日本サイクリング協会(以下、JCA)は7月31日、「JCAサイクリング親善大使を囲む会議」を開催し、元モーニング娘。で現在女優やタレントして活躍している吉澤ひとみさんをJCAサイクリング親善大使に任命した。JCAは自転車を電車、自動車に継ぐ第三の交通インフラとすべく、安全・安心の自転車活用を推進している。同協会が毎年9月に開催している「東京シティサイクリング」は「バイクニューヨーク」と姉妹提携をしたこともあり、15周年を機に「バイク東京ライド2015」と改名した。今回、吉澤さんは自転車活用のシンボルとして「JCAサイクリング親善大使」に就任し、「バイク東京ライド2015」を手始めに活動していくという。親善大使に任命されたことに対して吉澤さんは、「自分自身もロードバイクは大好きなスポーツなので、非常にうれしいですし、大使として魅力をもっと伝えていけたらと思います。ロードバイクに乗っている女性がまだまだ少ないので、もっともっとファンを増やしていきたいです。シェイプアップにもつながり、美容にも良いですし、何より普段見られない景色を楽しみながらのライドは最高です」とコメントしている。9月20日に開催する「バイク東京ライド2015」には、都内を巡る約45kmのツーリングで、吉澤さんも親善大使の初仕事と参加を予定している。エントリーは8月31日までとなっている。
2015年08月03日このところのエコ意識や健康ブームの高まりから、自転車を利用する人が増えている。便利な乗り物として、その価値が見直された結果といえそうだが、一方、スピードが出るだけに、転倒して大けがをしたり、歩行者にけがをさせるなど、思わぬ事故が多くなっているという。警察庁によると、自転車が歩行者をはねる事故が全国的に増えていて、1999年の801件から2009年は2934件と約4倍になっているとのことだ。事故での賠償金に、5,000万円の判決例もそして、事故での賠償金にも高額なものが現れている。例えば平成17年のケースで、当時16歳の女子高生が、無灯火のうえ携帯電話をしながら自転車の運転をし、市道を歩行中の看護師女性に追突した事例では、被害女性が失職かつ障害が残ったため、横浜地裁は加害者(判決時19歳)に約5,000万円の支払いを命じている。自転車事故に対する危機意識の薄さも問題である。先の携帯電話を見ながらの事故はもちろんだが、ヘッドホンで音楽を聴きながら自転車に乗っている人もよく見かけるようになり、こうしたメディアの登場も事故増加と無関係ではないようだ。さらに自転車にはクルマにある自賠責保険のような強制保険の制度がないため、自転車事故の当事者が必ずしも保険に加入しているわけではないし、十分な賠償資力を持っているとは限らない。任意保険に入っていなければ、相手にけがさせた場合、賠償は全額自己負担となるから、自転車を買う際は是非とも考慮に入れるべきであろう。万一の自転車事故に備える保険は?自転車に特化した保険として以前からあった「自転車総合保険」は、2010年3月には基本的にはすべての損害保険会社で廃止され、一部セコム損保と朝日火災にて団体契約対象のみ行われている。朝日火災の「自転車総合保険」は、個人での加入は受け付けておらず、サイクリングの同好会などグループ単位が一般的で、賠償責任保険もセットになっている。「財団法人日本サイクリング協会(JCA)」が会員に対し、朝日火災の「JCA自転車総合保険」などの特典をつけている。個人賠償責任保険は必要。特約付帯保険なら割安に保険加入を考えるなら最低でも個人賠償責任保険の加入は考慮すべきだが、新たに加入することなく、自動車保険、火災保険、傷害保険などに特約で付けることも可能となっている。火災保険に付帯する場合、補償額1億円つけても特約保険料は年間でも1000円程度とのことだ。三井住友海上は、傷害保険「GKケガの保険」で自転車に絡むけがの補償をカバーしている。交通事故などのけがの補償に限定した個人向けでは、死亡・後遺障害保険金が1,000万円、入院時1日4,000円などを補償するプランで、月払いの保険料は770円とのこと。さらに同保険は、80円程度の掛け金を上乗せすれば「日常生活賠償特約」を付けられ、法律上の賠償責任を負ったときに備えられる自動車事故のような「示談交渉サービス」が受けられる。「TSマーク」には1年の付帯保険がこのほか、自転車の安全利用の観点から自治体で推進する動きとして、日本交通管理技術協会が交付する「TSマーク」がある。同協会に安全整備店として登録する自転車販売店で購入、点検整備することを条件に、このマークが張られ、傷害保険と賠償責任保険がセットになった1年間の付帯保険が付くものだ。但し補償内容は、損害賠償が最高で2000万円、ケガの入院も15日以上が対象で、補償としては少し心もとないが、それでも何もないよりはましだ。これは、TSマークのついた自転車安全整備店の看板のある店で取り扱っている。
2010年10月13日