『レ・ミゼラブル』や『エリザベート』など数々のミュージカルで活躍しつづける石川禅。仕事は多岐に渡り、初の連続ドラマレギュラー出演となる日曜劇場「ノーサイド・ゲーム」(TBS系)も放送中だ。そんな石川のコンサートが、9月2日(月)・3日(火)によみうり大手町ホールで開催される。5回目となる今回は初めて、ミュージカルの楽曲だけでなくJ-POPも数曲ラインナップに入れた。【チケット情報はこちら】「ミュージカルを歌うかのように感情を込めてJ-POPを歌ったらどうなるんだろう?俳優が歌うと、歌手の方とはまったく違うものになるんじゃないか?」という期待があると言う。また「このJ-POPにはこのミュージカル曲がアンサーソングになるな、世界観がリンクしているなという構成になっています」と、背景の重なるJ-POPとミュージカル楽曲の並びも楽しめそうだ。「J-POPを歌うことでミュージカルコンサートの可能性を広げられたらなと思うんです。とはいえ「豪語してたわりにはこれ?」と思うお客さんもいるかもしれない。なぜならお芝居は人によって良いと感じるものが違うから。コンサートでそういったナンバーを歌うことは安易な挑戦ではないけれど、ミュージカル俳優として生きていくなら必要だと思います」。ミュージカルやJ-POPなどジャンルを問わず、石川の解釈で表現される楽曲があるのもソロコンサートの魅力のひとつだ。「自分だったらどう歌うかな、しかもコンサートだったらどうするかなと考えています。たとえば今回『レベッカ』の劇中歌「レベッカⅢ」を歌いますが、オリジナルのアレンジでよりドラマが伝わるような構成を考えています。僕なりに考えたことで、新しい表現になったりしています!」嬉々と語る石川だが、もともとはコンサートに対して違和感があったと言う。「僕はもとは青年座という新劇系の劇団出身の役者。そんな僕がコンサート!?」。けれども、年齢を重ねると役のイメージ、そして俳優としてのイメージで演じる役が限られてしまう。「50歳を迎えて「私の武器はなんだろう?自分の価値はなんだろう?これからどうしていこう?」と考えた時に、歌だ、歌を発表できる場所がほしい、と思いました」。しかも石川の歌声の音色は、年齢を重ねても若者の歌が歌える声だ。「コンサートなら青年も女性も歌える。自分の持つ音色と、俳優という武器を活かして発表できる場所をつくろう、とコンサートに取り組んでいます。歌の世界ではいろんな冒険ができる」柔らかい語り口で、熱く言葉を重ねる石川。けれども最後に目を輝かせ、少し声をひそめた。「……でもね、理由は後づけ。ただやってみたかったことを怖がらずに自由にやってみようとワクワクしているんです」取材:河野桃子/撮影:宮川舞子/写真提供:ホリプロ
2019年08月28日ミュージカル『笑う男 The Eternal Love -永遠の愛-』の公開ゲネプロが9日に東京・日生劇場で行われ、浦井健治、朝夏まなと、夢咲ねね、衛藤美彩が取材に応じた。同作は『レ・ミゼラブル』で知られるヴィクトル・ユゴーが手がけた原作をもとに2018年に世界初演を迎えたミュージカルで、今回が日本初演となる。子供の頃にさらわれ、見世物として口を裂かれ、醜悪な笑みを貼り付けられたグウィンプレン(浦井)の運命を、貴族と貧乏人の世界の対比を交え描いていく。カンパニーについて、浦井は「和気藹々としております」と仲の良さを明かし、「本当にこのカンパニーはみんなが団結していて、『笑う男』日本版のミュージカルを作ろうとしている」と自信を見せる。稽古の時は"のぶ兄"こと宮原浩暢をいじっているというが、さらに「山口祐一郎さん、石川禅さんという先輩方が『あ〜大丈夫だよ〜』『いいんだよ〜』って言ってくださって、幸せだなと思いました」と、感謝していた。また、作中では朝夏が浦井を誘惑する場面も話題に。朝夏が「2回ほど、誘惑させていただくんですけど、どうですか?」と尋ねると、浦井は「案外、ピュアなんですよ! 男役を卒業されまして、これだけの誘惑の役というのはなかなかのハードルかな? まぁちゃんのファンの方はびっくりする」とニヤリ。浦井は「たまに(『エリザベート』の)トート様に見える。誘われようかなって」と危ない願望も芽生えている様子で、朝夏は「自分はSなのかな? 新たな自分を発見しながらやってるんですけど、健ちゃんが子犬のような目で見てくださるので、余計にグイグイ。お楽しみに」と期待を煽った。さらに浦井は「従順にいきます」と意欲を見せ、夢咲も「むちゃくちゃ色っぽいです。『男役さんだったんですか?』って、何回も聞くくらいに女性の色気をそなえてらっしゃて、本当に素敵だなと思います」と称賛していた。フランク・ワイルドホーンによる楽曲についてきかれると、浦井は「めちゃめちゃ大変です。最後全部ロングトーンみたいなところあります」と苦笑しつつ、「楽曲が粒揃いなので、曲に感情を乗せれば、感情もついてきて役が作られていくみたいな感じはあると思います。デア(夢咲、衛藤)と一緒に歌っていても、互いに感情の揺れる部分はあると思うので、楽しみつつ、千秋楽まで駆け抜けたいなという気持ちでいっぱいです」と意気込みを表した。
2019年04月09日石川涼が手掛ける「ヴァンキッシュ(VANQUISH)」と、藤原ヒロシによるフラグメント デザイン(fragment design)の両者が手掛ける「デニム バイ ヴァンキッシュ アンド フラグメント(DENIM BY VANQUISH & FRAGMENT)」が2019年春夏コレクションで幕を下ろす。最終コレクションとなる同シーズンのアイテムが、2019年2月23日(土)より展開される。「デニム バイ ヴァンキッシュ アンド フラグメント」は、2011年春夏コレクションよりスタートし、ヴァンキッシュ直営店をメインに展開されているコラボレーションブランド。最後のコレクションとなる2019年春夏シーズンでは、ネオンカラーを基調とした色とりどりのデザインを落とし込んだ。定番のデニムパンツは、ストレート、テーパード、ワイドといった豊富なラインナップ。さらに、初となるレディースラインも展開し、リジットテーパードとスキニーの2種類を取り揃えるほか、Tシャツなどのウェア、アクセサリー、雑貨類もラインナップに加えた。なお、この最後のコレクション発売を記念して、シャンゼリゼ原宿にて限定ストアをオープンする。【詳細】デニム バイ ヴァンキッシュ アンド フラグメント 2019年春夏コレクション発売日:2019年2月23日(土)取り扱い:限定ストア、オンラインストア、ディーラー※アイテムはすべて数量限定。なくなり次第終了。■限定ストア詳細日程:2019年2月23日(土)・24日(日) 11:00~18:00場所:東京都渋谷区神宮前4丁目28番14号 シャンゼリゼ原宿 1F
2019年02月21日俳優の杉野遥亮、女優の石川恋が18日、都内で行われたdejavu×CanCam「#見せたくなるまつげ」オーディション グランプリ発表会」に出席した。美容商品を販売するイミュは、小学館の女性ファッション誌誌『CanCam』とのコラボ企画で、デジャヴュ『塗るつけまつげ』の広告モデルを発掘するオーディションを7月より実施。最終結果を発表したこの日は、約1,000人の応募者から選ばれた専門学生の穴井樹乃さんがグランプリを獲得した。グランプリ発表後にはトークショーが行われ、グランプリの穴井さんについて石川は「本当に近くで見たらまつ毛がすごくきれいで魅力的だと感じました。これは確かに1,000人に1人選ばれる実力をお持ちのまつ毛だと思いましたね」と絶賛。杉野も「これは遺伝もあるなと思いますね。ご両親からいただいたモノもそうですけど、御本人も初めての場で堂々として見えて魅力的です。僕は最初の頃全然喋れなかったので、自分を持っているところが格好良いですね」と褒め称えた。また、イベント中には杉野と穴井さんが顔を近づけてどちらかが音を上げたら負けという"接キュン戦"を実施。お互いの顔を至近距離に近づけてわずか2秒で穴井さんを倒した杉野は「もっと強者が現れることを期待しています。僕、負けず嫌いなんですよ(笑)」と笑顔を見せた。イベントの後半には2019年の抱負を発表。「読書」という杉野は「僕は最近先輩の役者さんとご一緒させていただく機会が多くて、読書って大事だなと改めて思いました。仕事面においてもいい要素になると思ったので、来年は読書に本気を出し、みんながやっていないところまで手を出して行きたいと思っています」と意欲。これに石川は「読書男子って素敵ですね。私もすごく読書が好きなので、何か面白いものがあったら教えてください」とアプローチすると、MCから「後でやってください(笑)」と注意されて会場は大爆笑。気を取り直して自身の目標を「もっとCanCam」と書き記した石川は「来年は今以上に(専属モデルの)CanCamを皆さんに知っていただいて、楽しんでいただける雑誌にしたいです、来年も頑張ります!」と目を輝かせていた。
2018年12月18日ミュージカル『ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ』が、2019年8月より浦井健治の主演で上演される事が決定した。【チケット情報はこちら】『ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ』は、愛と自由を手に入れるため性転換手術を受けたものの、手術の失敗によって股間に「アングリーインチ(怒りの1インチ)」が残ってしまった、男でもあり女でもあると同時にそのどちらでもないロックシンガー、ヘドウィグが主人公。幾多の出会いと別れを経験し、傷つき倒れそうになりながらも己の存在理由を問い続け、「愛」を叫び求める姿を描く。同作は1997年よりオフ・ブロードウェイで初上演され、ロングランを記録し、その後世界各地で上演。2001年には映画化され、サンダンス映画祭観客賞、監督賞など数々の賞を受賞した。日本語版公演では、2004年と2005年にPARCO劇場他で三上博史主演で初演を果たし、全日ソールドアウトの大盛況。2007年、2008年、2009年には山本耕史主演で全編英語詞の歌唱で話題を呼んだ。2012年は森山未來を主演に、映画監督・大根仁演出のもと、日本を舞台としたオリジナル解釈のもと新たなヘドウィグ・ワールドを誕生させた。今回、7年ぶりとなる日本語版公演では、ヘドウィグ役を浦井健治が務めるほか、ヘドウィグの恋人、イツァーク役を年齢・国籍・性別非公表の4人組バンド女王蜂のボーカル、アヴちゃんが務める。翻訳・演出は福山桜子が担当する。
2018年11月09日ONWARD presents 新感線☆RS『メタルマクベス』disc3 Produced by TBSのスペシャルトークイベントが6日、ららぽーと豊洲で行われ、浦井健治、高杉真宙、柳下大が登場した。同作は2006年に劇団☆新感線と宮藤官九郎が初めてタッグを組んでシェイクスピア作品のアレンジに挑んだ作品。舞台を2218年の廃退した近未来と、空前のバンドブームに沸いた1980年代の日本を二重の構造に置き換え、ロックバンドが劇中で生演奏する。2017年3月30日に豊洲にオープンしたIHIステージアラウンド東京で、disc1は橋本さとし&濵田めぐみ、disc2は尾上松也&大原櫻子、disc3は浦井&長澤まさみのペアが、原典ではマクベス夫妻に当たるランダムスター夫妻を演じる。歌や生バンドもたっぷりの同作について、ミュージカル界のプリンスと名高い浦井は「本当にこのメンバーで歌っていけるのは、かなりキラキラしている感じがある。尊敬するdisc1のさとしさんがやり切り、今、松也がやってますから。タスキを引き継いで、3チームを完走させるのが目標です」と意気込む。さらに、MCのリクエストに答え生歌を披露……と思いきや、高杉演じるレスポールJr.の「明けない夜はSO LONG」を一節だけ歌い、会場からは「ええ〜〜!?」とブーイングが起こる。浦井は「こんだけ否定されるランダムスターある!? 右近(健一)さん! 右近さんの言うとおりやったよ!?」と苦笑。急遽もう1回イントロが流れ、浦井は実際に同曲を歌う高杉とともにもう1度一節を熱唱した。高杉が「めっちゃ緊張しました。いやでも、かっこよかった」と浦井について語ると、浦井は「膵臓、食べちゃった?」と、高杉が声優を務めたアニメ映画『君の膵臓をたべたい』にかけ、会場を笑わせていた。また、ちょうどdisc2昼公演の幕間を過ごす尾上と中継でトークも。尾上は「こんな1幕と2幕の間に中継なんて。健ちゃん! 休ませてくれ〜!!」とぼやきつつ、「柳下君お久しぶりです。ドラマでご一緒して。高杉さんは会ったことないです。初めまして」と次々と挨拶。「みんなもどんどん乗ってきてまして、熱も上がってるので、もっともっと盛り上げていきたいと思いますよ」と自身の公演についても語った。トークでは、「舞台裏自撮りPHOTO」も披露された。高杉はレスポールJr.の扮装をした自分の写真を映し出し、柳下は粟根まことから借りているというベースを持った写真を披露。柳下は、「前回グレコをやった北村(有起哉)さんが、粟根さんから借りて、10年間保存してたらしいです。10年ぶりに粟根さんに返しに来る前に、僕に来ました」と、意外な又貸し事情を明かした。浦井は、夫人役の長澤とのツーショット写真を見せる。「そんなにまだ会話してないんでね。いきなりカメラを渡されて、こんな距離感のあるツーショットない」と苦笑。初共演の長澤について「本当にすごいんですよ。お芝居もそうですし、鬼嫁っぷりもすごい。『尻に敷かれる』とはこういうことなんだな、という稽古場です。疲れて頭がぼーっとしてきた時に、クッキーをくれて、『糖分とりなさい』『いくらでも食べなさい』って」と、長澤に頼っている様子。さらに長澤と3回目の共演という高杉について、浦井は「生徒の役だったんだって」と説明し、「生徒を見守る感覚だって(長澤が)言ってました」と明かす。その他、トークでは「俺の験担ぎ方法」として、「お味噌汁」(浦井)、「生姜チップス」(高杉)、「5円玉」(柳下)と、それぞれの必須アイテムを紹介していた。ONWARD presents 新感線☆RS『メタルマクベス』disc3 Produced by TBSは、11月9日〜12月31日まで、IHI ステージアラウンド東京にて上演される。
2018年10月06日数多くの舞台に出演し、卓越した演技力と歌唱力が魅力の石川禅が『石川禅4thソロコンサート』を開く。【チケット情報はこちら】「今回は、自分の色をより強めたいと考えています。僕の場合、歌唱力というより、俳優として歌をどんなプロセスで表現するかを大事にしています。いわばこのコンサートは石川禅のスタイルを構築するための挑戦。自分の中から無尽蔵に湧き出るアイディアを活かし、俳優としての芝居歌を創る。それが課題です」と意気込みを語る。今回、観客からリクエストを募り、セットリストに取り入れたという。「1位『スターズ』、2位『カフェソング』(共に『レ・ミゼラブル』より)。この2曲が来ることは予想していましたが、『スターズ』の1位は予想外でした。今回の『スターズ』はミュージカルでの表現とは変えて、心の内側に感情を貯めて伝えられたらと考えています。3位の『星から降る金』(『モーツァルト!』より)も亡くなった父親への思いを込めて、自分のドラマとして歌いたい。以前、歌った時は女語りの歌詞を男語りに変えましたが、今回は歌詞はそのままに、青年が父親の元から旅立ち成長していく姿を描きたいです。『アンセム』(『CHESS』より)は前回、思いが入りすぎて号泣した曲です。今回は再挑戦、リベンジですね」リクエスト以外でも『エリザベート』『レベッカ』『アリス・イン・ワンダーランド』などの曲が予定されている。「複数の登場人物が掛け合いで歌う曲も選んでみました。ソロ曲ではない、ソロコンサートでは歌いづらい曲に、あえて挑戦。掛け合いやコーラスが入るところを僕ひとりで歌うとどうなるのか。バンドさんとの歌と楽器のセッションもあります。また、アンコール曲には、かなり意外な隠し球を用意していますから、お楽しみに!」500席という濃密な空間で、観客との交流もあるという。「普段の僕の芝居は相手役さんに捧げる芝居なんですよ。コンサートでは僕の相手役がお客様。緊張しがちですが、不思議とお客様の顔をみて歌い出すと安心するので。客席に降りて、お客様と交流する時間が楽しみです。俳優のコンサートとして新しい挑戦をしますので、ぜひ足をお運びください!」公演は6月30日(土)、東京・イイノホールで開催。チケット発売中。取材・文:三浦真紀
2018年06月25日2009年の『ヘンリー六世』に始まり、『リチャード三世』、『ヘンリー四世』と鵜山仁の演出で、浦井健治、岡本健一らを迎えシェイクスピアの歴史劇を上演してきた新国立劇場。その集大成とも言える『ヘンリー五世』がまもなく幕を開ける。【チケット情報はこちら】前作『ヘンリー四世』(2016年)では、浦井はハル王子として、放蕩三昧の暮らしを送ったかと思えば、あっさり悪い仲間たちと手を切り、戴冠しヘンリー五世に即位した。本作では冒頭から、王子時代の若気など一切感じさせぬ、怜悧かつ威厳に溢れた王の姿を体現。ハル王子時代はヘッドフォンを首から下げ、ハイテンションの芝居が印象的だったが、今回は王冠に王笏、ローブという“王道”スタイルで、目は据わり、セリフ回しにもどっしりと重みが感じられる。仏王の挑発を落ち着いて受け止め、裏切り者の諸侯を苛烈に処断し、戦争となれば、先頭に立って躍動し、勇ましく兵たちを率いていく。『ヘンリー四世』でタイトルロール、つまりハル王子の父親を演じたのは、昨年、急逝した中嶋しゅう。演出の鵜山は「このシリーズはいわば、浦井健治がいろんなものを食べて、成長していくという話。しゅうさんのことも含めて、いろんな“エコー”を背負って、吸収し、変化していくのを感じる」と浦井が背負うドラマに言及する。そんな王が象徴する「国家」と相反する「個」を象徴する存在として描かれるのが、王にとっては王子時代の悪友であるピストル。前作に続き、岡本が演じているが、こちらは子どもがそのまま大きくなったかのような悪童ぶり。言葉遣いは乱暴で酒好き。欲張りで器が小っちゃく、勇ましいことは言いつつも戦には及び腰、しかし仲間の命のために奔走する情の厚さも持つ男を岡本は人間臭く、魅力的に演じている。鵜山はこのピストルを「大義名分よりも個の幸せや欲望。大陸を巻き込んだグローバルに対するローカルを象徴している」と評す。浦井と岡本は過去のシリーズでは、様々な関係性で一騎打ちを見せてきたが、本作では直接やりあうシーンはない。後半、ふたりが顔を合わせるシーンでは、ピストルは目の前の相手が王でかつての悪友であることを認識せぬまま、王に対する評価を口にする。「直接、ぶつからないのが厄介(笑)。このすれ違いを掘り下げていくと何か見えるんじゃないか」(鵜山)。もうひとり、物語…というよりも歴史の歯車を大きく回すことになるのが、中嶋朋子が演じるフランス王女でヘンリー五世に嫁ぐことになるキャサリン。英語の会話もままならぬ状態で、“戦果”として英国に渡ることになるが、彼女の存在が『ヘンリー六世』、そして『リチャード三世』へと繋がっていくことを想像しながら見ていると、英語を必死で練習し、片言で受け答えをするコミカルなやり取りがどこか恐ろしく感じられる。『ヘンリー五世』は5月17日(木)より東京・新国立劇場中劇場で上演。取材・文・撮影:黒豆直樹
2018年05月16日2017年度の芸術選奨文部科学大臣賞(大衆芸能部門)を受賞した石川さゆり。1973年3月25日に『かくれんぼ』でデビュー、1977年には今なお歌い継がれる『津軽海峡・冬景色』が大ヒット。以降も数々のヒット曲に恵まれ、紅組のトリを務めた2017年のNHK『紅白歌合戦』では女性歌手としては初の出場回数40回を記録するなど、今や国民的歌手として多くの人に愛される存在となった。ここ数年は矢野顕子や大江千里、コブクロなどジャンルを超えたアーティストとのコラボレーション『X-Cross-』シリーズを手掛け、歌手・石川さゆりのさらなる可能性と魅力を追求している。「石川さゆり」チケット情報大阪では新しくなったフェスティバルホールで毎年、コンサートを開催。石川さゆりの音楽を多角度的にじっくりと魅せる演出や、和太鼓や邦楽を取り入れるなど、フェスティバルホールならではのステージを展開している。「フェスティバルホールは本当に、気持ちのいいホールで、私の大好きなアバンギャルド系の大阪のお客様がおしゃれをしてホールに集ってくださって、それがとてもいい塩梅なんです。音もすごくよくて。大阪の方のエネルギーと音の良さが歌い手をその気にさせて歌わせてくださるのがフェスティバルホールかなと思います」。関西、特に大阪のファンの特徴を尋ねると「大阪の皆さんは“来た分は持って帰らんとな。絶対に楽しいんやろうな!?”という気持ちで来てくださいます。それがたまらなく好きです。お客様が“儲かったで!”とおっしゃると、今見てくださったステージはちゃんと楽しんでいただけたんだなと安心しますね」デビュー45周年のメモリアルイヤーだった2017年はいつに増して精力的に活動した。「やりすぎたかも」と笑いながらも、歌を聴いてもらえる幸せをかみしめた。「皆様に歌をお届けして、楽しんでいただいて、石川さゆりを皆様に聴いていただける。エンタテインメントのステージを皆様に楽しんでいただけることは幸せなことだと思います」。『X-Cross-』シリーズの効果もあって、コンサート会場では若いファンも見かけるように。これからの展望を尋ねると「奇をてらうことなく、今、自分が何をやりたいのかということに向き合い、歌を作っていきたい」と石川。とはいえ、持ち前の探求心はその歩みを止めることを知らない。スタンダードでありながら、最も新しい石川をフェスティバルホールで堪能してほしい。公演は、6月10日(日)大阪・フェスティバルホールにて。チケットは発売中。取材・文:岩本和子
2018年03月26日ミュージカル『ブロードウェイと銃弾』の初日前会見が6日、東京・日生劇場で行われ、浦井健治、城田優、平野綾、前田美波里、演出の福田雄一が登場した。同作はウディ・アレンによって1994年公開の映画を2014年にミュージカル化。劇作家のデビッド(浦井)だが、プロデューサーが見つけてきた出演者がマフィアの親玉だったためにハチャメチャな状況に。実は舞台を愛するマフィアの部下・チーチ(城田優)とともに作品を成功させるために苦労する。初日を控えた浦井が、W主演の城田について「ものすごい朝練、居残り練、1人でもやってましたから」と努力の様子を明かすと、城田は「僕一切朝練とかしてないですよ! タップの振付をもらって、オッケー! って本番やるタイプです」と照れ隠し。浦井から「汗ビッショビショだったよ!」、福田から「Tシャツ、ジャバジャバだったよ」と突っ込まれていたが、「苦労とかしてない。見たら分かる通りタップをするために生まれてきた」と"天才キャラ"を通していた。しかし、福田から「真ん中に城田優がいるからこそのタップシーンなんですよ。日本で城田優以外の人間がいるかといったら……」と絶賛されると、「どんどんプレッシャーが上がっていって、心拍数がばくばく」と苦笑し、「最初の8カウントの振りを覚えるのに、2時間くらいかかりましたもん」と、苦労のあとを伺わせた。また、前田は同作の見どころについて「男性のみなさんが大喜びするような、女性ダンサーのかわいいお尻が」と明かす。頭からセクシーな衣装があるという平野も「私史上、一番布が少ないと思うんです」と照れながら、「日生(劇場)史上でもあると思うんですよね。なかなかこんなに露出度の高い、セクシーな舞台は見られないんじゃないかな」と期待を煽った。最後に浦井が「お尻とかあると思うんですけど、一番推したいのは、城田優のタップ! めちゃくちゃかっこいいです」とダメ押しすると、城田は「言わんでええわ!!」とツッコミ。逆に城田が「一番の見どころは、浦井健治さんと前田美波里さんの濃厚なベロチュッチュ」と紹介すると、浦井は爆笑し、前田は「はしたない……」と照れた様子を見せていた。東京公演は日生劇場にて2018年2月7日から28日。また、大阪公演は梅田芸術劇場メインホールにて3月5日~20日、福岡公演は博多座にて3月24日~4月1日。
2018年02月06日今年は『ビッグ・フィッシュ』や『デスノート THE MUSICAL』などが好評だった俳優の浦井健治(36)。日韓文化交流企画『ペール・ギュント』の製作発表の席では、「アンニョンハセヨ!」と挨拶し、会場の緊張をほぐした。 「僕の役、ペールならこういう挨拶しそうだなって(笑)」(浦井・以下同) ノルウェーの劇作家イプセンの劇詩を原作に、韓国の演出家ヤン・ジョンウンが演出する壮大な“自分探し”の物語。自由奔放なペールが現実と精神世界で出会いを重ねながら、数奇な一生をたどる。 「ヤンさんが『浦井はペールみたい。ぜひ演じてほしい』とこの演目を選んでくれて。ところが、ペールって女たらしで逃げ腰で、とんでもなく自分勝手。えっ、これが僕!?って(笑)。でも確かにペールと僕は似ているかもしれない。普通であることに満足していなかったり、尊敬しているのに親に歯向かってしまったり。逃げ腰なところも(笑)。それに人生でいちばん大切なものが何かわかっているけれど、とりあえず旅してみたいなと思っている。きっと今の自分を認めたくないんです」 デビューから16年。次々に大舞台に立ち“ミュージカル界の王子”とも呼ばれるが。 「『順調ですね』って言われますけど、作品ごとにいったんゼロの状態になると、次に飛び込むのが怖くなる。そういうときは恐怖心を受け入れます。そしてたまに逃げる。漫画やゲーム、買い物、筋トレに励んでみたり。けれど結局、逃げ場はなく、稽古場や板の上でみんなで答えを導き出して乗り越えていく連続です」 去年の『ヘンリー四世』では限界や危機をも感じたそう。 「それは僕にとってまさに“事件”でした。思うように演じられず、プレッシャーに押しつぶされそうで。先日、劇場近くの喫茶店でマスターが、『浦井は今回のハル王子をしっかり演じきったら高評価を得るだろう』としゅうさんが話してたよ、って。共演した中嶋しゅうさんは常にアドバイスをいただくなどお世話になってきた憧れの先輩。夏に突然亡くなられてしまいましたが……。いつも陰で見守っていてくださったんですよね」 先輩の予言どおり、今年文化庁芸術選奨の演劇部門新人賞を受賞。彼もまた、人との出会いに支えられながら人生を紡いでいる。
2017年11月27日浦井健治と城田優が、来年2月から上演される『ブロードウェイと銃弾』で6年ぶりの共演を果たす。ふたりが口を揃えて「すごく楽しみ」という作品の魅力、久々の共演への喜びを語った。チケット情報はこちら作品の舞台は1920年代のNY。売れない劇作家のデビッド(浦井)が、ギャングの親玉という出資者を得てやっとの思いでこぎつけた自作のブロードウェイ上演。ギャングの子分であるチーチ(城田)の監視のもと、クセのある俳優たちに翻弄されながら作品を作っていくも、さらにチーチまでも作品に口出しをしてきて……。アカデミー賞7部門にノミネートされたウディ・アレンによる同名映画を原作にブロードウェイでミュージカル化されたコメディの、日本初上演だ。浦井は「エンタテインメントを作り上げる素晴らしさを体感し、男同士の絆が生まれていく。デビッドとチーチの友情物語でもあるので、優とだったら自然体で出来るんじゃないかな」と城田との久々の共演への期待を語る。演じるデビッドについては「完全に巻き込まれ系ですね」と話し、「突飛なキャラクターたちに、いかに僕が振り回されるか。「どうしよー!」って、オドオドしていればいいかな(笑)」。対する城田は「僕は逆に周りで遊びを入れていく側。だから健ちゃんの方が大変だよね、(観客の)共感軸だからブレずにいないといけないから。でも、健ちゃんとは前回共演した2011年の『ロミオ&ジュリエット』の時に“目で芝居が出来る”関係性が築けた。今回は浦井健治を信頼して、後ろについて行こうと思っています(笑)」と浦井への絶大なる信頼を明かしつつ、「脚本がめちゃめちゃ面白いんです。「こんなんで舞台が作れるの!?」というほどクセの強いキャラクターが揃っている。最終的にそれまでの伏線が全部繋がっていくところとかもエンタメ要素が強い」と作品の魅力を熱弁する。ブロードウェイのバックステージを描いている物語ゆえ、華やかさもみどころ。全編を彩るのは20~30年代の軽快なジャズやポップスだ。「2014年に作られた割にはオールドテイストで、日本で言う昭和の匂いがします。“旧き良き”、ですね。“ジャズミュージカル”といった雰囲気のものも、僕も健ちゃんもあまりやっていませんので、僕らの新しい一面もお見せできると思いますよ」(城田)。演出はコメディを作り上げる手腕に定評のある福田雄一が手がける。映画『銀魂』やドラマ『勇者ヨシヒコ』シリーズで知られる福田は映像作品の印象が強いが、演劇からキャリアをスタートさせ、ミュージカル好きを公言していることでも有名だ。「脚本家でもあり演出家でもある福田さんは、デビッドと重なるところもある。そんな福田さんだから、舞台芸術の持つ力や、舞台作りへのオマージュも込めていかれるんじゃないかなと思います」(浦井)。共演は平野綾、保坂知寿、愛加あゆ、ブラザートム、鈴木壮麻、前田美波里ら。公演は2月7日(水)から28日(水)まで、東京・日生劇場にて。チケットは11月25日(土)に一般発売開始。その後大阪・梅田芸術劇場 メインホール、福岡・博多座でも上演される。
2017年11月24日元モーニング娘。でタレントの石川梨華(32)が17日、自身のブログを更新し、第1子を妊娠したことを報告した。今年3月にプロ野球・西武ライオンズの野上亮磨投手(30)と結婚した石川。ブログでは「応援してくださる皆様へ」と書き出し、「この度、新しい命を授かりました。安定期に入りましたので、ご報告させて頂きます」とつづった。そして、「主人や周りにサポートしていただきつつ、私に出来ること、お仕事も含め、精一杯努めていきたいと思いますので、温かく見守って頂けたら嬉しいです」と呼びかけた。
2017年11月17日浦井健治と城田優がW主演するミュージカル『ブロードウェイと銃弾』の製作発表会見が11月10日に行われた。ウディ・アレンによる同名映画を原作に、ウディ自身がブロードウェイでミュージカル化した作品の、日本初上演。演出は映画『銀魂』やドラマ『勇者ヨシヒコ』シリーズで知られる福田雄一が手がける。ミュージカル『ブロードウェイと銃弾』チケット情報映画版はアカデミー賞7部門にノミネートされた、傑作との呼び声の高い作品。1920年代のNYを舞台に、自分の作品がやっとブロードウェイで上演されることになった売れない劇作家が、出資者であるギャングの親玉や、監視役のその部下、ギャングの愛人である大根女優、クセのある俳優たちに振り回されながらも舞台を作り上げていく様を描くコメディだ。「日生劇場(という大きな劇場)でやるということで身の引き締まる思いなのですが、真ん中のふたりがふざける気満々のようで、ちゃんと言うこときいてくれるか……」という福田のボヤきから始まったこの日の会見は、終始爆笑に包まれたものとなった。劇作家のデビッド役である浦井は「僕は福田さんの作品が大好き。福田作品の、みんなで楽しみながら楽しいものを作っていく現場も大好きです。城田優とコメディを一緒に作るのも初めてなので、そこも楽しみたい」と意気込みを真面目に語るも、会見終盤には城田に煽られ、なぜか美輪明宏氏のモノマネを披露する展開に。会場の爆笑を誘っていたが、「僕、この個性豊かな面々のなかで今も右往左往していますが、それがそのままデビッドというキャラクターになっていくんじゃないかな」。城田はギャングのボスから現場に監視役として送り込まれてきた部下、チーチ役。「みなさんに笑顔や勇気や元気を届けらるような、ハッピーなものを作りたい。チーチはクールで怖い感じなのですが、芝居作りにものすごくのめり込んでいく。そのギャップが面白いです。僕も演出家に(意見を)言ったりする面倒臭いタイプなのでそのあたりはチーチと似ているかな」と、自分と役柄の接点を語った。浦井と城田は6年ぶりの共演だが「友だちでもあり親友でもあり同志でもあり戦友でもある」(浦井)とのことで、掛け合いのようなやり取りが続いたが、コメディセンスについては「優の方がある」(浦井)、「狙って笑わせるのは僕だよね。でも天然で面白いのは健ちゃん」(城田)。ふたりがどんなコンビを生み出していくのかにも注目だ。ほかに平野綾、保坂知寿、愛加あゆ、ブラザートム、鈴木壮麻、前田美波里といった顔ぶれが脇を固める。“キンキン声で才能がないにも関らず芝居の主演を狙う”という役柄の平野が甲高いアニメ声で挨拶をしたり、“プライドの高い主演女優”役の前田が「浦井さんとキスシーンがあります!」と高らかに宣言したりと、それぞれの個性が噴出した楽しい会見に、本番の舞台への期待度が高まった。公演は2月7日(水)から28日(水)まで、東京・日生劇場にて。チケットは11月25日(土)に一般発売開始。その後大阪・梅田芸術劇場 メインホール、福岡・博多座でも上演される。
2017年11月14日ミュージカル『ブロードウェイと銃弾』の制作発表が10日、都内で行われ、浦井健治、城田優、平野綾、保坂知寿、愛加あゆ、ブラザートム、鈴木壮麻、前田美波里、演出の福田雄一が登場した。同作はウディ・アレンによって1994年公開の映画を2014年にミュージカル化。劇作家のデビッド(浦井)だが、プロデューサーが見つけてきた出演者がマフィアの親玉だったためにハチャメチャな状況に。実は舞台を愛するマフィアの部下・チーチ(城田優)とともに作品を成功させるために苦労する。ジョークを飛ばすことの多いメンバーに、福田が「2人がちゃんとやってくれるかなという不安が……」と心境を明かすと、城田は「日本語ガワカリマセン……」と返し、波乱を感じさせるスタートに。それぞれが意気込みを語る中、前田が「どうも浦井さんとキス・シーンがございます! どうぞよろしくお願いします」と主張すると会場からは拍手が起こったが、前田は「言ったら赤くなっちゃった」と照れた様子を見せた。キンキン声のマフィアの愛人を演じる平野は福田から「『レディ・ベス』は大変だけどこれはそのまま出来るね」と言われたことを暴露すると、福田は「あんまりそういうこと言わないで!! ダメ!!」と大慌て。また、デビッドの恋人を演じる愛加は「前回『王家の紋章』で(浦井と)共演させて頂いた時に片思いして全く報われず、お姉さんに燃やされてしまう役で」と恋人役となったことに喜ぶと、福田が「ずっと黒焦げでしたよね!?」つっこみ、会場も笑いに包まれていた。作中のナンバーから、浦井による「I’m Sitting on Top oh the World」、城田による「Up a Lazy River」の披露も行われ、大盛況の制作発表だったが、最後に浦井が一発芸をやる流れに。『もののけ姫』に声で出演していた美輪明宏のモノマネを披露すると、共演者陣も「すごい似てるね!!」と驚いていた。製作発表終了後の取材では、互いの歌声を褒めあった浦井と城田。浦井は城田について「喉が違う。高音の最後シのフラットまで出て」と専門的に語り、城田は「安定している。健ちゃんは必ず決めてくる」と称賛した。さらにコメディセンスがある方は? と聞かれると、浦井は「優です」と即答。城田が「狙って笑わせるのは僕です。でも天然で面白いのはこっちです」と浦井を指すと、浦井は「意図的にできません」と苦笑した。しかし、先ほどのモノマネを褒められた浦井は「もう一つやります」とやる気に。『ハウルの動く城』の美輪明宏の「その呪いは解けないよ」というセリフを披露し、城田は「これは本編に入れましょう」と絶賛した。取材終わりには、城田がレポーターに「大丈夫ですか? もっとやばい質問とか。最近恋愛はどうですか? とか」と尋ね、周囲が慌てる一幕もあったが、浦井が強引に「ありがとうございました!」と頭を下げ、場を終わらせた。東京公演は日生劇場にて2018年2月7日から28にち。また、大阪公演は梅田芸術劇場メインホールにて3月5日~20日、福岡公演は博多座にて3月24日~4月1日。
2017年11月10日10月24日、日韓文化交流企画の舞台『ペール・ギュント』の制作発表会が都内で開かれ、浦井健治ら日韓の俳優6名と上演台本・演出を担当するヤン ジョンウンが登壇、作品の見所などを語った。公演には日本から15名、韓国から5名の俳優が出演する。原作はイプセンによって150年前に書かれたもの。夢見がちな青年ペール・ギュント(浦井健治)は母オーセ(マルシア)の心配をよそに、ある日、「遠回りをしろ」という闇からの声に導かれるように恋人ソールヴェイ(趣里)をひとり残し旅に出る。海を渡り世界を股にかけ、謎めいた緑衣の女(ユン ダギョン)らと愛を交わし、財産を築いては無一文になるのを繰り返す。妖精の一種トロールやその王様、猿までもが飛び出す、様々な出会いと別れに彩られた破天荒で壮大な“自分探し”の物語だ。「ペール・ギュント」チケット情報平昌冬季オリンピック開・閉会式の総合演出も務める演出家ヤン ジョンウンは、言葉によるイメージと美術や照明といった目の前のビジュアルとがない交ぜになるような幻想世界を体感して欲しいと話す。「私はこのプロジェクトで人生という物語の中で生きること、そして死ぬことに対する問いかけを提示したい。観客にとって自分の人生をオーバーラップさせられる出合いの場になれば」。また、舞台上では常に演奏家による生音楽が流れるといい、祝祭感溢れるステージとなりそうだ。浦井も東京公演はクリスマス、兵庫公演は大みそかに重なることもあり、「お酒でもひっかけつつ、観に来て頂ければ」と冗談混じりに笑う。稽古は始まって1週間程度だというこの日。「1週間が一か月にも感じる」「みんな古くからの友人みたい」と語る出演者らの口ぶりから、1日8時間という稽古の充実ぶりが伝わってくる。会見でも終始笑いが絶えず、チームワークはすでに万全な様子だ。「毎日筋肉痛になるぐらい想像を超えた世界です」(マルシア)、「お客さんもこのワクワク感を共に作り上げる物語の一員になるはず」(趣里)、「稽古開始1週間にしてもう自分が客席で観たい!と思える公演はあまりない」(浅野雅博)、「先日、稽古終わりに韓国の男優たちと松屋へ行きました。心から肉を欲するほど毎日ヘトヘトです(笑)」(キム デジン)、「互いの人生を祝福し、みんなが“今のままの自分でいい”と思える公演になることを心から願っています」(ユン ダギョン)。最後に浦井が言う。「宗教、政治、国境、男女の差、あらゆるボーダーを越えて、イプセンが描いた人間とは何か、人生における一番大切なものは何かなど、様々なテーマが浮かび上がってくる作品です。観る人それぞれに違ったメッセージが届き十人十色の気持ちを持ち帰って頂ける、もしくは10年後にそういうことだったのかと思い返して頂けるような作品になると思います」東京公演は2017年12月6日(水)から24日(日)まで東京・世田谷パブリックシアター、兵庫公演は12月30日(土)・31日(日)に兵庫県立芸術文化センターにて上演。チケット発売中。取材・文:石橋法子撮影:宮川舞子
2017年10月25日10月21日公開の映画『ミックス。』試写会イベントが2日、都内で行われ、新垣結衣、卓球選手の石川佳純選手と吉村真晴選手、石川淳一監督ら出席した。新垣結衣&瑛太のダブル主演でおくる本作は、気鋭の脚本家・古沢良太のオリジナル作品で、不器用で欠点だらけの登場人物たちが、卓球の男女混合ダブルス(ミックス)を通じて小さな奇跡を起こす、恋と人生の再生物語。そんな本作の試写会イベントに、主演の新垣結衣らが登壇した。試写会前の舞台あいさつに登場した新垣は、卓球を題材にした本作のオファー時を「卓球を題材にしている作品はそんなに多くないし、それにコメディーでラブストーリーということで、どうなるのか想像もつきませんでした」と当時の心境を吐露するも、「なるほどな! という仕上がりになっています。楽しみにして下さい」と作品の出来には自信。劇中で演じた富田多満子は、卓球選手として福原愛をモデルにしたそうだが、「資料をいただいてDVDを見たり動画を検索したりしました」と役作りに努力を惜しまなかった新垣に対して、卓球指導の川口陽陽氏は「実業団の選手がプレーしているようなプレーでしたね」と賞賛していた。舞台あいさつの途中から、本作にも出演している石川佳純選手と吉村真晴選手も登壇。石川は「まさか映画に出演するとは思っていなかったので、すごく楽しい経験でした」と笑顔を見せ、撮影の合間には新垣から話しかけられたそうで「休憩中に優しく話しかけてくれました。本当に夢みたいな時間で楽しい経験でした」と新垣の気配りに感謝。そんな新垣の卓球評価を「試合中のプレーはフォームがすごく綺麗で格好良かったですよ。すごくリーチが長いので羨ましいと思いました」と絶賛すると、それを横で聞いていた新垣は「初めてプロの評価を聞いたのでドキドキしたんですが、よかった(笑)」と石川のお墨付きに安堵した表情を見せていた。映画『ミックス。』は、10月21日より全国公開。
2017年10月03日世界をフィールドに活躍する写真家の石川直樹による初の大規模個展石川直樹「この星の光の地図を写す」が、17年2月26日まで茨城県の水戸芸術館現代美術ギャラリーにて開催されている。石川直樹は、日本写真協会新人賞や、講談社出版文化賞などの受賞歴を持つ写真家。22歳で北極点から南極点までを人力で蹴破し、23歳では七大陸最高峰の登頂も達成しており、各地を旅しながら人類学や民俗学などの観点を取り入れた独自のスタイルによる写真作品を発表している。同展では、北極、南極、ヒマラヤ8,000m峰などの極地を撮影した各シリーズを中心に、初期作から最新作までの作品を総合的に紹介。ニュージーランドの原生林を撮影した「THE VOID」や、ポリネシア地域に浮かぶ島々を写した「CORONA」、世界各地の洞窟壁画を巡った「NEW DIMENSION」、日本列島の南北に広がる島々を探索した「ARCHIPELAGO」などの作品が展示される。その他、石川が遠征で使用した装備や、旅先で収集した道具や品物なども展示。初の海外一人旅で訪ねたインドを撮った高校生時代の写真や、熱気球による太平洋横断の挑戦の映像までが展開され、石川の全貌に迫ることのできる機会となっている。さらに、空間構成の一部は、16年のヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展で特別表彰を受賞した日本館出品建築家の一組であるドット・アーキテクツ(dot architects)が担当している。また、17年2月12日には水戸芸術館ACM劇場にて、石川とサウンドデザイナーの森永泰弘が世界各地でそれぞれ撮影・録音した写真と音源を使った初のビジュアル&ディスクジョッキーイベントも行われる予定だ。【イベント情報】石川直樹「この星の光の地図を写す」会場:水戸芸術館現代美術ギャラリー住所:茨城県水戸市五軒町1-6-8会期:12月17日~17年2月26日時間:9:30~18:00(入場は17:30まで)料金:一般800円、団体600円、中学生以下・65歳以上・障害者手帳保持者は無料休館日:月曜日
2017年01月12日「LUPIN THE IIIRD」シリーズ第2弾『LUPIN THE IIIRD 血煙の石川五ェ門』。この度、現在製作中であるという本作から、場面写真が到着した。2014年に公開された『LUPIN THE IIIRD 次元大介の墓標』以来となるシリーズ第2弾となる本作は、前作のアダルトでヤバイ香りに満ちた世界を引き継き、孤高の剣士・石川五ェ門を主役に描く。監督・作画監督の小池健を始め、『LUPIN THE IIIRD 次元大介の墓標』を生んだスタッフが再集結。そしてキャストには、今回の主役石川五ェ門役の浪川大輔を始め、ルパン三世役の栗田貫一、次元大介役・小林清志、峰不二子役・沢城みゆき、銭形警部役・山寺宏一ら豪華声優陣が集結している。今回到着したのは、若く血気盛んな五ェ門と、お宝を前にして不適な笑みを浮かべるルパン三世の姿を捉えた場面写真。そして今回はそれだけでなく、若きルパン一味の前に立ちはだかる謎の敵キャラクターの場面写真も解禁された。浄園プロデューサーは「前作の『次元大介の墓標』をはるかにしのぐ作画枚数、五ェ門を中心としたアクションシーンが満載!ルパン三世の歴史においてもこれ以上の『五ェ門回』はないと自負しております」と自信を見せ、敵キャラクターについては、「かつてたった一人で二千人の兵士を亡き者にしたという伝説の兵士で“バミューダの亡霊”の異名を持つ男が、本作では五ェ門の前に立ちはだかります。これ以上は、もうちょっと待ってください(笑)」とコメントを寄せている。『LUPIN THE IIIRD 血煙の石川五ェ門』2017年2月4日(土)より全国にて公開。(cinemacafe.net)
2016年11月25日モデルの石川恋が1日、オフィシャルブログを更新し、同日付で所属事務所を「TEN CARAT」に移籍したことを発表した。これまでグラビアアイドルやタレントなどの活動もしてきたが、今後はモデル・女優業に専念していくと意気込みを示している。石川は、これまで所属していた「allure」から、田中麗奈、香里奈、高良健吾、中条あやみらが所属する「TEN CARAT」に移籍。ブログでは「今回このタイミングで移籍を決意した理由は、今後の人生を、19歳で芸能界に入った時点からずっと目標として持ち続けていたモデル、また、女優として生きて行きたいと強く思ったからです」と明かした。現在の心境は「正直希望と不安が半々です!(笑) たくさんの有名な俳優さん、女優さん、モデルさんがいる中で自分が勝負して行けるのか、、やっぱり不安の方が少し大きいかも」と吐露。それでも、「やるしかないです。頑張るしかないです」と決意を示している。一方で、これまで所属してきた事務所については「この3年間、どんな時も側で支えてくださったallureのマネージャーの皆さまと離れてしまうのは正直とても寂しいです」と名残惜しさもある様子。その上で、「今回のこの決断についても応援してくださり、移籍に関しては円満に事を進めてくださいました」と円満退社であることを報告し、「本当に、本当に感謝しています。allureという事務所で皆さまと一緒に今まで歩んでこれて良かった」と、感謝の気持ちをつづっている。ブログの最後には「ファンの皆さまのため、allureでお世話になった皆さまのため、新しくお世話になるTEN CARATの皆さまのため、お仕事関係者の皆さまのため、家族のため、、そして自分のために。良い変化を続けて行き、キラキラした素敵な女性になれるよう、またここから改めて頑張って参ります」とメッセージを寄せた。
2016年11月01日ミュージカル『ビッグ・フィッシュ』の製作発表記者会見が1日に行われ、川平慈英、浦井健治、霧矢大夢、赤根那奈、藤井隆、鈴木福、ROLLY、演出の白井晃が登壇した。同作は、ティム・バートン監督による2003年の同名映画を2013年にミュージカル化したブロードウェイ作品。自分の体験談をありえないほど大袈裟に語る男エドワード・ブルーム(川平)のことを、息子のウィル(浦井、鈴木)が探っていく。公演は日生劇場で2017年2月7日~28日。現在と過去が交錯する構成で、川平は若い頃のエドワードと老人のエドワードを両方演じ、少年時代のウィルを鈴木、現在のウィルを浦井が演じる。浦井は、同役を演じる鈴木の印象を「とても落ち着いていらっしゃって、自分より絶対大人だろうなという感じがある」と称賛し、周囲を笑わせた。「でもニカーッと笑うと本当に子供らしい笑顔をされるので、どれくらい仲良くなれるのか楽しみです」と語った。浦井から「初舞台、どうですか?」と聞かれた鈴木は「頑張ります」と答え、浦井も「しっかりしてます」と笑顔に。ROLLYが「彼、石原裕次郎的な貫禄があるので、ボスと呼ぼうかな」と印象を述べると、鈴木は「やめてください」と困った様子を見せた。鈴木は、舞台について「やっぱりやり直しができないから、ドラマとかと違って。ちゃんと覚えて頑張らなきゃなというところは緊張してるかなあ」とコメント。「今日の服装は石原裕次郎さんを意識しているんですか?」と聞かれると、「そういうわけじゃない」と否定していた。主演を務める川平は「日生劇場というのは僕にとって聖地みたいな場所なので、毎ステージ毎ステージ、絶対に負けられない戦いがある」とサッカーにからめて発言。川平は「今なかなか寛容になれない時代なので、これを観てくださって、自分の大切な人に優しくなれるような気持ちになってくれれば嬉しい」とメッセージを送り、「ぜひ日生劇場に来ちゃって、いいんです」といつもの台詞を決めた。しかし、語尾が少し弱くなったことに対して「恥ずかしくなっちゃった、自分で」と照れてうつむいていた。
2016年11月01日8月には主演ミュージカル『王家の紋章』が大きな評判となったミュージカル界のプリンス、浦井健治。“ミュージカル界の…”と言っても、今年はドラマ『ニーチェ先生』(Hulu配信/日本テレビ系)に主演、月9ドラマ『いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう』(フジテレビ系)に出演するなど、活躍の幅をどんどん広げている注目の俳優だ。その彼がデビュー15周年を記念したコンサートを9月29日(木)に開催する。『Wonderland』とタイトルを冠したこのコンサートへの意気込み、そして自身の15年について、話を訊いた。チケット情報はこちら2001年、『仮面ライダークウガ』(テレビ朝日系)でデビューした青年が、いまやミュージカルの殿堂・帝国劇場で主役を張る存在になった。「15年…。密度が濃く、充実していました。たくさんの人や作品や楽曲に出会うことによって、自分の人生さえも豊かに感じるようになりました。本当に15年たったんだなというのと、まだ15年しかたっていないんだという思い、両方がありますが、すべての出会いが自分に与えてくれた影響を考えずにはいられない。かけがえのない時間だったなと思います」と浦井は振り返る。そんな中でのコンサート開催である。井上芳雄、山崎育三郎とのユニット・StarSでのコンサート経験等はあるが、ソロでは初めての挑戦だ。「自分の15年をギュッと詰め、おもちゃ箱をひっくり返したように何でもアリで、とにかくお客さまに楽しんでもらえるコンサートにしたいです。でも実は今回、浦井は何を歌いたい? どんなコンサートにしたい? と訊かれた時に、まったく何も浮かばなくて。その瞬間、“あ、自分は役者なのか”と改めて気付きました。自分は芝居の中で歌うことをずっと深めてきた。今回も“役者がコンサートをやる”というところを、徹底してやりたい。それによってお客さまにも、よりミュージカルを愛する、楽しむきっかけになってくれたら嬉しいですね」。浦井は自身が目指す歌を、シンガーの歌とは異なり物語の中で歌う歌、“芝居歌”と呼んでいる。「面白いのは、ある作品の楽曲を歌うと、身体が役を覚えていて、その時の喉やエネルギーで歌ってしまうんですよ。その1曲のまわりにあった楽曲や対峙していた役、共演していたみんなの顔すら見える。その作品の3時間分の空間の認識込みで1曲を歌えるというのは、役者ならではと思います。僕自身もこのコンサートを経て、芝居の中で歌う歌により説得力が出たり、声色が豊かになったりしていけたら最高だなと思っています。僕にとっても新たな一歩になるはずです」。コンサートでは浦井が過去出演した多くの名作ミュージカルから、名曲の数々が多数披露される予定。浦井の15年の集大成にして“新たな一歩”をぜひ劇場で見届けよう。コンサートは9月29日(木)に東京国際フォーラム ホールAで開催。チケットは発売中。
2016年09月23日ミュージカル『王家の紋章』の初日特別カーテンコールが5日、東京・帝国劇場で行われ、メンフィス役の浦井健治、キャロル役の新妻聖子、イズミル役の宮野真守ら公演メンバーが登場した。同作は、1976年から現在まで連載が続き、累計発行部数4,000万部を誇る同名漫画を原作とした新作ミュージカル。『エリザベート』『モーツァルト!』などの人気作を手がけるシルヴェスター・リーヴァイが音楽を担当した。公演は東京・帝国劇場にて8月5日~27日。カーテンコールで登場した浦井が同作の再演を発表すると、会場は大きな拍手に包まれた。浦井が「2017年4月に東京・帝国劇場、5月に大阪」と、用意していたチラシを衣装から取り出して見せると、宮野が「できる子だね!」と合いの手を入れた。新妻は「王家の紋章という名作が大好きで、長らくいただいていた幸せをなんとかステージ上で返していければと思います」と原作への愛を語る。「こんなにゴージャスなコスチュームも着せていただいて、もう死んでもいいです。死なないけど、死んでもいいくらい幸せです」と深く喜びを表した。人気声優として活躍している宮野は「子役の頃からずっと活動をしていて、帝劇でミュージカルを見て目指したというのもあって、なかなかうまくいかない時もあったんですけど、今こうして、最高のメンバーで最高の作品でこの場所にいるのは、嬉しいし不思議だし、大きな一歩だと思っています」と感動。「皆さんの拍手のおかげで幸せな気持ちでいっぱいです」と客席に感謝した。また、この日は作曲のリーヴァイも登場。「すべてとっても素晴らしかった!」と日本語で称賛の言葉を贈った。浦野は「本当に暑い夏が始まります。ぜひとも応援よろしくお願いします」と客席に語りかけ、その場で見守っていた原作の細川智栄子と芙~みんの姉妹に「40年間、人生をかけた少女漫画を我々に託してくださって、ありがとうございます」と頭を下げた。
2016年08月05日神山健治監督最新作、長編アニメーション映画『ひるね姫〜知らないワタシの物語〜』が、2017年3月18日(土)に全国ロードショー。人はなぜ夢を見るのか。自分の中の奥深くにあるストレスや心の渇き、心に足りなくなっている何かをサプリメントのように補ってくれるのが、夢の役割なのかもしれない…そんな夢の不思議から着想を得たのが『ひるね姫』だ。物語の舞台は、2020年、東京オリンピックを3日後に控えた夏の日。「なんでこんなに1日中、眠てえんじゃろ?」岡山に父親と二人で暮らす主人公の女子高生・森川ココネは、所かまわず昼寝をしては怒られる日々の中で、いつも同じ夢を見ていることに気づく。ココネが知らない両親の秘密。その謎を解く鍵は、妙にリアルでとても温かい、不思議な夢の中にあったーー。神山健治監督はこれまで『攻殻機動隊 S.A.C.』『東のエデン』『精霊の守り人』などを手掛けてきた。緻密に練られたストーリーとリアリティ溢れる本格的SF描写を得意とする監督が、「自分の娘に観せたい映画を作りたい」という想いから完全オリジナル書き下ろしのファンタジーという新境地に挑む。『ひるね姫』の主人公ココネの声を担当するのは、NHK連続テレビ小説「とと姉ちゃん」のヒロインを務めるほか、数多くのドラマ、映画で注目を集める女優の高畑充希。自身初のアニメーション映画への参加で、劇中では岡山弁を披露する。主人公・森川lココネの父親・モモタローには、声優初挑戦となる江口洋介が参加。ココネの幼馴染み・モリオを演じるのは、アニメ「僕だけがいない街」で声優として高い評価を得た満島真之介が担当する。また、ココネを抱きかかえ、ロボットに変形するサイドカー「ハーツ」のデザイン原案を『ベイマックス』のコヤマシゲトが担当しているほか、音楽に「キングダム ハーツ」の下村陽子、キャラクター原案に『猫の恩返し』の森川聡子、作画監督に『東のエデン』の佐々木敦子と、各部門に豪華スタッフが集結している。なお、映画の主題歌は、1967年に発表されたモンキーズのオリジナルを、忌野清志郎によく似たZERRY率いるタイマーズがカバーした名曲「デイ・ドリーム・ビリーバー」。その曲を主人公・森川ココネ(声=高畑充希)が歌う。映画のエンディングもストーリーの一部。主人公の気持ちそのものだからこそ、物語をなぞらえるように「デイ・ドリーム・ビリーバー」を歌うのだ。なお、『ひるね姫』は「東京アニメアワードフェスティバル2017(TAAF2017)」<開催::3月10日(金)~3月13日(月)、会場:シネ・リーブル池袋>のオープニング作品として無料上映される。上映日は初日の3月10日(金)で、神山健治監督登壇のトークショーも実施。合わせて、「神山健治特集上映」の開催も予定しているそうだ。鑑賞申込みは2月1日(水)12:00よりTAAF2017公式HPにて受付予定。◼︎『ひるね姫』ストーリー夢の中で再会した物語。 すべてを知るめに、私は眠る。岡山県倉敷市で父親と二人暮らしをしている森川ココネ。何の取り得も無い平凡な女子高生の彼女がたったひとつ得意なことは「昼寝」。そんな彼女は最近、同じ夢ばかり見るようになる。2020年、東京オリンピックの3日前。突然父親が警察に逮捕され東京に連行される。父親の逮捕が信じられないココネは、父親逮捕の謎を自力で解決しようと、幼馴じみの大学生モリオを連れて東京に向かう決意をする。その途上、彼女はいつも自分が見ている夢にこそ、事態を解決する鍵があることに気づく。たったひとつの得意技である「昼寝」を武器に、夢とリアルをまたいだ不思議な旅に出るココネ。それは彼女にとって思いがけず、自分を見つける旅でもあった。【作品情報】映画『ひるね姫〜知らないワタシの物語〜』公開日:2017年3月18日(土)監督・脚本:神山健治『東のエデン』『精霊の守り人』『攻殻機動隊 S.A.C.』出演:高畑充希、満島真之介、古田新太、前野朋哉、高橋英樹、江口洋介 ほか音楽:下村陽子「キングダム ハーツ」キャラクター原案:森川聡子『猫の恩返し』作画監督:佐々木敦子『東のエデン』演出:堀元宣、河野利幸、黄瀬和哉ハーツデザイン:コヤマシゲト『ベイマックス』クリーチャーデザイン:クリストフ・フェレラ色彩設計:片山由美子美術監督:鮫島潔、日野香諸里3D監督:塚本倫基撮影監督:田中宏侍音響監督:はたしょう二制作:シグナル・エムディ◼︎劇場前売り券発売日:2016年12月3日(土)料金:ムビチケ小人券 900円(税込)、ムビチケ一般券 1,400円(税込)特典:キービジュアルと、主人公・森川ココネが描かれた特製クリアファイル2種類※11月26日(土)より全国の上映予定劇場(一部を除く)にて販売開始※数に限りあり。なくなり次第終了。※1人1点選択可能。©2017 ひるね姫製作委員会
2016年07月15日『攻殻機動隊S.A.C.』シリーズや『東のエデン』の神山健治監督の新作映画『ひるね姫~知らないワタシの物語~』が来年3月に公開されることが決定し、ポスター画像が公開になった。『ひるね姫~知らないワタシの物語~』/その他の画像映画は、岡山県倉敷で自動車整備工をしている父とふたりで暮らしている高校生・森川ココネが主人公。東京オリンピックを2日後に控えた日から物語が始まり、どこでも昼寝をしては怒られているココネは、いつも同じ夢を見ていることに気づき、彼女の知らなかったココネの家族の秘密が明らかになっていく。このほど公開になったのは、犬のぬいぐるみを抱いたまま眠っているココネを描いた画像で、女優の高畑充希がココネの声を演じる。本作は、下村陽子が音楽を、森川聡子がキャラクター原案を、佐々木敦子が作画監督を、堀元宣、河野利幸、黄瀬和哉が演出を、コヤマシゲトが劇中に登場するハーツのデザインを、クリストフ・フェレラがクリーチャーデザインを、片山由美子が色彩設計を、鮫島潔と日野香諸里が美術監督を、塚本倫基が3D監督を、田中宏侍が撮影監督を、はたしょう二が音響監督を務める。『ひるね姫~知らないワタシの物語~』2017年3月全国ロードショー
2016年07月12日浦井健治と蒼井優が禁断の愛に挑戦する――。そんな触れ込みで開幕前から注目を集める『あわれ彼女は娼婦』。イギリスの劇作家、ジョン・フォードにより1620年に描かれたこの物語は、兄・ジョヴァンニ(浦井)と妹・アナベラ(蒼井)が愛しあってしまう近親相姦の関係がクローズアップされがちだが、実は、彼らを取り巻く様々な人間の思惑が交差していく重層的な作品だ。6月8日(水)に新国立劇場で初日を迎える本作の稽古場を訪ねた。舞台『あわれ彼女は娼婦』チケット情報演出を手掛けるのは栗山民也。「演出の6割くらいはキャスティングで決まる」そう語る栗山が、浦井と蒼井を選んだ理由は、「ピュアで、ふつうの感覚」であったこと。「それぞれのたくらみが混じり合う時代のなかで、近親相姦はむしろピュアにさえ見える行為。ふつうに思える人たちが、“えっ?”と驚くような行動に突き進んでしまう、そんな人間の“業”を際立たせるには、このふたりがぴったりだと思った」と話す。浦井とは5度目のタッグ。「健ちゃんは演技に白紙の部分を必ず残す。その冷静さが魅力」と分析する。稽古場に組み上げられたセットは、作品世界を象徴するかのように広い道が大きくクロスした形になっている。栗山は「稽古場にはわからないことがたくさん存在する。この役は何を求めようとしているのか、どこへ向かおうとしているのか。それをみんなで話し合い、確認しあうことができるのが稽古場の喜びなんだ」と楽しそうに話す。その言葉どおり、一幕ごとの通し稽古が終わると栗山の周りにキャストやスタッフが集まってくる。細かなセリフのニュアンスや動きのタイミングを栗山が指摘し、キャストはそれを真剣に聞き入る。その合間に笑い声が上がることも少なくない。400年も前に書かれた戯曲をいまの時代に上演することについてはこう話す。「この作品のなかに描かれた人間といまの人たち、明らかに違うのは欲望、あるいは好奇心の強さだね。この作品の登場人物たちは、あらゆることに対する欲望がいまの何倍も濃い(笑)。すごくエモーショナル。草食系なんて言葉が生まれて、傷つくのが怖いからと何もしない若者が増えるなかで、この情熱の濃さは僕にとってすごく興味深い」と話す栗山。「劇作家は記憶の声を描く。それを現代の肉体を通して、現在形のドラマにしていくのが僕らの仕事。結論なんて存在しないし、演出家が人間に対する答えなんて出せるわけもない」と語りながら、400年前の“声”を2016年の日本に立ち上げようとする栗山。そして栗山のもと、強烈な欲望と好奇心をもった人々を演じるキャストたち。それぞれの思いが集まった稽古場には静かに熱気が立ち込めていた。公演は6月26日(日)まで東京・新国立劇場 中劇場にて。チケット発売中。なお、25日(土) 13:00回の<ぴあスペシャルデー>では出演者によるスペシャルカーテンコールを実施する。取材・文/釣木文恵
2016年06月01日5月28日(土)に放送される「世にも奇妙な物語’16春の特別編」。今回放送される4本の作品に、新たに俳優の浦井健治とフリーアナウンサーの福澤朗が出演することが発表された。浦井さんは、舞台やミュージカルを中心に活躍中で、昨年にはアニメ・映画化と世界的な人気を持つ「DEATH NOTE」の舞台「DEATH NOTE the musical」を公演、小池徹平らと共演を果たした。さらに、今後も数々の出演舞台が控えており、いま注目の舞台俳優のひとりだ。そんな浦井さんが登場するのは、佐々木希主演の「美人税」。あらゆる点で得をしている“美人”は税金を払うべき、というとんでもない政策を導入した日本政府。佐々木さん演じる美女の愛子は20%もの税金を払うことを命じられ、窮地に陥ってしまうが、そこに浦井さん演じる野々村健一が救いの手を差し伸べる。また、松重豊&高橋一生がW主演を務める「クイズのおっさん」に登場するのは福澤さん。高橋さん演じる古賀は、何の気なしに出たクイズ番組で賞金100万円と「クイズ1年分」を手に入れる。その「クイズ1年分」とは、毎日目の前に松重さん演じる“クイズのおっさん”が現れる…というもの。本作で福澤さんは、主人公の古賀が賞金と「クイズ1年分」を手に入れることになるクイズ番組の司会者。福澤さんといえば、ニュース番組などの司会のほか「全国高等学校クイズ選手権」をはじめとしたクイズ番組の顔でもある。福澤さんならではの、のびのあるスタジオ中に響き渡る声が、本作の重要なシーンを飾る。今回は、この2本のほか、西島秀俊主演の「通いの軍隊」、窪田正孝主演の「夢みる機械」を放送。さらに番組の最後のエンドロールにもスペシャルな仕掛けが。オムニバス4作品の内容に関わるスペシャル映像がエンドロールで流れるため、最初から最後の1秒まで目が離せない。「世にも奇妙な物語’16春の特別編」は5月28日(土)21時~フジテレビ系にて放送。(text:cinemacafe.net)
2016年05月23日『攻殻機動隊S.A.C.』シリーズや『東のエデン』の神山健治監督の新作映画『ひるね姫~知らないワタシの物語~』の主人公・森川ココネの声を高畑充希が演じることが発表になり、特報映像が公開になった。特報映像映画は、岡山県倉敷で自動車整備工をしている父とふたりで暮らしている高校生・森川ココネが主人公。東京オリンピックを2日後に控えた日から物語が始まり、どこでも昼寝をしては怒られているココネは、いつも同じ夢を見ていることに気づき、彼女の知らなかったココネの家族の秘密が明らかになっていく。ココネを演じる高畑は「声優はこれまで2度やらせていただいたことがあるのですが、表情は自分じゃないのでとても難しいです。私は自分の声はクセが強いように感じているので、声優としてオファーを受けた時は嬉しかった半面『私でいいんだろうか』とも思いました。でも、神山監督が丁寧にキャラクターを伝えてくださったので、できるだけ監督のイメージに合うように、何度でもトライしたいと思います」とコメント。特報映像に登場するココネは岡山弁で話しており、高畑は「方言は難しいですね。岡山の方が聞いても違和感がない音を目指したいです」と語っている。本作は、『猫の恩返し』の森川聡子がキャラクター原案を、コヤマシゲトが“ハーツ”のデザイン原案を、『東のエデン』の佐々木敦子が作画監督を担当。IGポートグループのシグナル・エムディが制作を手がける。『ひるね姫~知らないワタシの物語~』2017年 全国ロードショー
2016年05月17日『攻殻機動隊S.A.C.』シリーズや『東のエデン』の神山健治監督の新作映画『ひるね姫~知らないワタシの物語~』が来年公開されることが発表になった。2020年の東京オリンピックを目前にした岡山が舞台になる。その他の画像「重苦しい現実と対峙していかなければならない時代に、アニメーション映画がやるべきことは何か?自問自答していたある日、『自分の娘に観せたい映画を作ったらどうだ』と言われふっと天真爛漫な女の子とお父さんの物語が浮かんできました」という神山監督は「でもこれがなかなか一筋縄ではいかずどうしたら娘に観てもらえるかを考えながら奮闘する毎日でした。この物語は、あるミニマムな個人の想いに寄りそった『父と娘の物語』です」と説明。映画の詳細なストーリーは不明だが、主人公の森川ココネ、ロボットに変形するサイドカー“ハーツ”のデザイン画と、岡山県児島を描いた背景美術が公開になった。『猫の恩返し』の森川聡子がキャラクター原案を、コヤマシゲトが“ハーツ”のデザイン原案を、『東のエデン』の佐々木敦子が作画監督を担当。IGポートグループのシグナル・エムディが制作を手がける。『ひるね姫~知らないワタシの物語~』2017年 全国ロードショー
2016年04月18日ミュージカルや演劇を中心に活躍している俳優、井上芳雄、浦井健治、山崎育三郎によるユニット「StarS」が人気クリエイター・福田雄一とタッグを組み、ミュージカルコメディに挑戦することが8日、明らかになった。今回、脚本・演出を手がける福田をして"エンターテインメントの帝王"と言わしめるミュージカル。そのミュージカルでトップスターとして活躍する3人だが、実は今までStarSとしての音楽活動以外で共演がないという。はたして3人そろってのミュージカルコメディーでどのような化学反応が起こるのか? それぞれの魅力を大いに引き出し、歌&ダンスあり、笑いあり、涙あり? の福田節がさく裂する極上のコメディーになることは間違いない。ミュージカルファンだけでなく、誰もが楽しめる懐かしくて新しい番組に期待したい。ミュージカルコメディ『トライベッカ』は4月放送予定。
2016年02月09日