“ここで花を買って告白すると必ず上手くいく”というジンクスのあるフラワーショップ・マリエッタを舞台に、斉藤工、向井理、金子ノブアキ、小出恵介が演じる男性4人のプロポーズをオムニバス形式に追ったBee TV ドラマ、「最上のプロポーズ」。その中のエピソード1「スノウドロップ」にて、初恋の相手(美波)に再会するも、なかなか前に進めない不器用な男を演じる斎藤工がインタビューに応じた。■今回の出演依頼を聞き、どう思われましたか? 「東京公園」などで片鱗はあったかと思うんですけど、青山監督がこういうテーマのものを撮られるというのが意外だなと思いました。4人のエピソードのオムニバスなので、誰かがでずっぱりということはなくて、総力の一部になるという今回の経験は心地よかったですね。また他の出演者を聞いて、この年代になると、それぞれが色々な経験をしていると思うので、面白いなと思いました。■台本を読まれた際の感想は? (金子もそうだったと思いますが)癖のある役ばかりだったので、向井くんと小出くんは合点がいったんですけど、正直、(自分の)直球の役にびびりました。隠れる場所がないなと。なんか役者ってバイオレンスとかワイルドな衣装とか、何かによりかかって役を作るところがあるんですが、今回はその部分が恋愛でしかない怖さがありました。でも、キャスティングしてくださったことを信じるしかないんですが、この道をこう登れば良いみたいなルートの提示がなかったんですね。如何に普段、自分が役柄の特徴に寄りかかっているかということもあるんですが、未開の地ではないんですが自分の足跡がそこにはなかった道を歩かなければならないなと感じました。■初恋を胸に秘めた役を演じてみて、今回、男心にも注目した物語であることも含めて、演じる上で意識したポイントはどのようなところですか? 彼女に対して負い目があることで十字架とまでいかなくとも、何かを背負って、接するということは意識しました。彼女を傷つけた自分を隠すことで、彼女との関係は成立していたんですが、それが最終的に後押しになってプロポーズする役ということで、彼女に負い目を感じるということが必要な役でした。よく言えば、優しい人。悪く言えば、勇気が足りない男性だと思いました。■今回「花」がテーマですが、斎藤さんご自身は好きな女性にあげるとしたらどんな花を選びますか? また、そういった体験はありますか? 文化的に日本人が花をデートのときに贈るみたいなことはあまりないと思うんですけど、何かイベントがないときでも、日常的にサプライズを出来るか、みたいなことは自分のテーマにしていて、そういうときに花って理由がなくても相手に贈れるものだと思うんですね。花を女性が喜ぶものというより、男性が贈るものにしたいですよね。柄にもなく花屋を見かけると、「オッ」と思ったりもします。枯れてしまうというのも良くて、処分する日が来ると分かった前提で刹那的なものであることも魅力のひとつですね。■最後に読者の皆様へのメッセージをどの話も男子が、一歩踏み出せなくて、遂に踏み出すまでのプロセスを描いているので、中でも男子の弱さというか、振られたくないという気持ちが描かれています。今は傷つくのが怖い時代だからこそ、それを回避しようとする動きがあると思うんです。そういう意味では2013年におけるプロポーズのリアリティは表現されていると思いますし、デジタルがこれだけ発達しても、プロポーズってむき出しの行為というか、芯はアナログなんですよね。それは物語の中でも面と向かってプロポーズしていることで表現されています。大事にしなきゃいけないイベントだなと再認識しましたし、「カサブランカ」(映画)での”君の瞳に乾杯”と臭くなく言える紳士な男性像に男性が女性に奉仕することを学ばなきゃいけないと思いました。僕らに丁度よい葛藤をしながら印象的なプロポーズにいたるということで、結婚を控えている方、憧れがある方、あの頃を思い出す方にプロポーズの意味を再認識して頂いて、観た方の日常が華やかになる作品になっていると思います。■作品情報『最上のプロポーズ』BeeTV&dビデオで5月20日より配信開始 全12話 更新日:月・水キャスト:向井理、斎藤工、金子ノブアキ、小出恵介 、伊藤 歩、美波、入山法子、波瑠主題歌:『Wedding Dress』東方神起 6月12日発売シングル『OCEAN』収録曲監督:青山真治 公式サイト ■アクセス方法ドコモの携帯から:【スマホならdビデオ】 dメニュー>dマーケット>dビデオ powered by BeeTV【iモードならBeeTV】 iメニュー>動画>BeeTVPCから: BeeTV (C)BeeTV
2013年05月24日映画『愛と誠』が6月16日(土)に公開を迎え、三池崇史監督を始め、妻夫木聡、武井咲、斎藤工、大野いと、そしてエンディングテーマ「笑っててくれよ」歌う「かりゆし58」のボーカル、前川真悟が舞台挨拶に登壇した。70年代に一世を風靡した人気漫画を、歌や踊りを取り入れながら映画化した本作。超不良の太賀誠と正真正銘のお嬢様・早乙女愛の凄まじいまでの愛をコミカルに描く。登壇陣は劇中でそれぞれが演じたキャラクターのテーマソングに乗ってひとりずつ登場。さらに、舞台挨拶は劇中で斎藤さん演じる優等生・岩清水くんが愛(武井さん)に対して言う言葉で、かつて流行語大賞にもなった「君のためなら死ねる」というセリフにちなんで、登壇陣ひとりずつに「○○のためなら死ねる」というお題を課す大喜利スタイルで進行。初っ端の登場スタイルから「こんなに恥ずかしい舞台挨拶の登場は初めて。宴会でも始まったのかと思った」と苦笑を浮かべていた妻夫木さんは、お題に対しても「イヤだよ、死ねないよ!」、「これ絶対、今日の夜に(TVで)出るよ」とボヤキ節を連発。渋々、サインペンを受け取った。最初に発表した三池監督は「三池崇史は、真樹日佐夫のためなら死ねる」と自らが師事し、今年1月に亡くなった本作の原作者の故・梶原一騎氏の実弟の真樹さんの名を挙げた。「去年の内に(本作を)観てもらうはずが、『年が明けたら良い環境で観るよ』と仰ってて、1月2日(月)に亡くなられたんです。亡くなる前まで酒を飲んでました。きっと冥土のみやげに持って行ってくれて、梶原さんに『何してくれたんじゃ!』って言われて兄弟ゲンカしてると思う。今日もその辺で見てくれていると思います」と少し寂しそうに思いを明かした。そんな少ししんみりとしたムードを打ち破るかのように、ほかの登壇陣は次々と爆笑の回答を掲げる。前川さんは「この新曲に僕らの生活が懸かっているので」と「生活のためなら死ねる」とリアルすぎる答えを披露した。大野さんは「パンのためなら死ねる」と宣言。大野さん自身、パン屋巡りが大好きで「もし『おれの趣味は“パン屋巡り”という男性が現れたら好きになるかも』。世界中のパンを食べ尽くしたら死んでもいい」と言うほどパンが好きとのこと。だが「三食パンでもいいですか?」という問いに、「それは気持ち悪くなる。実際にやったことあるんですが…」と申し訳なさそうに語り、妻夫木さんから「死ねねーじゃん!」と突っ込まれていた。続く斎藤さんは「今日は(劇中で着用していた)メガネがないので」と弱気。大野さんと同じく食べ物ネタで「食べ物の中で一番愛してる」という「桃」のためなら死ねると語るも、なぜかそのタイミングで観客のひとりが劇場を後にしてしまい「確実にワタクシのせいだと思います…」と落ち込んでいた。武井さんは「サラッと行きましょう」とスルーしてほしそうな素振り。「武井咲は地球人のためなら死ねる」とスケールの大きな答えを披露したが、「死ねないんですよ!」となぜか逆ギレ気味。「宇宙人が『武井咲を連れて行かないと終わりだ』と言うなら死にますよ」と怒ったように語り、「では続いて妻夫木さん」と勝手に次へと進めようとするなどして笑いを誘っていた。そしてトリを務める妻夫木さんは意外にも(?)、真面目に「作品のためなら死ねる」とプロの役者魂を見せる。「役作りで苦しいこともあるけど、作品をよくするためなら何でもできる」と語り、「今回、高校生の設定ですが31歳(妻夫木さん)と30歳(斎藤さん)と18歳(武井さん)と16歳(大野さん)なわけで、差がありますよ。同じようにやっても30歳は体力ないんだなと思いました」と苦笑を浮かべる。それでも「また高校生役で使いたい方がいれば胸を張ってやりたい!」と力強く語り喝采を浴びていた。この妻夫木さんの堂々たる正統派の回答に斎藤さんはショック!三池監督から「それにひきかえ『桃』って(笑)」とイジられ、「もう帰ってもいいですか?」と落胆した表情を見せ、会場は笑いに包まれた。『愛と誠』は全国にて公開中。■関連作品:愛と誠 2012年6月16日より新宿バルト9ほか全国にて公開© 2012「愛と誠」製作委員会
2012年06月16日映画『不良少年 3,000人の総番(アタマ)』が3月10日(土)に公開初日を迎え、宮野ケイジ監督を始め、主演の斎藤工、窪塚俊介、須藤温子、岩永洋昭、原作者である遠藤夏輝らによる舞台挨拶が池袋シネマ・ロサにて行われた。元暴走族リーダーという過去を持つ作家・遠藤夏輝の自伝的小説「東京不良少年伝説」(ミリオン出版刊)を、CMやドキュメンタリー作品を数多く手がけてきた宮野ケイジ監督が映画化。70年代に生きる“ツッパリ”たちの青春ストーリーを描く。作品の見どころについて聞かれると、斉藤さんは「アクションはセリフがいらない“会話”になりうると思います。チャップリンの映画も動き一つでいろんなことを見せてくれますし。この映画の肝はアクションなので、決め事だけ作ったらリハーサルはあまりせずに現場で生まれる感覚や間を大切にしました」と、熱烈な映画ファンならではの視点でアピール。また、斉藤さん演じる千藤役のモデルでもある原作者の遠藤さんは「(ヒロインの)須藤さんが映画の中で悲しい顔をするシーンがあるのですが、『何でそんなに悲しそうな顔をしているの?』と聞いたら『千藤くんを思っているから』と言われ、ドキッとしました」と明かし、会場を沸かした。公開日となった3月10日(土)は、東日本大震災からちょうど1年となる前日。最後に斉藤さんは「明日が明日なので、特別な日ではありますが、3.11のフィルターをかける必要はないと思います。1年経ちますが、いままでやってきたことを、いままで通りできるようにすることが大切だと思います」と、その真っ直ぐな想いを口にした。『不良少年 3,000人の総番(アタマ)』は池袋シネマ・ロサにて公開中。■関連作品:不良少年 3,000人総番(アタマ) 2012年3月10日より池袋シネマ・ロサにて公開© 2012東映ビデオ■関連記事:斎藤工インタビュー『不良少年 3,000人の総番』で感じた、シンプルな男女の距離
2012年03月12日人気法廷ゲームを三池崇史監督が実写映画化した『逆転裁判』のイベント試写会が1月29日(日)、東京・スペースFS汐留で開催され、主演の成宮寛貴と共演する斎藤工が登壇した。この日は「女性限定“異議あり!”絶叫試写会」と銘打ち、女性ファン約150人が、日頃から異議ありだと思うテーマを告白。成宮さんと斎藤さんが男目線でジャッジを下した。客席からは「最近、私の周りの男性から男らしさを感じることが少ない」、「中学3年の妹から、彼氏がいないことをバカにされる」、「友達が勝手にTwitter上に私の変な写真をアップする」など次々と異議申し立てが…。なかでも最も盛り上がったのが「酢豚にパイナップル、サラダにリンゴ、ドライカレーにレーズン、そしてメロンに生ハムという組み合わせがあり得ない」というテーマだった。「確かに酢豚にパイナップルは許せない」と口火を切ったのは斎藤さん。もちろん生ハムメロンもNGだと言い「僕が生ハムだとしたら、メロンと別に食べてほしい」と生ハム目線(!?)で証言した。これに対して、成宮さんは負けじと「僕がメロンだったら、生ハムに抱かれたい」とメロン目線で抗戦する。映画の中では、成宮さんが新米の熱血弁護士の主人公・成歩堂龍一を、斎藤さんがライバルの天才若手検事をそれぞれ演じ、激しいバトルを繰り広げるだけに、生ハムメロンをめぐる激しい舌戦は、まさに法廷シーンの再現ともいうべき白熱ぶりだった。とはいえ、撮影を通してすっかり意気投合した様子で「僕と美玲ちゃん(共演する桐谷美玲)がスマホのゲームで遊んでいると、寂しくなったのか休憩時間にスマホに機種変してきた」(成宮さん)、「それまではシャキーンって感じの旧型だったので(笑)。そういえば、成宮くんから京都のとあるお寺をバックに写真を撮ると金運が上がると教えてもらって、早速撮りに行ったが、まったく金運が上がらない」(斎藤さん)と仲の良さをアピールすることも忘れなかった。映画は新米弁護士の成歩堂が、上司でもあった弁護士が殺害された事件を担当。容疑をかけられた被害者の妹の無実を証明するために激しい法廷バトルを繰り広げ、事件の真相を解き明かしていく。『逆転裁判』は2月11日(土・祝)より全国東宝系にて公開。■関連作品:逆転裁判 2012年2月11日より全国東宝系にて公開© CAPCOM/2012「逆転裁判」製作委員会■関連記事:シネマカフェ読者ゴコロなんでもベスト5(第23回)あなたが萌える“スーツ男子”は?三池崇史監督最新作は法廷バトル!『逆転裁判』試写会に30組60名様をご招待成宮寛貴の哀しい恋の告白に、桐谷美玲「かわいそう…」と同情
2012年01月30日まもなく公開となる映画『明日泣く』主演の斎藤工が11月14日(月)、東京・渋谷のタワーレコード渋谷店にてファンを迎えてトークイベントを行なった。「麻雀放浪記」などで知られる阿佐田哲也が色川武大の名で発表した自伝的小説を映画化。文学新人賞を受賞するもその後、全く小説が書けずに賭け麻雀で生計を立てる主人公を中心に、綱渡りの人生を歩む若者たちの姿を描く。会場に詰めかけた女性ファンの「キャーッ」という黄色い声援に迎えられた斎藤さん。「『キャーッ』ってキャラじゃないですよ(笑)。30歳のおじさんですから」と照れくさそう。この日は、メイキング映像を上映しながら撮影をふり返ったが、モニターに斎藤さんが演じた高校時代の主人公・武の映像が映し出されると会場は騒然!制服姿の自身を見やり、斉藤さんは「おかしいよね、学生とか…」と苦笑を浮かべていた。自身の学生時代について「全然モテなかった」と語るが、「えー?」と会場からは疑惑の声が上がり、斎藤さんは「本当です。『モテキ』を観たけど、あれはおれの映画ですから(笑)!」と語り、会場は笑いに包まれた。不器用に生きる武やヒロインの生き方については「自分も不器用です」と自らを重ね合わせる斎藤さん。「僕はソーシャルメディアなんかも一切してないアナログな人間。多くの人と繋がるよりも一人の人間と深く繋がり、向き合いたい」と己のスタイルを明かす。『不良番長』シリーズの内藤誠監督にとって25年ぶりの劇場映画カムバック作となり、『不良番長』主演の梅宮辰夫もゲスト出演を果たしているが、斉藤さんは「僕の父が、内藤組のスタッフとしてカチンコを叩いていたことがあった」と意外な縁を告白。「25年の歳月が監督にとってはブランクではなく、その時間を置いたことが(監督と梅宮さんの)関係を強くしている」と語った。ここ数年、NHKの大河ドラマなども含め大作への出演が目立つが「大作や家族で楽しむ作品は娯楽として必要だと思いますが、自分が好きなのはこういう(『明日泣く』のような)映画。大衆が観に行かないものに美学を感じるし、大事にしていきたい。これが本拠地という気持ちです」と強い思い入れを明かした。劇中で描かれる昭和の時代の匂いに対しても強い共感を示す斎藤さん。「昔は、“察する”とか受け手が想像を膨らませていくもので、恋愛も露骨ではなくて恥じらいがあった気がします。全てをお互いにさらけ出すというよりも想像する部分が強い――そこが醍醐味なのかな。昔は家の電話でコンタクト取ってたわけで、鬼のようなオヤジがいて、般若を越えていかなくちゃならなかったですからね(笑)」と、いまとは違うもはや遠い昭和の時代に思いを馳せていた。『明日泣く』は11月19日(土)より渋谷ユーロスペースほか全国にて順次公開。■関連作品:明日泣く 2011年11月19日より渋谷ユーロスペースほか全国にて順次公開© 2011 プレジュール/シネグリーオ
2011年11月15日