富士フイルムは10月1日、半導体材料の製造販売子会社FUJIFILM Electronic Materials U.S.A.(FEUS)を通じて、半導体関連の製造プロセスなどで使用する溶剤の製造販売会社である米Ultra Pure Solutions(UPS)を年内に買収すると発表した。年内に買収手続きを完了し、UPSをFEUSの100%子会社FUJIFILM Ultra Pure Solutionsとして新たにスタートさせる予定。なお、買収額は公開されていない。UPSはカリフォルニア州とテキサス州に製造拠点を構え、高純度な溶剤を安定的に製造できる精製技術を保有している。半導体の製造プロセスなどで使用される高純度溶剤を中心とした幅広い製品ラインアップを持ち、米国の大手半導体メーカーや化学メーカーを顧客に持つ。富士フイルムは、半導体のプロセス材料として、フォトレジストや現像液、洗浄液、CMPスラリーなどに加えて、高純度溶剤の製造・販売も行っている。今回UPSを買収することで半導体材料事業の拡大を狙うほか、UPSの精製技術による高純度溶剤を用いて高機能・高品質なフォトレジストや現像液などを開発していくとしている。
2015年10月01日日立ソリューションズは、グローバル製造業向けに、製造現場から経営マネジメントまでの情報をリアルタイムにつなぐことにより、市場環境や経営環境の変化に迅速に対応し、企業の収益向上と価値創出をトータルに支援する「グローバル製造業向けトータルソリューション」を9月7日から提供開始する。同ソリューションは、最近の製造業を取り巻く環境の変化を踏まえ、同社のノウハウである顧客の課題や事例と、ソリューションを整理したもの。例えば、本社と連携した海外拠点での迅速な経営判断や、グローバルな需要変動を加味したコスト戦略策定による機動的経営、海外拠点での保守サポート品質向上のように、直近の課題を解決するシステムから、製造現場の人・機器・システムが相互につながり協調できる最新の自律分散システムまで紹介している。主要なソリューションに、「経営マネジメント」「グローバルPLM(Product Lifecycle Management)」「グローバルSCM(Supply Chain Management)」「グローバルSLM(Service Lifecycle Management)」「製造現場見える化」などがある。「経営マネジメント」では、生産拠点データや、販売拠点データの収集・分析により、製品別の利益構造を可視化し、さらに市場データを加えた経営計画のシミュレーションによって、需要変動などの環境変化に対応した、タイムリーな意思決定を支援する。「グローバルPLM」では、マスカスタマイゼーションに対応するため、機能設計、原価企画のPDCAを強化し、設計の精度を高めることで、計画的な利益の確保を可能にする。
2015年09月02日土屋鞄製造所このほど、革とキャンバス生地のエイジングを愉しめるバッグ「レザーキャンバス・2wayスクエアリュック」と「レザーキャンバス・ラージトート」を、それぞれ数量限定で発売した。○倉敷、京都、広島の技術で製造同商品は、植物の渋で染めて洗いをかけたキャンバスと、オイルを手塗りして仕上げたしなやかな革のコンビネーション。色の濃淡やシワ感などの表情が豊かで、使いこむほど味わいのある風合いに変わるという。今回の商品に採用している素材「渋染めウォッシュドキャンバス」は、倉敷で昔ながらの力織機で仕立てられた帆布生地を、京都で渋染め(植物タンニン染め)し、広島で洗いをかけてしなやかに仕上げたもの。「レザーキャンバス・ラージトート」は4万9,000円(税込)、「レザーキャンバス・2wayスクエアリュック」は5万9,000円(税込)。
2015年06月25日6月23日に「データ活用でさらなる強み! 製造現場の最先端」セミナーが開催される。ここでは、そのセミナーで講演する1社について紹介しよう。○「製造業においてなぜ原価分析はうまくいかないのか? 利益創造につながる原価分析のノウハウを明かす!」今、一部の製造業において、原価管理を単に「決算のための手続き」と考えるのではなく、原価管理を徹底活用することで利益創造にもつなげていこうという機運が高まっている。そのため、ITの道具としてBIツール等を導入する企業が多い。しかしその一方で、原価情報の利活用のためにBIツール等を導入しても、うまく分析できないという声がよく聞かれるのも事実だ。その理由について、NECネクサソリューションズ 第三システム事業部の若松拓也氏は、次のように語る。「まず1つは、BIツールの導入時につくりこみを行う際に、意識すべき点を見逃しているという理由があるでしょう。例えば、BIツールは“入れて終わり”という意識の企業が多いのも現実なので、そのような企業では、BIツールの導入がゴールとなってしまっており、どう使うかについては導入後に考えればいい、といった姿勢になりがちです。しかし、これでは原価情報の利活用は不可能でしょう」同社では、食品・素材・化学といったプロセス製造業向けに、生産管理、品質管理、原価管理、販売管理システムの導入に強みを持っている。若松氏はプロセス製造業向けシステムの導入・運用支援に深く携わり、その中でBI環境の構築を経験してきた。この経験により、原価活用BIテンプレートを構築した。「BIテンプレートの主旨は、ただ値を出力するだけでなく、分析シナリオまで踏み込んで原価分析の適切な方向を示すことにありますので、原価管理をつきつめていくことで、どのような“値”が見えてくるのかが理解できるはずです」と若松氏は強調する。例えばある製造業のBI構築では、在庫の有効期限の管理において、滞留在庫がどこに残っているかなどのデータを原価に当てはめていくことで、どの程度の損失が生じているのか可視化することに成功した。各工程の労務費や経費などの細かいデータまでを可視化することにより、工程の班長は、担当する部門の生産性を具体的にどれぐらいかといった数値で示せるようになった。これは、製造工程における人員の評価にも生かされている。ほかにも、同社のBI導入支援により、自社に適したBI環境の構築を実現した企業は多い。6月23日(火)に開催されるセミナー「データ活用でさらなる強み! 製造現場の最先端」での若松氏のセッション「化学・素材・食品製造業のための、経営に役立つ原価管理活用法」では、それらの企業がどのように現場の課題を把握し、可視化すべき値を明確にしながら、その分析のためにBIツールをいかに“使える”ようにしたかについての数々のノウハウが語られる予定だ。「原価分析では、現場に役立つようなシステムをつくって、役立つ数字を示せるようにすることと合わせて、経営層のビジネス判断を支援できるような数字をいかに示せるのか考えることが重要です。セミナー当日はそこまでをゴールと見据えて、原価分析のためのBIツールの組み立て方、その活用方法についてお話したいと思っております」自社の原価についてしっかりと把握し、更なる利益向上を目指す製造業の方々であれば、ぜひ当日会場に足を運び、若松氏のセッションを参考にしてみてはいかがだろうか。
2015年06月19日ビッグデータがマーケティングなど、さまざまな分野で活用され始めている。この傾向は製造現場においても同様。各工場から集めたデータや各製造工程のおけるセンサーからのデータを収集・分析・管理することで、製造効率や品質管理を向上させている企業が増えている。こうした製造業におけるデータ活用について学べる参加無料のセミナー「データ活用でさらなる強み! 製造現場の最先端」が、6月23日(火)13:00~、東京・千代田区一ツ橋のパレスサイドビル9F、マイナビルームで開催される。セミナー内容はオムロンの水野伸二氏による「全工程ログの可視化による生産効率の改善」、アプレッソの友松哲也氏による「IoTとビッグデータ活用でニーズ急増! データ統合基盤づくりの勘所」(仮)、NECネクサスソリューションズの田中徹氏・若松拓也氏による「化学・素材・食品製造業のための、経営に役立つ原価管理活用法」の3講演となっている。前述のように当セミナーは参加無料(要事前予約)となっており、製造業の現場でデータ活用を考えているビジネスパーソンにぜひ参加していただきたい。○同セミナーの詳細は以下の通り・タイトル:データ活用でさらなる強み! 製造現場の最先端・開催日時: 2015年6月23日(火)13:00~15:50・参加費:無料 (事前予約制)・開催会場:千代田区一ツ橋1-1-1 パレスサイドビル9F マイナビルーム9F-A・最寄り駅:東京メトロ・東西線・竹橋駅直結・主催: 株式会社マイナビ
2015年06月15日Infineon Technologiesは、韓国LS Industrial Systemsと2009年に設立したインテリジェントパワーモジュール(IPM)の製造をてがける合弁会社「LS Power Semitech」の発行済み株式すべてを購入したことを発表した。IPMはパワー半導体(今回の場合はIGBT)とICを高信頼性の小型パッケージデバイスに集積し、冷蔵庫や食洗器、乾燥機、エアコンなどの家電製品のエネルギー効率を向上させる半導体モジュール。InfineonはすでにIPM分野で相互補完的なポートフォリオを有するInternational Rectifier(IR)を買収しており、今回のLS Power Semitechの発行済み株式の取得は、最適化された独自のシステム製品を世界中の顧客に提供するという、同社の戦略的な布石を意味するものとなる。2009年に設立されたLS Power Semitechは韓国のIPMサプライヤーであり、LS Industrial Systemsとの合弁会社として、設立当初からインフィニオンは株式の46%を保有していました。その後、2014年6月には、持分を66%まで引き上げています。LS Power Semitechは、ソウルに本社と開発部門を、韓国チョナンに製造拠点を置いており、韓国国内と中国、世界の大規模な家電市場へのサービス提供で絶好のポジションを確立しており、主要家電ブランドの全社と取引を行っています。
2015年06月02日富士通は3月4日、組み立て加工製造業向けに製造現場管理システム「FUJITSU Enterprise Application GLOVIA ENTERPRISE MES(GLOVIA ENTERPRISE MES)」の販売を同日より開始すると発表した。同製品は各工場ごとの製造実績情報の収集・管理方法を標準化し共有することで、工場間の実績比較が行え、ノウハウの共有や改善活動による生産性向上を可能とする。また、拠点別生産性やライン別の製造進捗などの現場情報と本社システムを連携させることで、経営層、管理者層、現場層などそれぞれの階層に応じた情報を見える化する。さらに、部品を最適な時に必要分をラインへ補充する自動補充指示のシステム化、不具合から原因部品・部材を特定するだけでなく、部品・部材の不備の影響を受ける製品を特定する2方向からのトレーサビリティを実現する。価格は基本管理(1サーバライセンス、10ユーザーライセンス)が200万円で、工程管理(1サーバライセンス、10ユーザーライセンス)と在庫管理(1サーバライセンス、10ユーザーライセンス)が300万円。価格はいずれも税別。工程管理および在庫管理の導入には基本管理が必須となる。同社は、3年間でサーバライセンス150本の販売を目標としている。
2015年03月04日GEオイル&ガスは2月26日、新潟県刈羽事業所に金属3Dプリンタを導入し、エネルギー産業用プラントにおいて用いられる特殊仕様のコントロールバルブ部品の製造を開始したと発表した。今回導入された3Dプリンタは松浦機械製作所の「LUMIX Avance-25」。同機はファイバーレーザーによる積層造形とマシニングセンターによる金属切削加工という工程を1台で行う事ができる。金属3Dプリンタを導入したことによって、従来法では製造が困難であった中空構造、曲面形状やメッシュなど、複雑な造形が可能となることから、バルブ部品設計の自由度が大幅に向上した。また、一体成型が可能となったことで複数の加工プロセスが不要となり、従来の製造法では約3カ月必要とされていた形状の部品の製造が約2週間でできるなど、製造日数の短縮化や低コスト化が実現した。GEはこれまでにも米国本社で航空機エンジン部品の製造などに金属加工用の3Dプリンタを用いてきた。国内ではGEヘルスケアの日野工場で樹脂加工用の3Dプリンタを導入しているが、日本において金属3Dプリンタを導入するのは今回が初めてとなった。
2015年02月26日島津製作所は2月25日、SCREENホールディングス(SCREEN HD)が製造する高速3D細胞スキャナ「Cell3iMager」シリーズに関して国内販売契約を締結し、製薬市場やアカデミア市場に向けた販売を開始したと発表した。3D培養した細胞塊(スフェロイド)は、通常の2D培養した細胞に比べて、より生体に近い状態のため、創薬におけるスクリーニングや毒性評価において高い有効性が示されている。Cell3iMagerはこのスフェロイドを高速スキャンし、サイズや形態から細胞の増殖や現象を正確に計測する装置。通常、細胞増殖の計測には専用に検査試薬を用い、経時変化の計測には測定点ごとにサンプルを用意する必要があるため同一サンプルでの計測は不可能だが、同装置は検査試薬が不要のため、同一細胞の経時変化を計測することができる。また、同装置にHPLCやLCMSを用いた成分分析では得られない細胞のサイズや形態の情報を付加することができ、より高精度な薬効・毒性評価の確立が期待される。最近では多能性幹細胞の分化誘導時に必要となる胚様体形成の観察にも有用であることが示されるなど用途が拡大している。
2015年02月25日JNCは1月29日、子会社であるJNC石油化学の市原製造所内において、リチウムイオンバッテリ用セパレータの製造設備の竣工式を開催したと発表した。これまで、セパレータについては、従来培った樹脂加工技術のうち、特にポリオレフィンフィルム分野における製造・加工ノウハウ、材料選定ノウハウを生かし、市原製造所内にセパレータ量産化検討のためのパイロット設備を設置し、製造技術開発および市場開発を行ってきた。今回、竣工した製造設備は、これまでパイロット設備で積み重ねてきた、独自のセパレータの製造技術を反映させた商業用量産設備である。現在、パイロット設備による試作品の提供などにより採用に至っている顧客に対し、ライン変更の認証に向けた製品の提供を行っており、以降認証を受けた顧客から順次今回の製造設備に生産を移管し製品の供給を行っていく。今後、市場拡大が期待される大型リチウムイオンバッテリへの供給体制の整備のみならず、膜厚、空孔率の設計自由度をさらに追求した高性能なセパレータ、およびバッテリの高容量化に伴う安全性の高いセパレータの開発を行うとともに、安定した品質の一層の向上を目指し積極的に取り組んでいくとコメントしている。
2015年02月02日三菱電機は1月26日、シーケンサー・表示器および関連製品の開発・製造拠点を2015年4月に統合すると発表した。具体的には、姫路製作所の小型シーケンサー(プログラマブルコントローラー)・表示器の開発・製造を中・大型シーケンサーの開発・製造を行う名古屋製作所に統合し、事業運営を一元化する。この統合により、シーケンサーMELSECシリーズ・表示器GOTシリーズの製品仕様共通化による統一プラットフォームでの開発と、機械や装置を接続するCC-Link IEフィールドネットワークなどのネットワーク製品の開発を推進することで、小型から大型まで製品競争力およびソリューション構築力の強化を図る。また、上位情報系システムと生産現場の情報連携による生産とエネルギーの「見える化」を実現するe-F@ctory導入工場である名古屋製作所での一貫生産により、生産性の向上と高品質・省エネを実現する生産体制を構築するとしている。
2015年01月26日島津製作所は1月13日、マレーシアに販売会社「Shimadzu Malaysia Sdn. Bhd.(SML)」を設立したと発表した。また、同国に分析計測機器の製造拠点を新設する計画も同時に明かされた。マレーシアではこれまで、分析計測機器は現地代理店を通じて販売していたが、SMLが設立されたことで、直販・直サービス体制が確立されたことになる。医療機器はシンガポールの現地法人「SHIMADZU (ASIA PACIFIC) PTE LTD.(SAP)」のマレーシア支店を開設して直販体制をとっていたが、新販社の医用部門として統合する。同社はこの新体制により、マレーシアにおいて2018年には分析計測機器1505万ドル、医用機器520万ドルの合計約2025万ドルの売り上げを計画している。新工場についてはSAPの主力商品である高速液体クロマトグラフおよび紫外可視分光光度計の生産を2016年より開始し、順次生産品目を拡大していく計画で、液体クロマトグラフの一部製品についてはSAP以外にも中東・アフリカを管轄する海外子会社に向けて供給する。
2015年01月14日Infineon TechnologiesとUnited Microelectronics(UMC)は、車載用アプリケーション向けパワー半導体分野への製造パートナーシップの拡大を発表した。UMCは15年以上にわたり、Infineonのロジックチップを生産してきた。最近締結した合意に基づき、両社は今後、Infineonの車載適合スマートパワー技術「SPT9」をUMCに共同で移管し、300mmウェハを対象に生産体制を構築する。そして、2018年前半には、台湾にあるUMCの300mmファブで「SPT9」製品の生産を開始する予定としている。「SPT9」は、マイコンのインテリジェンスとパワー技術をシングルダイに集積した、Infineon独自の130nmプロセス技術である。
2014年12月26日東京大学は11月25日、翼形、波形など特殊な断面形状を持つ蜂の巣様の構造(ハニカムコア)をオンデマンドで製造できる新しい製造方法を実証し、アルミ合金製パネルの試作に成功したと発表した。同成果は、同大 生産技術研究所 機械・生体系部門の斉藤一哉助教によるもの。科学技術振興機構(JST)の研究成果最適展開支援プログラム(A-STEP)の支援を受けて行われた。軽量で高強度、高剛性を実現できるハニカムコアサンドイッチパネルは航空機・宇宙機から建材、家具まで、さまざまな工業製品に使われている。現在、ハニカムコアは半世紀程前に英国で開発された展張式と呼ばれる手法で製造されているが、この方法では平板パネルしか作製できず、曲率を付けたり、テーパーを付けたりする際は、コストのかかる2次加工が必要となるため、使用できる形状に多くの制限があった。そこで、斉藤一哉助教は"折紙式"という新しいハニカムコアの製造方法を実証した。これは1枚の紙から折り曲げのみで、さまざまな立体形状を作り出す折紙の手法を応用し、周期的なスリット・折線を入れた1枚のシートからハニカムコアを立体化する方法で、展開図のパターンを変えることにより平板だけでなくテーパー形や翼形、曲面パネルなどさまざまな形状のハニカムコアを直接製造できる利点がある。そして今回、この折紙式ハニカム製造装置のプロトタイプを城山工業、フジカケと共同で開発し、波形や曲率パネルなどさまざまな形状のアルミ合金製ハニカムコアの試作に成功したという。今後、産業化がなされれば形状の異なるさまざまな製品で、安価な軽量化手段を提供することができるだけでなく、遮音・吸音、断熱性などハニカムコアの持つさまざまな優れた機能特性を広汎な製品で利用可能になるとコメントしている。
2014年11月27日日立製作所は11月25日、情報・通信システム事業の国内製造拠点を再編し、生産体制を強化することを決定したと発表した。具体的には、ITプラットフォーム関連製品の国内製造3拠点(神奈川県小田原市、神奈川県秦野市、福島県郡山市)のうち、ストレージ装置などの製造を行う小田原拠点の製造機能のすべてを、2016年9月末までにサーバや通信ネットワーク装置の製造を行う秦野拠点に統合する。以降、秦野拠点と郡山拠点の国内2拠点をマザー工場として、米国1拠点、欧州1拠点の生産体制によるグローバルサプライチェーンや事業継続性の強化を図り、ITプラットフォーム事業のグローバル展開をさらに推進するとしている。また、ATM・端末事業の子会社である日立オムロンターミナルソリューションズが、旭本社(愛知県尾張旭市)および豊川事業所(愛知県豊川市)に有する国内の製造機能を、2016年3月末までに旭本社に統合する。あわせて、日立オムロンターミナルソリューションズで行っていたATM・端末事業関連製品向けのプリント基板への電子部品実装(PCBA)工程を、日立情報通信マニュファクチャリングに移管し、PCBAのノウハウ共有や部品共通化などによるコスト競争力強化を図る。同社はこうした情報・通信システム関連製品の国内製造拠点を統合することにより、技術・設備の標準化やコア技術・ノウハウの融合をさらに推進して、生産性および投資効率の向上を図るとともに、グローバルでのコスト競争力を強化する。国内製造拠点を、海外拠点の生産立ち上げや品質管理、人財育成などの支援を担うマザー工場として、高品質・高信頼の生産体制の構築とグローバルでの事業拡大を推進していく。
2014年11月26日富士フイルムは10月27日、子会社でバイオ医薬品受託製造会社(CMO)であるFUJIFILM Diosynth Biotechnologies USA(FDBU)を通じて、バイオ医薬品CMOでワクチン製造に強みを持つKalon Biotherapeutics(Kalon)を買収し、ワクチンCMO市場に参入すると発表した。FDBUは10月22日、Kalonの持分所有者であるテキサス州およびテキサスA&M大学と、Kalonの持分譲渡に関する契約を締結した。今後、数か月以内に決済手続きを行い、Kalonの全持分の49%を取得する。また、Kalonの取締役の過半数を富士フイルムグループから任命する。今後、FDBUは同契約に規定されたマイルストーンに沿って持分比率を100%まで引き上げていくとしている。Kalonは、テキサスA&M大学によって設立された、高度な技術と最先端の設備を持つバイオ医薬品CMO会社で、米国保健福祉省傘下の米国生物医学先端研究開発局(BARDA)から、バイオテロや新型インフルエンザのパンデミックなどの非常時に公共の健康を守るための医療手段を開発・製造する重要拠点「Center For Innovation In Advanced Development and Manufacturing(CIADM)」の1つとして指定されている。また、テキサス州はテキサス新興技術基金(Texas Emerging Technology Fund)を通して、本拠点の建設・運営を援助している。技術面において、Kalonはワクチンを動物細胞培養法で製造することに強みを持っている。ワクチン製造に必要なウイルスを製造工程内にとどめる、世界トップレベルの高度な封じ込め技術を保有しており、新型インフルエンザウイルスやエボラウイルス、炭疽菌などに対するワクチンを安全かつ安定的に製造することができる。さらに、ウイルスの高度な封じ込めが可能な、小型で可動式のモバイルクリーンルームを完備している。このモバイルクリーンルームを同社のワクチン製造施設である「National Center for Therapeutics Manufacturing」に、最大20基まで設置することが可能という。この設備では、多品種のワクチンを同時並行で製造することができる。さらに、増設が容易なため、顧客からの増産要請にも柔軟に対応できる。なお、同クリーンルームは、動物細胞培養法によるワクチンはもちろんのこと、抗体医薬品を含むあらゆる種類のバイオ医薬品の製造も可能で、今後高まるバイオ医薬品の多品種少量生産ニーズに応えることができるという。今後、富士フイルムは、テキサス州行政庁およびテキサスA&M大学のサポートも得ながら、ワクチン分野への取り組みを強化していくとコメントしている。
2014年10月28日土屋鞄製造所はこのほど、クリスマス限定アイテムの販売を開始した。10月24日21時からオンラインショップで販売開始されたのを皮切りに、10月25日から全国の直営店10店舗と電話にて、クリスマス限定アイテムを順次販売。今年のメッセージは「ストーリーを刻もう。」となっており、クリスマスギフトを渡すまで、そして渡した後にもそれぞれのストーリーを革アイテムに刻んでほしいとの思いを込めたという。クリスマス限定アイテムとして、古い名作映画をイメージしたという限定色「ノワール」「ボルドー」で展開する定番シリーズ「トーンオイルヌメ」(鞄3万6,000円~、小物4,000円~)、イタリアンレザーを使用した「フレックストート」(7万9,000円)をはじめ、新作や定番品の新色など6シリーズの革ギフトがそろう(価格はすべて税込)。また、クリスマスノベルティとして、2万5,000円以上の買い物をした人に、映画撮影で使用されるカチンコをイメージした革製パスケースを先着でプレゼント。ベージュのリボンに「家」「雪の結晶」「靴下」「もみの木」といったモチーフの革製のオーナメントが付くクリスマス特別ラッピングも実施するとのこと。限定アイテムの販売期間は12月25日まで。土屋鞄製造所の直営店や公式オンラインショップなどにて販売する。
2014年10月27日出光興産は10月28日、キャッサバからタピオカスターチ(でんぷん)を製造する際の残渣(キャッサバパルプ)を使ってエタノールを製造する技術の実証のため、タイ国内にパイロットプラントを建設し、運転を開始したことを発表した。今回の取り組みは、東南アジアにおける再生可能エネルギーとして有望なバイオ燃料事業への取り組みの一環として、タイ最大のスターチメーカーSanguan Wongse Industries(SWI)の工場敷地内にパイロットプラントを建設し、SWIの協力の下、技術実証のための運転を開始したというもの。今回開発されたバイオエタノール製造プロセスは、原料であるキャッサバパルプに対する特別な前処理が不要なほか、発酵槽での撹拌を行わないで済むといった特長があり、低コストでバイオエタノールの製造を可能にするもの。パイロットプラントの製造能力は年産50klで、同社では技術の実証を行った後、プロセスデータの採取を行い、商業化を目指す計画としている。
2013年10月28日(画像はプレスリリースより)「ロート製薬」と「古町糀製造所」の協同によって誕生した【糀肌せっけん】「ロート製薬株式会社」と「古町糀製造所」の協同による【古町糀製造所・糀肌せっけん】を9月11日から、ロート製薬の通信販売で発売する。ロート製薬株式会社は、”ものづくり”を通して、日本の伝統ある食材の価値を伝え、日本を再活性させることと、地域への貢献を目標とする事業として、今回、発売する商品を協同で開発した。特別に開発した成分の調合により、弾力のあるキメの細かい”もちもちの泡”でしっとりと洗い上げる糀肌せっけんだ。パッケージはホワイトを基調としたデザインで、糀肌せっけんも美しい白色で、消費者に上品な印象を与える商品となっている。”糀”の栄養成分と【糀肌せっけん】の特徴特に”米”を原料としたものを「糀」(こうじ)という。糀は”天然の点滴”といわれているほど、美容に欠かせないビタミンや必須アミノ酸、また葉酸などの栄養を豊富に含んでいる。【糀肌せっけん】の特徴について、気持ちよく肌を洗える”泡の切れ”が良い、もちもちの泡で、特別に開発した、うるおい成分の「白糀コメエキス」が調合されている。また米ぬかのエキスも新しく調合されている。さらに溶けにくく、長い時間、冷やして固める方法で作られる”枠練りの製法”を用いていることで、一般の機械による枠練りの製法よりも、保湿と美容の成分が多く調合されている。特に保湿成分は50%配合されている。日本酒(うるおい成分のコメ発酵のエキス)が調合されていることで、心地よい香りを持つ【糀肌せっけん】である。【参考リンク】▼ロート製薬株式会社元の記事を読む
2013年08月30日財務省および造幣局は13日、 バングラデシュの一般流通貨幣「2タカ貨幣」の製造をバングラデシュ中央銀行から受注したと発表した。外国の一般流通貨幣製造を受注するのは戦後初となるという。今回受注した「2タカ貨幣」はステンレススチール製で、日本円で約2円に相当する。直径は24ミリメートル、重さは5.5グラム。バングラデシュ初代大統領ムジブル・ラーマン氏の肖像と、バングラデシュの国章をあしらっている。製造枚数は5億枚。バングラデシュ中央銀行は7月14日に入札を実施し、日本のほかスロバキア、オランダ、ドイツ、スペイン、イギリスの計6カ国が参加。11月8日に日本が最も低い約5億2,000万円で落札した。製造は年明けから開始し、2013年4月頃からバングラデシュに納入する予定。今年は日本とバングラデシュの国交樹立40周年の節目に当たる。同省は「今回の受注は、両国間の一層の関係強化にも貢献するものと考えている」としている。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年11月14日JR東日本新潟支社は13日、国内の鉄道会社の中で唯一本格的に電車の生産を行っている新津車両製作所の一般公開を実施する。同車両所では、これまで3,900両以上(今年9月末現在)の電車を東京圏へ送り出しており、現在は宇都宮線・高崎線を走る最新鋭電車E233系を生産している。今回の一般公開では、電車組立ラインや部品生産ラインの見学などE233系の製造工程が間近に見られるほか、完成したばかりのE233系に乗車もできる。長さ20mの車体を2台のクレーンで吊り上げて移動する実演も行う。今年の目玉として、東京ディズニーリゾートで開催されているディズニーハロウィーンのデコレーションに包まれた「ドリームクルーザー」を展示。当日、先着順にて車内での記念撮影(ただしカメラ持参)も受け付ける。新津車両製作所の一般公開は10月13日10:00~15:30(入場は15:00まで)開催。入場無料、雨天決行。当日はJR新津駅西口から無料シャトルバスが運行される。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年10月09日山岳・自然分野のメディア事業を手がける「山と溪谷社」は、城メグリスト・萩原さちこさんによる、全国34の名城の魅力を紹介した「わくわく城めぐりビギナーも楽しめる〈城旅〉34」を10月5日に刊行した。価格は1,680円(A5版ソフトカバー、224ページ)。同書では、萩原さんが「楽しんでもらいたい」と思う全国の34城をピックアップ。ビギナーがまず訪れてほしい「城旅ビギナー編12城」と、一歩進んだ人のための「城旅ニスト編22城」に分けて紹介する。巻頭には、天下一やさしい「城の基礎知識」、巻末には「用語集」を掲載。写真や図版、読者の関心にストレートに訴える解説が特長で、ビギナーから中級者までが、長く活用できる構成になっているという。また、レジャー度、ヒストリー度、アート度という指標や、見どころを3カ所箇条書きで示した「城メグpoint」のほか、周辺のお楽しみスポットなど簡易な観光情報、「城メグeye」などのコラムも盛り込んでいる。なお、著者の萩原さちこさんは、城旅サイト「城メグリスト」を通じ、「城メグリスト」また「城旅ナビゲーター」として、城の魅力を発信しているとのこと。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年10月09日糖質制限食の開発・製造・販売を行っている小樽フィッシャーマンズキッチン(以下OFK)は、このほど糖質制限ブレッド製造ラインが完成したことを発表した。新ライン完成により、糖質制限ブレッドの生産力アップにつなげていくという。OFKは「楽しく続けられる美味しい低糖質食品」をテーマに、「糖質オフふすま食パン」や国内初の「糖質制限フォカッチャ」など様々な健康食品の開発・製造および販売を実施している。国内において糖質制限食の惣菜・スイーツの製造ラインとともに、糖質制限ブレッドの製造ラインを有しているのはOFKだけだという。この完成を記念して、OFKオンラインショップでは、新発売の「おたるキッチンの本格ブレッド糖質オフのイタリアン・フォカッチャ」を含めた全ての糖質制限パンのポイントが15倍になるキャンペーンを、8月19日まで実施している。新発売のイタリアン・フォカッチャは、イタリアのパンの定番を糖質オフで実現したもの。「プレーン」、ブロッコリーを生地に練りこんだ「ブロッコリー」、トマトとバジルが入った「マルゲリータ」の3種類がある。OFKでは他にも糖質制限食のパンとして、「ふすまロールパン」「糖質オフふすま食パン」などを販売している。血糖値対策が必要な糖尿病およびその予備軍の人だけではなく、ダイエット対策としても好評を得ているという。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年08月07日JR東日本は6日、東急車輛製造(以下、東急車輛)の鉄道車両製造事業などを承継した鉄道車両新会社の商号を、「株式会社 総合車両製作所」(英語名「Japan Transport Engineering Company」)、略称「J-TREC」(ジェイトレック)とすることを発表した。東急車輛は東京急行電鉄の完全子会社で、鉄道車両製造事業のほか、立体駐車装置事業や特装自動車事業も展開してきた。しかし今年4月1日付で会社分割(吸収分割)を行い、鉄道車両製造事業などは新たに設立された鉄道車両新会社へ承継されることに。さらに4月2日付をもって、新会社の全株式がJR東日本に譲渡される(詳細は本誌既報の通り)。このほど新たな商号が決定したことで、鉄道車両メーカーとして長年にわたり親しまれた東急車輛の名は消滅することになる。新会社・総合車両製作所の本店所在地は、現在の東急車輛本社・横浜製作所と同じ横浜市金沢区大川。鉄道車両をはじめ、鉄道用品(分岐器など)やコンテナなどの製造・修理・販売がおもな事業内容となる。資本金は1億円で、JR東日本の100%子会社に。代表取締役社長には、現東日本旅客鉄道(JR東日本)常務取締役鉄道事業本部副本部長、宮下直人氏が就任する。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年03月07日新しい発酵調味料として「糀(麹:こうじ)」の人気が高まるなか、新潟に本店を置く『古町糀製造所』が自由が丘に待望の都内初店舗をオープンした。自由が丘駅(正面出口)から徒歩数分のアクセスにある同店は、約4坪のコンパクトな店構えでありながら、本店でも看板商品として人気のオリジナル糀ドリンク類はほぼ同様のラインアップとなる全20種(340~430円 ※時価で販売される季節の糀ドリンクをのぞく)をテイクアウト販売。この糀ドリンクは一般的によく知られる甘い甘酒と違い、自然な奥深い甘さが特徴的だ。 「普通によく知られる酒粕に砂糖を入れた甘酒と違い、同店ではお米と米糀だけでこの甘さを表現しています。アルコール分も含んでいませんので、朝食代りにも飲んでいただけますし、栄養価が高いのでマグカップ一杯でも朝必要な栄養をだいぶ補ってくれますし、何よりも(砂糖を添加していない分)カロリー控え目なのに満足感があるのでダイエットにもおすすめです」とは店長の柳堀さん。一般的な甘酒とは驚くほど味わいが異なり、生姜や柚子、リンゴや抹茶、黒糖、きな粉など、さまざまな食材との組み合せが驚くほどナチュラルでいて飲みやすい点が人気の秘密でもある。 同店ではその他にも、万能調味料として話題の「糀(塩糀)」(630円)や「玄米入り熟成糀」(680円)、お米を原料にしてまるで蜂蜜のように仕上げた米蜜「米蜜柚子」(1260円)や「米蜜神社」(1,260円)なども販売。その他、糀ドリンクを家庭でも楽しめる「糀」(1,575円)や「玄米糀」(1,575円)、本店やネット販売でも人気の「糀ジェラート」(糀豆乳、神社エール・アイス、えちごのいちご:360〜380円)、味噌汁を食べるというイメージでベーグル生地に味噌と豆乳を入れて焼き上げた「味噌たま」(180円)など、バリエーションに富んだ商品を販売している。 寒い時期は熱々で提供されるホットの糀ドリンクを店内で楽しみながら商品を選ぶのもおすすめ。また、この時期だけの季節限定メニューや、春限定の商品なども店頭に並ぶので、糀(麹)が気になる人はぜひ立ち寄ってみては?●古町糀製造所 自由が丘店(2012年2月1日オープン)東京都目黒区自由が丘2-9-6 Luz自由が丘1F Tel. 03-5726-8373★銀座松屋店(B1に2月21日オープン) 取材/松浦 明
2012年02月10日2010年のジェネーヴ国際コンクール優勝で一躍時の人となったピアニストの萩原麻未が、第13回ホテルオークラ音楽賞を受賞することが決定した。「萩原麻未」の公演情報1986年広島生まれのピアニスト萩原麻未は、2010年の第65回ジュネーヴ国際コンクール ピアノ部門において日本人初優勝。その快挙と「卓越した瞬発力、感性の豊かさ、目を見張る楽曲への没入度」が高く評価されたほか、2011年4月にパリのユネスコ本部で開催された東日本大震災復興支援チャリティ・コンサートへの出演などの活動も認められ、同賞受賞が決定した。受賞決定にあたり萩原麻未は、「日頃より支えてくれる先生、友人、家族、そしてお世話になっている全ての方々に感謝します。現在はパリで音楽の勉強を続けており、今後はソロ活動はもとより、大好きな室内楽の分野でも経験を積んでいきたいと思っています」と、喜びと今後の抱負を語っている。萩原麻未の今後の国内での演奏活動は、2月の「東芝グランドコンサート2012」出演、3月のヤマハホール「フランスの情景」などが予定されている。◆ホテルオークラ音楽賞 歴代受賞者第13回 2011年 宮田大(チェリスト)・萩原麻未(ピアニスト)第12回 2010年 金子三勇士(ピアノ)・松田理奈(ヴァイオリン)第11回 2009年 辻井伸行(ピアノ)・南紫音(ヴァイオリン)第10回 2008年 神尾真由子(ヴァイオリン)・田村響(ピアノ)第9回 2007年 村治佳織(ギター)・佐藤俊介(ヴァイオリン)第8回 2006年 庄司紗矢香(ヴァイオリン)・小菅優(ピアノ)第7回 2005年 小山実稚恵(ピアノ)・アントネッロ(アンサンブル)第6回 2004年 若林顕(ピアノ)・大萩康司(ギター)第5回 2003年 小川典子(ピアノ)・林美智子(声楽/メゾソプラノ)第4回 2002年 上岡敏之(指揮)・高橋薫子(声楽/ソプラノ)第3回 2001年 徳永二男(ヴァイオリン)・森麻季(声楽/ソプラノ)第2回 2000年 阪哲朗(指揮)・佐々木典子(声楽/ソプラノ)第1回 1996年 矢部達哉(ヴァイオリン)・緑川まり(声楽/ソプラノ)
2012年01月20日大手各社が製造業向け商品を拡充損害保険ジャパンや東京海上日動火災保険は今年、日用品を製造する中小企業向けの商品を発売した。また、三井住友海上火災保険は10月末にも外食店を兼営する食品メーカー向けの商品を発売するなど、大手の損害保険各社がぞくぞくと商品回収費用を保障する保険商品を投入している。中小企業の需要に応え国内の損保市場は、自動車保有台数の減少などで主力となる自動車保険などが減少傾向となっている。そのため、商品を拡充し、契約件数を増やしたいとの思惑がある。これまで、回収費用を保障する保険は個別の契約となるのが一般的であったが、中小企業にとって死活問題となりえるリコールや自主回収件数が増えている今、需要が高まっていることが相次ぐ商品投入につながった。差別化で顧客をとりこむ損保ジャパンと東京海上の商品は、中小の日用品製造業向けに商品不用品の回収や修理費用などを補償する。一方、三井住友海上の新商品は回収費用に加えて、外食店で食中毒や感染症が発生した際の在庫廃棄費用なども補償するのが特徴だ。市場の需要に耳を傾けて契約件数を増やすことで、保険収支を安定させるのが各保険会社の狙いと言えそうだ。
2010年10月21日