福島中央テレビが7月17日(月・海の日)にスタジオをまるごと飛び出し全編を福島県浪江町からの生中継で放送する「ゴジてれChu!キャラバンin浪江町」に、「ももいろクローバーZ」佐々木彩夏さんのVTR特集での出演が決定!先日、浪江町内にてロケが行われました。浪江駅からスタート佐々木さんは、2019年に「ももいろクローバーZ」が浪江町を訪れたのがきっかけで誕生したアイドルグループ「浪江女子発組合」のメンバーでもあり、総合プロデューサー。今回グループ名にちなんで浪江“発”のグルメや有名な格言などを取材します。B-1グランプリでグランプリにもなった超太麺の「なみえ焼そば」のはじまりとは?昭和の時代に全国に広まった「親父の小言」の湯飲みなどのグッズ、起源は浪江町のお寺?番組全編通じて、浪江町の魅力を徹底的に深掘りします!「なみえ焼きそば」のはじまりとは?浪江町の寺で「親父の小言」の起源を探る(1)「ゴジてれChu!」では年に数回、スタジオを飛び出し、1つの市町村から多元中継で放送するキャラバン企画を行っており、2023年6月までに8市町村で実施。今回は9回目となります。浪江町の寺で「親父の小言」の起源を探る(2)≪佐々木彩夏さんコメント≫「何度も浪江町には来ていましたが、まだまだ知らない浪江町の魅力を知ることができました。そして、来るたびに浪江町のみなさんの温かさに癒されているので、また音楽・エンタメの力で恩返しできればと思っています。」ゴジてれChu!≪番組情報≫ゴジてれChu!キャラバンin浪江町放送日時 : 2023年7月17日(月・祝)午後3時50分~午後7時放送地域 : 福島県内番組WEBサイト: Twitter : Instagram : 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2023年07月07日演劇の新たな在り方を提案する舞台『Another lenz』が5月15日(土)に開幕する。脚本・演出の磯貝龍乎と、出演者の太田将熙(主演)、碕理人に話を聞いた。本作は、同じ台本でありながら、⽣観劇と生配信とで全く異なる世界が⾒える新感覚舞台<AD(Another Demention=別次元)×STAGE>の第⼀弾となる作品。「自分の目、カメラの目、それぞれの“目=レンズ”を通してみることで、同じ脚本でも意味が変わっていく。そういうコンセプトでつくる舞台です」(磯貝)。もちろんどちらか一方だけでも楽しめるが、両方観ることでより楽しめるようなつくりになっているという。とある廃墟でライブドラマを撮ろうとしているテレビクルーのドタバタ劇で、太田が演じるのは売れっ⼦だが性格の悪い役者・松田、碕が演じるのは実力はあるけど癇癪持ちの監督・藤原。磯貝曰く「将熙くんも、碕くんも、愛される役ばかり演じてきましたが、喜んでください。今回は確実に愛されません!(笑)」という役柄だ。そんな役について太田が「松田はライバルを蹴落として今の地位を獲得した役者で、一見汚いヤツだと思うのですが、実際はみんなそうだよね?上にいきたいよね?とも思うし、僕自身すごく共感できました」と明かすと、磯貝は「僕が役者として普段思っていることを書いた役です。と言うと性格悪いけど(笑)」と告白。リアリティのある人物になりそうだ。碕は「藤原は、自分がやりたいことにこだわりすぎて嫌われてしまうような人物。でも、誰しも心の中にはやってみたいことってあると思うんですよね。それを我慢するか我慢しないかはそれぞれだけど、藤原は我慢しなかった。そのせいでとんでもないことが起こるのですが、我慢していたら生まれなかったものもあると思いました。お客さんには嫌われるかもしれないけど、『わかる!』という方もいるかもしれない。そこにワクワクしています」。長く役者として活動し、ここ数年は演出家・脚本家としても活躍を見せる磯貝。初タッグとなる太田は「作・演出家として毎回型破りなことをされている印象があるのですが、それを続けていけるのは実力があるからこそ。そういう方とご一緒できるのは非常に光栄です」と期待をし、役者として磯貝と何度も共演してきた碕は「⿓乎さんは普通じゃ考えられない発想をされる方。演出をいつか受けてみたいと思っていました。⿓乎さんの想像を超えていけるようにがんばりたいです」と嬉しそう。<新しい試み×磯貝の発想>からどんなものが生まれるか楽しみだ。劇場は撮影現場。一歩入った瞬間からその世界が始まるという『Another lenz』は、5月15日(土)から23日(日)まで東京・新宿FACEにて。文:中川實穗
2021年04月30日3月21日、「五月花形歌舞伎」の取材会が行われた。これは大阪松竹座で5月に開催されるもので、市川猿之助、中村勘九郎、中村七之助の3人が2009年2月以来、じつに8年ぶりに大阪で共演するというもの。「五月花形歌舞伎」チケット情報取材会は、席に着くやいなや猿之助が手持ちのスマホで勘九郎を撮影するなど、終始和やかな雰囲気。かつて共演を重ねてきた「浅草歌舞伎」の思い出に話が及び、「楽しかった」と3人から笑顔がこぼれる。勘九郎が「『浅草歌舞伎』は1年の始まりでもあり、締めくくりでもあった」と話すと、七之助も「公演が終わって飲みに行くなんてことはほとんどなかった。でもお互いが舞台の上で理解しあい、熱気が生まれ充実していた」と懐かしんだ。当時は若手だった彼らも、8年という時を経て実力も人気もぐっと高まったタイミングで催される今回の公演。中村屋と澤瀉屋、それぞれの家が得意とする演目にお互いが出演するのがひとつの見どころだ。昼の部で上演される『金幣猿島郡(きんのざいさるしまだいり)』は三代猿之助四十八撰の内のひとつで、宙乗りもあり、エンタテインメント性の高い演目。猿之助はこの公演中、5月16日(火)の公演で宙乗り1000回を達成することとなる。驚く勘九郎、七之助に「あっという間でしたね。それでもおじ(猿翁)の記録を更新するにはあと4000回やらないといけないですから」と淡々と話す猿之助。「最初は力んでいたが、年を重ねて無駄な力が抜けた」と道のりを振り返った。勘九郎、七之助はともに初役であり、「演じるのが楽しみ」と顔をほころばせる。夜の部で上演される『怪談乳房榎』は中村勘三郎が繰り返し工夫を重ねながら上演をしてきた演目。勘九郎、七之助も赤坂ACTシアターを始め数々の劇場で演じてきたが、松竹座での上演は初となる。今回磯貝浪江役を演じることとなる猿之助は、勘三郎との思い出として「『あなたは(観客に)魔法の粉を振りまくからね』と言ってくださったことがあった。それはいまも誇りです」と明かすと、勘九郎が「猿之助さんの芝居を観た父が僕に電話をしてきて、『俺に似てる!』と褒めていた」と笑わせた。若い頃に同じ舞台で共演を重ねた3人が、それぞれに経験を重ねて再びあいまみえる。その成長と息の合った演技に期待したい。公演は、5月2日(火)から26日(金)まで大阪松竹座にて上演。チケットの一般発売は4月5日(水)10:00より。一般発売に先駆け、チケットぴあでは、4月4日(火)23:59までインターネット先行先着(プリセール)を実施中。取材・文:釣木文恵
2017年03月31日「年間被ばく線量が※20ミリシーベルトを下回った」として、今年3月末に政府が避難指示を解除する福島県双葉郡浪江町。政府はこれまで、除染に4兆円注ぎ込んでいるが、いくら除染をしても「安心して住める」環境ではないことが本誌の取材で明らかになった。浪江町から東京都に避難中の門馬昌子さん(74)に現状を聞いた。 「夫は、ほとんど病気もしたことがない元気な人でした。60歳で定年退職して、それからは大好きな囲碁をしたり。区の会計係を引き受けたり……。原発事故さえなければ、あんなに早死にしなくてすんだはず」 そう話すのは、福島県双葉郡浪江町から東京都内に避難中の門馬昌子さん(74)。門馬さんの自宅がある浪江町は、原発から20キロ圏内に位置。現在は、「避難指示解除準備区域」となっているが、原発事故直後は高濃度の放射性物質が降り注いだ場所のひとつだ。 「事故直後に、夫とふたりで娘が住む東京に避難しました。けど、ほっとしたのも束の間。夫は避難して1年くらいしてうつ病になって。そのうえ認知症も発症してしまって……」 門馬さんの介護のかいもなく、夫の洋さんは避難してから3年後に、風邪から肺炎をこじらせ帰らぬ人となってしまった。70歳だった。門馬さん夫妻は、共に高校の教師だった。夫の洋さんは数学を、昌子さんは英語を教えていた。若いころから、ともに地域で脱原発活動も続けてきたという。 「毎月、東電との交渉に参加してね。夫はチェルノブイリ原発事故のあと、現地に視察にも行ったんですよ。だから、よけい悔しかったんだと思います。原発事故を止められなかったことと、原発事故によって、みずからも故郷を奪われてしまったことが……」 門馬さんは、そういって悔しさをにじませる。本誌取材班は2月下旬、そんな門馬さんとともに、最新の放射線量を測定するために浪江町の自宅を訪れた。自宅2階の書斎には、きれいに整理された亡き夫の机や本棚が。 「去年の秋に測ったときより、少しは下がったかな……」 門馬さんは、そう言いながら、みずから測定器を持ち、室内の放射線量を確かめていく。 「室内は除染してくれないから、自分で業者に依頼して、壁紙の張り替えなど、すべて張り替えてもらったんです」 その成果が出ているのか。2階の寝室や居間では、1メートル高で毎時0.23マイクロシーベルト前後と、環境省が「長期的に目指す」としている年間1ミリシーベルトの値に近づきつつあった。しかし、線量計を天井に近づけると、毎時0.3マイクロシーベルトに上昇。除染の際、屋根を高圧洗浄機で洗うのだが、それだけでは、屋根に付着した放射性物質がとれないのだ。除染されていない近隣の山から、ふたたび放射性微粒子が飛んできて屋根に付着すれば、今後また室内の放射線量が高くなることも考えられる。門馬さんの庭に目を向けると、端のほうに一本だけ残った柿の木があった。 「除染で全部木が切られちゃったけど、この木は残してもらったの。娘が生まれたときに記念に植えた木だから、どうしても切れなくて。毎年、秋になると立派な実をつけるけど、事故後は食べていません。柿は放射性物質を取り込みやすいから」 そう言って門馬さんは、しみじみと柿の木を見上げた。柿の木が植わっているすぐそばの地面には、春の訪れを告げるふきのとうが、いくつも顔を出している。 「かわいらしいでしょ。これ、おいしいのよね。でも、このあたりの山菜は、もう食べられない」 柿と同じく、山菜も放射性物質を取り込みやすいのだ。別稿のように、この庭土を測ってみたところ、覆土された0~5センチの土からは、覆土基準である400ベクレル/kgの8倍にあたる3385ベクレル/kgの放射性セシウムが。さらに5~10センチの深さの土を採取して測定すると、国が厳重に保管せねばならない“指定廃棄物”に該当する基準8000ベクレル/ kgを越える8400ベクレル/ kgの放射性セシウムが検出された。 「“指定廃棄物レベル”の土が残ってるんですか!やっぱり、この庭に植わっている柿の実も、ふきのとうも食べられませんね。ここでは暮らせません。ご近所の人も戻ってこないし、私ひとりだけ戻ったら、夫のようにうつになってしまう」 門馬さんは、ひとりで暮らす東京のマンションのベランダに小さな菜園をつくり、ふきのとうを植えている。 「私たちは、自然豊かで人情の厚い浪江町を、好きで出たのではないんです。東京電力と国が起こした事故によって、追い出されて今の状態があるんです」 しかし、避難指示解除から1年後の来春には、東京電力が支払っている精神的賠償金(ひとり月10万円)も打ち切られる。 「そうなったら、私ひとりの年金だけで、いつまで東京の家賃が支払えるか……」 今年の3月末で、政府が避難指示を出さなかった地域から避難している、いわゆる“自主避難者”への住宅支援が打ち切られる。元の自宅には戻れず、次の住居が決まっていない避難者も多い。「自主避難者の方たちは、いま大変な思いをしているでしょ。避難指示が解除されたら、私たちも“自主避難者”です。避難指示が解除されたのに、『いつまで避難してるの?』っていう白い目で見られてしまう。除染したって、まだ戻れる状況じゃないんだから、せめて住宅補償は継続してほしい」と不安を隠せない。 一度失われた豊かな暮らしは、除染で取り戻せるわけではないのだ。 取材・文/和田秀子
2017年03月10日政府の原子力災害現地対策本部によると、東京電力福島第一原子力発電所事故の警戒区域に指定されている浪江町に許可をとった上で入域していた50代の女性が、20日午後1時に同県南相馬市の病院で死亡した。女性は、公共の目的で許可を得て警戒区域に立ち入ることのできる「公益立入」で浪江町に入域したが、トイレで意識を失っていたことから20日午前11時ごろ119番通報され、同県南相馬市の病院に救急車で搬送された。政府の原子力災害現地対策本部によると、女性はその後、同日午後1時に死亡が確認されたという。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年03月22日