北川悦吏子脚本の朝ドラ『半分、青い。』が、視聴率的に20%前後をマーク。SNSでも盛り上がりをみせています。左耳の失聴というハンデを抱えながらも、明るく生きていくヒロイン楡野鈴愛(永野芽郁)。今週はついに漫画家になるという夢を追いかけ、上京することになりました。祖父のコネで農協への就職が決まっていたのに、それを蹴って、憧れの漫画家・秋風羽織(豊川悦司)のもとで修業することを選んだ鈴愛。それに一番猛反対したのは、母・晴(松雪泰子)でした。■子どもが夢をもつことを喜ぶ? 寂しい?頑固に東京行きを主張する鈴愛を、なにがなんでも止めようとした晴ですが、娘の強い意思を確認したあと、自分を納得させ、その後は娘を応援しようと決意します。「鈴愛の夢は、お母ちゃんの夢や。娘が夢を持つことはうれしい」と涙ながらに言う晴。でも、「子どもの巣立ち=親離れ」でもあるので、寂しい気持ちを抑えることができません。晴は泣きながら言います。「お母ちゃんは寂しくてたまらん。あんたはもう18かもしれんけど、お母ちゃんの中には、3つのあんたも5つのあんたも13歳のあんたも全部いる。もう大人やと言われても…」たしかに親にとって子どもはいつまでも子どもであり、そばに置いておきたいのが母心。このエピソードに呼応するように、鈴愛はある夜「怖い夢を見た」と、少女時代のように、母親の布団に潜り込んでいきます。そして母に「ごめんね」とようやく素直に言えた鈴愛。晴は「泣いてない」と言いながらも涙・涙。母親の寂しさを誰よりもわかっている鈴愛は、母の背中が小さくなっていることを感じたようでした。■優秀な子どもをもつ親にも葛藤がある昔からいわば神童だった、佐藤健演じる律。鈴愛が困ったときは、いつも助け船を出してくれたり、さりげないフォローもしてくれた、大切な友だちです。そんな律が、よりにもよって、大切なセンター試験を、うっかりミスによって受けられなくなるという珍事が発生。原因は、律の家に来た鈴愛が、律と同じクリアファイルを間違えて持ち帰ってしまったため(じつはカメの仕業だったことがあとで判明)。そこに律の受験票が入っていたようで…。視聴者的には「そんなものがなくても再発行してくれるのでは?」とツッコミたくなるが、そこは抜け目のない北川脚本。律の父・弥一(谷原章介)をとおして「律がそのことに気づかないはずがない」と指摘させる。「プライドがチョモランマより高い」と言われる律が、そのことを承知で受験に行かなかったのではないかと、弥一は推測。彼は親として、息子が“できる子ならではのプレッシャー”を抱えていたことを理解していたよう。「律は心の奥底でどこかホッとしたのではないかと。僕は心底ホッとした」と穏やかな口調で言います。律に京大を受けさせたかった母・和子(原田知世)も今回の一件は納得済みの様子。晴が悲しいとき、つねに笑顔を見せ、妻をいたわってきた晴の夫・宇太郎(滝藤賢一)もすばらしいが、弥一もじつにいい夫でした。■舞台は東京へ! カリスマあふれるトヨエツに期待いよいよ舞台は、岐阜から東京へ。豊川悦司演じる秋風羽織先生に、鈴愛は振り回されそうな予感! トヨエツは、北川悦吏子脚本の『愛していると言ってくれ』のシリアス路線とは打って変わり、カリスマ性あふれる変人漫画家役をおちゃめに演じている。鈴愛を上京させたきっかけは、イベントのときに鈴愛が差し入れた五平餅が気に入ったから、という流れになっていたが、はたして本当にそうなのか!? 鈴愛は、漫画家になるという夢に邁進(まいしん)していけるのか? そしてその夢を応援する律や家族は、今後彼女の発するSOSにどう応えていくのか? 律と鈴愛の関係性がどう変化していくのかも気になるところです。NHK連続テレビドラマ小説『半分、青い。』(月~土)午前8時~8時15分
2018年05月12日先日最終回を迎えた2017年10月期のドラマ『明日の約束』(関西テレビ)では、過干渉などにより子どもを支配する「毒親」が登場して話題になりました。「毒親」に悩む人は実の母からの卒業が難しく、離れがたいという現実があるように思います。今回は、「毒親」ついて考えてみたいと思います。「毒親」ドラマが続々と登場した2017年「毒親」という言葉は、医療機関のコンサルタントのスーザン・フォワードが書いた『毒になる親 一生苦しむ子供』からついたもので、子どもを支配する、子どもに罰を与えるなどして、悪影響を与える親を意味しています。2012年に親との確執を記録したコミックエッセイ『母がしんどい』が多くの共感を集め、「毒親」の問題が多くの人に知られることとなりました。最近では書籍だけでなく、映画や漫画、そしてドラマにも多く登場しています。今年のドラマでは、『お母さん、娘をやめていいですか?』(NHK総合)や『過保護のカホコ』(日本テレビ)に登場する母親が「毒親」として話題になりました。どちらの母親も、娘が可愛いがゆえに自分と同じ苦労をさせたくないというような思いから過干渉になり、「毒親」になってしまっているというものでした。どちらのドラマでも母と子の折り合いがつかない現実が描かれ、母からの卒業を遂げるという結末になっています。子どもにとっては重すぎる毒親、その内容とはドラマ『明日の約束』は、井上真央さん演じるスクールカウンセラーの藍沢日向が、教え子の不可解な死を紐解いていくというストーリー。メインストーリーとして、教え子の男子生徒がなぜ死んでしまったのか、学校や部活でのイジメの疑惑や、不穏な交友関係、そして仲間由紀恵さん演じる母親の過保護すぎる行き過ぎた愛情などが描かれました。注目を集めたのは、物語の中に登場する手塚理美さん演じる主人公・日向の母親の毒親っぷり。その一部をご紹介します。母親が日向の小さい頃に強制していた交換日記のタイトルが「明日の約束」。これが子どもにとってはかなり重い内容です。今日も日向はママの言うことを聞けない悪い子でしたね。明日はちゃんといい子になりましょう。明日の約束。その1、ママがいいと言ったお友達以外とは遊ばない。その2、ママに口ごたえしない。その3、ママをイライラさせない。必ず守るように。ママは日向が大好きです。「日向はこれから、ママの言う通りに生きなさい。日向の読む本も、遊ぶ玩具も、お友達も、全部ママが選んであげる。日向にとって、それが一番正しいんだから。明日の約束。ママの言うことを疑わない。必ず守るように。ママは日向が大好きです」。「日向も今日から12歳。小学校も今年で最後ですね。でも、大きくなってもあなたはママの娘です。これからもずっとママの日向でいてね。明日の約束。日向はママを一生、愛し続ける。必ず守るように。ママは日向が大好きです」。出典: ドラマ『明日の約束』 ドラマでは、漫画やおもちゃを捨てさせたり、自分の気に入らない友達が来たら帰ってもらったりする母親の様子が描かれ、その様子には胸が痛くなるほどでした。日向は母親からの重圧に耐えきれず、12歳になった日を最後に、母親への返事を書くことをやめてしまいます。その後、自分を守るために腕を負傷し障がいが残ってしまった母親への罪悪感から、一緒に暮らすことをやめられなかった日向。社会人になっても毒親からの支配は続きます。「あ~いやらしい。ママに隠れてこそこそ恋人作って」。日向に恋人がいることを知らされていなかったと気づいたとき、大きな声で言い捨てた言葉です。母親は娘とは良好な親子関係を築けていると信じており、日向の心の傷については理解がありません。感情の起伏が激しく、気に入らないことがあると、とげのある口調で日向を攻め立てるのです。やっとできた毒親からの卒業は29歳エンディングで日向は、母親の呪縛から卒業を遂げます。12歳でやめた交換日記の返事を29歳になった主人公がようやくできるのですが、その言葉が印象的です。「私は大きくなってもお母さんの娘です。でも、ずっとお母さんのためだけに生きることはできません。……明日の約束 私は、私のために生きていきます」。出典: ドラマ『明日の約束』 ずっと「ママの日向」でいることはできないと、母親に「NO」をつきつけた形になります。このメッセージを告げて、日向は家を出て一人暮らしを始めることになり、物語は終わります。ありあまる愛情が引き金に…。毒親ドラマはまさに反面教師ドラマの主人公・日向は29歳でようやく母親と決別することができますが、おそらく何歳になっても母親との問題に悩む人はいるのではないかと思います。ありあまる愛情ゆえに、子どもたちの人生を知らない間に支配してしまう母親たち。このドラマはそんな母親に悩む人たちに勇気を与えてくれます。母親に支配されて生きるというのは、別の言い方をすると母親に守られて生きるということ。それはとても苦しい反面、安定もしているため、逃げ出しにくいといえるでしょう。卒業するタイミングがなかなか見いだせず、何歳になっても母親に依存してしまう人は少なくありません。母親との関係性は非常に複雑なものです。日向の母親は、自らが子どもにとって「毒親」にならないための反面教師でもあるように思います。筆者も2児の母ですが、愛情を掛けることは、子どもを支配して全部道を作って決めてあげることではないのだなと改めて気づかされました。「私のために生きる」と宣言した主人公のように、子どもが子ども自身のために進んでいける道を応援する母親でありたいものです。【参考リンク】・『明日の約束』公式サイト ※FOD、カンテレドーガで有料配信中
2017年12月28日自分の子供の行動や思考など、すべてを支配・コントロールしたがり、子供に依存してしまう親のことを毒親(毒になる親)と呼ぶのをご存知ですか?毒親に育てられた子供は、精神的にも悪い影響を受けてしまい、将来的に幸せな恋愛ができなくなる傾向があるようです。「私はただ一生懸命なだけなのに、なぜか幸せで安定した恋愛ができない」と悩んでいるあなた。もしかするとそれは「毒親」のせいかもしれませんよ。今回は、毒親育ちの恋愛事情についてご紹介しましょう。子供の自己肯定感を奪い、人生を支配する毒親とは、肉体的な暴力やひどい暴言や否定の言葉をくり返すことで、子供の心を傷つけながら、子供の心も人生も支配しようとする親だそうです。しかし、トラウマになるような大きな虐待などがなかったとしても、親が子供を否定し続けたり、子供の意見を認めてあげなかったりすると、その心の傷が子供の将来に深く大きな影響を与えてしまうことがあります。例えば「あなたはブスね」「あなたって友達に嫌われるタイプね」「あなたはどんくさいから、周りの人に迷惑がられるでしょうね」などと親からネガティブなことばかり言われると、子供は「私はブスで嫌われもので迷惑な存在なのだ」と無意識のうちに思い込むようになり、自分のことを肯定できない大人に成長してしまいます。つまり親の心無い言動によって、子供の自己肯定感は大きく壊れてしまうのです。また毒親は子供を支配したがるため、友達付き合いや趣味、着る服や就職先にまで口を出し、自分の思い通りにしたがるようです。もちろん、娘の恋愛にも口を出します。「医者でないと認めない」「○○大学以下は認めない」「同居してくれる次男でないと許さない」などと条件をつけることもあり「子供の自主性に任せて、見守る」ということはできないのが毒親です。なぜ毒親育ちの女性の恋愛は上手くいかないのか恋愛においても、幼い頃に毒親によって「自己肯定感」をめちゃくちゃに破壊されてしまった女性は、男性に対しても「自分は愛される価値がない」と思い込んでしまいます。ですから常に相手の気持ちが信頼できず、今相手が何をしているのか、本当に自分のことが好きなのかを常に確かめたがるなどの束縛をしてしまい、男性から重たがられて捨てられたりします。また、彼が本当に自分をどこまで愛してくれているのかを確かめるために、彼にモラハラ発言や暴力をして振り回してしまう女性もいるようです。親から無償の愛を貰えずに育った毒親育ちの女性たちは、男性からの「無償の愛」も信じることができず、いつも裏を探ってしまう傾向にもあります。そのままの自分に自信が持てないので、相手に少しでも好かれるよう、見捨てられないようにと、過剰に尽くしてしまったり、相手好みの顔に整形したりするなど、極端な行動に走ってしまうこともあるようです。このように、毒親育ちで、無償の愛や親に認められ、尊重されるという経験がない女性たちは、穏やかで安定した恋愛がしにくくなってしまうというわけです。娘を束縛して、幸せを邪魔することも!毒親は、子供を束縛し、支配していると同時に、子供に依存しています。つまり子離れできていないのです。娘が交際相手と順調に行っていると「私の面倒は見てくれるの」「あなたが出ていったら、誰が家事を手伝うの」「ここまで育ててやった親を置いて、遠くに嫁ぐことはないでしょうね」などと精神的なプレッシャーをかけ、娘に「幸せになることへの罪悪感」を持たせることもあります。毒親は口では「子供の幸せのため」と言っていても、結局は自分の思い通りにしたい、自分を尊重してほしいというエゴのかたまりなのです。自分を大切にすることが幸せな恋愛への第一歩幼い頃から1番身近にいた親が毒親だった場合、子供の未来にどれだけ多くの悪い影響を及ぼすかお分かりいただけましたでしょうか。しかし、いまさら親に「あなたのせいで私はこうなったのよ!」「もっと私を認めてほしかった!」などとクレームを入れても仕方がないかもしれません。そんなあなたの気持ちすら、毒親は否定するかもしれませんから。あなたの過去のトラウマを癒すのは、あなた自身です。親から言われたことは「親が思っていたこと」であって、真実ではありません。あなた自身には、かけがえのない価値があります。自分をもっと大切にしましょう。「こうしたら他人(親)はどう思うだろうか」と考えるのではなく、あなた自身がどうしたいのか、自分の心に聞いて、従ってあげましょう。これをくり返すことで、少しずつ、あなたは自己肯定感を取り戻すことができるのではないでしょうか。自分を大切にできるようになって初めて、他人を大切にでき、幸せな恋愛を出来るようになることを忘れないでくださいね。
2017年05月17日俳優の福士蒼汰が5月9日(火)、主演作『ちょっと今から仕事やめてくる』の完成披露試写会に出席。「自分が木だとしたら、根っこが全然ないまま育ってしまった」と葛藤を明かし、「今回、根っこを伸ばす方法を教えていただいた」と成島出監督に感謝を示した。さらに「役者として育てていただき、(現場が)楽しいなと思えるようになった。自分にとって、ターニングポイントになった作品」と強い思い入れ。劇中では関西弁にも挑戦しており、「普段の自分とはかなり違う役柄。根底にある明るさやエネルギーをいかに表現するか悩みましたね」とも語っていた。都内で行われた完成披露試写会には、福士さんと成島監督をはじめ、共演する工藤阿須加、黒木華、小池栄子、吉田鋼太郎が出席。第21回電撃小説大賞・メディアワークス文庫賞に輝いた北川恵海氏の同名小説を映画化し、原作とは異なるクライマックスで、働く人すべてにエールを送る。上司のパワハラに悩まされ、疲労のあまり、電車にはねられそうになった若手サラリーマンの隆(工藤さん)は、幼なじみを名乗る関西弁の男・ヤマモト(福士さん)に救われる。ヤマモトの温かな人柄に接し、持ち前の明るさを取り戻した隆は、ある日、墓地行きのバスに乗るヤマモトを目撃。不審に思い調べると、ヤマモトが3年前に自殺していたことが判明し…。福士さんと工藤さんは、今回が初共演で「さわやかで元気。ハキハキしていて、イメージ通り」(福士さん)、「すてきな笑顔を拝見して、『こりゃ、女の子はやられるなあ』と思った」(工藤さん)とお互いの印象をコメント。親睦を深めるため、工藤さんの家で“たこ焼きパーティー”が開かれたそうで、工藤さんは「たこ焼きを作る役目ですか?あっ、僕です」と即答。福士さんは「僕はそれを見ていました」とふり返っていた。『ちょっと今から仕事やめてくる』は5月27日(土)から全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ちょっと今から仕事やめてくる 2017年5月27日より全国東宝系にて公開(C) 2017 映画「ちょっと今から仕事やめてくる」製作委員会
2017年05月09日