microdiet.net調査レポート12月5日、サニーヘルス株式会社は同社のダイエット情報発信サイトmicrodiet.netにおいて「低体温は肥満の元!現代人に多い低体温の改善方法」を公開した。年末年始のイベントシーズンを迎える前に読んでおきたい調査レポートだ。低体温とは日本人の平均体温は36.6度。36度から37度程度の体温で体内の酵素が最も活発に働くといわれている。しかし、現代では低体温の人が増えてきているらしい。低体温とは平熱が35度台で、疲れやすい、手足が冷える、風邪をひきやすいなどの不調を感じることが多い。女性の敵、低体温低体温で不調を感じるだけならば、気合いで乗り越えることも可能かもしれない。しかし低体温が本当に怖いのは、肥満の原因になることだ。体内の酵素が最も活性化するのは36度から37度程度であるということは、その体温のときに基礎代謝も活発になるということだ。基礎代謝量が少ないと太りやすいということは既によく知られている。低体温の恐怖はそれだけではない。血行や水分代謝も悪くなるためむくみやすくなる。また、肌色がくすんだり、しみやシワができやすいなど美容面へ様々な悪影響を及ぼす。さあ、体温を上げよう体温を生み出す元は筋肉。しかし、現代人は運動量の低下に伴い筋肉量が低下してきている。筋肉は熱を生産するだけでなくポンプの役割もするので、筋肉を動かすことで血液を末端まで運び、むくみなどの老廃物をリンパ管まで運ぶ。特別な運動を始めるよりも、生活の中で実行できそうなことを続けたい。また、食生活も大切だ。実は食べることでも熱は産生される。食べたものが消化される際に熱エネルギーが発生するからだ。食べないでいることや食生活の偏りは低体温を招く原因になりかねない。バランスよく、体を温める作用のあるものを食べることが大切だ。(画像はプレスリリースより)
2014年12月09日ジョージア大学が発表2014年11月10日、ジョージア大学はコーヒーにたくさん含まれているクロロゲン酸が肥満による体の悪影響を予防すると発表した。研究成果はPharmaceutical Researchに2014年9月24日から公開されている。高脂肪食マウスに週2回15週間にわたってクロロゲン酸を注射したところ、体重増加が抑えられただけでなく、血糖値と肝臓の脂肪の増加が抑制された。肥満によって、インシュリンに対する抵抗性が増し、肝臓では脂肪が蓄積する。これを放置しておくと糖尿病や肝機能の低下につながる。今回の実験からコーヒーに含まれるクロロゲン酸が肥満だけでなく、糖尿病や肝臓病の予防につながる可能性が示唆された。クロロゲン酸はコーヒーの含有量が最も高いが、リンゴや西洋なし、トマト、ブルーベリーにも含まれている。しかし、研究者のコメントによれば、今回の実験で投与したクロロゲン酸の量は人がコーヒーから摂取するには不可能なような量であり、コーヒーをたくさん飲んだり、果実を食べたりするよりは運動の方が効果があるとしている。糖尿病とコーヒー日本人における疫学的研究で、コーヒーの摂取量が糖尿病の発現率を減らすことが明らかになっている。40~69歳の男女約5万6千人を10年間追跡した調査結果から、年齢、既知の糖尿病リスク因子およびストレスと睡眠時間のグループによる差が結果に影響しないよう考慮して分析した結果、1日にコーヒーを飲む回数が多いほど、糖尿病のリスクが下がることが判明。特に女性でその傾向が大きく、飲まない人のリスクを1とすると1日3~4杯飲む人のリスクは0.62、5杯以上飲む人のリスクは0.40となった。(画像はイメージです)【参考】・ジョージア大学プレスリリース
2014年11月20日世の中には、仕事と勉強は両立できても、肥満でメタボ予備軍になっている人が多いといわれています。そこで、ポイントになるのが、仕事も勉強もメタボ対策も3つ同時にできる人間になること。どうすればそれが可能になるのでしょうか?仕事と勉強を両立するのは得意だけど……勉強熱心なサラリーマンで、仕事も勉強もうまく両立できているという人は多くいます。しかし、そういう人に限って、なぜかお腹がでっぷりしていて肥満ぎみという傾向があるようです。働きながら勉強をすると、夜中遅くまで起きていることになりますし、それなりに食べてしまいます。しかも、寝不足になればますますお腹が空いてどんどん食べてしまうことに。こうした悪循環が肥満につながってしまっているようです。仕事と勉強を両立させるのであれば、もう一つ、メタボ予防やダイエットも一緒に同時進行させることが大事といえそうです。睡眠が肥満予防の鍵に!睡眠時間が短いと肥満になりやすいということは、すでに実証されています。遅くまで起きているとつい食べてしまうという行動は、睡眠不足によるものだということはあまり知られていませんでした。しかし、実験結果によれば、睡眠時間が短くなるにつれて、食欲抑制ホルモンであるレプチンの分泌が低下し、反対に、食欲増進ホルモンのグレリンの分泌が増えることが分かっています。このことから、昼間働いて夜けなげに勉強をして睡眠時間を減らすことは、一方で肥満を助長させる行動になってしまっていることが分かります。仕事、勉強、ダイエットの3本立てを!働きながらの勉強生活は、寝不足にもなるため、ますますストレスもたまるものです。それがかえって、人をストレス解消法として食事へと向かわせることもあるようです。実際、もはや取り返しがつかないくらいに肥満状態になっている方もいるかもしれません。そんなあなたにおすすめなのが、仕事をしながら勉強する毎日に、ダイエットをプラスした3つをきちんと行うこと。ダイエットは、睡眠をたっぷりととったり、スポーツクラブに通ったり、ヘルシーなものを食べたりなどなんでもOK。ただし、激しい運動を続けたり、極端な食事制限をしたりするのはNGです。無理せず持続的なダイエットを行うことですべてがうまくまわるといわれています。ぜひ実践してみてはいかがでしょうか。Photo by David Martyn Hunt
2014年10月22日国立がん研究センター18万人以上のデータから推定2014年10月7日、国立がん研究センターは肥満と閉経状況別の乳がんの関連性について、日本人を対象とした大規模な前向きコホート研究をあわせたプール解析の結果を発表しました。この研究成果は「Annals of Oncology」に掲載されています。発表概要今回の研究の対象は今まで行われた日本の8つのコホート研究をあわせた18万人以上となっています。平均追跡期間は12年で、この間に乳がんを発病したのは1,783人でした。約100人に1人の割合で発病したことになります。BMI(肥満指数:体重(kg)を身長(m)の2乗で割ったもの)と閉経前乳がんと閉経後乳がんの発生について、BMIが23~25未満の乳がんリスクを1としたときの、各BMIの乳がんリスクを算出しています。(画像はプレスリリースより)閉経前、閉経後にかかわらずBMIが大きくなると乳がんリスクは高くなりました。閉経前乳がんでは、BMIが30以上でリスクは2.25倍になることが分かりました。閉経後乳がんでは、BMIが1上がることにリスクは5%上昇するという関連がありました。この解析ではBMIが途中で変動している可能性があることから、追跡開始から2年目までに発生した乳がんを除いた解析も行っていますが、結果に変動はありませんでした。欧米人との違い欧米人を対象とした同様の研究では閉経前乳がんの場合には、BMIが30を超えると乳がんのリスクが低下するとしたものが大部分です。これに関してはこの研究からは原因を見いだすことはできませんが、がん研究センターは日本人の場合には無排卵やエストロゲンレベルが低下するような極端な過体重が少ないからではないかと推測しています。また、欧米と日本では乳がんのタイプが違うの可能性があるとも推測しています。上記の推測に関しては、今後の研究を待たなければ結論的なものは言えません。痩せすぎはリスクを下げるのか閉経後乳がんでは痩せすぎの人では乳がんのリスクが減少しています。国立がん研究センターはこの件に関しては以下の用にコメントしています。痩せに至るような栄養不足は免疫力を弱めて感染症を引き起こしたり、血管壁がもろくなり脳出血を起こしやすくすることも知られています。国立がん研究センターが科学的根拠に基づいて提唱する「日本人のためのがん予防法」では、総合的な健康にも配慮し、中高年女性のBMIの目標値としては21以上25未満を推奨しています。(プレスリリースより)【参考】・国立がん研究センタープレスリリース
2014年10月13日(画像はイメージです)抗肥満薬の新しい試み2014年10月5日、Hanyang(漢陽:ハニャン)大学(韓国)とユタ大学(米国)の研究者は、脂肪細胞をターゲットとした遺伝子治療に関して肥満マウスモデルで効果があったことを明らかにしました。この研究成果は10月5日からNature Materialにオンライン版で公開されています。抗肥満薬の現状現在市販されている抗肥満薬は消化管あるいは中枢神経に作用するもので、効果は限定なのに強い副作用が出ることがあります。脂肪を過剰にため込んでいる脂肪細胞に直接働きかける薬剤は確実な効果が得られ、副作用も少なくなることが予想できます。今回の研究脂肪細胞の表明にはプロヒビンという受容体があります。この受容体に結合したものは細胞内に取り込まれます。今回の研究では脂肪細胞の核内に作用して、脂肪の燃焼を促進するオリゴペプチド(アミノ酸が複数結合したもの)と、プロヒビンを標的にして運び屋として働くオリゴペプチドを結合したものです。肥満マウスに投与すると代謝が回復して、体重が20%以上減少しました。この薬剤は肥満だけでなく、肥満が関連するメタボリックシンドロームに対しても効果が期待できます。その他の細胞内の脂肪を燃やす試みラトガース大学(米国)の研究によると、抗寄生虫用薬のニコサマイドが細胞内のミトコンドリアに作用して細胞内の脂肪を燃焼する効果がありました。ニコサマイドの誘導体が近々米国で臨床試験が始まるという情報もあります。この研究成果はNature Medicine誌に10月5日からオンライン版で公開されています。【参考】・Oligopeptide complex for targeted non-viral gene delivery to adipocytesNature Materials (2014) doi:10.1038/nmat4092・Niclosamide ethanolamine–induced mild mitochondrial uncoupling improves diabetic symptoms in miceNature Medicine (2014) doi:10.1038/nm.3699
2014年10月10日国立がん研究センターは10月7日、日本人を対象とした研究で、肥満と閉経状況別の乳がんの関連性について確認したと発表した。同成果はがん予防・検診研究センターの笹月静 予防研究部長らの研究グループによるもので、欧州のがん専門誌「Annals of Oncology」にて発表された。今回の研究では18万人以上のデータを解析し、肥満指数(BMI)と乳がんとの関連を閉経状況別に推定した。平均約12年の追跡期間中に乳がんになった1783人について、診断時の状況に応じて閉経前乳がんと閉経後乳がんに分類し、BMIによる乳がんリスクを比較した。その結果、閉経前後ともにBMIが大きくなると乳がんリスクが高くなり、閉経前ではBMI最大群(30以上)でのリスクは基準値に(23以上25未満)の2.25倍だった。一方、BMIが低いほど閉経後ではリスクも低く、閉経前では基準グループと同程度のリスクだった。BMIと乳がんリスクの関連性については、これまで主に欧米の研究成果から、閉経後の乳がんではBMIが大きなリスクとなることが示されており、逆に閉経前の乳がんでは予防的であるという弱い関連が報告されている。しかし、アジア人においてBMIと乳がんの関連がどのようになっているのか、特に閉経前の乳がんとの関連性は明らかにされていなかった。今回の結果によって、乳がん予防の観点からはやせているほうがリスクが低いことが示されたが、やせすぎると免疫力が弱まり、感染症を引き起こすほか、血管壁がもろくなり脳出を起こしやすくなる。そのため、同研究センターではBMIの目標値として21以上25未満を推奨している。
2014年10月07日(画像はイメージです)リンゴの効果2014年9月29日、ワシントン州立大学の研究者はリンゴに含まれる非消化性化合物が肥満に伴う障害の予防に有益であると発表しました。この研究内容は、Food Chemistry誌の10月号に掲載されています。この研究は、リンゴの非消化性化合物が肥満のマウスの腸内細菌叢が通常マウスの腸内細菌叢に改善することを示しました。研究内容リンゴは食物繊維やポリフェノールといった非消化性化合物を豊富に含んでおり、カロリーも少ないことから、腸内での善玉菌の成長を助けます。口での咀嚼、胃液や消化酵素によっても、非消化性化合物はそのままの形で腸に届きます。いったん腸に届くと、非消化性化合物は腸内の細菌によって発酵します。その発酵物は善玉菌の成長に有利に働きます。肥満マウスに非消化性物質を与えると、糞中の細菌は痩せたマウスと同じようになりました。研究の意義肥満の人々では腸内細菌叢のバランスは乱れています。そのため、軽度ですが、慢性の炎症と行った障害が肥満の人々に起こっています。これは将来の糖尿病になる危険性をあげてしまいます。リンゴを摂取することにより、腸内で善玉菌が増え、腸内細菌叢のバランスが良くなることが分かりました。このことは、肥満の予防に繋がることを示唆しています。つまり、普段の食事にリンゴを追加するということです。決してリンゴだけを食べていればいいというものではありません。今回の研究ではGranny Smithというリンゴの品種が使われました。事前に検討した結果、Granny SmithはBraeburn、 ふじ、Gala、Golden Delicious、McIntosh あるいは Red Deliciousといった品種よりも非消化性化合物が豊富に含まれていたからです。【参考】・ワシントン州立大学プレスリリース
2014年10月03日(画像はプレスリリースより)岡山大学が縦断的研究で明らかに2014年9月25日、岡山大学の研究グループは、早食いの習慣と肥満の関係について3年間の縦断研究で明らかにしました。早食いの習慣があるとない人に比べて肥満になる可能性が4.4倍になることが分かりました。「油っこいものを好んで食べること」や「満腹まで食べること」よりも、「早食い」が肥満のリスクをあげることも判明しています。今まで、肥満と肥満でない人を比べて早食いの習慣があるかの聞き取り調査をして、早食いと肥満の関係を比べた研究はたくさんありました(このような調査を横断研究と呼びます)。今回の研究は、早食いの習慣がある人とない人を3年間追跡することにより、肥満になるかどうかを検討したものです(このような調査を縦断研究と呼びます)。横断研究は「早食い」が肥満の原因になる可能性を示すものですが、縦断研究は「早食い」の人が肥満になる可能性を実際に確かめたものです。横断研究ではその他の習慣と「早食い」の肥満になる可能性の高さ(リスク比)を比較することができます。咀嚼法咀嚼法は肥満治療における行動療法の一つです。ものを食べるときには20~30回以上噛んでから飲み込むことです。咀嚼法は、だ液による消化を促進する、食べ過ぎを防ぐなどから肥満の行動療法として有用です。今回の研究から咀嚼法を習慣とすることで肥満を防ぐことが明らかになりました。【参考】・岡山大学プレスリリース
2014年09月30日岡山大学は9月25日、早食いの習慣を持つ大学生が肥満になりやすいことを縦断研究において突き止めたと発表した。同成果は、同大大学院医歯薬学総合研究科予防歯科学分野の森田学教授、山根真由医員らの研究グループと同大保健管理センターの岩﨑良章准教授の共同研究グループによるもの。詳細は米国科学雑誌「Obesity」(電子版)に掲載された。日本では男性の場合、20代、30代、40代と年齢を重ねるにつれて肥満の割合が高くなるほか、女性の場合も、20代以降、年齢とともに肥満の割合が高くなっているという調査がある。また、早食いを自覚する人は、そうでない人よりも一口当たりの量が多く、かむ回数が少ない傾向があることが知られている。今回の研究は食事のスピードと肥満の関連性について大学生を対象に3年間の追跡調査を行う形で調査され、その結果、早食いの習慣を持つ大学生が肥満になりやすいことが判明したという。具体的には、早食いの人は早食いではない人に比べて4.4倍ほど肥満になりやすく、中でも男性は女性に比べても2.8倍肥満になりやすいことが判明したとのことで、この関係はほかの生活習慣(油っこいものを好んで食べたり、満腹まで食べたりするなど)に比べても強いもので、「肥満の前段階」になるリスクも高めることも分かったとする。なお、肥満治療ガイドラインでは、「咀嚼法」が肥満治療における行動療法の1つとして明記されているほか、1回20~30回以上かむことも推奨されていることから、研究グループでは、今回、若年者においても早食いと肥満の関係が明らかになったことから、早期に早食いを是正することで、将来の肥満やメタボリックシンドロームの予防につながることが期待できるようになると説明している。
2014年09月26日(画像はイメージです「病草子肥満の女」)隠れ肥満隠れ肥満とは、見かけ上、太っていないあるいは体格指数(BMI)が肥満と分類される値(BMI=25)以下であるのに体脂肪率が高い状態を指します。これは間違ったダイエットなどにより筋肉が落ち、内臓に脂肪が蓄積した場合に起こります。内臓に脂肪が蓄積している肥満は「内臓脂肪型肥満」と呼びます。内臓脂肪型肥満は皮下脂肪による肥満よりも将来の血管性疾患のリスクが高くなるという報告がたくさんあります。内臓脂肪は正しいダイエットを行うと比較的簡単に落ちることが分かっています。しかし、隠れ肥満であることに気づかないと内臓脂肪を放置しがちになります。このような状態で高脂肪の状態を続くと脂肪組織は王冠様構造(CLS)を取りはじめます。CLSが発生しているということは、脂肪組織が脂肪を蓄えきれない状態になっています。そのため本来は脂肪をためない臓器にも脂肪が蓄積します。(画像はプレスリリースより)CLSの形成に係わる分子に関する新しい知見2014年9月19日東京医科歯科大学は九州大学との共同研究でMincleがCLS中に高発現しており、CLS形成に大きな役割を果たしていることを明らかにしたことを発表しました。この研究成果はNature Communicationでオンライン公開しています。この研究ではMincleを活性化する結核菌由来糖脂質を投与しただけでラットにおいてCLSが形成し、耐糖能も低下することを示しています。今後、人でMincle活性化分子を発見できれば内臓脂肪型肥満発生に関する分子的機構が分かる可能性があり、メタボリックシンドロームの治療戦略の開発に繋がるとしています。また、欧米人に比べて、日本人は肝臓の脂肪蓄積をきたしやすいことが知られています。Mincleに関する研究が進めば、この違いに関しても説明が可能になるかもしれないとのことです。【参考】・東京医科歯科大学プレスリリース
2014年09月26日社会人を対象にした調査で、一日の睡眠時間が4時間未満の人は肥満を自覚する傾向にあるという結果が出たそうです。そこで今回は、4時間睡眠に絞って肥満と睡眠時間の関係についてご紹介します。4時間睡眠に関する意外な調査結果?!アイシン精機株式会社という寝具ブランドを扱っている会社が、全国1,206名の社会人に「睡眠」に関する実態調査をしました。その結果、睡眠4時間未満の人は、4時間以上の人より2.8倍も肥満の傾向にあることがわかりました。平日は特に時間がとれず、寝ていたい時間まで寝ていられないという人が多いようで、睡眠時間が短い人ほど肥満について悩んでいる傾向があることがわかりました。現代人の多くは、単純に「睡眠不足」の一言で片付けられないような悩みを抱えていることがわかります。4時間睡眠だと肥満になる理由睡眠時間が短い人が肥満を自覚する傾向にあるという結果については、しっかりとした理由があります。睡眠時間が短いと、食欲を抑える役割を果たすホルモンのレプチンが出にくくなってしまいます。すると、肥満だけでなく、糖尿病や高血圧にもなりやすくなります。さらに、睡眠不足がきっかけで肥満になり、肥満になったことで糖尿病や睡眠時無呼吸症候群になり、さらに睡眠障害を引き起こすという悪循環に陥ってしまうケースもあるようです。そのため、睡眠の質を向上させ、睡眠をしっかりと取ることが大切になります。起きたい時間よりも早く目が覚めてしまう起きようとする時間に起きられるかどうかという調査結果でわかったことは、約8割の人が起きたい時刻よりも前に目が覚めてしまうことがあるということです。寝ていられる時間よりも前に、または途中で起きてしまうとのことです。さらに42.5%の人は、1時間以上も前に目が覚めてしまうといいます。ストレスや日常の焦りなどもあり、十分な睡眠が取れない環境を自ら作り出してしまっているともいえます。睡眠を取る前にしっかりと気分をほぐしリラックスさせ、平日から十分な睡眠が取れるように心がけましょう。【参考】朝日新聞『全国1,206名の社会人に聞いた「睡眠」に関する実態調査』Photo by Charlie Barker
2014年09月24日(画像はプレスリリースより)体の恒常性を司る脳-肥満とやせの不思議を探る2014年9月8日、自然科学研究機構は2014年10月4日(土)に一般公開を開催することを明らかにした。その一環で、生理学研究所の箕越 靖彦教授が「体の恒常性を司る脳-肥満とやせの不思議を探る」と題して講演を行う。場所は岡崎コンファレンスセンター、時間は午前10時~10時45分。入場は無料、予約は不要。講演概要現代では世界中で肥満が問題となっている。肥満は、暴飲暴食を行うことによりその分だけ太るという訳ではない。逆に食事がとれない場合も、痩せすぎないように体が調節しているのだ。この体の調整は脳が重要な役割を果たしていることが明確になってきており、生活習慣によって脳に変化が起こり、肥満することも分かってきている。箕越教授の講演「肥満とやせにかかわる体の不思議」では、このような脳と体の関係を分かりやすく話す。箕越 靖彦教授の研究箕越 靖彦教授は「脳におけるエネルギー感受機構と食餌嗜好性調節機構の解明」と「視床下部腹内側核を介した摂食調節ホルモンの摂食・代謝調節作用とその統合機構」と題した科学研究費助成事業の研究代表者である。両研究とも2015年3月31日まで継続する予定。この事業は順調に進行しており、すでに視床下部は、摂食と末梢組織の代謝を統合的に調節することを発見し、論文投稿を行っている。また、マウス室傍核神経細胞に活性型AMPKを発現させると炭水化物食への嗜好性が亢進して過食となり、肥満することを見出し、論文投稿を行っている。【参考】・自然科学研究機構 生理学研究所プレスリリース
2014年09月12日何を食べてもおいしい季節。でも、同じように食べても太りやすい人と太りにくい人がいるのはなぜなんでしょう?腸内に住んでいる細菌の種類によって、肥満になる確率が変わる、そんな驚きの研究結果があるそうです。どういうことなのか、平田雅子先生に詳しく伺ってみました。人間の胃腸管内には、その内壁を覆うように無数の細菌がすみついていて、これが「腸内細菌」といわれているものです。腸内細菌は、食物の消化吸収や免疫機能の強化・ビタミンの生成・中性脂肪・コレステロール・血糖の代謝促進など、さまざまな働きをしています。人間やマウスに住む腸内細菌は1,000以上の種類があり、「B類」か「F類」のどちらかのグループに属しています。そこで、太ったマウスとやせたマウスの腸内細菌B類とF類の割合を比べた結果、太ったマウスはB類細菌が50%以下と、非常に少ないことが分かったのです。この現象は人の場合も同様で、太った人ほどB類が少なかったとのこと。さらに研究者が、太ったマウスにカロリー制限を行い体重を減少させたところ、B類が増えると同時にF類が減ったそうです。また、細菌が全くない状態で飼育したマウスに、太ったマウスの腸内細菌を与えた場合と、やせたマウスの腸内細菌を与えた場合でそれぞれ飼育し、体重の変化を調べました。すると、太ったマウスの腸内細菌を与えたマウスの方が、体重が増加するという結果が出たそうです。これらの結果から、B類細菌が減ってF類細菌が腸内に増えると、食事からのカロリー回収率が高まり、肥満になりやすくなるのではないかと考えられています。現在の研究段階では、残念ですが肥満を解消する以外に、B類細菌を増やす方法は明らかにされていません。でも、栄養バランスの良い食生活を送り腸内環境を整えることは、ダイエット以外にも美容や健康の維持にも必要なこと。特に、食物繊維、オリゴ糖、酵素を含む食品は腸内環境を整えるためにオススメの食材です。普段の食生活に上手に取り入れてみてください。【関連リンク】人には言えない女子の悩み相談【ビューティ&ダイエット】ピルを飲んでカンジダになる?マリー先生の相談室【コラム】専門医の教え。重要なのは「順番」食べ順変えるだけダイエット!
2011年11月02日