KAAT神奈川芸術劇場の芸術監督・白井晃が贈る近代戯曲シリーズ。最新作には、イギリスの女性作家、ヴァージニア・ウルフの『オーランドー』を原作とした戯曲が選ばれた。主人公のオーランドーを演じるのは多部未華子だ。時代や国境、性別をも超えながら生きていくオーランドーという不可思議な存在に何を見出し、その世界をどう構築していくか。互いに“いつか一緒に”と望んでいたというふたりだからこそ、できることがありそうだ。【チケット情報はこちら】多部が白井と仕事してみたいと思ったのには、白井演出の数々の作品に出演している山本耕史が関わっている。「6年くらい前に出会ったときから山本さんにはずっと『絶対に白井さんと一緒にやったほうがいい』と言われていて。昨日も『稽古時間は長いけど学べることが多いから』というメールが来ました(笑)」と多部は打ち明ける。それに対して「最近は短くなった」と苦笑しながらも、「でも、稽古をやっただけいいものになります」と断言して舞台づくりへの情熱を覗かせる白井もまた、多部とのセッションを望んでいたという。「これは僕が勝手に思っていることですが、多部さんは自分が内包しているものを役に照らし合わせて演じている印象があるんですね。どういう人物かと考えてデコラティブに作っていくのではなく。だから役の中に多部さんが見える。そこがいいなと思っていました」それだけに今回も、オーランドーという主人公に多部がシンクロすることで生まれてくるものに、白井は期待を寄せている。「これは実に演劇的な仕掛けのある戯曲で、オーランドーが出会う様々な人を、小日向文世さんをはじめとするおじさん俳優たちが(笑)、演じ分けていくことになるんですけど。その“いかにも芝居です”というアンチリアリズムな構図の中で、人を愛するってどういうことなんだろう、人が生きる衝動って何なんだろうと、オーランドーが考えたり葛藤したりしていくことが多部さんの中にも起こって、最終的には人物が生身のリアルなものとして見えてくるのではないかと思ってるんです。時代も国も、男とか女とかも通り越して、私は私、今ここに生きている私が愛おしいと思えてくるような。そんなことを僕は多部さんの中に見ているのかもしれません」。多部は、男でもあり女でもあり、16世紀から21世紀にわたって生きているオーランドーを「どう捉えていいのかまだわからない」と正直に言う。が、「とはいえ同じ人間だから、何か自分の思いをリンクさせられるはず」と力強い。演劇ならではの“嘘”が“真実”を見せてくれるに違いない。舞台『オーランドー』は9月23日(土)から10月9日(月)まで神奈川・KAAT 神奈川芸術劇場 ホールで、10月26日(木)から29日(日)まで、東京・新国立劇場中劇場で上演。なお、一般発売に先がけてプレイガイド最速先行いち早プレリザーブを実施。受付は5月29日(月)午前11時より。取材・文:大内弓子◆衣裳協力(多部未華子)PERMANENT MODERNSretsisJILLSTUARTGUSUCUMA
2017年05月26日リトゥンアフターワーズ(writtenafterwards)、リトゥン バイ(written by)のデザイナー山縣良和が、初の絵画展「Fashion Illustrations by Yoshikazu Yamagata」を12月16日から25日、表参道ROCKETにて開催する。山縣良和は2005年、セントラルセントマーチンズ美術学校を卒業し、ジョンガリアーノのデザインアシスタントを務めたのち帰国。2007年にリトゥンアフターワーズを設立して、2014年にベーシックラインであるリトゥン バイを発表。昨年はファッションコンテスト「LVMHプライズ」に日本人初のノミネートを果たした。絵画展では、山縣良和が学生時代から現在までに描いたデザイン画、ラフ画、イラストレーション作品、ファブリックデザインに用いた原画等を展示・販売。コレクション発表時に使用されたビジュアルの原画も見ることが出来る。【イベント情報】「Fashion Illustrations by Yoshikazu Yamagata」 会場:表参道ROCKET住所:東京都渋谷区神宮前4-12-10 表参道ヒルズ同潤館3F 会期:12月16日~25日時間:11:00~21:00 (12月18日は20:00まで、22日~24日は22:00まで)入場無料会期中無休
2016年12月04日ギャラリー・ロケット(ROCKET)の移転オープニング企画として3月18日から30日まで、インスタレーション展「山縣良和『gege』」が開催されている。同展は、3月18日に表参道ヒルズの同潤館3階に移転オープンしたギャラリー・ロケットのオープニング企画として開催されるもの。リトゥンアフターワーズ(writtenafterwards)とリトゥンバイ(written by)が、16年AWコレクションに引き続き「妖怪」をテーマに掲げたインスターレーションとなっている。会場では、山縣の故郷である鳥取の砂丘の砂を使用した骸骨に、生の野菜や果物を配し「生」と「死」を表現した。また、16日に発表されたばかりのコレクションピースも展示され、直接手に取る事が可能となっている。ロケット20周年を記念して、両ブランドのデザイナーである山縣良和と、音楽プロデューサーの藤原ヒロシによるコラボレーションTシャツも発売。表参道の町並みをモチーフとした「town」(1万円)と、並木モチーフの「trees」(全5色/各1万円)の2種類が用意された。また、リトゥンバイの最新コレクションより、砂のブローチ(小/3,200円、中/3,500円、大/3,800円)が数量限定で販売中。【イベント情報】「山縣良和『gege』」会場:表参道 ロケット住所:東京都渋谷区神宮前4-12-10 表参道ヒルズ同潤館3階会期:3月18日~30日時間:11:00~21:00(日曜日は20:00まで、30日は18:00まで)入場料無料会期中無休
2016年03月20日セントラルセントマーチンズ美術学校を卒業後、ジョン・ガリアーノのデザインアシスタントを経て帰国した山縣良和さん。昨年からはパリでも定期的に展示会を行っており、最近ではパリのコレットなど、海外のショップのウィンドーで作品を披露する機会も増えてきている。一方、Tex. Boxの澤利一さんはルイ・ヴィトン(Luis Vuitton)、ランバン(Lanvin)、ヨウジヤマモト(Yohji Yamamoto)など、国内外のブランドのランウェイを飾るファッションのニードルパンチを手掛けている。ファッションにおいて、まさに国境を越えて活躍する2人に、それぞれの視点から見る日本のファッションと世界のファッションについて訊いた。13年春夏のコレクション「七福神」では、前年の東日本大震災以後、山縣さんの心に沸き上がった「日本の古くから使われている素材で造形的なものを作りたい」という思いを日本の素材や文化を咀嚼し大胆にファッションで表現した山縣さん。時が経ち、彼は15年秋冬では、マイケル・ジャクソンの「Heal The World」をバッグに、マイケルやベネトンの広告を手掛けたオリビエロ・トスカーニにオマージュを捧げるようなユニバーサルなコレクションを発表している。どんな心境の変化があったのだろうかと訪ねると…。「ちょうどパリで展示会をはじめたタイミングで泊まったホテルが、その1週間前におきたシャルリー・エブド襲撃事件の目の前だったんです。世界的な事件が、自分にとって身近な存在だと感じたら、ファッションにおいても世界的な視点で表現出来たらという心境の変化に繋がりました」と返ってきた。そして、ファッションの都、パリについてこう語る。「パリ衰退といわれていますが、やはりパリは文化的総合力が高くて強い街だなと思います。ヨーロッパの文化的中心地であり、食、建築、アート、ファッション、音楽、哲学…となんでもある街です。そういった文化に慣れ親しんだ人が住む街は”粋”があると思う」と続ける。「自分たちが日本のいい生地を使って、それを世界に発信出来たらいいなという思いがあります」と山縣さんそして、ここ数年、自身のクリエーションを通じて国内の産地に足を運ぶことが増えたという山縣さんには、一つの目標があるという。伝統的な技法の布地に触れ「この生地を使いたい」と思うことがあっても「値段にたまげてしまうこともある」と山縣さん。訊けば、そういった技術的に優れた生地は着物業界や、シャネルやディオールなどのラグジュアリーメゾンの元に渡るのだという。「せっかく日本にいい生地があるのに、それを自分たちが使えない状況は歯がゆい。自分たちが日本のいい生地を使って、それを世界に発信出来たらいいなという思いがあります。そういう流れを作りたい」とその思いを語る。ニードルパンチを終えた生地明治の文明開化以降、海外からの文化が染み込んでいった現代の日本。この急激な変化というのは、ここ100年余のことだろう。「かつての日本には、文化的な素養があったのだと思います。ただ、この100年でそれを失ってしまった。海外の人たちは憧れだけで作ったフェイクは求めていないし、自分たちにない文化を求めています。だからこそ、洋装やヨーロッパの文化を学ぶのは、その歴史と文化を理解するため。決して、真似をするための勉強ではないはずです。そのために私たちは、自国の先祖代々の真相を知らなくてはいけないし、それがないとクリエーションは世界に通用するものにならないのでは」と山縣さんは続ける。ここまで、頷きながら山縣さんの話を訊いていた澤さんがこう続けた。「日本でも、世界でも各産地で素晴らしいテキスタイルが作られていて、それが本流でありテキスタイルの一番いい形だなと思います。ただ、そこにもっと面白みを加えてもいいんじゃないかという思いがあります。それを可能にしてくれるのが、私にとってはニードルパンチです」と澤さん。「面白い仕事をずっとし続けたいんです」と澤さん「私は、面白い仕事をずっとし続けたいんです。だから、はじめましてのブランドさんからの、なんじゃこりゃっていうリクエストが嬉しい」と澤さん。「僕に出来るとしたら、きっと完成度じゃない。各地で作られる完成度の高い生地を、私が崩してはいけないと思っています。ただ、各地で織ったけれども、そのままでは製品にならないようなものからニードルパンチを使ってアレンジしていくことが出来る」と語る。Tex. Boxに飾られた様々な表情を見せるニードルパンチの作品が物語るように、彼は素材を手にすると、次々のクリエーションのイメージが広がっていくようだ。この日、山縣さんと澤さんの対話を通じて感じたのは、可能性を信じる力の大切さ。そして、ベストを尽くした後のアクシデントを楽しむ心のような気がした。のこぎり屋根から陽射しが差し込むこの場所で、確かにファッションが生まれていた。あなたが手にする洋服が、一体どんな旅路を経てやってきたのか。ほんの一時でも思いを馳せてから纏うことが出来れば、その1着の持つ意味が変わるのかもしれない。リトゥン山縣良和×桐生でニードルパンチを手がける澤利一「ニードルパンチはフリーペインティングと同じ」前編【ファッションが生まれる場所】に戻る
2016年03月05日今年で放送開始から35周年を迎えた第1作『機動戦士ガンダム』において中核を担ったアニメーターであり、漫画家の安彦良和氏が、ジュンク堂書店・池袋本店とのコラボレーション企画として「安彦良和書店」を4月11日から開店することが明らかになった。当日13:00からは、オープニングセレモニーが行われる。ジュンク堂書店が実施している本企画は、作家本人が店長となり、自身が影響を受けた本などを漫画、絵本、文学書までジャンルを問わず販売。過去には詩人の谷川俊太郎や小説家の柴田元幸らが店長を務め、今回で二十一代目。会場となる7階特設会場では、現在新刊書店で流通している安彦氏の書籍をすべてそろえ、多岐にわたる選書と合わせて合計700冊ほどが並ぶという。さらに、会場には4月11日14:00~17日の期間に、描き下ろしの自画像の原画を展示するほか、アニメ化も果たした、"赤い彗星"と呼ばれるシャア・アズナブルと妹のセイラ・マスの過去を描いた漫画『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』(KADOKAWA)や、現在『月刊アフタヌーン』(講談社)で連載中の『天の血脈』の複製原画を常時展示する予定。また、本とともに飾られる描き下ろしの手書きPOPは現在50枚以上を予定しており、こちらも大きな見どころとなっている。このイベントの様子は漫画誌『月刊ガンダムエース』(KADOKAWA)でも随時特集されるという。安彦氏は今回のイベントに当って、「こんにちは、安彦です。読書人でもなんでもない僕が、今回、何故か本屋さんをやることになりました。お店は七階の特設会場にあります。漫画本や絵本、ちょっと堅苦しい本、問題な本等、いろいろそろえました。それらは僕がものを考えたり、仕事をしたりするのを助けてくれた本達です。その他に『これから読もう』と思っている本なんかもあります。皆さんに手をとっていただくと本達も喜ぶと思います。どうぞ、よろしく」と直筆のコメントを寄せている。なお、開店当日には14:00から4階喫茶にて安彦氏によるトークイベントも予定。参加は要予約で定員は40名。参加費は1,000円。電話もしくはジュンク堂 池袋本店1階サービスカウンターで受け付けるという。
2015年03月18日そこは暴力や憎悪がはびこる凄惨な世界だが高橋一生は「美しい舞台になるはず。そこだけは確信を持っています」と語る。演出・白井晃の生み出す舞台『マーキュリー・ファー』の世界に飛び込むことに恐怖も不安もない。「いろんな感情が希薄になりがちな社会において、僕も含め現代を生きる人間が必要としている感覚に出会う瞬間があると思います」とうなずく。舞台『マーキュリー・ファー』チケット情報英国の作家フィリップ・リドリーによる戯曲の本邦初演。人間の本能をさらけ出し“第二のデヴィッド・リンチ”とも評される彼の面目躍如とも言える作品で、ある“パーティ”の準備をする兄弟とそこに集まる人々の物語が展開する。暴力的でグロテスクな描写の中から高橋が感じたのは本質的かつ普遍的な“愛”。「この兄弟愛ってすごく野性的で普遍的。動物がじゃれ合うように、傷つけることでしか表現できない愛ってあると思うんです。先行して凄惨な描写があるけど、その内側に『透明な暴力』というか、心臓が見えている状態で殴られるような感覚を秘めているホンですね」。リドリーはイラク戦争に対する怒りを込めて本作を書いたと演出・白井晃が語るように、随所に様々なメタファーが見られるが、高橋は「兄弟が巻き込まれていく現実が、決して自分たちと遠いものとは思わない」とも。「内なるところで僕らは既に“戦争”を抱えていて、それはもしかしたらイラクの戦争よりも残酷かもしれない。僕のこれまでの三十数年の体感として持っている戦争のイメージをイラクに飛躍させることはできないけど、そうせずとも戦々恐々とした感覚はいまの僕の中にあるはず。その感覚をまずは舞台上で試してみたいと思います」。演出の白井とは2012年の『4 four』(作・川村毅)以来2度目の仕事となるが、「美」への確信は白井の存在があるゆえ。絶対的な信頼を持った上で、前回、完全な“合致”を見せた互いの感性を「溶け合わせたい」とも。「白井さんが言う“白”にあえて違う“白”をぶつけて溶けあわせたらどうなるか?白井さんとならそうやって別次元に進める気がします。今年は大河ドラマをはじめ、映像での露出も多かったが、TVの中とは全く違う姿を舞台上で見せてくれそうだ。「作品を観たあとの感想は『分からなかった』でもいいと思う。いまの時代、分からないまま放置することが難しくなっているけれど、時間をかけて咀嚼してもらって、いつかふとした瞬間に『あぁ、そういうことか!』と感じてもらえたらいいなと思います」。舞台は2月1日(日)より東京・シアタートラムにて。その後、兵庫・福岡でも公演。チケットの一般発売は12月14日(日)午前10時より。撮影・取材・原稿:黒豆直樹スタイリスト:秋山貴紀ヘアメイク:Tetsuya Mori
2014年12月11日ドワンゴとスタジオカラーが日本アニメーションの可能性を探るプロジェクト「日本アニメ(ーター)見本市」の第5弾作品『安彦良和・板野一郎原撮集』(構成・編集:庵野秀明)の本編が12月5日、公式サイトで公開された。『安彦良和・板野一郎原撮集』は、その名の通り、今年で放送開始から35周年を迎えた第1作『機動戦士ガンダム』において中核を担ったアニメーターの安彦良和氏、板野一郎氏の原撮集。両氏が手がけた『機動戦士ガンダム』の原画を、庵野氏が構成・編集し、原画と実際のアニメーションを比較する形で映像化している。庵野氏は兼ねてから、安彦氏、板野氏の原画の重要性、そして動撮の素晴らしさを説いており、2013年7月に行われた「機動戦士ガンダムの誕生とアニメーター安彦良和展」のトークショーにおいて「動撮という、アニメと違って色が乗ってない動画があるんですよ。これが素晴らしい。色をつけると迫力が半減するんです。動きとタイミングだけ、という必要な情報しかそこにないのが気持ちいい。線だけで構成されているものが気持ちいいとは普通わからない」と述懐。同年5月には、庵野氏自身が編集した『安彦良和アニメーション原画集 機動戦士ガンダム』も発売している。今回の『安彦良和・板野一郎原撮集』は、主に1981年より公開された『機動戦士ガンダム』の劇場版三部作の新作カットを中心に構成。原画と実際のアニメーションを比較するこれまでにない映像に仕上がり、両氏の原画のクオリティの高さを改めて示す同時に、劇伴も相俟って『機動戦士ガンダム』の軌跡を今一度追う作品となっている。劇場版三部作において安彦氏は、全カットにレイアウトとラフ原画を提供。その人肌を感じさせる柔らかな作画は、ガンダム人気をさらに押し上げた。そして、当時の制作現場では、まだルーキーだった板野氏が動画から原画に昇格。やがてメカ作画に革新をもたらす萌芽を示し始めていた。庵野氏は、この両氏の仕事に絶大な影響を受け、アニメーターとしての第一歩を踏み出すことになる。アニメーターからアニメーターへと受け継がれ、発展していった「原画」の力。本作は、その原点を「オリジナル原画を映像作品にする」ことによって確認し、アニメ業界にも多大なる影響を与えた両氏の功績を称えつつ、後世に「アニメーションのすばらしさ」として伝えるため、庵野氏が企画したという。また、12月8日22:00~23:00には動画サービス「ニコニコ生放送」にて「日本アニメ(ーター)見本市-同トレス-」第5回が放送。庵野氏が出演し、『安彦良和・板野一郎原撮集』に込めた思いが語られるという。■「日本アニメ(ーター)見本市-同トレス-」第5回放送日時:2014年12月8日(月)22:00~23:00(予定)番組URLはこちら出演者:庵野秀明「日本アニメ(ーター)見本市」は、『新世紀エヴァンゲリオン』などで知られる庵野秀明監督が代表を務めるアニメ製作会社・スタジオカラーとニコニコ動画を運営するドワンゴが共同で行う短編映像シリーズ企画。若い才能に"挑戦の場"を提供するべく立案されたもので、さまざまなアニメーターたちが決められた予算と時間の中でオムニバスアニメーション作品を自由に創作し、毎週金曜日に1話ずつ公開していく。作品は公式サイトおよび公式スマートフォンアプリにて無料で視聴できる。(C)創通・サンライズ
2014年12月05日ドワンゴとスタジオカラーが日本アニメーションの可能性を探るプロジェクト「日本アニメ(ーター)見本市」の第5弾作品『安彦良和・板野一郎原撮集』(構成・編集:庵野秀明)の予告映像が公式サイトで公開された。『安彦良和・板野一郎原撮集』は、その名の通り、今年で放送開始から35周年を迎えた第1作『機動戦士ガンダム』において中核を担ったアニメーターの安彦良和氏、板野一郎氏の原撮集となる。安彦氏を師と仰ぐ板野氏は、"板野サーカス"と呼ばれる誘導ミサイルの変態的な軌道や機動メカの高速運動などの独自の演出手法を編み出したことで知られ、安彦氏は言わずと知れた『機動戦士ガンダム』 のキャラクターデザインおよび作画監督を担当したアニメ界の巨匠。両氏は例えば、2015年2月28日から全国13館にて2週間限定でイベント上映される『機動戦士ガンダム THE ORIGIN I 青い瞳のキャスバル』にも、共に名を連ねている。(総監督:安彦氏、演出:板野氏)今回の作品は、視聴者のみならず、現在のアニメ業界にも多大なる影響を与えた両氏の功績を称え、その原画を映像作品として後世に残すべく第5弾作品として企画されたという。公開された予告編は、一枚のキービジュアルに山寺宏一のナレーション、そして『機動戦士ガンダム』タイトルコールのBGMが流れるという、これまでの予告とは一線を画した構成に。本作の構成・編集は庵野秀明監督が担当し、制作はスタジオカラー、製作・著作はサンライズ。12月5日に本編の公開が予定されている。また、12月8日22:00~23:00には動画サービス「ニコニコ生放送」にて「日本アニメ(ーター)見本市-同トレス-」第5回が放送。製作陣が『安彦良和・板野一郎原撮集』に込めた思いなどが語られるという。■「日本アニメ(ーター)見本市-同トレス-」第5回放送日時:2014年12月8日(月)22:00~23:00(予定)番組URLはこちら番組内容:「安彦良和・板野一郎原撮集」について(C)創通・サンライズ
2014年12月01日TVアニメ『機動戦士ガンダム』のキャラクターデザインを担当した安彦良和氏の原画と、モビルスーツなどのメカデザインを担当した大河原邦男氏の画稿が、年賀状イラスト素材としてWebサイト「PRINT BASE」で公開されている。本企画は、「PIXUS×GUNDAM PROJECT」の一環として、11月26日発売の漫画誌『月刊ガンダムエース』(角川書店刊)とのコラボレーションで実現。安彦氏の年賀状イラスト素材は、同誌編集部が制作した『安彦良和アニメーション原画集「機動戦士ガンダム」』から4点が公開されている。詳細は、『機動戦士ガンダムIII めぐりあい宇宙編』でのアムロ・レイ、シャア・アズナブル、ララァ・スン、セイラ・マス4人のカットイン、バルカンを発射するガンダム、『機動戦士ガンダムIII めぐりあい宇宙編』からのシャアの原画、ア・バオア・クーを脱出したアムロが「ごめんよ、まだ僕には帰れる所があるんだ。こんなうれしいことはない…」と呟く印象的なシーンの原画が選出されている。そして、大河原氏の年賀状イラスト素材は、『月刊ガンダムエース』の人気連載コーナー『機動戦士ガンダムMSV-R』から3点。一年戦争末期に連邦軍が計画していたRX-78ガンダムの増加ウエポンシステムの一つで、ニュータイプのみで編成された特殊部隊への配備が予定されていた「フルアーマーガンダム(タイプB)」。地球連邦軍がコア・ファイターの汎用性の高さに注目し、火力向上および積載燃料の拡張を可能とするブースターユニットを装着した試作機「コア・ブースター プラン004」。さらにジオン公国軍初の戦闘用モビルスーツMS-05の改良版として開発に着手し、最終的にはMS-06Aとして量産され、当初はジオニック社のズム・シティ工場で生産されていた「ザクII」と、レアな画稿が公開されている。年賀状イラスト素材の公開期間は、11月26日~2014年1月15日まで。「PRINT BASE」で公開中のオリジナルシールと組み合わせることで、オリジナルの年賀状を作成することもできる。カスタマイズシールを出力しアレンジすれば、お好みメッセージを送るためのツールとして『ガンダムエース』秘蔵の素材を家庭で楽しむこともできる。なお、「PIXUS×GUNDAM PROJECT」ではそのほか13種類の年賀状素材を公開中で、今年10月よりテレビ東京系ほかにて公開中の『ガンダム』シリーズ最新作『ガンダムビルドファイターズ』の素材も用意。ほかにも「PIXUS」で誰でも制作できるガンプラ連動企画や公式サイトでスペシャルムービーの展開など、さまざまなコンテンツを展開している。(C)創通・サンライズ
2013年11月29日