統的な性役割(男らしさ・女らしさ)を無意識の中でも意識して、それを子育てに反映させることがあります。例えば女の子の場合。「女の子なんだからお母さんのお手伝いしてね」と掃除や料理の手伝いが期待されます。つまり、女の子の場合は、「大人」とまではいわなくても、大人のように振る舞うことが期待されているわけです。そして、実際に家庭の中で女の子は幼いながらも一家の働き手として活躍します。それに対して男の子は、一家の働き手として期待されるということはあまりなく、いつでも自由に遊ぶことができたるわけです。つまり、女性のほうが早く自立することになるといえるかもしれません。それが結果として、女性は早く"大人"になり、男性はいつまでたっても"子ども"ということにつながっているのでしょう。少年の心を持った大人なのではなく、少年のままの大人が男性なのでしょうね。※画像は本文と関係ありません。○著者プロフィール平松隆円化粧心理学者 / 大学教員1980年滋賀県生まれ。2008年世界でも類をみない化粧研究で博士(教育学)の学位を取得。京都大学研究員、国際日本文化研究センター講師、チュラロンコーン大学講師などを歴任。専門は、化粧心理学や化粧文化論など。魅力や男女の恋ゴコロに関する心理に詳しい。現在は、生活の拠点をバンコクに移し、日本と往復しながら、大学の講義のみならず、テレビ、雑誌、講演会などの仕事を行う。主著は「化粧にみる日本文化」「黒髪と美女の日本史」(共に水曜社)など。
2015年02月18日