ドラマシリーズ『SHOGUN 将軍』が、米国テレビ界の“アカデミー賞”ともいわれる最高峰の賞『第76回エミー賞』にて、ドラマ・シリーズ部門で作品賞・主演男優賞・主演女優賞・監督賞など、主要部門を含む最多25ノミネートを記録。史上最多11名の日本人が名を連ねた。戦国の日本を描いたジェームズ・クラベルの小説『SHOGUN』をもとに、『トップガン マーヴェリック』の原案を手がけたジャスティン・マークスや、真田広之らハリウッドの製作陣により、ドラマシリーズとして新たに誕生した本作。徳川家康をはじめとした歴史上の人物にインスパイアされた「関ヶ原の戦い」前夜を舞台とした戦国スペクタクルドラマだ。第76回エミー賞のノミネーションでは、本作で製作総指揮を務め、徳川家康にインスパイアされた武将・吉井虎永を演じた真田広之が主演男優賞にノミネート。そして、その虎永の家臣となった英国人航海士・按針の通詞であり、虎永の元で戦乱の世を強く生き抜いた鞠子役アンナ・サワイも主演女優賞にノミネートされた。また、主演の3人にも引けを取らない存在感を発揮した野心家・樫木藪重役の浅野忠信、虎永の宿敵・石堂和成役の平岳大がそれぞれ助演男優賞にノミネート。その他、編集賞や、キャスティング賞、スタント賞等で日本人がノミネートを果たす結果となった。『第76回エミー賞』ドラマ・シリーズでノミネートされた日本人は以下の通り。【第76回エミー賞 ノミネート】主演男優賞:真田広之主演女優賞:アンナ・サワイ助演男優賞:浅野忠信/平岳大編集賞:Aika Miyakeキャスティング賞:川村恵サウンドミキシング賞:Takashi Akakuサウンドエディティング賞:Ayako Yamauchiスタントパフォーマンス賞:Hiroo Minami/Nobuyuki Obikaneピリオドコスチューム賞:Kenichi Tanaka■真田広之 コメント(プロデューサー/吉井虎永役)栄誉あるエミー賞に、『SHOGUN 将軍』にてノミネートされたことを大変嬉しく、光栄に思います。あらためて、作品に関わって下さった全ての方々に感謝いたします。そして『SHOGUN 将軍』を応援して下さった視聴者の皆様、本当にありがとうございました。これを励みに、より良いシーズン2を目指して参りたいと思います。<作品情報>『SHOGUN 将軍』「Disney+」にて独占配信中■出演:真田広之、コズモ・ジャーヴィス、アンナ・サワイ、浅野忠信、平岳大、西岡德馬、二階堂ふみ、阿部進之介 ほか公式サイト: 『SHOGUN 将軍』本予告(C)2024 Disney and its related entities
2024年07月18日米国テレビ界の“アカデミー賞”ともいわれる最高峰の賞「第76回エミー賞」のノミネートが日本時間7月18日深夜に発表され、「SHOGUN 将軍」がドラマ・シリーズ部門作品賞・主演男優賞・主演女優賞・監督賞など、主要部門を含む最多25ノミネートを記録。主演&プロデュースの真田広之をはじめ、アンナ・サワイ、浅野忠信、平岳大ほか、スタッフも歴史的快挙となる史上最多11名の日本人が名を連ねた。戦国の日本を描いたジェームズ・クラベルの小説「SHOGUN」が『トップガン マーヴェリック』の原案を手掛けたジャスティン・マークスや、名優・真田広之らハリウッドの製作陣により、ディズニー傘下のFXが手掛けるドラマシリーズとして新たに映像化。徳川家康をはじめとした歴史上の人物にインスパイアされた「関ヶ原の戦い」前夜、窮地に立たされた戦国一の武将<虎永>と、その家臣となった英国人航海士<按針>、二人の運命の鍵を握る謎多きキリシタン<鞠子>。彼らが繰り広げる歴史の裏側の、壮大な“謀り事”。そして、待ち受ける大どんでん返し。吉井虎永役、プロデューサーの真田広之FX製作による壮大で圧倒的な映像世界で贈る、陰謀と策略が渦巻く戦国スペクタクル・ドラマシリーズ「SHOGUN 将軍」は、配信開始から6日間で驚異の全世界900万回再生(*注)を記録し、スクリプテッド・ゼネラル・エンターテイメント・シリーズ作品として本配信プラットフォームの中で歴代No.1に。この全世界での大ヒットを受けて、FXが本作のシーズン2&3の開発に着手したことが発表され大きな話題となった(*注:再生回数はストリーム総時間を1、2 話の総尺で割り算出しています)。また、映画批評サイト「Rotten Tomatoes」のレビュー評価で配信開始直後までは100%フレッシュを記録、現在も99%という非常に高い数字をキープ(7月8日時点)しており、海外では配信日の火曜を「Toranaga Tuesday」と呼ばれて、大きなムーブメントを巻き起こしていた。このほど発表された、第76回エミー賞のノミネーションでは、製作総指揮を務め、徳川家康にインスパイアされた武将・吉井虎永を重厚感たっぷりに演じきった真田さんが主演男優賞にノミネート。そして、按針の通詞であり、虎永の元で戦乱の世を強く生き抜いた鞠子役アンナ・サワイも主演女優賞にノミネート。鞠子役のアンナ・サワイそして十分に存在感を発揮した、野心家・樫木藪重役の浅野忠信。虎永の宿敵・石堂和成役、平岳大がそれぞれ助演男優賞にノミネート。樫木藪重役の浅野忠信そのほか編集賞や、キャスティング賞、スタント賞等で歴代最多となる11名もの日本人がノミネートを果たし、計22部門で25ノミネートとなり各賞で高い注目を集めている。第76回エミー賞ドラマ・シリーズ部門でノミネートが発表された日本人主演男優賞:真田広之主演女優賞:アンナ・サワイ助演男優賞:浅野忠信/平岳大編集賞:Aika Miyakeキャスティング賞:川村恵サウンドミキシング賞:Takashi Akakuサウンドエディティング賞:Ayako Yamauchiスタントパフォーマンス賞:Hiroo Minami/Nobuyuki Obikaneピリオドコスチューム賞:Kenichi Tanaka真田広之コメント(プロデューサー/吉井虎永役)栄誉あるエミー賞に、「SHOGUN将軍」にてノミネートされたことを大変嬉しく、光栄に思います。あらためて、作品に関わって下さった全ての方々に感謝いたします。そして「SHOGUN 将軍」を応援して下さった視聴者の皆様、本当にありがとうございました。これを励みに、より良いシーズン2を目指して参りたいと思います。「SHOGUN 将軍」はディズニープラス「スター」にて全話独占配信中。(シネマカフェ編集部)
2024年07月18日アカデミー賞5回ノミネート、ゴールデングローブ賞2回受賞、英国アカデミー賞2回受賞、ベルリン国際映画祭 銀熊賞2回受賞のリチャード・リンクレイター監督最新作『ヒットマン』の日本公開日が9月13日(金) に決定。併せてポスターと予告編が公開された。本作は、1990年代に偽の殺し屋として警察のおとり捜査に協力していた人物の実話にインスパイアされた、ちょっぴりセクシーでスリリングなクライムコメディ。『トップガン マーヴェリック』のハングマン役で脚光を浴びたグレン・パウエルがこの実話の存在を知り、リンクレイターとパウエルが共同脚本を手がけた。2023年ヴェネツィア国際映画祭でのプレミア上映をはじめ、サンダンス映画祭、トロント国際映画祭など数々の映画祭で上映され話題を集めている。普段は冴えない大学教授でありながら、おとり捜査で偽の殺し屋に扮し殺しの依頼をしてくる「依頼人」たちを次々と逮捕へ導いていくゲイリー・ジョンソン役をパウエル、そして夫の殺害を依頼するも、ゲイリー扮する偽の殺し屋ロンに惹かれ、恋に落ちる魅力的な女性マディソン役を『モービウス』のアドリア・アルホナが演じる。公開されたポスターは、ゲイリーと彼が扮する様々な殺し屋が勢ぞろいした中に、マディソンが興味深げに彼を見つめるコミカルな仕上がり。さらにメイン写真も公演され、“ヒットマン”風に銃を構えたゲイリーの後ろにマディソンがピッタリと寄り添ったクールなカットとなっている。また予告編では、偽の殺し屋であるゲイリーが様々なタイプの殺し屋に扮して依頼人を騙し、逮捕へと繋げるおとり捜査をする様子が描かれる。ゲイリーの仕事ぶりは優秀だったが、セクシーな殺し屋・ロンに扮していた際に夫殺しを依頼してきたゴージャスな依頼主・マディソンとの出会いが彼の運命を狂わせる。たちまちふたりは恋に落ち、盲目になったゲイリーは彼女を見逃してしまう。しかしマディソンの夫が何者かに殺害され、マディソンとの恋の行方も、彼女と会っている時のロンと素のゲイリーの間で追い詰められていく。『ヒットマン』予告編<作品情報>『ヒットマン』9月13日(金) 公開公式サイト: ALL THE HITS, LLC ALL RIGHTS RESERVED
2024年06月27日映画芸術科学アカデミーが新会員候補として487名を招待し、公式ホームページで発表した。487名のうち俳優部門の候補は29名で、今年アカデミー助演女優賞を受賞したダヴァイン・ジョイ・ランドルフ(『ホールドオーバーズ 置いてけぼりのホリディ』、同主演女優賞候補のリリー・グラッドストーン(『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』)、同主演女優賞候補のサンドラ・ヒュラー(『落下の解剖学』)、グレタ・リー&ユ・テオ(『パスト ライブス/再会』)、役所広司(『PERFECT DAYS』)らの名前が挙がっている。日本人は役所さんのほか、ヴィジュアル・エフェクト部門に今年のアカデミー賞で視覚効果賞を受賞した『ゴジラ-1.0』の山崎貴、渋谷紀世子、高橋正紀、野島達司。キャスティング・ディレクター部門に『PERFECT DAYS』の元川益暢、撮影監督部門に『万引き家族』の近藤龍人、『ドライブ・マイ・カー』の四宮秀俊。衣装デザイナー部門に『万引き家族』『首』の黒澤和子。エグゼクティブ部門にフミコ・タカギ。編集部門に『君たちはどう生きるか』の松原理恵、瀬山武司。プロデューサー部門に『万引き家族』の松崎薫。短編&長編アニメ部門に『グッバイ、ドン・グリーズ!』のいしづかあつこ、『アリスとテレスのまぼろし工場』の岡田麿里、『みじめな奇蹟』の折笠良、『BLAME!』の制作を手掛けたポリゴン・ピクチュアズの代表取締役・塩田周三、『この世界の片隅に』の浦谷千恵、『半島の島』の和田淳、『犬王』の湯浅政明、脚本家部門に『PERFECT DAYS』の高崎卓馬が招待を受けている。アカデミーのCEOのビル・クラマーと会長のジャネット・ヤンは「今年の新メンバーをアカデミーに迎えられることを楽しみにしています。世界中から集まった非常に才能豊かなアーティストであり、専門家である彼らは、私たち映画制作コミュニティに大きな影響を与えてきました」とコメントしている。(賀来比呂美)■関連作品:ゴジラ-1.0 2023年11月3日より全国東宝系にて公開©2023 TOHO CO.,LTD.PERFECT DAYS 2023年12月22日よりTOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開© 2023 MASTER MIND Ltd.
2024年06月26日米国アカデミー賞公認、アジア最大級の国際短編映画祭「ショートショート フィルムフェスティバル & アジア 2024」(SSFF & ASIA 2024)のアワードセレモニーが6月17日に明治神宮会館で開催。「ジョージ・ルーカス アワード」は森崎ウィン監督の『せん』が受賞した。セレモニーでは、日本の映画祭では最多となる、計5作品が翌年の米国アカデミー賞短編部門にノミネート選考対象作品となる、ライブアクション部門(インターナショナル、アジア インターナショナル、ジャパン)、ノンフィクション部門、アニメーション部門の優秀賞発表&授与。HOPPY HAPPY AWARDの発表、講談社シネマクリエイターズラボの優秀賞授与が行われた。本映画祭のグランプリである「ジョージ・ルーカス アワード」を受賞した『せん』は、森崎さんが初めてメガホンを取った、ミュージカルで構成されたショートムービー。『せん』(SEN)森崎監督は「別所さん、マジで嬉しいっす!!」と、片手を突き上げ受賞を喜び、「今回初めて監督を務めて、モノづくりの楽しさを感じつつも、難しさを改めて痛感しました。また機会があれば監督として携わっていけるよう精進したいですし、エンターテイメントでどんな”せん”も乗り越えていけるよう、みなさんと一緒にエンターテイメントの素晴らしさを広めていきたいです」と涙ぐみながら語った。表彰後には審査員総評が行われ、ライブアクション部門 インターナショナルカテゴリおよびノンフィクション部門の審査員を務めた永作博美は、「本当にたくさんの宝に出会わせていただいたことに感謝します。審査員としてディスカッションできたことは自分の未来にとっても大きなヒントになりました」とコメント。ライブアクション部門 アジア インターナショナルカテゴリおよびジャパンカテゴリ審査員を務めた藤岡弘、は「非常に多くの国の伝統、国民性、時代性が描かれていて考えさせられました。映像によって世界が平和に向かっていく希望を感じられる作品をたくさん観ることができ大変嬉しく思います」、本木克英は映画監督の視点で「自分のライバルである映像作品を見て点数をつけるのはとても楽しかったです。今後の自分の映画づくりの糧にもなりました」とふり返った。また、講談社シネマクリエイターズラボでは、国内外から集まった1126企画という多数の応募の中から3企画が受賞。なら国際映画祭トークセッションでは、若手育成を目的にスタートしたプロジェクト「NARAtiveJr」より、ユースの監督が製作したショートフィルム「Muffin’s Law」(マーフィーズ・ロー)の予告編を上映。なら国際映画祭エグゼクティブ・ディレクターの河瀬直美監督、製作したミラー怜監督、主演の松井遥南が登壇。河瀬さんは「奈良という日本で一番古い街の真ん中に映画というものを置いて、国際文化の発信の場所としてこれから先も営みを続けていきたいです」と語った。そして、第3回HOPPY HAPPY AWARDの受賞作品『私たちは他人です』の上條大輔監督による、ホッピーと映画祭のコラボレーション作品第5弾『相対性長屋論』の製作発表も実施。『相対性長屋論』明るくお人好しな梨花を演じた主演・池田朱那は、「梨花の明るさ、優しさ、強さを愛しながら演じました。今回役作りの際に梨花の性格や考えが不思議と簡単に理解できたので、梨花の雰囲気が自分に共通する部分があったのではないかと思います。長屋で皆んなとホッピーを飲むシーンがとても素敵なので、ぜひ見ていただきたいです」とコメント。梨花とは正反対の利己的なクールな響を演じた永田凜は、「あそこまで淡白な人柄の役を演じたことがなかったので、新鮮でした。無理に頑張らないで自由に生きていいのだと役を演じて感じました」とふり返った。なお本作は、ショートフィルム専門のオンラインシアター「ホッピーハッピーシアター」で公開中だ。さらに、第4回HOPPY HAPPY AWARDも発表され、『十日と永遠』(倉田健次監督)が受賞した。▼「ショートショート フィルムフェスティバル & アジア 2024」アワードセレモニー受賞発表作品●ジョージ・ルーカス アワード(グランプリ)ライブアクション部門 ジャパン優秀賞森崎ウィン『せん』(SEN)●ライブアクション部門 インターナショナル 優秀賞Mateusz Rybinski(マテウス・リビンスキー)『ヤマアラシのジレンマ』(Hedgehog’s dilemma)●ライブアクション部門 アジア インターナショナル優秀賞Praditha Blifa Rahayu(プラディーダ・ブリファ・ラハユ)『いつの日か』(Maybe Someday)●ノンフィクション部門 優秀賞Jacob Krupnick(ジェイコブ・クルプニク)『ナイジェリアのバレエダンサー』(Then Comes The Body)●アニメーション部門 優秀賞Alexandra Myotte(アレクサンドラ・ミョッテ)Jean-Sébastien Hamel(ジャン=セバスチャン・アメル)『プールのカニ』(A Crab In The Pool)●HOPPY HAPPY AWARD倉田健次『十日と永遠』(10 Days to Eternity)●講談社シネマクリエイターズラボ 優秀賞石川泰地『エンパシーの岸辺』古山俊輔『朝のとき』Milda Baginskaite(ミルダ バギンズカイテ)『Little Pains』「ショートショート フィルムフェスティバル&アジア 2024」は6月17日(月)まで、オンライン会場は6月30日(日)まで開催中。(シネマカフェ編集部)
2024年06月20日『サイドウェイ』アレクサンダー・ペイン監督とポール・ジアマッティが再びタッグを組んだ『ホールドオーバーズ 置いてけぼりのホリディ』。本作で本年度アカデミー賞助演女優賞受賞をはじめ、全58賞(3月5日時点)と全米の映画賞を総なめにしたダヴァイン・ジョイ・ランドルフの魅力に触れる本編映像が初解禁となった。2019年、エディ・マーフィの相手役を務めたNetflix映画『ルディ・レイ・ムーア』で注目を集め、映画やTVドラマにひっぱりだこの存在となったランドルフ。本作でのオスカー獲得後には、米タイム誌が選んだ「世界で最も影響力のある100人」に宮崎駿監督やソフィア・コッポラ、ジェフリー・ライト、カイリー・ミノーグ、マイケル・J・フォックスなどとともに選出され、ミシェル・ゴンドリー監督待望の新作となる世界的ポップスター、ファレル・ウィリアムスの伝記映画へのメインキャストとしての出演が発表。ダヴァイン・ジョイ・ランドルフアカデミー賞授賞式にて Photo by John ShearerWireImageこの5月に開催されたモードの祭典「メットガラ」では見事なデニムドレスを着用した姿が大きな注目を浴びるなど、話題に事欠かない。もともと演技だけでなくクラシックの声楽やオペラも学んできた彼女は、2012年に舞台デビュー作でトニー賞主演女優賞にノミネートされ、コールマン・ドミンゴが本年度アカデミー賞主演男優賞にノミネートされたNetflix映画『ラスティン:ワシントンの「あの日」を作った男』にも出演しており、“ゴスペルの女王”と呼ばれたマヘリア・ジャクソンを演じて圧倒的な歌唱を披露。本作での受賞をきっかけにさらなる飛躍が期待される、いま最注目の存在となっている。そんなランドルフが本作で演じるのは、全寮制の名門バートン校で料理長を務めるメアリー・ラム。クリスマス休暇を迎え、大半の生徒や教師が家族と過ごすために家に戻る中、彼女はこの学校に留まっていた。今回初公開された本編映像が捉えるのは、食堂でくつろいでいたメアリーのもとに、同じく“留まる者”のひとりである古代史の教師ハナム(ポール・ジアマッティ)がやってきた場面。メアリーのひとり息子のカーティスはかつてこの学校の生徒だったが、ベトナム戦争で戦死したばかりで、息子と最後に過ごしたこの場所で年を越すことを決めたのだ。「息子のカーティスがきっと寂しがる」という言葉は、メアリーの素直な心情の現れのように取れるが、そんな自分の事情をことさら強調する訳でもない。息子だけでなく夫も早くに亡くし孤独の身になったメアリー。そのこらえきれない喪失感だけでなく、ユーモアや厳しさ、皮肉、そして温かさを兼ね備えるメアリーの多面的な人間像を、ランドルフはごく自然でありながら感情を揺さぶる演技で体現。ペイン監督は、『ルディ・レイ・ムーア』の演技を見たことがキャスティングの理由であると明かし、「メアリー役にぴったりだと感じました。ドラマチックな役にはコミカルな演技ができる俳優が似合います。彼女は安っぽく感情を表現せずに、映画を盛り上げるリズム感を持っているんです」とその魅力を分析。ジアマッティも「ダヴァインと一緒に仕事をしたいと思っていました。彼女は強力で、驚くほど色彩豊かな才能の持ち主です。そして、メアリー役を実にニュアンス豊かで重層的な、素晴らしいキャラクターに作り上げてくれました」と高く評価する。ランドルフは、自身が演じるメアリーと教師ハナム、そして勉強はできるが反抗的な生徒アンガスという3人が織りなす物語について、「3人はそれぞれ集団に混じれない黒い羊なんです。私たちは知らず知らずのうちにお互いを必要とし、お互いから何かを得ることができる、とても珍しい形の家族になっていきます」と説明する。それぞれに孤独を抱え、他者に簡単に心を開くことができないメアリーとハナム、そしてアンガス。雪に閉ざされた学校に“留まる者たち”メアリーとハナム、そしてアンガスの3人の関係はどのように変化していくのか注目してほしい。『ホールドオーバーズ 置いてけぼりのホリディ』は6月21日(金)よりTOHO シネマズ シャンテほか全国にて公開。(シネマカフェ編集部)■関連作品:ホールドオーバーズ 置いてけぼりのホリディ 2024年6月21日よりTOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開Seacia Pavao / © 2023 FOCUS FEATURES LLC.
2024年05月29日アレクサンダー・ペイン監督とポール・ジアマッティが再びタッグを組み、新鋭ドミニク・セッサ、アカデミー賞受賞のダヴァイン・ジョイ・ランドルフと贈る『ホールドオーバーズ 置いてけぼりのホリディ』。この度、日本版予告編とビジュアルが解禁となった。物語の舞台は、1970年冬、ボストン近郊にある全寮制のバートン校。生徒と教師の大半がクリスマス休暇を家族と過ごすなか、勉強はできるが反抗的なアンガス(ドミニク・セッサ)をはじめ4名の生徒が学校に居残ることになる。生徒たちの“子守役”に任命された古代史の教師ハナム(ポール・ジアマッティ)は、生真面目すぎる言動ゆえ同僚や生徒からも嫌われている。料理長のメアリー・ラム(ダヴァイン・ジョイ・ランドルフ)はひとり息子をベトナム戦争で失ったばかりで、息子と最後に過ごしたこの場所で年を越そうとしていた。アンガス以外の生徒はバカンスに出ることになり、たった3人でのホリディが始まる。アンガスに「君の面倒を見るなんてごめんだ」と冷たく告げるハナムに「帰る場所のない子にあんなことを言うなんて」とたしなめるメアリー。アンガスが人一倍繊細さを持ち合わせていることを感じ取っていたのだ。映像は、それぞれに孤独を抱える3人が美しい雪景色の中で反発し合いながらもお互いを知り、少しずつ心を通わせていく様子や、ハナムには何か人に言えずにいた“過去”があることが伺える。本作の練りに練られた見事な脚本はかねてより高い評価を受けていたが、4月14日(現地時間)に発表された第76回全米脚本家組合(WGA)賞において、オリジナル脚本賞を見事受賞。ささやかだが温かくもある2週間の休暇が描き出すものに期待が高まる予告編となっている。併せて、日本版ビジュアルも解禁に。ハナムが手に入れてきたまったく飾りもなく、斜めになったクリスマスツリーを背景に、学校の食堂で食卓を囲む3人の姿を温かな色彩で描き出し、<この日々を、きっと忘れない>という3人それぞれの想いを代弁するようなキャッチコピーが添えられた。原題でもある『HOLDOVERS』とは「残留した者」の意味。バカンスや家族のもとに戻った人々を尻目に、まるで「置いてけぼり」になったように、学校に取り残された彼ら。3人の間で育まれていく絆の行方が気になるビジュアルが完成した。『ホールドオーバーズ 置いてけぼりのホリディ』は6月21日(金)よりTOHO シネマズ シャンテほか全国にて公開。(シネマカフェ編集部)■関連作品:ホールドオーバーズ 置いてけぼりのホリディ 2024年6月21日よりTOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開Seacia Pavao / © 2023 FOCUS FEATURES LLC.
2024年04月23日アカデミーが、来年のオスカー資格についてのルール変更を発表した。パンデミックを受けて緩めていた劇場公開の規定を再び厳しくしたもの。来年は、ロサンゼルス郡、ニューヨーク、サンフランシスコ・ベイエリア、ダラス・フォートワース、シカゴ、アトランタの6都市で最低1週間劇場公開されたことが条件となる。作品部門の資格を得るためには、この最低1週間の上映から45日以内に、アメリカのトップ50の市場のうち10の市場で7日間劇場公開される必要がある。6都市での1週間の上映が年末だった場合、この10の市場での上映は年明けになってもいいが、その場合は事前に劇場公開計画をアカデミーに知らせておかなければならない。この変更は、オスカーが劇場用映画の賞であることをあらためて強調するもの。来年のオスカー授賞式は3月2日。文=猿渡由紀
2024年04月23日キリアン・マーフィーが、「アイルランドのオスカー」と呼ばれる「アイリッシュ・フィルム&TVアカデミー賞」で主演男優賞を受賞した。同賞にはキリアンのほか、アンドリュー・スコット(『異人たち』)、デヴィッド・ウィルモット(『Lies We Tell』)、バリー・コーガン(『Saltburn』)、バリー・ウォード(『That They May Face The Rising Sun』)、ピアース・ブロスナン(『The Last Rifleman』)がノミネートされていた。主演映画『オッペンハイマー』での演技が高い評価を受け、今年、米アカデミー賞、ゴールデングローブ賞、英国アカデミー賞、SAG賞と主要映画賞の主演男優賞を総なめにしてきたキリアン。母国での受賞は喜びもひとしおのようで、プレゼンターのリリー・グラッドストーン(『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』)からトロフィーを受け取ると、「故郷で大好きな人たちや尊敬する他の候補者たちと一緒に、この会場にいられるのはとても特別なことです」と満面の笑みで喜びを語った。受賞後、バックステージでは「多くの友人や仲間と故郷で過ごすのはうれしいことだと感じます」とやはり故郷愛を炸裂させた。地元メディアの「Irish Examiner」には出身地コークの人々のサポートに感謝を伝えた。「みなさんの応援は素晴らしかった。本当に純粋に感謝したいです。本当に素晴らしいサポートでした。私にとって非常に意味のあることです」と語った。(賀来比呂美)■関連作品:オッペンハイマー 2024年3月29日より全国にて公開© Universal Pictures. All Rights Reserved.
2024年04月22日アカデミー賞長編ドキュメンタリー賞を受賞した『マリウポリの20日間』が4月26日(金)より公開されることが決定。予告編とポスター、シーン写真が解禁された。2022年2月、ロシアがウクライナ東部に位置するマリウポリへの侵攻を開始。これを察知したAP通信のウクライナ人記者であるミスティスラフ・チェルノフは、仲間とともに現地に向かった。ロシア軍の容赦のない攻撃による断水、食料供給や通信の遮断…瞬く間にマリウポリは孤立していく。海外メディアが次々と脱出していく中、彼らはロシア軍に包囲された市内に残り、死にゆく子どもたちや遺体の山、産院への爆撃など、侵攻するロシアによる残虐行為を命がけで記録、世界に発信し続けた。取材班らも徐々に追い詰められていく中、滅びゆくマリウポリと戦争の惨状を全世界に伝えるため、チェルノフたちは辛い気持ちを抱きながらも市民を後に残し、ウクライナ軍の援護によって市内から脱出することになる…。戦火に晒された人々の惨状をAP通信取材班が命がけで撮影を敢行し、決死の脱出劇の末、世界へと発信された奇跡の記録映像を基に製作された本作。この度解禁された予告編では、マリウポリで実際に起こった凄惨な現実と、この状況が報道され世界へ拡散されることで<世界が変わる>という一縷の可能性を信じる人たちの姿を捉えている。街中では、ロシア軍の印<Z>が刻まれた戦車が走り、爆撃投下を知らせるサイレンに怯えながら地下に避難する市民、やがて産科病院さえもターゲットになり妊婦らが被弾、大きなお腹のままで担架で運ばれ、小さな子どもは「死にたくないの」と、訴える。穏やかだった日常から一転、混沌の渦となってしまったマリウポリの様子が次々と映し出される。惨劇の被害者となった一般市民たちを治療する医師は取材班に懇願、「この光景を必死に忘れようとしても、決して忘れることはできない」と監督自身が語る<歴史の現実>を、容赦なく世界の人々へと突きつける映像となっている。併せて解禁された本ポスターでは、戦地となり、荒れ果ててしまったマリウポリの街を記録する取材班の姿が切り取られている。他メディアが撤退した後も「真実を語る」ために、命をかけて最後まで残り続けたAP取材班の命がけの覚悟を映し出すようなビジュアルとなっている。さらにシーン写真5点も解禁。ポスタービジュアルにも採用された、マリウポリを記録するために荒れてしまった街を取材するAP取材班の姿、ロシア戦車によってアパートが爆撃される様子、空爆によって被害を受けた産科病院から怪我をした妊婦が運び出されるカットのほか、取材チームの1人でもある写真家のエフゲニー・マロレトカが、空爆の後にマリウポリ市内の産科病院から立ち上る煙を指さす姿、マリウポリ市内で避難生活を送る人々を捉えている。「おそらく私はこの壇上で、この映画が作られなければ良かった、などと言う最初の監督になるだろう」と、アカデミー受賞式の壇上でコメントした、本作の監督であり、ジャーナリストのミスティスラフ・チェルノフ。AP通信社のビデオジャーナリスト、そしてウクライナ職業写真家協会の会長でもある彼は、ウクライナ東部の出身で、2014年にAP通信に入社して以来、欧州やアジア、中東の主要な紛争、社会問題、環境危機を多数取材、長年の同僚であるエフゲニー・マロレトカと、ウクライナの戦争に関連した問題を取材、報道しているワシリーサ・ステパネンコの3人の報道チームで共にマリウポリ包囲戦の取材を行い、ロシアによるこの都市に対する攻撃の目撃者たちの証言を世界に伝えた。なお、本報道で、ともに取材を敢行したチームとともに2023年にピューリッツァー賞公益賞を受賞した。チェルノフは現在ドイツに拠点として活動しており、過去には英国王立テレビ協会により、2016年年間最優秀カメラマン、2015年年間最優秀若手人材にも選出されている。『マリウポリの20日間』は4月26日(金)よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて緊急公開。(シネマカフェ編集部)■関連作品:マリウポリの20日間 2024年4月26日よりTOHO シネマズ⽇⽐⾕ほか全国にて公開©2023 The Associated Press and WGBH Educational Foundation
2024年04月02日映画『ゴジラ-1.0』(公開中)のアカデミー賞受賞記念ポスターARが、リリースされた。○■映画『ゴジラ-1.0』、北米邦画実写映画の興行収入記録で歴代1位をマーク第96回アカデミー賞において、アジア圏の映画で初めて「視覚効果賞」を受賞した同作。24日までの公開143日間で観客動員449万人、興行収入68.3億円を突破し、2023年に日本で公開された実写映画ランキングで第1位を記録した。また、北米では現地時間の2月1日までの63日間で上映が終了し、最終興行収入は5641万ドルとなり、北米で公開された邦画実写映画の興行収入記録を大きく塗り替えて歴代1位、北米公開の外国語実写映画の歴代興収でも3位という記録を残した。今回リリースされたのは、スマートフォンでQRコードにアクセスし、『ゴジラ-1.0』上映劇場で掲出中の凱旋上映ポスターを読み込むと、AR上で特別な演出を見ることができる「『ゴジラ-1.0』アカデミー賞受賞記念ポスターAR。ポスターから数々の名場面映像が飛び出し、最後にはゴジラが動き出す? 特別な演出を観ることができる。【編集部MEMO】映画『ゴジラ-1.0』は、ゴジラ70周年記念作品であり、日本で製作された実写版ゴジラの30作品目という特別な節目である最新作。監督・脚本・VFXを、自身もゴジラのファンであることを公言する山崎貴が務め、主人公・敷島浩一を神木隆之介、ヒロイン・大石典子を浜辺美波が演じている。さらに山田裕貴、青木崇高、吉岡秀隆、安藤サクラ、佐々木蔵之介といった、実力派俳優陣が勢揃いした。(C)2023 TOHO CO., LTD.
2024年03月29日映画『ゴジラ-1.0』(公開中)のアカデミー賞受賞記念大ヒット御礼舞台挨拶が20日に都内で行われ、神木隆之介、浜辺美波、青木崇高、吉岡秀隆、佐々木蔵之介、山崎貴監督が登場した。同作は、ゴジラ70周年記念作品であり、日本で製作された実写版ゴジラの30作品目という特別な節目である最新作。監督・脚本・VFXを、自身もゴジラのファンであることを公言する山崎貴が務め、主人公・敷島浩一を神木隆之介、ヒロイン・大石典子を浜辺美波が演じている。第96回アカデミー賞で、アジア映画として初の視覚効果賞を受賞した。○■映画『ゴジラ-1.0』アカデミー賞受賞記念舞台挨拶舞台挨拶では、キャスト陣もオスカー像を1人ずつ持ってみることに。佐々木は「よく、オスカーを持ってる人は足のところを片手で持ってるからなんでだろうと思っていたら、確かにこう持ちたくなる像だなと思いました。持ってみて、ここが1番持ちやすい。これすごくいいですよ。素晴らしいです」と新たな発見があった様子。続く神木も「あ〜ここだあ!」とフィット。「重い! 重いですね。受賞された方って、こうやって(両手で)持つ方もいらっしゃれば、写真撮る時にはガッと片手で(持つ人も)。本当に重いですね」と重さを実感する。山崎監督は「みんなから『突き出せ』と言われるんですよ。最初はイエーイってやってるんですけど、ほんと重い。辛くなってきちゃう」と苦笑し、神木は「重厚感というか、この中にいろんな想いが詰め込まれてるんだなと思うと恐れ多いです」と噛み締めていた。また、佐々木が「『オスカー取ったら、賞金いくら?』と言うてくるやついるんですよ。ないですよね?」と尋ねると、山崎監督は「取らなかった人は、結構な金額のお土産をもらえるらしいんですよ」と意外な噂を披露。「僕ももらえるかと思ったら『ないです』と。もちろんこっち(オスカー)の方がいいですけど、いろんな協賛スポンサーからけっこうなお土産をもらえるらしいんです。数百万円分くらいのお土産がくるらしい」と驚かせ、「ガセかもしれないですけど」と付け加えていた。
2024年03月21日映画『ゴジラ-1.0』(公開中)のアカデミー賞受賞記念大ヒット御礼舞台挨拶が20日に都内で行われ、神木隆之介、浜辺美波、青木崇高、吉岡秀隆、佐々木蔵之介、山崎貴監督が登場した。同作は、ゴジラ70周年記念作品であり、日本で製作された実写版ゴジラの30作品目という特別な節目である最新作。監督・脚本・VFXを、自身もゴジラのファンであることを公言する山崎貴が務め、主人公・敷島浩一を神木隆之介、ヒロイン・大石典子を浜辺美波が演じている。第96回アカデミー賞で、アジア映画として初の視覚効果賞を受賞した。○■映画『ゴジラ-1.0』アカデミー賞受賞記念舞台挨拶に吉岡秀隆登場受賞の瞬間について聞かれると、吉岡は「僕、知らなくて。『三丁目の夕日』のプロデューサーの奥田(誠治)さんが朝LINEくださって、『山崎さん、やりましたね』と言うから、『ノミネートのことを言ってるのかな?』って」と気づいていなかったそうで、周囲を驚かせる。さらに吉岡は「いつも行くコンビニで、レジのおばさんが『ゴジラやりましたね、オスカー!』と言うから『とったんですか!?』『えー!!』って」と驚きのエピソード。山崎監督からも「だいぶずれたね」とツッコまれた吉岡は「あわてて監督にショートメールを送って、なかなか返ってこないから、『ああ、無視か』って。YouTtubeか何かで会見の動画上がってたところに監督から返ってきたので『見捨てられてなかった、僕』と思った」と振り返り、山崎監督は「飛行機乗ってたから、僕は」と苦笑していた。
2024年03月21日映画『ゴジラ-1.0』(公開中)のアカデミー賞受賞記念大ヒット御礼舞台挨拶が20日に都内で行われ、神木隆之介、浜辺美波、青木崇高、吉岡秀隆、佐々木蔵之介、山崎貴監督が登場した。同作は、ゴジラ70周年記念作品であり、日本で製作された実写版ゴジラの30作品目という特別な節目である最新作。監督・脚本・VFXを、自身もゴジラのファンであることを公言する山崎貴が務め、主人公・敷島浩一を神木隆之介、ヒロイン・大石典子を浜辺美波が演じている。第96回アカデミー賞で、アジア映画として初の視覚効果賞を受賞した。○■映画『ゴジラ-1.0』アカデミー賞受賞記念大ヒット御礼舞台挨拶開催神木は「伝言を預かっています。山田裕貴から。仕事で来れなかったんですけど『すごく行きたかった』と」と、今回舞台挨拶に登壇できなかった山田の言葉を明かす。「『監督と白組の皆さん、本当におめでとうございます。こんなにおめでたくて、皆さんと一緒に喜べる作品に出られて本当に幸せです。イエーイ』と言ってました」と伝え「彼の魂もここに」と空間を示す神木に、「死んでるみたい」とツッコミが入っていた。受賞の瞬間について聞かれると、神木は「役者仲間からも『おめでとう』と来て。でも1番最初に来たの、山田裕貴。と、あとはWOWOWで生放送してくれてた中島健人から、『とったよ!』と。山田裕貴からは『おめでとう! やばいね!』と来て」と振り返る。「みんなから、『おめでとう』『おめでとう』『すごいね』と。『こちらこそおめでとう』『やったね』『おめでとう、すごいね』と連絡して、一気に来まして。家族からもきましたし、会う方会う方おめでとうと言ってくれる。映画を観て『良かったよ、おめでとう』と言っていただけるので、本当に幸せなことだなと思っています」と噛み締めていた。
2024年03月20日第96回米アカデミー賞で、アジア映画初となる視覚効果賞に輝いた映画『ゴジラ-1.0』。本作を手掛けた山崎貴監督(59)らが3月12日夜にロサンゼルスから凱旋帰国し、羽田空港で授賞記念会見を開いた。監督として同賞を受賞したのは、映画『2001年宇宙の旅』(’68年)のスタンリー・キューブリック以来、55年ぶり2人目。会見で歴史的快挙の喜びや授賞式の裏話を語った山崎監督だったが、“ある発言”が波紋を呼んでいる。注目を集めているのは、トロフィーを受け取った時の感想を問われた場面。山崎監督はオスカー像について、「想像をはるかに超える重さでちょっとビックリしました」とコメント。緊張を忘れるほどの重さを感じたといい、「でも『本当に本当に今、オスカー像を持ってるんだ』っていう風に思ってすごく嬉しかったです」と語った。次に『バットマン リターンズ』(’92年)のペンギン役などで知られるダニー・デヴィート(79)から、オスカー像を受け取ったエピソードも披露した山崎監督。プレゼンターにはアーノルド・シュワルツェネッガー(76)もいたことを振り返り、手振りを加えてこう語ったのだった。「ダニー・デヴィートさんとシュワルツェネッガーがいたんですけど、シュワルツェネッガーさんからもらいたかったんですけど……言っちゃいけないのかな(笑)もちろんダニー・デヴィートさんでも全然嬉しいんですけど、『あ、俺たちこっちなのね』っていう感じでした」続けて「その後、シュワルツェネッガーさんと握手できたので嬉しかったです」と、満足そうな表情を見せていた。いっぽう今回の米アカデミー賞をめぐっては、受賞者のプレゼンターに対する振る舞いが“アジア系差別”だと物議を醸していた。映画『オッペンハイマー』(’23)で助演男優賞を受賞したロバート・ダウニー・Jr.(58)は、満面の笑顔で歩み寄るプレゼンターのキー・ホイ・クァン(52)を“スルー”。オスカー像も素っ気なく受け取っており、その振る舞いに批判が集まっていた。こうした出来事も相まって、山崎監督の「こっち」発言に“プレゼンターへの敬意がない”と感じた人も少なくないようだ。SNSでは落胆する声が上がっている。《た…貴… 嘘だよな… ペンギンをこっち呼ばわりだなんて…》《なんだよ「こっち」って。ダニー・デヴィートに失礼じゃないか》《「こっち」とは。山崎貴監督、観客を一斉に裏切る発言。祝った観客はどうしたら良いのか。プレゼンターと目を合わせる合わさないで議論になっているのに、こっちと称するのは何様?がっかり過ぎる》《これはまずい「こっち」は公の場で言ってはいけないセリフ。 失礼過ぎる… 山崎貴監督ちゃんと謝罪した方がよいよなんだかなぁ。RDJしかり厳しいマナーとか作法を求めてる訳じゃないのに、初歩的な相手への思いやりが欠如してる面が多くて、今回のオスカーの情報見てて負担かかったな》
2024年03月13日第96回アカデミー賞にて、主演女優賞受賞、衣装デザイン賞ほか合計4部門を受賞した『哀れなるものたち』より入場者プレゼントの配布が決定した。『女王陛下のお気に入り』のヨルゴス・ランティモス監督、エマ・ストーンが再集結した本作は、3月10日時点で、アート系作品としては異例の世界興行収入1億8400万ドルに到達。7週目にもかかわらず満席回が出続ける日本の興行収入も4億6400万円に達している。先日開催された第96回アカデミー賞ではエマ・ストーンが『ラ・ラ・ランド』に続く2度目の主演女優賞、さらに衣装デザイン賞、メイクアップ&ヘアスタイリング賞、美術賞の4部門を受賞。この度、オスカー受賞を記念して特製"ヴェネチア・ポストカード"の入場者プレゼントの配布が決定した。3月16日(土)の初回上映から先着1万名様に全国の公開劇場にて配布される(なくなり次第終了)。本プレゼントは、前売特典として3回に分けて展開された10種類のポストカードが海外仕様で1枚綴りとなっており、ヴェネチア国際映画祭でプレスのみに配布された、レアアイテム。前売券未購入の方は勿論のこと、すでに前売券購入済み、鑑賞済みの方も、ベラが経験したヨーロッパ横断の旅を追体験できる代物となっている。『哀れなるものたち』は全国にて公開中。(シネマカフェ編集部)■関連作品:哀れなるものたち 2024年1月26日より全国にて公開©2023 20th Century Studios. All Rights Reserved.
2024年03月13日映画『ゴジラ-1.0』(公開中)のアカデミー賞受賞記念記者会見が12日に東京・羽田空港で行われ、山崎貴監督(監督・脚本・VFX)、渋谷紀世子氏(VFXディレクター)、高橋正紀氏(3DCGディレクター ※高ははしごだか)、野島達司氏(エフェクトアーティスト/コンポジター)、浜辺美波が登場した。同作は、ゴジラ70周年記念作品であり、日本で製作された実写版ゴジラの30作品目という特別な節目である最新作。監督・脚本・VFXを、自身もゴジラのファンであることを公言する山崎貴が務め、主人公・敷島浩一を神木隆之介、ヒロイン・大石典子を浜辺美波が演じている。さらに山田裕貴、青木崇高、吉岡秀隆、安藤サクラ、佐々木蔵之介といった、実力派俳優陣が勢揃いし、モノクロ映像版『ゴジラ-1.0/C』も公開された。○■映画『ゴジラ-1.0』アカデミー賞の勝因は第96回アカデミー賞において、アジア圏の映画で初めて「視覚効果賞」を受賞した同作。山崎監督は「日本映画がハリウッドでそれなりの興行成績を上げられて賞を貰えたということは、今後の日本映画の作り方が変わってくる可能性を秘めているなと思いまして。アジアのもの、日本のものが、字幕上映で日本人のキャストしか出てなくても、北米で観られるようになっているという動きは感じたので、そこまで見据えた作品作りになれば、制作費も潤沢にしていけると思いますし、色んな意味で可能性が広がったことはすごく良かったんじゃないかなと思いました」と感想を述べる。「大リーグに野茂選手が意外と行けたじゃんとなった途端に、たくさんの人が大リーグに挑戦できるようになったように、ワールドワイドになった興行を目指した作品を作っていくというのはあるのかなと思います」と今後に期待した。また「アメリカに生まれた人にしか与えられなかったチャンスみたいなものが、ハリウッドはもうちょっと広く受け入れてくれるようになってきたんだなというのは、改めて感じました」と山崎監督。「外国語映画賞とか、最初から海外から来たものじゃなくて、『視覚効果賞』は聖域だったと思うので、その部分を開放してくれたというのは懐の深さ、外にもオープンにしてくれてるんだなという感じを受けましたので、色んなチャンスがこれから芽生えてくるといいなと思います」と展望も。今回の受賞については、「完全にゴジラのおかげですね」ときっぱり。「ゴジラというキャラクターが本当に大スターだったということは改めて思い知らされましたし、アメリカの人たちがいかにゴジラが好きか思い知らされました。僕らが会場に入って行ったら『こいつはなんなんだ』という感じですけど、みんなでゴジラを持って歩いてたので、皆さん『Godzilla!』と言ってくれるんですよ。ゴジラに連れて行ってもらったし、ワールドワイドなものになっているんだということは、想像以上にすごかった。ゴジラのVFXだからあそこに立てたと思わなければならないと思います」と気を引き締める。勝因について聞かれると、渋谷氏は「VFXのショートリストの10本に残った方々とか、ノミネートの方々に言われたのは、皆さんが最初の頃にない知恵を絞ってなんとか作っていこうともがいて作っていた頃を思い出したと。皆さんのあたたかい気持ちみたいなもの、見守っていただけていたということも含めて、そういうところに響いたのかなと思いました」と語る。山崎監督も「少人数、少ない予算で、他の作品が今までのVFXの延長線上にある中で面白がってもらえたんじゃないかなと。あとは、VFXはいかに物語に貢献したかを非常に大事にされるみたいなので、VFXで作り出されたゴジラの恐怖感、絶望感が、お話に貢献している部分を評価されたのかな」と分析する。状況を「真面目に見ちゃうと心がずたずたになるぐらい、他のものが素晴らしいので、『なんでオリンピックに来てるんだ?』というくらいの凄まじい空気のものが続く中で、僕らの面白ビデオを見せるという」と表すが、「そのポンコツチームが頑張ってる感じが、おそらくVFXの初期(を思い起こさせる)。『スター・ウォーズ』は、CGが使えなかった時代にいろんな工夫をしながらなんとか成立させようと思って効果を上げてるんですね。だからそういう部分が、皆さんの琴線に触れたのかなと思うようにしています」と明かした。「日本のVFXは世界と戦えると思いましたか?」という質問に、山崎監督は「全然思わない」と苦笑。「やっぱりかなりまだまだというのは改めて感じましたね。だから本当にラッキーパンチだと思いますし、いろんな条件が重なって、今回こういう賞をいただきましたけど、改めてまだまだいろいろ頑張っていけないなと。中枢に近づいたからこそ思うすごさはありました。でも、ちょっと戦えたんで! 結果は出せたんで、また頑張っていいかなと思っています」と語った。
2024年03月12日映画『ゴジラ-1.0』(公開中)のアカデミー賞受賞記念記者会見が12日に東京・羽田空港で行われ、山崎貴監督(監督・脚本・VFX)、渋谷紀世子氏(VFXディレクター)、高橋正紀氏(3DCGディレクター ※高ははしごだか)、野島達司氏(エフェクトアーティスト/コンポジター)、浜辺美波が登場した。同作は、ゴジラ70周年記念作品であり、日本で製作された実写版ゴジラの30作品目という特別な節目である最新作。監督・脚本・VFXを、自身もゴジラのファンであることを公言する山崎貴が務め、主人公・敷島浩一を神木隆之介、ヒロイン・大石典子を浜辺美波が演じている。さらに山田裕貴、青木崇高、吉岡秀隆、安藤サクラ、佐々木蔵之介といった、実力派俳優陣が勢揃いし、モノクロ映像版『ゴジラ-1.0/C』も公開された。○■映画『ゴジラ-1.0』アカデミー賞の空気を語る山崎監督第96回アカデミー賞において、アジア圏の映画で初めて「視覚効果賞」を受賞した同作。オスカー像を持った山崎監督は「想像をはるかに超える重さでびっくりしました。けっこう緊張してたんですけど、一瞬それを忘れるぐらいの重さで、本当に今オスカー像を持ってるんだと思って、すごく嬉しかったです」と感想を述べる。「ダニー・デヴィートさんと(アーノルド・)シュワルツェネッガーさんがいて、シュワルツェネッガーさんからもらいたかったんですけど」と苦笑。「ダニー・デヴィートさんももちろん嬉しいんですけど、その後シュワルツェネッガーさんと握手ができたのでよかったです」と喜んでいた。渋谷氏は「直前に配られたテキーラもあって、テンションがめちゃめちゃ上がってしまいました」、高橋氏は「『ゴジラ-1.0』と呼ばれて、本当に頭が真っ白というかよくわからなかったです。僕はシュワルツネッガーさんからもらって、目を見ただけでもいい人なのがわかりました」と振り返る。野島氏も「僕もシュワルツネッガーさんからいただきました。手足が痺れて、感じたことのない痺れで、なんだこれはという。で、シュワルツネッガーさんを見て、わけわかんなかったですけど、山崎さんの英語のスピーチをすごくあたたかく見守ってくださってる会場の皆さんの顔が忘れられなくて、本当にいい場所だなと感じました」と感想も。会見では英語のスピーチをいじられていた山崎監督だが、実際の会場の空気については「『頑張れ』という顔で見てくださってて、その空気ってビシバシ伝わってきていましたし、あたたかく見守ってくれているという空気が心地よくて。ものすごい焦ってたんですけど、最高峰の人たちが集まっている素晴らしい場所だなと感じていました」と感謝する。今回の視覚効果賞についても「聖域中の聖域で、ものすごく予算をかけて凝りに凝ったVFXがある中でのベストなので、僕らは挑戦権がなかったんです。夢見ることすら許されてなかった場所だったので、僕ら的にはオスカーとか考えるのもタブーだった」と説明。「門を開いてくれたことはすごく嬉しいことだし、ハリウッドという場所の懐の深さ、力の強さ。僕らがそこで賞を取ったからといって、彼らの映画産業は揺らぎはしないという自信を感じましたし、繰り返しになりますけど、会場の皆さんのあたたかい『頑張れ』という感じが本当にうれしかったので。僕はVFXが1番長いキャリアなので、それをずっとやり続けてきた今にこの場所があったということは本当にうれしいことです」と語った。
2024年03月12日ディズニープラスにて独占配信中の『ラスト・リペア・ショップ』が第96回アカデミー賞短編ドキュメンタリー賞を受賞した。本作は、アメリカ最大の都市ロサンゼルスで、1959年から楽器を無料で修理して公立学校の生徒たちに提供している楽器修理職人の様子を描いたドキュメンタリー。アカデミー賞ノミネート経験のあるベン・プラウドフットとクリス・バワーズ、2人の監督が倉庫の隅々まで撮影し、生徒のために8万を超える楽器の修理に情熱をかける職人たちのインタビューで構成されている。プレゼンターであるケイト・マッキノン、アメリカ・フェレーラからオスカー像を受け取った監督/プロデューサーのクリス・バワーズは、「ありがとうございます。アカデミー、これは信じられない光栄です」と、オスカー像を握りしめながら嬉しそうな表情を浮かべ感謝。続けて「(この作品は)学校の英雄たちについてのものであり、彼らは世に知られておらず、感謝されず、見過ごされています。今夜、そんな彼らに光が当たりました」と、影の功労者である職人たちがいかに重要な役割を担っているかを強調した。さらにディズニープラスでは、長編アニメーション映画賞ノミネートの『マイ・エレメント』や、エミー賞にて最多となる10部門に輝いた「一流シェフのファミリーレストラン」など、賞レースを席巻した数々の話題作や、来年度のエミー賞やゴールデングローブ賞といった賞レースの本命作品になるのではないかと早くも期待されている「SHOGUN 将軍」を配信中。過去の話題作から現在の注目作までぜひチェックしてみてほしい。『ラスト・リペア・ショップ』はディズニープラス「スター」にて独占配信中。(シネマカフェ編集部)
2024年03月12日最新作『オッペンハイマー』でアカデミー賞最多7部門を受賞したクリストファー・ノーラン監督の初の商業映画『メメント』が、4月19日(金)より1週間限定で再上映されることになった。第96回アカデミー賞(2024)をはじめ多数の映画賞でのノミネート、受賞で話題を席巻しているクリストファー・ノーラン監督。監督の長編映画第2作で初の商業映画作品でもある『メメント』は、何者かに妻を惨殺され、自らも記憶障害を患ってしまった主人公・レナード(ガイ・ピアース)が犯人への復讐に突き進む物語。レナードが“10分しか記憶を保てない”なかでポラロイド写真やメモ、体中にタトゥーを彫ることで記憶を残し、時系列を逆行しながら事件の真相に迫っていくという手法が評判となり、全米でロングランヒットを記録。一躍、<監督クリストファー・ノーラン>の名を世に知らしめた作品でもある。後に『インセプション』や『インターステラー』、そして『TENET テネット』など“時間”を題材に、多くの難解で画期的な作品を生み出すノーラン監督のエッセンスを体感できる1作となっている。なお、本企画ではオリジナルの来場者特典の配布も実施予定。詳細は後日発表される。『メメント』は4月19日(金)より新宿ピカデリー、グランドシネマサンシャイン 池袋、シネクイントほか全国66館にて1週間限定上映。『オッペンハイマー』は3月29日(金)より全国にて公開。(シネマカフェ編集部)■関連作品:オッペンハイマー 2024年3月29日より全国にて公開© Universal Pictures. All Rights Reserved.
2024年03月12日現地時間3月10日に行われたアカデミー賞授賞式で、俳優のロバート・ダウニー・Jr.(58)が自身の初となるオスカー像を手にしたが、その振る舞いが波紋を呼んでいる。『アイアンマン』の主演俳優として知られるダウニーは、『オッペンハイマー』のルイス・ストラウス役で今年のアカデミー賞で、助演男優賞を受賞。助演男優賞のプレゼンターは歴代受賞者のマハーシャラ・アリ、ティム・ロビンス、クリストフ・ヴァルツ、サム・ロックウェルらに加え、昨年の受賞者で80年代に子役として『インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説』のショート・ラウンド役や『グーニーズ』のデータ役で知られるベトナム系アメリカ人のキー・ホイ・クァン(52)がメインで進行を務めた。クァンはステージ上で、受賞者であるダウニーの名前を興奮気味に発表し、ダウニーがステージに向かう際には、クァンはオスカー像とダウニーの名前が書かれた封筒を手にしていた。通常、受賞者はここで像と手紙を受け取ったうえで、プレゼンターと言葉を交わしたり握手やハグなどが行われるため、クァンもそれを予想していた動きだった。しかし、ステージに上がったダウニーは、満面の笑みで近づくクアンを“スルー”。彼の手からオスカー像を受け取ると、共同司会者ティム・ロビンスと握手し、サム・ロックウェルとグータッチをした後、アカデミー賞の封筒を手渡そうとしたクァンを再び“無視”して、喝采を送る観衆に向き直ると、そのままスピーチを始めてしまった。その後、ダウニーはバックステージでクァンや他のプレゼンターたちとハグをしたり自撮りをする様子が確認されており、本人たちの間に確執は無いよう。しかし、SNS上ではステージ上でのダウニーの振る舞いが“無礼ではないか”と波紋を呼んでしまった。《満面の笑みで祝福を表し発表したキー・ホイ・クァンに対して、ロバート・ダウニー・Jrの態度かなり感じ悪い》《ロバート・ダウニー・Jr、助演男優賞プレゼンターのキー・ホイ・クァンに対して無礼すぎ。よくアカデミー授賞式でこんな態度とれるなあ》《確かにロバート・ダウニー・Jr、ほぼフルシカトで見もしなくて感じ悪いわ。残念だ》《ロバート・ダウニー・Jrが司会者に目を合わせず素通りしたことが物議を醸している件、受賞の喜びに感極まって冷静な対応ができていなっただけだと思いたい》「実は、今年2月のグラミー賞授賞式でも似たようなことが起きています。最優秀アルバム賞のプレゼンターとしてセリーヌ・ディオンがテイラー・スイフトにトロフィーを渡したのですが、4度目の受賞という偉業達成に興奮したのか、テイラーはトロフィーを受けとる際にセリーヌにお礼を言ったりハグをせず、“セリーヌを無視した”と大炎上しました」(海外ゴシップライター)世界的な賞の受賞は大スターでも興奮してしまうのかもしれない。
2024年03月11日東京国際映画祭(TIFF)が香港国際映画祭、釜山国際映画祭とともに共催するアジア全域版アカデミー賞「第17回アジア・フィルム・アワード(以下AFA)」の授賞式が3月10日夜、香港の戯曲センター(Xiqu Centre)Grand Theatreにて開催。日本作品の『悪は存在しない』(濱口竜介監督)が、最優秀作品賞と最優秀音楽賞(石橋英子さん)を受賞したほか、日本映画勢が多数受賞した。『悪は存在しない』の濱口監督と石橋さんは、昨年の『ドライブ・マイ・カー』に続いての最優秀作品賞獲得。また、是枝裕和監督も『怪物』で最優秀監督賞を受賞し、昨年の韓国作品『ベイビー・ブローカー』に続く2年連続の同賞受賞に輝いた。『怪物』是枝裕和監督このほか、第36回TIFFのオープニング作品で、日本アカデミー賞でも最優秀主演男優賞を受賞した『PERFECT DAYS』にて役所広司が最優秀主演男優賞の栄冠を手に。第36回TIFFのクロージング作品で、日本アカデミー賞で最多8冠に輝き、米アカデミー賞の視覚効果賞をアジア初受賞した『ゴジラ-1.0』チームが、視覚効果賞(山崎貴監督、渋谷紀世子、高橋正紀、野島達司)、音響賞(井上奈津子)の2部門を受賞。併せて先の発表のとおり、『エゴイスト』などが話題を集めた俳優・鈴木亮平がアジア映画界・アジア文化における業績と貢献を称える「Excellence in Asian Cinema Award」に、韓国のイ・ヨンエととも授与された。イ・ヨンエ/鈴木亮平大規模で豪華なレッドカーペットの後に開催されたAFAの授賞式では、日本人として初めて審査委員長に就任した黒沢清監督が、世界中の映画人が務める審査員陣と投票メンバーを率いて決定された受賞者が登壇。“Youth Ambassador”の1人として様々なAFAイベントに参加した宮沢氷魚がプレゼンターを務めたほか、特別功労賞を受賞したチャン・イーモウ監督、主演男優賞にノミネートされたトニー・レオン、プレゼンターを務めたファン・ビンビンなど、アジア全域よりスターが集まる華やかな式典となった。第17回 アジア・フィルム・アワード 受賞結果一覧(敬称略)『悪は存在しない』最優秀作品賞『悪は存在しない』(日本)最優秀監督賞是枝裕和 『怪物』(日本)最優秀新人監督賞ニック・チェク 『年少日記』(香港)最優秀主演男優賞役所広司 『PERFECT DAYS』(日本)最優秀主演女優賞ジャン・チンチン 『西湖畔に生きる』(中国)最優秀助演男優賞パク・フン『12.12:The Day』(英題/韓国)最優秀助演女優賞レイチェル・リョン 『白日の下』(香港)最優秀新人俳優賞Tergel Bold-Erdene『City of Wind』(フランス、モンゴル、ポルトガル、オランダ、カタール、ドイツ)最優秀脚本賞ペマ・ツェテン 『雪豹』(中国)最優秀編集賞キム・サンボム『12.12:The Day』(英題/韓国)最優秀撮影賞マティアス・デルボー『雪豹』(中国)最優秀音楽賞石橋英子『悪は存在しない』(日本)最優秀衣装デザイン賞マン・リムチョン『The Goldfinger』(香港、中国)最優秀美術賞Eric LAM『The Goldfinger』(香港、中国)最優秀視覚効果賞山崎貴、渋谷紀世子、高橋正紀、野島達司 『ゴジラ-1.0』(日本)最優秀音響賞井上奈津子『ゴジラ-1.0』(日本)Excellence in Asian Cinema Award鈴木亮平(日本)、イ・ヨンエ(韓国)特別功労賞 (Lifetime Achievement Award)チャン・イーモウAFA Next Generation Awardチャオ・リーイン(中国)AFA Rising Star Awardメータウィン・オーパッイアムカジョーン(タイ)2023 Highest-Grossing Asian Film Award『満江紅(マンジャンホン)』監督:チャン・イーモウ(中国)受賞者よりコメント<鈴木亮平Excellence in Asian Cinema Award 受賞>(英語で挨拶:和訳)大家好(中国語)。ここに来ることができて本当にうれしいです。とりわけ、著名なイ・ヨンエさんと一緒にここに立つことができて、とても光栄です。偉大な映画監督、偉大な映画プロデューサー、映画製作者、偉大な俳優、アジアの伝説の俳優たち、皆さんの前に立つことができて、本当に光栄に思っています。でも正直なところ、今年は何もノミネートされていないので、とてもリラックスしてここに立っています。もちろん、ノミネートされることは良いことですが、ノミネートされないのも良いことです。なぜなら、何も心配する必要がないからです。ちなみに、昨年は、トニー・レオンさんのせいで私は最優秀主演男優賞を逃しました。(笑)でも、今年再び彼に会えてうれしいです。もちろん、賞を受賞することは非常に重要でワクワクしますが、このイベント、この大きなイベント、AFAの素晴らしいところは、皆さんに出会い、新しい人たちに出会い、アジア各地の映画制作者と出会い、語り合い、学びあうことだと私は考えています。そして願わくは、今後一緒に新しいプロジェクトを始めたい。今日、あるいは今夜が、未来の新しいプロジェクトの始まりになるかもしれません。そして、いつか一緒に映画を作れることを本当に願っています。なぜなら、"私たちは一緒に物語を紡ぐ(※Together we tell story)"からです。ありがとうございました。※「Together We Tell Story」は今年のAFAのテーマ。<『悪は存在しない』最優秀作品賞受賞>※濱口竜介監督が欠席のため、監督に代わり高田聡プロデューサーと石橋英子がコメント。高田聡:私たちの映画にこのような非常に光栄な重みのある賞を頂きまして、代表してまずは感謝を申し上げます。同じくノミネートされた撮影の北川喜雄さん、共同編集の山崎梓さん、またこの映画に関わったすべての皆さん、おめでとうございます。そして、この場に残念ながら来ることができなかった濱口竜介監督、そして濱口監督に一番最初にこの企画の話を持ってきて、素晴らしい音楽で共同制作をされた石橋英子さん、おめでとうございます。石橋英子:本当に濱口監督が来ることができなかったのは残念です。でもこうやって、撮影の北川さんや編集の山崎さん、今もしかしたら日本で見ているかもしれない主演のおおみか(大美賀均)さん、キャストの皆さん、スタッフの皆さん、本当に皆さんの力のおかげでできました。もちろん、ミュージシャンの皆さん、ミックスをしてくださったジム・オルークさん、本当に皆さんのおかげで、今こうやって、私たちはここに来られて、楽しい時間を過ごせていると思っています。ありがとうございました。<是枝裕和監督最優秀監督賞受賞>尊敬する黒沢清監督からこのようなトロフィーを頂くなんて、本当に光栄です。出会う才能ということで言えば、今回は坂元裕二さんという尊敬する脚本家の方の素晴らしい脚本があって、もう20年近く一緒に仕事をしている美術の三ツ松けいこさんが、今日一緒にスタッフを代表してここに来ていただきました。そんなスタッフとキャストと出会えたことが、この賞を頂けた一番大きな僕の才能ではないかと思います。昨年に続いてこの壇上に立たせていただくことができて、本当にうれしいです。来年は、作品はないのですが、ノミネートされていなくても、またこの場で映画を愛する皆さんとこの時間を共有できたらうれしいです。ありがとうございました。<石橋英子最優秀音楽賞>全く期待してなかったので、全然スピーチを考えていなかったです。まずアジア・フィルム・アワードの皆様、審査委員の皆様、本当にありがとうございます。まず濱口監督、長い道のりでしたが、何をつくるのかわからないまま一緒に歩んできた道のりが奇跡のようでした。撮影やその後の編集など、一緒に皆さんが作ってこられた努力にも感謝したいと思います。撮影の北川さん、編集の山崎さん、本当にありがとうございます。皆さんの仕事がなければ、私のこういう音楽もなかったと思います。スタッフとキャストの皆さんにも感謝したいと思います。本当にありがとうございました。『悪は存在しない』は4月26日(金)よりBunkamuraル・シネマ 渋谷宮下、K2ほか全国にて公開。(シネマカフェ編集部)■関連作品:怪物 2023年6月2日より全国にて公開©2023「怪物」製作委員会ゴジラ-1.0 2023年11月3日より全国東宝系にて公開©2023 TOHO CO.,LTD.PERFECT DAYS 2023年12月22日よりTOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開© 2023 MASTER MIND Ltd.悪は存在しない 2024年4月26日よりBunkamuraル・シネマ 渋谷宮下、K2ほか全国にて公開© 2023 NEOPA / Fictive
2024年03月11日「第96回アカデミー賞」の授賞式が、日本時間3月11日、ドルビー・シアター(アメリカ・ロサンゼルス)にて開催。日本の作品では、『ゴジラ-1.0』と『君たちはどう生きるか』が受賞し、キャストや関係者がお祝いや喜びのメッセージを寄せている。今回、山崎貴監督の『ゴジラ-1.0』は、視覚効果賞を受賞。アジア映画で初の同賞受賞という快挙となった。主演の神木隆之介(敷島浩一役)は「米アカデミー視覚効果賞受賞おめでとうございます!!!!!!!凄すぎます!!!!ゴジラと戦えたこと誇りに思います!!」とコメント。「わーーー!!おめでたいいいいいい!!」(浜辺美波/大石典子役)、「おめでとうございますすげぇ!」(山田裕貴/水島四郎役)、「やばいこれから撮影なのに嗚咽がとまらない、久々に呼吸ヒッヒってなるくらい号泣してる!」(安藤サクラ/太田澄子役)、「山崎貴監督始め白組の皆様!チームゴジラの皆々様!そして阿部秀司様!おめでとうございます!」(佐々木蔵之介/秋津清治役)など、多くの共演者も祝福のコメントを投稿している。一方、スタジオジブリの『君たちはどう生きるか』は、長編アニメ映画賞に輝いた。主題歌「地球儀」を担当した米津玄師は「アカデミー賞、長編アニメーション賞おめでとうございます。偉大な作品に関われたことを誇らしく思います」と今回の受賞への喜びを投稿した。『ゴジラ-1.0』は公開中。『君たちはどう生きるか』英語吹替版(日本語字幕付き)は3月20日(水・祝)より上映。※秋津清治の「清」は旧漢字(シネマカフェ編集部)■関連作品:君たちはどう生きるか 2023年7月14日より公開©2023 Studio Ghibliゴジラ-1.0 2023年11月3日より全国東宝系にて公開©2023 TOHO CO.,LTD.
2024年03月11日前哨戦の勢いそのまま、『オッペンハイマー』が全7部門を受賞し、賞レースの最後を飾った第96回アカデミー賞。日本映画2品も受賞を果たした今年、レッドカーペットは多様なスタイルのファッションで華やいだ。『哀れなるものたち』で恐れなき熱演で主演女優賞を受賞したエマ・ストーンは、「ルイ・ヴィトン(Louis Vuitton)」のカスタムドレス。薄いミントグリーンのストラップレス・ドレス。ジャカードの生地にペプラムのディテール以外はシンプルなデザインで、エマはダイヤモンドとサファイアのネックレスを合わせた。エマ・ストーン Photo by John ShearerWireImageストラップレスは今年人気のデザインのようだ。今回は作品賞候補の主演作『バービー』のプロデューサーとして出席したマーゴット・ロビーは、「ヴェルサーチ(Versace)」のシークイン・ドレス。長年携わった『バービー』という作品の締めくくりにチョイスした色は黒だ。先住民族の血を引く俳優として初の主演女優賞候補となったリリー・グラッドストーン(『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』)は、「グッチ(GUCCI)」のサバト・デ・サルノと先住民族のクイルワーク・アーティスト、ジョー・ビッグ・マウンテンとのコラボレーションでミッドナイトブルーのベルベットのドレス。クイルワークの花モチーフで飾られたトレーンがアクセントだ。リリー・グラッドストーンPhoto by Gilbert FloresVariety via Getty Images助演女優賞候補のキャリー・マリガン(『マエストロ:その音楽と愛と』)は、「バレンシアガ(Balenciaga)」の黒のマーメイドスタイルのドレスに白いチュールのスカート。ダニエル・ブルックス(『カラーパープル』)は、「ドルチェ&ガッバーナ(Dolce & Gabbana)」の黒のサテンのコルセットドレス。左側に深いスリットが入っている。キャリー・マリガン Photo by Jeff KravitzFilmMagic『君たちはどう生きるか』が受賞した長編アニメ映画賞を発表したアニャ・テイラー=ジョイは、「ディオール(Dior)」。1949年発表の傑作「ジュノン」を基に、3,500時間かけて全面にビーズ刺繍をほどこしたシルバーのドレスは、ボッティチェリの絵画「ヴィーナスの誕生」にインスパイアされたデザインだそう。作曲賞と歌曲賞のプレゼンターを務めたアリアナ・グランデは、『バービー』を意識したピンクの「ジャンバティスタ・ヴァリ・オートクチュール(Giambattista Valli HauteCouture)」。ボリュームあるペプラムとトレーンがポイントで、「ティファニー(Tiffany & Co.)」のジュエリーを合わせた。アリアナ・グランデ Photo by Gregg DeGuireWWD via Getty Images助演女優賞を受賞したダヴァイン・ジョイ・ランドルフ(『ホールドオーバーズ 置いてけぼりのホリディ』)は、「ルイ・ヴィトン(Louis Vuitton)」のペールブルーのシークインドレス。ホルターネックで袖にチュールのフリルをふんだんにあしらったデザインだ。撮影賞のプレゼンターを務めたゼンデイヤは、「アルマーニ プリヴェ(Armani Prive)」のメタリックピンクとシルバーのワンショルダー。髪は往年のハリウッドスターを思わせるスタイルに仕上げた。ゼンデイヤ Photo by John ShearerWireImage主演女優賞のプレゼンターとして登場したオスカー女優2人も、ワンショルダーのデザインをチョイスした。ジェニファー・ローレンスは、「ディオール・オートクチュール(Dior Haute Couture)」のポルカドット・ドレスに「スワロフスキー(Swarovski)」のダイヤモンドのネックレス。ミシェル・ヨーは、「バレンシアガ(Balenciaga)」のカスタム。シルバーの濃淡のシークインドレスに黒のオペラグローブでシックに決めた。Photo by Al SeibA.M.P.A.S. via Getty Imagesレッドカーペットを賑わせたのは、視覚効果賞を受賞した『ゴジラ-1.0』のチーム。山崎貴監督をはじめ出席者全員が、かかと部分がゴジラの爪をモチーフにした靴で登場し、話題を集めた。主演女優賞候補のザンドラ・ヒュラー(『落下の解剖学』)は、「スキャパレリ(Schiaparelli)」のカスタムでV字型のシャープなデコルテのデザインが際立った。助演女優賞候補だったエミリー・ブラントも、「スキャパレリ」。シャイニーなクリーム色のドレスに「ティファニー(Tiffany & Co.)」のジュエリーを合わせた。助演女優賞候補のアメリカ・フェレーラ(『バービー』)は、作品のテーマカラーであるピンクのシークインドレス。「アトリエ・ヴェルサーチ(Atelier Versace)」のデザインだ。同じく助演女優賞候補のジョディ・フォスター(『ナイアド~その決意は海を越える~』)は、「ロエベ(Loewe)」のミッドナイトブルーのホルターネックのサテン・ドレス。ビリー・アイリッシュ&アメリカ・フェレーラ Photo by Arturo HolmesGetty Imagesパートナーのアルチュール・アラリと脚本賞を受賞し、女性として唯一の監督賞候補でもあったジュスティーヌ・トリエ(『落下の解剖学』)は、「ルイ・ヴィトン(Louis Vuitton)」のパンツスーツ。黒にシルバーのピンストライプをきかせ、インナーも黒で締めた。一部ではカジュアル過ぎるという声もあったが、堂々とした本人のキャラクターに合う装いだ。主演女優賞候補のアネット・ベニング(『ナイアド~その決意は海を越える~』)も、ネイビーのジャンプスーツでパンツスタイルをチョイスした。歌曲賞を受賞したビリー・アイリッシュは、「シャネル(Chanel)」。学校の制服を意識した白のボタンダウンシャツに黒のブレザー、黒と白のツイードのひざ丈スカートに白ソッククス、黒のストラップシューズ。スカートの柄にマッチしたバッグを持った。共に受賞した兄のフィニアス・オコネルも胸につけていた赤いピンは、「Artists4Ceasefire」のシンボル。昨年10月に始まったイスラエルとガザの停戦を求める公開書簡をバイデン米大統領に送ったアーティスト団体で、彼らのほかにも助演男優賞候補のマーク・ラファロ、ラファロと『哀れなるものたち』で共演したラミー・ユセフ、長編アニメ映画賞候補の『ニモーナ』に声の出演をしたリズ・アーメッドらもつけていた。フィニアス・オコネル&ビリー・アイリッシュ Photo by Jeff Kravitz/FilmMagic作品賞と脚本賞候補になった『パスト ライブス/再会』のセリーヌ・ソン監督も、白シャツにダブルの黒ジャケット、ローファーの制服スタイルだが、アシンメトリーなデザインのスカートが華やか。「ロエベ(Loewe)」のデザインで、同作に主演したグレタ・リーも、「ロエベ」の白と黒のドレスで登場した。フローレンス・ピューは、「デルコア(Del Core」)のプランジネックのシルバーのドレス。「ブルガリ(Bulgari)」のネックレスを合わせ、どこか最新出演作の『デューン 砂の惑星PART2』を思わせるスタイルだ。主演男優賞を受賞したキリアン・マーフィー(『オッペンハイマー』)は、「アトリエ・ヴェルサーチ(Atelier Versace)」のカスタムのタキシードに、香港のブランド「Sauvereign」がオッペンハイマーをイメージして作成した銀のブローチを胸につけた。助演男優賞を受賞したロバート・ダウニー・Jr.は、「サンローラン(Saint Laurent)」の黒のスーツ。今日の装いはよほど気に入ったらしく、受賞スピーチでスタイリストにも感謝を述べた。ロバート・ダウニー・Jr. Photo by Jeff KravitzFilmMagic助演男優賞候補で、歌曲賞候補として「I’m Just Ken」を歌ったライアン・ゴズリング(『バービー』)は、ステージ上では鮮やかなピンクのスーツだったが、レッドカーペットの装いは「グッチ(Gucci)」の黒のスーツ。ノータイで黒いシャツの胸をはだけ、シルバーのシークインのステッチがアクセントになっていた。主演男優賞候補のコールマン・ドミンゴ(『ラスティン:ワシントンの「あの日」を作った男』)は、「ルイ・ヴィトン(Louis Vuitton)」のカスタムで、クリスタルのボタンを付けたダブルのブラック・タキシードにカウボーイブーツ。「デヴィッド・ヤーマン(David Yurman)」のシルバーのジュエリーと「オメガ(Omega)」の時計を合わせた。レッドカーペットでは『ニモーナ』に声の出演をしているユージン・リー・ヤンも、かつてのビリー・ポーターを彷彿とさせる真紅のロングドレスを姿で注目された。ユージン・リー・ヤン Photo by Sarah MorrisWireImage(冨永由紀)
2024年03月11日第96回アカデミー賞にて、長編アニメ映画賞を受賞したスタジオジブリ映画『君たちはどう生きるか』。この度、この受賞記念として、“英語吹替版(日本語字幕付き)”の上映が決定した。本作は、宮崎駿監督10年ぶりとなる長編映画最新作。監督が少年時代に感銘を受けた書籍「君たちはどう生きるか」からタイトルを採用し、全く別のオリジナルストーリーとして完成させた冒険活劇ファンタジー。アメリカ・ロサンゼルスのドルビー・シアターで開催された今回のアカデミー賞授賞式。スタジオジブリ作品が同賞に輝くのは、『千と千尋の神隠し』以来、21年ぶり2度目となった。今回上映が決定した英語吹替版(日本語字幕付き)の日本語字幕は、英語セリフを翻訳したセリフではなく、オリジナル台本のセリフを使用。主人公の眞人役を演じるのは「YOU -君がすべて-」シーズン1でパコ役を演じたルカ・パドヴァン。青サギ役にロバート・パティンソン、キリコ役にフローレンス・ピュー、ヒミ役に福原カレン、夏子役にジェンマ・チャン、勝一役にクリスチャン・ベール、大伯父役にマーク・ハミル、老ペリカン役にウィレム・デフォー、インコ大王にデイヴ・バウティスタがキャスティングされている。ファンからは「英語版で見たいと思っていました!嬉しいです~」、「絶対に行きます!」、「英語で違う声優さんでまた楽しめる」、「これはもう一度観にいかないと!!!!」などと上映を喜ぶ声が寄せられている。『君たちはどう生きるか』英語吹替版(日本語字幕付き)は3月20日(水・祝)より上映。(シネマカフェ編集部)■関連作品:君たちはどう生きるか 2023年7月14日より公開©2023 Studio Ghibli
2024年03月11日第96回アカデミー賞授賞式が3月11日(日本時間)、米ロサンゼルスのドルビー・シアターで開催され、「原爆の父」と呼ばれたアメリカの物理学者ロバート・オッペンハイマーを題材に描いた歴史映画『オッペンハイマー』が作品賞、監督賞(クリストファー・ノーラン)、主演男優賞(キリアン・マーフィ)、助演男優賞(ロバート・ダウニー・Jr.)など7冠に輝いた。下馬評通りの圧勝を収めた『オッペンハイマー』2006年ピュリッツァー賞を受賞したノンフィクション「『原爆の父』と呼ばれた男の栄光と悲劇」を下敷きに、オッペンハイマーの栄光と挫折、苦悩と葛藤を描いた本作。ノーラン監督は、『ダンケルク』に続き2度目のノミネートで、今回が初の受賞。映画表現の可能性を追求し続けてきたノーラン監督が、オッペンハイマーの視点で語られるカラー映像では、感情を揺さぶる抽象的なイメージとモンタージュさせ、第二次世界大戦後のアメリカの原子力政策に大きい影響力を持っていた人物ルイス・ストローズを中心とするシーンは、モノクロ映像で描き分けた。主演男優賞は、キリアン・マーフィが初受賞。アメリカの物理学者ロバート・オッペンハイマーを演じ、世界の運命を握ると同時に、世界を破滅させる危機に直面するという、矛盾を抱える男の数奇な人生を体現した。ノーラン監督とのタッグは6度目。ノーラン作品で初めて主演を務めた。さらに助演男優賞は、メリカ原子力委員会のルイス・ストラウス委員長を演じたロバート・ダウニー・Jr.が手にし、こちらも初受賞を果たした。過去に、チャールズ・チャップリンを演じた『チャーリー』で主演男優賞、『トロピック・サンダー/史上最低の作戦』で助演男優賞にノミネートされており、今回が念願の受賞だ。『哀れなるものたち』主演女優賞はじめ4部門で栄冠『オッペンハイマー』の最大のライバルとして、賞レースをけん引してきた『哀れなるものたち』(ヨルゴス・ランティモス監督)も、主演女優賞をはじめ4部門で栄冠に輝き、存在感を放った。胎児の脳を移植されたヒロインが、「世界を自分の目で見たい」という強い欲望にかられ、大陸横断の旅に出るダークファンタジー。主演女優賞に輝いたエマ・ストーンは、数奇な冒険の果て、時代の偏見から解放され、驚異の成長を見せる主人公のベラ・バクスターを演じ、『ラ・ラ・ランド』以来2度目の同賞受賞を果たした。『哀れなるものたち』(C)2023 20th Century Studios. All Rights Reserved.また、『哀れなるものたち』は、美術賞、衣装デザイン賞、メイクアップ&ヘアスタイリング賞も受賞。圧巻のビジュアルで世界中を魅了した同作にふさわしい結果を収めている。日本からノミネートされた3作品の結果は?『君たちはどう生きるか』(C)2023 Studio Ghibli注目を集めた長編アニメ映画賞は、スタジオジブリ製作・宮崎駿監督作品『君たちはどう生きるか』が受賞。スタジオジブリの作品が、同賞に輝くのは、第75回アカデミー賞の『千と千尋の神隠し』以来21年ぶり2度目となる(宮崎監督作品のノミネートは4度目)。宮崎監督が長編作品からの引退を撤回し、原作・脚本・監督を手掛けた同作は、少年時代に感銘を受けた同名書籍からタイトルを採用し、自伝的要素を含むオリジナルストーリーとして完成させた冒険ファンタジー。国内外の映画賞を数多く受賞した本作が、米アカデミー賞で有終の美を飾った。また、山崎貴監督の『ゴジラ-1.0』が視覚効果賞を受賞。邦画のみならず、日本及びアジア映画で初の同賞受賞という快挙を達成した。『ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE』『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME3』『ザ・クリエイター 創造者』『ナポレオン』という強力なライバルを蹴散らした。全米では昨年12月、『Godzilla Minus One』のタイトルで封切られており、全米における累計興収が、邦画実写作品として、34年ぶりに記録を塗り替えている。『ゴジラ-1.0』(C)2023 TOHO CO.,LTD.なお、役所広司が主演した『PERFECT DAYS』(ヴィム・ヴェンダース監督)は、国際長編映画賞を逃した。文=内田涼<受賞コメント>■主演女優賞/エマ・ストーン素晴らしい共演者の皆さん、ノミネートされた皆さんと一緒に受賞したと思っています。皆さんから、常に刺激を受けています。この賞は私のためではなく、持てる力以上を発揮してくださり、素晴らしいものを作り上げたチームのためのものです。これこそ、映画製作の醍醐味です。そして映画製作の場に、愛と光、気づかいを注いでくれたすべての人々と、この受賞を分かち合えることができて、とても光栄です。ベラ・バクスターという、一生の贈り物をありがとう。■主演男優賞/キリアン・マーフィ(撮影を通して)ワイルドで創造的な旅路に出ることができました。(家族に対し)本当に愛しています。アイルランド人として誇らしい思いです。和平を構築するためにこの賞を捧げたいです。■助演女優賞/ダヴァイン・ジョイ・ランドルフ神は素晴らしい。私は、自分がこのようなキャリアを歩むとは想像もしていませんでした。キャリアのスタートは、歌手でした。ある日、母は私に「あの通りの向こうにある劇場に行けば、きっと何かがあるはず」と言ってくれました。母に感謝します。私のそばにいてくれた人たち、導いてくれた人たち、ここにいるすべての美しい人たちに感謝します。長年、私はいつも“自分とは違う何か”になりたいと願っていましたが、今はただ、私らしくいればいいと気づきました。クラスでただひとりの黒人の女の子だった私に、担任の先生は「大丈夫よ、今から自分の道のりを切り開きましょう」と導いてくれました。私のことを見守ってくれて、ありがとう。■助演男優賞/ロバート・ダウニー・Jr.ありがとうございます。悲惨だった幼少期とアカデミー賞、私の獣医、妻のスーザンに感謝します。私はうなり声を出す保護動物みたいでしたが、蘇らせてくれたのです。おかげで、私はここにいるのです。俳優業が私を必要としてくれる以上に、私が俳優業を必要だったんです。クリス(クリストファー・ノーラン)はそれを知っていて、(プロデューサーの)エマ・トーマスが、エミリー・ブラント、キリアン・マーフィ、マット・デイモン……、素晴らしいキャストとスタッフを集めてくれた。そのおかげで、私はより善良な人間として、ここに立っているのです。私たちのやることには意味があり、私たちが作ると決めた作品は大切なのです。■監督賞/クリストファー・ノーランユニバーサル・スタジオ、この作品の可能性に気付いてくれてありがとうございます。原作者にも感謝申し上げます。(関係者に)私を信じてくれて、ありがとうございます。100年以上にわたる映画の歴史には、さまざまなことがありました。このすばらしい旅が、今後どこに導かれるかわかりませんが、その一翼を担えたことに感謝しています。■視覚効果賞/山崎貴監督40年以上前に『スター・ウォーズ』『未知との遭遇』を見た衝撃から、キャリアをスタートさせた私にとって、ここは想像することさえできない場所です。ノミネートの瞬間、私たちは、まるでロッキー・バルボアのようでした。偉大なライバルたちを相手に、リングに立てた事が、奇跡でした。しかし、私たちは今この場に立っています。ここから遠く離れた場所でVFXを志す皆さんに伝えたいです。ハリウッドが、誰にでも挑戦権があると証明してくれました。最後に、昨年亡くなった我々のプロデューサーである阿部秀司さんに「やりました!」と言いたいです。ありがとうございました。【第96回アカデミー賞】受賞結果■作品賞『オッペンハイマー』■監督賞クリストファー・ノーラン『オッペンハイマー』■主演男優賞キリアン・マーフィ『オッペンハイマー』■主演女優賞エマ・ストーン『哀れなるものたち』■助演男優賞ロバート・ダウニー・Jr.『オッペンハイマー』■助演女優賞ダヴァイン・ジョイ・ランドルフ『ホールドオーバーズ置いてけぼりのホリディ』■脚本賞ジュスティーヌ・トリエ、アルチュール・アラリ『落下の解剖学』■脚色賞コード・ジェファーソン『アメリカン・フィクション』■視覚効果賞『ゴジラ-1.0』■美術賞『哀れなるものたち』■撮影賞『オッペンハイマー』■衣装デザイン賞『哀れなるものたち』■長編ドキュメンタリー賞『実録マリウポリの20日間』■短編ドキュメンタリー賞『ラスト・リペア・ショップ』■編集賞『オッペンハイマー』■国際長編映画賞『関心領域』(イギリス)■音響賞『関心領域』■メイクアップ&ヘアスタイリング賞『哀れなるものたち』■作曲賞ルドウィグ・ゴランソン『オッペンハイマー』■長編アニメーション賞『君たちはどう生きるか』■短編アニメーション賞『WAR IS OVER! Inspired by the Music of John & Yoko』■主題歌賞ビリー・アイリッシュ“What Was I Made For?”(『バービー』)■短編実写映画賞『ヘンリー・シュガーのワンダフルな物語』(ウェス・アンダーソン監督)
2024年03月11日日本時間の2024年3月11日、アカデミー賞の各賞の発表がアメリカ、ロサンゼルスで行われ、日本映画『ゴジラ-1.0』が視覚効果賞を受賞しました。同賞は、その年の最も優れた視覚効果(以下、VFX)を使った映画に与えられるもので、日本映画が受賞するのは、初となります。授賞式では、俳優のアーノルド・シュワルツェネッガーさんによって受賞の発表がされると、ゴジラの像を抱えた山崎貴監督ら4名の日本人スタッフが壇上に上がり、オスカー像を受け取りました。山崎監督は、用意した原稿を見ながら、英語で次のようにスピーチをしています。40年以上前に『スターウォーズ』と『未知との遭遇』を見たショックからキャリアを始めました。ハリウッドから遠く離れた私にとって、ここは手に届かない場所でした。ノミネートの瞬間、私たちはまさにロッキー・バルボアで、強大な敵の前でリングに立たせてもらえたことが、すでに奇跡でした。しかし私たちは今ここにいます。ハリウッドから遠く離れた所にいるVFXアーティストのみなさん!ハリウッドがあなたたちにもチャンスがあることを証明してくれたよ!最後に、『ゴジラ-1.0』に携わった人々を代表して、阿部秀司プロデューサーに報告したいと思います。やったよ!スピーチの最後に、山崎監督は2023年12月に亡くなった映画プロデューサーの阿部秀司さんの名前を挙げ、英語で「やったよ!」と喜びの感情を表現していました。日本映画初の快挙に、ネット上では「やりましたね!日本のゴジラが受賞するなんて、泣ける」「うおーこれはすごい!世界がやっとゴジラに追いついた!」「めっちゃ嬉しい!まだ観てない人もぜひ劇場に足を運んで」などの声が寄せられています。また、出演者も続々と喜びのコメントを発表。主演で俳優の神木隆之介さんはX(Twitter)で「ゴジラと戦えたことを誇りに思います!」と祝福のコメントをつづりました。米アカデミー視覚効果賞受賞おめでとうございます!!!!!!!凄すぎます!!!!ゴジラと戦えたこと誇りに思います!!本当に嬉しいです!!山崎貴監督をはじめ白組の皆様、チームゴジラの皆様おめでとうございますっ!!!!!神木— 神木隆之介 (@kamiki_official) March 11, 2024 日本映画の新たな1ページを刻んだ『ゴジラ-1.0』のアカデミー賞受賞。本当に、おめでとうございます![文・構成/grape編集部]
2024年03月11日第96回アカデミー賞授賞式が3月11日(日本時間)、アメリカ・ロサンゼルスのドルビー・シアターで開催され、『オッペンハイマー』が作品賞に輝いた。クリストファー・ノーラン監督が、原子爆弾の開発に成功したことで「原爆の父」と呼ばれたアメリカの物理学者ロバート・オッペンハイマーを題材に描いた伝記映画。第96回アカデミー賞では作品賞、監督賞、主演男優賞、助演女優賞、助演男優賞、脚色賞、撮影賞、美術賞、編集賞、衣装デザイン賞、メイクアップ&ヘアスタイリング賞、作曲賞、音響賞と同年度最多となる合計13部門にノミネートされ、うち7部門(作品賞、監督賞、主演男優賞、助演男優賞、撮影賞、編集賞、作曲賞)を受賞。オスカー前哨戦を振り返ると、第81回ゴールデングローブ賞では、作品賞<ドラマ部門>、監督賞、主演男優賞<ドラマ部門>、助演男優賞、作曲賞の最多5部門を受賞。クリティックス・チョイス・アワード(放送映画批評家協会賞)で作品賞を含む最多8部門、英国アカデミー(BAFTA)賞で作品賞、監督賞、主演男優賞、助演男優賞など7冠、アメリカ製作者組合(PGA)賞映画部門の作品賞、全米俳優組合(SAG)賞で3冠など、他を寄せ付けぬ強さを発揮していた。興行的にも、全世界興行収入9億5000万ドルを超える大ヒットを記録。実在の人物を描いた伝記映画作品として、歴代1位の記録を樹立している。受賞コメント(エマ・トーマス)私もここに立つことを夢を見ていました、それが現実になるなんて…この映画を作ったクリス、素晴らしく優秀な監督。彼と一緒に仕事ができてうれしいです。本当に素晴らしいチームでした、キャスト、クルーのみなさんありがとうございました。IMAXのみなさんにも感謝を示したいと思います。みなさん、ありがとうございます。『オッペンハイマー』は、3月29日(金)から全国公開。全国のIMAX劇場50館で同時公開される。(シネマカフェ編集部)■関連作品:オッペンハイマー 2024年3月29日より全国にて公開© Universal Pictures. All Rights Reserved.
2024年03月11日第96回アカデミー賞授賞式が3月11日(日本時間)、アメリカ・ロサンゼルスのドルビー・シアターで開催され、『哀れなるものたち』で主人公・ベラを演じたエマ・ストーンが見事主演女優賞に輝いた。2017年の『ラ・ラ・ランド』以来、2度目のオスカー主演女優賞獲得となる。『女王陛下のお気に入り』のヨルゴス・ランティモス監督、エマ・ストーンが再集結した本作は、主人公・ベラが辿る数奇な運命と冒険の旅を描く物語。原作は日本でも2008年に翻訳された、スコットランドの作家アラスター・グレイ著の傑作ゴシック奇譚「哀れなるものたち」(早川書房刊)。風変わりな天才外科医ゴドウィン・バクスターの手によって死から蘇った若き女性ベラが、世界を知るために大陸横断の冒険の旅へ出る。時代の偏見から解き放たれたベラは、平等と解放を知り、驚くべき成長を遂げていく…。本作にプロデューサーとしても加わっているエマ。オスカー前哨戦を振り返ると、第81回 ゴールデングローブ賞(ミュージカル/コメディ部門)、英国アカデミー賞(BAFTA)で主演女優賞を受賞している。1月26日から劇場公開された本作は、公開3日間(特別先行含む)の興行収入成績でFOX/Disney配給サーチライト作品として、『ブラック・スワン』(最終興収3.8億)、『シェイプ・オブ・ウォーター』(最終興収8.9億)に次ぐ、史上第3位という輝かしい大ヒットスタートを切った。エマはランティモス監督とタッグを組んだ前作『女王陛下のお気に入り』でもアカデミー賞助演女優賞にノミネート。現在は、ランティモス監督と再タッグを組んだ『Kind of Kindness』が待機している。受賞コメント少し声がかすれていますが、素晴らしい共演者の皆さん、ノミネートされた皆さん(4名の名前を挙げて)と一緒に受賞したと思っています。私は皆さんから、常に刺激を受けています。ご覧の通り、よくあることですが、昨晩はパニックに陥っていました。もしかすると、こんなことが起こるのではと思っていたら、ヨルゴス(ヨルゴス・ランティモス監督)が「自分を客観視しなさい」と言ってくれました。そう、彼は正しかったのです。この賞は私のためではなく、持てる力以上を発揮し、素晴らしいものを作り上げたチームのためのもの。これぞ、映画製作の醍醐味です。そして愛と光、心配りを映画製作に注いでくれたすべての人々と、この受賞を分かち合えることができて、とても光栄です。ベラ・バクスターという、一生のプレゼントをくださって、ありがとう。そして私の娘、3歳になるんです、彼女が私の人生を変えてくれました。本当にありがとうございました。(シネマカフェ編集部)■関連作品:哀れなるものたち 2024年1月26日より全国にて公開©2023 20th Century Studios. All Rights Reserved.
2024年03月11日映画『君たちはどう生きるか』の「第96回 米アカデミー賞」長編アニメーション映画部門賞ノミネート会見が11日にスタジオジブリで行われ、スタジオジブリ 鈴木敏夫プロデューサーが出席した。○宮崎駿監督、21年ぶり2度目の快挙に喜び「良かったです」宮崎駿監督作品としては、2002年米公開の『千と千尋の神隠し』、2005年米公開の『ハウルの動く城』、2014年米公開の『風立ちぬ』に続く4度目の米アカデミー賞ノミネートになった同作。日本時間きょう早朝に行われた「第96回 米アカデミー賞」で長編アニメーション映画賞を受賞した。受賞発表直後に行われた記者会見に登場した鈴木Pは「オスカー像って1個もらえるじゃないですか? 実は注文してお金を出せば何個も作ってくれるんですね。さっき3個注文しました(笑)。どうもありがとうございました!」と話し、笑顔を見せる。そして「時の運だと思ってますから、こういう賞をいただけたのはやっぱり心の底から嬉しかったですね。もうそれ以上言いようがありません!」と受賞の喜びを語った。また、スタジオジブリ近くのアトリエで受賞式を視聴していたという宮崎監督と受賞後に電話で会話したそうで、「興奮してましたよね。『俺は気にしてないから』と一生懸命自分の気持ちを抑えるようにそういう言い方してましたけど、欲しがらないといいながら欲しいんだなと(笑)。(受賞に関しては)『良かったです』と。僕がつい、おめでとうございますという言い方をしちゃったら『お互い様です』と言っておりました」と宮崎監督の反応を明かした。オスカー像3個を注文した内訳については「いろんな要望が出てくる。『千と千尋の神隠し』のときに当時は1ドルを出すと余分に作ってくれることを知ったので、それで宮崎のところに1個、僕のところに1個、観覧用に1個あると便利かなと思って(笑)」と話し、「今1ドルかどうかわかりませんけど、高くなってたら減らしますね」と笑いを誘った。
2024年03月11日