『永遠についての証明』で野性時代フロンティア文学賞を受賞した岩井圭也さん。最新作『水よ踊れ』は激動の香港を題材にした小説だ。水のように自由に生きよ。熱いメッセージを感じる青春in香港。「香港返還のとき、私は10歳でした。街や土地って貸したり借りたり返したりできるんだ…と、小学生なりに違和感があったんですね。そのインパクトだけは残っていて、本格的に小説に挑戦し始めた24歳くらいから、香港はいつか題材にしたいと思っていた大きなテーマでした」激動の香港と、その街にしがみつくように生きているマージナルな人々を、岩井さんはひとりの日本人青年の目を通して描き出した。主人公の瀬戸和志は、香港大学建築学院にやって来た交換留学生。父の仕事の都合で、かつてこの地に4年間住んだことがある。再びやって来たのには理由があった。将来のために建築を学ぶことと、17歳のときに旺角(モンコック)のビルの屋上から墜落した初恋相手・梨欣の死の真相を突き止めること。その過程で和志と関わるベトナムから流れてきた少女トゥイや、梨欣(レイヤン)の兄や弟、名物教授のディラン・フンに傾倒しているクラスメイトのパトリックやフンに反発しているアガサなど、境遇も思惑も生き方も違う人間たちが交錯する。「ルーフトップスラム(天臺屋)、ケージハウス(籠屋)など、作中に登場する香港の建築事情は、私自身も調べ直して大きな衝撃を受けたことですね。香港の階層を端的に可視化している。なので、主人公が事件をめぐってただ観察するお客さんであってほしくなかった。そこで、和志にもマージナルな要素を宿命づけることで、香港の外と内、両方の視点を持てる人物になってくれるのではないかと考えたんです」少しずつ暴かれていく真相も見事だが、それ以上に、保釣(ほちょう)運動が高まりを見せていた返還目前の香港の空気感がリアルだ。その中で叫ばれていたスローガンも、物語を揺さぶる。「私が特に好きなのは、天安門事件の記念碑〈國殤之柱(ピラー・オブ・シェイム)〉に刻まれた〈老人はすべての若者を殺せない〉という言葉なんですね。オレが力尽きても誰かが倒す。そう信じる心でもあるし覚悟だと、見たときに感動したんです。当時の香港って、摩擦しまくっていて衝突しまくっていて、だから街中に熱が生じていたんでしょうね。その変化を追って、回想の物語から現代の香港の状況へ。いちばん書きたかった最終章へとつながった手応えがあります」このカタルシスを味わって。岩井圭也『水よ踊れ』 フン教授のモデルは、ル・コルビュジエ。彼の都市計画や建築への思いが、物語に有機的に作用している。建築論が好きな読者もハマりそう。新潮社2420円いわい・けいや作家。1987年、大阪府生まれ。2018年、『永遠についての証明』で野性時代フロンティア文学賞を受賞し、デビュー。他の著作に、『夏の陰』『プリズン・ドクター』『文身』がある。※『anan』2021年9月8日号より。写真・土佐麻理子(岩井さん)中島慶子(本)インタビュー、文・三浦天紗子(by anan編集部)
2021年09月06日日々面白いもの探しに余念のないカルチャーを偏愛する、お笑いコンビ・ハライチの岩井勇気さんに、これから人気&注目が高まりそうなサブジャンルと作品を教えていただきました!人間以外の種族が登場する異種族系アニメーション多才に活躍の場を広げるお笑いコンビ・ハライチの岩井勇気さんは、「地上波放送のアニメを全部見ている」と言うほど、アニメ好きとしても知られている。そんな岩井さんが注目するのは人間が主人公ではない、人と獣が組み合わさった種族が登場するアニメ。「近年で言えば『けものフレンズ』が流行りましたが、〝ケモナー〞と呼ばれる、獣要素のある獣人のようなキャラクターが好きな人たちが一定数おり、僕もその一人。毎回異種族や獣人のジャンルのアニメが始まると、登場キャラクターの体に異種族(獣)の割合が何%くらいあるのかを見てしまいます。また、人間の生活を異種族に落とし込んで描くストーリーもあれば、異種族と人間の関わり方を描いた作品、異種族ならではの悩みに焦点を当てたものもあったりして、どれもストーリーに一捻りがあり、物語としても純粋に面白いものが多いのも特徴。生まれながらの種に対するコンプレックスや、種族が異なる関係性ならではの切なさなど、この設定でしか描けない壮大なストーリーに注目してほしい。人の体に対して獣人や異種族が何割くらいのキャラクターが好きなのか、自分なりに見つけるのも一つの面白がり方としておすすめ。ちなみに僕は65%くらい獣の、〝獣多め・人少なめ〞が好き」RECOMMEND ANIMATION LIST『BEASTARS』擬人化された肉食獣と草食獣が共同生活をする、青春群像劇。「狼である主人公のレゴシは兎のハルに恋をするが、“草食獣を食べたい”という衝動で葛藤する。食殺(肉食獣が草食獣を食べること)は法で禁止されているが、水面下で張り詰めている獣たちの共同生活にドキドキする」。BEASTARS 2nd Blu-ray DVD vol.1初回生産限定版好評発売中。Blu-ray:7480円DVD:6380円板垣巴留(秋田書店)/BEASTARS製作委員会『ソマリと森の神様』「人間が迫害され、絶滅寸前まで追い込まれている世界で、森の番人であるゴーレムがソマリという人間の女の子を拾い育てる。ゴーレムにはほとんど感情はないが、ソマリが『おとうさん』と呼んで接しているうちに、親心のようなものが芽生えてくる心温まる話。二人に関わる異種族のものたちのストーリーも毎回泣ける感動作」。各動画サービスで配信中/原作コミックス~発売中暮石ヤコ/コアミックス/ソマリと森の神様プロジェクト,mixer『ビジネスフィッシュ』「バラエティ番組でも活躍するクリエイターが作った作品。サラリーマンやOLの会社内での話なのだが、登場人物は首から上が魚や、海老、イカと様々。話にエッジが利いており、現代の社会問題や、男と女の関わり合いについても切り込んでいる。社会に対して色んなことを考えながらも一生懸命人生を頑張らないとなぁ、と思える作品」。DVD発売中/各動画配信サービスで配信中ビジネスフィッシュ製作委員会いわい・ゆうき7/29発売の恋愛アドベンチャーゲーム『君は雪間に希う』を原作・プロデュース。また8/2発売『ヤングマガジン』の新連載「ムムリン」では漫画原作に初挑戦。※『anan』2021年7月28日号より。(by anan編集部)
2021年07月31日高岡早紀が“自称28歳の純愛モンスター”を演じる映画『リカ ~自称28歳の純愛モンスター~』。この度、彼女を奥山次郎(市原隼人)がおびき寄せるために贈った花言葉、そして奥山への恋心を募らせていくリカの新場面写真がシネマカフェに到着した。幼い頃から愛に恵まれなかったリカは、夫像、結婚像、家庭像に少女のような憧れと純粋さを持つ、自称28歳の女性。運命の男性に出逢ったとき、彼女のピュアな愛情は炸裂し、愛する人を手に入れるためなら手段を選ばない最恐の“純愛モンスター”と化していく――。ドラマでは、愛する人にもらった花をハーバリウムにして部屋に飾っていたリカ。“薔薇”は「この世界は2人だけ」、“ガーベラ”は「究極の愛」だった――。リカを追う刑事・奥山はいままでリカへ贈られた花と花言葉を思い返しながら、リカに“ハイビスカス”を贈る。「新しい恋」を意味するハイビスカスを貰ったリカは大喜びし、奥山への恋心を募らせていく。リカとの対面を望む奥山は「次は違う花を贈ってもいいですか?…マーガレットを」と迫る。その言葉を聞いたリカは絶句する。“マーガレット”の花言葉は「真実の恋」。奥山の本気度を感じたリカは「ケイジさんに、会ってみたい」とますます想いを募らせ、奥山こそが自分を受け入れてくれる存在だと確信するのだった。主演の高岡さんは「リカはお花が大好きなので、お花を頂くと心から喜びます。だから、乙女チックな表情になるのだと思います」と撮影時をふり返っている。また、リカのトレードマークといえば「花柄のワンピース」。映画版でも様々な花柄ワンピース姿を披露している。高岡さんは「衣装合わせの時にプロデューサーやスタイリストさんと、『花柄が面白いね』と話し合いを重ねて、結果、『すべて花柄で攻めていこう』ということになり、そこでリカという人物像の焦点がギュッと絞られて、私自身もリカを分かりやすく作っていける大事な要素になりました」とインタビューで語っている。高岡さん自身も花柄がとても好きだそうで、「小花柄のワンピースとか持っていますが、リカを演じてしまったので、なかなか今は花柄を着られないなと思っています(笑)」とリカを演じたからこそ、少々困ったエピソードも打ち明けてくれた。『リカ ~自称28歳の純愛モンスター~』は6月18日(金)よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:リカ ~自称28歳の純愛モンスター~ 2021年6月18日よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開©2021映画『リカ ~自称28歳の純愛モンスター~』製作委員会
2021年06月14日高岡早紀主演で2019年10月に放送され、「この女、怖すぎてヤバい!」とSNSで話題沸騰となった連続ドラマ「リカ」。この度、現在放送中の「リカ~リバース~」に続き公開される『リカ ~自称28歳の純愛モンスター~』から、オンラインビジュアルとコメントが解禁となった。今回解禁されたオンラインビジュアルは、主人公・雨宮リカを演じる高岡さんがスパイダーマンのように壁を這うシーンを切り取ったもので、獲物を見据えるような真剣なまなざしが印象的。東京の街並みを背景に、疾走感溢れるビジュアルに仕上がっている。このシーンの脚本を読んだ高岡さんは「何?これは何?」と度肝を抜かれたことを告白。ワイヤーアクションは過去にも経験があったものの、技術進化に伴い、より細いワイヤーで吊るされることが可能になったそうで、本人の身体への負荷が軽減されたという。高岡さんは「最初は怖いと思ってましたが、撮影の日のお天気も良かったので楽しかったですね!ワクワクしました!」と撮影をふり返り、「今回のリカはスパイダーマンのようになっちゃいます。みんな笑いながら突っ込んでください!」とお茶目に語っている。『リカ ~自称28歳の純愛モンスター~』は6月18日(金)よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国にて公開。「リカ~リバース~」最終話は4月3日(土)23時40分~東海テレビ・フジテレビ系にて放送。(text:cinemacafe.net)■関連作品:リカ ~自称28歳の純愛モンスター~ 2021年6月18日よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開©2021映画『リカ ~自称28歳の純愛モンスター~』製作委員会
2021年04月03日高岡早紀主演で2019年10月に連続ドラマが放送されると「怖すぎて笑える!」「怖すぎてヤバい!」とSNSで話題沸騰となった「リカ」。現在放送中でエピソード0にあたる「リカ~リバース~」に続き、映画『リカ ~自称28歳の純愛モンスター~』が公開決定、ビジュアルと予告編が解禁された。原作は第2回ホラーサスペンス大賞を受賞し、累計65万部を突破した五十嵐貴久の超人気サイコスリラー小説シリーズ。映画では、原作ファンから映像化を期待する声が大きい「リターン」をベースに2019年のドラマの最終回、捕まったはずの警察を抜け出して愛する人の元へと向かったリカのその後が描かれる。エピソード0となる「リカ~リバース~」の最終回が「リカ」シーズン1(FODで配信中)へと繋がり、シーズン1の最終回が映画版へと繋がるが、映画版は連ドラを観ていない人も楽しめる作りとなっている。主人公・雨宮リカを演じるのは、ドラマから引き続き高岡早紀。衝撃的なセリフ、誰もが目を奪われてしまう振り切った演技で、「リカ」ワールドへ引き込んでいく。幼い頃から愛に恵まれなかったリカは、夫像、結婚像、家庭像に少女のような憧れと純粋さを持つ、自称28歳の女性。運命の男性に出逢った時、彼女のピュアな愛情は炸裂し、愛する人を手に入れるためなら手段を選ばない最恐の“純愛モンスター”と化していく。その狂気の愛のたどり着く先は――?リカの新たな運命の相手には、熱くて一本気な役柄がはまり『ヤクザと家族 The Family』『太陽は動かない』での演技も記憶に新しい市原隼人。リカをおびき寄せるため、マッチングアプリを通じてコンタクトをとり、その怪しげな魅力に次第に惹かれていく警視庁捜査一課刑事・奥山次郎を演じる。奥山の婚約者で同じくリカを追う刑事・青木孝子に、モデルや女優として活躍の場を広げている内田理央。青木の先輩で公私にわたり面倒を見る梅本尚美役を、自身のイメージを覆すかのような姉御肌な役どころとなる佐々木希。そのほか、尾美としのり、マギー、水橋研二、岡田龍太郎、山本直寛が「リカ」ワールドの脇を固める。予告は冒頭から、「雨宮リカ、28歳です」という象徴的なセリフを放つリカが登場。生きている人間を外科手術の要領で切り刻み、胴体だけを連れ去ったリカ事件から3年が経ったいま、胴体のみの遺体が発見されたことから、警察は再びリカ事件の捜査を開始。奥山は、容疑者のリカをマッチングアプリでおびき寄せる作戦に出る。魂の片割れを探していると偽る奥山を運命の人だと直感したリカは、「会ってみたい…!」と恋心を募らせるが…。リカはドラマからさらにバージョンアップし、追手から逃げる高速走りに加え、スパイダーマンのように空を飛び、壁を登るシーンが強烈なインパクトを残している。純愛を邪魔する人間たちへの痛烈なセリフは、まさに純愛モンスターの心の叫びか。狂気のラブ・サイコ・スリラーへの期待が高まる予告となっている。なお、主題歌は現在放送中のドラマ「リカ~リバース~」同様に、次世代ガールズ・ユニオン「FAKY」が歌う「99」、挿入歌としてメンバーのLil’ Fangが歌う「人形の家」が使用され華麗に本編を彩っている。解禁されたビジュアルは、リカが「新しい恋」を花言葉に持つハイビスカスを持ち、笑みを浮かべているもの。ビジュアル全体に漂うアンバランスさがインパクトを残している。キャスト陣が語る映画『リカ』の見どころは?「エンターテイメントに特化した『リカ』という人物は、どれだけ振り切って演じないといけないの!?と思いました。それが全て詰まっています。新しいジャンルの作品に出来上がっていて、とても楽しめました」と高岡さんはコメント。「今回は映画になって更に突っ走るリカは突っ込みどころ満載ですが、それも含めて楽しんで頂けたら嬉しいです。妄想が暴走して最後にはスパイダーマンの如く空を舞うリカを堪能してください」と期待を込める。一方、そんな「リカの世界に入り込んでしまい取り返しのつかない結末を迎えてしまいました」と明かすのは市原さん。「理解を越えたリカの存在に笑えてしまうほどに感情を弄ばれる感覚」を劇場でも堪能してほしい、とコメント。共に追う側の刑事である内田さんも、「見どころはやはりリカの狂気的な魅力。美しさにも目を奪われます。そして人間離れした身体能力!まさかの、飛びます!!!純愛モンスターリカが、かなりパワーアップしています」と語り、「見終わった後に思わず感想を語り合いたくなるような怒涛の展開」が待ち受けるとか。さらに、佐々木さんも「理解し難い愛情表現をするリカですが、純愛の貫き方や言葉には時々胸がグッと熱くなり、気が付くとリカのペースに引き込まれていきます!」と彼女のアピール、「ツッコミどころも満載で、ついクスッと笑ってしまうシーンがあったり、ハラハラドキドキさせられたりと…最後まであっという間」と紹介している。『リカ ~自称28歳の純愛モンスター~』は6月18日(金)よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国にて公開。「リカ~リバース~」は毎週土曜日23時40分~東海テレビ・フジテレビ系にて放送中(全3話)。(text:cinemacafe.net)
2021年03月24日高岡早紀主演新ドラマ「リカ~リバース~」の主題歌と挿入歌をガールズ・ユニオン「FAKY」が担当することが決定した。オトナの土ドラ枠で放送される本作は、2019年にドラマ化された五十嵐貴久のサイコスリラー小説「リカ」シリーズのうち、主人公・雨宮リカの少女時代を描く「リバース」の映像化。純愛モンスター・リカを演じた高岡さんが、今作ではその母親を演じる。そんな本作の主題歌が「FAKY」の書き下ろし楽曲「99」に決定。また挿入歌はメンバーのLil’ Fangによるカバー曲「人形の家」が起用される。多国籍なメンバー構成の「FAKY」は、デジタルシングルを立て続けにリリースし、各サブスクリプションサービスのチャートを賑わし国内外から人気を集めている。彼女たちがドラマの主題歌に楽曲を書き下ろしたのは約2年ぶり、主題歌・挿入歌双方が起用されるのは今回が初となる。主題歌「99」は、100%の幸せを求める純愛モンスター、リカの愛への渇望を表現したものとなっており、作詞および挿入歌をつとめたLil’ Fangさんは「『リカ~リバース~』からは誰しもが持っている純粋さ、嫉妬心、独占欲、愛情が入り混じった激情を感じたので、あえて全てを肯定するような歌詞に仕上げました」と言い、「タイトルではどうしても満たされない、何かが足りないけれどそれが何かはわからないもどかしさや切なさを、数字で表しています」と語っている。なお、配信シングル「99」は3月17日(水)、「人形の家」は3月24日(水)にリリース予定。「リカ~リバース~」は3月20日より毎週土曜日23時40分~東海テレビ・フジテレビ系にて放送(全3話予定)。(cinemacafe.net)
2021年02月28日上白石萌音をはじめ、菜々緒、玉森裕太、間宮祥太朗らが出演する現在放送中のドラマ「オー!マイ・ボス!恋は別冊で」の第4話(2月2日放送)に、高岡早紀がゲスト出演することが分かった。ファッション雑誌編集部を舞台にした本作で高岡さんが演じるのは、着物ブームの火付け役であり、ファッション業界のトップに君臨するウエクサジンコ。麗子(菜々緒さん)の新人時代をよく知る人物であり、「音羽堂出版」副社長・宇賀神(ユースケ・サンタマリア)とも何やら深い関係があるようだ。麗子とは真逆で、笑顔を絶やさず和気あいあいと風通しの良い雰囲気を心がけているボスのジンコ。彼女の登場によって、奈未(上白石さん)の仕事に対する考え方や麗子に対する思いにも変化が――?高岡さんは「上白石さん、菜々緒さんお2人とも今回が初共演なのですが、上白石さんは役にも合っていてピュアで素直な、かわいらしい方という印象です。菜々緒さんも役にピッタリで見た目のインパクトを存分に発揮して、存在感もすごいと思いました。お話してみると、また全然違う気さくな感じもあって、かわいらしい部分もある方だと感じました」と印象を明かし、「ウエクサジンコや菜々緒さん演じる麗子のような色々な大人を見ながら、このドラマを観てくださる方々自身も成長していける物語になっているのではないかなと思います」とコメントしている。「オー!マイ・ボス!恋は別冊で」は毎週火曜日22時~TBSにて放送中。(cinemacafe.net)
2021年01月29日12月5日よりLINE NEWS VISIONにて公開される [Alexandros]×岩井俊二監督の初タッグ作品『夢で会えても』のメインビジュアル、場面写真、メイキング映像が公開された。今作『夢で会えても』は、 [Alexandros]がコロナ禍の制作した楽曲「rooftop」に込めた想いと岩井俊二監督の世界観、そして“縦型動画”ならではの映像表現が織りなす、ミステリアスで迷路のようなショートムービー。岩井俊二監督のもと、メンバーが初めて演技に挑んでいる。[Alexandros]×岩井俊二『夢であえても』場面写真『夢であえても』メイキング映像以下URLより『夢で会えても』LINE公式アカウントを友だち追加することでご覧いただけます。そして今作の題材にもなった楽曲「rooftop」が、来年1月20日にリリースされるベストアルバム『Where’s My History?』に収録されることも併せて発表された。作品詳細ショートムービー『夢で会えても』12月5日(土)より、LINE NEWS VISIONにて全8話が順次公開予定[Alexandros]が今年6月にデジタルリリースした初のコンセプトアルバム『Bedroom Joule』に収録された「rooftop」に着想を得、岩井俊二監督が脚本を書き下ろしたオリジナルのショートムービー。「ぜひ岩井監督と作品づくりを」という[Alexandros]川上洋平たっての希望から、今回のコラボレーションが実現した。「rooftop」に[Alexandros]が込めたのは、この時代において誰しもが抱えている漠然とした“不安”や“迷い”、そして、だからこそ浮かび上がる人と人との繋がり、空間を分かち合うことの尊さ。[Alexandros]の想いと、岩井俊二監督の世界観、そして“縦型動画”ならではの映像表現が織りなす、ミステリアスで、まるで“迷路のような”映像作品となった『夢で会えても』。コロナによって変わってしまった、私たちが生きるこの“特別な時代”を映したこの作品で、[Alexandros]はどこに辿り着くのかーー。<ストーリー>突然、歌詞の続きが書けなくなったバンドのボーカル「ヨウ」のもとに現れた謎の「女」。「女」の言葉により、「ヨウ」は自分のからだに起きた信じられない異変に気がつく。そして「女」は「ヨウ」に言った。『はやく、大切なモノを捨てないとーー』。「ヨウ」、「女」、そしてバンドメンバーの「シン」「ダイ」「ショー」の視点が複雑に絡み合い、夢と現実が折り重なったまるで迷路のような世界で、彼らが辿り着く先とはーー。<キャスト>ヨウ / 川上洋平ダイ / 磯部寛之シン / 白井眞輝ショー / 庄村聡泰女 / 穂志もえか2016年、約4000人の応募者の中から「講談社 ミスiD2016」グランプリを獲得。2018年には映画『少女邂逅』で初主演を果たす。2020年、石原さとみ主演の人気ドラマ『アンサング・シンデレラ 病院薬剤師の処方箋』では、病気への不安や葛藤を抱えながらも前を向く白血病患者役を演じ話題となった。岩井俊二監督作品には、2020年7月に公開された映画『8日で死んだ怪獣の12日の物語』に続き二度目の出演となった。「女」役 / 穂志もえか配達員 / 足立理刑事A / 城明男刑事B / 細井学刑事C / 大橋典之刑事D / 林雄大刑事E / 石川啓介ヨウ役 / 川上洋平ダイ役 / 磯部寛之シン役 / 白井眞輝ショー役 / 庄村聡泰リリース情報Best Album『Where’s My History?』『Where’s My History?』ジャケット2021年1月20日(水) リリース予約はこちら: 【通常盤】(2CD)税抜3000円【初回限定盤】(2CD+DVD) 税抜4,300円【初回限定盤】(2CD+Blu-ray) 税抜4,700円<収録曲>※順不同2枚組全33曲[A]盤・風になって(SUBARU XV TVCMソング)※新曲・ワタリドリ(映画『明烏』主題歌/アサヒビール『アサヒ ザ・ドリーム』CMソング / SUBARU XV TVCMソング)・月色ホライズン(アクエリアスCMソング)※CD初収録あまりにも素敵な夜だから(NHKドラマ10『ミス・ジコチョー~天才・天ノ教授の調査ファイル~』主題歌)※CD初収録・Philosophy(NHK [Alexandros]18祭曲)※CD初収録・rooftop他、多数収録全17曲[C]盤・温度差 ※新録・For Freedom ※新MIX・Starrrrrrr・Run Away・You’re So Sweet & I Love You他、多数収録全16曲<初回限定盤特典>・特典映像「The Rest Is History」メンバー4人が、それぞれ自身のルーツから10周年を迎えた今、バンドへの想い、音楽への想いを赤裸々に語るロングインタビューで構成。[Alexandros]のHistoryを紐解く60分超の貴重なドキュメンタリー映像・BOX仕様ケース・歌詞ブックレット・セルフライナーノーツBest Album『Where’s My History?』ユニバーサルミュージック特設サイトライブ情報[Alexandros] 10th ANNIVERSARY LIVE at 国立代々木競技場 第一体育館"Where’s My Yoyogi?"▼日程2021年1月19日(火)・20日(水)▼会場国立代々木競技場 第一体育館▼開場 / 開演開場17:30 / 開演18:30▼チケット料金:税込8,800円(全席指定)※年齢制限:小学生以上チケット必要 / 未就学児入場不可※枚数制限:2枚まで【チケット先行受付】■[Alexandros] CREW先行(一次)10/13(火)12:00〜10/18(日)23:59■[Alexandros] CREW先行(二次)10/20(火)12:00〜10/25(日)23:59■mobile先行10/27(火)12:00〜11/01(日)23:59▼問い合わせライブマスターズ株式会社 03-6379-4744株式会社ディスクガレージ 050-5533-0888VIP PARTY 2018 at ZOZO MARINE STADIUM(YouTube期間限定公開)[Alexandros]オフィシャルHP
2020年12月04日作・演出家で俳優の岩井秀人が、初見の台本を俳優たちに読ませ、それをお客さんに披露してしまうという驚きの企画『いきなり本読み!』。過去5度の開催はいずれも好評で、ついに1500席を有する東京国際フォーラム・ホールCでの上演が決定した。そこで今回も進行と演出を務める岩井に話を聞いた。第1弾の上演時は、「演劇界から怒られると思ったんですよ」と笑う岩井。しかし公演を重ねるごとに、その不安は手応えへと変わっていったと言う。「何か月もかけて磨き上げた類の演劇ではないですが、台本と俳優が初めて出会うドキュメント性みたいなことで言うと、ものすごく貴重だと思うんです。配役も途中でどんどん変えていきますが、他の人がやることによって、そのキャラクターの説得力が増えていく、みたいなことが起きて。それはすごく演劇的な面白さのひとつだと思います」俳優陣の絶妙なチョイスも本企画の大きな魅力。松たか子と大倉孝二は、今回が初参加となる。「松さんは俳優としてのスイッチのオンオフの差が激しくて、ケタケタ笑いながらおやつを食べていた8秒後ぐらいに、とんでもなく業の深い人物になって号泣してるみたいな人(笑)。ただそのオンオフをあまり見せたくない人だと思っていたので、今回OKをいただけたのは意外でしたね。大倉さんは本当にすごい俳優さんで、初見だろうが何だろうが、とにかく今この役を成立させるんだってことに特化している生き物(笑)。僕の作品にも出て欲しいとずっと思っていたので、すごく嬉しいです」さらに神木隆之介と後藤剛範は、第1弾以来2度目の出演となる。「神木くんは、共同プロデューサーです。『キレイ』では兄弟役だったんですが、その時からこの企画についていろいろアイデアを出してくれて。僕と神木くんのやりたいことって、重なっている部分が結構あるんですよね。後藤さんは、これ読んでどうしてそうなるんだよ!?みたいなところから、結果的に2時間ぐらいかけてやたらうまくなる人(笑)。この企画に特化した才能の持ち主ですね」出演者は、台本を渡されるのも舞台上。つまり舞台に出た瞬間は、どんな名優であっても、岩井の言葉を借りれば「まだ俳優の仕事をしていない」状態だ。「それが1回目に読んだ時と2回目に読んだ時ではもう明確に深度が変わっていて、やがては役人物だけになっていってしまう。その過程を2時間で観られるっていうのは、『いきなり本読み!』以外にはないと思います!」取材・文:野上瑠美子
2020年11月10日女優の高岡早紀が26日、東京・世田谷パブリックシアターで行われた舞台『エレファント・マン THE ELEPHANT MAN』の公開ゲネプロ・取材会に、主演を務めるジャニーズWESTの小瀧望、近藤公園、木場勝己、演出の森新太郎氏とともに参加した。膨張した頭部と著しく変形した身体から“エレファント・マン”と呼ばれた、19世紀の英国に実在した青年ジョン・メリックと、彼をとりまく人々を描いた傑作戯曲を、演出家・森新太郎氏が新たに立ち上げた同舞台。小瀧が、体と表情を歪めて、異形な見た目と無垢な心を併せ持つメリックを演じる。メリックが初めて女性として意識するケンダル夫人を演じる高岡は「舞台女優の役。ジョン・メリックが初めて、私を見て女性と感じさせる女性をやらせていただいている」と説明し、「影響を与えられる素敵な女性を演じられたらいいなと思っています」と意気込んだ。そして、「小瀧くんは、私の長男と1つ違いで、小瀧くんのほうお兄さん。お母さんと見られないように、ちゃんと女性として見られるように心がけていましたけど…」と言い、「新鮮な若者とお芝居をさせていただいて、新鮮さを奪い取りながら楽しんでいます」とにっこり。小瀧は「お美しいです。(お母さんに見えたことは)一度もないです。本当にきれいな方なので。ちゃ、ちゃんと女性として見ています」とやや動揺しながら話した。高岡はまた、小瀧の演技について「体もそうですけど、顔とか声の出し方を研究していたのをずっと目の当たりにしてきて、とても私の見る限りでは真面目でピュアですごく素敵だなと思います」と称賛した。撮影:篠塚ようこ
2020年10月28日女優の高岡早紀(たかおか・さき)さんが、2020年10月4日にブログを更新。自宅でセルフカラーを行ったことを写真付きで報告しています。高岡早紀のイメチェン姿に「めっちゃ似合ってる!」この日、高岡早紀さんは『いつものおウチヘアカラー。』と題し、染めたての髪の毛を乾かす写真を投稿。現在は芝居の稽古中だといい、この機会を逃すまいとイメチェンに挑戦したようです。※画像は複数あります。左右にスライドしてご確認ください。 View this post on Instagram A post shared by 高岡早紀 (@saki_takaoka) on Oct 3, 2020 at 8:07am PDTいつものおウチヘアカラー。お稽古ちうなので、珍しい色にしてみた〜高岡早紀オフィシャルブログーより引用ちなみにこの色は『ロゼブラウン』というそう。名前も見た目も高岡早紀さんの上品な雰囲気にぴったりですね。そんな高岡早紀さんは最後に「どう?どう?」とファンに呼びかけ。すると、多くの人が「美しい」「似合ってる!」と絶賛しています。・完璧すぎる色合いです!おしゃれ!!・とってもお似合いですよ。真似したくなる色…。・美しすぎる…。そして家でヘアカラーしていることに親近感!日々、きれいを更新している高岡早紀さんからますます目が離せません!高岡早紀のインスタに「美しい!」の声が殺到長男と長女との写真を公開し、大反響[文・構成/grape編集部]
2020年10月06日女優の高岡早紀(たかおか・さき)さんが、2020年9月29日にインスタグラムを更新。23年前、長男を妊娠していた時の自身の写真を公開し、大きな反響を呼んでいます。高岡早紀のプレママ姿に「美しすぎる」の声この日、長男が23歳の誕生日を迎えたことを報告している高岡早紀さん。当時、ドラマ『ストーカー 逃げきれぬ愛』(読売テレビ系)の撮影中だったと振り返り、「過酷な撮影にも耐えて産まれてくれた大切な子」と愛息子への思いをつづっています。 この投稿をInstagramで見る 23年前の今日。 長男の生まれた日。。 妊娠中、読売テレビ "ストーカー 逃げきれぬ愛" というテレビドラマの撮影をしていた。 過酷な撮影にも耐えて産まれてくれた大切な子。 ますます健やかに成長して行く背中を見守って。。。 #写真はそのドラマの時のもの #懐かしい #23年前の私 高岡早紀 (@saki_takaoka)がシェアした投稿 - 2020年 9月月28日午後8時47分PDT目をつぶり、どこか物憂げな表情を浮かべている高岡早紀さんは今にも消えてしまいそうな透明感…。つい、うっとりと見入ってしまいそうになります。この投稿を見たファンは「きれい」「なんて美しい妊婦さん」と絶賛。「息子さん、もうそんなに大きいのですか!?」と長男の成長ぶりに驚く声も寄せています。・長男さん、お誕生日おめでとうございます!もうそんなに大人になっていたことに驚きです!・ドラマ、大好きでした。母としての覚悟が感じられる素敵な写真ですね。・23歳の子供がいるとは、とても思えません!超キレイ!高岡早紀さんは1996年に俳優の保阪尚希(ほさか・なおき)さんと結婚し、1997年に長男、2000年に次男を出産しますが、2004年に離婚を発表。その後、2010年には再婚した6歳年上の青年実業家との間に長女が誕生し、現在は3人の子供の母親として育児に奮闘しています。投稿では「ますます健やかに成長して行く背中を見守って」と愛情たっぷりのメッセージを送っていた高岡早紀さん。今後のさらなる活躍に注目です!高岡早紀のインスタに「美しい!」の声が殺到長男と長女との写真を公開し、大反響[文・構成/grape編集部]
2020年09月30日女優の高岡早紀(たかおか・さき)さんが、2020年9月24日にブログを更新。長女のために作った弁当を公開しています。高岡早紀の手作り弁当に「愛を感じる…」この日、高岡早紀さんは台風12号が接近していることを危惧し、「大きな被害が出ませんように…」とコメント。心配しつつも、「私の1日は今朝も娘のお弁当作りから始まりました」と明るい話題に変え、彩り豊かな完成写真をアップしています。台風、大きな被害が出ませんように…私の1日は今朝も娘のお弁当作りから始まりました。開けた時にちょっと嬉しくなれるように、色目に気を使って…高岡早紀オフィシャルブログーより引用高岡早紀さんはミートボールやプチトマト、ちくわにキュウリをつめたものといった栄養満点なおかずをバランスよく配置。さらに、とうもろこしご飯が華やかに彩り、見ているだけで食欲をそそられます。写真は、高岡早紀さんのブログでご確認ください。高岡早紀オフィシャルブログ投稿を見たファンは「おいしそう」「素晴らしい」と高岡早紀さんの料理センスを評価。「娘ちゃん、喜びますね」と愛情たっぷりの弁当を絶賛しています。・かわいくて、おいしそう。きっと娘さんも大喜びですね!・私も早紀さんのお弁当を食べたいです!・お弁当作り、お疲れ様です。素晴らしい出来ですね。プライベートでは女優業と子育てを両立している高岡早紀さん。これからも素敵なママ、そして役者として活躍し続けてほしいですね。高岡早紀のインスタに「美しい!」の声が殺到長男と長女との写真を公開し、大反響[文・構成/grape編集部]
2020年09月25日女優の高岡早紀(たかおか・さき)さんが、2020年9月11日にインスタグラムを更新。長女とのツーショットに多くの反響が寄せられています。高岡早紀の親子ショットに「こんなママがほしかった…」この日、高岡早紀さんは2020年に10歳を迎える長女の少し早い誕生日会を開いたことを報告。我が子に優しく微笑みかける親子ショットに癒される人が続出しています。 この投稿をInstagramで見る 今夜は娘の10歳のお祝い。 家族揃っての外食なんて、どれくらいぶりだろうか… ますます健やかに成長してほしいな。。。 久しぶりの優雅な時間に感謝。 #少しだけ早めのお祝い 高岡早紀 (@saki_takaoka)がシェアした投稿 - 2020年 9月月11日午前5時19分PDT久しぶりに優雅なひと時を過ごしたという高岡早紀さん。娘の健やかな成長を願い、投稿を締めくくっています。この投稿を見たファンは「おめでとうございます」と祝福するとともに、親子ショットを絶賛。「美人親子!」「娘ちゃんの将来が楽しみ!」といったたくさんの感想を寄せています。・お誕生日おめでとうございます!横顔から美人って分かる…。・こんな美人なママが欲しかったー!娘ちゃんもかわいいオーラがはんぱない!・ハーフバースデーですね!将来がとっても楽しみ…!高岡早紀さんは1996年に、俳優・タレントの保阪尚希(ほさか・なおき)さんと結婚。2人の男の子に恵まれましたが、2004年6月に離婚を発表しました。その後、2010年9月に、当時交際していた6歳年上の青年実業家との間に長女が誕生。2020年現在は女優業と子育てを両立しながら活躍しています。 この投稿をInstagramで見る 眠りに着く前の豊かな時間… それぞれ楽しく過ごせたね。。 皆さまはいかがお過ごしでしたか? また明日も頑張りましょう〜 本日も、おやすみなさい。。。 高岡早紀 (@saki_takaoka)がシェアした投稿 - 2020年 9月月14日午前5時55分PDT この投稿をInstagramで見る ガールズトーク❣️ 高岡早紀 (@saki_takaoka)がシェアした投稿 - 2020年 8月月19日午後11時51分PDT高岡早紀さんといえば、2019年のドラマ『リカ』(フジテレビ系)での怪演が記憶に新しい人も多いでしょう。さらなる飛躍に注目です。高岡早紀のインスタに「美しい!」の声が殺到長男と長女との写真を公開し、大反響[文・構成/grape編集部]
2020年09月15日岩井俊二監督による初めての中国映画『チィファの手紙』。中国で絶大な人気を誇る岩井監督が写った、本作の日本語歌詞付き主題歌MVと中国版ポスターが解禁された。本作は、今年1月に公開された岩井監督の最新作『ラストレター』と同じく、自身の小説「ラストレター」を岩井監督自ら映画化した、もうひとつの“ラストレター”。中国を代表する女優のジョウ・シュンを主演に、共同プロデューサーにアジア映画界の巨匠ピーター・チャンを迎え、岩井監督が監督、プロデュースに留まらず、脚本、編集、音楽も手掛けた意欲作となっている。そんな本作の主題歌「姿」は、岩井監督、ギタリストの市川和則とアコースティックユニット「ikire」を組むシンガーソングライターのChimaが作曲を、作詞を台湾の人気ロックバンド「ソーダグリーン」のボーカル、ウー・チンフォンが担当し、ジョウがボーカルを務めた。解禁されたMVでは、明るい光が差し込む、埃が積もった古びた講堂のステージで、チャンがギター、岩井監督がピアノを伴奏する中、ジョウが歌い上げる姿が。予告編にはない本編映像も挿入されており、本作のドラマティックでエモーショナルな世界観を堪能できるものとなっている。一方、中国版ポスターは全部で6枚あり、風の強いどんよりとした海で、黒い服に身を包んだジョウとチャンと岩井監督が写っている。そのうちの1枚、岩井監督が写ったものは、手にカチンコを持つ岩井監督の姿がコマ送りのようになっており、岩井監督の『四月物語』で主演の松たか子が写ったポスターとまったく同じ構図。さらに、ジョウが写ったものは、ヘッドフォンをつけて瞳を閉じたジョウの横顔が切り取られており、『リリィ・シュシュのすべて』を思い起こさせるほか、岩井監督を先頭に、ジョウ、チャンが一列になって歩く1枚は『PiCNiC』を彷彿とさせるなど、岩井監督の過去作へのオマージュが盛り込まれたものとなっている。『チィファの手紙』は9月11日(金)より新宿バルト9ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:チィファの手紙 2020年9月11日より新宿バルトほか全国公開© 2018 BEIJING J.Q. SPRING PICTURES COMPANY LIMITED WE PICTURES LIMITED ROCKWELL EYES INC. ZHEJIANG DONGYANG XIAOYUZHOU MOVIE & MEDIA CO., LTD ALL Rights reserved.
2020年09月11日岩井俊二監督の新作映画『チィファの手紙』が公開になる。本作は岩井監督が中国で手がけた新作映画で、今年1月に公開された『ラストレター』と同じ原作を基にしている。これまでもひとつの作品を小説や連続シリーズ、映画など様々な分野で描いてきた岩井監督は、ふたつの作品をどう捉えているのだろうか?本作の主人公チィファは亡くなった姉チィナンの同窓会に出かけ、姉に間違えられ、学生時代に憧れていたイン・チャンと再会する。連絡先を交換したチィファは、夫にスマートフォンを破壊されてしまったことから、チャンと“手紙”でやりとりを始める。本作は岩井監督が中国に渡り完成させた作品だが、以前から「40代でアメリカで、50代で中国で映画を撮るのを目標にしていた」と語る。「これまでのキャリアの中で日本、アメリカ、カナダ、フランスで映画をつくってきて、『チャンオクの手紙』(ぺ・ドゥナを主演に迎えた短編)で韓国に行ったんですけど、香港や台湾で撮影したことはあっても中国で映画をつくったことはなかった。それは自分の中のひとつの目標になっていたんです。撮影する環境を少しずつ広げていっているので、ひとつアイデアを考えると、それぞれのプロデューサーと話をして、意見を聞いたりしながら、結果として一緒やろうとなったのが今回はたまたま日本と中国だったということです」『チィファの手紙』はピーター・チャンがプロデュースを担当し、ジョウ・シュンら中国人俳優が集結しているが、撮影監督は近年の岩井作品を担当している神戸千木が担当するなど連合チームが結成された。「撮影監督は変えないです。シェアしている情報が一番重要で、同じツールの箱を持っているようなもの。僕にとってはそこがとても重要で、良い画を撮ってもらえるからカメラマンを決めるわけではないんです。こちらの思っている良い画をお互いが理解できるかが重要で、そこにいたるまでも非常に時間をかけて理解してもらってきているので、そこは変えにくいですよね。3DCGとか美術、キャスティング、プロダクションは中国のチームで、衣装は日本から連れていって……連合チームですね」中国で撮影された『チィファの手紙』と日本で撮影された『ラストレター』は同じ原作が基になっている。しかし岩井監督は「実際につくってみたら同じものをつくっているという意識にはならなかった」と振り返る。「撮影って毎日、“ふたつとないもの”を撮っていくものなので、同じ芝居であっても1回目と2回目では違う。だからこちらも気をゆるめられないわけで、それを積み重ねていくことがやっぱり楽しいんですよね。だから最後の最後まで新鮮な気持ちでふたつの作品を終えることができたと思います」これまでも岩井監督は自身の作品を小説に書き、映画化し、時にドラマ版と映画版を制作するなど、ひとつのアイデアや世界を丁寧に繰り返し描いてきた。また岩井作品のファンも映画が公開されてから時間が経っても作品を繰り返し鑑賞し、上映会には多くの観客が集う。「個人的に楽しみたいだけだと思うんです」と笑顔を見せる岩井監督は「僕にとって作品を完成させて納品することは、言い方はちょっと悪いですけど“臨終”で、お客さんにとっては“誕生”だと思う」と語る。「だから、自分としてはできる限り、生き続けられるように、いろんな形にしてみたりするんでしょうね。ひと昔前だと『潮騒』って原作が何回もリメイクされていた時期があって、70年代ぐらいまではひとつの作品をいろんな人がつくって楽しむ文化があったと思うんですよ。毎年12月になると必ずどこかが『忠臣蔵』をつくってるみたいな、同じものを繰り返す文化があったはずで、それがなくなったのはすごくもったいない。映画の話をするときによくネタバレって言いますけど、もちろん初めて観る人にとってはわずらわしいので言わないでほしいだろうけど、実際には小説の映画化が多いわけで、小説を読んで大好きになった人が小説の話をもう一度楽しみたくて映画館に行くケースは多い。コミックのアニメ化もそうですけど、まったく新しいものを観にいくわけではなくて、だいたいのお話を知っているところで観るケースも多いわけですよね」『スワロウテイル』や『花とアリス』をいまも繰り返し観ている観客が多くいるように、『ラストレター』と『チィファの手紙』もこれから長い時間をかけて観客に出会い、繰り返し鑑賞されることになるだろう。「僕は漫画ファンなんですけど、好きな漫画は繰り返し読むわけで、もちろんお話はわかっているんですけど、お話はあくまで導線であって、そこに落ちているいろんな感情の変化とか衝撃的なシーンを繰り返し味わいたいんですよ。だから、そういう意味でいえば、良いコミックってしっかり味わえるもので、何度でも堪能できる。だから、映画も負けてはいられないというか、2時間観たらおしまいではなくて、お客さんが何度でも観たいと思えるようなものを僕も目指したいし、そういうもので映画館があふれていてほしいと思います」『チィファの手紙』9月11日(金) 新宿バルト9ほか全国ロードショー
2020年09月10日『チィファの手紙』『窮鼠はチーズの夢を見る』が、9月11日(金)から全国ロードショーされる。この度、YouTubeの岩井俊二映画祭チャンネルにて、新コンテンツ『この空の下』がスタートし、その第1弾として行定勲監督をゲストに迎えたスペシャル対談が9月8日(金)19時より4夜連続配信される。岩井監督の『チィファの手紙』、行定監督の『窮鼠はチーズの夢を見る』に先駆け、それぞれが作品に込めた想い、アフターコロナの時代の映画作りなどを大いに語り合う。さらに、岩井監督作『Love Letter』(助監督:行定勲)の撮影時のエピソードやプライベートなどが対談内容となる。9月8日(火)〜11日(金) 4夜連続 19時〜Youtube《岩井俊二映画祭チャンネル》にて配信月8日(火)19:00今年の行定作品と岩井作品/映画と配信/新しい映画のカタチ#029月9日(水)19:00ふたりはどんな夢を見るのか/撮影現場の記憶/それぞれの撮影現場とこれからの撮影現場#039月10日(木)19:00シナリオと現場の葛藤/コロナで変わる映画の見かた/コロナのない世界はファンタジー#049月11日(金)19:00コロナが変えた映画製作/変化する文化と映画/コロナ禍でもできることを『チィファの手紙』9月11日(金)新宿バルト9ほか全国ロードショー『窮鼠はチーズの夢を見る』9月11日(金) TOHOシネマズ日比谷ほか全国ロードショー
2020年09月08日岩井俊二監督が自身の小説「ラストレター」を原作に、初めて中国でメガホンをとった映画『チィファの手紙』。この度、すれ違いの文通が始まるきっかけとなるシーンの本編映像がシネマカフェに到着した。本作は、松たか子、広瀬すず、神木隆之介、福山雅治らが共演し今年1月に公開された岩井監督『ラストレター』と同じく、岩井監督が自身の小説を原作に中国で描いたもうひとつの“ラストレター”。今回到着した本編シーンは、ある日、犬の散歩から帰ってきた従姉妹同士のムームーとサーランが、ポストに届いたムームーの亡き母チィナン宛の手紙を発見した後の場面。2人はその手紙を読み出すが、まるで母がいまも生きていて文通をしているかのような内容に困惑する。「この人、霊界と文通してる?」「知らないのかな? 亡くなったこと」とサーランは不思議がり、何か分かるかもしれないから、自身の母親でチィナンの妹・チィファに聞いてみようと言うが、ムームーは「それじゃ面白くない、返事書いてみない?」と無邪気な提案するのだった…。『ラストレター』ではムームーに当たる役を広瀬さんが、サーランに当たる役を森七菜が演じ、注目の若手女優の演技が話題になったが、岩井監督は『チィファの手紙』での少女たちの演技も絶賛。ムームーを演じるダン・アンシーは本作での透明感のある魅力が話題を呼び、また、サーランを演じるチャン・ツィフォンは『唐山大地震ー想い続けた32年ー』(10)で「金鶏百花映画祭」新人賞を受賞した実力派。物語を彩る中国の若き才能にも注目だ。『チィファの手紙』は9月11日(金)より新宿バルト9ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:チィファの手紙 2020年9月11日より新宿バルトほか全国公開© 2018 BEIJING J.Q. SPRING PICTURES COMPANY LIMITED WE PICTURES LIMITED ROCKWELL EYES INC. ZHEJIANG DONGYANG XIAOYUZHOU MOVIE & MEDIA CO., LTD ALL Rights reserved.
2020年09月06日女優の高岡早紀(たかおか・さき)さんが、2020年8月10日にインスタグラムを更新。ビキニ姿の写真を公開し、多くの反響が寄せられています。高岡早紀のビキニ姿に反響続々!高岡早紀さんは、娘が選んでくれたという水着を着てプールを楽しむ様子を公開。 View this post on Instagram 娘セレクトの水着に着替えて、屋上でプール遊び〜 A post shared by 高岡早紀 (@saki_takaoka) on Aug 9, 2020 at 9:45pm PDT水の中にいても分かる引き締まったボディは、まさに「素晴らしい」のひと言。全身から美のオーラを発しています。高岡早紀さんの水着姿を、ファンは「セクシーすぎる」「娘さん、ありがとう!」と絶賛。年齢をまったく感じさせない美ボディに、すっかり魅了されたようです。・美しすぎる…。一緒に入りたいです!・早紀さん、本当にいつもきれいで憧れます!・いつにも増して、艶っぽいです。高岡早紀のインスタには、魅力的な写真がいっぱい!同投稿のほかにも、インスタグラムにさまざまな写真を投稿している高岡早紀さん。今回のような大人の色気がただようものやプライベートショットなど、魅力にあふれた写真でファンを楽しませています。 View this post on Instagram 自宅にて。 今夜はカラーリング。 ナチュラルアッシュにしてみます。。 #myhome #hair #haircolor #ヘアカラー #髪 A post shared by 高岡早紀 (@saki_takaoka) on Jul 28, 2020 at 7:48am PDT View this post on Instagram ヘアメイクアップアーティストの河北裕介さんのメイク本"河北メイク論 2"が発売中です! はじめましての河北さんのメイクで、見たことのないワタシを発見出来ました。皆さまに是非見て頂きたいです! #河北裕介 #河北メイク本 #オフショット #はじめまして A post shared by 高岡早紀 (@saki_takaoka) on Jun 23, 2020 at 8:59pm PDT View this post on Instagram グータラなワタシ。。 A post shared by 高岡早紀 (@saki_takaoka) on Jun 22, 2020 at 11:08pm PDT View this post on Instagram おやすみなさい。。 A post shared by 高岡早紀 (@saki_takaoka) on May 30, 2020 at 5:27am PDT View this post on Instagram 髪を切ってみました。 こんなに短くしたのは、久しぶり。。 どうどう〜⁇ A post shared by 高岡早紀 (@saki_takaoka) on Dec 15, 2019 at 10:04pm PST View this post on Instagram 今日は自宅での〜んびり。 穏やかに過ごしています。。 A post shared by 高岡早紀 (@saki_takaoka) on Nov 4, 2019 at 7:51pm PST View this post on Instagram 今日も「リカ」の撮影です。 明日から10月だというのに、陽射しはまだ夏のよう。。 #リカ #10月5日スタート #土ドラ A post shared by 高岡早紀 (@saki_takaoka) on Sep 29, 2019 at 10:29pm PDT View this post on Instagram 新鮮な秋色の口紅。 今日もお疲れさま。。 A post shared by 高岡早紀 (@saki_takaoka) on Oct 3, 2019 at 8:44am PDT View this post on Instagram お疲れさまー 「リカ」の撮影が早く終わったので、ちょっと一杯。。 #リカ #こわっ A post shared by 高岡早紀 (@saki_takaoka) on Sep 17, 2019 at 2:55am PDT高岡早紀ってどんな人?高岡早紀さんは14歳の時に、革靴メーカー『マドラス』が開催した『第3回シンデレラ・コンテスト』でグランプリを獲得。この出来事をきっかけに芸能界入りしています。1988年には『真夜中のサブリナ』で歌手デビューを果たし、数々のシングルとアルバムをリリース。歌手として活動後は女優業に専念し、1989年公開の映画『cfガール』で初出演を果たしています。近年では2019年4~6月にかけて放送されたドラマ『向かいのバズる家族』(日本テレビ系)に主人公の母親役で出演。2020年にはドラマ『探偵・由利麟太郎』(フジテレビ系)の第4話と第5話にも出演し、役者としてさらなる活躍が期待されています。高岡早紀さんの活躍やインスタグラムの更新に、今後も注目です!高岡早紀のインスタに「美しい!」の声が殺到長男と長女との写真を公開し、大反響[文・構成/grape編集部]
2020年08月12日女優の高岡早紀(たかおか・さき)さんが、2020年7月28日にインスタグラムを更新。ヘアカラー中の写真を公開し、大きな反響が寄せられています。高岡早紀セクシーなキャミソール姿でセルフカラー高岡早紀さんは自宅で、セルフカラーリングに挑んだことを報告。キャミソール姿のプライベート感あふれる1枚を公開しています。 View this post on Instagram 自宅にて。 今夜はカラーリング。 ナチュラルアッシュにしてみます。。 #myhome #hair #haircolor #ヘアカラー #髪 A post shared by 高岡早紀 (@saki_takaoka) on Jul 28, 2020 at 7:48am PDT泡で染めるタイプのカラーリング剤を頭に散布し、上目遣いでカメラを見つめる高岡早紀さん。そんな姿でもセクシーさを漂わせ、投稿を見たファンを魅了しています。・自分で染めるんですか!?出来上がりも見てみたい!・相変わらず、美しい…。・色気がムンムン!胸元がセクシーすぎます。果たして、どのような仕上がりになったのでしょうか。高岡早紀さんのインスタグラムにこれからも注目です!高岡早紀のインスタに「美しい!」の声が殺到長男と長女との写真を公開し、大反響[文・構成/grape編集部]
2020年07月30日岩井俊二監督が初めて中国でメガホンをとった『チィファの手紙』の公開日が9月11日(金)に決定。この度、本作の予告編と本ビジュアルがあわせて公開された。『チィファの手紙』は、1月に公開された岩井俊二監督最新作『ラストレター』と同じく、自身の小説『ラストレター』を原作に岩井監督が中国で描くもうひとつの“ラストレター”といえる作品。中国でも人気を誇る岩井監督のもとに、中国四大女優のひとりである主演のジョウ・シュンをはじめ、中国の豪華キャストが集結。岩井監督はプロデュース、脚本、編集、音楽も兼ね、プロデューサーにはアジア映画業界の巨匠ピーター・チャンが名を連ねている。2018年に中国で公開されると、中国映画として当週の興行ランキング1位を獲得した。中国のアカデミー賞とされる第55回金馬奨では、最優秀主演女優賞・助演女優賞・脚本賞の3部門でノミネートを達成している。この度解禁された予告編は、姉チィナンが亡くなり、その死を告げる ため参加した同窓会で、ジョウ・シュン演じるチィファが中学時代の憧れの相手チャンと再会するシーンから始まる。そして「中学時代に憧れの人がいたんです。でもその人、私の姉が好きで」と語るチィファとともに、「手紙」を通して浮かび上がるそれぞれの初恋の記憶が、 現代と過去ふたつの世代を繋いで描かれていく。また、同時に公開された本ビジュアルでは、ティザービジュアルと同様に記された「初恋、めぐるー」というコピーと共に、チィファの俯いた横顔が映された一枚。あどけなさの残る若き日の姉チィナンの横顔をとらえたティザービジュアルとは対照的に、チィファはどこか 切なげな表情を見せている。『チィファの手紙』9月11日(金)公開
2020年07月17日岩井俊二監督× 斎藤工×武井壮×樋口真嗣がタッグを組み、YouTubeにて配信された『8日で死んだ怪獣の12日の物語』。この度、のんを追加キャストに迎えた劇場版が、7月31日(金)より全国のミニシアター支援のために公開されることが決定した。本作品は、SNSにて樋口監督ら5人の監督が発動した「カプセル怪獣計画」の番外編となり、全編ほぼリモートで撮影された。主人公のサトウタクミを演じるのは、「BG~身辺警護人~」に出演中で、ミニシアターパークの活動などを通して積極的にミニシアターを支援している斎藤工。監督やプロデュースまでもこなすそのバイタリティをリモート撮影という特殊な状況下でも発揮し、主演を務める。そして、今回追加での出演が発表されたのんが演じるのは、通販で宇宙人を買ったという丸戸のん。「この役を演じられるのはのんしかいない」という岩井監督からのラブコールに応え、岩井組に初参加。サトウタクミの先輩オカモトソウを演じるのは武井壮。そして、『少女邂逅』『街の上で』など話題作への出演が続く穂志もえかがYouTuber“もえかす”を演じ、これまでとは違った一面を見せる。個性豊かな岩井組初参加の面々に加え、原案の樋口真嗣も登場し、フィクションなのにドキュメンタリーのようなちょっと不思議で優しい世界へと導く本作。世界中がいまも直面している新型コロナウイルスとの戦い。2020年のいまを切り取る本作からポスタービジュアルが解禁。人気の少ないコロナ禍の東京を背景に、何か言いたげな人間の表情が印象的なモノトーンのポスター。渋谷の街には岩井監督自ら造形した様々な怪獣も配置されており、作品の不思議な世界観が反映されている。なお、本作は、これまで多様な映画文化を支えてきたミニシアターを応援すべく、本作は売上の一部をミニシアター支援に充てる特別興行を予定している。斎藤さんは、「四月末、岩井監督の1通のお便りから密やかに始まったこのプロジェクトは、カプセル怪獣の如く日々変化と進化」を繰り返してきたと語り、「のんさん、武井壮さん、穂志もえかさん、更には"怪獣や星人"が参加して下さり、作品自体が第二形態へと大きく変貌を遂げました。他に類を見ないこの進化型怪獣(映画)の目的・ミッションは、人類の平和と、ミニシアターを中心とした映画館の救済です」と明言。岩井監督とも、斎藤さんとも初タッグとなるのんさんは「先輩俳優と後輩のやりとり、とても楽しかったです。怪獣の卵をネットで買って、未知の生き物に地球の未来を委ねる不思議な世界観。小さな白い怪獣が今にも動き出すんじゃないかと、ドキドキしました。どんな状況でも映画作りをする岩井監督の作品に参加できて感動しています。コロナ禍で気持ちがしぼみがちな中、私も大人しくしてるだけじゃダメだ、と勇気付けられました」と語る。また、ミニシアター支援についても「作品で応援できるということで、役者として一番嬉しい形だなと思います。みんなの大切な、映画の記憶が刻まれる場所が、残っていって欲しいと願います」と思いを口にした。そして、岩井監督もまた「コロナという、今世界中で猛威を振るっている世紀の災厄。誰もが対岸の火事ではいられないこの事態。我々エンターテインメントの世界も、真っ先に甚大な被害を被りました。僕は仕事を作る立場の側です。その責任の重さを今回ほど強く感じたことはなかった気がします。この作品を作ることそのものがコロナ禍にあって自分のできるせめてもの抵抗だった気がします。気の休まらない日々の中、この作品が誰かのせめてもの気休めになってくれたら。そんな想いです」と語っている。『8日で死んだ怪獣の12日の物語』は7月31日(金)より全国のミニシアターにて順次公開。(text:cinemacafe.net)
2020年06月24日国内で大ヒットを記録した岩井俊二監督最新作『ラストレター』と同じく、自身の小説「ラストレター」を原作に中国で描く『チィファの手紙』から、特報とティザービジュアルが解禁となった。今回解禁された特報では、ジョウ・シュン演じる主人公チィファが「中学時代に憧れの人がいたんです。でもその人、私の姉が好きで…」と、中学時代の初恋に想いを馳せる姿から始まる。回想シーンとともに織り成された映像では、一通の手紙から始まったふたつの世代を超えて綴られるラブストーリーが描かれており、過去そして現在で映し出される手紙のやりとりから、時を超えて胸を締め付けるような淡く切ない記憶が呼び起こされる。日本版『ラストレター』でも印象的だった、学校の図書室や階段でのシーンも垣間見える。柔らかく透明感あふれる映像に合わせ奏でられる、美しく切なげなチェロの旋律から、珠玉の物語を予感させる特報となっている。併せて解禁されたティザービジュアルでは、「初恋、めぐる―」という印象的なコピーとダン・アンシー演じる若き日の姉チィナンの横顔が映され、そのみずみずしい魅力に惹きつけられる1枚となっている。映像とビジュアルからは、“岩井美学”と称される幻想的でノスタルジックな色彩美を感じさせられ、初の中国映画にして、岩井監督ならではの唯一無二の世界観に期待が寄せられる。『チィファの手紙』は今秋、新宿バルト9ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2020年05月21日公開中の『ラストレター』と同じく、岩井俊二監督が自身の小説を原作に、中国で描くもうひとつの“ラストレター”『チィファの手紙』が日本公開されることが決定した。亡くなった姉・チーナン宛に届いた同窓会の招待状。妹のチィファは、姉の死を知らせるために同窓会に参加するが、姉の同級生に姉本人と勘違いされた上に、初恋相手の先輩・チュアンと再会する。姉ではないことを言い出せぬまま姉のふりをして始めた文通が、あの頃の初恋の思い出を照らし出す――。本作は、岩井監督が初めて中国でメガホンをとった映画。2018年11月9日より中国で公開され、中国映画としてはその週の興行ランキング1位を獲得、北米、オーストラリアほか各国でも称賛を浴び、中国のアカデミー賞とされる「第55回金馬奨」で最優秀主演女優賞、助演女優賞、脚本賞の3部門にノミネートされた。岩井監督は、プロデュース・脚本・編集・音楽も兼ね、撮影監督は『ラストレター』でも撮影を務めた神戸千木、プロデューサーにはアジア映画業界の巨匠ピーター・チャンが務めた。岩井監督は「僕自身初めての中国映画であるということ。みずからの原案を複数の国で撮影するということ。なかなか挑戦的なプロジェクトで実現に相当な時間もかかりましたが、無事完走出来て、改めて振り返るとすべてが忘れ難い思い出です」と撮影をふり返っている。キャストには、姉を亡くしたチィファ役にアジア映画賞の女優賞を総なめにし、中国四大女優と称されるジョウ・シュン。初恋相手・チュアン役は、日中合作映画『空海-KU-KAI- 美しき王妃の謎』にも出演したチン・ハオが演じている。『チィファの手紙』は秋、全国にて公開予定。(cinemacafe.net)■関連作品:ラストレター 2020年1月17日より全国東宝系にて公開ⓒ2020「ラストレター」製作委員会
2020年01月27日繊細で美しく、そしてユニーク。唯一無二の世界観で魅了する、稀代の映像作家・岩井俊二。黒木華主演作『リップヴァンウィンクルの花嫁』(2016年)から3年ぶりとなる最新作『ラストレター』が1月17日(金)から公開される。世界中に熱烈なファンを持つ岩井監督。その支持の度合いは、“好き”というよりも“崇拝”の方がしっくりくるかもしれない。岩井監督の手掛ける作品は、なぜそんなにも人の心を捉えるのだろうか?描くのは、境界線上にいる人物岩井作品では、しばしば“ノーマル”と“アブノーマル”の境界線上にいる人物が描かれる。普通とは相容れない自分に気づきながらも、完全にあちら側でたくましく生きる人種にもなりきれていない。だから大抵の場合に孤独だし、前にも後ろにも進めずにいる傍観者のような存在だ。アブノーマルは“ドロップアウト”とも言い換えが可能で、例えば『リップヴァンウィンクルの花嫁』で黒木華が演じた主人公の七海。結婚後すぐ家を追い出された七海は行き場を失い、綾野剛ふんする「なんでも屋」の安藤によってそれまで接点のなかった世界に足を踏み入れていく。この世の中に頼る者のいない心細さと、それでも“普通”の範疇にいられない異邦人感。孤独と葛藤の狭間で揺らぐ人物が、様々な経験をして少しずつ成長する姿を活写する岩井作品。そんな登場人物たちから目が離せないのは、彼らの姿に自分のカケラを見出すからかもしれない。ありえなさそうで、ありえる?リアルかつダークファンタジーに彩られた世界観また岩井作品が他の人間ドラマと一線を画すのは、そのユニークな世界観にある。現実にはありえなさそうでありえるかもしれない、リアルと虚構のボーダーラインを行き来する設定も多く、時としてダークファンタジー的なスリルと退廃に彩られる。例えば岩井監督の初劇場公開作品『undo』(1994年)は、“強迫性緊縛症”という神経症にかかった山口智子演じる妻が、何かを縛らないといられなくなることで夫婦の穏やかな生活が蝕まれていく異色の短編だ。また岩井作品の中でも人気の高い『スワロウテイル』(1996年)は、世界で一番強い“円”を求めてイェンタウンに集まってきた移民たちの物語。アートディレクター・種田陽平による無国籍な美術と、シンガーソングライター・Charaふんするグリコの官能的な歌が醸し出す独特の世界観はまさに唯一無二。そしてカナダを舞台に英語でつむいだ『ヴァンパイア』(2012年)は、高校教師サイモンが自殺希望の少女たちから血を手に入れようとする吸血鬼映画で、最後は純愛へとなだれこむというなんとも奇抜な恋愛ストーリー仕立てとなっている。こうして軽くあらすじに触れただけでも、監督がつむぐ物語が非凡かつバラエティに富んでいて、なおかつその世界に強烈な魅力があるのがお分かりいただけるだろう。ダークサイドを浄化するロマンティックかつピュアで清い“岩井美学”岩井作品についてロマンティックでクラシカルな印象を持つ人は多いかもしれない。確かに“クラシック音楽”を効果的に使用し、“手紙”をキーアイテムとするなど古典的要素も目立つ。加えて『花とアリス』(2004年)で描かれたように、子どもから大人への過渡期にいる少女たちは清らかで瑞々しく、彼女たちを照らす光や取り巻く自然の風景がうっとりするほど美しいなど、監督の映像には洗練された美しさというべき“岩井美学”が息づいている。その一方で、愛する者を亡くした“喪失感”や “絶望”そして“裏切り”など、人間の心の暗部に潜む負の感情や、格差やいじめなど本人だけではどうにもならない極限状況に伴う“人間の残酷さ”がモチーフとなることも。そのダークサイドの色調は作品に影を落とすが、終幕後に深い余韻を残しながらもある種の清々しさを感じさせてくれるのは、 “岩井美学”が醸し出すピュアな透明感のおかげなのではないだろうか。岩井作品のベスト盤最新作『ラストレター』岩井監督による最新作『ラストレター』は、最後の手紙に込められた“初恋の記憶”をつづった珠玉のラブストーリーだ。姉・美咲を亡くした主人公・裕里(松たか子)と、その初恋の相手・鏡史郎(福山雅治)、そして美咲の娘・鮎美(広瀬すず)の三者の間で手紙が交差することで、淡い初恋の思い出が鮮やかに甦る。「手紙を書く」という所作に絵画的な美しさを感じ、「手紙を読む」佇まいが好きだという岩井監督。『ラストレター』製作へのきっかけとなったのは、2017年に発表された監督初となる韓国ショートフィルム『チャンオクの手紙』。手紙が重要な役割を果たすこの物語をさらに発展させることを思いついた監督は、同じく手紙が鍵となる『Love Letter』(1995年)を意識しつつ、まず原作本となった小説を書き上げたのだという。また本作では『Love Letter』では踏み込まなかった、人の心の闇にまで触れている。鏡史郎は売れない小説家で、美咲の死の真相をたどる過程で、彼は自分自身を顧みなければならない状況に追い込まれる。その闇は観る者の胸にも鋭く刺さるが、だからこそ鏡史郎の再生への歩みがしみじみと心に染みるのだ。今回の撮影は、監督の故郷である仙台でほぼ行われている。これは物語の底辺に監督のヒストリー的要素が息づいているため、必然的に仙台が舞台となったのだという。映画が映す学生時代は可能性に満ち、清らかな水辺の風景や緑映える盛夏の風景と相まってキラキラと輝いて見える。青春への強い憧憬を感じさせるその美しい映像の数々に目を奪われることだろう。また現代パートに登場する姉の娘・鮎美と妹の娘・颯香(森七菜)の瑞々しさも尊いばかり。少女たちが夏休みを経て成長していく姿にも注目して欲しい。これまで岩井作品が描いてきた様々なモチーフが盛り込まれた最新作『ラストレター』。本作をプロデュースした川村元気氏によると、目指したのは岩井作品のベスト盤なのだとか。今回、松たか子、広瀬すず、庵野秀明、森七菜、神木隆之介、福山雅治ら超豪華キャストも集結。さらなる進化を遂げた岩井ワールドがつむぐ、最高にロマンティックな恋物語に酔いしれよう。《text:足立美由紀》(text:Miyuki Adachi)■関連作品:ラストレター 2020年1月17日より全国東宝系にて公開ⓒ2020「ラストレター」製作委員会
2020年01月17日岩井俊二監督×主演・松たか子がタッグを組んだ映画『ラストレター』の公開を記念して、過去作を放送・配信する「岩井俊二映画祭」が開催決定。岩井監督編集の特別映像も到着した。今回の映画祭は、岩井俊二監督の過去作(監督・脚本・プロデュース・出演作品)を、日本映画専門チャンネル、WOWOWシネマ、KDDI(auスマートパスプレミアム・ビデオパス)、ひかりTV、日本映画NET、GYAO!にて順次オンエアするというもの。『ラストレター』でもその世界観が感じられるという中山美穂と豊川悦司が出演する『Love Letter』(’95)をはじめ、松さん初主演映画となった『四月物語』(’98)、岩井監督が原作から脚本・監督・音楽・撮影・編集・プロデュースと1人6役を務め、全編英語で綴られた『ヴァンパイア』(’11)。北川悦吏子が『ハルフウェイ』以来となる岩井監督とのタッグを組んだ、中山美穂×向井理主演『新しい靴を買わなくちゃ』(’12)。市原隼人、蒼井優、大沢たかお、高橋一生らが出演するカルト的人気を誇る青春映画『リリイ・シュシュのすべて』(’01)。そして黒木華主演、綾野剛、Coccoらも出演する『リップヴァンウィンクルの花嫁』(’16)などがラインアップされている。さらに、本企画のために岩井監督自身が過去作品で構成したマッシュアップ映像を制作。今回このショートバージョンの映像が公開された。「岩井俊二映画祭」は日本映画専門チャンネル、WOWOW、KDDI(auスマートパスプレミアム・ビデオパス)、ひかりTV、日本映画NET、GYAO!にて開催。『ラストレター』は2020年1月17日(金)より全国東宝系にて公開。(cinemacafe.net)■関連作品:ラストレター 2020年1月17日より全国東宝系にて公開ⓒ2020「ラストレター」製作委員会
2019年12月03日新海誠監督の『天気の子』ヒロインの声優に抜擢され、今後、最も活躍が期待されるネクストブレイク女優・森七菜が、自身も出演する岩井俊二監督最新作『ラストレター』の主題歌「カエルノウタ」で歌手としてデビューすることが決定。その歌声を聴かせる特報も到着した。本作に、岸辺野颯香/遠野裕里(回想)役の二役で出演している森七菜。2016年に大分県でスカウトされ、今年7月に公開された映画『天気の子』のヒロイン・天野陽菜役に抜擢され注目を浴び、現在も『地獄少女』『最初の晩餐』が公開中。来春スタートのNHK連続テレビ小説「エール」にも出演が決定している最注目女優のひとりだ。本作の主題歌「カエルノウタ」は、作詞を岩井俊二、作曲を劇中音楽を務める小林武史が担当。森さんが主題歌を歌うことになった経緯について、企画・プロデュース担当の川村元気氏は下記のように語っている。「『スワロウテイル』におけるYEN TOWN BAND、『リリイ・シュシュのすべて』から生まれたリリイ・シュシュ、岩井俊二監督作品から、いつも素晴らしい音楽が生まれてきた。では『ラストレター』からはどんな音楽が生まれるのか。岩井俊二、小林武史と話し合いを続けた。たくさんのアーティストが主題歌の候補としてあがるなか、答えが目の前にあることに気づいた。『試しに』と歌ってもらった森七菜の歌声には、少年と少女の間をたゆたうような瑞々しさと、誰にも真似できない力強さがあった。その声に惹きつけられて、岩井俊二がおとぎ話のような歌詞を書き、小林武史が映画の世界観を投影したメロディをつけた。エンドロールにこの主題歌が流れたときに、ついに”岩井俊二監督作品”が完成したのだと感じた」。さらに、森さん本人は、「こんなに素敵な、私が大好きな作品で、さらに岩井俊二監督、小林武史さんに作っていただいた唄を歌うことが、非常に重大な事だと感じました。歌詞、メロディともに一瞬一瞬聴き逃せなく、全部余すことなく歌わないと、と心掛けました」とコメント。「歌うことは楽しいですが、まだまだ未熟なので、ひとつの映画を作るような、お芝居をするような感覚で歌いました」と女優らしさも覗かせる。また、小林氏は「今回、映画のエンドロールの使いどころも、透明感のある森さんの声にピッタリなので、トータルとしてうまく色々な要素がつながることになる」と明かし、「レコーディングを一回一回重ねるごとに成長してくるんです。最初から表現しようとする気持ちがあり、やっぱり女優さんなんだなと思いました」とコメント。岩井監督も「やはり根に女優というものがあるので、『上手く歌おう』というよりも、『表現しよう』というアプローチが、撮影現場で役者としてやっていたアプローチに共通するものがあるんだな」と語り、「すごく丁寧に、文学的に表現していて、とても感心しました」と絶賛を送っている。森さんにとっては、これが歌手デビュー作品。なお、シングル「カエルノウタ」のカップリングには小泉今日子の「あなたに会えてよかった」、荒井由実の「返事はいらない」のカバーが収録される。『ラストレター』は2020年1月17日(金)より全国にて公開。主題歌「カエルノウタ」および『ラストレター』オリジナルサウンドトラックは2020年1月15日(水)よりリリース。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ラストレター 2020年1月17日より全国東宝系にて公開ⓒ2020「ラストレター」製作委員会
2019年11月21日このたび「ハライチ」の岩井勇気さんの初めての連載エッセイがまとまり、『僕の人生には事件が起きない』という一冊に。「ネタとか書いてるからいけそうだなって雰囲気だけでオファーしてみたけど違ったな、とか編集さんに思われてるんじゃないですか」インタビューののっけから期待を裏切らない毒気。さすが岩井さん。だが、お笑いで独特の言語センスを披露してきた岩井さんの書いたモノなら読んでみたい、と思っていた人は多いはず。ありふれた人生も、角度を変えれば面白さが見えてくる。中身は主に身辺雑記。初めてのひとり暮らしで選んだメゾネットタイプのアパート回りのこと、コーヒーマシン購入までのエピソード、歯医者の予約を入れては忘れ続けた失敗談……。事件と呼ぶほどの出来事ではないのに、岩井さんのレンズで見ると、ちょっと風変わりな日常に早変わり。思わずニヤリとしてしまう。たとえば、組み立て式の棚についての回。自分で組み立てるのがちょっと面倒くさいな、までは誰もが思う。だが、岩井さんの筆にかかると、面倒さ加減は倍々に膨れあがり、そのボヤき文がまるで面白いラジオトークのように思えてくる。「だってみんな、何か組み立てたり配線つなげたりしていると、『ああっ!もう!』ってなるでしょう?そういうあるあるを書いたものは多いですね。当たり前すぎず、あるあるになってなくてぽかんとするようなものでもなく、『見落としてたけどあるね、それ』みたいなのを見つけるのが好きだし、得意です」ハライチのネタを見るかのような文章芸も披露している。趣味の麻雀で“上がったら死ぬ”と言われているほどのめずらしい手で勝ってしまったときのこと。岩井さんは帰り道から死ぬかもしれないという妄想に取り憑かれるのだが、〈窒息死〉はともかく、〈メゾネ死〉〈かぐわ死〉〈スースー死〉って何だ……。あんかけラーメンの汁を水筒に入れて外出したエピソードにも、意表を突かれる。交差点で水筒から飲んでいるのがお茶ではなくあんかけラーメンの汁という背徳感を綴り、「人の思い込みの裏をかくのは、ネタでも好きですね。ダイエットが続かないとかいう人に、『これ、すっごく体軽くなるし、すっとやせるし、オレの周りのミュージシャンとかみんなやってるんです』とヤバそうに引っ張ってきて、『玄米なんですけど』と落とすとか。そういうネタもわりとやります」融通の利かないファミレスのシステムや通販で届く段ボールとの格闘など、日常の不条理への抵抗も、岩井さん十八番のモチーフだ。「僕、あれこれその場で言いますけど、ケンカしているつもりはないんです。もやもやしたままだと疲れるから、解決しようと思っているだけで。感情として怒ってはいない。だから感情のままにしゃべるのではなく、理屈を組み立てて訴えようとする。ただ正義がこちらにあると思うと、どんなに強く出てもいいと思っているところはあるので、そこはまあ……(苦笑)」だが、それが正論だから、読んでいても胸がすく。「エッセイってフランス語のエセーからきていて、随想という意味らしいですね。明確なオチがなくてだらだらしてて。オレ、フランスが合っているのかも。フランス映画も“そして人生は続く”みたいなエンディングが多いし、この本のタイトルもフランス映画みたいだし、フランスでも売ってほしいなあ」ボケてるのかマジメなのか、とにかく楽しい岩井ワールド。ファンもそうでない人も、本書で触れてみて。『僕の人生には事件が起きない』各エッセイに添えられている挿絵は岩井さん作。「“上手い人がさらっと描いた風”に、めちゃくちゃ力入れて描きました」。新潮社1200円いわい・ゆうき1986年、埼玉県生まれ。幼稚園からの幼なじみ・澤部佑と2005年にお笑いコンビ「ハライチ」を結成。ボケとネタ作りを担当。好きなものはアニメと猫。『自慢したい人がいます~拝啓 ひねくれ3様~』(テレビ東京系)、『ハライチのターン!』(TBSラジオ)などで活躍。※『anan』2019年11月6日号より。写真・土佐麻理子(岩井さん)中島慶子(本)インタビュー、文・三浦天紗子(by anan編集部)
2019年11月05日松たか子主演、川村元気が企画・プロデュースを担い、岩井俊二が監督を務める映画『ラストレター』。この度、『Love Letter』(‘95)で繊細な演技力と圧倒的な存在感で人々を魅了した中山美穂と豊川悦司が、再び2人揃って岩井監督作品に出演することが明らかになった。これまで数々の名作を世に送り出してきた岩井監督。本作は、20年以上ものキャリアの中で巧みにその時代を切り取りながら様々な愛の形を表現し、いずれも熱狂的なファンを生み出してきた岩井監督が、初めて出身地である宮城を舞台に、手紙の行き違いをきっかけに始まったふたつの世代の男女の恋愛と、それぞれの心の再生と成長を描くオリジナルストーリー。主演の松さんのほかにも、広瀬すず、福山雅治、神木隆之介と豪華俳優陣が集結した本作だが、今回新キャストとして、各映画賞を総なめにし、世界でも絶賛された『Love Letter』に出演した中山さんと豊川さんの参加が決定。豊川さんが松さん演じる裕里の姉・未咲の元恋人・阿藤を、阿藤の同居人・サカエを中山さんが演じ、未咲の過去に絡む、本作において非常に重要なパートを担う。中山さんは『Love Letter』以降、岩井俊二プロデュース作品『新しい靴を買わなくちゃ』(’12)でタッグを組んで以来となるが、岩井作品へ出演するのは、中山さん、豊川さん共に24年ぶり、2人の共演も映画作品では24年ぶりとなる。「お元気ですか?」の名ゼリフがブームになった『Love Letter』公開から約四半世紀。今回の出演は、岩井監督からのオファーで実現。2人共に、岩井監督から声をかけてもらったことに喜び、二つ返事で出演を快諾したという。中山さんは「いつかまた豊川さんとの共演はもちろんのこと、岩井監督作品に出演できたらいいなと思っていたので、今回声をかけていただき、とても嬉しかったです」と今回の参加を喜び、「豊川さんとは、今回共演シーンは少ないのですが、それでも今までの二人の歴史があるので、短い共演シーンの中でも積み重ねてきた何かがスクリーンには映っているのではないかと思います」とコメント。また、豊川さんも「中山さんとまたこうして二人で出演できてとても嬉しい」と喜び、「中山さんは、冷凍保存されてきたみたいで(笑)、全然変わっていないです。もう少しご一緒にお芝居をしたかったです。それは、また次回に。20年後といわず来年くらいにでもご一緒したいですね」と中山さんとの再共演を願った。そして岩井監督は、2人との撮影をふり返り「撮影は夏の盛りの仙台でしたが、なにかそこが冬の小樽で外は雪が降ってるような気分になりました。『ラストレター』と『ラブレター』が地続きの同じ世界の物語に一瞬思えました」と語っている。ほかにも、裕里の父母役として鈴木慶一、木内みどりが出演する。『ラストレター』は2020年1月17日(金)より全国東宝系にて公開。(cinemacafe.net)■関連作品:ラストレター 2020年1月17日より全国東宝系にて公開ⓒ2020「ラストレター」製作委員会
2019年10月30日お笑いコンビ・ハライチの澤部佑と岩井勇気が、10日深夜に放送されたラジオ番組『ハライチのターン!』(TBSラジオ/毎週木曜24:00~25:00)で、岩井のエッセイ集『僕の人生には事件が起きない』が『王様のブランチ』(TBS系/毎週土曜9:30~)でランキング1位になったことについて言及した。同番組のブックコーナー・文芸書ランキングで1位になった岩井のエッセイ集。この放送を見ていたという岩井だが、自分の著書が1位になると知らなかったそうで「文芸書ランキングに入っていると思わないから、まず。『あ、俺の本じゃん!』ってなった(笑)」と振り返った。また、相方の澤部佑もこの放送をたまたま見ており、「1位が岩井勇気って出てきたから、笑っちゃったよ、本当に」とも。岩井は「スタジオのニッチェさんが『岩井!?』って(笑)」と思い返し、一方の澤部も「ニッチェ姉さん仲良いでしょ? 喜んでくれてたね」と振り返っていた。さらに、澤部が「これから特集が組まれることもあるの? そしたら“ブラン娘”が来るじゃん。『岩井さん、読みました、いや~面白いです~』って」と言うと、岩井は「そしたら俺、“先生”として対応するから」と話していた。
2019年10月15日