最近は睡眠に関するアプリやグッズがたくさん出ています。でも、種類がありすぎてどれを使えば快眠できるのかわからなくなってしまいますよね。そこで、今回はWEB上で好評な「UP3」に注目し、どこが優れているのかチェックしてみます。睡眠グッズ「UP3」とは?今年発売されたウェアラブルデバイス「UP3」。睡眠中に装着することで、心拍数から睡眠の深さを計測することができるグッズなのだそうです。時間経過に伴う心拍数や「目覚め」「浅い眠り」「深い眠り」「レム睡眠」の4つに分類されるグラフ、睡眠時間、入眠までにかかった時間、目覚めた回数までが計測できるのだとか。自分の睡眠を具体的な数値やグラフとして「見える化」することで、睡眠に悩みをもつ人は対策をたてやすくなるなど、さまざまなメリットがありそうです。どのぐらい深く眠れているのか確認したい!という人は一度試してみると面白いかもしれません。個々に合わせたアドバイスをくれるUP3の興味深い点はただ睡眠を計測するだけのデバイスではないところです。「Smart Coach機能」といって、心拍数などのデータをもとに利用者に合わせたアドバイスをくれるのだとか。睡眠時間が短ければ「もっと早く寝るようにしよう」、運動状態を入力すれば「あと〇分歩けば、〇歩に届きます」など、さまざまなアドバイスが表示されます。まるで自分専用のフィジカルコーチを雇ったような気分に。睡眠に限らず、日々の生活習慣は自分ではなかなか見直せないもの。自分では当たり前と思ってやっていることが他人から見ると「おかしい」なんてことも多々ありますよね。そんな、自分の生活の穴に気づくことができるのです。アナログでもできる! 睡眠の「見える化」「私はアナログ派なので機械に頼るのはちょっと嫌」という人もいるでしょう。最後に、そんな方におすすめの睡眠を見直す方法をご紹介します。睡眠の「見える化」をしてみると今まで気づかなかったことが見えてくるかもしれません。やり方は簡単。1日24時間のタイムテーブルをつくり、ベッドに入った時間、寝入った時間、起床時間などを書き込むだけ。これだけでも「寝付くまでに時間がかかってるな」とか、「起床時間がバラバラだな」など気づくことがたくさんあります。生活習慣を見直すことは睡眠時間や就寝・起床時間を一定にすることでもあります。どうも最近調子が悪いという方は「UP3」を使ってもよし、アナログでもよし、一度「見える化」をしてみましょう!photo by pixabay
2015年11月27日アクシバースはこのほど、睡眠の状況を数値化し、スマートフォンなどを通して確認できる「beddit スリープモニター」を発売した。同商品は、日々の睡眠を体重計のように数値化するスリープモニター。薄いセンサーをシーツの下に敷いて眠りにつくと、眠りの状態を感知してくれる。結果はスマートフォンなどのアプリで確認でき、睡眠時間や睡眠効率、安静時の心拍数、いびきと呼吸などの状況を知ることができる。また、睡眠状態が0~100点でスコア化されたり、良い睡眠状態のときは緑色のランプが表示されたりするなど、視覚的な理解が可能となっている。同社は同商品について、「自宅で気軽に睡眠の数値化をして健康管理に役立てることができます」とコメントしている。価格は1万9,800円(税込)。
2015年11月12日よく、理想的な睡眠時間は7~8時間といわれますよね。しかし現代人は、テレビやスマホのせいで、かつての「日の出とともに起き、日没とともに寝る」という自然な睡眠パターンが損なわれているという話をよく聞きます。産業革命で人工の照明が登場したため、人間の体内時計が狂い、睡眠不足になっているという説です。これに疑問を抱き実際に調べたのが、カリフォルニア大学ロサンゼルス校セメル神経科学人間行動学研究所のシーゲル教授とそのチーム。じつは、産業革命以前に行われた睡眠に関する研究が少なく、当時の睡眠パターンについて知る術がほとんどないためです。そこで、ジーゲル教授は狩猟採集をして生活を営む集団の行動パターンを調べてみました。その結果として見えてきたのは、不眠症の治療に役立つかもしれない睡眠と温度の関係です。■狩猟民族は約6時間半睡眠だった研究チームは、「現代人の睡眠パターンが、産業革命以前の生活とどれほど違うのか」を突き止めるために、欧米社会のはるか昔の生活に近かったと思われる、産業が発展していない地域で暮らす3つの狩猟民族(アフリカ2、南米1)の睡眠パターンを調べました。3集団とも日没後にすぐ就寝するということはなく、動物を寄せつけないために炊いた小さな火のもとで日没後3~4時間は起きていたそうです。起床は日の出の1時間ほど前でした。つまり、現代人が思い込んでいた「産業が発展する前は日没とともに寝て日の出とともに起床していた」という睡眠パターンは必ずしも正しくなかったのです。これらの民族の平均的な睡眠時間は約6時間半。平均的なアメリカ人より、若干少ないくらいでした。アメリカでは成人は7~8時間の睡眠が必要といわれていますが、実際は国民の3分の1がこの睡眠時間を満たしていません。■狩猟民族での不眠症はほぼゼロシーゲル教授は、「●●時間以上寝なきゃダメ」と提唱することで、睡眠薬に頼る人が出る危険性を危惧しています。当然ながら、睡眠薬には副作用もあります。アメリカでは国民の5%が睡眠薬を飲んでおり、過去20年間でその数は倍増したそう。今回研究の対象にした3つの狩猟民族は、どれも睡眠のパターンが非常に似通っていました。シーゲル教授は、「おそらく人間の先祖はみんなこの狩猟民族と同じような睡眠パターンだったのだろう」と推測しています。また、アメリカ人の20~30%が慢性的な不眠症に悩んでいますが、これら狩猟民族で不眠症に苦しんでいるのは、わずか2%でした。なんと3つのうち2つの民族では、「不眠」という言葉自体が存在しないというのです。■不眠症解消の鍵は温度にあり?これらの民族で日の出や日没と睡眠に直接的な関係が認められなかったことには、温度が関係しているかもしれないとシーゲル教授は推測しています。つまり、温度が下がることが、体への睡眠のサインになるということ。現代人は昔の人たちとは異なり、一定の温度に保たれた環境で生活しています。もしかしたら、睡眠に適した温度環境をつくることで不眠症の治療が可能となるかもしれないというのです。そこで、睡眠と温度に関して今後さらなる研究が必要だとシーゲル教授は話しています。*眠りは長さでなく質が大切という説はよく聞きます。質のいい眠りがとれないという人は、部屋の明かりではなく、温度を少し下げてみると、意外と眠れるかもしれませんよ。(文/松丸さとみ)【参考】※Do We Really Need to Sleep 7 Hours a Night?-The New York Times
2015年10月27日睡眠と美肌の関係はよく知られていますが、良い睡眠は成長ホルモンの分泌を促すので、美肌だけでなく美乳づくりにも役立ちます。では、どのような睡眠が良いのでしょうか。■美乳と美肌をつくる睡眠の2大条件睡眠時間は7時間程度最初の3時間にぐっすり眠る睡眠時間は短すぎても長すぎても体内リズムには合わず、体調を崩しやすくなるというデータがあります。もちろん個人差はありますが7時間前後が理想的です。また、就寝時間が多少遅くなっても、最初の3時間に深い睡眠を確保することができれば、成長ホルモンの分泌が促され、美乳と美肌づくりを助けてくれます。以上のように、睡眠の質を上げることがとても大切ですが、その質を上げるためには日中の過ごし方や寝る前の過ごし方も重要です。主なポイントを4つご紹介します。 ■朝起きたら太陽の光を浴びる本来25時間になっている体内時計を1時間戻してリセットするためには、まず朝、光を浴びることが大切です。かといって、強い紫外線を浴びてしまうのはお肌にとってデメリットもありますので寝起きのノーメイクで外に出る必要はありません。起きたらカーテンを開けて、室内に太陽の光を取り入れましょう。曇りや雨の日は部屋の電気を付けて明るくしましょう。夜の睡眠の質を向上させるための第一歩です。■昼寝をするなら12時~14時の間に20分間夜の睡眠に影響を与えない昼寝は、14時までに20分間とる程度のものです。長く寝てしまうと深い睡眠になってしまい、昼寝からの目覚めが悪いだけでなく、夜間の寝つきが悪くなってしまう可能性があります。■就寝する30~60分前にぬるめのお風呂に入る就寝後3時間の睡眠を深めるためには、入眠時に効率よく深部体温を下げる必要があります。そのためには30~60分前に一度深部を温めることが大切です。■就寝する60分前に電気を通常より暗くする安眠のために必要なホルモンであるメラトニンの分泌を促すため、60分くらい前には間接照明に切り替えましょう。パソコンやスマートフォンの使用も就寝60分前までにするとよいでしょう。他にも、美乳と美肌の元となるタンパク質を夕食でしっかりと摂ることや、美乳づくりのためにナイトブラを着用することもオススメです。キレイをつくる睡眠活動、今日から始めてみませんか?
2015年10月27日健康面でも、美容面でも、良質な睡眠は良いことばかり。綺麗で美しいお肌を保つには、きちんと睡眠をとることがとても大切です。とくに、翌日に大事な予定を控えている時はぐっすり眠りたいですよね。でも、疲れや緊張でなかなか寝付けない…なんて方は、今流行の「睡眠美容」をはじめてみましょう。今回は、気持ち良い眠りにつけるアイテムや、寝ている間にケアできるオススメ美容アイテムをご紹介します。●コーセービューティーネクストインストリームナイトシールドジェル出典:@cosmeみずみずしいジェル。寝る前のお手入れ時に使用してみてください。肌ダメージの修復が活発になる睡眠中、パック効果を発揮してお肌に潤いとハリを与えてくれます。翌朝洗顔すると、ぷるんとしたお肌が実感できるはず!●ビオレ寝ている間に目もとうるおい浸透パック出典:花王公式サイトより小じわが気になる人はこちらがオススメ。化粧水をした後、目もとや口もとにはります。肉厚のジェルシートなので付け心地も良いですよ。美容液成分がたっぷり含まれているので、寝ながらじっくり集中ケアしてくれます。乾燥肌の人にはピッタリ!●THREEコンディショニングSQオイル出典:THREE公式サイトよりこちらのオイルは、豊かな潤いで睡眠中のお肌の潤いをサポートするように考えられて作られたもの。吸い込まれるようにお肌に馴染み、輝きとハリを実感できるはず。柑橘系の香りがするので、自然とリラックスした気持ちになれることから、「睡眠オイル」とも言われています。疲れが溜まっている時や、緊張がほどけない時に使ってみるといいですね。気持ち良い眠りにつけると思いますよ。●ベキュアハニーワンダーハニーアロマファブリックミスト(朝摘みマートル)出典:@cosme寝る前に、枕や布団にシュッと吹きかけてみてください。寝ている間にかいた汗の臭いや加齢臭などの気になる臭いを消臭・除菌してくれます。清潔感のある自然な香りに包まれるので、自然とリラックスした気持ちに。寝具以外にも、カーテンやソファなどの布製品に使用できます。●GAIANPロールオンアロマエナジー出典:@cosme「翌朝キレイ」を応援してくれるというロールオンアロマ。忙しくてなかなかお肌のケアに時間をとれない方にオススメです。なんと天然精油だけが持つアロマセラピー効果で快眠をサポートしてくれるんですよ。ロールオンタイプタイプなので、手間もかからず、さっと塗れるのが嬉しいポイントですね。寝ながら出来る睡眠美容。疲れが溜まっている方は、ぜひ試してみてくださいね。
2015年10月20日睡眠時無呼吸症候群を調べる方法に「睡眠ポリグラフ検査」というものがあります。日本睡眠学会は睡眠ポリグラフ検査を行うことの重要性を説く声明を発表しました。なぜ、そのような声明を発表する必要があったのでしょうか? その真相に迫ります。睡眠障害の評価方法日本睡眠学会は今年5月に「睡眠ポリグラフ検査の重要性について」という声明を発表しました。睡眠ポリグラフ検査とは、脳波や心電図、呼吸運動などを夜間の睡眠中に計測して、睡眠を評価するというもの。睡眠ポリグラフ検査を行うことで、睡眠時無呼吸症候群や睡眠行動障害、周期性四肢運動障害などの睡眠障害、睡眠中の不整脈などを調べることができると言われています。そして、もう少し簡単に睡眠を評価する方法としてOCST(out-of-center sleep testing)というものがあります。ですが、日本睡学会はOCSTでは睡眠の評価が十分にできないと述べています。それはなぜなのでしょうか?OCSTとは?日本睡眠学会によると、OCSTは脳波計測の機能がないため、睡眠を評価する装置ではなく、呼吸に伴ういくつかの指標を記録する「携帯型呼吸モニター」に過ぎないそうです。ところが、アメリカ睡眠医学会は睡眠障害国際分類(International Classification of Sleep Disorders 3rd version:IICSD-3)のなかで「睡眠時無呼吸症候群の診断にOCSTの使用を認める」と公表したと言われています。日本睡眠学会は、このIICSD-3の内容を受けて、日本の医療界が睡眠ポリグラフ検査よりも簡単に行えるOCSTを頻繁に取り入れる可能性が高まることに対して警鐘を鳴らしているというわけです。社会の安全を守ることに繋がるOCSTでは、呼吸の指標を中心に検査するため、睡眠時無呼吸症候群の病態の半分程度しか評価できないと日本睡眠学会は考えています。しかし、睡眠時無呼吸症候群を正しく評価するためには、呼吸だけでなく、脳波を計測し、覚醒反応や睡眠の質と量を調べることが欠かせないのだそう。発表された声明によると、睡眠時無呼吸症候群を正しく評価することは「社会の安全を守ること」にもつながるとされています。というのは、睡眠時無呼吸症候群の患者は深い睡眠を得られないため、日中に眠気を覚えることが多く、交通事故などを起こす確率が増えると言われているからです。検査方法は医療界だけのことではなく、私たちに深く関係した社会問題として捉えるべきかもしれませんね。photo by pixabay
2015年09月21日お得な睡眠、損な睡眠――そんなものが本当にあるのか? 調べてみると、バッチリありました。もしかしたら、不眠症の人に限らず、誰しもが知らないうちに「損な睡眠」をしているかもしれません。どうしたら「お得な睡眠」に変えられるのでしょうか?不眠症改善につながる?何ごとも適切な時間帯がある人には「眠りにつきやすい時間帯」と「覚醒しやすい時間帯」が備わっているといわれています。たとえば、普段夜0時に寝る人の場合、眠りにつきやすい時間帯:0~6時頃覚醒しやすい時間帯:20~22時頃となるのだそう。「早く寝なくちゃ!」という強迫観念からか、脳がまだ眠る準備に入っていない20時前に睡眠薬を服用して、なんとか眠ろうとする不眠症の方がたくさんいるといわれています。いつは覚醒しやすい時間帯にいくら寝ようとしても、なかなか寝付けなかったり、途中で何回も目が覚めてしまったり、睡眠薬が効きにくかったりと、非効率な眠りにしかならないそうなんです。どうして効率が悪くなるの?私たちの体のなかでは、「覚醒しやすい時間帯」に交感神経が優位に働いています。交感神経は活動系の作用、副交感神経はリラックス系の作用を担っているため、どちらが優位に働いているかでそのときの行動や感情が大きく左右されるといわれているのです。つまり、交感神経が優位に働いている時間帯に寝ようとするのは、効率の悪い睡眠方法ということ。脳や体が進もうとしている方向とは、反対の状態にもっていこうとしているのだから、当然の話ですよね。この眠りにつきやすい時間帯、覚醒しやすい時間帯は、普段何時に寝るかで変わってきます。先ほどの例は、夜0時に寝付く人のパターン。普段もう少し早く寝る人は、全体的に前倒しになり、入眠しやすい時間帯も早くなり生活サイクルに合った時間になります。週末の寝だめに注意!最後にひとつ注意していただきたいことをご紹介します。それは、週末の寝だめ。平日に朝型の生活をし睡眠サイクルを前倒しパターンに整えたとしても、週末に寝だめをしてしまうと、そのリズムが崩れてしまうのだそうです。そうならないためには、週末も同じリズムで生活するのがベスト。とはいえ、週末もう少し寝たいという方もいますよね。その場合は、遅起きするよりも、昼寝を取り入れるほうが、睡眠バランスへの影響が小さくてすむのでおすすめです。眠れないときは体が眠ろうとしていない。そのときに寝ようとすることは効率が悪い、週末は寝だめより昼寝。この3つを覚えておくだけで、快適な睡眠を手に入れられるかもしれませんね!photoby pixabay
2015年09月05日過労死問題が取り沙汰されるようになり、亡くなった方の睡眠時間も注目されることが多くなりました。睡眠不足は倦怠感を生みますから、モチベーションのダウンにもつながりかねません。こうした睡眠問題の改善のために、部下の家庭での過ごし方について、改めて考えてみてはいかがでしょうか。よく眠れる家庭とは?笑顔のあふれる食卓で食事を楽しみ、子どもと一緒に遊んだり入浴したりする時間をとって、夫婦揃って早めの時間に就寝する。そんな家庭では、自然と「健康的な食事・適度な運動・リラックスした入浴・早めの就寝」という眠りやすい環境ができあがります。家族とコミュニケーションをとることが、良質な睡眠につながるのです。家族との団らんが少なく、スマートフォンを片時も離さず操作し、絶えずテレビやパソコンなどを見つめ続けている方もいるのではないでしょうか?画面を見続けたあとに布団に入っても脳は光の刺激で活性化したままで、時間が遅いにもかかわらずなかなか眠れなくなってしまうこともあります。部下と家族の関係を改善させようこうした状況を踏まえて、管理職の方は、家族関係の向上を目的とした対話型セッションやゲーム、ロールプレイなどを取り入れ、部下の家族に対する接し方の改善を目指してみましょう。家庭内で起こりうるトラブルの芽を発見した際、どういった対応をすべきかを改めて考え直すことで、実際にそうしたケースに当たったときの心構えができます。また、部下が家庭で居心地が悪くならないような働かせ方についても学びましょう。具体的には、家族行事を理由とした有給をとりやすい環境を作ったり、極力残業しない体制作りをしたりといったことが挙げられます。実際に睡眠不足改善に役立つの?アメリカのペンシルベニア州立大学を中心とした研究グループが行った実験では、管理職や従業員に対し、家族を支援する職場になるように変えていったところ、指導を行ったグループの睡眠時間の平均は、それ以外の人の平均と比べて8分長いという結果が出たそうです。大きな差ではありませんが、睡眠時間の長さに加え、ストレスなく眠ることができるので睡眠の質の向上も期待できます。その結果、業務効率の改善に役立つ可能性は十分あると言えるのではないでしょうか。良好な家族関係というのは、一見、睡眠不足とは関係がないようにも思えます。しかし、居心地のいい家庭環境を整えることは、ストレスフリーにつながり、よりよい睡眠の実現へと結びついていくのです。部下が気持ちよく仕事ができる環境を作るためにも、管理職の方はぜひ意識してみましょう。photo by pixabay
2015年08月31日仕事で残業が多いと、どうしても睡眠時間がバラついてしまうものです。その結果、睡眠不足で作業効率が悪くなってしまい、仕事に支障を来すといった悪循環に。そんな方にオススメなのがアンカースリープという眠り方。この眠り方を取り入れれば、不規則な生活を改善できるかもしれません。睡眠時間を確保できるアンカースリープ!「いかりを下ろして眠る」という意味を持つアンカースリープ。これは、自分に必要な睡眠時間の半分を深夜12~早朝4時の決まった時間(コアタイム)に必ず眠り、不足した時間はほかで補う方法です。たとえば、皆さんが必要とする睡眠時間が8時間だとすれば、アンカースリープとして4時間の睡眠をコアタイムに必ずとります。残りの4時間の睡眠は、お昼や夕方など、空いている時間に確保するようにします。日常生活に取り入れると、どれだけ不規則な生活であっても一定の睡眠リズムは確保されるようになるため、身体機能の低下を最小限に留めることができます。ただ、コアタイムの入眠時間と起床時間がバラつくと効果が得られないので、この点には気をつけてください。デメリットも考慮した上で最終手段として取り入れる睡眠時間を規則正しくするアンカースリープですが、一方でデメリットもあります。それは、体に負担がかかることです。アンカースリープの効果は、あくまで身体機能の低下を最小限に留めるだけであり、疲労は毎日蓄積されていきます。さらに、コアタイムでは人間にとって必要な睡眠時間の半分しか眠らないので、睡眠不足になってしまうのは否めません。ですから、仕事上の締め切り日が近い、病人の看護で目が離せないなどきちんとした理由があって、まとまった睡眠がとれない時に行う最終手段だと考えましょう。最長で2週間程度にして、休日にはきちんとコアタイムにまとまった睡眠をとるように心がけてください。不規則な睡眠時間よりは負担を減らすことができるアンカースリープは、忙しいときの不規則な睡眠時間を安定させますが、そのプロセスで体に負担を与えてしまいます。つまり、大きなメリットがある半面、デメリットもある諸刃の剣ということです。あくまでリズム調整のために用いる、一つの手段として考えておいたほうがいいでしょう。「じゃあ睡眠時間が不規則なのとそう変わらないのでは?」と思う方もいると思いますが、やはり不規則な睡眠時間が続くほうが、体にかかる負担は大きくなってしまいます。健康的で充実した生活を手に入れるためにも、睡眠時間に悩みを抱えている方は、アンカースリープ度試してみてはいかがでしょうか?photo by pixabay
2015年08月26日「自分の睡眠データ」を貯めることは、睡眠改善の第一歩。そう主張するのは、『“ぐっすり”の練習ノート』(白濱龍太郎著、実務教育出版)の著者。たとえば「前夜にビールあ杯以上飲んだ翌日の午前中は眠気がひどい」「朝食を和食にした日の夜は寝つきが早い気がする」など、“眠り”について気づいたことを本書の「睡眠ログ」に記録していくことで、自分にとっての快眠の黄金パターンを構築しようという書籍です。実際に記入できる「睡眠ログ」が豊富に掲載されているため、日常生活で多いに役立てることができそう。しかしそれ以前に、「睡眠時間」についてきちんと知っておきたいところではあります。そこできょうは第3章「今夜から始める“ぐっすり”のカイゼンから、睡眠時間に関する記述を引き出してみたいと思います。■最適な睡眠時間は「6時間30分前後」パフォーマンスが最大になる最適睡眠時間は、自分で試行錯誤しながら見つけなければならないのだそうです。たとえば、「23時までに寝る」というような一定のリズムをつくっておく。そこから、睡眠ログを参考にして“黄金の生活パターン”を実行し、翌日にいちばんスッキリする睡眠時間を確認していくわけです。地道な作業ですが、これが自分の最適睡眠時間を見つける唯一の方法なのだそうです。ただし、そうはいってもひとつの目安として意識しておきたいのは、「6時間30分前後」という時間だとか。というのもこれは、人間がもっとも長生きするといわれる睡眠時間なのだそうです。つまり、これだけ寝ておけば、大幅な睡眠不足になる心配はないということ。なお不眠症の方は、逆に「朝起きる時間だけ決める」ことが有効だといいます。なぜなら、きっちり寝る時間を決めてしまうと、かえってストレスになってしまうから。それよりも、眠くなるまで寝室に行かないと決めてしまうのがベストだということです。■毎日最低限の睡眠時間を確保すべきまた、「ショートスリーパーになりたい」という声を聞くことは少なくありませんが、ショートスリーパーになることは、慣れによってある程度は可能だといわれているそうです。とはいえ、傷んだからだを修復するためには、まとまった睡眠をとることが不可欠。それに睡眠不足が続くとネガティブになり、最悪の場合はうつになってしまうこともあるといいますから注意が必要。そうならないためにも、自己管理として最低限の睡眠時間を確保すべきだということです。■“自称不眠症”でも長く眠らなくてOKちなみに、最近では“自称不眠症”の人も増えているのだとか。「昔は8時間眠れたのに、最近は7時間しか眠れない」などと嘆いているような人です。でも成人しているなら、あまり長く眠ることを求めなくても大丈夫だそうです。たとえば70代の方にとっての5時間睡眠は、異常ではないのだそうです。むしろチェックすべきは、「日中の活動に支障があるかどうか」だけだといいます。*睡眠の常識も、その本質はなかなか理解しにくいところ。本書をもとに「睡眠ログ」をつくり、快適な睡眠を心がけてみてはいかがでしょうか?(文/印南敦史)【参考】※白濱龍太郎(2015)『“ぐっすり”の練習ノート』実務教育出版
2015年08月11日睡眠中に呼吸が止まってしまう病気、睡眠時無呼吸症候群。ひどくなると身の危険にもかかわるといわれているこの睡眠障害が、成人の気管支喘息と関係があるということが明らかにされました。その研究結果をご紹介します。睡眠障害と喘息の関係睡眠時無呼吸症候群とは、睡眠中に呼吸が止まってしまう病気のことです。ひどい場合は、心筋梗塞や動脈硬化を引き起こすこともあると言われています。また、睡眠中に呼吸が止まってしまうため、息苦しくなって夜、目が覚めることが多くなり、その結果、深く眠ることができず、日中の行動に支障が出てくる場合もあります。今年1月に睡眠時無呼吸症候群と気管支ぜんそくの間に、なんらかの関係があるという研究結果が発表されました。調査を行ったアメリカの研究者によると、「喘息にかかることが睡眠時無呼吸症候群を引き起こす危険因子になる」のだそうです。喘息は危険因子になるその研究によると、喘息にかかっている被験者のほうが健常者よりも数年後に睡眠時無呼吸症候群になる確率が高かったいうのです。ただ、「その原因が何か?」というところまではまだわかっていないようで、今後の研究でそのメカニズムが明らかになることに期待が集まっています。睡眠時無呼吸症候群は、寝ているときに症状がみられる病気なので、自分では気がつきにくいと言われています。そのため、家族など、自分以外の人に「寝ているときの呼吸がおかしい」「いびきが突然止まる」などと言われて、初めて病院にかかり睡眠時無呼吸症候群と診断されたという人も多いようです。睡眠時無呼吸症候群がもたらす危険睡眠時無呼吸症候群の人には下記のような症状が見られるそうなので、自分は大丈夫と思っている人も一度チェックしてみましょう。・睡眠中に呼吸が止まる・いつもいびきをかいている・よく夜中に目が覚める・よく寝汗をかく・起床時に熟睡感がない・日中に眠気やだるさを感じる睡眠時無呼吸症候群で怖いのは、本人に「熟睡できていない」という自覚がないことです。特に自覚のないまま日中を過ごしていることがあるので、昼間に眠気に襲われたり、集中力をかいて思わぬ事故を起こす可能性があります。実際に、睡眠時無呼吸症候群の患者は交通事故を起こす率が高いという報告もあるようです。周囲から指摘されたり、上の項目で当てはまる点が多い場合は、一度、お医者さんに相談してみたほうがよいかもしれません。photo by Lisa Marie Cannon
2015年08月09日睡眠が翌日の仕事に影響しているという感覚をもっているビジネスマンはたくさんいると思います。それは、アスリートにとっても同様で、パフォーマンスを高めるために、睡眠の質をいかに上げるかは重要なテーマ。そこで一流アスリートが実践していることをご紹介します。睡眠がパフォーマンスに直結一流のアスリートほど睡眠にこだわっているという記事をよく見かけます。それもそのはずで、睡眠の質を高めることは翌日のパフォーマンスを高めることに直結しているからです。みなさんも睡眠不足の状態で頭がボーッとして働かず、仕事でケアレスミスを連発したなんていう経験がありませんか? 脳は睡眠中に昼間に受けたダメージを修復したり、ネガティブな記憶を削除したりと、翌日からフル回転できるように「必要な休息」をとっているといわれています。睡眠不足であったり、睡眠の質が低かったりすることは、脳が前日の疲れをそのまま引きずっている状態に他なりません。これでは最高のパフォーマンスができるわけありませんよね。良質な睡眠をとるコツ良質な睡眠を手に入れるためにはどうしたらよいのでしょうか? ある一流アスリートが実践している取り組みはとてもシンプルなものでした。ポイントは3つあります。1.規則正しい生活を送ること(リズムを乱さないこと)2.1日3食、バランスの良い食事をとること3.運動をすること意外かもしれませんが、一般の人も簡単にできるようなことばかりです。一流アスリートほど「基本を大切にしている」ということなのかもしれません。とはいえ、これらはすぐに実践できるように見えて、継続するのは大変だったりするものです。ビタミンBをとろう!また、一日を気持ちよくスタートし、パフォーマンスを高めるにはスッキリした目覚めも欠かせません。そのためにしっかり摂取したいのはビタミンB。ビタミンBをとることで、覚醒のホルモンが分泌されるのだそうです。ビタミンBが含まれる食品は、胚芽米や玄米、豚肉、レバー、うなぎ、納豆、牛乳、乳製品、卵、バナナ、小麦、ナッツなど。目覚めが悪いという方は、これらの食品を日常的に取り入れることを意識してみるとよいかもしれません。最後に、フルーツは夜ではなく朝に食べたほうがよいそうです。そうすることで、摂取したビタミンが1日中体にいい効果を与えてくれます。photo by pixabay
2015年08月07日ちゃんと夜眠れていますか? 今回は睡眠と精神面の関係をある調査データから見ていきたいと思います。最近は、小中学生でも夜遅くまで起きている子が増えていると言われていますが、それは彼らの精神面にどのような影響を及ぼしているのでしょうか。睡眠不足の影響力みなさんは自分のことを好きですか? 自分を認める気持ちのことを「自己肯定感」と呼ぶそうですが、文部科学省が小学5年生から高校3年生までを対象に行った睡眠と心身の健康に関する調査では、「睡眠不足の子どもほど自己肯定感が低い」という結果が出ています。「自分のことを好き」と回答した小学生の睡眠状況を見ていくと、「午後9時前に就寝」が最も多く23.2%。就寝時間が遅くなるほど、自己肯定の割合は減っていき、「午後11~午前0時前」と「午前0~1時前」ではそれぞれ約10%と「午後9時前」の半分以下になっていることがわかります。データから見る中学生も同様で「自分のことを好き」と回答した割合は、「午前9時前に就寝」が17.8%、「午後9~10時前」が13.2%、「午後10~11時前」が10.0%、「午後11~午前0時前」が8.6%、「午前0~1時前」が7.9%と、就寝時間が遅くなるにつれて、自己肯定感も下がっていくことが顕著に表れる結果に。また、睡眠時間が短いとイライラする子が増えるという結果も出ているので、睡眠時間と精神面には深い関係があると考えられます。睡眠には、日中にフル回転で働いた脳と体を休ませる役割があるので、寝られないということは、脳と体が前日の疲れを翌日も引きずるということです。睡眠状況をチェックしよう睡眠不足でイライラする、精神的に不安定になるというのは子どもに限ったことではないようです。というのも、睡眠不足がうつ病などに繋がる可能性もあると言われているからです。でも、睡眠不足を自覚している大人はとても少ないのだとか。「自分はちゃんと寝ている」と思っていても、1週間の睡眠時間をチェックしてみると、平均5時間ぐらいしか眠れていなかったなんてこともあるそうですよ。なんだか理由もなくイライラする、自分のことが好きになれない、という方は改めて自分の睡眠状況をチェックしてみると改善できるかもしれませんね。photo by Purple Sherbet Photograp
2015年08月05日徹夜して仕事をしたというと、とても働き者、デキる人のようなイメージがありますが、本当にそうなのでしょうか? 徹夜で仕事がいつもよりできるようになるのなら、睡眠は不要ということ? 人間以外の生物の睡眠から 、その必要性を見直してみましょう。睡眠は脳をつくる睡眠の研究者の言葉に「睡眠は脳をつくる、脳は睡眠をつくる、睡眠は脳を守り、修復し、賢くする」というものがあります。私たちの脳は、日中の活動で酷使されているため、たくさんのダメージを受けています。そのダメージを修復するために欠かせないのが睡眠です。睡眠をとることで、脳は疲れを癒やし回復することができるのです。人類でたくさん脳を使ったうちのひとりとも言えるアインシュタインは、1日10時間の睡眠をとることを習慣にしていたそうです。常人よりも長く脳に休息を与えなければ修復できないほどに、いつも脳をフル回転させていたのかもしれません。マグロは何時間眠る?一般的に人間には1日7時間程度の睡眠が必要だと言われています。ちなみに、体長が人間と同じぐらいのマグロは1日何時間眠ると思いますか?一説には、マグロの1回の睡眠は約5秒。基本的には夜間の間に昼間よりも動くスピードを落としカロリー消費を抑え、睡眠はほとんどとらないそうです。何分や何時間という単位で寝てしまうと、天敵に襲われる恐れがあります。また、マグロの脳はビー玉程度と非常に小さいので、短時間の睡眠でも十分に休めるのではないかと考えられています。体長がほぼ同じでもこんなに違うだなんて面白いですよね。ハチは睡眠不足が原因で……昆虫のなかにも、睡眠をとる習慣が確認されている種がいます。たとえばカマキリ、ミツバチ、ミバエ、アシナガバチ、ゴキブリなど。これらの昆虫は、実験によって睡眠をとることが証明されているそうです。人間と同様に、ミツバチは睡眠不足のときに、行動に影響が出ると言われています。睡眠不足のミツバチは睡眠をたっぷりとったミツバチにくらべて、道案内の仕方が明らかに異なっていたという実験報告があります。ミツバチも徹夜の状態では正常に頭が働かないのかもしれません。冒頭の研究者の言葉通り「睡眠は脳をつくる」ものというのは、人間だけに当てはまるわけではないようです。私たちも毎日、しっかり睡眠をとって、健康的な生活を心がけましょう。photo by pixabay
2015年07月26日「携帯電話が睡眠の質を下げる」という話を聞いたことはないでしょうか?実は、携帯電話と睡眠については、さまざまな機関で研究が行われていて、携帯電話が睡眠の質を下げるという説も、下げないという説もあるのです。それぞれの内容をご紹介します。携帯電話の電波は睡眠の質とは関係ない?携帯電話の普及が急激に進み、1人1台持っているのが当たり前の時代となりました。実際に、総務省が2014年に発表した「電気通信サービスの契約数及びシェアに関する四半期データの公表(平成25年度第四四半期(3月末))」によると、携帯電話の普及率は112.5%にもなるそうです。そんななか睡眠不足に悩む人が増加し、「携帯電話の電波が睡眠の質を下げる」という説が浮上しました。そこで、その真相を解明するために、福島県立医科大学神経内科の宇川義一教授を中心にしたグループが調査研究を行いました。その結果、携帯電話の電波が睡眠不足を招くわけではないことが明らかになったのです。これは、携帯電話の電波に焦点を当てた研究なので一概には言えませんが、携帯電話が睡眠の質を下げるという説は一部否定されたことになります。それでもやっぱり睡眠の質低下の原因に?総務省が携帯電話の普及率を発表した同年、厚生労働省は、寝る前の携帯電話の利用に対し、注意喚起を促しました。つまりここでは、携帯電話が睡眠の質を低下させると考えられているのです。実際にアメリカのレンセラー工科大学は「就寝前にバックライトディスプレイを見続けると睡眠の質に支障をきたす」と発表をしています。これは、画面から発せられる光によって、「メラトニン」という生体リズムをコントロールするホルモンが抑制されてしまうからだそう。先ほどご紹介した研究で、携帯の電波には問題がないと分かったものの、後者の研究結果では、就寝前の利用はできるだけ控えたほうがよいということになったのです。携帯電話の利用そのものには問題ない!?携帯電話の電波が睡眠に影響しないと明らかになった一方で、就寝前の利用は睡眠の質を低下させるという報告もあり、どちらを信じればよいのか混乱する人は多いかもしれません。ただ、結論から言えばどちらも真実です。実は、携帯の電波の研究で行われた被験者アンケートでは、「携帯電話の使用時間が長いほど睡眠の質が低下する傾向がある」との結果も示されているのです。つまり、利用時間の長さや時間帯によって睡眠の質は低下する可能性があり、携帯電話の利用そのものが睡眠に影響を及ぼしているわけではないということ。気を付けるべきなのは、長時間利用しないようにすることなのです。あまり気に病んでしまうとストレスがかかり、かえって不眠になる可能性もあるので、使うのをやめるのではなく、できるだけ短時間の利用に抑え、快適な睡眠ライフを送るようにしましょう。photo by pixabay
2015年07月09日まずは質の良い睡眠から! 必要なものは?最近、気持ちよく眠れていますか?質の高い睡眠をとることは心身ともに大事なこと。睡眠の質は、夜に分泌されるメラトニンという脳内物質の量で決まります。メラトニンの材料となるのはセロトニンという物質です。これは日中に運動をすることで効率よく分泌されるといいます。水泳のカロリー消費量はウォーキングの4倍!良質な睡眠に必要な運動は「軽く汗ばむ程度」で十分だそうです。軽い運動といえばウォーキングを思い浮かべる方も多いのではないでしょうか?ただ、これからの季節は気温が高くなり、蒸し暑く、熱中症の心配があるのでウォーキングには注意が必要です。そこでオススメなのが水泳です。1時間当たりのカロリー消費量をウォーキングと比較すると、なんと4倍以上!ダイエットもできて気持ち良く眠れたら一石二鳥ですよね。水泳は血行を良くし、体全体の筋肉をバランスよく使えるうえに、足腰にはほとんど負荷をかけずにできるため、無理せず行うことができるのです。水の中なら汗をかいても気にならないので、これからの季節にもぴったりといえるでしょう。二兎を追って二兎を得る!運動を質の良い睡眠に結びつけるにはタイミングも重要です。午後から夕方にかけて、特に夕食前に運動することで、就寝時間にちょうど体温が下がりだし、眠りにつきやすくなります。また、運動習慣がない人はある人に比べて、夜中に目が覚める可能性が1.3倍になるそうなので、少しずつでも運動する習慣をつけて、深い眠りにつきたいですね。セロトニンは心のバランスを整える物質としても知られているので、運動をすることは精神の安定やストレスの解消にもつながります。“二兎を追って二兎を得る!”この夏は水泳で理想のボディと理想の睡眠、両方を欲張ってみてはいかがでしょうか?参考健康に関する意識調査快眠コンソーシアム
2015年07月01日うっとうしい梅雨の時期は、睡眠をとっても気分がスッキリしないもの。そこで、最適な睡眠時間や、質のよい睡眠のとり方について、ニュースサイト『Inquisitr』の記事を中心に調べてみました。■睡眠時間は7~9時間がベスト米国睡眠医学会と睡眠学会が6月に合同で作成・発表したガイドラインでは、コーヒーなどの刺激物に頼らず活動的に生産性を保つために、最低限7時間の睡眠を勧めています(18~60歳の場合)。また、ここでは「寝不足を解消したいときや病気のときは9時間以上寝てもよい」と、「寝すぎるとかえって身体によくない」という説を否定しています。一方、アメリカの非営利団体・国立睡眠財団が今年2月に発表した研究では、以下のように、睡眠不足も睡眠の取り過ぎもよくないとしています。18~25歳・・・推奨値:7~9時間/不適切:6時間未満/11時間以上26~64歳・・・推奨値:7~9時間/不適切:6時間未満/10時間以上解釈が大きく異なる2つの研究ですが、共通していえるのは、成人にとって最適な睡眠時間は7~9時間ということのようですね。■質の良い睡眠のポイント7つところで睡眠は、長さだけでなく質も大切。では、どうすれば7~9時間の睡眠を質のよいものにできるでしょうか?優良な医療機関として名高いアメリカの総合病院『メイヨー・クリニック』が、質の高い睡眠をとるための7つのポイントをホームページで紹介しています。(1)決まった時間に寝起きする平日や休日も含め、毎日の就寝時間と起床時間を一定に。こうすることで、睡眠のサイクルができ、よく眠れるようになります。ただ、布団に入ったものの眠れない状態が15分以上続いたときは、無理に寝ようとせず、代わりになにかリラックスできることをしましょう。(2)食事に気をつける寝るときは満腹でも空腹でもいけません。胃が不快な状態だと、睡眠が阻害される可能性があります。また、夜中にトイレに目覚めないためにも、就寝前に摂る水分の量にも気をつけましょう。その他、ニコチンやカフェイン、アルコールの量にも注意。(3)就寝前の習慣を作る毎晩、就寝時間に決まったことをすると、からだに「もう寝る時間ですよ」と伝えることができます。ぬるめのお風呂に入ったり、読書をしたり、落ち着く音楽を聴いたり。できれば照明は暗めに。リラックスした時間を過ごすことで、覚醒状態から眠気へとシフトしやすくなります。ただし、テレビやパソコン、スマホを就寝前に使用した場合、睡眠が阻害されるそうなので注意。(4)快適空間をつくる暗くて涼しくて静かな、睡眠に適した空間をつくりましょう。また、快適に眠れるよう枕やマットレスなども自分に合ったものを選んでください。(5)昼寝は控えめにする昼寝をし過ぎると、夜の睡眠に影響が出ます。昼寝は10~30分間とし、午後の遅い時間は避けましょう。(6)定期的に運動をする定期的に運動すると、質のよい睡眠をとれるようになるだけでなく、より早く、より深く眠れるようになります。ただし、夜遅い時間に運動すると覚醒してしまう可能性があります。(7)ストレスを減らすストレスが溜まっていると、質のよい睡眠はとれません。やるべきことや考えるべきことが山積しているなら、なにをすべきか優先順位をつけてみたり、考えていることをノートに書き出したりして整理しましょう。他にも、友人と楽しく話すなど、自分なりのストレス解消法を考えてみてください。英語には“Beauty sleep”という表現があるくらい、睡眠と美容は切っても切れない関係にあります。睡眠時間を削って日々忙しくしている人も、美と健康のために、生活習慣を少し見なおして睡眠時間をつくるようにしてみましょう。(文/松丸さとみ)【参考】※Sleep Study: Experts Settle On The Number Of Hours Adults Should Get To ‘Sustain Health’ With An Added Perk-Inquisitr※Sleep tips: 7 steps to better sleep-Mayo Clinic
2015年06月26日じめっとしてむしっとする嫌な季節になりました。寝苦しい夜が続きますが、きちんと睡眠をとれていますか?私のように寝ても寝ても身体がだるい……という万年疲れを抱えている方も多いかもしれません。良質な睡眠をとるためには一体どうすればよいのでしょうか?「スリープカウンセラー」の資格をお持ちのエアウィーヴ 銀座コア店 店長の奥ノ谷さんにお話をうかがってきました!寝心地をグレードアップするために浅田真央ちゃんや錦織圭くんをはじめ、多くのアスリートから絶大な支持を得ている寝具「エアウィーヴ」。今使っている寝具の上に重ねるだけで寝心地をグレードアップしてくれるそうです!筆者「実際にどんな方が来店されるんですか?やはりご年配の方が多いのでしょうか?」奥ノ谷さん「決してそのようなことはございません。幅広い年齢層の方がいらっしゃいますよ。敷き布団はお安く済ませてその上に重ねるマットにお金をかけるという方が最近では増えています」なるほど!口コミを聞きつけて一人暮らしをする子供のために来店されるお客様もいらっしゃるとか。ユーザーの口コミが、この絶大な人気を支えているようです。良質な睡眠をとるために必要なことって?筆者「実際に使用した方の感想や反応ってどんなものがあるんでしょうか?」奥ノ谷さん「これは実はあまり知られてないことなのですが、睡眠時に行う寝返りは、運動をしているのと同じくらいの身体に負荷がかかっているのです。エアウィーヴは復元性(体重を押し戻す力)が高いので、自然に寝返りを助けて、余分な力を使わないように設計されています。ですから、起きた時に身体がすっきりしている、短い睡眠時間でも爽快感があるという声を多くいただいています。実際わたしもエアウィーヴに変えてから睡眠時間が短くなりました!」なんと驚くべきことに、睡眠時間はとにかく長ければ良いというものではなく、身体に合わない寝具を使用したまま長時間睡眠をとると、逆に身体を疲れさせてしまう場合もあるとのこと。睡眠時間が平均8時間の私の身体が常にだるいのは、これが原因だったようです……!寝るだけで頭が良くなるって!?筆者「最近すごく売れ行きが伸びているようなのですが、一日どのくらい売れているのですか?」 奥ノ谷さん「それは秘密です……!(微笑)でも、とにかく好調です。有名ホテルやアスリート養成施設などにも採用されています。また某有名大学の進学率上位を誇る高校の寮でも使用していただいていて、実際にエアウィーヴを採用する前と後では進学者に差が出たなんて話も聞いています」なんと!寝るだけで翌朝の仕事が嘘みたいにはかどっちゃうなんてこともあるかもしれませんね!これであなたも睡眠美人!正しい寝姿勢を体験してみたせっかくなのでスリープカウンセラーの奥ノ谷店長に、私の睡眠の質をチェックしてもらい、おすすめの寝具を体験してみました!エアウィーヴでは店員さんみなさんがこの資格を持っているそうなので、ぜひ診断してもらってください。さっそく寝てみると……うん、なるほど!沈み込む感じがなく、それでいて突っ張る感じもなく、包み込まれているような感覚。奥ノ谷さん「横から見た時に耳、肩、腰のラインが一直線になっているのが正しい寝姿勢です。ここが曲がっていると疲れたり、女性はむくみの原因にもなったりするので注意が必要です」女性の大敵むくみ!これには睡眠も関わっていたなんて驚きです。毎日の睡眠を良質なものに変えることが美人への近道となります。みなさんも今日から睡眠を見直してみませんか?Photo by GOTA
2015年06月25日「社員の生産性が低い」と悩む経営者は多いのではないでしょうか? その原因は、睡眠不足にあるのかもしれません。実際、日本企業の労働時間は世界とくらべても長く、睡眠時間が確保できていないのが現状。結果、労働生産性が低下しているというデータもあるのです。働いているのに生産性は低いOECD(経済協力開発機構)が2014年に公表した世界の労働平均時間を見ると、日本は加盟26カ国中最長となっており、世界のなかでも労働時間の長い国です。同じくOECDが2012年に公表した労働生産性の統計によると、全加盟国34カ国中21位。労働時間が長いにもかかわらず、生産性が低いのが日本の特徴なのです。そして、この原因のひとつとして考えられるのが睡眠時間の短さです。残業などで労働時間が長くなれば、当然睡眠時間は削られてしまいます。睡眠不足になると、自律神経のバランスが乱れ、心と体に大きな支障が。特にイライラしたり、思い違いをしたりといった精神面への悪影響が出やすく、それが仕事の進捗にも影響する可能性があります。睡眠時間がなぜ生産性に関係するのか?アメリカに睡眠不足が招くリスクを検証した研究があります。その内容は、被験者を4時間・6時間・8時間の睡眠時間に分け、2週間一定のリズムで生活したのちに、ランプがついたらボタンを押す簡単なテストを行うというもの。この結果、4時間睡眠の人は「ふた晩徹夜した状態」、6時間睡眠の人は「ひと晩徹夜した状態」と同様の反応を示したようです。このように、睡眠不足は注意力や判断力を低下させるリスクを備えています。そして、結果としてこれらの機能の低下が、仕事の生産性を低下させている可能性があるンドエス。経営者はこのことを考え、睡眠不足になるような状況を避けなければなりません。フレックスタイム制を導入して生産性を上げようそこで、改善策としておすすめなのが「フレックスタイム制」の導入です。フレックスタイム制とは、総労働時間をあらかじめ決めておき、その枠内で始業・終業時間を社員に委ねる制度です。この制度を導入すれば、社員のプライベートタイムが確保されるため、十分な睡眠時間が得られ、生産性の向上が期待できます。実際、フレックスタイム制の導入率が90.0%と言われるドイツでは、2013年時点で日本より34%も労働生産性が高いというデータが出ています。フレックスタイム制の導入は、睡眠不足の改善に繋がるだけでなく、残業時間を削減できたり社員のモチベーションが上がったりといった効果も期待できます。社員の生産性を高めるためにはとても有効な手段。ぜひ導入を検討してみてはいかがでしょうか。photo by pixabay
2015年06月22日寝言を呟いている人に対して、喋りかけられているのかと思いつい返事をしてしまうことはありませんか? 実は寝言への返事が寝ている人の睡眠の質を下げる原因かもしれないと言われているんです。その理由をご紹介しましょう!なぜ寝言を言ってしまうのか?自分では気づかなくても、実は寝言を発しているという可能性もあります。パートナーや子どもと一緒に眠っているときに、「何か喋ってたよ」と指摘されたことのある方もいるかもしれませんね。寝言を呟くのは子供のほうが多く、大人になるにつれて徐々に減っていき、25歳を過ぎるとほとんどなくなっていきます。寝言を発するのは、眠りが浅いレム睡眠時。夢を見るのもレム睡眠時だと言われていて、この夢に連動して言葉を発することが多いのだそうです。原因は、ストレスや不安などによるものとされていますが、特に原因がない場合もあるため、あまり心配する必要はないでしょう。寝言にも種類がある寝言は、誰でも発するもので全く心配ないと考える方も多いでしょう。しかし実は、寝言にも種類があって病気によって発せられるケースもあるのです。わかりやすいものでは、熱が出たときの寝言。高熱が出ると、寝ながら言葉を発してしまうことがあります。ただしこの場合は、寝言というよりも、意識がもうろうとした中で喋るうわごとに近いものです。深刻なのは、レム睡眠行動障害やナルコレプシーといった症状によるものです。レム睡眠行動障害は、夢で起こっていることを実際に行動に移してしまう症状のこと。そしてナルコレプシーは入眠時に幻覚を見たり金縛りにあったりする症状です。ただの寝言だと思っていても、病気の兆候である可能性もあるため、あまり頻繁に寝言を言っている場合には注意した方がいいでしょう。寝言に返事をしない方がいい理由とは?このように寝言は、病気の兆候である場合と、特にに異常がなく発せられる場合との2種類がありますが、どちらも共通して返事はしない方がいいと言われています。上でも紹介したように、寝言が起こるのはレム睡眠時……つまり、眠りが浅い状態のときです。レム睡眠時は外からの音を無意識的に聞いているため、返事をすることで眠りを妨げてしまう可能性があります。さらに、こちらから喋りかけて寝言を誘発すると、どんどん睡眠の質を下げてしまいかねません。寝言が聞こえると、つい返事をしたくなってしまいますが、そこは放置してあげるのが優しさ。相手の健康のためにもそっとしておき、ぐっすりと眠らせてあげましょう。photo by Quinn Dombrowski
2015年06月19日十分な睡眠をとっているのに、日中ひどく眠くなってしまい、大事な会議に集中できなかったり、仕事中にうっかりうたた寝をしてしまったりしたことはありませんか?睡眠時間はしっかり確保しているのにどうしてだろうって思いますよね。実はこれ、寝ていても寝不足を招く、睡眠時無呼吸症候群という恐ろしい病気にかかっている可能性があるのです。いったい、睡眠時無呼吸症候群とはどのようなものなのでしょうか。睡眠時無呼吸症候群の症状と原因睡眠時無呼吸症候群とは、眠っている間に呼吸が止まったり、低呼吸を起こしたりする病気です。睡眠中に起こる頻度は高く、本人も気づかないうちに重度の寝不足状態を招いてしまいます。日中の眠気だけではなく、集中力の低下や疲れの蓄積、高血圧に心疾患などの突然死にも繋がってしまう可能性もあります。肥満型の人や中年男性に多く見られ、激しいいびきとともに10秒以上の呼吸停止を繰り返す特徴があります。睡眠時無呼吸症候群の主な原因は、睡眠中に筋肉が緩み、舌の後方1/3部分にあたる舌根部を下げ、気道を塞いでしまうことです。気道の塞がりはいびきの誘発に繋がるため、この病気はいびきを伴うことが多いようです。呼吸が止まって突然死!?オンディーヌの呪い現在、日本人の1/4(潜在患者を含む)が睡眠時無呼吸症候群に該当する可能性があると言われています。実はこの病気、睡眠時無呼吸という病名が一般に広がる前から、ヨーロッパでは「オンディーヌの呪い」と称され、睡眠中に呼吸が止まって突然死する危険性が示唆されていました。由来は、オンディーヌの物語からです。『水の精オンディーヌは、ハンサムな若者ハンスに恋をしてしまう。愛が真実でなくなったとき、相手の生命を奪い、自分の記憶も奪われるという約束のもと、不死の命と引き換えに人間になったオンディーヌ。2人は結ばれ、仲睦まじく暮らすが、次第にハンスは他の女に目移りするようになる。ある日、いびきとともに、あられもない格好で他の女性を腕に抱いた夫の姿を発見する。オンディーヌは怒りに震え、裏切り者に呪いの言葉を吐く。「もしあなたが再び眠ることがあれば、あなたの息は奪われるだろう」と。』この伝説から、「オンディーヌの呪い」という言い方が使われるようになりました。高いいびきといい、ハンスが中年男性であることといい、この病気の特徴をよく捉えていますね。呪いを回避するには‥‥‥睡眠時無呼吸症候群は危険な病気です。この病気を回避するには、自身に症状がでているかどうか確かめることが大切です。十分な睡眠をとっているにもかかわらず、昼間に強い睡魔や疲れを感じることが続く場合、家族や友人に睡眠を確認してみてもらい、激しいいびきや呼吸の停止が見つかった場合は、お医者さんに相談しましょう。オンディーヌの呪いにかからぬよう真実の愛を貫くことも大事ですが、真実を診断してもらうこともまた、大切ではないでしょうか。参考『人はなぜ眠れないのか』著:岡田尊司幻冬舎新書
2015年06月16日今回は「睡眠コンサルティング」を事業として行っている、ビオスピクシス株式会社におじゃまします。睡眠を数値によって分析することで、健康維持のための基準として役立てることができるそうです。なんだか興味深いですね。-今回、お話を聞くのは、ビオスピクシス株式会社代表取締役の仙波修さんです。本日はよろしくお願いいたします。仙波さん:よろしくお願いいたします。-さっそくですが、御社の睡眠の分析事業について、くわしく伺ってもよろしいですか?はい。ビオスピクシスは2009年に設立されました。ビオスピクシスのコンセプトは、より健康的な生活を送れる指標を、多くの人の役に立つ形で提供するというものです。-具体的にはどんな事業なのでしょうか?仙波さん:企業の社員の睡眠状況のリサーチや分析、それに基づいたコンサルティングなどを行っています。ほかにも、睡眠改善セミナーを実施したり、睡眠を記録・管理するアプリケーションなどを開発しています。-なるほど。睡眠状況の分析が求められる企業って、どのような企業なんでしょう?需要が多いのは交通関係の企業ですね。たとえばタクシー会社や運送会社、バス会社など従業員が自動車を使用する企業が分かりやすいでしょう。運転中の眠気は事故に直結しますからね。企業として従業員の睡眠状況の把握と改善は死活問題です。-確かにそうですね。仙波さん:もちろん、交通関係の企業だけでなく、企業の姿勢として社員に質の良い睡眠をとってもらうことは本当に重要です。良い睡眠をとれているということは、健康のパラメーターとしてもっとも重要だと思っています。-睡眠が足りないだけで、業務の質って落ちてしまいますよね。仙波さん:睡眠は近年「新うつ」などの患者が増加しているメンタルヘルスにも深く関わってきますからね。-良い睡眠をどのように分析するのでしょうか。当社では睡眠計というもので、対象者の睡眠状態を計ります。-睡眠計なんてあるんですか!仙波さん:はい。ベッドの下に敷いて身体の動き・心拍数・呼吸などを計測して、眠りの深さや周期などを計ります。睡眠において大切なのは睡眠時間ではなく、睡眠の質なんです。質の良い睡眠がとれているかということが重要になってきます。-睡眠は、深い眠りと浅い眠りを繰り返すと言いますよね。仙波さん:その時間にも個人差や年齢差があるので、それぞれ個人の状態を計るうえでも、睡眠計での計測は重要です。たとえば、曜日によって眠りの深さが違う人もいるんです。翌日に仕事がある平日は眠りが浅いけれど、金曜日や土曜日の夜はぐっすり眠れている人とか。明らかに仕事への緊張感が睡眠に影響を及ぼしている例です。-睡眠にも個人差があるんですね!仙波さん:ヒアリングも重要です。過去に眠りが浅いのでコーヒーを飲むことをやめたという人がいましたが、コーヒーの変わりにウーロン茶を飲んでいました。ウーロン茶にもカフェインが入っているので、これではカフェインを抜いたことにはなりませんよね。お酒を飲むと眠りが浅くなりますし、日々の生活パターンも併せて分析しておくといいわけです。-そして、集めた分析結果を相手に提示するときに数字を使うのですね?仙波さん:そのとおりです。数字というのは、採集したデータを、相手に伝えたい情報として提示するときにとても役に立ちます。眠れなくて悩んでいる人は、なぜ眠れないのかわからなくて不安です。その不安を取り除くためには、なぜ眠れないのかの「なぜ」の部分を数字で解き明かしてあげなくてはなりません。-いろいろな原因があるんですよね。仙波さん:そうですね。高級マットレスを使ってよく眠れるようになる人も確かにいますが、眠れない理由がベッドの環境ではない場合も多くあります。パソコンやスマートフォンのブルーライトはスムーズな入眠を妨げますし、深部体温が高いと身体が入眠の状態になりにくいので、寝る直前の熱いお風呂なども好ましくありません。-そうなんですか!仙波さん:個人のストレス耐性に起因する場合もあります。会社でストレスを受けても、ストレス耐性の高い人なら処理できるし、逆の場合はストレスが蓄積して不眠につながったりします。また、よく知られているように睡眠は浅い眠りと深い眠りの周期が大切です。浅い眠りと深い眠りを繰り返すことで、質の良い眠りになるわけです。眠れないからといって睡眠薬を日常的に使ってしまうと記憶の取捨や定着に大きな役割を果たすREM睡眠が少なくなり、忘れっぽくなることもあります。-さまざまな原因が考えられるんですね。仙波さん:はい。数字とグラフを使って睡眠の現状を知ることで、さまざまな原因を分析することができます。そうすることで、眠れない要因を取り除いていくという解決に向かうことができます。また、小さな変化も数字にすることできちんと見えてきますよね。自分の身体のことを漠然と感じるよりも、数字で示された方が皆さん納得されるわけです。-身体の具合は個人の感覚で語られがちですが、きちんと数字にすることで健康維持がしやすくなるんですね。ところで、仙波さんは数学はお好きだったのでしょうか。仙波さん:はい。とくに微分積分や数列などが好きでしたよ。昔から、数学は冷たいものではないと思っていました。数学はものごとのいろいろなプロセスを示すことができますよね。それって、自分の考え方を数字という記号に置き換えて、共有できるようにしているということじゃないですか。数学がもっている、とても温かい機能だと思います。-仙波さんのような考え方を、もっと一般の人に広めていきたいですね。仙波さん:日本人の5人に1人が、睡眠に関して何らかの問題を自分自身で感じています。インターネットなどでは、睡眠のためにやるべきことなどがまとまっていたりしますが、まずはそれぞれ個人のもつ睡眠傾向を分析して、改善していくという基本が大切です。-それを示すための数学というわけですね。仙波さん:僕は幸せな国の指標とは、良い睡眠がとれる国だと思っています。数字の力で良い睡眠ができるお手伝いができればいいですね。-仙波さん、本日は貴重なお話をありがとうございました。人が生きていくうえで必ず必要となる睡眠ですが、睡眠の満足度はなかなか自分ではわかりません。しかし、数字による指標で、より的確な睡眠改善を提案できるようになるわけですね。良い眠りは幸せの指標という仙波さんの言葉が心に残りました。1人でも多くの人に良い眠りをとどける、そのために数学が役に立ってくれるとうれしいです。○今回のインタビュイー仙波修(せんばおさむ)ビオスピクシス株式会社代表取締役1961年栃木県出身明治大学法学部法律学科卒業後、パイオニア株式会社入社。宣伝部、マーケティング部などを経てブランドマネージャーを務める。2009年パイオニアを退社、同年10月にビオスピクシスを創業心理カウンセラー、睡眠改善インストラクタービオスピクシス株式会社このテキストは、(公財)日本数学検定協会の運営する数学検定ファンサイトの「数学探偵が行く!」のコンテンツを再編集したものです。(公財)日本数学検定協会とは、数学の実力を図る数学・算数検定の実施をはじめ、数学に関する研究や講習会、普及、啓発活動を通じて数学的な思考力と応用力を提案する協会です。数学検定・算数検定ファンサイトは、(公財)日本数学検定協会が開設する、数学好きが集うコミュニティサイトです。社会と数学との接点や、数学教育に携わる人々の情報交換など、数学を軸により多くの示唆と教養を社会に提案していくために生まれました。本コラムのベースとなった「数学探偵が行く!」をはじめ、数学を楽しみながら学べるコンテンツをたくさん運営中です。
2015年06月15日子どもは悩みごともストレスもなく、スヤスヤ眠るもの……というのは大人の思い込みかもしれません。なぜなら子どもだって睡眠障害になる可能性があるからです。さらに、幼児期の睡眠状態がその後の行動にも影響を及ぼすことが研究で明らかになりました。1歳半のときの睡眠状態ノルウェーの研究者の報告によると、1歳半のときの睡眠時間と夜間覚醒のトラブルが、5歳になったときの行動に影響するということが明らかになったそうです。これまでも成長期の子どもの睡眠障害は、健康に害をもたらすものと考えられていましたが、実際にどのような関係があるのかを調べた研究はほとんどありませんでした。今回研究では、3万人以上の子どもと妊婦を対象に、睡眠時間と夜間覚醒の有無、さらにチェックリストを使って問題行動がないのかを調べ、調査が行われました。睡眠不足の子どもたち調査の結果、1歳半の時点で1.7%の500人強の子どもが1日の睡眠時間は10時間以内という睡眠不足状態であり、1,000人強が一晩で3回以上の覚醒がある(夜間覚醒)ということがわかりました。また、1歳半の時点で睡眠不足の状態で、夜間覚醒が頻繁な子どもは、5歳になったときに情動面や行動面での問題を抱えていることが多いということも判明しました。この調査を行った研究者は、幼児の頃から睡眠障害を治療し、早期発見・早期改善をすることが重要だと言い、これからもっと研究を進めていく必要があると話しているそうです。子どもも睡眠障害になるの!?日本でも子どもの生活が大人と同じように夜型化して、子どもたちが睡眠不足の状態に陥いりがちだと言われています。子どもが睡眠不足になると、成長が遅れる可能性があるだけでなく、イライラしたり、多動になったりする可能性があると考えられています。また、肥満になる可能性も増えるそうです。子どもは、自分の睡眠時間が正しいのかどうかを判断する基準を持ち合わせていません。そのため、学校や社会が教育・啓発活動を行う必要があると厚生労働省は説いています。子どもは睡眠時無呼吸症候群などの睡眠障害になることもあるので、まわりが協力して、子どもの成長を見守ってあげたいところです。photo by pixabay
2015年06月13日体が必要としている睡眠時間に対し足りていない分の睡眠時間は、「睡眠負債」として蓄積されていくそうです。しかし、沖縄の高齢者のデータを見ると、東京の高齢者と同じ睡眠時間にもかかわらず、睡眠負債が少ないようです。なぜ、眠りの質が違うのでしょうか?睡眠愁訴をする高齢者は東京より断然少ない!『長寿の島』として知られる沖縄は、本州・九州などとは違った食文化や、「なんくるないさ(大丈夫)」、「ゆいまーる(相互扶助)」といった独特の精神風土が根付いている地域です。琉球大学が行った研究によると、沖縄独自の食生活や考え方が、長寿の人を生み出しているようです。そして、もうひとつ、本土の人に比べ沖縄県民の睡眠の質が高いことも長寿の理由として指摘されています。というのも、東京都の高齢者と比較すると、沖縄県民のほうが起きる時間が早く睡眠時間が少ないにもかかわらず、睡眠負債は半分程度という結果が出ているのです。また、睡眠による不調を訴える高齢者は、東京が9割であるのに対し、沖縄では1割程度しかいません。いかに良好な睡眠状態を保っているか、よくわかる指標と言えます。沖縄県民の睡眠負債が低い理由は規則正しい生活サイクル沖縄と東京の高齢者の睡眠時間を比較すると、ほとんど変わらない長さです。しかし、高い睡眠の質が保たれている理由として、普段と休日で睡眠時間が変わらないことが明らかになっています。60歳代の平均睡眠時間を見ると、普段は7時間6分、休日は7時間24分と、大きな開きが見られません。70歳代、80歳代も同様で、普段と休日の睡眠時間は30分程度しか違いがないことから、平日、休日に関係なく規則正しい睡眠サイクルができていることがわかります。また、東京の人にくらべ、沖縄の高齢者は昼寝の習慣と夕方の散歩の習慣がある人が多いという調査結果も。短時間の昼寝と軽い運動も夜の睡眠の質を高め、睡眠負債を減らす手助けをしているのかもしれません。メリハリのある生活で睡眠サイクルを整える睡眠が規則正しいだけでなく、生涯現役として畑仕事をしたり伝統工芸に力を入れたりと、沖縄の高齢者の暮らしは充実している様子。身体を動かしたり頭を使ったりすることで、東京の高齢者よりも健康的でメリハリのある生活を築いているのかもしれません。「毎日忙しいから休みの日は多めに寝よう」と考えているあなた。実は、その考え方が生活リズムを乱し睡眠負債を増やしているのかもしれません。規則正しい睡眠サイクルで、毎日シャキッと過ごしましょう。Photo by Hiroaki Kaneko
2015年06月10日あなたは、寝汗が異様に多いと感じたことはありませんか? 睡眠時にはたくさんの汗をかくものですが、その量が通常よりも多い場合は体の中で何らかのトラブルが起きている可能性があります。今一度自分の健康状態を見直してみましょう!あなたの寝汗はどれくらい?寝ているときにたくさん汗をかくと言っても、実際はどれくらいの量が普通なのでしょうか? 一般的には、コップ一杯程度、つまり200ml前後が健康な方の寝汗の量と言われています。この量よりも明らかに多く、たとえば、朝目覚めたときに汗でびっしょり濡れているという方は、体の不調が原因かもしれません。夜中に目が覚め、汗で濡れてしまった服を着替えたことがあるという場合も、通常よりも多く汗をかいているサインです。また、長期間にわたって汗が出るという方も要注意です。なかには、寝ているときにはたくさん汗をかいたのに、起きた瞬間に出なくなるという方もいるでしょう。この症状も、体の不調を示すサインかもしれません。寝汗が多い原因は? どのような症状が起こる?通常よりも寝汗の量が多い場合、いくつかの原因が考えられます。そのひとつが、心因性のもので、不安感といった心の状態によって、寝汗が多くなってしまうケースです。ほかには、自律神経失調症や甲状腺異常、あるいは高血圧や心臓の疾患が原因で汗が増えることもあります。また、寝汗だけでなく歯ぎしりをしたり悪夢にうなされることがあるという方は、夜間低血糖の可能性も。夜になると血糖値が低下するこの症状は、睡眠の質を下げてしまうほか、うつ病やパニック障害等を引き起こすこともあり、注意が必要です。寝汗のトラブルを抱えている人のなかには、ほてりや肌の乾燥、イライラする、月経不順など、さまざまな症状が伴いやすいもの。日常生活のなかで何かほかに異変はないか、チェックしてみましょう。予防法を知って睡眠の質をあげよう!さまざまな病気のサインかもしれない寝汗。人によっては、目が覚めてしまうほどに症状がひどいということもあります。快適に眠るためにその予防法を知っておきましょう。身近で手軽にできる予防法としては、早めの就寝とバランスのいい食事をとることです。たばこやアルコールといった刺激物も原因のひとつなので、できる限り控えるのがベター。緊張感をほぐし、リラックスできる時間を確保することも予防につながります。寝汗をかかずに快適に眠るためには、生活リズムを見直し、適切な睡眠時間を確保することが重要です。
2015年06月07日睡眠と食事には切っても切れない密接な関係があります。睡眠不足になると太りやすいと言われていますが、その理由は一体何でしょうか? 「空腹ホルモン」「満腹ホルモン」の実態に迫ります。睡眠不足が体に及ぼす影響「空腹ホルモン」という言葉を知っていますか? これは胃から分泌されるグレリンというホルモンのことで、脳の食欲中枢に働きかけて、食欲を増進する作用をもちます。グレリンに対し、「満腹ホルモン」と呼ばれるレプチンには、食欲を抑える作用があります。そして、このふたつのホルモンは睡眠と深い関係があると言われています。具体的にいうと、睡眠不足の状態のとき、私たちの体のなかでは、グレリンの分泌が増えて、レプチンが減るというのです。つまり、睡眠不足=太りやすい状態ということ。これはすでに海外の研究で証明されています。その研究によると、睡眠時間が5時間の人は7~8時間の人に比べて、肥満率が50%アップ、さらに4時間未満だと73%もアップしているそうです。太りやすくなる3つの原因ちなみに、太りやすくなる主な原因には次の3つがあると言われています。●睡眠不足によるホルモンバランスの乱れ前述の通り、睡眠が足りていないと、脳内の「空腹ホルモン」グレリンが増えるので、普段以上に食べてしまいます。●運動不足による消費エネルギーと代謝力の低下デスクワークが主流の現代人は運動不足になりがちです。運動をしないと筋力が低下して、脂肪が増えます。そうすると、代謝力が落ちるので、脂肪を燃焼しにくくなり、ますます肥満に加速がかかります。●ストレスによる自律神経のバランスの乱れストレス過多な状態が続くと、自律神経が乱れてしまいます。そうすると、交感神経の働きが鈍くなり、脂肪が燃えにくくなります。睡眠と食事の密接な関係最後に睡眠不足を防ぐ方法をいくつか紹介します。●朝食をとる朝食をとる習慣をつけることで、私たちの体内時計は正常に働くようになります。体内時計が狂うと、睡眠リズムが乱れる原因になります。●食事は就寝の2~3時間前までに済ませる食事をとると、そこから約2~3時間ほど、胃が消化活動に入ります。一般的にその活動が終わった状態で寝るのが望ましいと言われています。これら2つの方法からも、睡眠と食事が密接な関係にあるということがわかりますね。食事がいい加減になると、睡眠不足になり、肥満気味になる。睡眠不足になると、ホルモンバランスが崩れて食生活も乱れがちになる。どちらも適切にとれるように意識してきましょう。Photo by Jake Stimpson
2015年05月31日睡眠にお悩みを持つ方のなかには、自己流で様々な睡眠改善を試してきたという方も多いのではないでしょうか。ただ、やみくもにトライしてみても正直効果は見込めないもの。まずは自分の睡眠状態を把握することからはじめてみては?「見える化」で睡眠不足を解消する!睡眠の「見える化」とは、睡眠障害で悩む人を対象にした睡眠改善方法のひとつです。突然ですが、「この1週間の睡眠時間を曜日ごとに教えてください」と言われたら、なんて答えますか?たいていの方は「だいたい毎日6~8時間かな」程度にしか答えられないのではないでしょうか。睡眠についての悩みがない方なら、それでもよいかもしれませんが、睡眠障害を抱えている人は、まず自分の睡眠状況を数値化して、日々の生活習慣を把握することが重要なのだそうです。「見える化」では、この数値化したデータをもとに、日々の睡眠のどこに問題があるのか、改善すべきポイントは何なのか、といった生活の見直しをしていきます。かんたん睡眠チェック方法具体的な「見える化」の方法を紹介します。ただ、ここで挙げるものはあくまで一例なので、この方法が絶対というわけではありません。・1時間ごとに区切った1日24時間の表(テーブル)をつくる・布団に入った時間、睡眠時間、布団から出た時間、睡眠薬を飲んだ時間など、睡眠に関連する行動を時間帯に書き込むこの書き込みを1、2週間続けると、あなたの日々の睡眠時間や生活リズムが見えてきます。一緒にその日にあった出来事などもメモしておくと、睡眠時間が短かったり、入眠時間が乱れたときに、この日は何があったのかなと、原因を探す参考になります。睡眠潜時と睡眠効率日々の睡眠を「見える化」したら、自分で簡単にできることはふたつあります。ひとつは「睡眠潜時」と呼ばれる、布団に入ってから実際に眠りに落ちるまでの時間を計測すること。この時間が長ければ、寝つきが悪いなどが一目でわかります。もうひとつは「睡眠効率」の計算です。これは「睡眠時間」を「布団に入っていた時間」で割ることによって算出します。6時間睡眠で、布団には10時間入っていたとしたら、睡眠効率は60%になります。ちなみに、不眠症の治療では「睡眠潜時30分未満、睡眠効率90%以上」にすることがひとつの目安と言われています。photo by Kate Ter Haar
2015年05月28日赤ちゃんの仕事は寝ること。昔からよく言われてきましたよね。心も体も大きく成長するこの時期にしっかり睡眠時間をとる必要があるのは当然です。でも実は今、睡眠障害の幼児が多くいるのです。寝ている間に子どもは育つ「寝る子は育つ」とよく言いますが、実際に子どもの健やかな成長のためにはどれぐらいの睡眠時間が必要かご存知でしょうか?長い人生において体や心が最も成長するのは1歳までの間と言われていて、その一番の成長期である1歳までの間は、12時間以上の睡眠をとったほうがいいと言われています。どうしてそんなに必要かというと、子どもの成長を促してくれる成長ホルモンは睡眠中に分泌されるからです。成長期にしっかり眠って、成長ホルモンをしっかり分泌させることが子どもの成長にはとても重要なのです。赤ちゃんはただ眠っているように見えますが、実はその間にぐんぐん成長しているというわけです。幼児の睡眠障害がもつリスク子どもにとってそれだけ大切な睡眠。睡眠時間が少ないなどの幼児期の睡眠障害は、当然、体の成長を妨げてしまいます。でも、怖いのはそれだけではありません。実は幼児期の睡眠障害は、脳の発達にも悪影響を及ぼし、発話の遅れや、キレやすいなどの情緒不安定を引き起こすことがあるというのです。そんななか、あるアンケート調査では、0歳児の3割以上が12時間未満の睡眠しかとっておらず、さらには全体の25%が10時間未満しか眠っていないという結果が出ました。4人に1人の幼児が大人とあまり変わらない睡眠時間しかとれていないのです。さらにこの問題が深刻なのは、親が子供の睡眠不足に気付いていないこと。同じアンケート調査で、9割の保護者が「自分の子どもの睡眠時間は十分にとれている」と答えているのです。幼児が睡眠不足になるのはどうして?なぜ、寝るのが仕事なはずの子どもが睡眠不足になってしまうのでしょうか?その原因は親の行動スタイルにあるようです。というのも、あるアンケートによると、夜9時以降に赤ちゃんを連れてコンビニやDVDのレンタルショップなど、商業施設に行ったことがあると答えた親が25%もいるからです。夜型のライフスタイルが染みついている大人にとっては、21時はまだ活動時間かもしれません。しかし、12時間以上の睡眠を理想とする幼児にとっては、もう布団に入っていたほうがいい時間です。遅くまで続く残業や深夜までやっているお店の増加。夜型生活の要因は多々ありますが、赤ちゃんの未来を大きく左右する大切な時期に、わが子が安心して眠れるように今一度、生活サイクルの見直しが必要かもしれません。photo by Seth Baur
2015年05月27日睡眠と生殖機能には深いつながりがあることをご存知でしょうか? 不眠の悩みは、実は男女それぞれの生殖機能にまで不穏な影を落とします。今回は睡眠と生殖機能の関係性を解説し、どうすればきちんと睡眠をとることができるかを考えていきます。睡眠と生殖機能の関係性について過度の疲労や、心身の衰弱で、生殖機能は落ちるそうです。睡眠は疲労を回復するためには不可欠ですから、睡眠不足になると生殖機能も低下する可能性が考えられるのです。また、睡眠が不足することで自律神経のバランスが崩れ、生殖機能が低下するケースもあります。自律神経には、交感神経と副交感神経があり、このバランスが整っていないと低体温になったりストレス耐性が弱まったりすると言われています。低体温やストレスは、生殖機能を低下させます。すなわち、十分な睡眠をとり、自律神経を整える必要があるのです。生殖機能が低下するとどのような事態を招くのか?生殖機能が低下するということは、男女ともに不妊に悩むということになります。不妊はこれまで女性側の原因ばかりを追究されてきた歴史がありますが、要因はもちろん男性にもあります。それぞれ不妊の原因とは、下記の通りです。女性の場合は…・月経不順・子宮や卵巣の疾患など男性の場合は…・射精機能の低下・睾丸が極端に小さいなど男性の場合は本人に自覚がないことが多く、問題の早期発見が難しい場合もあります。実際に妊娠を望むような状況になってはじめて、生殖機能の低下に気付くことになります。長い間不妊治療を行う夫婦がいることからもわかる通り、生殖機能の回復をはかるのには時間がかかるケースも少なくありません。良質な睡眠を確保するなど、日頃から自律神経を整えておくことも対策の一つといえそうです。生殖機能回復にも有効な、良質な睡眠をとる方策とは?それでは、生殖機能を維持できるような良質な睡眠をとるにはどのような対応が必要なのでしょうか?睡眠時間を十分に確保するということに加えて、いくつかポイントがあるので確認してみましょう。・入眠をアルコールに頼らないお酒を飲むとぐっすり眠れる、と思っている方も少なくありませんが、アルコールで得る眠りは気絶に似ており、良質な睡眠とはいえません。就寝前のアルコールの摂取は控えましょう。・眠る環境を整えましょう仕事から帰ると疲れきってしまい、照明もテレビもつけっぱなしで寝てしまうという方も少なくありません。しかし、光は脳を覚醒させる作用があるものですから、睡眠はどうしても浅いものになってしまいます。消灯し、きちんとベッドや布団で眠る環境を整えて就寝しましょう。・体温をコントロールする人は体温が1度下がったタイミングで眠気を感じます。すなわち、就寝直前にお風呂に入ったり、激しい運動をしたりすることは避けた方がよいのです。また、食事をしても体温が上がるので、夕食は就寝の1~2時間前までに済ませておきましょう。以上のポイントをおさえて、良質な睡眠を十分にとり、健康を保つことが生殖機能の低下を防ぐ足がかりとなっていきます。Photo by Nina Matthews
2015年05月27日みなさん、夜はちゃんと眠れていますか? 寝床に入ってもなかなか眠れないという方はいませんか? たとえば、4時間睡眠が1週間続くと、体へのダメージはひと晩徹夜しているのと同じぐらいと考えられるそうです。睡眠時間を見直してみましょう。日常的な4時間睡眠はNG「睡眠時間は短いけど、ちゃんと寝ることは寝ている。でも、仕事の効率が上がらない」。このような悩みを抱えている方はいませんか?仕事で目標を達成するためには、ハードワークになるときもあるでしょう。でも、だからといって睡眠時間を削るというのは、仕事の効率を下げてしまうので、時間はかけたのに結果が出ないという状況に陥りかねません。実際に、4時間睡眠を1週間続けた人はひと晩徹夜した人と同等のパフォーマンスしか出せないという実験結果もあるそうです。徹夜はしていないのに……と思っている方は、一度、自分の1日の睡眠時間を見直してみてはいかがでしょうか。睡眠不足によって起こるリスク人はひと晩徹夜すると、翌日にどの程度の影響が出るかご存知ですか? 実は、ビールの大瓶を1本飲んだときと同じパフォーマンスになるなんて説も。1人で大瓶1本を飲んだら、酔っぱらっている状態とほとんど変わりませんよね。睡眠不足の状態が怖いのは、パフォーマンスとともに集中力が低下して、取り返しのつかないトラブルを引き起こしかねないことです。正常な状態なら気づけることも、睡眠不足の状態だと見過ごしてしまいがちです。さらに、高血圧や心筋梗塞などの病気のリスクを高める原因にもなると言われています。つまり睡眠というのは、私たちの体にとって非常に重要な役割を担っているのです。その悩み、実は睡眠不足の症状のひとつかも自分が睡眠不足かどうか、下記のチェックリストを確認してみてください。1つでも当てはまれば、睡眠不足の可能性があります。・朝、なかなか起きることができない・午前中に居眠りすることがある・仕事のミスが最近多い・昼寝をしても眠い・会議や商談中に眠気に襲われることがある当てはまった方は、意識的に睡眠時間を長めに確保するようにしましょう。とはいえ寝床に入っても、なかなか寝つけない方もいらっしゃいますよね。そんな方は体と脳をリラックスさせる工夫をしてみましょう。たとえば、クラシックなどのゆったりしたリズムの音楽を聴きながら、目元の筋肉をホットタオルなどをあててほぐしてあげたり、ラベンダーやオレンジといったリラックス効果のあるアロマをたくのもおすすめです。photo by Sylvain Kalache
2015年05月26日