「indigo la End」「ゲスの極み乙女。」という今もっとも熱い視線を注がれる2バンドのフロントマンを務めるのが、川谷絵音さん。両バンドの全ての楽曲を手がけ、ツアーやプロモーション活動、レギュラーのラジオ、さらに他のアーティストへの楽曲提供などのソロワークも休みなしに行う、27歳。そんな当代一の仕事人間の川谷さんですが、実は意外な過去が…。更に今後の目標についても伺いました。* **――昔、お笑い芸人を志したほどだそうですが、お笑いは?川谷:ライブは行かなくなりましたが、好きな芸人さんのネタは、YouTubeでけっこうチェックしています。――笑い飯の大ファンだとか。川谷:大好きです。とにかく最初見たときに、ダブルボケというスタイルが衝撃的で、大ファンになりました。今も伝説の「奈良県立歴史民俗博物館」というネタがあるんですが、人生であんなに腹を抱えて笑ったことはなかった。それを見て、自分もこれだ!と思ったんですよね。僕は音楽よりもお笑いがいちばん好きかもしれない、やってみようって。お笑い養成所の入学金を払うためにバイトしようと思っていた矢先、バンドに誘われたので、諦めました。今は音楽のほうを選んで良かったと思います(笑)。――あはは、そう思います。川谷:今は音楽で名前を知られるようになったので、バンドを使ってお笑いへの踏み込みもできるかな、って、少しずつ始めているところです。昨年10月からゲスのラジオ番組でコントをやっているんですね。台本は放送作家の方に書いてもらっているんですが、4人でコントのコーナーをやっています。――へえ。それは楽しそうです。そういうこともできるゲスは、自由度の高いグループですね。川谷:はい、そう思います。僕たち4人はキャラがハッキリしているので、音楽以外の方向にもどんどんシフトできるバンド、つまり音楽だけじゃないエンタメ集団になれればいいな、とずっと考えていたんですよね。もともと僕が好きだったお笑いにも繋がるし、このメンバーなら、いろんな可能性があるんじゃないかって。実はこのあとも、ラジオ番組のコント練習の予定が入っているんです(笑)。◇かわたに・えのん1988年生まれ、長崎県出身。ゲスの極み乙女。とindigo la Endの両バンドでボーカル、ギターを担当し、全ての楽曲を手がける。indigo la Endのインディーズ盤CDデビューを契機に大学院を退学し、プロに。その後結成したゲスの極み乙女。のミニアルバム『みんなノーマル』で’14年メジャーデビュー。◇ゲスの極み乙女。の2nd album『両成敗』が1月13日にリリース。3月30・31日は「ゲス乙女大集会~武道館編~」を日本武道館で開催。なおアルバムにはゲーム『消滅都市』のテーマ曲『煙る』を収録。またindigo la Endも同ゲームの曲『心雨』を2月3日にシングルリリースする。※『anan』2016年1月13日号より。写真・森滝 進(まきうらオフィス)インタビュー、文・北條尚子
2016年01月06日