映画・音楽・舞台など各ジャンルのエンタメ通=水先案内人が、いまみるべき公演を紹介します。【水先案内人 高松啓二のおススメ】『ロッキー』でロッキーの部屋に貼ってあったのがヘビー級ボクサー、ロッキー・マルシアノだ。本作はマルシアノと試合をしたハリー・ハフトの実録映画である。1949年アメリカ、ハフトはプロボクサーとして暮らしていた。リングネームは“ポーランドの誇りにしてアウシュヴィッツの生還者”。彼は元々ボクサーではなくナチスの強制収容所で無理矢理にボクシングをやらされ覚えたのだ。映画はフラッシュバックで戦時中の収容所はモノクロ、戦後はカラーで描かれる。強烈なのは娯楽のためにユダヤ人同士を戦わせ、負けるとその場で射殺。相手が互角だと30ラウンド以上続け、勝負がつくまで試合をさせられる。ハフトは試合に勝ち続け生き抜く。収容所に入る前に生き別れになった恋人をみつけるため戦後もボクサーを続ける。不利にもかかわらずマルシアノとの試合もそれが動機だ。ボクシング映画に見えるが、スポーツとかけ離れたテーマなのが異色である。原題のThe Survivorとは強制収容所を生き抜いた人のこと。彼の腕の番号の刺青がその証である。<作品情報>『アウシュヴィッツの生還者』8月11日(金・祝) 公開原作:アラン・スコット・ハフト監督:バリー・レヴィンソン脚本:ジャスティン・ジュエル・ギルマー■出演ベン・フォスター、ヴィッキー・クリープス、ビリー・マグヌッセン、ピーター・サースガード、ダル・ズーゾフスキー、ジョン・レグイザモ、ダニー・デヴィート公式サイト:
2023年08月09日映画・音楽・舞台など各ジャンルのエンタメ通=水先案内人が、いまみるべき公演を紹介します。【水先案内人 長井好弘のおススメ】夏休みの寄席定席は特別企画が目白押し。8月中席(11日〜20日)は、鈴本演芸場が大看板の柳家さん喬と柳家権太楼が競演する「鈴本夏まつり」、浅草演芸ホールは吉例「納涼住吉踊り」、池袋演芸場も女性講談の神田陽子、紅、紫による怪談特集だ。こうなると、唯一企画をやらない新宿末広亭が気になってしかたがない。出演者を見ると、昼の部のトリが会長・春風亭昇太で、三遊亭遊雀、浪曲の玉川太福、謎かけ名人のねづっちら人気者が揃っている。夜の部は、期待の中堅実力派・雷門小助六を、講談の人間国宝・神田松鯉、ベテラン柳家蝠丸、気鋭の若手・三笑亭夢丸らが盛り立てる。落語芸術協会の「美味しいところ」が勢揃いだ。「企画ではなく中身で勝負」という演者や席の気概に応えてこその寄席好き、演芸好きである。<公演情報>『新宿末廣亭 八月中席』8月11日(金)~20日(日) 東京・新宿末廣亭
2023年08月06日映画・音楽・舞台など各ジャンルのエンタメ通=水先案内人が、いまみるべき公演を紹介します。【水先案内人 山本益博のおススメ】8月の「白鳥・兼好二人会」で、奇しくも「現代落語」について言及したばかり。落語界では「古典落語」に対して「新作落語」「創作落語」と呼ぶが、クラシック音楽界ではバッハ、ベートーヴェンなどの「古典」音楽に対して、ロマン派以降の20世紀以後に作曲された楽曲については「現代」音楽と言う。「現代落語分析班」の出演は、春風亭昇也、笑福亭たま、三遊亭わん丈、露の紫。サブタイトルに「落語世界の『色んな説』を検証する!」とある。どんな話の展開になるか予想がつかないが、ぜひとも「現代落語」という名称についても活発なトークを期待したい。なお、9月12日(火) には、大阪「天満天神繁昌亭」で、同じメンバーによる公演がある。東京公演のトリは春風亭昇也、大阪公演のトリは露の紫。<公演情報>「現代落語分析班」8月17日(木) 東京・深川江戸資料館【出演】春風亭昇也、笑福亭たま、三遊亭わん丈、露の紫【チケット料金】■一般前売:3,000円当日:3,500円■30歳以下前売:1,000円当日:1,500円■オンライン視聴1日券:3,000円通し券:4,000円配信チケットはこちら:
2023年08月05日映画・音楽・舞台など各ジャンルのエンタメ通=水先案内人が、いまみるべき公演を紹介します。【水先案内人 高松啓二のおススメ】汽車の中で少年が謎の集団に拉致されようとする。その時、元殺し屋の小曾根百合は、男達を瞬時に倒し少年と脱出するが……。ちょっと強引な設定もあるものの、大正時代を舞台にしたことですんなり入りこめる。近頃の邦画では珍しくハデな銃撃戦とアクション満載でノイズになりがちな恋愛エピソードを排除した活劇作となっている。特に主演の綾瀬はるかのアクションが素晴らしく、銃の構えや格闘シーンはしなやかでハリウッドとはひと味違う魅力がある。また、彼女の片腕シシド・カフカも着物姿でウインチェスターライフルをぶっ放すのが超カッコイイ! タイトルにもなっている百合の愛銃は、装飾入りのスミス&ウエッソンM1917、ベレッタやモーゼルなどキャラクターによって使い分け、ディテールにもこだわる。凝ったセットも、リアルよりレトロな大衆娯楽雑誌の挿絵風なのがマッチしており、製作陣の熱意が伝わる。大正ロマンアクションの誕生だ。<作品情報>『リボルバー・リリー』8月11日(金・祝) 公開原作:長浦京『リボルバー・リリー』監督:行定勲■出演綾瀬はるか、長谷川博己羽村仁成(Go!Go!kids/ジャニーズJr.)/シシド・カフカ、古川琴音、清水尋也/ジェシー(SixTONES)佐藤二朗、吹越満、内田朝陽、板尾創路橋爪功/石橋蓮司/阿部サダヲ野村萬斎、豊川悦司公式サイト:「リボルバー・リリー」フィルムパートナーズ
2023年08月05日映画・音楽・舞台など各ジャンルのエンタメ通=水先案内人が、いまみるべき公演を紹介します。【水先案内人 橘蓮二のおススメ】来る8月7日(月) 東京落語期待の若手、春風亭かけ橋さんと上方落語の新星、桂九ノ一さんの初顔合わせが高円寺で実現。共に豊富な稽古量に支えられた確かな技術と華やかでスケールの大きい高座から迸る落語へのパッションは凄まじい!かけ橋さんが「長い付き合いになると思うので、お互いにいいもの出し合って刺激的な会にしたい」と意気込めば、方や九ノ一さんも「ずっと続けていく為にも、気合いを入れて挑む」と力強く言い切る。8月7日(月) 19時開演 高円寺 竹芳亭「高円寺アングラ落語会#01 桂九ノ一・春風亭かけ橋 二人会」未来の東西落語界を牽引するであろう二人の逸材による真夏の真剣勝負に要注目!<公演情報>「高円寺アングラ落語会#01 桂九ノ一・春風亭かけ橋 二人会」8月7日(月) 東京・竹芳亭 高円寺駅前劇場開演 19:00■出演桂九ノ一春風亭かけ橋■チケット料金前売予約:2,500円当日:2,800円詳細はこちら:
2023年07月31日映画・音楽・舞台など各ジャンルのエンタメ通=水先案内人が、いまみるべき公演を紹介します。【水先案内人 広瀬和生のおススメ】8月の「代官山落語夜咄」は三遊亭兼好が演じる怪談噺。『生きている小平次』は古くからある怪異譚を元に大正期の鈴木泉三郎という戯曲家が歌舞伎の演目としたもので、六世尾上菊五郎らが大正14年に初演。昭和32年と昭和57年には映画にもなっている。落語家では六代目三遊亭圓生と八代目林家正蔵が持ちネタにしていた。兼好の師匠である好楽は正蔵一門から圓生の総領弟子である五代目圓楽の門下に移った噺家で、兼好にとって『生きている小平次』は大いに所縁のある演目だ。普段は明るく楽しい高座で笑わせる兼好が“笑いの無い怪談”をどのように演じるのか。この機会を見逃すのはあまりにも勿体ない!<公演情報>代官山落語夜咄~夏の怪談夜話~ 三遊亭兼好『生きている小平次』8月7日(月) 東京・晴れたら空に豆まいて開場 18:30 / 開演 19:00※8月17日(木) まで配信視聴可能■チケット料金観覧:3,300円(入場時別途1drink 600円)配信:2,200円(ご祝儀システムあり)
2023年07月29日映画・音楽・舞台など各ジャンルのエンタメ通=水先案内人が、いまみるべき公演を紹介します。【水先案内人 高松啓二のおススメ】1974年フランスで圧倒的男性優位の国会で中絶を合法化する中絶法が成立した。この法律を訴え続けた政治家シモーヌ・ヴェイユの名をとってヴェイユ法と呼ばれた。彼女は、それだけでなく当時劣悪な環境の刑務所やエイズ患者など虐げられた人々のために闘っていた。その情熱の裏には第二次大戦中にナチスの強制収容所での過酷な経験が彼女を突き動かしていた。政治家時代と収容所時代が交互に映し出され、人生を辿る。あるイベントで議員のシモーヌがコテを使ってレンガを積み上げるシーンでは、コテさばきを褒められ「これが仕事だったから」と言い、何気ない行動からも収容所時代がフラッシュバックする。中でも収容所に入る前に番号の刺青を入れられるが、活版印刷のような金具で焼き付けられるのは初めて知った。劇中、彼女をののしる人に「親衛隊に比べたら脅威でもなんでもありません!」と言い放つ。アウシュヴィッツと死の行進を生き抜いたからこその重みでシモーヌの強さでもある。女性権利のために尽くし、2017年89歳で死去し国葬された。<作品情報>『シモーヌ フランスに最も愛された政治家』7月28日(金) 公開監督・脚本:オリヴィエ・ダアン出演:エルザ・ジルベルスタイン、レベッカ・マルデール、オリヴィエ・グルメ、エロディ・ブシェーズ公式サイト:
2023年07月23日映画・音楽・舞台など各ジャンルのエンタメ通=水先案内人が、いまみるべき公演を紹介します。【水先案内人 高松啓二のおススメ】シリーズ7作目パート1。謎の鍵をめぐってイーサン・ハントと怪しい集団による奮奪戦が繰り広げられる。毎回なぜこんな事をしているかよくわからないが、考える間もなく次々と繰り出されるアクションに目が奪われる。例によって世界を股にかけたアクションはトム・クルーズ自身がこなしているのが本作最大の売り。アブダビの砂漠では馬を疾走させ、ローマではフィアット500でカーチェイス、あげくの果て本物の機関車まで落下させてしまう。そしてノルウェーでの断崖バイクジャンプ!まるで『ルパン三世』みたい。しかし、その源泉はサイレント映画のバスター・キートンやハロルド・ロイドらの体を張った本物のアクションの再現である。続き物にしたのも連続活劇の現代版ということか?トム・クルーズの大画面で映画を観る映画館へのこだわりが伝わる。これぞ21世紀の活動大写真! 次回はどんなスーパーアクションを見せてくれるのか。<作品情報>『ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE』7月21日(金) 全国公開監督・脚本:クリストファー・マッカリー出演:トム・クルーズ、ヘイリー・アトウェル、ヴィング・レイムス、サイモン・ペッグ、レベッカ・ファーガソン、ヴァネッサ・カービー、イーサイ・モラレス、ポム・クレメンティエフ、ヘンリー・ツェニー公式サイト:
2023年07月20日WOWOW公式noteにて、本日7月18日(火) より「#エンタメ視聴体験記」(全6回)の連載がスタートした。本連載は、お笑い芸人の中山功太とぼる塾・酒寄希望の書き手2人が毎月WOWOWの多岐にわたるジャンルの中から“今見たい作品”を鑑賞し、その視聴体験を綴る、読んで楽しい新感覚コラム。“今見たい”と思った理由や視聴中のエピソード、作品にまつわる思い出や観て感じたことなどを自由に伝える企画だ。中山は「R-1ぐらんぷり2009」優勝、「歌ネタ王決定戦2015」優勝のほか、怪談の大会「第2回OKOWAチャンピオンシップ」優勝といった受賞歴を持つ正統派ピン芸人。酒寄はお笑いカルテット・ぼる塾のリーダーで、自身のnoteコラム「育休中に相方がめちゃくちゃ売れた」が反響を呼んでいる。2人は今年3月から5月にWOWOW公式noteで実施された「#映画にまつわる思い出」がテーマの投稿コンテストでも参考作品を執筆。その反響を受け、今回の新連載が決定した。なお、「#エンタメ視聴体験記」内のピックアップ作品は、WOWOWオンデマンドで視聴可能で、コラムと作品を組み合わせて楽しめる企画になっている。■中山功太 コメントこの度、コラムの連載を書かせていただく事になりました、吉本興業のピン芸人、中山功太と申します。普段、ネタとSNSの告知以外で文章を書く事がないので、今も脇汗を垂らしながらこちらを綴っています。映画のみならず、演劇・音楽ライブ・ドキュメンタリー等、様々な映像作品に触れる事の喜びや驚きを、素直にお伝え出来たらと思っています。また「コラム」という性質上、と言うよりも僕の「コラム」への偏見から、文体が「〜だ」「〜である」になってしまうであろう事を予めお伝えしておきます。タメ口は嫌いなので本当は「ですます口調」で書きたいのですが、不慣れな僕の場合、コラム感が目減りし、作文感のみが残る為です。一度書いてみたのですが、絵日記の絵なし版みたいで悲惨でした。試行錯誤しながらではありますが、映像作品と過ごす日常の素晴らしさを、皆様に感じていただけたら幸いです。■ぼる塾・酒寄希望 コメントみなさんこんにちは。ぼる塾の酒寄です。「酒寄さんが観たいと思ったら何でもオッケーです!」と言ってもらえたので、私自身、これから出会う様々なコンテンツの作品にワクワクしています。ものすごく自分の趣味に走ったり、ぼる塾のみんなのおすすめを聞いたり、未知のジャンルにも挑戦しようと思います!みなさんが読んで楽しくて、作品を観たいと感じられる連載を目指します!この連載を通してみなさんと素敵な時間を共有できたら嬉しいです。<初回7月分のピックアップ作品>【#エンタメ視聴体験記 ~中山功太 meets WOWOW~】映画『四月の雪』ペ・ヨンジュン主演のラブストーリー。妻が入院した病院に駆け付けた夫は、彼女が別の男性と密会していた事実に驚くが、同じくぼうせんとしていたその男性の妻と知り合う。互いの配偶者が不倫していたことを知った既婚者の男女は、心の空白を埋めるように惹かれ合うが……。共演は『私の頭の中の消しゴム』の人気女優ソン・イェジン。ヒット作『八月のクリスマス』のホ・ジノが監督した。登場人物を少なくすることで、男女の感情の揺れを濃密に描き、許されぬ恋に落ちてゆく男女の切なさや後ろめたさが鮮やかに表現された。視聴はこちら:【#エンタメ視聴体験記 ~酒寄希望 meets WOWOW~】映画『セックス・アンド・ザ・シティ(1&2)』大ブームとなったTV『SEX AND THE CITY (SATC) 』を初映画化。NYを舞台に、キャリーら大人の女性4人のその後を描いたファッショナブルコメディ。日本ではWOWOWが初放送し、大人の女性の本音と友情を軽妙に描いて絶賛された「SATC」。番組終了直後から噂された映画化がついに実現し、全米興収が約1億5300万ドルの大ヒットとなるなど、TV版を上回る大反響を呼んだのが本作。生涯独身を貫くかと思われたキャリーが恋人ミスター・ビッグとついに結婚か、という気になるストーリーを軸にしつつ、4人のヒロインのその後を描写。映画版らしくゴージャス感を高めてもTV版からブレることなく、これ以外は考えられないという最高の映画化に仕上がった。視聴はこちら:<コラム情報>WOWOW 公式note【#エンタメ視聴体験記】マガジン枠にて、7月18日(火) 掲載スタート詳細はこちら:
2023年07月18日このお話は作者あおばさんの身近に起こったエピソードです。身バレ防止のため一部脚色を加え漫画化しています。■前回のあらすじいっちーが外でタメ田を待っていると、酔っ払った女性が現れる。そして、タメ田と親密に話す姿を見たいっちーは、彼女の正体がミソノだと確信する。そんな中、タメ田とミソノの姿を撮影している人物がいて…!呼び止めたミソノに、ハルやんが伝えたいことは…?次回に続く「妻が捨てたものと僕が手放してはいけないもの」(全56話)は22時更新!
2023年07月14日このお話は作者あおばさんの身近に起こったエピソードです。身バレ防止のため一部脚色を加え漫画化しています。■前回のあらすじ同窓会は2次会に突入。いっちーが「相談がある」とタメ田を外に誘うが、彼女らしき人物からの電話に出てしまったタメ田はなかなか現れない。30分後、いっちーが友人を介して再びタメ田を呼び出すと…。タメ田とミソノを撮影していたのは…、まさかのハルやん!?次回に続く「妻が捨てたものと僕が手放してはいけないもの」(全56話)は22時更新!
2023年07月13日このお話は作者あおばさんの身近に起こったエピソードです。身バレ防止のため一部脚色を加え漫画化しています。■前回のあらすじハルやんの話によると、タメ田やミソノに会うことはできず、離婚もしてもらえずにいるという。何やら解決策を思いついたあおばは、唯一の友達・いっちーにも根回しした上で、同窓会当日を迎えて…。あおばの隣に座ってきたタメ田。笑いながら「ハルやんが奥さんに逃げられた」と話してきて…。友達としてありえません…。次回に続く「妻が捨てたものと僕が手放してはいけないもの」(全56話)は22時更新!
2023年07月10日映画・音楽・舞台など各ジャンルのエンタメ通=水先案内人が、いまみるべき公演を紹介します。【水先案内人 橘蓮二のおススメ】今、浪花節が熱い!浪曲のメッカ浅草木馬亭で開催される『浪フェス2023!! in 木馬亭』が注目だ。出演は大看板・天中軒雲月先生、関東節を操る木村派唯一の浪曲師・木村勝千代先生。さらに圧倒的な実力で浪曲界を牽引する人気者・国本はる乃さん、そして昨年から今年にかけて各々年季明けを果たし既に頭角を現し始めた期待の新鋭二人、東家三可子さんと天中軒すみれさん(前読みとMCは三門綾さん)。当日はアミダくじで出演順を決める趣向やコロナ禍で禁止されていた声出しと応援グッズの持ち込みも解禁。今年の夏、客席参加型応援公演と銘打った“浪曲の夏祭り”で浪曲ファンはひとつになる。「待ってました!」「たっぷり!」7月22日(土) 浅草木馬亭 12:30 開場/13:00 開演。<公演情報>『浪フェス2023!! In 木馬亭』7月22日(土) 浅草木馬亭開場 12:30 / 開演 13:00■出演天中軒雲月、木村勝千代、国本はる乃、東家三可子、天中軒すみれ、三門綾■曲師広沢美舟、沢村道世、馬越ノリ子チケットの申込はこちら:
2023年07月07日映画・音楽・舞台など各ジャンルのエンタメ通=水先案内人が、いまみるべき公演を紹介します。【水先案内人 長井好弘のおススメ】若手からベテランまで、とにかく元気のいい演者ばかりが集まる「客席参加型応援公演」。浪曲公演の醍醐味は、「日本一!」と客席から声がかかり、「ありがとう!」と演者が叫び返す、あの場内一体の盛り上がりだ。コロナ規制が緩和され、客席からの掛け声もOKとなった今夏、応援グッズ持参で、贔屓の浪曲師に声をかけまくるという、ファン垂涎の浪曲公演が催される。当日は、大看板の天中軒雲月も、彼女の弟子で今年年期明けしたばかりの天中軒すみれも、みんな一緒にくじ引きをして、出番を決める。自由すぎるシステムに観客は大喜びだが、若い出演者たちは「もしも雲月師匠の後の出番になったらどうしよう」と緊張の面持ちだ。販売が再開された木馬亭名物のアイスもなかを食べながら、熱い浪曲に浸ろう。<公演情報>『浪フェス2023!! In 木馬亭』7月22日(土) 浅草木馬亭開場 12:30 / 開演 13:00■出演天中軒雲月、木村勝千代、国本はる乃、東家三可子、天中軒すみれ、三門綾■曲師広沢美舟、沢村道世、馬越ノリ子チケットの申込はこちら:
2023年07月04日映画・音楽・舞台など各ジャンルのエンタメ通=水先案内人が、いまみるべき公演を紹介します。【水先案内人 広瀬和生のおススメ】従来の古典落語において女性が活躍するのは「おかみさん・母親」「花魁・芸者」「幽霊」などが主なところだが、女性演者である柳亭こみちは様々な演目において「女性を主役にする」という独自の改作を施す試みを続けており、女性版擬古典創作落語を含めれば、今では約40席の「女性が主役の噺」をレパートリーとしている。そんなこみちが自ら改作した「女性が主役の古典落語」を他の女性落語家にも演じてもらおうというのが「この落語、主役を女に変えてみた~こみち噺スペシャル~」という落語会。こみち自身が『らくだの女』を演じる他、弁財亭和泉が『死神婆』、春風亭一花が『井戸の茶碗~母と娘編~』、古今亭雛菊が『あくび指南・女版』を演じる。女性の立場から古典落語に新たな魂を吹き込む画期的なイベントだ。ぜひ足を運んでほしい。<公演情報>『この落語、主役を女に変えてみた~こみち噺スペシャル~』8月12日(土) 東京・日本橋社会教育会館開場 18:30 / 開演 19:00出演:柳亭こみち、弁財亭和泉、春風亭一花、古今亭雛菊チケットはこちら:
2023年06月29日映画・音楽・舞台など各ジャンルのエンタメ通=水先案内人が、いまみるべき公演を紹介します。【水先案内人 山本益博のおススメ】落語の二人会という形式は寄席の定席(上席・中席・下席)で余る大の月の31日の「余一会」から始まったと言われているが、落語家の組み合わせによっては、とても魅力的な二人会がある。「二人会」とはうたってないが亀有・かめありリリオホールでの「特撰東西落語競演会“文珍・喬太郎“」がそれで、古典・新作を高座にかけ、人気・実力ともにトップクラスの上方の桂文珍と東京の柳家喬太郎が競演する。同じ日の夜、こちらは王子・北とぴあつつじホールで「三遊亭白鳥 柳家三三 二人会」が開かれる。白鳥は新作落語のストーリー作家としては天才肌の落語家、三三は古典落語の正統派の雄である。タイプの全く違うふたりが落語のレパートリーの広さと懐の深さを教えてくれる落語会となるだろう。同じ日昼夜、掛け持ちしたくなるふたつの「二人会」である。「文珍・喬太郎」は夜公演もある。<公演情報>『特撰東西落語競演会』7月12日(水) 東京・かめありリリオホール開演 14:00 / 18:30出演:桂文珍、柳家喬太郎チケットはこちら:『三遊亭白鳥 柳家三三 二人会』7月12日(水) 東京・北とぴあつつじホール開場 18:30 / 開演 19:00出演:三遊亭白鳥、柳家三三チケットはこちら:
2023年06月28日映画・音楽・舞台など各ジャンルのエンタメ通=水先案内人が、いまみるべき公演を紹介します。【水先案内人 高松啓二のおススメ】『X エックス』のシリアルキラー老婆パールの娘時代を描く。1918年第一次大戦下のアメリカ、田舎の農場で厳格な母と要介護の父と暮らすパールは、映画スターを夢見ていた。ある日、教会でダンスオーディションが行われることになるが……。前作でダブル主演をしたミア・ゴスが本作の全てである。一見、ソバカス顔で素朴な女の子だが、どこか狂気をはらみ徐々に過激になっていく。一応、母との確執が原因っぽいが小動物を殺害したり、沼の親友の人食いワニとの関係を見ると天然の残虐性を感じ、怖い!前作はザラついた画面が70年代映画みたいだったが、今回は鮮やかな総天然色カラーでクラシックムービーを思わせる。クレジットも古風なデザインでホラーっぽくない。のどかな田舎風景と残酷描写の対比が強烈で映画全体がギャップ萌えの新感覚である。A24提供カントリーホラーの誕生だ。次回の3部作目も楽しみ。<作品情報>『Pearl パール』7月7日(金) 公開公式サイト:
2023年06月19日映画・音楽・舞台など各ジャンルのエンタメ通=水先案内人が、いまみるべき公演を紹介します。【水先案内人 高松啓二のおススメ】初見はTVだった。中学生の頃、翌日その面白さに友人と大いに盛り上がったものだ。スティーブ・マックィーンのカッコ良さもさることながら、その他のキャラクターの誰もが役わりを持ちトム、ディック、ハリーのトンネル脱走計画を遂行するのに心が躍った。ボクは絵が得意だったので偽造屋のブライスが、印象的だった。演じるドナルド・プレザンスは劇中、可哀想な役だが、実際に第二次大戦中にドイツ軍の捕虜収容所に居た本物だった!捕虜のほとんどが英国兵であるが、米国陸軍航空隊のヒルツはA2フライトジャケットに両ソデを切ったスウェットシャツのラフな姿がいかにもマックィーンらしい。製造屋のセジウィックはオーストラリア人、トンネル王のダニーはポーランド人、調達屋のヘンドレーは米国義勇兵の英国空軍所属、この多国籍アンサンブルが楽しい。一方、ドイツ軍の所長のルーガーはブルー・マックスの勲章を付けているので第一次大戦の英雄パイロットである。だから英軍航空兵に敬意を払い、親衛隊には懐疑的なのだ。対してゲシュタポは大げさなカバンの開閉の仕草から冷徹な怖さを強調。最大の見せ場になるバイクジャンプシーンは、耐久性の問題から英国のトライアンフのバイクを使用。実際に飛んだのはスタントマンのバッド・イーキンズである。マックィーンとの関係は『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』のディカプリオとブラピに似ている。ちなみに独立記念日に造っていたイモ焼酎をヒルツは“ムーン・シャイン”と呼ぶが、密造酒のこと。今年で製作60周年。やっぱりTVじゃなく劇場で観たい!<作品情報>『大脱走』6月9日(金) より「午前十時の映画祭13」にて上映原作:ポール・ブリックヒル監督:ジョン・スタージェス脚本:ジェームズ・クラヴェル、W・R・バーネット(英語版)音楽:エルマー・バーンスタイン【出演】スティーブ・マックィーン、ジェームズ・ガーナー、リチャード・アッテンボロー、ジェームズ・ドナルド、チャールズ・ブロンソン、ドナルド・プレザンス、ジェームズ・コバーン、デヴィッド・マッカラム「午前十時の映画祭13」公式サイト:
2023年06月09日北村匠海がボーカルを務めるDISH//(ディッシュ)の新曲「エンドロールは悲しくない」が、2023年5月31日(水)に配信リリース。DISH//の新曲「エンドロールは悲しくない」2023年は、全国ライブツアー「DISH// HALL TOUR 2023“TRIANGLE”」の開催で注目を集めているDISH//。そんな彼らが、新曲「エンドロールは悲しくない」を配信リリースする。新曲「エンドロールは悲しくない」は、ボーカル/ギターの北村匠海が作詞作曲を手掛けた1曲。「あっという間な人生だからこそ、“今”や“夢”や“愛”、そして隣に居る人を大事に生きてほしい」との想いを込めた、ミドルロックサウンドのラブソングとなっている。ミュージックビデオの監督を務めたのは、メンバーと同年代である多田海。映像では、DISH//がバンドを、そして音楽を楽しむありのままの姿を切り取っている。<北村匠海コメント>エンドロールは悲しくないみんなにとってのエンドロールでこの曲が流れてくれたらいいな。人は誰しもいなくなるけど、人生は自分次第でどんな花でも咲かせられる。出会いや愛や願いは抽象的で掴めないし、運命みたいな言葉に縛られる。それでも確かに存在するし、人生には欠かせないものなのだ。【詳細】DISH// 新曲「エンドロールは悲しくない」配信リリース日:2023年5月31日(水)
2023年06月04日映画・音楽・舞台など各ジャンルのエンタメ通=水先案内人が、いまみるべき公演を紹介します。【水先案内人 山本益博のおススメ】先日、三遊亭円楽プロデュースと銘打った「さっぽろ落語まつり」を聴きに出かけた。初日の昼の部、夜の部で計9席の落語を聴いた。なかでも昼の部の立川志の輔、夜の部の桂文珍が圧巻の高座だった。客席の反応も上々、札幌から見ると地方ネタ「池袋演芸場」も受けるし、文珍のこの秋「桂プーチン」に改名するネタ、アップルウォッチにスイカが入っているというネタにも即座に会場は爆笑に包まれた。いまや、落語は完全に全国区になったといってよい。名古屋は東京と関西の中間にあるから、さらに観客の感度が鋭い。年1回開かれている「中日落語会」も柳家喬太郎、桃月庵白酒、春風亭一之輔らのまくらの鋭い現代批評に反応する。今回は「喬太郎・白酒二人会」でどんなまくらが聴けるか楽しみ。喬太郎は名古屋出身の亡き三遊亭円丈作『稲葉さんの大冒険』、白酒はとりで『不動坊火焔』あと一席ずつは「お楽しみ」となっている。<公演情報>中日落語会「喬太郎・白酒二人会」6月18日(日) 日本特殊陶業市民会館 ビレッジホール開演 13:00■出演柳家喬太郎三遊亭円丈 作『稲葉さんの大冒険』桃月庵白酒『不動坊火焔』■チケット料金全席指定:5,500円※未就学児の入場不可
2023年06月03日映画・音楽・舞台など各ジャンルのエンタメ通=水先案内人が、いまみるべき公演を紹介します。【水先案内人 橘蓮二のおススメ】昨年、二つ目に昇進を果たした注目の若手が結成したユニット「電撃 II」(柳家小ふね・春風亭だいえい・三遊亭ごはんつぶ・桃月庵黒酒・林家八楽)の第二回公演が6月10日(土) 19時より巣鴨スタジオフォーにて開催される。個性際立つ気鋭の五人が落語四席と紙切りで描き出す高座は必見。期せずしてコロナ禍の影響をモロに受け、通常時に比べ遥かに長い前座修業を決して腐ることなく勤め上げたこの世代の強い精神力は本当に素晴らしい。大きく飛翔するには長い助走が不可欠である。満を持して挑む逸材揃いの五人衆、演芸ファンなら応援せずにはいられない。<公演情報>『落語会 電撃・II』6月10日(土) スタジオフォー開場 18:30 / 開演 19:00■出演柳家小ふね/林家八楽/桃月庵黒酒/春風亭だいえい/三遊亭ごはんつぶ■チケット料金前売:3,000円当日:3,700円チケットはこちら:
2023年06月02日映画・音楽・舞台など各ジャンルのエンタメ通=水先案内人が、いまみるべき公演を紹介します。【水先案内人 広瀬和生のおススメ】7月の「代官山落語」は昼夜で新作落語の最前線をお届けする。昼の部は立川吉笑三題噺傑作選。吉笑は「渋谷らくご」(シブラク)で昨年3月に「吉笑三題噺六日間」、今年3月に「吉笑三題噺五日間」を行なったが、そこでネタおろしされた中から「今後も演り続けるであろう自信作」を披露するのが今回の企画で、吉笑が選んだの『犬旦那』『八五郎』の二席。夜公演は代官山の無観客高座で名演を連発し続けている三遊亭白鳥が『死神ちゃん』をネタ出し。数々の小ネタが収束していく奇想天外な展開はストーリーテラー白鳥の面目躍如とも言うべき傑作であり、壮大なエンディングは落語史上類を見ない。昼夜ともトークあり。<公演情報>『代官山落語 新作夏祭り』7月8日(土)■昼席【配信&観覧あり】開場 13:30 / 開演 14:00出演:立川吉笑「三題噺傑作選」観覧:3,300円視聴料金:2,200円(ご祝儀システムあり)アーカイブ配信:7月23日(日) まで詳細はこちら:■夜席【配信のみ】開演:19:00出演:三遊亭白鳥『死神ちゃん』視聴料金:2200円(ご祝儀システムあり)アーカイブ配信:7月23日(日) まで詳細はこちら:
2023年06月01日映画・音楽・舞台など各ジャンルのエンタメ通=水先案内人が、いまみるべき公演を紹介します。【水先案内人 高松啓二のおススメ】ロバート・アルトマンは『コンバット』などのTVドラマの演出から『M★A★S★H マッシュ』で一躍ハリウッドの異端児と呼ばれた映画監督。本作はレイモンド・チャンドラーが生んだハードボイルド傑作小説の映画化。原作の1940年代から制作当時の1970年代に移し、かなり改変され原作ファンからひんしゅくをかったが、後にカルト人気になる。特にオープニングの腹を空かせた猫のために夜中にカレー印の猫缶を買いに行くのが本作の名シーンとなる。主人公の私立探偵フィリップ・マーロウはハンフリー・ボガートのあたり役でタフガイのイメージがあるが、エリオット・グールドは飄々としている。それでも探偵映画らしく奇人変人が次々登場し、事件を煙にまく。中でもマーク・ライデル扮するギャングがマーロウを脅すために自分の愛人の顔をコーラ瓶で叩き割るのは、映画史上屈指の怖さ! また車に乗った依頼人のアイリーンを走って追いかけるマーロウと音楽がマッチしクール。物語に関係ないシーンなのに、これらが秀逸なので本作を愛せずにいられない。マーロウは劇中やたらとタバコを吸う。アル中作家ウエイドからマルボローと呼ばれていたのでてっきりマルボローかと思って調べてみるとキャメルだった。ちなみにオリジナルポスターはパロディ雑誌MADの漫画家ジャック・デイビスのイラスト。アルトマンらしい遊び心だ。<作品情報>『ロング・グッドバイ』5月26日(金)~6月15日(木)角川シネマ有楽町「ロバート・アルトマン傑作選」にて上演公式サイト:「ロバート・アルトマン傑作選」予告編
2023年05月26日映画・音楽・舞台など各ジャンルのエンタメ通=水先案内人が、いまみるべき公演を紹介します。【水先案内人 高松啓二のおススメ】ニューシネマ時代に輝いたハル・アシュビー監督の代表作。海軍下士官バダスキーとマルホールが、罪を犯した若い水兵メドゥースを刑務所まで護送するロードムービー。何と言っても魅力的なのは、いなせな水兵姿。中でもPコートがしびれる程カッコいい! 軍モノのPコートはメルトンウールの材質で重いが風合が良く何年たっても型くずれもしない。ジャック・ニコルソン扮するバタスキーは通信兵で肩章に旗が刺繍されている。なのでメドゥースに手旗信号を教える。相棒のマルホールは砲手で大砲が肩章にあしらわれている。二人の階級はピティオフィサーと呼ばれ、二等兵曹にあたる。面白いのは任務をまかされた際に“ハンチョー”というワードが出てくるが、これは日本語の班長からきている。フレアーパンツはタイトでバタスキーはイチモツが外からでもわかるのでモテると自慢げに語る。彼らは途中でやたらと缶ビールを飲む。気になって調べてみるとシュリッツというメーカーのものとわかった。このビールはアメリカでは労働者が飲むビールとして知られており、彼らのような下っ端兵士が好んで飲んでいたのに合点がいった。ハル・アシュビー監督は70年代に良作を連発するがニューシネマが終局を迎えると急速に衰え、亡くなってしまう。ニューシネマの申し子と言えるだろう。早稲田松竹では、5月27日(土) から6月2日(金) までハル・アシュビー特集が上映される。本作と『ハロルドとモード/少年は虹を渡る』『ウディ・ガスリー わが心のふるさと』は、名画座でこそ輝くプログラムだ。<作品情報>『さらば冬のかもめ』5月27日(土) ~6月2日(金)早稲田松竹「早稲田松竹クラシックスvol.202/ハル・アシュビー監督特集」にて上演早稲田松竹 公式サイト:
2023年05月18日映画・音楽・舞台など各ジャンルのエンタメ通=水先案内人が、いまみるべき公演を紹介します。【水先案内人 山本益博のおススメ】5月5日に立川談春門下の「こはる」が「小春志(こしゅんじ)」と名を改めて真打に昇進した、その披露公演。初代国立演芸場さよなら公演特別企画公演でもある。いまから7年ほど前まで、神楽坂の赤城神社で「はじめての落語」という落語会を開いていた。春風亭小朝師匠はじめ柳家権太楼、柳家花緑、桃月庵白酒、春風亭一之輔など各師匠にご出演いただき、開口一番のあと、初めて生の落語を聴かれるお客様の目線で、師匠方とトークし、そのあと一席高座を務めていただいた。境内での小さな落語会にも関わらず、毎回大勢のお客様がいらしてくださった。この小さな落語会で開口一番を務めてくれた一人が、立川こはるさんだった。ほかに、神田松之丞さんもなんども出ていただいた。こはるの高座は、口調からして「女」をあまり感じさせない。人物を巧みに描き分け、噺の運びも淀みなく、将来が楽しみに思えていた。そのこはるが、5月5日に真打に昇進した。まことにめでたい。披露公演には、師匠談春はじめ、談四楼、龍志など師匠連が並んで「口上」がある。<公演情報>5月特別企画公演『落語立川流創設40周年 立川流落語会』5月26日(金)~5月28日(日) 国立演芸場公式サイト:
2023年05月11日映画・音楽・舞台など各ジャンルのエンタメ通=水先案内人が、いまみるべき公演を紹介します。【水先案内人 高松啓二のおススメ】『ロッキー』から9本目の本作。チャンピオンを引退したアドニス・クリードは、後進育成のためジムを起こしていた。ある日、幼なじみのデイムがやってくるが……。妻はミュージシャンとして大成功、娘は聴覚障がいがあるものの幸せな家庭を築いたアドニスの荒れた子供時代との対峙が、本作の軸となる。成功してハングリーさが無くなったアドニスとかつて彼が原因で刑務所に入り、這い上がって復讐心に燃えるデイムとの対比は過去作と逆転現象になっている。もはやロッキーの名前さえ出てこないが、家族、ライバル、対決は定型としてシリーズを継承している。そして、本作は主演のマイケル・B・ジョーダンが監督! シリーズ作品をソツなくこなす才覚は将来が楽しみ。それでも最大の見所はボクシングシーンで、パンチを打たれた時の筋肉への衝撃とほとばしる汗に臨場感が半端ない! ちなみにこれって役に立つの? と思う定番の変なトレーニングもあるよ。<作品情報>『クリード 過去の逆襲』5月26日(金) 全国公開公式サイト:
2023年05月11日映画・音楽・舞台など各ジャンルのエンタメ通=水先案内人が、いまみるべき公演を紹介します。【水先案内人 広瀬和生のおススメ】2012年から2019年まで成城ホールなどで行なわれた『広瀬和生プロデュース 新ニッポンの話芸』は、談志の孫弟子世代を牽引する「立川流の鬼才」立川こしら、改作落語で知られる「寄席の爆笑派」鈴々舎馬るこ、そして「圓楽党のホープ」三遊亭萬橘の三人のレギュラー制による定例会。その後、会場を移して『もっと!新ニッポンの話芸』として再スタートした。『もっと!新ニッポンの話芸 スピンオフ』は文字どおりこの三人会のスピンオフ企画で、今回は立川こしら、鈴々舎馬るこのレギュラー陣に加え、独創的な新作落語で頭角を現わしている「落語芸術協会の新鋭」柳亭信楽が初参加!どんなケミストリーが生まれるか、落語ファン必見!<公演情報>『もっと!新ニッポンの話芸 スピンオフ』6月24日(土) 内幸町ホール開場 18:30 / 開演 19:00【出演】立川こしら鈴々舎馬るこゲスト:柳亭信楽トーク:広瀬和生【チケット料金】前売:3,500円当日:3,800円※全席指定・税込※未就学児入場不可詳細はこちら:
2023年05月07日映画・音楽・舞台など各ジャンルのエンタメ通=水先案内人が、いまみるべき公演を紹介します。【水先案内人 長井好弘のおススメ】浪曲界の至宝・澤孝子が昨年5月21日に急逝してから、まもなく1年がたつ。直前まで元気いっぱいの高座を務めていたので、亡くなった気がしない。木馬亭での追善の会開催に、「待ってました、どこに行っていたんだよ!」と叫びたいファンは数多いだろう。当日は、澤順子『一妙麿』、恵子『春日局』、雪絵『一本刀土俵入』、広沢菊春『竹の水仙』と、4人の弟子が師匠孝子の十八番ネタを演じ、天中軒雲月らによる鼎談もある。また、トリの高座には澤孝子自身も出演する!というのは、1982年、澤孝子が浪花家辰造とともに演じて、芸術祭最優秀賞に輝いた『ぢいさんばあさん』の映像が公開されるのである。久々の「澤孝子ざんまい」を堪能すれば、我々の心の中にいる澤孝子の“寿命”がさらに伸びるはずだ。<公演情報>『第32回 浪花節 澤孝子の会〜追善口演〜』5月28日(日) 木馬亭開場 12:00 / 開演 13:00【出演】広沢菊春、澤順子、澤惠子、澤雪絵ゲスト:天中軒雲月、稲田和浩司会:水谷彰宏【チケット料金】前売:4,000円当日:4,500円※全席自由
2023年05月06日映画・音楽・舞台など各ジャンルのエンタメ通=水先案内人が、いまみるべき公演を紹介します。【水先案内人 橘蓮二のおススメ】4月1日より二ツ目に昇進したばかり、落語界のスーパースター立川志の輔師匠の八番弟子、一門期待の新鋭・立川志の大さんが来る5月31日(水) 18時30分より北沢タウンホールにて『立川志の大 二ツ目昇進記念落語会』を行う。16年3月に入門、コロナ禍の影響もあり7年にも渡るきびしい修業を懸命にそして直向きに積み重ねながら着実に力を付けていった。志の大さんが出色なのは何と言ってもスッと耳に馴染む柔らかく深みのある心地よい声質と丁寧な所作で描く安定感のある高座。多くの若手実力者が群雄割拠する落語界にまた新たな才能が加わった。これからは“何事にもチャレンジ”と意気込む新二ツ目立川志の大さんの門出を皆さまと共にお祝いしたい。<公演情報>『立川志の大 二ツ目昇進記念落語会』5月31日(水) 北沢タウンホール開場 18:00 / 開演 18:30【出演】立川志の大立川志の輔立川志の春ダメじゃん小出立川志の麿問合せ:サンライズプロモーション東京0570-00-3337(平日12:00~15:00)
2023年05月05日映画・音楽・舞台など各ジャンルのエンタメ通=水先案内人が、いまみるべき公演を紹介します。【水先案内人 高松啓二のおススメ】TVで有名なレストランで働くカティはオーナーと大げんか。勢いで辞めてしまい、未成年の移民自立センターの調理場に就職する。カティの気性の荒さに最初は戸惑うが、彼女自身が養護施設出身で子供達と似たような出身とわかると見方が変わる。移民の少年達とギクシャクした関係も彼らに厨房を手伝わせることで師弟関係が生まれる。故郷で男は料理しないと言う生徒に「厨房では宗教、民族、性別も関係ない!」と啖呵をきるところがカッコ良く仕事の本質をついている。しかし、骨年齢で成人判定されると強制送還されてしまう厳しい現実も突きつけられる。少年達があんまり役者っぽくないのがイイなと思ったら、本当の移民の子達が出演している。そして本作は実話がモデルなのだ。料理を通じて移民の尊厳や人権を訴える小気味良い人情話となっている。料理に例えると丁度いい下町ランチってカンジ。<作品情報>『ウィ、シェフ!』5月5日(金・祝) 全国公開公式サイト:
2023年05月02日