『エディット・ピアフ~愛の賛歌~』で第80回アカデミー賞主演女優賞に輝き、その後も、カンヌ常連のダルデンヌ兄弟監督作『サンドラの週末』で2度目のアカデミー賞ノミネートを受けたマリオン・コティヤール。彼女は、フランス人でありながらも「いつかマクベス夫人を演じる日が来る」と信じていたという。ウィリアム・シェイクスピア没後400年にあたる2016年、荘厳なロケーションのもと、スクリーンに蘇る『マクベス』。これまで、黒澤明や手塚治虫、そして先日亡くなった蜷川幸雄など、日本の有名クリエイターにも多大な影響を与え続けてきた至高の名作で、王座をめぐり野心に取り憑かれたマクベスの妻“レディ・マクベス”を演じたコティヤールは、自らの願いを叶えた。2011年のアカデミー賞で作品賞などを獲得した『英国王のスピーチ』のスタッフと、CMやミュージック・ビデオで活躍し、デビュー作『スノータウン』(’11・劇場未公開)が世界的に注目を集めたオーストラリア出身の気鋭ジャスティン・カーゼル監督が贈る本作。劇中、戦地で3人の魔女と出くわしたマクベスは、やがてコーダーの領主となって出世し、スコットランド王になるだろうと告げられる。それを知った夫人は、マクベスの領地インヴァネスにやってくるダンカン王(デヴィッド・シューリス)を暗殺しようと謀略するのだ。「演技クラスの学生だったときに『マクベス』を観たわ」と、コティヤールはふり返りながら語る。「いつかはマクベス夫人を演じる日が来てほしいと思っていた。来ると信じていたの。でも正直なところ、それは舞台だと思っていたの。しかもフランス語で。だから、この映画とこのチームでオファーを受けたとき、この上なく素晴らしいチャンスだと思った。シェイクスピアの言葉で、“英語”でマクベス夫人を演じることができるなんて素晴らしいチャンスだわ。思いがけなかったけれど、いまだと思った。やらなくてはならなかったの」と明かす。しかも、マクベスを演じるのは、彼女が長い間称賛してきた演技派マイケル・ファスベンダーだ。「マイケルは素晴らしい俳優だわ。俳優として、彼が役作りをしたり映画を組み立てたりするときの秘密の部分を見ることができて、とてもラッキーだったと思う。それに彼は、正真正銘、クリエイティブな人なの。彼はキャラクターの魂を理解する。『マクベス』にもたらしたものは常に真実味があって並外れていた。彼が提示するものに毎日、本当に驚かされたけれど、素晴らしい経験だったわ」。確かに、マクベスが次第に狂気を帯びていくさまには震撼する。夫に王を暗殺させ、野望を叶えて王妃となった夫人とは裏腹に、マクベスは知勇を兼ね備えた親友バンクォー(パティ・コンシダイン)の存在を恐れていた。魔女は、バンクォーの息子フリーアンスが“未来”の王になるという予言もしていたのだ。マクベスは刺客を放ち、親友の命は奪うものの、息子フリーアンスは取り逃がしてしまう。その夜の晩餐会でバンクォーの不気味な幻影を目の当たりにしたマクベスは、錯乱状態に陥っていく。そんなマクベスの常軌を逸した振る舞いは、かつてダンカン王の暗殺をそそのかした夫人の目にさえ、狂気の沙汰に映った。絶望した夫人は、みるみるうちに衰弱して息絶える――。「この映画は、人間の魂を理解し、それを共有することを描いていると思う。シェイクスピアがしたようにね」とコティヤールは言う。「私たちは何者なのか、恐怖や怒りや挫折にどう折り合いをつけるのか、そして暗闇への扉はどうしたら開くのか、それを見事に映し出しているのよ」。人間の欲望や野心、恐怖や怒りなどを内包する『マクベス』は、大きなやりがいがあったとともに、大変でもあったことを彼女自身も認めている。「この映画を作るのは楽しかった。とても楽しめたけれど、同時に辛くもあったわ。それは、あれほど暗い人物と一緒に生きなくてはならなかったからなの」。スコットランドやイングランドのロケ地で、毎日撮影が終わると、彼女はこのキャラクターを忘れるように努力していたという。「それが一番難しかった。毎日誰かと一緒に過ごしていると、内面的に影響を受けてしまうから。私は“メソッド俳優”ではないから、その日の撮影が終われば、自分自身に戻る。でも、何か違うものを抱えてしまうの。それに気づき、それを必要としない人たちに撒き散らさないようにしなくてはならなかったわ」。とはいえ、シェイクスピアの文章を話すのは、「光栄だった」と彼女は言う。「それは、音楽家がモーツアルトを演奏しているときに、偉大なものや達人に触れているような感覚だと思う。彼が書いたセリフを言うことができて幸運だと感じたわ。あの特別なリズムは、まるで心臓の鼓動みたいなの。あるいはパンチみたいなもの。それが愛を、人間に対するシェイクスピアの理解すべてを、そして彼のビジョンや詩を象徴している。とても幸運だったわ」。コティヤールが予言を叶える形で演じた、シェイクスピアが生んだ“悲劇の夫人”は、自らの罪にもかかわらず、愛した夫の狂気に耐えかね、絶望の中に堕ちていった。彼女やファスベンダーが体現したものは、誰もが心の中に抱えかねないものだ。そんな“運命共同体”の夫婦を見事に演じてみせた2人は、カーゼル監督の最新作となる人気ゲームの映画化『Assassin’s Creed』(原題)でも、再びタッグを組む。『マクベス』は全国にて公開中。(text:cinemacafe.net)
2016年05月14日『ルーム』で今年のアカデミー賞主演女優賞を獲得したブリー・ラーソンが婚約した。先週末『サタデー・ナイト・ライブ』に出演していた際、薬指に婚約指輪をつけている姿を目撃されており、その後ブリーの代理人がUsウィークリー誌に対し、ファントム・プラネットのバンドメンバーであるアレックス・グリーンウォルドと婚約したことを発表した。関係者らは同誌に、2人が今年3月に東京で休暇を過ごしていたときにアレックスがプロポーズしたと話しており、ブリーはすぐにでも子供を作りたいようだと言われている。2年間以上に渡って交際しているアレックスについて最近ブリーはあるインタビューの中で「彼は私の体の半分みたいなものなの。なんて説明すればいいのかしら」「それはすべてを超えているわね。彼は私であり、親友でもあるわ」「私たちはお互い愛し合っているしね」と話していた。以前ブリーは自身のライフスタイルを理解してくれる人が必要だとして「ジプシーみたいな人以外、私の周りにはあまりいないわね。私が世界中飛び回らなければならないこととか、特定の日に飲みにいくことができるかどうかわからないことについてイライラするような人は私の周りにはいないのよ」と語っていた。(C)BANG Media International
2016年05月11日俳優・鈴木亮平が、5月10日(火)に行われた「第24回橋田賞」に出席。ドラマ「天皇の料理番」秋山周太郎役で個人賞を受賞した報告と、弟を演じた佐藤健との“兄弟”受賞の喜びを自身のブログで語った。TBSドラマ「天皇の料理番」は、大正・昭和時代に宮内省厨司長を務めた秋山徳蔵氏の人生を描いた直木賞作家・杉森久英の小説が原作。妻と家族と師と仲間に支えられ、夢を信じ、料理を愛しぬき、天皇の料理番まで上り詰めた男の生き様が描かれ、涙と感動を誘うとともに大人気に。昨年開催された「東京ドラマアウォード2015」でも作品賞・主演男優賞を含む4部門制覇という快挙を成し遂げたことが記憶に新しい。そんな話題作で、役作りのために20キロの減量を行い、ひときわ注目を集めた鈴木さん。今回の受賞について「映画の賞というのは大々的に行われるものも多いですが、テレビドラマの賞というのはそれほど多くはないので、こんなに栄誉ある賞をいただけて、素直にとっても嬉しいです」と喜びを述べ、「それもこれも、『天皇の料理番』を愛してくださった皆さんのお陰です」と感謝。さらに「個人的には、何よりも、弟を演じた健と同時に受賞できたというのが本当に嬉しかった。あのお互い大変だった撮影の日々を思うと、こうして素晴らしい賞までいただいているいまが夢のようです」と、弟・篤蔵を演じた佐藤さんとの“兄弟”受賞に感動しているよう。同時に個人賞を受賞するというコンビネーションを見せた2人だが、実は今週の5月14日(土)には、互いの主演作が同時に公開日を迎える!佐藤さんは、宮崎あおい、濱田岳らと共演した『世界から猫が消えたなら』。鈴木さんは、監督・福田雄一によるファン待望の続編にして、柳楽優弥ら新キャストが加わってパワーアップした『HK/変態仮面アブノーマル・クライシス』が公開と…何かと縁が深い。「兄弟揃って14日公開!いやもちろん、並べて語るのもおこがましいくらい規模もジャンルも大違いの映画ですけどね(笑)でも、なんだか不思議な縁という気がして嬉しいです」と想いを明かし、「というわけで、今日もカウントダウン行きますよ。世界から猫とパンティーが消えるまで、あと4日!!」と、両作品に熱い気持ちを込めたコメントでブログを締めくくった。『世界から猫が消えたなら』は5月14日(土)より全国にて公開『HK/変態仮面アブノーマル・クライシス』は5月14日(土)より新宿バルト9ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2016年05月10日女優の小芝風花が10日、都内ホテルで行われた「第24回橋田賞」の授賞式に出席。橋田賞を受賞したNHK連続テレビ小説『あさが来た』の代表として、受賞の喜びを語った。『あさが来た』は、実業家であり女子教育にも尽力したヒロイン・あさを丁寧かつ魅力的に描き、「多くの視聴者の関心を集めた」と評価され、橋田賞を受賞。あさの娘・千代を演じた小芝は「お母ちゃんじゃなくてごめんなさい。娘の千代ですいません。波瑠さんじゃなくてごめんなさい」と謙虚にあいさつした上で、「台本をもらうたびにワクワクしていたので、素敵な賞をいただけて本当にうれしく思っています。これからも頑張ります」と述べた。同ドラマのオリジナル脚本を手掛けた大森美香氏も同賞を受賞。「スタッフ、キャストのみなさんと共に、日本の朝を明るくする話をどうにか毎日届けたいという気持ちで書かせていただきました」と思いを伝え、「スタッフ、キャストのみなさん全員と一緒にいただけた賞だと思っています。うれしくて今も胸がドキドキしています」と喜びを爆発させた。脚本家・橋田壽賀子氏が理事を務める橋田文化財団主催の橋田賞は、日本人の心や人と人とのふれあいを温かくとりあげてきた番組と人に贈られる賞。今回、橋田賞は、『あさが来た』、大森氏のほか、『天皇の料理番』(TBS)、俳優の佐藤健、鈴木亮平、女優の岸本加世子、脚本家の古沢良太氏、新人賞は女優の吉田羊、特別賞は女優の三田佳子が受賞し、大賞は該当者なしだった。
2016年05月10日女優の吉田羊が10日、都内ホテルで行われた「第24回橋田賞」の授賞式に出席。先月11日発売の『週刊ポスト』でHey!Say!JUMP・中島裕翔との"推定20歳差熱愛"が報じられて以来、初の公の場となったが、交際報道には言及しなかった。吉田は、2015年10月期のドラマ『コウノドリ』(TBS)での演技をはじめとする本年度の活躍を評価され、橋田賞新人賞を受賞。「身に余る素晴らしい賞をいただき、ありがとうございます」と喜び、演じた小松留美子役について「幸せを感じる役。そんな役はほかにはありませんでした。私がこの役を演じて感じた幸せが見ている方にも伝わって賞につながったのかなと思っています」と感慨深げに語った。また、授賞式の中で脚本家・橋田壽賀子氏が「『天皇の料理番』以外、テレビを見ていない」と暴露したことから、「ちょっと複雑な気持ちではありますが」と笑いを誘い、「橋田先生に見ていただける作品に出られるよう邁進していきたいと思います」と決意を伝えた。授賞式終了後、熱愛について質問しようと報道陣が詰め寄るも、関係者に囲まれながら、ほかの受賞者とは違う出口へ。厳重警戒の中、無言のまま会場を立ち去った。脚本家・橋田壽賀子が理事を務める橋田文化財団主催の橋田賞は、日本人の心や人と人とのふれあいを温かくとりあげてきた番組と人に贈られる賞。受賞者には置時計と賞金100万円が贈られた。
2016年05月10日英国アカデミー賞の写真展が、2016年4月29日(金)よりグローブ・トロッター 銀座で開催される。英国のラグジュアリーブランド「グローブ・トロッター(GLOBE-TROTTER)」と、ドイツの名門カメラブランド「ライカ(LEICA)」のコラボレーションを記念して開催される本展。会場には、イギリス映画界で最も由緒ある英国アカデミー賞の舞台裏を、オフィシャル・フォトグラファー達がライカのカメラで撮影した写真の数々が展示される。被写体となったのは、『レヴェナント:蘇えりし者』で主演男優賞を獲得したレオナルド・ディカプリオや、『キャロル』で主演女優賞を受賞したケイト・ブランシェット、『スティーブ・ジョブス』のケイト・ウィンスレットら豪華俳優陣。彼らが普段スクリーンで見せる表情とはまた違う、舞台裏ならではの表情に注目してみてほしい。なお本展は、5月13日(金)から22日(日)までヴァルカナイズ・ロンドン 青山に、5月27日(金)から6月3日(金)までヴァルカナイズ・ロンドン心斎橋にそれぞれ巡回。各会場では、写真展開催のきっかけとなったコラボレーション カメラバッグも販売される。【開催概要】英国アカデミー賞 写真展 by グローブ・トロッター開催期間・場所:・グローブ・トロッター 銀座2016年4月29日(金)〜5月8日(日)住所:中央区銀座5-2-1TEL:03-6161-1897)・ヴァルカナイズ・ロンドン 青山2016年5月13日(金)〜5月22日(日)住所:港区南青山5-8-5TEL:03-5464-5256・ヴァルカナイズ・ロンドン 心斎橋2016年5月27日(金)〜6月3日(金)住所:大阪市中央区南船場4-5-8TEL:06-4708-8980※入場無料■ライカ コラボレーション カメラバッグ価格:206,000円+税
2016年05月05日それにしても、マシュー・マコノヒーはいつからこんなカメレオン俳優になったのかなと思う今日この頃。第86回アカデミー賞で主演男優賞を受賞した『ダラス・バイヤーズクラブ』での痩せ細った姿が記憶に新しいですが、そもそも彼は二枚目スターで売ってきた人。ところが最近は、『ダラス・バイヤーズクラブ』で見せた、捨て鉢な男が権力への怒りを力に変えていく様子や、ちょい役ながら『ウルフ・オブ・ウォールストリート』で大きなインパクトを残した倫理なき金の亡者ぶり、『インターステラー』で見せた元宇宙飛行士らしい哀愁ただようインテリっぷり、『マジック・マイク』で女性たちを魅了した色気むんむんの男っぷりなど、ひとつとして似たような役を演じていないのが凄いところです。二枚目俳優は短命というのが定説ですが、上手く個性派にシフトしていけば、良質な作品で長く活躍し続けられるという良い例なのでしょう。日本の青木ヶ原樹海を舞台にした新作『追憶の森』では、ちょっとだらしない大学非常勤講師アーサーを演じています。とはいえ、本作の中でも、妻との関係に行き詰まり苛立つ男、絶望から死を選ぼうとする無気力な男、サバイバルのため必死になる男、愛を失い引き裂かれそうになる男、出会ったばかりの男に友情を覗かせる男と、同一人物ながらさまざまな側面を演じ分けているマシュー。ひとりの男の変化、内面にある複雑な想いを見事に表出させる彼の姿に、持って生まれた才能はもちろん、それを花開かせた彼の情熱、充実した俳優人生を感じずにはいられません。さらに彼は外見にも恵まれたといえるでしょう。それは単にカッコイイというだけではなく、チンピラ(!)から、ストリップクラブのオーナー、宇宙飛行士に至るまで、説得力を持って演じられる外見と言う意味。もちろん、メイクアップアーティスト、衣装デザイナー、スタイリストらプロの協力を得て役に合った外見を作っていくわけですが、彼の場合、表情ひとつで、品性のようなものを劇的に出し入れできているように感じるのです。それが上手く活かされているのが本作。学者らしく、オックスフォードシャツにチノパン、ステンカラーコートを愛用するアーサーですが、佇まいは同じでも、ときに優しい、ときに卑屈な表情を見せる様子が実にリアル。同じ人間だって、常にかっこいいわけでも、常にいい人なわけでもないですからね。ナオミ・ワッツ演じる妻ジョーンに対しても、そのときどきで違った気持ちをぶつけるシーンが登場しますが、彼女を見つめる表情にもご注目を。彼が見せる変化には、かなりゾクゾクさせられることでしょう。話は変わりますが、『追憶の森』劇場用パンフレットに、別視点でコラムを寄稿させていただきました。劇場にお越しの際は、ぜひお手に取ってみてください。(text:June Makiguchi)
2016年05月01日映画『エクス・マキナ』が2016年6月11日(土)に公開される。主演は『リリーのすべて』でアカデミー賞助演女優賞を受賞したアリシア・ヴィキャンデル。また、本作もアカデミー賞視覚効果賞を受賞している。アリシア・ヴィキャンデルが扮するのは、美しい女性型ロボット“エヴァ”。本作では、プログラマーとして働くケイレブが、社長所有の別荘で1週間滞在するチャンスを得るが、そこで女性型ロボット“エヴァ”に搭載された世界初の実用レベルとなる人工知能のテストに協力するというストーリーとなる。本作のキャスティングにあたって、監督のアレックス・ガーランドは、エヴァに必要な側面がすべてアリシア・ヴィキャンデルに宿っていたと言う。彼女は、人工的な雰囲気を出すため顔に白いメーキャップを施して撮影したオーディションビデオを送ったというのだから驚きだ。また、実在しないエヴァを作り出す役作りにも徹底し、CGIの壁を突破して感情を伝えるというところにも重きを置いているのがポイントだ。■ストーリー検索エンジンで有名な世界最大のインターネット会社“ブルーブック”でプログラマーとして働くケイレブは、巨万の富を築きながらも普段は滅多に姿を現さない社長のネイサンが所有する山間の別荘に1週間滞在するチャンスを得る。しかし、人里離れたその地に到着したケイレブを待っていたのは、美しい女性型ロボット“エヴァ”に搭載された世界初の実用レベルとなる人工知能のテストに協力するという、興味深くも不可思議な実験だった…。【作品情報】『エクス・マキナ』公開日:2016年6月11日(土)監督・脚本:アレックス・ガーランド 『28日後...』『わたしを離さないで』出演:ドーナル・グリーソン、アリシア・ヴィキャンデル、オスカー・アイザック(C)Universal Pictures
2016年04月26日シルベスター・スタローンが「第73回ゴールデン・グローブ賞」助演男優賞を受賞、「第88 回アカデミー賞」にもノミネートされた『クリード チャンプを継ぐ男』。このほど、本作のブルーレイ&DVDリリースに併せ、本編からカットされた未公開シーンやボクシングシーンの裏側など3つの特別映像が解禁となった。愛する妻エイドリアンや仲間に先立たれ、孤独な日々を送るロッキーの前に突然現れた若者アドニス。彼は、かつてのライバルであり、親友だった亡きアポロの息子だった。その純粋なまなざしとボクシングへの情熱に、アポロの面影をみたロッキーは、持てる技術のすべてを彼に託し、ともにチャンピオンへの道を歩き始める。親の七光りとあざ笑われても、リングに叩き付けられても、アドニスは絶対に夢をあきらめない。たぎる血の中には父親アポロが、そして後ろにはロッキーがいる。どんな強敵を前にしても一歩も引かず、2人のチャンピオンに支えられ共に戦うアドニスは、“奇跡”を手にすることができるのか――!?『ファンタスティック・フォー』『フルートベール駅で』などのマイケル・B・ジョーダンが主人公アドニスを演じ、スターンが老齢のロッキーを好演して賞レースを席巻した本作。スタローンが認めた若き才能、ライアン・クーグラーが、子どものころからファンだったという『ロッキー』シリーズへの愛を成就させ、原案、監督、脚本を担当した。全米の評価サイトでは、「Rotten Tomatoes」で96%、「IMDb」評価ポイント8.7、「Cinemascore」でA 評価など、軒並み高い評価を獲得、シリーズ史上最大のオープニング記録を樹立している。前作でリングを降りたロッキーが、いまは亡き永遠のライバル、アポロ・クリードの息子をチャンプにするため、再びリングに向き合う姿は胸アツになること必至。興奮のリング・ファイトとそこに至るまでの葛藤と苦悩、そして2人の“支え”となる愛は、必見といえそうだ。『クリード チャンプを継ぐ男』ブルーレイ&DVDは発売中。(text:cinemacafe.net)
2016年04月24日『007』シリーズなどで知られるガイ・ハミルトン監督が20日、スペインのマヨルカ島にある自宅で死去した。93歳だった。死因などの詳細についてはまだ明らかになっていない。『007 死ぬのは奴らだ』『007 黄金銃を持つ男』でハミルトン監督と仕事をしたロジャー・ムーアが21日、ツイッターでこの悲報をファンに知らせており、「素晴らしい監督であるガイ・ハミルトンが天空の編集室へ旅立たれたことを聞いてとてつもなく悲しいです。2016年はつらい年です」とつづった。パリで生まれたハミルトン監督はキャリアにおいて22作品の映画を手がけたが、その中でもショーン・コネリー主演の『007 ゴールドフィンガー』(64)や『007 ダイヤモンドは永遠に』(71)で最も知られている。その2年後にはロジャー・ムーアの『007』2作品を手がけ、マイケル・ケイン主演作『パーマーの危機脱出』『空軍大戦略』、ハリソン・フォード主演の『ナヴァロンの嵐』(74)などを監督した。キャリア後期にはアガサ・クリスティ著作を原作とした『クリスタル殺人事件』『地中海殺人事件』の2作品を映画化していた。(C)BANG Media International
2016年04月23日アカデミー賞俳優のマシュー・マコノヒーと、アカデミー賞およびトニー賞にノミネートされた実績を持つ日本を代表する国際派俳優・渡辺謙が初共演を果たした『追憶の森』。本日4月22日(金)の“良い夫婦の日”に、マシュー演じる主人公アーサーの妻ジョーン役で本作に参加したナオミ・ワッツが、“夫婦円満の秘訣”について語るコメントが到着。劇中の“夫婦”の様子も明らかになった。本作は、その演技力と存在感で映画界に確固たる地位を築いた2人が青木ヶ原の樹海を舞台に、『エレファント』『ラストデイズ』『永遠の僕たち』などを手がけてきたガス・ヴァン・サント監督と共に生み出した“不思議なミステリー”。マシューの妻役として、2度のオスカー候補となった演技派ナオミ・ワッツの豪華共演も話題となっている。今回、到着したのは、劇中の夫婦の“痴話げんか”のような本編シーンの一部。映像では、ヤカンに火を着けたまま居眠りをしていたことを、妻ジョーンはアーサーにとがめられてしまう。しかし、居眠りをしている自分にコートをかけてくれていたアーサーの優しさを感じつつも、ジョーンの口調はどこかとげとげしい。結婚生活は長く、お互いに愛し合っているものの、さまざまな問題を抱えていることから亀裂が生じた、不器用な2人の姿が映し出されている。ナオミは自身の役柄ついて、「彼女はもっと認めてほしかったの。彼の“過ち”を許してあげるべきだったけれど、そこまで成長しきれてなかった。そして自分の身を守ることを優先したの。2人ともそうしたんだと思うわ」と語る。マシューもまた、自身の役柄について「彼女には『悪かったわ』と言うチャンスがなかったけど、実は言いたがっていたことに彼は気づいていて、そのことで彼女に対して罪の意識を持ってるんだ」とそれぞれに分析する。ナオミといえば、『スポットライト 世紀のスクープ』で一連のスクープのきっかけをつくった“よそ者”編集局長役を好演する、俳優のリーヴ・シュレイバーが長年のパートナー。2人の息子を持ち、“結婚”という形式はとっていないものの、その睦まじい関係で知られている。「夫婦の関係性は、互いを尊重し、寛容でいることが大事だと思う」と、自らの考えを披露するナオミ。「(劇中の)彼らは子どももいなかったし、過去の浮気問題が浮上したりするけど、問題は2人がそれを乗り越えられるかということで、この映画は、よりよい人生を送るために、そして生き続けるために、それらを乗り越えろということを伝えていると思うの」と明かしている。劇中の夫婦のやり取りには、より“良い夫婦”になるためのヒントが詰まっており、夫婦生活を見つめ直すきっかけを与えてくれそう。全ての謎が解けたとき、傍にいる相手に感謝したくなる、そんな本作をスクリーンでも確かめてみて。『追憶の森』は4月29日(金・祝)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2016年04月22日人間たちが知らないゲームの中の世界を舞台に2013年3月に公開され大ヒットを記録。第85回アカデミー賞ノミネートも果たしたディズニー作品『シュガー・ラッシュ』が22日(金)今夜、地上波初放送される。アクションゲームの悪役キャラクターである主人公・ラルフが、悪役としての人生に嫌気がさして自分のゲームから飛び出してしまう。お菓子の世界でゲームキャラクターが繰り広げるレース“シュガー・ラッシュ”の世界に迷い込み、そこで仲間はずれにされていたヴァネロペと出会い次第に絆を深めていくが、異なるゲームのキャラクターである2人の出会いはゲームの世界全体に災いをもたらすことになってしまう。悪役ではなくヒーローに憧れるラルフはヴァネロペと彼らの世界を救えるのか……という感動のファンタジー・アドベンチャーが繰り広げられる。ゲームの中の世界を舞台にした作品ということで、「スーパーマリオブラザーズ」や「ストリートファイター」、「ソニック」など日本ではお馴染みのゲームキャラクターたちの“裏側”が垣間見られるのも注目のポイント。さらに公開当時、“シュガー・ラッシュ”に出場するキュートなレーサーたちの声優を「森三中」や友近、「アジアン」、「ハリセンボン」といったよしもとの女性芸人によるユニット“シュガーズ”が担当。劇中挿入歌&エンディングテーマをAKB48が歌っていることも話題となった。メインキャラクターの声優は主人公のラルフを「攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX」や「宇宙戦艦ヤマト2199」などアニメはもちろん、ウィル・スミスやエディ・マーフィ、ブラッド・ピットなどハリウッドスターの吹替えでもお馴染みの山寺宏一。ヴァネロペを「アイカツ!」シリーズや『バケモノの子』をはじめ、『アナと雪の女王』ではアナの幼少期を演じた諸星すみれが演じている。なお本作を手がけたリッチ・ムーア監督の最新作『ズートピア』が23日(土)から公開。『ズートピア』の前に、『シュガー・ラッシュ』も併せてチェックしておくのもいいかもしれない。『シュガー・ラッシュ』は22日(金)21:00~フジテレビ系で放送。(笠緒)■関連作品:シュガー・ラッシュ 2013年3月23日より全国にて2D/3D公開(C) 2013 Disney. All Rights Reserved.
2016年04月22日神木隆之介と門脇麦が初共演を果たし、「第63回読売文学賞戯曲・シナリオ賞」を受賞した同名舞台を映画化した『太陽』が、いよいよ4月23日(土)より公開される。本作から、初日を終えた2人がお互いの第一印象を語るインタビュー映像が解禁となった。21世紀初頭。ウイルスによって世界の人口が激減した世界。生き残った人類は、夜にしか生きられない進化した新人類“ノクス”と、太陽の下で貧しく暮らす旧人類“キュリオ”の2つに分断された。家族、親友、恋人…愛する人たちと引き裂かれてしまった人たちは、未来のためにそれぞれどんな決断を下すのか――。『SR サイタマノラッパー』シリーズ、『日々ロック』などを手がけてきた鬼才・入江悠が、2011年に前川知大主宰「劇団イキウメ」によって上演された同名舞台に強く惹かれ、メガホンをとった本作。今回、解禁となったメイキング映像では、神木さんと門脇さんがクランクインを迎え、お互いの印象を語るコメントが収められている。門脇さんは、自身が「わりと人見知り」ということで、「神木さんも絶対そうだと思って、大丈夫かな~」という不安な気持ちがあったことを明かす。しかし、いざ撮影初日を迎えると、「全然そんなことなくて、ふわ~っと話しかけてくださって。年上なのに申し訳ない(笑)」と語り、当初の心配も問題なく、すぐに打ち解けた様子。一方、神木さんは門脇さんに対し、「すごく優しかったです。僕のくだらない話を聞いていただいて(笑)」と笑顔で語り、「初日にしてはお話できた!」と満足そうな表情を見せた。そんな2人は、本作が初共演にしてW主演。神木さんは「今後は大変なシーンもたくさんあるし、息を合わせなくちゃいけない」と意気込みを語ると、門脇さんも「2人でうまくできたら」と語り、お互い主演としての決意を新たにする撮影初日となったようだ。近未来を舞台にしたSFでありつつ、20代の2人がおりなす青春ドラマであり、ラブストーリーであり、究極の家族愛の物語でもある、あらゆる要素を含んだ本作。神木さんと門脇さんの“化学反応”を、スクリーンでぜひ確かめてみて。『太陽』は4月23日(土)から東京・角川シネマ新宿ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2016年04月21日レオナルド・ディカプリオが第88回アカデミー賞でアカデミー主演男優賞に輝いた『レヴェナント:蘇えりし者』が4月22日、公開を迎える。アカデミー賞(特に会員)に嫌われ、ノミネートで持ち上げられては栄誉を逃すという屈辱プレイを何度も味わった後の、"悲願"の受賞。そもそもアカデミー賞ってナンボのもんじゃ?という意見や、ディカプリオ本人も受賞後のパーティーでオスカー像を飲食店に忘れるなど、その価値は人によって違いそうだが、どういうわけかレオ様の受賞は特別。SNSが盛り上がった現象も、うなずけるというものだ。主演男優賞だけでなく、監督賞と撮影賞も受賞した『レヴェナント:蘇えりし者』。(1)アレハンドロ・G・イニャリトゥ監督と撮影監督エマニュエル・ルベツキのコンビ、(2)レオ様とトム・ハーディの激突――もはや多くを語らずとも、この2要素だけで傑作臭が漂う作品だ。実際ストーリーそのものは、シンプルの極み。19世紀アメリカの広大すぎる未開拓の荒野を舞台に、レオ様演じるハンターのヒュー・グラスが瀕死の重傷を負いながらも、愛する息子を殺した同じくハンターのジョン・フィッツジェラルド(トム)に復讐を果たすため、約300キロという過酷な旅に身を投じていくという物語。しかし、これがまるで初めて観るような種類の映画で、圧倒的な映画的興奮に満ち、われわれの心を捕らえて離さない。この点、3月に行われたレオナルド・ディカプリオ来日記者会見で、「アカデミー賞の受賞理由の分析は……難しいけれど、これだけの世界観に入り込める作品は例がなかった。全員が約一年半、作品の世界にどっぷりと浸かったよ。イニャリトゥ監督はどのようにしてあの世界を作り上げたか僕自身にも説明できないけれど、永遠に映画史に残るような芸術作品に仕上がったと思う」とレオ本人もコメント。そして一人の男のサバイバルであると同時に、レオ様本人の関心が高い環境についてのテーマも含まれ、単なる復讐劇でもないと、レオ様は補足した。「この映画はヒュー・グラスの物語であると同時に、アメリカの大自然が侵されていく物語でもあって、それは今も世界中で起きていること。現代では自然や土地、そこに生きている動物たちに対して敬意が欠如している。僕は地球を守りたくて気候変動を問題にしているけれど、そういったものも映画の中には入っているんだ」。おそらく、レオナルド・ディカプリオがオスカー像をゲットした理由のひとつでもあるだろう、生きるという強い意志を持った主人公のグラスが、大自然の脅威に負けることなくサバイブしていく本能的な姿に、観る者は惹かれていると思う。それまでのレオ様は心に闇を抱えた実在の人物や身勝手で自己中心的な犯罪者などを比較的よく話すキャラクターを演じてアカデミー賞界隈をザワザワ言わしてきたが、この点、「ヒュー・グラスは寡黙な男。だから、どの言語、どの国の方々にも伝わりやすかったと思う。そして一人の男のサバイバルストーリーであると同時に、大自然の中での物語でもあるんだ」と、レオ様自身も決定的な違いを語っていた。グラスはほぼ言葉を使わないため、生々しいリアルな演技が必要で、肉体的にも過酷な撮影ではあったが、イニャリトゥ監督と撮影監督が仕掛ける実験的な映像の効果とあいまって、人間の本質や人間と自然との関係などが浮き彫りに。予想以上に"返り"が多い『レヴェナント:蘇えりし者』は、スルー厳禁の傑作ドラマだ。(C)2016 Twentieth Century Fox
2016年04月21日第88回アカデミー賞で作品賞&脚本賞に輝いた『スポットライト 世紀のスクープ』に出演するレイチェル・マクアダムスが初来日を果たし4月14日に、東京・有楽町の日本外国特派員協会で記者会見を行った。記者会見の模様実話をもとに、ボストン・グローブ紙の特集記事“スポットライト”を手がける敏腕記者チームが、カトリック教会が長年隠し続けた牧師による児童虐待事件を追求する姿を描いた社会派ドラマ。マクアダムスは唯一の女性記者として、ねばり強い取材を通して、被害者の信頼を獲得するサーシャ・ファイファー役で、助演女優賞にノミネートされた。役作りのため、映画のモデルとなった実在の女性記者と対面したといい、「一筋縄ではいかない職業ですね。現代ではジャーナリズム精神は失われつつあると言われていますが、やはり素晴らしい仕事であること変わりはない」と尊敬の念。「取材が的外れに終わるかもしれないなか、まるで暗闇で手探りしながら、真実を求める信念は本当に素晴らしい」とたたえていた。また、映画が大反響を呼び、アカデミー賞作品賞を受賞した結果については、「影のヒーローである彼らの仕事に、文字通り“光”が当てられるのは非常に喜ばしいこと」と誇らしげ。「それ以上に感銘を受けたのは、“声なき者たち”である被害者に声をあげる勇気を与えることができたこと」と真摯に語っていた。マイケル・キートン、マーク・ラファロらと共演し、「私が出演した作品の中で、一番素晴らしいキャスト陣だと言い切れる。まるで家族のような結束感があった」と断言。自身は『きみに読む物語』『アバウト・タイム~愛おしい時間について~』などで、“ラブロマンスの新クイーン”として注目を集めているが、「今回、普段とは違うテイストの硬派な作品に出演し、女優として大きな勇気を得られた」と手応えを示していた。『スポットライト 世紀のスクープ』4月15日(金)、TOHOシネマズ日劇ほか全国公開取材・文・写真:内田 涼
2016年04月14日ブリー・ラーソンが第88回アカデミー賞主演女優賞を受賞した衝撃のヒューマンドラマ<a href="">『ルーム』</a>がついに日本でも公開された。未体験の感動が静かな波紋となって、映画ファンにじんわりと広がることを期待したい、2016年を代表する傑作だ。映画はある男に誘拐され、7年間“部屋”に監禁された女性と、外の世界を知らずに育った息子が外の世界に決死の生還を果たし、失った時間を取り戻そうと奮闘する姿を描いた。家族愛や母性といったテーマに加えて、緊張感あふれるサスペンスとしての魅力も放つ本作は「部屋/世界」という境界を超えるヒロインを通して、人間の尊厳、人生の輝きを見つめており、世代や性別を超えた普遍的な問題提起が深い余韻を残している。先月、初来日を果たしたブリーは、記者会見で「ハローで始まり、グッドバイで終わる映画」だと語っていたが、この言葉には「グッドバイの先にある新しい世界」という意味合いが込められている。折しも就職や進学、異動など変化に富んだ春が到来し、その先の自分に不安や戸惑いを隠せない人も多い季節。境界を一歩踏み出す主人公、そして見るもの、触れるものすべてが初めてで新鮮に驚く息子の姿が、そっと背中を押してくれるはずだ。メキシコ国境を超えて、麻薬戦争の渦に巻き込まれる女性捜査官の葛藤を描き、アカデミー賞で3部門にノミネートされた<a href="">『ボーダーライン』</a>も力強い一作。サスペンスアクションとして超一級であると同時に、麻薬戦争の現実や手荒な超法規的な捜査を目の当たりにし、善悪の境界で揺れ動く主人公の葛藤をエモーショナルに捉えている。『プラダを着た悪魔』<a href="">『イントゥ・ザ・ウッド』</a>のエミリー・ブラントが披露する体当たり演技も必見だ。原題は「暗殺者」を意味する“Sicario”だが、実は二転三転するストーリー展開のかなり核心部分を突いており、興ざめと言えば興ざめかも。国境、善悪、生死、男女、真偽といった境界を総合的に意味した『ボーダーライン』こそ、この映画の本質を捉えた理想的な邦題といえる。『ルーム』とは別の意味で、より直接的にショッキングな描写もあるが、早くも続編の製作も決定しているだけに、やはりこの春見逃せない秀作に数えたい。『ルーム』『ボーダーライン』は公開中。(text:Ryo Uchida)
2016年04月10日レオナルド・ディカプリオが念願のオスカーを獲得したことも記憶に新しいアカデミー賞。あるいは、映画界やテレビ界の権威ある賞としてゴールデン・グローブ賞やエミー賞、ミュージカル・演劇のトニー賞、その年の音楽界を象徴するグラミー賞などが注目されることが多いが、今回は音響編集部門に特化した映画賞として知られるゴールデン・リール賞を受賞した海外ドラマ<a href="">「Empire/エンパイア 成功の代償」</a>に注目!本作は、巨大ヒップホップレーベルを舞台にした、華麗なる一族の音楽ドラマだ。あまり日本では馴染みがないゴールデン・リール賞だが、その歴史は意外にも古い。1964年から始まったアカデミー賞「音響編集賞」よりも10年早い、1954年から開催されており、まさに「音響編集賞」の先駆けともいえる由緒ある賞だ。アメリカ映画の音響編集・音楽編集の団体(MPSE)から与えられ、受賞作はいわば音響のプロから認められた証といえる。そんな栄誉ある賞の「TVショート・フォーム 音楽作品部門」を見事受賞したのが、「Empire/エンパイア 成功の代償」。本作は、<a href="">『プレシャス』</a>でアカデミー賞にノミネートされた監督リー・ダニエルズと<a href="">「24 -TWENTY FOUR-」</a>のヒットメーカーがタッグを組み、音楽業界の裏側を舞台に、巨大ヒップホップレーベル“エンパイア”の相続を巡る熾烈な争いと、成り上がり一族経営ゆえのドロドロをスキャンダラスに描き出す。アメリカで放送されるや、シーズン1は12回連続で視聴者数を増加させ、たった4か月で頂点に君臨!視聴者数は「24」超えの1,765万人、放送時のツイート数は330万、YouTubeの動画再生は1,000万回以上と記録的大ヒットに。ドラマ最高額の広告料も誇り、常識を打ち破り続ける社会現象ドラマとなっている。本作の魅力は、なんといってもストーリーやキャラクターに合った音楽。先日発表された第58回グラミー賞では、サウンドトラック部門ノミネート(「Empire (Original Soundtrack from Season 1)」)を果たし、ドラマ業界の枠を超えて、音楽業界からも高い評価を得ている。ジャスティン・ティンバーレイクやジェイZなど数々のアーティストをヒットに導いてきた名プロデューサー、ティンバランドが全曲オリジナルで手がけており、コートニー・ラブ、メアリー・J. ブライジ、ジェニファー・ハドソンなどが、ハマリ役ともいえるゲスト出演の仕方をしていることも見どころだ。本作で、“エンパイア”が抱えるアーティストであり、一家の次男ジャマル・ライオンを演じているジャシー・スモレットは、サントラの中でも「何度も歌っているのに、未だに飽きることがないのが『ユー・アー・ソー・ビューティフル』。あれはベッキーを演じるギャビー(『プレシャス』のガボレイ・シディベ)のために共作した曲で、毎回、ギターとともに曲が流れると幸せな気分になる それと、『グッド・イナフ』と『パワー』も」と、シーズン1でのお気に入り曲を挙げる。また、彼ら兄弟の母親クッキー・ライオン役でゴールデン・グローブ賞に輝いたタラジ・P・ヘンソンは、「私は『グッド・イナフ』がお気に入り。いまだに、聴くと感動するわ」と明かす。「『グッド・イナフ』は、ストーリーを物語る上で、魔法にも似た効果を持っていたと思う。台本を読んだ時点では、どう編集されるか分からなかったけど、実際には、ミュージックビデオのような仕上がりになったわ。子どもが階段の下でゴミ箱に入れられるところが、成長した現在のジャマルとオーバーラップすることで、彼の当時の心情が表現される。音楽を使ってストーリーを表現するうまいやり方だと思ったわ。あの曲を聴くたびに、母親として、鳥肌が立つの。幼い子どもをあんな目に遭わせなければならず、母親は刑務所に入り、ガラス越しでしか息子に会えない。数年後に息子があの日のことを歌っている姿を見る…。本当に深い心情を描いた美しいシーン。個人的には、あの曲がベストね」と語り、ドラマのストーリーになぞられた曲のパワーに感嘆の声を寄せている。まさに“見てよし”“聴いてよし”、必見&必聴ドラマの登場といえそうだ。「Empire/エンパイア成功の代償」はDVDリリース、デジタル配信中。(text:cinemacafe.net)
2016年04月07日「第88回アカデミー賞」で、作品賞&脚本賞をW受賞した<a href="">『スポットライト 世紀のスクープ』</a>。本作で唯一の女性記者役を好演したレイチェル・マクアダムスがこの度、来日することが決定した。2001年の夏、ボストン・グローブ紙に新しい編集局長のマーティ・バロンが着任する。マイアミからやってきたアウトサイダーのバロンは、地元出身の誰もがタブー視するカトリック教会の権威にひるまず、ある神父による性的虐待事件を詳しく掘り下げる方針を打ち出す。その担当を命じられたのは、独自の極秘調査に基づく特集記事欄「スポットライト」を手がける4人の記者たち。デスクのウォルター“ロビー”ロビンソンをリーダーとするチームは、事件の被害者や弁護士らへの地道な取材を積み重ね、大勢の神父が同様の罪を犯しているおぞましい実態と、その背後に教会の隠蔽システムが存在する疑惑を探り当てる。やがて9.11同時多発テロ発生による一時中断を余儀なくされながらも、チームは一丸となって教会の罪を暴くために闘い続けるのだった…。監督には、<a href="">『扉をたたく人』</a><a href="">『靴職人と魔法のミシン』</a>のトム・マッカーシーが務め、数十人もの神父による児童への性的虐待を、カトリック教会が組織ぐるみで隠蔽してきた衝撃のスキャンダルを暴き、ピューリッツァー賞に輝いたボストン・グローブ紙の調査報道チームの軌跡を描いた。キャストには<a href="">『アベンジャーズ』</a>シリーズのマーク・ラファロ、<a href="">『バットマン』</a>シリーズのマイケル・キートン、<a href="">『シャーロック・ホームズ』</a>シリーズのレイチェル、『スクリーム』シリーズのリーヴ・シュレイバーら、豪華キャストが顔を揃えている。本年度「アカデミー賞」で作品賞と脚本賞をW受賞し、さらに注目を集める本作。今回来日が決定したのは、本作で唯一の女性記者として活躍するサーシャ役で出演し、同じくアカデミー賞で助演女優賞にノミネートされたレイチェル。彼女がプロモーションで来日するのは今回が初めて。<a href="">『きみに読む物語』</a>のヒロインで世界中の女性の心を揺さぶり一躍スターとなり、『シャーロック・ホームズ』『消されたヘッドライン』<a href="">『恋とニュースのつくり方』</a>などの話題作に出演。最近は<a href="">『アバウト・タイム~愛おしい時間について~』</a>で、同年代の女子たちに絶大な支持を得ている。また昨年年秋には、米女性ファッションブランド「ヴィクトリアズ・シークレット」が選ぶ、ハリウッドで最もホットで影響力のある女性リスト「What is Sexy? List」で最もセクシーな女優に選出。本作でもアンサンブル賞として数々の受賞に輝き、今後もジェイク・ギレンホールやベネディクト・カンバーバッチとの共演作が待機している。レイチェルは、本作の公開日翌日の16日(土)にTOHOシネマズ 日劇にて舞台挨拶を行う予定だという。『スポットライト 世紀のスクープ』は4月15日(金)よりTOHOシネマズ日劇ほか全国にて公開。(cinemacafe.net)
2016年04月06日主演のブリー・ラーソンが本年度のアカデミー主演女優賞に輝いた映画『ルーム』が今週末から公開になる。小さな部屋に閉じ込められていた母子が脱出し、世界に触れ、新たな一歩を踏み出す過程を描いた作品だが、監督を務めたレニー・アブラハムソンは、部屋の“中”の物語と“外”の物語のバランスをとることに最も力を注いだと語る。その他の画像本作は、小さな部屋に閉じ込められた状態で暮らす母と、部屋しか知らない息子が脱出をはかり、部屋の外の世界に踏み出していく物語。エマ・ドナヒューの小説が原作で、日本では“インサイド”と“アウトサイド”の上下巻で刊行されている(講談社文庫・刊)。アブラハムソン監督は「通常ならばパートナーや子どもの友達といった周りの人間や、学校などの機関があって子育てをするのですが、この極端な物語の中では、母親がその負荷を全部担っている」という。「教育だったりメンタル面だったり、子どもの世界のすべてを母親ひとりが提供しなければいけない、一緒に作っていかなければいけない状況に置かれているわけです。こういった極端な設定によって、子育ての大変な部分と素晴らしい部分のすべてを掘り下げて模索するドラマを描こうとしました」このような設定の物語であれば、部屋からの“脱出”が物語のクライマックスになると想像する人もいるかもしれない。しかし、本作では、部屋が世界のすべてだった前半と、現実の世界に触れる後半が同じウェイトで描かれる。「この映画を作る上で最大の挑戦は、部屋の内と外とのバランスをとることでした。部屋から逃げられたことで観客の興味が失われてしまったら、後半はおまけみたいなものになってしまいます。観客に後半にもついてきてもらうために必要なものを考えたとき、それはやはり前半部分で、いかに観客がこの親子とつながりを持てるかということでした」母と子が部屋を出ても、物語は続く。それどころか、部屋を出た後の方が、“部屋”の存在感は大きくなり、観客は母子から目が離せなくなるだろう。「そのため前半から後半へと移る際には、作曲家、編集と僕で独特なテンションを作りあげなければいけませんでした。それは(脱出を果たした)ふたりの再会の後からすでに、少しだけ感じられるようになっています。この部分は編集で一番時間をかけたかもしれません。特に後半に入ってからの最初のフェーズは、前半で作り上げたストーリーの要素を、改めて積み立てなおしてから後半へとつなげていくようにしました」小さな部屋に監禁された母子が暮らしている場面から始まるこの物語は、観客の予想外の方向へと展開するが、アブラハムソン監督は「普段目にはしないような極端な状況ではあるものの、普遍的な話でもあります。本作は、実は子育てという子どもと親の絆が掘り下げられている物語なのです」と語っている。『ルーム』4月8日(金)TOHOシネマズ 新宿ほか全国公開
2016年04月05日<a href="">『博士と彼女のセオリー』</a>でアカデミー賞「主演男優賞」に輝いたエディ・レッドメインが、いまから80年以上も前に、自らの性別違和に勇気を持って向き合ったリリー・エルベを演じる<a href="">『リリーのすべて』</a>。本作でメガホンをとったトム・フーパー監督が「脚本を読んで3回泣いた」と明かしていたが、それを上回る“4回泣いた”人もいるなど、本作で描かれた美しく、力強いラブストーリーに涙する人が続出していることが分かった。命の危険を冒してでも、本当の自分のまま生きることを望んだ主人公と、その一番の理解者であり続けた妻が織りなす究極の愛と魂の触れ合いのドラマを、エディと本作でアカデミー賞「助演女優賞」を受賞したアリシア・ヴィキャンデルが、心揺さぶる演技で魅せる本作。女性を中心に幅広い年齢層の人々から支持されており、「喉の奥が熱くなり、言葉が出ない。美し過ぎるストーリーでした。この作品に出会えたことに心から感謝です」、「沼地のように深い深い愛。ラストは静かな涙が止まりませんでした」、「涙があふれて止まらなかった」と涙ながらの感想が数多く寄せられている。また、「美しく力強く、性別を超えたラブストーリーに感動!」、「いままでないくらい泣きました。終わってもダイレクトに伝わってくる気持ちにいまも涙がでそうです」、「エディとアリシアの演技は圧巻」とエディとアリシアの熱演にも絶賛の声が届いており、特に、ゲルダの“夫婦”という肩書きや性別を超えた愛の体現に感動したという声が続出している。フーパー監督は「本当に女性に見えてきた」と言われるエディの演技について、「エディが最も気にかけていたのは、リリーの感情の遍歴だった。それを彼が労力と時間をかけて追究した結果、リリーの外見的な要素もおのずと後からついてきた。全ては内面からあふれ出た努力の結晶」とエディの努力に賞賛を送っており、アリシアについても「エディと渡り合える女優を探すのはとても難しいことでした。アリシアに出会えたことは本当にラッキーだった。アリシアはゲルタと同じくとても広い心を持った慈悲深い女性で、この愛の物語をより輝かしいものにしてくれました」と語り、2人は監督にとっても最高のキャスティングだったことに言及する。また、アリシア本人は「この作品で描かれているのはとても特別な物語だから、12年もの間、製作に向けて戦った人々がいることをうれしく思うわ。いまようやく、トランスジェンダーの人々の声が世間に届き始め、議論がされるようになってきたの。そのような時期にこの映画が公開されるのは素晴らしいことだし、変化をもたらす何かのきっかけになれば光栄だわ」と語り、リリーとゲルダのような愛の力で“変化”が起こるよう、本作に込めた願いを明かしている。『リリーのすべて』は全国にて公開中。(text:cinemacafe.net)
2016年04月01日「第24回橋田賞」が3月31日に発表され、連続テレビ小説『あさが来た』(NHK)、TBSテレビ60周年特別企画『天皇の料理番』(TBS)などが受賞した。脚本家・橋田壽賀子が理事を務める橋田文化財団主催の橋田賞は、日本人の心や人と人とのふれあいを温かくとりあげてきた番組と人に贈られる賞。『あさが来た』は、実業家であり女子教育にも尽力したヒロイン・あさを「丁寧かつ魅力的に描き多くの視聴者の関心を集めた」と評価され、同作の脚本家・大森美香氏も受賞。『天皇の料理番』は、「夢をつかみ取るために試練に立ち向かう主人公と、それを支える者たちの愛の物語は、多くの視聴者の共感と感動を呼んだ」と認められ、主人公・秋山篤蔵役の佐藤健、篤蔵の兄役の鈴木亮平も受賞となった。そのほか、『居酒屋もへじ』(TBS)などで活躍する女優の岸本加世子、『デート~恋とはどんなものかしら~』(フジテレビ)などの脚本家・古沢良太氏も選ばれた。最高賞の橋田賞大賞は該当者なし。橋田賞新人賞は女優の吉田羊、橋田賞特別賞は女優の三田佳子に決定。吉田は『コウノドリ』(TBS)での演技をはじめとする2015年度の活躍、三田は長年にわたってテレビドラマに貢献してきた功績が認められた。授賞式は、5月10日に都内で行われ、受賞者には置時計と賞金100万円が贈られる。
2016年04月01日ジャーナリストの田原総一朗氏(81)が、第88回アカデミー賞で作品賞&脚本賞をW受賞した社会派映画『スポットライト 世紀のスクープ』(4月15日公開)のTVスポットでナレーションに挑戦。その映像が30日、公開された。俳優マーク・ラファロが主演を務め、トム・マッカーシー監督がメガホンをとった本作は、ピューリッツァー賞に輝いたアメリカの日刊新聞『ボストン・グローブ』の調査報道チームの軌跡を映画化したもの。舞台は、2001年の夏。新聞局の新たな局長が打ち出した方針から、ある神父による性的虐待事件を詳しく追及する4人の記者の動向を描く。田原氏は本作に「自分の中に生じた"疑問"に忠実であること。どんな権力に対しても萎縮せずに頑張れよと、励ましてくれる映画だ」と応援コメントを寄せている。田原氏によるナレーションのTVスポットは、「【朝までスポットライト】バージョン」と「【いいこと言ったぞスポットライト】バージョン」の2種類。田原氏が司会を務めている『朝まで生テレビ』を思わせる語り口で、前者では「記者が命がけで暴いたスキャンダル。ジャーナリストとして朝まで激論を交わしたい!」とほえ、後者では「汚いやつらはどこにも逃がさない!」と口にする熱血新聞記者マイク(ラファロ)に「今この記者いいこと言った!」と称賛を送っている。田原氏がTVスポットのナレーションを担当することは珍しいが、自身の名物番組を連想させるセリフにも応じ、15分ほどで収録は完了。このTVスポットは31日より、「『スポットライト世紀のスクープ』公開記念! トム・マッカーシーの世界」と題して『靴職人と魔法のミシン』『扉をたたく人』『ミリオンダラー・アーム』の3作品を放送するWOWOWなどで流れるほか、公式サイトにも掲載される。(C)2015 SPOTLIGHT FILM, LLC
2016年03月30日UQコミュニケーションズは28日、同社提供のMVNOサービス「UQ mobile」において、iOS 9.3への対応状況について発表した。iOS 9.3にアップデートした端末でも、VoLTE対応SIM(マルチSIM)であれば従来通り使うことができるという。また、SIMロック解除後のiPhone 6s/6s Plus、iPad mini4(ドコモ版/ソフトバンク版/au版)でも、VoLTE対応SIMを使えばSIMフリー版のiPhone、iPadと同様にUQ mobileを利用できる。なお、31日にキャリア各社やApple Storeで発売される「iPhone SE」、9.7インチ版「iPad Pro」については発売後、動作検証を実施し順次アナウンスするとしている。
2016年03月28日3月22日、iPhone・iPad向けのiOS最新版「iOS 9.3」の提供が開始されました。お手元のiPhoneのアップデートはもうお済みでしょうか? え、アップデートしたけど何が変わったか分からない、ですか? ですよね!今回新たに追加・改善された機能は地味なものが多く、解説記事を書くにも苦労するほどです。しかし、細かな使い勝手は使い込むほどに気になってくるもの。ここでは知っておいて損はない(かもしれない)新機能をピックアップしてご紹介します。ところでiPhoneのアップデートって何のこと? という方は先にコチラをどうぞ。○今バージョンの目玉(地味だけど)! 「Night Shift」「Night Shift」は、夜間自動的にiPhoneの画面表示を暖色系に切り替える機能。液晶画面の光に多く含まれるブルーライトを低減することで、生体リズムへの影響を抑え「心地よい眠りに役立つ可能性が」ある、というものです。効果のほどは個人差に寄るところが大きいでしょうが、Apple Watchの「スタンド」機能と同じく根拠あって開発されたものと思われます。日頃、液晶画面を長時間見続けている方は試してみてはいかがでしょう。時間帯設定で自動的にオン/オフ○「メモ」の新機能は使い込んでいるユーザー向けiOS 9で大幅にリニューアルした「メモ」アプリ。今回は細かな追加機能や使い勝手の向上が中心です。大きなものとして、重要なメモを1件ごとにTouch IDまたはパスワードで保護できる機能。また、メモ一覧が日付やタイトルでもソートできるようになりました。その他、リスト機能・スケッチ機能などの使い勝手が向上しています。メモのパスワード保護メモのソート順を変更するその他の細かい機能改善○iCloud対応やマンガの表示を改善した「iBooks」「iBooks」がiCloud連携に対応しました。iBooksにはメールやサーバからダウンロードしたPDFを保存・閲覧する機能がありますが、これをiCloudに保存することで他の端末からも開けるようになります。また、マンガのページめくり読みやすく改善。微妙な違和感が解消されました。○「ヘルスケア」は他社製アプリとの連携強化最初から入ってはいるけどイマイチ活用しにくい「ヘルスケア」。今回は「体重」「歩数」「摂取エネルギー」などの項目別に、連携するアプリが表示されるようになりました。これらのアプリを使うと、連携してヘルスケアにデータが記録される、という仕組みです。○その他の細かい機能改善これ以外にも、写真・CarPlay・ハードウェアキーボードなどで細かな機能改善が追加されています。地味だけどハマる人にはハマるところがあるアップデート。お手元のiPhoneでもお試しください。
2016年03月28日この1週間、国内の映画業界はちょっとしたお祭り騒ぎであった。第88回アカデミー賞で主演男優賞を受賞したレオナルド・ディカプリオ、主演女優賞に輝いたブリー・ラーソンが同時期に来日し、連日記者会見を実施。さらにディズニー作品の来日PRも重なった。衝撃の感動作『ルーム』を引っさげ、初来日を果たしたラーソンは3月21日(月・祝)のジャパンプレミア、翌22日(火)の来日記者会見に登場し、「授賞式で自分の名前が呼ばれた瞬間から、ステージに上がるまでの出来事は覚えていない」と緊張と興奮のオスカー初受賞をふり返った。共演した天才子役ジェイコブ・トレンブレイも同席し、愛くるしい魅力を発揮。会見では利発さを発揮するジェイコブ君の手持ちマイクを、隣のブリーがそっと支える場面もあり、劇中さながらの“親子”ぶりを披露していた。そして3月23日(水)には、悲願のオスカー初受賞を果たしたディカプリオが都内で会見。関係者によると、総勢500人の報道陣が駆けつけたといい、確かに現場を見渡すと近年例を見ない人口密度で驚かされた。会場の熱気とは裏腹に、開始予定の20分遅れで姿を見せたディカプリオは貫録たっぷり。いまだ日本のマスコミは“レオ様”扱いする傾向が強く、某局アナからは「サバイバルするなら、何を持っていく?」なんて質問もあったが、当の本人は軽妙にあしらい、主演作『レヴェナント:蘇えりし者』への思いと、自身が熱心に取り組む環境保護活動の重要性を熱弁。このあたりのギャップも印象的だった。そもそも、その年のアカデミー賞主演男優賞、主演女優賞に輝いたハリウッドスターが2日連続で来日会見を行うのだから、日本もまだまだ捨てたもんじゃない。加えて、マーベルヒーローが大集合する『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』、世界中で一大旋風を巻き起こしている長編アニメーション『ズートピア』とディズニーが放つ新作2本のプロモーションも同じ週に行われる来日ラッシュ!イベントを取りまとめる配給会社、宣伝会社、それを取材するメディア側も大忙しの1週間だった。『ルーム』は4月8日(金)より公開。『レヴェナント:蘇えりし者』は4月22日(金)よりTOHOシネマズ 日劇ほか全国にて公開。『ズートピア』は4月23日(土)より全国にて2D/3D公開。『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』は4月29日(金・祝)より全国にて公開。(text:Ryo Uchida)
2016年03月26日米Tableau は3月24日(現地時間)、Tableau 9.3のリリースを発表した。この新バージョンでは、「いつでも接続できる」ように Tableau Desktopの接続性が向上したほか、マップ機能のサポートする地域をさらに拡大したという。また、データ準備を速くする新機能、充実したガバナンス機能、容易な管理機能、Snowflake Elastic Data Warehouseへの直接接続などの機能が追加されている。マップ機能がサポートする地域はTableau 9.3で拡大し、 Tableau 9.3のジオコーディングデータベースとTableauマップサービスに新しいデータが追加された。25万点を超える新しいデータポイントには、ベルギー、イタリア、オランダ、スペイン、スウェーデン、スイスなど、ヨーロッパ39カ国の郵便番号、インドの県、2016年の米国人口統計データ層、2016年の米国郵便番号の更新、イギリス、フランス、ドイツの郵便番号の更新があるというその他、Tableau 9.3にはTableau Serverの可用性の確保とパフォーマンスの最適化を行うための監視および設定機能や、Excelとテキストベースのデータソースで、値 (行) で表と表をつなげることで、表のデータを簡単に結合するユニオン、コンテンツ分析機能の追加と検索機能の向上、バージョン管理機能によるパブリッシュしたワークブックの以前のバージョンの復元などの新機能が搭載されている。
2016年03月25日近ごろ何かと世間を騒がせている不倫…。このほど、第72回ゴールデン・グローブ賞TVドラマ部門にて「作品賞」「主演女優賞」をW受賞した衝撃の不倫サスペンス「アフェア ~情事の行方~」が、6月3日(金)よりリリースされることが決まった。作家になる夢を叶えた教師のノア(ドミニク・ウエスト)は、有名作家の娘で妻のヘレン(モーラ・ティアニー)、4人の子どもと、すべてが満たされた毎日を送っていた。ある夏、州郊外の避暑地モントークにある義父母の豪邸を一家で訪ねる途中、立ち寄ったレストランでウェイトレスのアリソン(ルース・ウィルソン)と偶然出会う。そんなアリソンは近くにある牧場のオーナー、コール(ジョシュア・ジャクソン)の愛妻で、夫妻はかつて幼い息子を失った悲しみを乗り越えようとしていた。だが、互いに惹かれ合い急接近するノアとアリソン。しかも、ただの不倫では終わらず、2人はある事件の関係者にもなっていく――。作品のクオリティの高さや演技力が評価され、第72回ゴールデン・グローブ賞「ドラマ作品賞」「ドラマ主演女優賞」の2部門を獲得した本作。各話がノアの視点、アリソンの視点からそれぞれ語られるパート1・2(それぞれ約30分)からなり、黒澤明監督の名作『羅生門』を彷彿とさせるユニークな構成となっている。第1話の各パートの最後で、2人が個別に警察署の取調室で聴取されていたことが分かり、事故と思われていたある人物の死亡が事件だった可能性が浮上する。ノア、アリソンへの尋問が、“それぞれの目線から語る不倫劇”というスタイルとなっており、一つのストーリーをそれぞれの目線から描くことで、「なぜ、2人の関係がヒートアップしていったのか」を浮き彫りにさせ、見る者をグイグイと物語に引き込んでいく。また、2人が語る事実によって、パズルのピースが1つ1つ組み合わさるサスペンスドラマとしても目が離せない。さらに、印象的な主題歌は、第40回グラミー賞で最優秀女性ロック・ヴォーカル・パフォーマンス賞に輝いたフィオナ・アップルが、本作のために書き下ろした新「Container」。彼女の長年のファンであった製作総指揮サラ・トリームの強い希望により、起用が実現した。幻想的な映像と共に流れる彼女の力強く美しい歌声が、危険な香り漂う極上の不倫サスペンスドラマを盛り上げている。「アフェア ~情事の行方~」DVD-BOXは6月3日(金)よりリリース、同日DVDレンタル開始。(text:cinemacafe.net)
2016年03月23日第88回アカデミー賞で悲願の主演男優賞を手にしたレオナルド・ディカプリオが来日!3月23日(水)、都内で行われた主演作『レヴェナント:蘇えりし者』(アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督)の記者会見に出席した。日本の地を踏むのは、2014年1月の『ウルフ・オブ・ウォールストリート』(マーティン・スコセッシ監督)来日プロモーション以来、2年1か月ぶり10度目で、もちろんオスカー受賞後は初めて。会見にはスチール250人、記者150人、TVカメラ50台、総勢500人の報道陣が駆けつけ、ついにオスカー像を手にしてディカプリオを熱烈祝福!ちなみにオスカー像は「自宅のリビングに飾ってあるよ」と明かしていた。ディカプリオがハンティング中に熊に喉を裂かれ瀕死の重傷を負った上に、目の前で息子を殺され、復讐心をその胸に宿す主人公ヒュー・グラスを熱演した本作。ほとんどセリフがない難役に加えて、「バイソンの生レバーを食べた」「格闘シーンで鼻の骨を折った」といった過酷な役作りが高く評価されている。オスカー獲得後の“変化”については、「まだ数週間前の出来事だから、俳優としてどう変わっていくかは未知の領域だね」と言葉を選んだが、「ただ、願わくば今後も変わることなく、夢や理想をとことん追求し、納得いく作品をつくっていければ。映画という芸術が大好きだからね。賞はありがたいけど、目的ではないし」と俳優としての揺るがぬポリシーを語った。ディカプリオの主演男優賞受賞に加えて、 イニャリトゥ監督が史上3人目となる2年連続の監督賞、エマニュエル・ルベツキが3年連続の撮影賞に輝いており、「いまふり返っても、どう撮りあげたのか分からないほど、とてつもない作品。永遠に残る芸術作品であり、僕にとっては誇りなんだ。撮影というよりは、壮大な旅をした気分だよ」と手腕を発揮したクリエーターを讃えていた。今回の来日で楽しみにしていたのは、桜だそうで「何度も日本に来ているけど、桜のシーズンは初めて。ちょうど開花したと聞いて、喜んでいるよ」と満面の笑み。また、本作とも深い結びつきがある環境問題について熱弁する場面もあった。『レヴェナント:蘇えりし者』は4月22日(金)よりTOHOシネマズ 日劇ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2016年03月23日ネットやSNSでのコミュニケーションが全盛の現代に、ある日記の女性に恋をする若い教師を描き、タイ・アカデミー賞最多ノミネートや米アカデミー賞「外国語映画賞」タイ代表作品ともなった『すれ違いのダイアリーズ』。本作から、最高の“すれ違い”にキュンとする日本版ポスタービジュアルと予告編が解禁となった。スポーツしか取り柄のない青年・ソーンがようやく見つけた仕事は、誰もが行きたがらない山奥の湖に浮かぶ水上学校の先生。そこは電気なし・水道なし、携帯電話もつながらない場所。子どもたちとも打ち解けられず、孤独なソーンは、ある日、誰かの日記を見つける。それは水上学校の前任の女性教師エーンの日記。ソーンは日記を読むうち、そこに書かれた悩みに共感したり、教え方を学んだり。やがて、彼は会ったこともないエーンに恋してしまう…。本作は、タイ映画史に残る名作『フェーンチャンぼくの恋人』のニティワット・タラトーンがメガホンをとり、タイ・アカデミー賞で最多13部門ノミネートされ「脚本賞」ほか6部門を獲得。英国・イーストウィンド映画祭でも「観客賞」を受賞し、首都バンコクのみでも約100万人を動員する大ヒットとなった話題作。実在する水上学校の話と日記を読んで恋をした男性の話、2つの実話を元に作り上げられた物語は、“運命の出会い”を描いたラブストーリーであり、ひとりの青年の成長物語でもあり、また教師と生徒の出会いを描いた学校ものでもありと、3つの表情を持っている。このほど到着した予告編では、山の中の湖に浮かぶ水上学校に赴任したものの、当初は「3=20」というトンチンカンな解答を子どもに教えてしまったり、子どもたちとなかなか打ち解けられなかった青年・ソーンが、少しずつ教師として成長していこうとする姿を目にすることができる。携帯も通じない孤独な場所で、前任者の置き忘れた日記を唯一の心の拠りどころに、やがてその書き手である女性への思いを募らせていくソーン。彼女の日記から浮かび上がるのは、子どもたちとの学校生活に日々、全力投球していた女性教師の姿。ネット社会のさまざまな人間関係トラブルとは無縁な、手書きの日記から伝わる素直な気持ちに誰もが共感し、2人の爽やかな関係には癒されること必至。また、映像には、いとうせいこうや作家・あさのあつこ、声優・日高のり子、エッセイスト・海老名香葉子ら日本の著名人の絶賛コメントも登場。タイでは口コミから大ヒットにつながり、世界中で上映されるたびに観客から熱い声援が寄せられたという本作。“日記”でしかつながっていない2人は、実際に会うことが叶うのか?スクリーンでの“出会い”を楽しみにしていて。『すれ違いのダイアリーズ』は5月、シネスイッチ銀座、新宿シネマカリテほか全国にて順次公開。(text:cinemacafe.net)
2016年03月23日『エターナル・サンシャイン』『脳内ニューヨーク』など奇想天外なアイデアでヒット作を生み出すチャーリー・カウフマンが手掛け、第88回アカデミー賞にノミネートされるなど賞レースで話題を呼んだストップモーションアニメ『アノマリサ』。このほど、世界中で絶賛された本作のBlu-ray&DVD が6月3日(金)よりリリースされることが決定した。カスタマー・サービスの分野でモティベーション・スピーカーとして名声を築き、本も出版しているマイケル・ストーン。しかし、彼自身は人生に何の刺激も感じられずにいた。長いこと、誰の声であっても全て同じ声に聞こえていたマイケルは、ある日、リサという女性と出会う。彼は、唯一聞こえた“別の声”の彼女と特別な一夜を過ごすのだが…。本作は、映画界の鬼才チャーリー・カウフマンが挑む、R15指定の異色の長編ストップモーションアニメ。製作にあたっては、Kickstarter.comのクラウドファンドを通して資金が集められ、200,000ドル目標のところ、2倍の406,237ドルの予算を獲得し、多くの期待と注目の中、2015年にアメリカで公開された。公開後は米「Rolling Stone」誌が太鼓判を押したほか、数多くのメディアが2015年のベスト10に入ると評価。「Time out London」「The Times」「The Telegraph」「The Guardian」などで★5つを獲得する絶賛を受け、第88回アカデミー賞「長編アニメーション部門」ノミネートをはじめ、幾多の映画賞で受賞やノミネートを果たしている。劇中すべての登場人物は3人の声優のみで演じられており、主人公マイケルの声を務めるのは、『ハリー・ポッター』シリーズのルーピン先生や『博士と彼女のセオリー』に出演した英国俳優デヴィッド・シューリス。ヒロイン・リサの声はクエンティン・タランティーノ監督作『ヘイトフル・エイト』で本年度アカデミー賞「助演女優賞」にノミネートされたジェニファー・ジェイソン・リーが担当、トーンを抑えながらも心情を表現する、見事な声の演技で魅せている。また、マイケルとリサ以外の声はすべて『脳内ニューヨーク』のトム・ヌーナンが務めている。さらに、日本語吹き替え版ではマイケル役を内田直哉、リサ役を玉川砂記子、そのほかの声を星野充昭と人気声優が集結。日本では、3月18日(金)~21日(月・祝)に開催された「東京アニメアワードフェスティバル2016」でも招待作品として上映された。パッケージの特典映像には、カウフマンがストップモーションアニメという手法を使って描き出した舞台裏や、「ミニチュアの世界」「音楽について」などが収録され、独特の世界観がたっぷりと楽しめるようになっている。『アノマリサ』Blu-ray&DVDは6月3日(金)よりリリース、同日DVDレンタル開始。(text:cinemacafe.net)
2016年03月22日