岡崎体育の連載「体育ですけど、オンガクです」。今回のテーマは「ファンの愛称」です。「誰それのファン」という呼び方ではなく、ファンの方を総して特定の愛称(呼び名)をつける文化が定着しています。個人的には、きっかけはLUNA SEAさんがファンの方々を“SLAVE(スレイブ)”と呼んでいたのが最初なんじゃないかなと思いますが、もっと前からあるものなのでしょうか。でも、それ以降、邦楽ロックバンド界隈でもさまざまなファンの愛称が生まれています。マキシマム ザ ホルモンのファンの方のことを“腹ペコ”とか。どんな愛称があるのかと調べたら、バンドごとにさまざまなものがあり、かなり面白かったです。ルーツもいろいろあってアーティスト発信のものもあれば、ファンの方々の間で生まれたものもある。なんでそういう愛称をつける必要があるのかと考えると、やはり一体感なのかなと思います。好きなアーティストがいて、それをみんなで一つのチームとして応援したい。その一員になりたいという気持ちの表れなのかな、と思いました。あと、人間にはどこかに所属して安心したいという欲求がある。自身のアイデンティティの置き場として所属する場所をはっきりさせたいんですよね。そのために愛称が必要なのかもしれません。SNSの自己紹介のところにファンの愛称を書き、自分もそうであると表明する人が多いのは、そういうひとつの自己主張だと思うんです。で、それは理解できるし、ファンの方の間で愛称を楽しんで共有してくれるのはとてもいいことだと思うのですが…。ことに、自分に関してとなるとちょっとむずがゆい気持ちがしてしまいます。そもそも、僕は自分を応援してくれる方たちを「ファン」と呼ぶことさえ苦手です。「俺のファン」と言うことが、なんだかおこがましい感じがします。その延長で、岡崎体育を応援する方々のことをさらに愛称で「君たちはだから」と、僕発信では言えないです。でも、岡崎体育を応援していることには自信を持ってほしい。そこで考えたのですが、僕を応援してくれている方たちは、もし他のバンドなどのファンの方に「岡崎体育ファンのことって何て呼ぶの?」と聞かれたら、「そんなんありませんわ」とちょっと京都風に言ってほしいです。「うちらはただ応援しているだけで、そんな大層なもの岡崎体育にはありませんねん」と。老舗の女将のごとく品よく返していただけるとうれしいのですが、いかがでしょうか?おかざきたいいく12/15、Zepp Fukuoka「ベリーグッドマンへの道 ツアー 2019~武者修行編~」に出演。来年2/11、エディオンアリーナ大阪で、ワンマンライブ「OKAZAKI ROCK FESTIVAL 2020」開催!※『anan』2019年12月4日号より。写真・小笠原真紀ヘア&メイク・村田真弓文・梅原加奈(by anan編集部)
2019年12月01日岡崎体育の連載「体育ですけど、オンガクです」。今回のテーマは「料理と音楽」です。東京に新居を構えたおかげで自炊する機会が増えました。かなりの頻度で料理をしています。実家にいるときはほとんど料理をすることがなかった分、東京に出てきて、自炊することにハマっています。で、キッチンに立っているときは、たいてい音楽を流しています。料理と音楽ってとても相性がいいと思うんです。料理は包丁を使ったり、火を使ったりと、目が離せないし、手もずっと動かしている。なので、テレビだとか気がそっちにいっちゃうものはあかんと思うんです。その点、音楽は聴くだけでいいものだし、野菜を刻むなど単調な作業をするときには、リズミカルにノリノリで楽しく時間を過ごすことができる。だから僕のクッキングタイムには音楽は欠かせないです。料理をするときの選曲は、普段聴かないような曲を流すようにしています。サブスクでUSトップ100やJ‐POPのトップ100を流すとか。一応、ミュージシャンという仕事をしているので、料理をしながら自分の勉強にもなるようにと考えて、いま流行っている音楽をチェックしています。と、ちょっと意識高くやっていますが、J‐POPのトップ100を聴いていると、あいみょんとOfficial髭男dismばかりで、くやしい気持ちにもなります…。めちゃくちゃリピートで聴きすぎて、もはやヒゲダンの曲はフルコーラスで歌えるようになりました。かなり好きです。みなさんも、ぜひ音楽を聴きながら料理してみてほしいです。選曲は自分の気分がよくなったり、アガるようなものがおすすめです。一緒に歌いながら手を動かすとストレス解消にもなりそうです。僕は、先に紹介したトップ100のほかには昔聴いていた懐かしの曲とかを流しています。ドラマの主題歌プレイリストとかめちゃくちゃ楽しいです。最近だと広瀬香美さんのプレイリストにかなりハマりましたね。なんか自分が20代OLになった気分になり、入り込んで鍋とか煮込めます。実際はひとり鍋なんですけど彼とこれからパーティする気分で煮込んでいます。むっちゃ、やってるわ~感でます。でも、広瀬香美さんはキーが高すぎて、全然一緒には歌えません。歌唱力もすごすぎて全然一緒には歌えない。だから、歌うことに熱中しすぎて煮込みすぎることもない。そこもちょうどいいんです。おかざきたいいく12/15、Zepp Fukuoka「ベリーグッドマンへの道 ツアー2019~武者修行編~」に出演。来年2/11、エディオンアリーナ大阪で、ワンマンライブ「OKAZAKI ROCK FESTIVAL 2020」開催!※『anan』2019年11月27日号より。写真・小笠原真紀ヘア&メイク・村田真弓文・梅原加奈(by anan編集部)
2019年11月24日歌手でタレントの道重さゆみ(30)が11月22日、愛知県・岡崎市美術博物館で開催される「Roots of Kawaii 内藤ルネ展~夢見ること、それが私の人生~」の内覧会に参加した。本誌のインタビューの際にも愛用のルネグッズを並べ、内藤ルネさん(享年74)の魅力について存分に語ってくれた道重。再び生“Roots of Kawaii”に触れ、感動の様子だ。今月23日から20年1月13日まで開催される同展は、ルネさんの生誕地・岡崎市で初めて行われるというスペシャルなもの。さらに初出展作品含む約400点もの作品が展示される大規模な回顧展でもある。ルネさんの大ファンで、自身のライフプロジェクト「SAYUMINGLANDOLL」でもルネさんとのコラボ作品を制作した道重。ルネさんの魅力について訊ねられると「一言でいうとカワイイにつきます!」と語り、こう続けた。「そのカワイイにも、古風なカワイイやちょっとロリータっぽいカワイイ、かっこよさの中にあるカワイイなど、いろんな種類のカワイイがあって。とっても刺激を受け、勉強になります。何度見ても改めてここもカワイイという新しいカワイイポイントが見つかるところが魅力です」さらに「ルネさんは生前、自分のふるさとで展覧会を開きたいとおっしゃっていたと聞いて、亡くなった後に夢が叶うってすごいことだと感動しながら見ていました」と興奮冷めやらぬ様子。「ルネさんのカワイイは時代を超えても色あせることなく、いつまでもカワイイです。中でも、私はシールが大好きなのでアクセサリーシールがたくさん並べてあるのは夢みたいでした。その前で写真も撮れて幸せです」と語った。たまたま開催されていた内藤ルネ展を観に行ったことがキッカケで、ルネさんのことが大好きになったという道重。「ルネさんの作品はどれもかわいくて、例えば1つ、ピンクを使っているといってもそのピンクの具合がとてもカワイイです。これは言葉では説明できないので、ぜひ実物を目で見て、色使いなど細かいカワイイポイントを楽しんでいただければと思います」と呼びかけた。「SAYUMINGLANDOLL」の衣装も展示している同展。道重はイベント終了後、Twitterを更新し《展示数がとっても多く、そのどれもが可愛くて、、、わくわくがとまらなかったです》《グッズもいっぱい買っちゃった!》とその喜びをつづっている。
2019年11月23日岡崎体育の連載「体育ですけど、オンガクです」。今回のテーマは「初の映像作品」です。先日、初めてのライブ映像作品『岡崎体育ワンマンコンサート「BASIN TECHNO」@さいたまスーパーアリーナ』が発売になりました。ライブを映像化してほしいという要望はかなり前からあったんですが、僕が頑なに拒んでいたんです。やっている音楽がネタ要素の強いものが多いので、パッケージングしてしまうと鮮度が落ちるんじゃないかという危惧があり、なかなか踏み切れなかった。ただ、たまアリでのライブは長年目標にしていたもので、そこを目指してやってきたスタイルの集大成として、ひとつ形に残していいんじゃないかと思えたんです。だから、たまアリは最初から映像化するぞと決めて挑んでいたので、それを念頭においてライブの演出を考えたともいえます。どんなライブ映像がいいんだろうと、西野カナさんや関ジャニ∞さんなど、先輩方の映像をたくさん観させていただきました。どういうことが映像映えするのか、かなり研究をして、それで前々回のテーマ“ライブの定番”でもお話しした、アリーナライブといえばトロッコやセンターステージが定番で、それを自分らしくやろうという発想にたどり着きました。できあがった映像は、編集にも細部まで僕のこだわりが詰まっています。繰り返しになりますが、僕のライブはネタ重視。そのネタの面白さが伝わらなくては意味がない。例えばトロッコがコースをわざと逆走するシーンでは、きちんと逆走感が出てないと意味がない。そうすると、もっとわかりやすいカメラポジションのものに変えてほしいとお願いしたり、僕の表情を伝わりやすく抜いてほしいと言ったり。他のミュージシャンの方々はどれくらい編集に細かく指示を出すのでしょうか。人によりけりだと思いますが、細かい方はけっこう細かく、ここはこの表情を使ってほしいとか、こっちのアングルを使ってほしいとかあるようです。やはりアーティストですから、こう見せたいというこだわりがあると思います。ちなみに僕は、左の目だけ二重で顔は左半分のほうが男前です。だから、みなさんから見て右(上手)側からのほうがイケている。でも、僕はネタ重視なので、面白ければ、イケてない側からのショットでも迷わず使います。そこが逆にこだわりです。でも、上手側が確実にイケメンなので、そこはDVDを観てみなさんでぜひ堪能してください。おかざきたいいく12/15、Zepp Fukuoka「ベリーグッドマンへの道 ツアー2019~武者修行編~」に出演。来年2/11、エディオンアリーナ大阪で、ワンマンライブ「OKAZAKI ROCK FESTIVAL 2020」開催!※『anan』2019年11月20日号より。写真・小笠原真紀ヘア&メイク・村田真弓文・梅原加奈(by anan編集部)
2019年11月17日岡崎体育の連載「体育ですけど、オンガクです」。今回のテーマは「イントロ」です。イントロとは曲の前奏部分ですね。最初の導入の部分でこれをどういう塩梅で作るかというのはとても難しいところ。曲の気分を伝えないといけないので、こだわりが必要なんですが、あくまで最初の出だしですから、本編が始まる前にあまりに凝りすぎて長くなってもいけない。個人的な感覚で言うとイントロが40秒以内くらいがちょうどいいんじゃないかなと思いますね。あまりにも長いと“それ、いる?”と思ってしまいます。でも、イントロの長さに美学を持ってやっているアーティストもいらっしゃると思うので、まあ一概には言えないところでもあります。僕の場合、頭から順番に曲を作っていくので、最初にイントロを手がけます。イントロを作るときに気をつけているのは、やっぱり期待感を持たせること。ライブなんかで、ギタリストがイントロのギターリフを弾くと客席が「きたーーーーっ!」と沸くシーンとかあるじゃないですか。あれはやっぱりゾクゾクするほどかっこいい。そんな印象的なイントロを作りたいなといつも思ってます。あと、イントロは当然ながら楽器がメイン。僕は、サビと同じコードを使ってイントロを考えることが多いですが、人が歌うサビとは違い、イントロでは人の声域では出ない高い音や低い音を使うことができます。盛り上げるならやっぱりキーの高い音を入れると、高揚させるような雰囲気が出る。高めのシンセの音を使ってガツンと盛り上げるイントロが僕は得意かもしれません。個人的に好きなイントロで真っ先に思いつくのが、ヘヴィメタルバンドのスリップノットの「Surfacing」。高い、引っ掻き音みたいな、叫び声のようなギターリフが印象的です。爆弾でも落ちてくるんちゃうか、というような不穏な空気感でばくばくと心拍数が上がる。それが音楽的興奮と結びついて、高揚感を煽られます。また、それとは真逆でしっとりした楽曲は低めの、落ち着いた音を使ったイントロが印象に残ります。僕の楽曲だと「鴨川等間隔」とかそっち側かなと。ちょっと切なめなギターリフが繰り返される感じがすごくいいんですが、これは実は、知り合いのギタリスト、クズノくん(the PARTYS)が考えてくれたものなんです。あのイントロあってこその曲だと思うので、彼のメロディリフを作るセンスがめちゃくちゃ活きた一曲だといえます。ぜひイントロに注目して聴いてみてほしいです。おかざきたいいく初の映像作品である、6/9のたまアリでのワンマンコンサートのDVD&Blu‐rayが発売中。来年2/11、エディオンアリーナ大阪で、ワンマンライブ「OKAZAKI ROCK FESTIVAL 2020」開催!※『anan』2019年11月13日号より。写真・小笠原真紀ヘア&メイク・村田真弓文・梅原加奈(by anan編集部)
2019年11月12日岡崎体育の連載「体育ですけど、オンガクです」。今回のテーマは「ライブの定番」です。さいたまスーパーアリーナではライブハウスやホールではできない、アリーナクラスのアーティストがいつもやる「ライブの定番」を僕流に真似ようと思ってライブ構成を考えました。アリーナでのライブといえば、センターステージとトロッコは欠かせないだろうと、僕も用意しました。でも、花道が平均台なみにめっちゃ細いとか、センターステージに飾ってあるのがお花…と思いきや“えのき”とか、トロッコで回っているときに歌う曲が誰も知らない新曲でお客さん全然ノれないとか…定番をなぞりながらあえて外す面白さを岡崎体育らしく演出したつもりです。いつもの僕のライブでの定番というと、MCで「どこから来た?」と聞くことでしょうか。これは、はっきりいってマーケティングとしてやっていますね。とくにフェスなんかでは、どういう客層か統計をとるために必ず聞くようにしています。それによって急きょセトリを変えたりすることもあります。岡崎体育の今後の活動に活かせますから、これは大事な情報収集としてこれからも必ずやっていきたい。みなさんも、ライブで僕に聞かれたら正直に答えてくださいね。それとタオルいじりも定番ですね。ライブでは、そのアーティストのタオルを持ってくるのが通例ですが、僕はめちゃくちゃ目がいいので違うミュージシャンのタオルがあると目に入ってくる。それをいじっていたのがいつしか定番となりました。最近は、ミュージシャンどころかプロ野球選手とかサンリオのキャラクター、ポムポムプリンのタオルまで持ってくる人がいます。そこで「おい、誰がポムポムプリンやねん!」と、客席とコミュニケーションするのが楽しいです。あとは「次が最後の曲です」のタイミングで客席が「えー」となったときに発動する「ちょっと、それ」「どっちのえー!」というコールアンドレスポンス。これは最後の1曲と言うとお客さんは必ず「えー(残念)」となる。でも決まっていることだしアーティストは「うれしいけど、ごめんね」としか言えない。で、そのまま曲に入るとお客さんは「えー(残念)」という気持ちを引きずったまま、最後の曲になってしまいますよね。これはもったいない。そこでいったん、残念な気持ちをリセットしてくれるコールがあればと思い、生まれたもの。僕が始めたものですが、今ではマキシマム ザ ホルモンやヤバTも使ってくれています。おかざきたいいく6/9、たまアリで行われたワンマンコンサートのDVDとBlu-rayが発売中!来年2/11、エディオンアリーナ大阪で、ワンマンライブ「OKAZAKI ROCK FESTIVAL 2020」開催!※『anan』2019年11月6日号より。写真・小笠原真紀ヘア&メイク・村田真弓文・梅原加奈(by anan編集部)
2019年11月04日岡崎体育の連載「体育ですけど、オンガクです」。今回のテーマは「本名と芸名」です。みなさまご存じかと思いますが、僕も芸名です。岡崎は、MC業をやっていた母が芸名として使っていた名字からとりました。本名の「岡」に「崎」をつけたのは母が所属していた事務所の社長さんだそうです。「体育」は、名前らしくない名前がよくてつけました。とても気に入っています。何がいいかというと、検索がしやすい。僕の名前は他の方とかぶることもないですし、略称にもならないので「岡崎体育」だけで検索をかければ、すぐに僕の情報にヒットするし、僕が検索してもみなさんのコメントにすぐにたどり着きます。キーワードとしてトレンドに乗りやすいのもいい。それは、とくに戦略として考えていたことではないんですけれど、結果的にいい名前だったなと思ってます。ファンの方々は「体育くん」とか「体育さん」と呼んでくれます。ミュージシャン仲間は「岡ちゃん」とか「岡くん」。それは本名の「岡」からなのか、岡崎体育の頭文字の「岡」からなのか、そこはなんかよくわかりませんが、まあ僕のアイデンティティは公私ともに“岡”にあるということで間違いないのかなと思います。ひとつ名前に関してこだわりがあるとすると「岡崎体育」の表記の仕方です。僕の中で「岡崎体育」はひとつのワード。名前というよりもプロジェクト名なんです。だから、つながっていないといけない。「瑛太」さんと同じシステムと考えていただければ分かりやすいと思います。でも、よく楽屋前とかに貼ってある名前は「岡崎 体育様」と、「岡崎」と「体育」の間に半角スペースが入っている。「瑛太」の「瑛」と「太」の間に半角スペース入れますか?入れないですよね。「岡崎体育」もそれと同じ扱いにしてほしいんですけど、なかなか分かってもらえません。雑誌などでプロフィールを書いていただくときも、平仮名で「おかざき・たいいく」と書かれてしまうけど、それも「・」は必要ない。実はこのananの連載でもプロフィールに「・」が入っていましたけど、今週号から取ってもらうことにしました。先週のバックナンバーとぜひ比べてみてください。でも、マネージャーは僕のことを「体育さん」と呼び、ディレクターは「岡崎くん」と呼ぶ。もっとも信頼を置く身近なスタッフさえ統一ができてないので、ま、みなさんには名前覚えていただけたら結局どっちでもええです。おかざきたいいく6/9、たまアリで行われたワンマンコンサートのDVDとBlu‐rayが、10/30に発売!来年2/11、エディオンアリーナ大阪で、ワンマンライブ「OKAZAKI ROCK FESTIVAL 2020」開催!※『anan』2019年10月30日号より。写真・小笠原真紀ヘア&メイク・村田真弓文・梅原加奈(by anan編集部)
2019年10月27日『パルパライソの長い坂を下る話』(2017年)で岸田國士戯曲賞を獲得した神里雄大。彼が率いる岡崎藝術座が、受賞後第1作となる新作『ニオノウミにて』を1月11日(土)から19日(日)まで横浜・STスポットで上演する。ペルー共和国で生まれた神里は、「移動」や「越境」をする人々をテーマにし、実際にさまざまな場所へと出かけ、話を聞くことから作品づくりをはじめる。前作『パルパライソ〜』は、アルゼンチンに約1年間滞在してつくられ、アルゼンチンやブラジルの俳優たちをキャステイングした全編スペイン語の作品だった。今作のタイトルにある「ニオノウミ」とは、琵琶湖のこと。神里自身が実際に琵琶湖で釣りをし、外来魚問題に触れ、そしてその問題に対するさまざまな立場の人の話を聞いてつくられた作品だ。作品のサイトでは、「飲み屋で出会った釣り好きのオッチャン」の話として、前回の東京オリンピックの頃、ブルーギルが日本に持ち込まれた話などが語られている。また、琵琶湖に浮かぶ小さな島を舞台にした能「竹生島」も参考にしたという。今作に際し、「俳優経験不問」で出演者を募集していた神里。結果、浦田すみれ、重実紗果という俳優、ダンサーに加え、舞台映像を担当しつつ俳優としては初舞台となる嶋田好孝がキャスティングされた。元号が変わり、東京オリンピックを控えるこの時期に、そして台風で治水がかつてなく注目されたこのタイミングで、日本でもっとも大きな湖の物語が語られようとしている。文:釣木文恵
2019年10月25日岡崎体育の連載「体育ですけど、オンガクです」。今回のテーマは「ヒャダインさん」です。ヒャダインさんは、僕がデビュー前からむちゃくちゃ背中を追いかけている方です。自分が大学生のころからニコニコ動画の投稿などネットの世界では名を馳せていて、当時からすごく刺激を受けていました。ヒャダさん(普段お呼びしている呼称)が『情熱大陸』に出演された時には録画して、何度も何度も繰り返し見ました。ちょうど僕もひとりで本格的な音楽活動を始めようと決めた時だったので、ヒャダさんがどんな機材を使っているのか、どんな環境で制作をされているのか、すべて知りたかった。20回以上、見たんじゃないかな?何を言っていたかもほぼ覚えています。ヒャダさんの何がすごいかというと、タイアップや提供曲での寄り添い方。ももいろクローバーZなどのアイドルやアニメのテーマソングなど、幅広く楽曲提供をされているヒャダさん。クライアントや依頼してきたアーティストが求めているものや、いま必要なものは何かをすぐにのみ込んで、最適な形でアウトプットできる能力は本当にすごい。僕も制作者としてはクライアントに寄り添うタイプなんですけど、でもそれは水面下で下調べをしまくって、がんばってがんばって、やっと寄せて作れている感じ。ヒャダさんのようにスパスパとやってのける方にはリスペクトしかありません。ずっと憧れていたヒャダさんに初めてお会いしたのはデビューしてすぐのころ。日テレの『PON!』に出演した時、レギュラーだったヒャダさんの楽屋にご挨拶にいきました。リリースしたばかりの『BASIN TECHNO』を持っていくと、「もうタワレコで買ったから」と特典のシールまで見せてくれた。それから共演の機会も多く「終わったらごはんいこうよ」と誘ってくださって公私ともに仲良くさせていただいています。プライベートでお話をする時はずっと僕が質問しています。ほぼ音楽のことばかり。そうするとすごく丁寧に説明してくれて、話を聞いていて勉強になることばかりです。音楽に向かう姿勢もしっかりされていて、制作は日中に行うと決めているとか、ダラダラ徹夜で作業している僕からすると目から鱗。バラエティ番組に出ていたりするし、すごくポップな存在に見えますが、ガチですごいプロデューサーです。2000年代トップクラスの才能をお持ちなのに、音楽以外の話をするとネガティブでこじらせ男子な一面も見えて、そのギャップもまた面白いんです。おかざき・たいいく6/9、たまアリで行われたワンマンコンサートのDVDとBlu‐rayが、10/30に発売!来年2/11、エディオンアリーナ大阪で、ワンマンライブ「OKAZAKI ROCK FESTIVAL 2020」開催!※『anan』2019年10月23日号より。写真・小笠原真紀ヘア&メイク・村田真弓文・梅原加奈(by anan編集部)
2019年10月20日岡崎体育の連載「体育ですけど、オンガクです」。今回のテーマは「東京進出」です。ついに東京に新居を構えました。東京暮らしはとても快適です。これまでもずっと東京と京都を往復して仕事をしていたので、急に東京に馴染めと言われたわけでもなく、逆に仕事終わりで新幹線に飛び乗り、遠距離移動する必要がない分、とても楽になったといえます。しかし、日々の生活を始めてみると、改めて実家のありがたさを感じます。布団のシーツを替えるのはこんなに面倒くさいんや、というのも初めて知りましたし、ちょっとしたゴミを放置しておくと、僕が片付けない限りそのゴミはずっとそのままです。実家だったら誰かが捨ててくれるのに、もう捨てるのは僕以外にいません。家族に家事をやってもらっていた分、僕は音楽に没頭できていたんだなと痛感しましたね。たまアリという大きな夢を叶えられたのも、この実家のサポートがあったからこそです。これからは、掃除や洗濯、料理など家事をやらないといけないので、音楽を作る自由な時間はかなり減ってしまうと思います。東京に出てきて、自由な音楽環境が手に入ったんじゃないかとみなさんは思うかもしれませんが、意外にも出てきたことで減りましたね。家事しないといけないんで。ミュージシャンなんだし、東京でもっと浮かれた暮らししてもいいんじゃない?と思う方もいるかもしれません。でも、僕はきちんと自分で生きていく力を身につけたい。“自立”したいんです。家のことも、仕事もきちんとできるバランス感覚を養うための東京進出です。だから、無駄な出費はしたくないし、自分でできることは自分でしたい。今も、食費は2万円以下におさえたくて自炊をしています。外食もしないし、コンビニで出来合いのものも買わない。安売りのパスタを買ったり、ふるさと納税でいただいたお米券でお米を買ったりしています。仕事場でお弁当が出たら貰って帰るというのも徹底してやっていますね。食費浮くんで。ミュージシャンって生活感出さない方が多いし、実際に外食しかしないとか、月に何十万も食にかけているという人もいます。そんな中で、岡崎体育は節約好きを公言するミュージシャンでいときたいと思います。好きなミュージシャンがMCでそういう話したら親近感あっていいと思うんですけど、どうですか?「昨日、サミットで茄子が安くてさー」とか話してたら、めっちゃかわいらしいと思うんですけどね。おかざき・たいいく6/9に、たまアリで行われたワンマンコンサートのDVDとBlu‐rayが、10/30に発売に!来年2/11、エディオンアリーナ大阪で、ワンマンライブ「OKAZAKI ROCK FESTIVAL 2020」開催!※『anan』2019年10月16日号より。写真・小笠原真紀ヘア&メイク・村田真弓文・梅原加奈(by anan編集部)
2019年10月13日岡崎体育の連載「体育ですけど、オンガクです」。今回のテーマは「ライブ写真」です。ミュージシャンは写真を撮っていただく機会がなにかと多いです。アーティスト写真とかジャケット撮影、雑誌などの取材もあります。なかでもミュージシャンだけにある撮影といえばライブ写真じゃないでしょうか。ライブ中のミュージシャンをどれだけかっこよく撮るかというのは難しいことだと思うんです。大きい会場でのライブは、ゲネプロ(リハーサル)があるのでライブ全体の流れを理解することもできますが、いわゆるライブハウスやフェスなどでは、たいてい事前の打ち合わせというのがありません。時にはカメラマンがセットリストすら知らされていない場合もあると思います。そんな中で、ここぞという瞬間を逃さないというのはすごいこと。ミュージシャンのことを深く理解していないと撮れないと思います。ミュージシャンとカメラマンは信頼関係が必須。それは、作品と作品のぶつかり合いだからやな、と僕は思います。写真と音楽、それぞれの作者同士ですから。互いの才能を認め合っていればいるほどいいライブ写真に仕上がるんだと思うんです。…とは言いつつも、僕はライブ写真を撮っていただくのがすごく苦手。ライブ中は汗をかきまくるんで、どのアングル、どの瞬間も、びちゃびちゃなんですよね。びちゃびちゃだとどうしても小汚くて、かっこよくないですよね。…残念です。でも、そんな僕にもこの方、とリスペクトしているフォトグラファーがいます。デビュー以来、僕のアーティスト写真をずっと撮影してくださっている神藤剛さん。モンゴルで撮った最新のアーティスト写真も神藤さんの撮影です。僕はヒヨコ体質なもので、最初に見たものを“親”と思うところがあります。仕事仲間も友達も、長くずっと同じ顔ぶれでいたい、コロコロ変えたくないんです。写真も、最初に神藤さんにお願いしたので、「もうこの方じゃないとイヤ」になっています。実際に、神藤さんの撮影スタイルは僕にすごく合っています。よく撮影で「いいよ、いいよ!」とか「かわいいね!」とか、めちゃくちゃ褒めながら撮る人いますが、僕、アレ苦手です。被写体のテンションを上げたいのかもしれませんが、僕は言われなくても最高のポージング、表情をとることができるので、必要ないんです。神藤さんは、いつも静かに撮って「いいの撮れました」と見せてくれて、ちょうどいい感じなんです。おかざき・たいいく6/9に、たまアリで行われたワンマンコンサートのDVDとBlu‐rayが、10/30に発売に!来年2/11、エディオンアリーナ大阪で、ワンマンライブ「OKAZAKI ROCK FESTIVAL 2020」開催!※『anan』2019年10月9日号より。写真・小笠原真紀ヘア&メイク・村田真弓文・梅原加奈(by anan編集部)
2019年10月05日岡崎体育の連載「体育ですけど、オンガクです」。今回のテーマは「令和に流行る音楽は?」です。時代は令和です。でも、体感としては令和の時代に生きているという感覚はまったくないですね。音楽業界を見回してみても、令和になって何か大きな変化があったか、というとそういうものも感じないですし、平成の終わりころから変わらずにずっと続いている感じです。でも、きっとそういうものなんでしょうね。年号が変わったことで世の中は新しい時代がきたと思っているけれど、実際に変化が形になるのはもう少し先のことなんじゃないでしょうか。機運が熟するのには時間がかかる。平成を代表する歌姫、安室奈美恵さんがデビューしたのも平成4年のことです。時代が変わったという大きな区切りは確実にあるので、その時代の象徴は必ず登場すると思います。で、それが何になるかは、今は正直予想したくない。僕も驚きたいですから。うわ、こんなんきたんやってびっくりしたいです。…って、びっくりしている場合じゃないですよね。その時代の象徴を作る可能性は僕自身にもあるわけで。センセーショナルな時代の流行を作るのは岡崎体育かもしれない。…それはその通りなんですけど、でも僕はぶっちゃけそういうタイプではないと思う。自分が時代をパイオニアリングすることはないと思うし、どちらかというと、僕はそれに乗っかりたいタイプです。流行っているものをいじったり、ひと口かましてくれ!とやっかんでいるのがちょうどいいポジション、というのが正直なところです。今のところでいうとソロアーティストの方が注目を集めていますよね。女性だとあいみょん、男性だと星野源さんや米津玄師くん。でも僕が思うに、何か新しい流れを作るのはそういう正統や本流のところ以外のような気がします。違う畑の、レールの外から道ができてくるのが令和の時代なんじゃないでしょうか。ユーチューバーとかティックトッカーとか、そういう場所で知名度がある人が音楽もやって新しいヒットが生まれるんじゃないかなと。あとは、業界自体がボーダーレス化していますよね。アイドルも国籍混合のグループが多数登場しています。韓国、中国、タイなどアジアと音楽業界は共有されるようになっていきそうです。それ狙って、岡崎体育はソニー・ミュージックのモンゴル支社を立ち上げたいと思います。アイドルの原石探し出して、日本発信のモンゴルアイドルを仕掛けたいですね。モンゴルと日本の懸け橋になれたら最高です。おかざき・たいいく6/9に、たまアリで行われたワンマンコンサートのDVDとBlu‐rayが、10/30に発売に!来年2/11、エディオンアリーナ大阪で、ワンマンライブ「OKAZAKI ROCK FESTIVAL 2020」開催!※『anan』2019年10月2日号より。写真・小笠原真紀ヘア&メイク・村田真弓文・梅原加奈(by anan編集部)
2019年09月30日岡崎体育の連載「体育ですけど、オンガクです」。今回のテーマは「民族音楽」です。前回、アーティスト写真の撮影でモンゴルに行ったと書きましたが、現地の伝統的な音楽を鑑賞する機会がありました。モンゴルの民族舞踊や馬頭琴の演奏、2つの音を同時に発声する独特な歌唱法のホーミーなどとても興味深かったです。民族音楽のエキゾティックな響きはとても刺激的です。ミュージシャンはそういうものにとても敏感だと思います。旅先などで出合った現地の音楽に触発されて、自身の制作に影響されるなんて話もよく聞きます。僕ももしかしたら、次のアルバムで馬頭琴の音を使ったり、ホーミーの歌い方を取り入れているかもしれません。あの難しいと言われるホーミーを奇跡的に習得できたらの話ですけど…。実は僕自身、民族音楽や楽器には小さいころに触れてきた記憶があります。というのも、僕が通っていた小学校が音楽にとても力を入れていて、世界中の音楽に触れる機会を作っていたんです。音楽準備室もめちゃくちゃ広くて、いわゆる金管楽器や和太鼓だけじゃなく、インドの太鼓のタブラや西アフリカがルーツの打楽器タンボールなんていうかなりマニアックな民族楽器まで揃っていた。実家には小4のころにタンボールを演奏するホームビデオが残っていると思います。秋には音楽発表会があって、学年ごとに様々なテーマで披露します。小5のときはお題が東北で「会津磐梯山」を歌って踊りました。あとはバンブーダンスやハワイアンダンスとかも。そんな音楽体験の中でとくに記憶に残っているのは、バリの民族音楽「ケチャ」をやった授業。「ケチャ」といえば今やアイドルのヲタ芸として知られていますが、僕がやったのはそれとはまったく違うガチのケチャです。いま思うと「ケチャ」を題材に取り上げるなんてめっちゃ攻めてる授業でええな!と思いますが、当時は「ククチャク チャク クチャ ククチャク チャクチャク」とかをクラスメイトとずっと繰り返し合唱するというのがなんか恥ずかしくて、照れながらやったのを覚えています。世界中には様々な音楽があり、その存在を教えてくれ触れさせてくれたのはありがたいことだったなと思いますし、僕の音楽制作にも少なからず影響を与えていると思います。岡崎体育の音楽って、なんでもアリだし間口が広いと思う。いろんな国の音楽、そこにしかない楽器の音色やリズムなんかもこれからどんどん取り入れていきたいと思います。おかざき・たいいく6/9に、たまアリで行われたワンマンコンサートのDVDとBlu-Rayが、10/30に発売に!来年2/11、エディオンアリーナ大阪で、ワンマンライブ「OKAZAKI ROCK FESTIVAL 2020」開催!※『anan』2019年9月25日号より。写真・小笠原真紀ヘア&メイク・村田真弓文・梅原加奈(by anan編集部)
2019年09月23日岡崎体育の連載「体育ですけど、オンガクです」。今回のテーマは「海外で仕事」です。新しいアーティスト写真の撮影などで7月下旬にモンゴルへ行ってきました。岡崎体育として、初の海外。僕、個人としても大学の卒業旅行以来なので、ほぼ10年ぶりの海外。もちろん、モンゴルは初めてです。飛行機は苦手ですが、日本から5時間ほどですし、時差も1時間程度しかなく、しんどさはほとんど感じませんでした。ただ、ご飯大好き和食党の僕には、主食が羊肉とパンであることと、温水洗浄便座がほとんどないモンゴルはなかなかのアウェイでした…。アウェイと思いながらも、僕の容姿や骨格的にはかなり大陸の雰囲気を備えているので、民族衣装をまとい、馬に乗って草原を駆ける姿は、かなりの本物感があったと思います。現地の方もその馴染みっぷりに驚いていましたし、僕もすごく自分のルーツを感じてしまいました。でも、帰る場所はここではない。やっぱり宇治の実家がいいと思いました。初めての海外でわかったことは、ミュージシャンにとって、自分が活動している国以外にいるというのは居心地がいいんだなということ。僕みたいな三流ミュージシャンでも、日本にいれば気づかれてしまいます。僕は自分のことでヒソヒソ話をされるのがすごく苦手なので、人の多い場所などに行くときは帽子を深くかぶって、コソコソとしてしまう。でも、モンゴルではそういうことを一切気にせずに、堂々と素のままでデパートでおみやげを買ったり、市場を歩いたりできた。よくミュージシャンが海外でレコーディングをするとか聞くと、調子にのってるな…とやっかんでいましたが、今回その理由がよくわかりました。レコーディングのような集中したい時期などは余計なストレスがかからない場所に行きたい。精神的に休まる場所に行きたいから、日本を出るのだと。でも、僕は実家で楽曲制作ができてしまうし、海外ツアーをするにもネタ曲が日本語以外だと通用しないと思うので、なかなか国外に出るのが難しいですが、今回、せっかくモンゴルに連れていっていただけたので、またMV撮影とか写真撮影で海外に行けたらいいなと思います。でも次にハワイとか行ったら、岡崎体育おもんないと言われてしまいそうで緊張します。次も“そこ行くんか!?”というところに行って、みなさんをびっくりさせたいと思います。おかざき・たいいく12/15(日)、Zepp Fukuoka「ベリーグッドマンへの道 TOUR 2019~武者修行編~」に出演。来年2/11(火)、エディオンアリーナ大阪(大阪府立体育会館)でワンマンコンサート開催!※『anan』2019年9月18日号より。写真・小笠原真紀ヘア&メイク・村田真弓文・梅原加奈(by anan編集部)
2019年09月14日岡崎体育の連載「体育ですけど、オンガクです」。今回のテーマは「路上ミュージシャン」です。京都は路上ミュージシャンが多いんだそうです。それは、投げ銭をしてくれる人がたくさんいるからだそうで。海外からの観光客もいるので、みなさん温かい目で路上ミュージシャンを見てくれているのかもしれません。かく言う岡崎体育は、路上で歌うということを今まで一度もしたことがありません。路上からキャリアをスタートさせたミュージシャンの方ってけっこう多いと思うので、これ、なかなかぶっちゃけて言うのが難しいんですけど…僕は路上で歌うのは、否定派です。インディーズ時代からライブハウスで活動をしていて、お客さんが呼べないとノルマといって2万とか3万とか演者がライブハウスにお金を払うんです。それでも、これしか方法がないからリスクを負ってライブ活動に励んでいたんです。でも、路上で歌っているだけの人らは、何もリスクを負ってない気がして。確かに経費はゼロ円です。さらに、多くの知らない人に聴いてもらうこともできる。でも、道路交通法にはたぶんですけど違反しています。やはり、ルールは守らなあかん。そう思うわけです。一方で、海外のストリートでジャズミュージシャンがセッションをしていたり、地下鉄の駅でサックスを吹いていたりとかいうのはええなあと思うわけです。あと、先日観た、星野源さんの楽曲にMPCプレイヤーとして参加しているSTUTS(スタッツ)くん。彼がNYのハーレムでゲリラライブをしている動画なんかも、かっこええなあと素直に思えるんです。この違いは何なんやろと考えると、純粋に音楽を楽しんでいたり、通りゆく人に音楽を提供したいという気持ちからやっているものには、そんなに抵抗がない、なんなら、めっちゃいいと思えるのかもしれない。なんか下心が見えると急に醒めるというのがあるかも。「偶然、通りかかったレコード会社の敏腕ディレクターの目にとまり、瞬く間にデビューが決まった」みたいなエビで鯛を釣るような話はそうそうありません。路上で広めたい気持ちもわかるけど、まずはちゃんとノルマ払ってライブハウスですべきでは、と思うんです。または、今の時代、ライブの生配信ができるSNS環境もめちゃくちゃ充実している。そこにこそ、たくさんのリスナーが待っていると思う。道端で歌ってスターダムを目指すより、インターネットで世界中とつながるほうがよっぽど早いと思います。おかざき・たいいく12/15(日)、Zepp Fukuoka「ベリーグッドマンへの道 TOUR 2019~武者修行編~」に出演。来年2/11(火)、エディオンアリーナ大阪(大阪府立体育会館)でワンマンコンサート開催!※『anan』2019年9月11日号より。写真・小笠原真紀ヘア&メイク・村田真弓文・梅原加奈(by anan編集部)
2019年09月04日岡崎体育の連載「体育ですけど、オンガクです」。今回のテーマは「緊張」です。僕はライブ前だとかテレビの生放送、ドラマの撮影現場など、みんなが緊張するやろな~という場面でも意外と緊張しません。テレビの生放送では普段通りにいすぎて「岡崎体育、やる気ない」などと叩かれてしまうほど、いつでもけっこうニュートラル。じゃあ、そんな僕がどんなときに緊張してしまうかというと、女性と対峙したときです。この間も、ミュージシャン仲間の阿部真央ちゃんと久しぶりに会って、めちゃくちゃ緊張してしまいました…。彼女とは、同い年だし、彼女の楽曲に参加したこともあるし、僕のラジオにも出演してもらってる。はっきり言ってめちゃくちゃ仲いいはずなんですけど、会った瞬間から緊張モードを発動してしまいました。自分で言うのもなんですが、とても気持ち悪い感じだったと思います。なんでそうなってしまうかというと、必要以上に気を使ってしまうからなんですよね。変なふうに思われたらイヤだなとか、僕の言葉で傷つけてしまったらどうしようとか考えて、それで頭の中で「何を言うべきか」と言葉を練りまくってしまい、結果、モジモジしてばかりいて、気の利いたことも言えないまま、汗ばかりかきまくる岡崎体育というのが出来上がってしまうんです。それで、あとでひとり家に帰って反省するんです…。でもこれは、対女性ミュージシャンや対アイドルだけに発動するわけではなく、近所のスーパーでバイトしていたころからそうなんです。買い物に来た同級生に「久しぶり」と声かけられてもしどろもどろになっていたので、ずっとそんな感じです。でも、なんかそれでええかなと思っている自分もいます。とくに克服したいとも思っていません。なぜなら、チヤホヤされるだけの芸能人になんて僕はなりたいとは思わないからです。全然、派手に遊ぶことへの憧れとか願望はないですね。ミュージシャン仲間でも、飲み会の席に「女の子も呼ぼうよ」と言う人がたまにいます。でも僕は、女の子来たら緊張するし、仲間内だけでしか話せないこともあるから、なんか面倒やなと思ってしまう。男だけで気楽に飲んでるほうが楽しいやん、と。だから、僕はこれからも女性トラブルとかないでしょうね。たくさんの女性とお付き合いしたいとも思っていないので。好きな人は一人いればそれで十分。いずれ結婚もすると思いますけど、伴侶となる人が一人いてくれればそれでいいと考えてます。おかざき・たいいく6/9に行われた、たまアリのワンマンライブが、8/31(土)21:00~、TBSチャンネル1でTV初放送。来年2/11(火)、エディオンアリーナ大阪(大阪府立体育会館)でワンマンライブ開催!※『anan』2019年9月4日号より。写真・小笠原真紀ヘア&メイク・村田真弓文・梅原加奈(by anan編集部)
2019年09月01日岡崎体育の連載「体育ですけど、オンガクです」。今回のテーマは「弾き語り」です。僕、「弾き語り」という言葉を本当に5年くらい前まで、まるで理解していなかったんです。僕の中ではギター漫談とかギターを持って“しゃべっている(=語っている)”スタイルを「弾き語り」というものだと考えてました。だって、みんな歌ってるやん、と。本来の言葉の意味でいえば「弾き唄い」のほうがしっくり合っていると思うんですけど。さらにもっとツッコまさせていただくと、一般的に「弾き語り」といえばギターやピアノを弾きながら歌っていることを指しますよね。でも、バンドで演奏していたって、ギターがメインボーカルで弾きながら歌っていたら、それは弾き語りになるのではないか?その辺、疑問に感じてしまいます。とはいえ、僕なんかはパソコンに入れている楽曲を「ポン」と押して歌っているだけなので弾き語りじゃないし、もっとはっきり言えば単なるカラオケですから。僕のライブなんて、おっさんがカラオケ流して歌っているだけなので、本来偉そうなことは何も言えません。ライブでお題をもらってその場で歌う即興ソングをするときなどは、僕もキーボードでいわゆる「弾き語り」をしますが、できてもそのレベル。楽器1本だけを携えてする、みなさんが想像するような弾き語りライブは、デビュー前から振り返っても、やってみようと思ったことさえないです。大阪で何回か開催されているライブイベント「そこから奏でまSHOW!」では、奥田民生さんやYO-KINGさんなどギター1本で勝負しているみなさんとステージを共にして、めちゃくちゃかっこいいな、といつも思います。ギターが最高の武器に見えて、その瞬間だけは俺も練習しよう…となるんですけど、家に帰ると、やっぱ面倒やな…打ち込みのほうが俺の味がでるし…と思い直すというのを繰り返しています。1つの楽器と歌だけで聴かせることって、確かな技術や実力がないとできないと思います。ギターのコードと歌のメロディだけだと曲の本質がそのまま伝わるし、歌声の良し悪しもダイレクトにわかる。そして、むき出しにされるのは曲だけじゃなくて、アーティストの魅力もそうですよね。シンプルな分、ステージとの距離もより近く感じられると思います。だから、みんな「弾き語りライブ」が好きなのかな。その感覚はわかります。でも、岡崎体育はこれからも基本、パソコン1台です。おかざき・たいいく6/9に行われた、たまアリのワンマンライブが、8/31(土)21:00~、TBSチャンネル1でTV初放送。来年2/11(火)、エディオンアリーナ大阪(大阪府立体育会館)でワンマンライブ開催!※『anan』2019年8月28日号より。写真・小笠原真紀ヘア&メイク・村田真弓文・梅原加奈(by anan編集部)
2019年08月25日岡崎体育の連載「体育ですけど、オンガクです」。今回のテーマは「これからの夢」です。デビュー以来、僕の目標は「さいたまスーパーアリーナでの単独公演」でした。なので、それを達成したら表舞台から引退する気だったんです。だって、田舎から出てきたビジュアルがいいわけでも歌がうまいわけでもないヤツが、さいたまスーパーアリーナで1万8000人のキャパを埋めたわけですから、もうそこまでできたら十分やろと思っていたんです。そのあとは裏方にまわって、好きな曲をネット配信でリリースしたり、プロデュース業をしたり、どちらかといえば気楽な音楽生活を送ろうと決めていました。ですが、岡崎体育としてみなさんに楽しんでもらい、笑ってもらうという充実感を得てしまい、少なからず期待もいただいている。そんな中で、自分の体が悪いわけでも声が出ないわけでもないのに退くというのは失礼なことだと思うようになりました。だから、引退宣言は撤回し、次の岡崎体育としての目標に向かって進もうと決めたんです。もともと、僕はソロ音楽活動をはじめた当初から4つの目標を立てていました。そのひとつが「たまアリのステージに立つこと」。残りの3つはというと「日本一のアイドルを作る」「アルバムを死ぬまでに30枚出す」そして「ひとつのアルバムで10万枚セールスする」というもの。7年間の活動で4つのうち、やっとひとつ達成できたことになります。「アイドルを作る」というのは、どちらかといえばプロデューサー的な夢ですね。パフォーマー岡崎体育とは別の話なのでここでは置いておきます。「アルバム30枚」も還暦くらいまでに叶えられたらええやんと思っていることなのでこれも先の長期的目標。なので、必然的に岡崎体育として直近で、もっとも叶えたい夢は「アルバムの10万枚セールス」。これです。この令和の時代に10万枚売るってことは、どれだけ大変なことなのか。それはメジャーデビューしてからの3年間で、痛いほど理解しているつもりです。でも、困難だからこそ挑戦したい。「いつか、さいたまスーパーアリーナのステージにひとりで立ってライブします」というのも、お客さんが3人きりだったライブハウス時代から言い続けていたこと。10万枚売るのだって、同じことです。言霊に乗せて願い、努力すれば、いつか叶うと僕は信じています。おかざき・たいいくドラマ10『これは経費で落ちません!』(NHK総合 毎週金曜22時~)の第3話(8/9放送)に出演。来年2/11(火)、エディオンアリーナ大阪(大阪府立体育会館)でワンマンコンサート開催!※『anan』2019年8月14日‐21日合併号より。写真・小笠原真紀ヘア&メイク・村田真弓文・梅原加奈(by anan編集部)
2019年08月19日是枝裕和監督長編14作目となる、母と娘の愛憎渦巻くドラマを描いた最新作『真実』より、待望の特報映像が公開された。様々な家族の形を描いてきた是枝監督が、新しい家族の形を映し出す『真実』。国民的大女優のファビエンヌが、「真実」というタイトルの自伝本を発表したことから、次第に母と娘の間に隠された、愛憎渦巻く”真実”が炙り出されていく物語。到着した特報映像では、カトリーヌ・ドヌーヴ演じる大女優ファビエンヌが暮らす大きな家の庭に、大きな荷物を抱えて歩くファビエンヌの娘リュミール(ジュリエット・ビノシュ)と、夫ハンク(イーサン・ホーク)、そして、本作のために是枝監督がフランスで自ら見出した孫娘のクレマンティーヌ・グルニエと、幸せそうな若い家族が映し出される。自身の自伝本「真実」の出版祝いのため、久々の娘家族との再会にファビエンヌもは喜ぶ様子を見せるが、一転、自伝本の内容を巡り、「あれは事故よ」「ママを許さない 絶対に」と母と娘のやり取りが始まる。そして物語は、母と娘の嘘と真実が徐々に明らかになっていく。映像ラストには「ママ、あなたの人生嘘だらけね」という本作のキャッチコピーが登場。ナレーションの声も相まって、重厚感溢れる特報となっている。『真実』は10月11日(金)よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開。(cinemacafe.net)
2019年08月16日岡崎体育の連載「体育ですけど、オンガクです」。今回のテーマは「夏休み」です。デビューから3年、ここまで必死で走り抜けてきました。そして夢だったさいたまスーパーアリーナでの単独公演を達成し、僕はちょっとひと休みさせていただくことにしました。この夏は、誠に申し訳ないのですが各フェスへの参加を辞退させていただき、夏フェスは参加ほぼゼロ(先日行われた、エビ中結成10周年記念の“MUSiCフェス”のみ参加しました)。岡崎体育“第2章”へ向けてのシフトチェンジの期間にしようと思っています。なのでお休みとはいっても、制作をしたり今後の展開を練ったりしているので、何もしないでゴロゴロしているわけではありません。やりたいことはいろいろあります。でも、ちょうど時期も夏休みですし、せっかくだから夏休みっぽいこともしてみたい。旅に出るとか。デビューしてから毎日音楽漬けの日々でしたから、正直ちょっと音楽から離れてみたいという気持ちもあります。これはミュージシャンあるあるで、みなさんそういう思いを抱く時期ってあるのではないでしょうか。先日も、仲良くしているLOSTAGEの五味(岳久)さんのレコードショップへ挨拶に行って話をしましたが、最近、胸が熱くなった音楽ってないなあ…と二人でしんみりとなりました。中高生のころのように誰かの新譜を聴いてワクワクしたい、初めて聴く音楽に胸を高鳴らせたい。そんな思いはあるんですが「音楽=仕事」の生活を3年間続けてきて、感覚が麻痺してどこかドライに音楽と向き合うようになってしまったなあという自己反省があります。だから、せっかくのオフですし、ちょっと仕事という意味での音楽とは距離を置いてみて、自分のやりたいことをやってみたいと思います。具体的にどこ行きたいとか、何したいとかはないんですけど、圧倒されるような大自然の中に飛び込んでみたい。オーロラ見るとかそういうやつ。でも、オーロラって飛行機乗って行かないと見られへんやつですよね。僕、飛行機に乗るのが怖いし、機内で寝られへんし、まずそれに挑むことがなかなか難しい。宇治から4駅先くらいのとこで見られる場所ないですかね…。いや、そういうところもあかん。飛行機しんどい、暑いのしんどい、虫しんどいとか、しんどいことが多すぎて、夏を楽しめないきらいがあるので、そういうところも克服する夏にしたいです。おかざき・たいいくドラマ10『これは経費で落ちません!』(NHK総合 毎週金曜22時~)の第3話(8/9放送)に出演。来年2/11(火)、エディオンアリーナ大阪(大阪府立体育会館)でワンマンコンサート開催!※『anan』2019年8月7日号より。写真・小笠原真紀ヘア&メイク・村田真弓文・梅原加奈(by anan編集部)
2019年08月04日岡崎体育の連載「体育ですけど、オンガクです」。今回のテーマは「たまアリを振り返る(後編)」です。前回に続き〈さいたまスーパーアリーナ〉での単独公演のことを振り返ります。現場入りは前日6月8日。たまアリ目の前のホテルを取っていただいて、部屋入ってカーテン開けたらもうたまアリしか見えない、みたいな近さで。めちゃくちゃ会場の圧を感じながらライブ前夜を過ごしました。正直、こんなど真ん前のホテルにアーティスト泊まる?もうちょっとほどよく離れたホテルなかったん?と思いましたが、まあ、これもいい思い出です。でもあまりに近すぎて寝付けず、深夜にたまアリのまわりを散歩してしまいました。寝間着のままで歩く姿は、密着のカメラが回ってたらめっちゃええ画が撮れてそうやな…いう感じで、カメラなんていないのにちょっと気取って歩いてしまいました。当日は大きなトラブルもなく、いつも通りの感じで進みましたね。念願のライブだからとマネージャーと特別な会話をすることも、担当ディレクターと熱い抱擁を交わすとかもなく、エモさは微塵もなかったです。でも、それが僕にとってちょうどよかったです。とはいえ、会場にはいつもよりもたくさんの友達や家族が来てくれて、本当にうれしかったです。シークレットゲストとして演出に参加してくださった藤木直人さんはじめ、いろんな方が「感動したよ」と言ってくれたり、高橋優さんも「ライブ終わってからずっと岡崎くんの曲を聴いているよ」と言ってくれたり。地元の友達も交通費や宿泊代を自腹で払ってわざわざ足を運んでくれた。ライブ後の関係者挨拶でも「泣いた」と言ってくださる方がたくさんいて、今までライブで「思い切り笑った!」と言っていただくことはあったけれど、僕のステージを観て泣いてくれるなんてことがあるんだなと感慨深かったです。僕自身は、ステージでは涙を流さないようにしていましたね。泣きそうな場面はすごくたくさんあったんですけど…。ライブ前、ミュージシャン友達のビッケブランカに「ステージで泣くとダサいぞ」「イチローは引退試合で泣かなかった。だからかっこいいんだ」と言われて。それは「せやな」と思ったので、ぐっと堪えました。でもライブを終えて実家に帰ったら、家族が「たまアリ独演おめでとう」と居間に横断幕を飾って迎えてくれて。それはちょっと泣けました。「独演ってナニ…」と思いましたけど、すごくうれしかったです。おかざき・たいいく6/9に念願のさいたまスーパーアリーナでの単独公演を成功させ、来年2/11(火)にエディオンアリーナ大阪(大阪府立体育会館)でワンマンコンサートを開催することを発表した。※『anan』2019年7月31日号より。写真・小笠原真紀ヘア&メイク・村田真弓文・梅原加奈(by anan編集部)
2019年07月27日岡崎体育の連載「体育ですけど、オンガクです」。今回のテーマは「たまアリを振り返る(前編)」です。ソロで音楽活動を始めてからの7年間、そのステージに立つことを夢みてきた〈さいたまスーパーアリーナ〉での単独公演を6月9日に無事、開催することができました。集まってくれた1万8000人の観客のみなさんには感謝しかありません。この日を迎えるために、僕はとにかく準備を徹底してしようと心に決めました。サッカーなどのスポーツや登山なんかは、どんなに準備しても当日の運や体調、天候などで100%うまくいかないことがある。でも、ミュージシャンのライブにはそれがない。準備をすればするほど、それは成功として返ってくるし、お客さんの満足度は高まる。それなら準備を自分が納得できるまでやろうと決めました。ライブ用の新曲を準備したり、すでにあるネタ曲も今までと同じことをやりたくなかったので、すべてたまアリ仕様に作り直しました。とにかくみんなに楽しいと思ってもらえるアリーナライブにしようと、そればっかり考えました。構想としては1年前くらいからコツコツと練っていたんですが、最初にどうしてもやりたいと思った演出は花道です。ライブ会場に入ったらすでに3つ面白いことがある、というのは以前から公言していたのですが、そのひとつが「花道がめっちゃ細い」というもの。これ、1年前にまず最初にスマホにメモっておいた念願の演出で。でもけっこう気づかれなくて、「岡崎体育のライブに来たけど、花道細すぎ」とかSNSに誰かつぶやいてないかと開演前にチェックしていましたが、全然見当たらなかったです。もうひとつ、花道の先のセンターステージ周縁にエノキが飾ってあるというのはけっこう気づかれていたようですが、花道は盲点だったみたいです。そのほかアリーナ規模でしかできない、火柱があがる特効とかワイヤーアクション、トロッコの演出も考えて実行しました。トロッコは、以前、ゴールデンボンバーさんのライブで公演が全部終わってから4人でトロッコに乗って外周まわるっていうのを観て、これは満足度高くてええなと思って真似させていただきました。先輩のいいところは積極的に見習っていこうと。でも僕の場合、一人だけなので会場全部を見きれてないし、手を振りきれてない感、めちゃくちゃありました。バンドやアイドルは人数いるからできることであって、トロッコ外周一人きりは無理あるな…と、そこはちょっとソロアーティストの限界を感じましたね。おかざき・たいいく6/9に念願のさいたまスーパーアリーナでの単独公演を成功させ、来年2/11(火)にエディオンアリーナ大阪(大阪府立体育会館)でワンマンコンサートを開催することを発表した。※『anan』2019年7月24日号より。写真・小笠原真紀ヘア&メイク・村田真弓文・梅原加奈(by anan編集部)
2019年07月20日岡崎体育の連載「体育ですけど、オンガクです」。今回のテーマは「ルーティン」です。レコード会社のスタッフによると、ホールクラスを回るくらいのミュージシャンになると、多かれ少なかれバンドやアーティストごとの“決まりごと”ができあがってくるそうです。ライブ前のリハなどのスケジュールの流れや用意してほしいもののリクエストがあり、それを準備するのもライブ制作スタッフの仕事となっていくわけです。そんな中、さいたまスーパーアリーナクラスのライブをする岡崎体育には、ルーティンが一切ありません。すごく考えたのですが、ライブの前はこれを食べたいというのもないし、ライブ中はこの飲み物でないといけないというものもない。水も常温でも冷えていても大丈夫ですし、ライブ前にやっておきたいストレッチやマッサージも特にないです。ステージ上のパソコンを置く台だって、レコード会社に台を買ってもらったのでいまは毎回それを使っていますが、それ以前は、ライブハウスに適当な台を借りて置いていました。高さとかなんでもいいし、なんならパソコンを地べたに置くのでも構わない。ゲンを担いでなにかするということもないですし、ライブ前にスタッフたちと円陣を組んで声を掛け合うなんてこともしません。唯一あるとすれば、レコード会社のディレクターに、開演前に「岡崎くん、頑張って、楽しんで」と声かけてもらって、「はい」と会釈するくらい。それも背中バンッとかガッチリ握手するとか体の接触は一切ありません。そう考えると僕はライブドキュメンタリーの撮り甲斐がまったくないミュージシャンかもしれないです。円陣のシーンとか絶対欲しいやつでしょ?でも、それないですし、やりたいとも思わない。よくフェスとかで知り合いのバンドが円陣しているのをみかけて、「円陣、ええなあ…」とか言って笑いにしていますけど、それもシャレで言っているだけで本心はそんなでもない…。あ、ひとつ用意しているものがありました!塩せんべいです。僕は嘔吐反射が強く、ちょっとしたことでえずいてしまう。それを抑えるのには塩分摂取がいいと聞いてから、ステージ脇に常に塩せんべいを用意しています。でも、ライブ中に塩せんべいって水分がっつり持っていかれて、口の中がぱっさぱさになるのでこれも考えものだな、と思っています。…なんか、もっとかっこいいルーティンないですかね?おかざき・たいいく6/9に念願のさいたまスーパーアリーナでの単独公演を成功させ、来年2/11(火)のエディオンアリーナ大阪(大阪府立体育会館)でのワンマンコンサートの開催を発表した。※『anan』2019年7月17日号より。写真・小笠原真紀ヘア&メイク・村田真弓文・梅原加奈(by anan編集部)
2019年07月15日岡崎体育の連載「体育ですけど、オンガクです」。今回のテーマは「ライブの登場の仕方」です。ライブにおけるミュージシャンの登場の仕方について、みなさん注目したことはありますか?バンドの人とかって結構、トボトボと歩いて出てきて、みんながわーきゃー盛り上がっている中、淡々とアンプの上の水をちょっと飲んでみたり、タオルで顔をふいたり、機材のチェックしたりとかして、なんならちょっとだるそうにしてますよね。楽しいライブのはじまりが、なんでそんなだるそうなん!?と思いますが、でも、めっちゃクールに決めている系のバンドが袖から全力疾走してきて、「こんばんはーっ!」って言われても「なんで!?」と引いてしまいそうなので、まあ、だるそうにしながら出てくる感じもパフォーマンスのひとつなのだと解釈しています。登場シーンは、アーティストのあり方が色濃く出るもの。そこに注目してライブを観るのも楽しいと思います。ライブもライブハウスだと袖から出てくるのが普通ですが、規模が大きい会場になれば登場の仕方もいろいろとバリエーションを考えられます。先日開催された念願のさいたまスーパーアリーナでのライブは3部構成だったので、登場シーンが3回できたんですね。だから、楽しんでもらえるようにちょっと工夫を凝らした登場を3回演出させていただきました。基本、僕のライブは僕しかステージに立ちません。だから、やっぱり派手な登場演出は必須なんです。うっかりだるそうになんか出てきてしまうと、あれ?いま出てきた人が岡崎体育?と、お客さんも気持ちの切り替えができないと思うんですよね。よくあるんですが、フェスなどの客前リハでステージ上にぬるっと立つと、誰にも、まったく、気づかれないんです。普通のTシャツに短パンでオーラもないし当然といえば当然なんですけど。ひどいときには、客前リハの真っ最中にPAのスタッフさんに「では、本人さんに入ってもらってくださーい!」と言われて、「あ、僕が本人です…」と答えるという辱めを受けたこともあります。だから、僕は、基本的にステージにはいつもバーンッて出ますね。ステージの真ん中までグワーッて走っていって、バーンッて立って、「どうもーっ!岡崎体育でーす!」って、はっきりと見せつけてやります。それで「ここからが岡崎体育のライブですよ」とわかりやすく説明してあげるんです。わかりやすさ、伝わりやすさが第一。そんなアーティスト性でやっています。おかざき・たいいく6/9に念願のさいたまスーパーアリーナでの単独公演を成功させ、来年2/11(火)のエディオンアリーナ大阪(大阪府立体育会館)でのワンマンコンサートの開催を発表した。※『anan』2019年7月10日号より。写真・小笠原真紀ヘア&メイク・村田真弓文・梅原加奈(by anan編集部)
2019年07月06日岡崎体育の連載「体育ですけど、オンガクです」。今回のテーマは「締め切り」です。メジャーレーベルに所属するようになると、自分の楽しみだけでは音楽を作れなくなります。TVコマーシャルのようなタイアップ曲や様々な番組で使用するテーマ曲、他アーティストの楽曲制作などオファーをされて作る曲には必ず納期が発生します。発注から納品までのスケジュールはどんなものなのかというと、本当にいろいろです。2か月くらい猶予がある場合もあるし、2週間くらいで作ってほしいというなかなか無茶なお願いもあります。僕の場合は、ラジオやライブなど決まっている通常業務があるので、その隙間で制作をしないといけない。オフの日をまるまる制作にあてることもよくある話です。気づけば一年中、何かしらの納期に追われている僕ですが、基本的に締め切りを厳守する性格なので、レコード会社からの信頼も厚いほうだと思います(多分)。受験勉強や夏休みの宿題も早めにスタートしないと不安になるタイプだったので、それがそのまま今につながっている。周りの顔色を窺いながら他人と歩幅を揃えるように生きてきた人生なので、音楽家になったからといって急に破天荒にはなれないです。そもそも、僕なんてまだデビュー3年目のおもいっきり若手。締め切りを何週間や何か月もぶち破るなんてやんちゃなことをやったら、簡単に首を切られてしまいそうです。とは言いながらも、自分の作品となるとついルーズになりがちなところもあります。実際に、最新アルバムである『SAITAMA』は当初の予定では秋口にリリースするはずでした。喉の調子が悪いなど体調面の不備があったことに加え、曲へのこだわりや葛藤から発売は年明けの1月に。結局、2か月くらい延期してもらいました。「締め切りが作品を作る」とよく言われていますが、音楽は芸術作品なのでこだわろうと思えばいくらでも詰め込めるし、変えられる。サグラダファミリアと一緒で、いくらでも作っていられるんです。だから「ここまで」という締め切りはやはり設定しておかないと完成しない。それに締め切りを設定した以上、そこに向けて動いているのは自分だけではないですから。「多少、締め切り過ぎても大丈夫だよね」と、制作者があぐらをかいてしまうのは違うと思いますね。そこには、「大丈夫」にするためにしわ寄せを受けてもがんばってくれている方がいることを忘れてはいけないと思います。おかざき・たいいく総合酒類会社「眞露」とのコラボレーション企画“岡崎体育÷JINRO”第2弾楽曲「今宵よい酔い」ミュージックビデオ公開中。※『anan』2019年7月3日号より。写真・小笠原真紀ヘア&メイク・村田真弓文・梅原加奈(by anan編集部)
2019年06月29日岡崎体育の連載「体育ですけど、オンガクです」。今回のテーマは「バンドの解散」です。ロックバンド好きの方なら人生で一度は、自分が好きだったバンドが解散して悲しむという経験をしてしまうんじゃないでしょうか。バンドが解散するにはいろいろな理由がある。でも、いつも解散のニュースを目にするたびに、その理由の「ふわっ」とした感じにモヤッとなってしまいます。「音楽性の違い」とか言われてもファンの方は納得できないですよね。「ギターとベースで恋愛絡みのトラブルあって辞めます」とか「俺が全部曲作っているのにギャラ4等分とか割に合わないから辞めます」とか、ゴリゴリの理由をもっともっと聞かせてほしい…。でも、恋愛と一緒で原因は一つということではないから、結局はふんわりまとめて「音楽性の違い」になってしまうのでしょうね。ただ、不仲だからといっても、必ず解散するというわけではないのがバンドの面白いところです。以前、とあるバンドに「バンド仲はいいの?」と聞いたら、「ほとんど話さないし、めちゃくちゃ悪いよ!」とストレートにぶっちゃけられて思わず笑ったことがあります。バンドの在り方って、メンバーによって様々です。プライベートでも遊ぶほど仲の良い人たちもいれば、このように必要最低限の会話で十分という方たちもいる。長続きするには、お互いにとって最適の距離感をみつけることが肝心です。…って、みなさん、「それをお前が語るんかい!」と、いま思ってますよね?正直言うと僕はバンド、無理でしょう。大学生のころに組んでいたことはありますが、そのときも僕がワンマンで突っ走り、協調性がなく解散してしまいました。いまバンドをやることを想像しても、「なんで俺ばっか曲書いて、クレジットはバンド名義やねん」とかすぐに思ってしまいそうなので、やはり向いてないと思います。一度、仲良しのバンド、夜の本気ダンスのドラムの鈴鹿くんに「ボーカルが曲作っている間、君は何やってんの?」と聞いたことがあります。そのとき、鈴鹿くんは「ドラムの練習をしている」と言っていました。「ボーカルの作った曲を信頼しているから、彼がやりたいことを忠実に再現するのが俺の仕事だ」と。そうやって仲間の才能を信頼し、信じ続けることもバンドの長続きに必要なのかもしれません。結成当時の気持ちを忘れずに、リスペクトし合えるメンバーに巡り会うことはとても尊いし、難しいことなんです。おかざき・たいいく6/22に「『MUSiC』フェス~私立恵比寿中学開校10周年記念 in 赤レンガ倉庫~」出演。総合酒類会社「眞露」とのコラボ企画“岡崎体育÷JINRO”第2弾楽曲「今宵よい酔い」MV公開中。※『anan』2019年6月26日号より。写真・小笠原真紀ヘア&メイク・村田真弓文・梅原加奈(by anan編集部)
2019年06月22日岡崎体育の連載「体育ですけど、オンガクです」。今回のテーマは「ナレーション」です。先日、NHK岡山放送局からオファーがあり、『@okayama』という番組で放送された「“eスポーツ”にかける青春」のナレーションを担当しました。僕はナレーションがけっこう好きなんです。もっとこういうお仕事をやっていきたいと実は思っています。そもそも、僕の母がMC業で結婚式やイベントの司会をしていました。その血が流れているので、滑舌よく、流れるように話すことにはとても憧れがあります。小学校のころ、国語の宿題で教科書を朗読してくるとかよくあったと思うんですけど、うちの母はそのころから指導が厳しかったです。抑揚がついてないとか、間のとり方が悪いとか。小学生の朗読ですよ?それなのにプロ並みの指導をまだ年端もいかない僕にしてくるので、いつも泣きながらやっていましたね。「本読みカード」というものがあって、そこに親が上手に読めていたかの評価をするんですけど、それもめちゃくちゃ辛辣で。担任の先生も事情をわかっていたので、「岡くんとこは仕方ないよね」と笑って同情してくれていました。まあそういう背景もあって、声優の人やナレーターの方、アナウンサーの方が美しくナレーションをしているとすごく尊敬してしまうんです。自分が滑舌が悪く、なかなかうまくできないからこそいいなと思うし、心地よく話せる人に少しでも近づきたい、自分もそうなりたいと思ってしまう。でも、きっと僕にナレーションをオファーくださるときって、そういうアナウンサー的なうまさを求めてないですよね。それよりも、僕の個性だったり、キャラクターだったりが反映されたナレーションがいいはず。そのあたりもうまくバランスをとってできるようになりたいなぁ。あとは『チコちゃんに叱られる!』のチコちゃんだったり、『ねほりんぱほりん』のモグラだったり、中の人の面白みや機転が求められるようなものとかが、僕には向いているかもしれないです。どちらにせよ、やるとなったら怖いのは母のダメ出しです。ナレーションにしろ、声優にしろ、言葉の仕事をするとめちゃくちゃ言われるんです。そもそものキャラクター設定からダメ出しされますから。「あの感じやったら、もうちょっと明るく高いキーで発声せんと」とか。キャラ設定とかよりも、僕はシンプルに滑舌をよくしたいだけなんですけどね…。おかざき・たいいく総合酒類会社「眞露」とのコラボレーション企画“岡崎体育÷JINRO”第2弾楽曲「今宵よい酔い」のミュージックビデオが公開中。※『anan』2019年6月19日号より。写真・小笠原真紀ヘア&メイク・村田真弓文・梅原加奈(by anan編集部)
2019年06月14日岡崎体育の連載「体育ですけど、オンガクです」。今回のテーマは「耳がいい」です。「耳がいい」は、いろんな解釈ができると思います。単純に、遠くの音や小さな音までよく聴きとれるとか、何Hzまで聞こえるというような聴力が優れている「耳がいい」や、1度聴いたメロディを再現できたり、人の歌い方や喋り方などのモノマネがすぐにできるのも「耳がいい」と言います。僕はどうなのかというと、実は前者のほうで言うと、めちゃくちゃ耳、悪いんです。大学のときに音楽解析のゼミをとっていたので自分の聴力を調べる機会があったんですが、60代の聴力と言われました。なんか生まれつき高音がとても聴きとりにくいそう。モスキート音なんて絶対に聞こえません。これは音楽家として本当にディスアドバンテージやなと思っています。だって僕がわからないところで妙な高音が鳴り響いているかもしれない。だから音源のミックスのときなどは気をつけていますね。一方で後者の意味での「耳がいい」については、けっこう自信があります。1回聴いたものを再現したり、真似る能力は高いはず。英語っぽく聞こえる曲「Natural Lips」や、先日も取り上げたMONKEY MAJIKとのコラボ曲「留学生」なんかは普段、英語で映画を観たり、洋楽を聴いたりして耳に馴染んでいる音の表現を形にしたもの。そういう意味での耳の良さを伸ばすにはどうしたらいいかというと、注意深く聴くことです。曲を1曲聴くとしてぼんやり全体で聴かずに、いつもどこかに着目して聴いてみる。今日はシンセの上物だけに注目してみようとかベースの音の流れだけ聴こうとか。そうするといろんな発見があるんです。なんかこのAメロめっちゃ気持ちええな、なんでやろと思ったときに、一つ一つの音に注目しながら聴くと「あ、この木琴のリズムがめっちゃおしゃれなんや!この音の動きでグッときたんやな」と理解できる。そういう分析ができるとより深く音楽を楽しめるし、アーティストの意図も理解できてちょっと感動します。ときには作り手の遊びに気づくこともあります。裏にこっそり違うメロディを忍ばせていたりだとか。実は、僕も最近、エビ中に提供した「Family Complex」という曲のAメロに、以前作った「サドンデス」のメロディをうっすらと入れてみたんです。聴いた人が、「あれ?これもしかして!?」と気づいてくれると、こっちもうれしいものです。おかざき・たいいく6/9(日)、さいたまスーパーアリーナにて単独公演「JINRO presents 岡崎体育ワンマンコンサート『BASIN TECHNO』」を開催。※『anan』2019年6月12日号より。写真・小笠原真紀ヘア&メイク・村田真弓文・梅原加奈(by anan編集部)
2019年06月10日6月9日、叶美香がブログを更新。さいたまスーパーアリーナで行われた岡崎体育(29)のワンマンライブを観に行ったと報告した。また岡崎も同日、Twitterを更新。さいたまスーパーアリーナでのワンマンライブは7年越しの夢だったとつづった。実は、過去に叶と岡崎の間で“プレシャスな約束”が交わされていたという。叶のブログによると、かねてより岡崎が「さいたまスーパーアリーナでワンマンライブをする際は来てください」とお願いしていたとのこと。叶は今回、その約束を守ったかたちだ。岡崎といえば、2016年にアルバム「BASIN TECHNO」でメジャーデビュー。17年12月にはTwitter上で、デビューしてから初めて連絡先を交換した女性が叶だったと明かしていた。当時、ファンに叶から連絡先を聞いてきたのかと問われた岡崎は《俺みたいなバッドルッキングガイからいけるわけない》と返答。写真撮影からの自然な流れで連絡先を交換したとつづっていた。また叶も岡崎のことを《とってもキュートで礼儀正しい岡崎体育さん、大好きですよ》とブログで告白していた。そんなきっかけがあって今回、ライブを訪れた叶。その際には、お祝いに紅白のバラを178本プレゼントしたという。ファンからは《お約束なさっていたのですね》《感激しました》《叶姉妹様の素晴らしいところ。それは約束を絶対守る事》《見習いたいと思います》と叶の義理堅さを絶賛する声が上がっている。
2019年06月10日岡崎体育が、6月9日にさいたまスーパーアリーナにて単独公演「JINRO presents 岡崎体育ワンマンコンサート『BASIN TECHNO』」を開催する。京都宇治市在住の男性ソロプロジェクト・岡崎体育。2016年4月に公開した“ミュージックビデオあるある”を題材にした『MUSIC VIDEO』のMVが大きな話題を呼び、同年5月発売のメジャーデビューアルバム『BASIN TECHNO』でオリコンウィークリーチャート初登場9位、iTunesのJ-POPチャートで最高位1位を獲得。また数々の大型フェスやイベントにも精力的に出演し、その独創的パフォーマンスが老若男女問わず幅広いファンの支持を集めている。『MUSIC VIDEO』「30歳までにさいたまスーパーアリーナでライブをやる」というのが昔から岡崎体育の大きな目標のひとつだったという。デビューアルバム『BASIN TECHNO』、2ndアルバム『XXL』とアルバムにはこれまで自身を体現するタイトルがつけられてきたが、今年1月にリリースされたアルバムは『SAITAMA』と冠しており、ここからも自身の夢にかける意気込みが感じられる。ネタ的な要素で注目を集めることが多い岡崎体育だが、このアルバムは“より音楽的な側面をクローズアップした”作品と本人も語っている通り、ミュージシャン岡崎体育の魅力が再発見できる作品となっている。そもそもなぜ「さいたまスーパーアリーナ」を目標に掲げていたのか。同会場に懸ける想いをニッポン放送『ミュ~コミ+プラス』にゲスト出演した際本人が語っていたが(出典: )、大学生時代友達に誘われて足を運んださいたまスーパーアリーナでのライブを観て「悔しい」と感じたことがきっかけだったそう。そんな岡崎体育にとってまさに有言実行のタイミングでライブが実現するわけだが、彼のライブではいつもたくさんの人が笑っていて、ユーモアとネタ満載の演出には面白さを超えて感動するほどだ。念願のさいたまスーパーアリーナという夢の会場でも、大勢のファンを笑顔にしてくれることだろう。なお、岡崎体育の楽曲『FRIENDS』にも参加しているペンギンの友達“てっくん”(岡崎体育のステージ上唯一の友達として知られている)が、『フェイクファー』というタイトルで6月9日にメジャーデビューを果たすという。岡崎体育プロデュースによる同作は、6月9日のさいたまスーパーアリーナ公演にて会場限定で販売されるとのことだ。『FRIENDS』公演情報「JINRO presents 岡崎体育ワンマンコンサート『BASIN TECHNO』」日程:2019年6月9日(日)会場:さいたまスーパーアリーナリリース情報『フェイクファー』発売:2019年6月9日(日)価格:¥1,000(税込)※会場限定盤<収録内容>01.フェイクファー02.キャラクター
2019年06月09日