ジョウタロウ サイトウ(JOTARO SAITO)の2024年秋冬コレクションが、2024年3月13日(水)、東京・表参道にて発表された。テーマは「日陰のプリズム(PRISM IN THE SHADE)」。陰翳が生む美しさ日本の伝統美とは、薄暗い灯りすなわちその陰翳の美しさから成り立っていると論じた谷崎潤一郎による「陰翳礼讃」。ジョウタロウ サイトウのモノ創りの一片にもあるという「陰翳礼讃」を、今季のテーマ「日陰のプリズム」として再解釈とアレンジを加え、現在におけるキモノのスタイルとして提案する。フラワーシルエットテーマに如実に沿うのは、光に充てられ生まれるドライフラワーのシルエット。どこか薄暗さを思わせるブラックとグレーをメインに彩られた着物に、縞模様と共にまるで影を落としたかのような柄に仕上げている。日陰のプリズム日陰の中でプリズムが生まれたかのような柄も目を惹く。ボカシの技法により、イエローやピンク、ミントといった光が、分散、屈折、全反射、複屈折したかのような様子を表した。なお帯は、ブラックとホワイトでシンプルに、フラワーシルエットをあしらっている。リアルクローズとしてリアルクローズとしてのキモノ・スタイルを提案するジョウタロウ サイトウは、日常着でも着れるよう、着物にフードを合わせたルックを展開。フードを目深に被りランウェイに現れたモデルは、まるで太陽を忍ぶように顔をフードの中に隠していた。光と陰を表す色彩光あるところには陰があり、陰あるところには当然光がある。ブラックやグレー、ネイビー、ボルドーといった落ち着いたカラーと相反するように、ヴィヴィッドな色彩も登場。プリズムボーダーと題したオレンジとブルーのボーダーがイエローの生地の上で映える1着は、鮮やかに周りを照らし、周囲に陰を生むかのような存在感を放っていた。
2024年03月16日ミカゲ シン(MIKAGE SHIN)の2024年秋冬コレクションが、2024年3月13日(水)、東京・表参道にて発表された。テーマは“GAME CHANGER”。タブーに挑む“GAME CHAMGER”とは、元来スポーツの試合で流れを一瞬にして変えるプレーヤーを指す言葉だ。近年では、従来の市場の流れやルールを破壊し一瞬で主導権を掌握する実業家や企業にも例えられるようになった言葉でもある。今季、“GAME CHANGER”をテーマに選んだミカゲ シンは、見た瞬間に心と頭を瓦解させるような、強い“BUG”、すなわち衝動を与えるコレクションを展開する。テーラリングアイテムに衝撃を“GAME CHANGER”として、今季ブランドの殻を破るべく行ったのが、エレガントなテーラードアイテムの瓦解だ。ブランドが得意とするプリーツや尖った裾などの構造的なパターンワークの表現は継続しつつ、大胆な異素材のドッキングを施し、意外性をもたらした。たとえばロングフリンジを合わせることで、テーラードアイテムが持つ上品や清廉といったイメージに、狡猾性や力強さといった要素を加えている。デニムアイテムには限外な作り込みデニムは、職人の手作業により表面で炎が燃え盛っているかのようなビジュアルに。2枚のデニムを貼り合わせた後、1枚だけ糊を溶かすデニムボンディングオパールの製法により作られたものだ。また強酸性の薬品で5回以上ブリーチしたという手間を惜しまずに作られたデニムも登場し、大胆な表現こそ繊細な職人による技に支えられているというメッセージが感じられる。「瓦解」をストレートに表現熟練の技を持って瓦解を表現したルックもあれば、ストレートに瓦解に挑むルックも見受けられた。騙し絵をあしらったものがその好例。時にシンプルなトップスのプリントとして、はたまたゆったりとしたシルエットのパンツに、秘部を隠すようにして描かれた身体のプリントとして、観る者の目を欺いた。自由に夢遊する素材瓦解に出会い人が“BUG”を起こした時、次に訪れるのは混乱だ。一筋縄に理解できないものと出会い衝撃をくらった時、何も考えられなくなる危なげな瞬間がある。そんな、自由に夢遊するかのような状態を、シアー素材やレース、ラメ糸のハンドカットジャカードといった素材で表現。キラキラと煌めくフリンジのトップス及びスカート、ワンピースに合わせたセーラーカラーのレースにより、瓦解から生まれるハードさと繊細さのギャップを生み出している。
2024年03月16日ヨウヘイ オオノ(YOHEI OHNO)の2024-2025秋冬コレクションが、2024年3月13日(水)に東京の泉屋博古館東京にて発表された。子供時代の延長線上にあるラグジュアリー「大人とは何か?」ヨウヘイ オオノの2024-25年秋冬コレクションは、この問いに対する1つの答えを提示したといえるだろう。先シーズンの2024年春夏コレクションではデザイナーである大野陽平が、自身の幼少期をある種アヴァンギャルドな表現として昇華していた。落ち着いたムードが漂う今季は、それとは一線を画すように感じられる。しかし当然ながら、子供も大人も、1つの人生の中に存在しているということを忘れてはならない。大人という単語はしばしば、成長や成熟、転じてラグジュアリーといった言葉に結びつけられる。だが大野陽平はブランド開始から10年が経った現在でも、「ラグジュアリーは“遠いもの”だ」と語る。「大人へ向けたクラシック」という挑戦を、あくまでブランドらしく、ばかばかしく捉える。そのフラットなスタンスが、かえって“気品”を生み出しているように思う。気取らないという品性特筆すべきは、気取らないノンシャランな雰囲気を醸す、身体に馴染むようなマテリアルだ。例えば、ファーストルックであるスタンドカラーのストライプシャツドレスや、穏やかな色味のセットアップ、ブラックのワンピースなど。フラノウール素材をはじめ、クラシカルかつ軽やかな生地を多く用いることで、オーセンティックなピースを緩やかで落ち感のある表情に仕立てた。貴婦人のしぐさ“貴婦人のしぐさ”から着想したアイテムは、子どもがパーティーの準備をする大人を見たときのような、“大人の世界”への憧憬と高揚感を思わせる。裾部分の生地を手首にかけることで、バッグと服が一体化したかのように見えるロングコートやナイトドレスなど、構築的でユニークな提案がなされた。垣間見える子ども心エレガントなルックが多い中、子ども心をくすぐられるヨウヘイ オオノらしいアイテムも散見。蝶々結びを立体的に表現したかのようなべストや、スカート部分にワイヤーを入れ、風にひるがえっているようなフォルム仕立てたワンピースなどが並ぶ。さらに、“腕”のモチーフに大ぶりのゴールドチェーンを合わせたハンドバッグなど、健康的な人体をかたどった品々が、コレクションに遊び心を差し込んだ。“へんてこ”な煌めきピアスやグローブの先で煌めくジュエリーは、日高俊による「ヒダカ(HIDAKA)」、村田志文による「エスエスピー(ssp.)」とのトリプルコラボレーションによるもの。河原で拾ってきた石を、メタルやパールの質感に加工し、高価なジュエリーのように用いた。価値の異なるものが1つの中に共存する様は、時に“へんてこ”だが、他の何にも代えられない自分というものの絶対的価値を打ち出しているようにも感じられた。
2024年03月16日タナカダイスケ(tanakadaisuke)の2024-25年秋冬コレクションが2024年3月13日(水)、渋谷ヒカリエ「ヒカリエホール」にて発表された。“おまじない”「おまじない…」の音声と高揚感あふれる音楽が流れ、今季のランウェイが開始。ステージ中央の頭上から星型のスパンコールやラインストーンが降りそそぐ中、ファーストルックとして現れたのが、“まるでドール”のようなピンクのオールインワンだ。ボリューミーなフリルをあしらったショルダーと対照的に、胸元に大胆なカットを入れ、絶妙なバランスを保っている。続くモデルたちも“おまじない”をかけられた後、よりファンシーなムードを纏ってランウェイを闊歩していた。装飾ビーズを散りばめて散見されたのは、パーティーで使用するような“キラキラと煌めく”フリンジやビジューといった装飾を施したピース。その好例となるのが、ビジューからビーズ、スパンコールなど装飾品をプリントした生地を立体的に重ねたキャミソールワンピースだ。シルバーのモールが付いたオーガンジーを折り込むことで、よりデコラティブな装いに仕上げている。酒井タケルとのコラボも国内外で活躍するスタイリスト・酒井タケル(sakaitakeru)とのコラボレーションウェアも見逃せない。"No Romantic"のキーワードのもと、繊細なレースにビジュー刺繡を施したオフショルダートップスとキャミソールワンピの2ピースドレスや、プリーツの裾を8本のベルトで吊り、ポケット2つをプラスした斬新なパンツなどが披露された。淡いカラーパレットカラーパレットは、オフホワイトやグレーのベーシックトーンと、柔らかなピンクをはじめとするペールトーンがメイン。鮮烈なレッドを用いたヨーロピアン風ジャケットや、多彩に煌めくシルバーのマーメイドスカートなどが、コレクションに色濃い印象を与えている。
2024年03月16日ヴィヴィアーノ(VIVIANO)の2024年秋冬コレクションが、2024年3月12日(火)、東京・品川のグランドプリンスホテル新高輪 貴賓館にて発表された。テーマは“What‘s New?”。愛に溢れるコレクション2023年秋冬コレクションのテーマ、“愛”を彷彿とさせるほどに、今季のコレクションも愛に溢れていたと言えるだろう。そんな今季のファーストルックを飾るのは、燃え盛るような愛を思わせる赤に彩られた、レースのドレス。アシンメトリーの裾は、一部床を擦るほどに長く設定され、時に別れを惜しむ恋人たちのように脚に絡みつき、時に淡白にモデルの歩みに合わせて風を切る。散りばめられたハートモチーフ今シーズン目を見張るのは、そのハートモチーフの多さ。トップスの8割を占めるほど大きなリボンがあしらわれたトップスをはじめ、ぴったりと身体に沿うトップスやタイツ、ファー素材のアウター、スカートなどに用いられ、コレクションに文字通り愛を溢れさせた。チャイナボタンの装飾中国出身、アメリカ育ちというバックグラウンドを持つデザイナー、ヴィヴィアン・ノスーのルーツが感じられるチャイナ服の要素を落とし込んだルックが繰り返し提案されたのも今季の特徴の1つ。一般的にチャイナボタンと総称される紐で結んだボタンが、ファー素材のアウターやデニムジャケットに添えられた。このほか、極端に袖の長いチャイナ風のシアードレスも登場した。シルエットはとことんボリューミーにシルエットは総じてボリューミーだ。ブランドが得意とするチュールをたっぷりと重ねたり、何層ものフリルで構成したりしたドレスやトップスがその好例。そんな中、重ねたチュールとは異なるボリューミーさを感じさせたのが、卵型に膨らんだスカートだ。ふんわりと楕円を描いたスカートは、スタンドカラーのシアーシャツとフロントをリボンで留めたアウターに合わせてコーディネート。スリットの入った裾から覗くレースタイツも印象的であった。赤・黒・ブルーを基調にカラーパレットは、赤、黒、青をメインに構成。時折、ピンクやイエロー、ライトブルーを差し込み、ヴィヴィッドな色彩の中にライトな色合いをプラスした。
2024年03月15日ハルノブムラタ(HARUNOBUMURATA)の2024年秋冬コレクションが、2024年3月12日(火)、東京・原宿にて発表された。テーマは、「THREE FARMERS ON THEIR WAY TO A DANCE」。写真家アウグスト・ザンダーに誘われて今季のハルノブムラタが着想源としたのが、20世紀ドイツの写真家アウグスト・ザンダーだ。ザンダーは、人物写真を通して同時代の社会を記録するというテーマのもと、作品を手がけている。被写体を克明に捉えたその作品に、表現主義的なところはない。しかし、感情的なものを抑制した簡潔な表現を通して、そこには逆説的に、被写体となった人々の人間味が溢れてくる──それこそ、デザイナーの村田晴信が関心を抱いたところであった。今季のコレクションはしたがって、装飾性を抑制したシンプルな佇まいを基調とはしつつも、そこから柔らかな人間味を立ち上がらせているのだといえる。たとえばダブル仕立てのロングコートは、ほどよくドロップさせたショルダーから、量感のあるファブリックがすっと流れ落ちる。テーラードスーツやキャミソールドレスは、トップのシルエットを抑え、ボトムにのボリュームを持たせることで、動きに合わせていきいきと躍動する表情を生みだしている。こうした簡潔さは、素材の質感を通して、いかにフォルムが生まれるのかを示している。上述のダブルコートには、ハリとドレープの引き立つファブリックを用いることで、ダイナミックなシルエットを際立てる。襟を大ぶりに設定したコートには、膨らみのあるウール素材を採用し、丸みを帯びた佇まいに。あるいは、コンパクトな丈感のハイネックニットにはモヘアのボアを採用しており、切り詰めたフォルムながら、ボアのボリュームによって存在感を獲得しているといえる。さて、ザンダーの作品のなかで村田がとりわけ関心を寄せたのが、今季のテーマとなっている《舞踏会に向かう3人の農夫》であったという。背景に広がるのは農地だろうか。3人の農民が、些か不慣れな佇まいでスーツに身を包んでいる。隣街の舞踏会に向かうのだ。そこには、農村から街へと向かう──先取りして言うのならば、そこに近代文明の「発展」を読み込んでもよい──その姿が、どこか不安な表情のうちに捉えられている。その装いは、襟を大きく取った上述のコートの直接的な着想源となっているという。ところでなぜ、3人の農夫は「不安」なのだろう。ザンダーは街の記録写真において、まずこのような農民を捉え、次に種々の専門職に携わる人々を撮影し、そして最後には街に住まうホームレスにレンズを向けたという。いわば、近代化が孕む光と闇に、等しく視線を注いだのだ。ザンダーはこんな言葉を残している──「わたしたちは、真実を見ることに耐えねばならない。それが都合のいいことであろうとなかろうと、この真実を、共に生きる仲間たちへ、また後世の人々へ伝えなくてはならない」。ザンダーが行った「記録」とは、このように容赦ない真実に目を向け、それをのちに残すことにほかならなかった。では、村田はザンダーの写真に、どのように応えたのであろう。ダウンジャケットやトレンチコートに用いたシルクコットンは、コーティングにより光沢を帯びている。そこに朧げに浮かび上がるのは、掠れたような花の姿だ──なぜなら花とは、ひと時のあいだ美しく咲き、しかしたちどころに萎れるというように、栄華と退廃の両義牲を帯びるものであるのだから。
2024年03月15日タナカ(TANAKA)は、2024-25年秋冬コレクションを、東京・代々木第二体育館で発表した。自由の翼を広げて「今までの100年とこれからの100年を紡ぐ服」というコンセプトのもと、ジャパンデニムを核としてコレクションを展開しているタナカ。今季のクリエーションの源となったのは、東京とニューヨークを行き来しているデザイナーのタナカサヨリが常日頃肌で感じているという、“自由を制限されることへの憤り”だ。多種多様な“ウィングモチーフ”全体を通して散見されたのが、自由を象徴する“ウィング”モチーフ。フェザーをたっぷりとあしらったフラッフィーなダッフルコートのファーストルックに始まり、メタリック糸で羽の刺繍を施したシャツや、バックに翼のスタッズを配したデニムジャケット、羽を思わせるペイズリー柄のパンツなど、多種多様なウィングモチーフがコレクションを彩った。“新しいデニム像”を提案「デニムをアートへと昇華させたい。伝統をリスペクトしつつ、従来と全く違うアプローチができたら。」そう語るのは、ディレクターのクボシタアキラ。その言葉通り、ブランドの中心アイテムであるデニムは、全ての型を今季から作り直したそう。生地をつまんで“花”のようにギャザーを寄せたり、端正なプリーツを施したり、あるいは、シアーなオーガンザを重ねて“水面”のような表情を演出したり。様々なアプローチで、“新しいデニム像”を提案した。ビジューやスタッズの煌めき自由や希望を象徴するモチーフなのだろうか、キラキラと輝きを放つピースが数多く登場したのも印象的だ。たとえば、ヴィンテージ感漂うデニムジャケットには、水滴のようなクリスタルモチーフをオン。モデルの歩みとともに揺れ煌めくビジュー付きのフリンジスカートや、スタッズを配したデニムジャケットなどもまた、その煌びやかさを以ってコレクションに高揚感を与える。存在感を放つパッチワークキルト毎シーズン登場する、グラフィックプリントのキルティング地を大胆に纏うルックは今季も健在だ。こちらはアメリカンキルトの残布をパッチワークしてアートピースにしたものだそう。今季は和服のようなシルエットのジャケットや、ボリューミーなアシンメトリースカートに変身して、存在感たっぷりにルックを彩った。ヴィヴィッドなピンク、未来的なシルバーの差し色カラーは、デニム本来の色であるブルーやネイビー、シックなブラック、ホワイトなどベーシックなパレットを中心に、ヴィヴィッドなピンクで差し色をプラス。また、伝統的なデニムに未来的なアプローチを加えるという意味を込めて、フューチャリスティックなシルバーを差し込んでいる。
2024年03月14日チカ キサダ(Chika Kisada)の2024年秋冬コレクションが、2024年3月11日(月)、東京・青山にて発表された。テーマは「砂漠の花」。頭の中のメモリーを形にピアノの音色と共に現れた少女たちは、トゥシューズのリボンを結び、ニコニコとお喋りをしながら柔軟を始める。その準備の様子は、さながらバレエのレッスン前を思わせる。今季のチカキサダは、「砂漠の花」がテーマ。デザイナーの幾左田千佳は、幼少時のバレエ教室での思い出を皮切りに、これまでの思い出など頭の中のメモリーが表れるようなコレクションを作りたかったという。同時に、絵画の中に登場する象徴的なドレス、主にパーティドレスを着想源に、ブランドが得意とするチュール使いを取り入れ、日常着とダンスを融合したようなルックを提案した。踊りのポーズこれまでもコレクションに多く取り入れてきた動きの残像と共に、今季は“踊りのポーズ”にも着目。背筋が伸びるようなポーズ、とりわけバレエの基本的な動作を始める前の、基礎的なポーズをパターンに取り入れているのが、今季の特徴のひとつだ。そんな中目を惹くのは、片脚で立ち、もう一方の脚を高くのばしたポーズのアラベスクを想起させるような、上に大きく持ち上がったチュールスカート。たっぷりのチュールが使われており、躍動感が感じられる。日常着とダンス日常着とダンスが融合したかのようなルックも登場。たとえばレザージャケットやデニムジャケットに、レオタードを思わせるチュールタイツやトップスを合わせたルックが例として挙げられるだろう。なおデニムジャケットはウエストが絞られ、とことんフェミニンな雰囲気を纏っている。見え隠れするクリノリンブランドが毎シーズン取り入れているクリノリンは、今季も様々な形でお披露目された。19世紀のヨーロッパでは、スカートを膨らませるための下着であったはずのクリノリンをあえて前面に持ってくるようなルックを提案し続けてきたチカキサダであったが、今季もその提案は健在。テーラードの上に、下着としてのシルエットをそのまま形にしたようなクリノリンが重ねられ、クリノリンとしての役割を率直に表した。同時に、従来の使い方が為されたルックが登場したのも印象的であった。ジャージ素材のワンピースには、本来そうあるべき姿として、ワンピースの下にクリノリンを配置。スカートの膨らみ、歩みに合わせて揺れるその動きが、確かにそこにクリノリンの存在を感じさせた。クラシカルな花柄プリントチュールやデニム、レザーは、いたってシンプルな単色使いである一方、コレクションに新鮮な風を吹き込んだのは、鮮やかな絵画に描かれたような花々のプリントだ。そのプリントが用いられたドレスは、スカート部分がクリノリンによりふわりと膨らみ、さらにその下にもスカートが重ねられた2重構造に仕上げられている。
2024年03月14日ハイドサイン(HIDESIGN)の2024-25年秋冬コレクションが発表された。「グレー カラー」をテーマに掲げる最後のシーズン多種多様なワークユニフォームを手掛けるデザイン集団から生まれたハイドサイン。これまで、知的労働者を表す「ホワイトカラー」や肉体労働者を示す「ブルーカラー」に分類されない自由なポジションを意図する「グレー カラー(Gray Collar)」をテーマに、多種多様な環境で働く労働者それぞれに寄り添ったユニフォームを提案してきた。4シーズン目となる今季は、「グレー カラー」をテーマに掲げる最後のシーズン。これまでの3シーズンと同様、どんな体系の人でも着られる機能的なウェアを基盤にしつつ、素材やディテール、フィット感などをブラッシュアップさせたという。“変形できる”ユニフォームファーストルックに登場したのは、“変形できる”パデットジャケット。フードを外せばスタンドカラーに、袖を切り取ればベストにと、解体したり組み立てることで自由にシルエットを変えられるのがユニークだ。続くルックには、工事現場などで用いられるハーネスをソフトに解釈したピースがお目見え。こちらも、ベストにつけたり、外したりしてトランスフォームすることができる。ジップでフィット感を調整ジップを駆使したブルゾンもまた、“変形できる”アイテムの一例だ。ジップを開けたり、閉じたりすることで、着る人の体型に合わせてフィット感を調整することが可能に。ハイドサインが掲げる、“着る人を選ばないユニフォーム”を体現している。カスタマイズできる機能的なポケットブランドを象徴する、多機能ポケット付きのウェアは今季も健在。ペンやメジャーを入れるための工業的な収納はもちろん、タバコやライター、パスポート、新聞を入れられるちょっぴりユニークな専用ポケットまで、ありとあらゆる形のポケットが取り付けられている。今季はそれらを“カスタマイズ”できるのも特徴で、生活や要望に応じて服に機能を追加することができるようになった。ファッションとしてのドローコードワークウェアの機能的なディテールであるドローコードが、デザインの一部として昇華されているのもユニーク。無数のドローコードを走らせたジャケットは、くしゅっと寄ったギャザーが波のように広がり、ワークウェアディテールとは思えないほどエレガントな表情を演出。またパンツも、ドローコードでキュッと絞りを入れることで、フレアパンツのようなビジュアルに。グレーを中心にシルバーを織り交ぜてカラーパレットは今季もグレーを中心に、時折シルバーを差し込んでアクセントをプラス。白に寄ったアイシーグレーや、チャコールグレー、ダークグレーなど、パーツやアイテムごとに濃度の異なるグレーを組み合わせることで、同じトーンでまとめつつも立体的で奥行きのある構造に仕立てている。
2024年03月14日08サーカス(08sircus)の2024-25年秋冬コレクションが、楽天ファッション・ウィーク東京(Rakuten Fashion Week TOKYO)期間中の2024年3月11日(月)に発表された。ニュートラルの中で生まれる個性今季の08サーカスは、通常カラーで用いられる“中間”という意味の「ニュートラル」を、ジェンダーやシルエット、スタイリングへと昇華。物事の境界線を曖昧にぼかした多様性の中で、纏う者の個性を引き立てることを目指した。エレガントな佇まいを軸に、抜け感のあるジェンダーレスなコレクションを展開する。自由自在に姿を変えて象徴的なのは、アイテムの型に嵌らない自由なスタイリングを提案するウェア。たとえば、ヴィンテージレザー風にワックス加工されたトレンチコートは、袖下のボタンを外すと“ポンチョ”に姿を変える。自らドレープを生み出す緩やかなフォルムに調節することで、アイデンティティを自在に表現できるのが特徴だ。また、マニッシュなMA-1とフェミニンなカバーオールの2面性を持つリバーシブルアウターも登場した。時代の垣根を超えた、1980年代を彷彿とさせるショート丈ブルゾンも印象的。光沢感のあるサテン生地の中には中綿を詰め、見頃から袖にかけて丸みのある“ゆったりとした”着心地と温かさを叶えながら、首元にあしらわれたドローストリングで襟の立て折りをアレンジできる。そのほか、トラックラインをファスナーに置き換えたパンツなど、個性を引き出すアイテムが散見された。染めのディテールブランドが得意とする製品染めのディテールも見逃せない。水色から濃青までのグラデーションデニムや、イエローやライトブルーなどパステルカラーでスプレー染めしたモヘアニットのカーディガン、京都の職人による抜染染めを施した“インクが飛び散ったような”唯一無二の柄ワンピースが披露された。ニュートラルカラーがベースカラーパレットは、アイコニックなブラックをはじめ、柔らかなベージュやクリーム、洗練された印象のアッシュカーキといったニュートラルカラーを採用。時折、鮮やかなグリーンの裾が千切れたようなニットベストや、鮮烈な赤のワンピースなどが差し込まれ、コレクション全体にアクセントを加えていた。
2024年03月14日サンローランは、2024年3月5日(火)パリ時間の午後9時、2024年冬メンズコレクションを発表しました。Courtesy of SAINT LAURENTSAINT LAURENTMEN’S WINTER 24 SHOWBY ANTHONY VACCARELLOサンローラン 2024 年冬のメンズコレクションでは、前シーズンに発表した要素をベースに、そのトーンや内容を変化させています。Courtesy of SAINT LAURENT1980 年代のパワーシルエットを連想させる、クラシックなダブルブレストのスーツがファーストルックを飾ります。ショーが進むにつれて、フォーマルなシルエットは和らぎ、サテンの裏地をつけたクレープジョーゼットのクチュールジャケットは強さでなく、最新のウィメンズ冬コレクションを彷彿させます。ウィメンズと同様に、淡いヌード、グリーン、スミレといったカラーパレットが、フィナーレに向けてダスティな色彩に明るく変化していきます。この変化は、色に対する稀有な感性を持ったメゾンの創始者によるサルトリアルの進化を間接的に反映しています。Courtesy of SAINT LAURENTコレクション全体を通して、仕立ては流動的で、服には動きと軽さが表現されています。1960 年代のアーカイブを再解釈した、ブラックレザーの帽子と構造的なラバー製のピーコートの組み合わせは、ルーズなパンツと合わせることでコンテンポラリーな印象を与えます。Courtesy of SAINT LAURENT今シーズンは、23 年冬メンズコレクションと同じ会場である旧証券取引所の現代美術館「ブルス・ド・コメルス - ピノー・コレクション」で発表されました。 コンクリートの円柱に黒いカーペットが敷かれた会場には、ムッシュ イヴ・サンローランの歴史的なショーを彷彿させる、カラユリ、アネモネ、ランなどのダークな花々が咲き誇るモニュメンタルなアーチが飾られました。Courtesy of SAINT LAURENTCourtesy of SAINT LAURENTCourtesy of SAINT LAURENTCourtesy of SAINT LAURENTCourtesy of SAINT LAURENTCREDITS© Tadao Ando Architect & Associates, Niney et Marca Architectes, agence Pierre-Antoine Gatier.#サンローラン #ysl #SaintLaurentお問い合わせ:サンローラン クライアントサービスTEL 0120-95-2746https://www.ysl.com/ja-jp
2024年03月13日ミュウミュウは、3月5日に2024年秋冬コレクションのショーをパリにて発表しました。Courtesy of Miu Miu子どもから大人へと移り変わる「服」という言葉。ミウッチャ・プラダによるミュウミュウ2024年秋冬コレクションのインスピレーション源は、人生のステージ、 そして性格や世界の移り変わりと共に変化する服の数々です。Courtesy of Miu Miu同時に使われる複数の要素は、人生のさまざまな瞬間を表現しています。1つの経験に複数の思い出があるように、1枚の服にはさまざまな要素が共存しているのです。クロップドスリーブやラウンドトゥシューズといった幼い頃に着た服を想起させるアイテムは、意図的に少女のようなバランスでコーディネートし、子ども時代の思い出を表現しています。逆に大人らしさは、手袋、ハンドバッグ、ブローチ、かっちりとした仕立ての服、リトルブラックドレスといった格式と上品さの象徴を通して表現されています。Courtesy of Miu Miu子ども時代の特徴とも言える衝動性や反抗心を表現するのは、相反する2つのアイテムの自由な組み合わせです。パジャマにアウターウエア、かっちりとしたラインにゆるりとしたライン、正統と異端の組み合わせが登場しました。服は、私たちに昔を思い出させると同時に、前進するきっかけにもなります。Courtesy of Miu Miuこうした相反する要素と考えが、異なる素材や仕立てに表現されています。2枚の異なる素材の生地を貼り合わせて1枚生地にしたり、全く性質の異なるアイテムを組み合わせたりする工夫が随所に見られます。シルクとカシミヤのセーターやカーディガン、ポプリン生地のスカートに合わせたニット、高価なファーに見えるよう加工したシアリングなどがその一例です。シワ加工を施したシルクのドレスは、コットンジャージーのシースドレスと一体となり、素材の印象や質感は残しつつ、ボリューム感を控えめに仕上げられています。Courtesy of Miu Miuこのコレクションが服という言葉を通して人生の特徴を再考するように、私たちの文字通りのボキャブラリーを読み直すことができます。それは、「女の子らしさ」という言葉の意味を再定義できるかもしれません。以前は、特定の年齢の、特定の性別に用いられる名詞だったかもしれませんが、今は反抗心という強さ、自由な精神、そしてその人ならではの個性を表す万国共通の慣用句として用いられています。ミュウミュウが最初から持ち合わせている性質だと思われていますが、一つの特徴としてではなく、広範な意味で、気質の根本的要素として捉えるべきでしょう。こうした考えが、ランウェイに登場するそれぞれのモデルにも反映されています。彼らが表現するのは、絶えず変化し続けるミュウミュウの外的人格の一つなのです。Courtesy of Miu Miuクリスティン・スコット・トーマス、ダラ・アレン、エセル・ケイン、ギヨーム・ディオップ、ルーサー・フォード、エンジェル・ヘイズ、キン・フリアン、リトル・シムズ、ジャスミン・サヴォイ・ブラウン、そしてミュウミュウのショートフィルムプロジェクト「女性たちの物語」にも出演したアンヘラ・モリーナがランウェイを歩きました。Courtesy of Miu MiuCourtesy of Miu Miu会場のイエナ宮に映し出されたのは、ベルギー系アメリカ人アーティストであるセシル・B・エヴァンスが手掛けたビデオインスタレーション。芸術は人々の会話をより豊かに広げるツールである、とエヴァンスは考えます。コレクションから独立して制作されたインスタレーションは、芸術の中に残る記憶に、服が共鳴しているかのようでした。これは、私たちが生きる瞬間が形作る万国共通の言語であり、それぞれの経験とも呼応し合います。Courtesy of Miu MiuCourtesy of Miu Miu#MiuMiuFW24#MiuMiu@miumiu
2024年03月11日ユミカツラ(Yumi Katsura)の2024-25年秋冬コレクションが2024年3月5日(火)、恵比寿ガーデンプレイス「ザ・ガーデンホール」にて発表された。デザイナー・桂由美の60年間の軌跡日本の結婚式およびブライダル業界を牽引し続けるデザイナー・桂由美。今季は、ユミカツラを象徴する花・バラとともに、2025年に60周年を迎える桂由美のデザイナー活動における軌跡をたどるコレクションを展開する。“Rose Yumi Story”のテーマ通り、ウェディングドレスをはじめ、ヘッドピースやブーケなど、ランウェイの随所にバラが散りばめられている。気品にあふれる白バラ「ローズ・ユミ」1998年、京成バラ園で咲いた新種の白バラに、“花嫁のためのバラ”として名付けられた「ローズ・ユミ」。そんな気品とロマンチックさを兼ね備えた純白のバラ「ローズ・ユミ」のコサージュを頭につけたウェディングドレスのファーストルックで幕を上げた。アイコニックな「ユミライン」続いて目を惹くのは、ユミカツラの代名詞ともいえるシルエット「ユミライン」のウェディングドレス。着物のお引きずりに着想した、女性の体躯を引き立てる美シルエットはそのままに、総レースやオーガンジーなど軽やかな素材を取り入れたエレガントなスレンダードレスが登場した。多彩なローズドレス今季のムードを最も体現しているのが、ローズドレスの数々だ。ラメ糸でバラの刺繍を施したサテンドレスから、小さなバラモチーフを不規則にあしらったマーメイドドレス、バラ柄レースが煌めくケープドレス、ドレス全身に立体的なバラを縫い付けたミニドレスまで、上品かつエレガントなウェディングドレスがお目見えする。“バラが咲き誇る”カラードレスカラードレスのバラモチーフも見逃せない。フロントとバックに“バラの花びらが浮き上がって見える”大きな立体モチーフ、胸元には1枚の花びらのようにデコラティブなハートシェイプラインを仕立てた淡いローズカラーのドレスや、ドレスの肩から背中、前面から背面にかけてバラの花々をリースのように施したブラックドレスなどが散見された。新たな和装スタイルまた、ユミカツラの新和装スタイルも印象的。縁起のよい伝統的な吉祥模様の白無垢ながら、斬新なヘッドピースを身に着けることで、モダンなムードを演出している。牡丹や蘭・菊といった華やかな佇まいの色打掛に加え、ブルーの軽やかな生地に白いバラのカットワークを盛り込んだ、“洋レース風”の打掛も存在感を放っていた。軽やかなアフタヌーンドレスも“着回しを楽しめる”エレガンスウェアを製作するエフ(ykF)は、日常でも気軽に着られるスタイリングを提案。淡いサーモンピンクのシルク素材を用いたアフタヌーンドレスや、ブラックのライン使いが新鮮なワンピース、ダークグレーのレーススカートが揃う。メンズフォーマルの多様化なお桂由美は、今後の展望として「多彩なデザインを揃える花嫁のドレスに合わせて、メンズフォーマルの多様化にも力を入れていきたい」と語った。ランウェイでは、スタイリッシュ感のあるアースカラーや、カラードレスにマッチするライトカラーのタキシードを中心に、イエローやブラウンのピークドラペルスーツといった、豊富なカラーリングのフォーマルウェアが披露された。
2024年03月08日シンヤコヅカ(SHINYAKOZUKA)の2024-25年秋冬コレクションが、2024年3月5日(火)に東京プリンスホテル・ガーデンプールにて発表された。ご馳走に見立てた“冬”を堪能「DIVE INTO WINTER FEAST」をタイトルに掲げた今季のシンヤコヅカ。「みなさんのご馳走は何でしょうか」という一文から始まるインビテーションには、デザイナーの小塚信哉がパリを散歩中、ふと「晩餐」という言葉を思い浮かべたこと、その後立ち寄った本屋の陳列でレオナルド・ダ・ヴィンチの《最後の晩餐》が描かれた冊子を見かけたことなどが記されていた。屋外プールをショー会場に「偶然は大切にしたい」と語る小塚はそこからリサーチを重ね、“ご馳走”という言葉に辿り着く。また、最近プール通いを再開したという小塚の私的な背景や、「自分が生まれた季節が1番落ち着くのではないか」という持論から、会場には屋外のプールが選ばれ、小塚自身が生まれた“冬”を存分に感じさせるルックの数々が登場。“冬”や“プール”という小塚の個人的なご馳走を振る舞うコレクションとなった。冬を象徴するノルディック柄で北欧の伝統的なノルディック柄は、ホワイトやネイビーのカラーを中心に展開。あたたかみのある冬の定番柄を、アイコニックなバギーパンツ、フーディーやロングコートなどに落とし込むことで、今季のシンヤコヅカを代表するモチーフへと昇華させた。またアーガイル模様で編み込んだニットパンツは、ウェットスーツのように身体へフィットするタイトシルエットで登場。寒さを想起させるパターンをオリジナルのシルエットで解釈していた。極寒にきらめく幻想的な光沢ファブリックでは、繊細にきらめく光沢をまとったオーガンジー素材がアイキャッチ。ゆったりとしたポンチョ型のアウターに落とし込まれ、光の当たり具合によって毎秒異なる輝きを見せる。クリアな素材感のため、中に着ているウェアが透けて見えるのも特徴。全身を水のヴェールで包まれているかのような幻想的な雰囲気を演出している。寒色のなかにきらめく装飾をカラーパレットは、前述したノルディック柄に採用されたようなネイビーやブルー、ホワイト、そしてブラックなどの寒色が中心。冬の定番アイテムであるダッフルコートをはじめとし、レザージャケット、エプロン状の巻きスカートなどにはゴールドに輝く装飾や、絵画、動物、冬景色などをモチーフにした刺繍や缶バッチをあしらい、ベーシックなテキスタイルに遊び心のあるアクセントを添えていた。「潜水」アイテムを彷彿とさせるアタッチドフードなどまた、テーマにある“DIVE”を体現するキャッチーなアイテムにも注目。豊富なカラーと柄で登場したアタッチドフードは、首元を包み込むハイネックのジップアップを採用。ダイビングの防寒対策として重宝される“ダイビングフード”を彷彿とさせた。さらに、ダイビングの際に履く“フィン”をモチーフにした足ひれ付きのシューズは、まるで地面を優雅に泳いでいるかのようなしなやかな表情を見せていた。
2024年03月08日シャネルは、3月5日22時(日本時間)に2024/25年秋冬 プレタポルテ コレクションを発表しました。©CHANEL「ドーヴィルはメゾンにとって、すべてがはじまった場所です。1912年、ガブリエル シャネルの帽子店がそこで誕生し、その後まもなくして、明確なヴィジョンを持った先鋭的なスタイルの服が生みだされるようになりました。彼女にとって、すべてはこの場所からはじまったのです。この物語は私にとっても、非常に重要な意味を持つものです」とヴィルジニー ヴィアール(Virginie Viard)は打ち明けます。競馬場でも海辺でも、カードゲームをするテーブルやレストランや宮殿、有名な遊歩道「レ プランシュ」でも、すべてはエレガンスと自分を演出するためにあるように思えてくる―それがドーヴィルです。©CHANEL「今回のコレクションでは、ドーヴィルの遊歩道を再現しました」とヴィルジニー ヴィアールは説明します。「巨大なスクリーンには、夜明けから夕暮れまで、長くロマンティックなシルエットが光のなかを闊歩する姿が映し出されます」。謎めいた雰囲気に包まれながら、浜辺を歩くモデルたち。1920 年代と70 年代が交差し、絡み合います。©CHANELヴィルジニー ヴィアールが手がけた、アンドロジナスでシネマティックな2024/25年秋冬 プレタポルテコレクションは、ガブリエル シャネルのワードローブからフェミニニティを、海辺で過ごす冬という繊細なエレガンスからマスキュリニティを引き出しています。ブロードショルダーのピーコートや、ドレッシングガウン風のベルト付きロングコートは、ボックスプリーツのスカートや、キュロット、クロップドパンツのツイードスーツ、そしてドロップフロントのパンツ、後ろにタブの付いたパンツと合わせて羽織ります。©CHANELドーヴィルの風景をモチーフにした厚手のセーラー風セーターやニットと交互に登場するのはセーラーカラーのシルクブラウスや、ヘリンボーン柄、フラウンスがあしらわれたローカットトップス、ジャンプスーツやネグリジェ。その優美さからは、穏やかな波が砕け、柔らかな風が吹く情景が浮かび上がってきます。©CHANELピンク、モーブ、オレンジ、ペールブルーなどの鮮やかな色合いやパステル調のカラーは、絶え間なく変化するドーヴィルの空の色に由来し、ブラウンやゴールドのラメがあしらわれています。35 ミリフィルムと映画のチケットのプリントパターンは、この町と第七芸術とのつながり―毎年開催されているアメリカ映画祭や、クロード ルルーシュ監督の『男と女』―にリンクしています。ショーのオープニングを飾ったイネス&ヴィノードのフィルムは、この映画にトリビュートを捧げたものです。©CHANEL「デヴィッド ボウイのシルエットや、ガブリエル シャネルの大切な友人だったアヌーク エーメのような映画スターが、砂の上を歩く姿には人を惹きつけるものあります。今回のコレクションは、そうした親しみのある人たちへのオマージュなのです」©CHANELアイコニックなバッグの数々が至るところに登場しますが、それはパステルカラーのつば広の帽子、カラフルなシルクスカーフ、ヒールのあるニーハイブーツや『男と女』でアヌーク エーメが着ていたコートを彷彿とさせるシープスキンのサイハイブーツも同様です。「今回のコレクションは、素材や色、ボリュームを重ね合わせた、とても温かみのあるものになりました。そしてドーヴィルという、ガブリエル シャネルの運命が永久に変わった伝説の場所へのトリビュートでもあるのです」©CHANEL©CHANEL©CHANEL©CHANEL#CHANELFallWinter
2024年03月08日スポーツマックス(SPORTMAX)の2024-25年秋冬コレクションがイタリア・ミラノで発表された。美しくも退廃的な歌姫にインスパイア今季のスポーツマックスは、60年代のアイコンであるドイツ人歌手・ニコと、彼女が残したアルバム『カメラ・オブスキュラ(Camera Obscura)』にインスパイア。すらりと伸びた手足、謎めいたまなざし、飄々とした態度…ドラッグ&ロックンロールの寵児と呼ばれたニコの美しくも退廃的な雰囲気を、ダークな世界観のコレクションに落とし込んだ。80年代のディーヴァにも思いを馳せてニコと同様にパワフルな息吹を与えるのは、グレース・ジョーンズ、デビー・ハリー、アニー・レノックス、スージー・スーなどの80年代の伝説的なディーヴァたち。シャツやドレス、ジャケット、ニットには、アルバムのジャケットから着想を得たプリントをあしらい、これらのカリスマティックな音楽界のアイコンたちを讃えている。“コルセット”着想の彫刻的なシルエット全体を通して印象的だったのは、コルセットの世界観からヒントを得たスタイル。幾何学的なカッティングを施したビスチェスタイルのドレスや、ベルトのレイヤリングによってショルダーやウエストを強調したジャケットなど、ボディをしっかりと引き立てる彫刻的なシルエットが散見された。マニッシュなテーラードブレザーやレザーコートも、フォーカスはウエストラインにシフトして、あくまでレディな着こなしとしているのが新鮮だ。近未来的な素材使いSF映画の金字塔『ブレードランナー』を意識したという、フューチャリスティックな素材使いにも注目。たとえばボディコンシャスなレッドドレスには、PVCの透明なフリンジをレイヤリングし、グラマラスなひねりをプラスしているのがポイント。このほかにも、ハイテク素材とテーラリング、パテント仕上げなどの組み合わせを通して、未来に目を向けた過去の世界に波及していいる。官能性を引き立てる鮮烈な赤カラーは、ブラックやネイビーブルー、グレーメランジュといったシックなパレットを中心に、ロイヤルブルー、ヌードを差し込んで。中でも、ダークな色彩の中に投じられた鮮烈なレッドのアクセントが、ニコのエッジーで官能的なムードを際立てる。コレクションを彩るアクセサリーアクセサリーには、かっちりとした構造の新作バケツバッグがお目見え。パテントレザーにメタルハンドルを合わせたボディを開くと、ヴィンテージスタイルのミラーが現れる仕様となっている。シューズはラウンドトゥのメリージェーンがやわらかな雰囲気をプラスする一方で、パンツの裾から顔を覗かせるカウボーイブーツがクラシックなムードを演出した。
2024年03月07日マックスマーラがミラノで、2024年秋冬コレクションを発表しました。Courtesy of Max Maraふっくらとした唇の膨らみ、首のくびれ、まつげ・・・。コレットの作品にはこうした要素が多く登場します。繊細な感情の陰影のひとつひとつが、正確かつ率直に描かれる彼女の官能的な散文は、深い情熱を暗示し、心の琴線に触れます。コレットはその特有の率直さで、「愛は名誉ある感情なんかではない」と宣言しました。Courtesy of Max Mara洗練され、知的で、性的に自由であった女性、コレットは、作家、ジャーナリスト、脚本家、時にはビューティシャン、そして大胆なミュージックホールのパフォーマーとして多彩な才能を発揮しました。彼女をインスピレーションソースとしてマックスマーラが描くのは、人生を自らコントロールできる完璧な女性像。彼女が持つベル・エポックのエレガンスと、ドゥミ・モンドのグラマラスな魅力の中に、内に秘めた官能的な女性の一面を垣間見ることができます。Courtesy of Max Maraモダンで余分なものは一切なく、それでいて深い感動を呼ぶデザイン。文学界で最も知られた女性がコレットであるならば、マックスマーラはまさにデザイン界におけるコレットのような存在だと言えるでしょう。そして、ブローニュの森 のベル・エポックの美女たちの姿を捉えたきめの粗いモノクロ写真が、魂のこもったスマートなルックを生み出します。Courtesy of Max Mara1910年代の日本の影響を受けた卵形シルエットから着想を得た新しいコートは、キモノスリーブを取り入れ、ボンバージャケットのように背中でブラウジングしてふくらみを持たせたシルエットで登場します。コンパクトなカシミアのメルトンコートでは、手触りの良いダブルフェイスのキャメルとアルパカが、ストリートスマートなラグジュアリーの最終形として提案されます。Courtesy of Max Maraニットやフェルトに施されたピンクの縁取りは、コートとカーディガンの中間のような、アウターウエアにおける新鮮なアプローチを際立たせます。ロングでもショートでも幅広のニットバンドと帯のような細いストラップベルトでウエストを協調したスタイルや、柔らかなカーフスキンのバッグ、スタイリッシュなヒンジとクラスプが印象的な柔らかなカーフスキンのバッグなどが登場します。かつてコレットが、「ワインの鑑定家がいるように、ブルーの鑑定家もいるの」と言ったように、マックスマーラは、深みのあるネイビーと、漆黒やスモーキーグレーとのコンビネーションを提案します。Courtesy of Max Maraコレットは、しばしば男性のような恰好をしていました。彼女の小説に登場するハンサムなアンチヒーロー、シェリは、権威あるオフィサーコート、ピーコート、そしてマックスマーラの得意とするパワージャケットなど、非の打ち所のない完璧なクラシックスタイルのお手本です。ペニョワール、パジャマ、パウダー・・・。濃密に遮られたブドワール(婦人の私室)やバックステージの特別席で繰り広げられるシーンは、キャミソール、テディ、スリップドレスにインスピレーションを与えます。また、フランネルやドレープ、そしてオープンステッチを施したツイードなどは、マックスマーラの都会的な鎧とは対照をなす誘惑的なデザインに仕上がっています。ゆるやかにうねるフリルは、大胆なブロードクロスのスカートやチュニックドレスに新しいフェミニニティをもたらします。フランネルや豪華なミッドナイトブルーのベルベットを使用した、ボリュームたっぷりのパジャマやローブ・ド・シャンブルは、昼夜を問わず新たな雰囲気を醸し出し、日が暮れるとブラックやブルーのクリスタルの輝きがその厳格な幾何学模様を際立たせます。Courtesy of Max MaraCourtesy of Max MaraCourtesy of Max MaraCourtesy of Max MaraCourtesy of Max Mara#MaxMara#MaxMarafw24#MFWマックスマーラ ジャパンTEL: 0120-030-535
2024年03月07日~2024年のお花見クルーズの予約受付開始~biid株式会社(以下、ビード。本社:神奈川県藤沢市、代表取締役:松尾 省三Web: )は、運営する「横浜港ボートパーク」(神奈川県横浜市 Web: )にて、「お花見クルーズ」を3/22(金)~4/7(日)の期間限定で開催いたします。開放感あふれる船上で、桜もみなとみらいの景色も満喫3月下旬から4月上旬にかけて桜並木が続く横浜の桜の名所として有名な「大岡川プロムナード」この開花期間に合わせ、大岡川沿いを巡り間近で桜を見ることのできる贅沢なプランとなっております。花見をするのに最適な「SRV」というボートで、コスモワールドやみなとみらいの景色も堪能しながら、桜の咲く大岡川へとご案内いたします。潮風を感じる船上から見上げる圧巻の桜並木と、みなとみらいのパノラマを望む、この時季にしか見ることのできない格別な景色をご堪能ください。定員5名様の少人数でのクルージングとなりますので、他のお客様を気にすることなく、船を貸切り、大切な人たちと過ごすプライベートな空間で贅沢な時間をお過ごしいただくことも可能です。■お花見クルーズ詳細みなとみらいのお花見イベント、開放感あふれる船上で大岡川沿いクルージング | ヘミングウェイ横浜 : お花見クルーズのご予約はこちら : お花見気分を盛り上げる「おつまみセット」の販売併設する「カフェ&バー ヘミングウェイ横浜」にて、お花見をより楽しむことのできる「おつまみセット」を販売しています。チキン&チップスとお好きな缶ドリンクが2本セットになり、お花見クルージングと併せてお食事もお楽しみいただけます。クルージングを堪能した後はみなとみらいが一望できるテラス席でのBBQもおすすめです。おつまみセット¥2,000ヘミングウェイ横浜のBBQ詳細はこちら横浜/みなとみらいの海で手ぶらで海沿いBBQ(バーベキュー)!|ヘミングウェイ横浜 : BBQのご予約はこちら : お花見クルーズ概要料金案内【運行時間】①11:00~12:30②13:30~14:30③15:30~16:30④17:30~18:30⑤19:30~20:30【平日料金】5,500円5,500円5,500円7,700円7,700円【週末料金】11,000円11,000円11,000円13,750円13,750円おつまみセット(チキン&チップス+お好きな缶ドリンク2本)2,000円/1人※料金はすべて税込です。※乗船時間は約45分です。※週末は金・土・日になります。施設詳細横浜港ボートパーク営業時間 9:00~18:00TEL 045-900-1449〒220-0012 神奈川県横浜市西区みなとみらい2-1-1■横浜港ボートパークHP横浜、みなとみらいの会員制都市型マリンリゾート|横浜港ボートパーク : 会社概要会社名: biid株式会社代表者名: 代表取締役松尾 省三所在地: 〒251-0035神奈川県藤沢市片瀬海岸1-12-4電話番号: 050-2018-0924HP: 事業内容: マリーナ、ビーチハウス等の施設運営、マリン関係アイテムの販売、レンタルマリーナ、海辺の不動産の再生・有効活用・収益化とスポーツビジネスの育成なら、湘南、江ノ島のbiid(ビード)株式会社へ : 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2024年03月07日イザベル マラン(ISABEL MARANT)は、2024-25年秋冬コレクションをフランス・パリで発表した。気ままな旅や砂漠の地平線を思わせる装い今季は、気ままな旅や広大な平原、砂漠の地平線を彷彿させる色彩や素材を用いてエネルギッシュなスタイルを提案。特に、フリンジを配したウェアが散見されている。総柄のワンピースに重ねたベストや、ゆったりとしたスエードのシャツ、バッグに配されたフリンジが、装いに躍動感をもたらしている。スタッズとフリンジを組み合わせた、華やかなレザーシャツも目を引いた。ざっくりと羽織るアウターざっくりと羽織る、旅人のようなアウターも印象的だ。重ね着の1番上に着るマントのようなアウターや、立体感のあるパフィージャケット、オーバーシルエットのロングコートなどが展開されている。レザーブルゾンは、袖に分量を持たせることで曲線的なシルエットに。ミニスカートやストレートシルエットのパンツなど、すっきりとしたボトムスと組み合わせたアクティブなスタイルで披露された。光沢を放つウェア存在感を放つのは、光沢感を備えたウェア。真っ赤なコーティングレザーのコートは光を受けて繊細にきらめき、鮮やかさをより一層際立たせる。また、コンパクトなミニワンピースに合わせたメタリックなロングコート、もしくはタンクトップやシャツに合わせた艶やかなパンツなど、デイリーのスタイリングに特別なアクセントを加えるアイテムとして提示されている。アースカラーをメインに、赤・白の差し色カラーパレットは、太陽の光を浴びたようなスエードやウールの織りなすブラウンや、ミリタリー調のカーキといったアースカラーがメイン。印象的に差し込まれるネオンレッドのニットやボトムス、アウターがフレッシュなアクセントを加える一方で、アイボリーのアウターやホワイトのニットが柔らかさをもたらしていた。
2024年03月07日ノワール ケイ ニノミヤ(noir kei ninomiya)は、2024-25年秋冬コレクションを2024年3月2日(土)にフランス・パリで発表した。自由に描くカラフルな装い今季のテーマは“虹色”を意味する「Iridescence」。従来とは異なるカラーとテクスチャーを採用し、新たなクリエーションを追求したという。コレクション冒頭を飾ったのは、さまざまな色のカラーコードを絡めたピース。絡み合いながらのびのびとそれぞれの線を描くカラーコードが、子供の落書きのように自由なムードを演出する。足元を彩るのはリーボック(Reebok)の「インスタポンプフューリー」にカスタマイズを施したシューズ。アッパーを覆うように立体的なフラワーモチーフの装飾を施した。透け感と鮮やかな色彩を組み合わせてみずみずしいエネルギーを見せたルックも登場。シアーな生地で花々を模ったドレスや、赤・緑・紫・オレンジなどの色を纏った羽とチュールのドレスなど、ふんわりとした柔らかな装いが揃う。一方、ウォーミングなコーラルピンクのチュールスカートやドレスには、ブラックを組み合わせてダークなエッセンスをプラス。淡くエアリーなカラーブロックを施したブラックのフード付きコートや、ブラックの花を装飾したハーネスがチュールの柔和な雰囲気をクールに引き締める。幾何学的な装飾+キルティングウェアコレクションの随所に見られる幾何学的なアプローチにも注目だ。中でも印象的に用いられていたのがキルティング。グラデーションに塗装された網状のハーネスやフラワーモチーフの立体的なケープを重ねると、光沢を備えたキルティング地の質感も相まって玉虫色に輝いているかのように見える。また、オレンジをアクセントカラーに、太い紐を編み上げたMA-1ジャケットやアームカバーを組み合わせたルックも目を引いた。ささやかな遊び心また、ささやかな遊び心を効かせたチェック柄のウェアも登場。リボン付きのハーネスや、複数のネクタイを連ねたユニフォームライクなルックが展開された。きらめくスペクタクルなドレスショーのラストには、一際輝きを放つアートピースのようなスタイルが勢揃い。オーロラカラーにきらめく花々を編み上げたトップスやドレス、ステンドグラスのように色鮮やかなパネルを組み合わせたドレスなど、スペクタクルなウェアが次々と披露された。クライマックスを飾るのは、群生する花々を思わせるドレス。裾に向けてダイナミックに広がるボディに、無数の花々が生き生きとした佇まいを描き出していた。
2024年03月07日クロエが、新クリエイティブ・ディレクター、シェミナ・カマリ(Chemena Kamali)による2024年秋冬コレクションを発表しました。Courtesy of Chloéクロエに戻ってくるのはとても自然なことで、まるで新しいスタートのために故郷に帰ってきたような気分です。このコレクションは、私が愛するメゾン、私が愛するスピリット、そして私が愛する女性たちのための、とても個人的で感情的なつながりから生まれたものです。クロエは ″フィーリング ″そのものです。20年前にここで働き、初めてクロエ・ウーマンのスピリットに惚れ込んだときの気持ちを取り戻したいです。彼女の鼓動、ナチュラルな美しさ、自由奔放で無造作な感覚、彼女の存在をもう一度感じたいです。少女のような輝き、エネルギーを。彼女はリアルで、それらが彼女自身なのです。私にとって着飾ることは、人生のさまざまなステージにおいて、女性としてどのように進化していくのか、そしてどのように自分らしさを定義し、受け入れ続けていくのかという自分探しの一部です。メゾンの原点に立ち返り、温もりとポジティブさを放つ、センシュアルなクロエを創造したいのです。このコレクションは、私がとても親しみを感じているメゾンの1970年代後半時代に遡ります。センシュアルで、エフォートレスに力強く、自由でナチュラルなフェミニニティを象徴する時代です。流れるような動きのあるクロエ・シルエットは、すべてこの自由のためです。シルエットの対照的なプロポーションを直観的に表現したいのです。クロエ・ウーマンのエッセンスと、彼女が体現するすべての矛盾を受け入れ、とらえること。これこそがクロエ・アティチュードを定義づけるものなのです。70年以上前にギャビー・アギョンがメゾンを設立したときの先進的な精神に敬意を表します。彼女は女性を解放し力を与え、大胆かつ自由な気持ちにさせたかったのです。今回のコレクションは、直感、自由、そして本能的な女性のエネルギーをテーマにしています。ノスタルジーを感じさせながらも、私たちが生きている時代を映し出し、現代の女性がどのように感じたいかを先取りしています。何が正しいと感じ取れるか、なのです。クロエはあなたらしさを変えるのではなく、そのありのままでいさせてくれます。自分の直感に従ってください。今回のショーを父に捧げます。 ― シェミナ・カマリCourtesy of ChloéCourtesy of ChloéCourtesy of ChloéCourtesy of ChloéCourtesy of ChloéCourtesy of ChloéCourtesy of ChloéCourtesy of ChloéCourtesy of ChloéCourtesy of Chloéシェミナ・カマリ(Chemena Kamali)/Courtesy of Chloéお問い合わせ:クロエ カスタマーリレーションズ03-4335-1750www.chloe.com
2024年03月07日フェラガモ(FERRAGAMO)は2月24日、ミラノで2024年春夏コレクションを発表しました。Courtesy of FERRAGAMOフェラガモの2024年秋冬コレクションで、マクシミリアン・デイヴィスは1920年代を独自の視点で探求し、その自由なアイデンティティのエッセンスを抽出します。短いヘムライン、流れるようなファブリック、ドロップしたウエスト、リラックスしたカッティングなど、これまでの社会的慣習から解放された象徴的なビジュアル・コードを凝縮し、より磨きをかけて洗練させたコレクションは、19-20世紀の2つの感覚を持ち合わせた1920年代の自己表現を反映させています。1920年代において服は、自由を謳歌する手段の代表の一つでした。そしてその自由の表現は、私自身や私の財産、そしてフェラガモと共鳴するものなのです。ラッカー仕上げのオーガンジーのドレスやきわめてフェミニンな透け感、フェザーやスパンコールの刺繍と並んで、ジョーン・クロフォードやグレタ・ガルボなど男性的なシルエットを好んだ当時の女優たちのワードローブが、広い肩幅、重厚なウール、しなやかなレザーに反映されました。テーラリングでは、シャープで彫刻的なラペルがシュルレアリズムの精神を感じさせ、変形したプロポーションと相まって、まるでレイヨグラフのポートレートのように印象的に仕上げられました。フェラガモのアーカイブにもよく見られるブランケット・ケープは、身を守るためのものとして使用されていた1920年代を表徴するアイテムの一つです。20年代、人々は自分たちを取り巻く社会に対する意見を交換する場として、スピークイージー(禁酒法時代に密かにお酒を提供していたバーなど)を通じて、コミュニティを形成していました。危険を避けるために人々はケープをまとい、身の安全が確保されるまでは着ているものを隠していました。Courtesy of FERRAGAMOこの“身を守る”という発想はこのコレクションのテーマの一つであり、当時のユニフォームに加え、太ももまであるウェーダーやレザーのアウターウエアなどのフィッシャーマンの実用的なワークウエアがインスピレーション源となり、流れるようなドレープと対をなしています。上質なウールカシミアや、エフォートレスな繊細さを演出する裏地のないレザーは、それぞれが異なる柔らかさを表現し、コレクションにフェティッシュな魅力を与えます。Courtesy of FERRAGAMOCourtesy of FERRAGAMOフットウエアでは、スウィートハートシェイプのサテンパンプス、エレガントなTストラップのスティレットヒール、アーカイブから取り出したストラップサンダルなど、当時を象徴するようなディテールが、控えめながら確かな存在感を示します。「私はいつも、物事を徹底的に見直します。歴史を振り返り、その時代の象徴や流行したものを、よりクリーンでモダンに再定義するのが好きなのです。Courtesy of FERRAGAMOアンドロジニーの精神に基づき、伝統的なブローグシューズのディテールやモンクストラップのバックルをシガレットヒールのミュールに取り入れました。メンズのフォーマルな厳格さはさりげなく姿を変え、ダービーシューズは少しシュールなインパクトを与えるために緩やかに細長いシルエットになり、幾何学的な四角いヒールを採用しました。実用的なブーティは緩やかにボリュームを持たせ、つま先をスクエアにすることで、ヴィンテージのシルエットを現代的にアレンジしています。Courtesy of FERRAGAMOバッグでは、アイコニックな「ハグ」バッグのシーズナルバリエーションとして、フェザーや、グレインドカーフ、新しいフェラガモのモノグラムのスタイルが登場します。950 枚のラミネートレザーのスパンコールを19時間かけて手作業で縫い付けた、まるで人魚の鱗のような特別なモデルは、フェラガモの卓越したクラフツマンシップを表現します。「フィアンマ」バッグには、このコレクションテーマを反映した新しいサイズと陰影のあるアニメーションが仲間入りし、さらにフェラガモの故郷フィレンツェのシンボルであるユリの花をモチーフにしたガンチーニで開閉する、ソフトなフォルムの新しいハンドバッグも登場します。Courtesy of FERRAGAMOCourtesy of FERRAGAMOCourtesy of FERRAGAMOCourtesy of FERRAGAMOCourtesy of FERRAGAMOCourtesy of FERRAGAMOCourtesy of FERRAGAMOお問い合わせ:フェラガモ・ジャパン0120-202-170
2024年03月06日アレキサンダー・マックイーン(Alexander McQueen)は、2024-25年秋冬コレクションを2024年3月2日(土)にフランス・パリで発表した。ショーン・マクギアーのデビューコレクション今季は、新クリエイティブ・ディレクターのショーン・マクギアーが手掛ける初のシーズン。ジェイ ダブリュー アンダーソン(JW Anderson)でヘッドデザイナーを務めた経験も持つショーン・マクギアーがデビューコレクションのテーマに選んだのは「ラフな贅沢」。端正なテーラリングと予想外のフォルムを組み合わせながら、内なる動物性を露わにしていくようなワイルドかつエレガントなクリエーションを提示する。身体を包み込むデザイン散見されたのは、身体を"包み込む”デザイン。ざっくりと編み込んだハンドニットのセーターは、通常の4倍もの大きさの襟を採用しており、着用するとまるで身体が埋め込まれているかのような彫刻的なフォルムに。コルセットをベースにしたダブルフェイスのモヘアニットもまた、グラスのように立体感のある造形で身体を覆う。襟にパッドを配し、極端に誇張したシアリングのコートもアイキャッチだ。すっぽりと身体を覆うことで、逆説的に内側の身体への意識を掻き立てる。また、手を隠すディテールも随所に登場。ドレープを浮かべたラミネートジャージーのドレスはフロントに手を入れておくことのできるスペースがあり、さびたような風合いに仕上げたアビエイタージャケットやスタッズの並ぶレザーブルゾンも同様に、身体の前方にポケットが来るようレイアウトされている。たっぷりと生地を使用したレオパードジャカードのビスコースドレスは、両袖をショールのように繋げたデザインがユニーク。袖口が無く、優雅な生地の流れの中で腕を覆い隠すような設計になっている。拡張と圧縮拡張と圧縮のディテールを混在させることで遊び心を加え、ラインナップをより豊かに構築した。テーラードのロングコートやレザーコートはパワーショルダーで肩を強調する一方、ウエストをタイトにシェイプしたシルエットを採用し緩急をつけた。また、ウールモヘアのピンストライプスーツやベルベットのコートには、ウエストや袖をコードで縛るディテールをプラス。ストイックな佇まいに仕上げている。フューチャリスティックなデザイン加えて、フューチャリスティックなデザインも目を引く。ニットのミニドレスには、もこもこしたボアのパーツをフロントのみに配し、有機的な表情をプラス。オーガンザのコートは、そのシアーな透け感を生かして内側からスカルのライトを点灯し、デザインに意外性のあるアクセントを加えている。割れたミラーを張り合わせたTシャツやドレス、様々な形・色の破片を散りばめたノースリーブドレスは、瞬間を閉じ込めたようなデザインに。また、一見するとトルソーのような、人間の身体を大きく縁取る立体ドレスは、生地や糸を使わずに身体を覆う未来的なドレスの存在を示唆した。
2024年03月06日マックスマーラ(Max Mara)の2024-25年秋冬コレクションがイタリア・ミラノで発表された。フランスの女性作家・コレットを着想源に今季のマックスマーラの着想源となったのは、フランスを代表する女性作家シドニー=ガブリエル・コレットだ。「性の解放」を謳い、同性も対象とした奔放な恋愛遍歴で知られる彼女は、それらを赤裸々に記した自叙伝的小説によって、19世紀終盤から20世紀初頭のフランス文学界にセンセーションを巻き起こした。“秘めたる色気”を表現知的で洗練されていながら、どこか官能的な女性の一面が垣間見える…そんなコレットの魅力は、コレクションの中にそのまま落とし込まれている。たとえば、都会的なロングコートやハンサムなパワージャケットの中に、ミニ丈のスカートやスリップドレスを忍ばせたルック。ボリューミーなアウターとミニマルなインナーの絶妙な駆け引きによって、秘めたるセンシュアリティを表現している。女性らしさを際立たせる肌見せさりげない肌見せも、女性らしさを着際立たせるポイント。デコルテを美しく魅せるボートネックのニットやドレスが提案されたほか、ざっくりと胸元をあけた開襟スタイルのシャツやコートも目を惹いた。“縦”を強調する流麗なシルエットシルエットはいつにも増して流麗に仕立てられており、モダンかつ無駄のない印象だ。はためくロング丈のチェスターコートや、裾に向けてふわりと広がるフレアパンツ、太めのリブを配したブラックニットなどは、美しい縦のラインを強調するアイテム。時折、幅広のニットバンドと帯のような細いストラップベルトでウエストをキュッと締め、流れるようなシルエットに緩急をもたらしている。深いミッドナイトブルーを主役に「ワインの鑑定家がいるように、ブルーの鑑定家もいるの」というコレットの言葉から、深みのあるネイビーをキーカラーとして採用。そこに、ブラックやベージュ、スモーキーグレーといったベーシックなパレットをコンビネーションさせて、リアルクローズを追求している。
2024年03月04日カサブランカ(CASABLANCA)は、2024-25年秋冬コレクションを2024年2月28日(水)に発表した。ビョーク「少年ヴィーナス」から広がる再解釈と想像の世界アイスランドの歌手・ビョークの楽曲「少年ヴィーナス」と同じタイトル「Venus as a Boy」を冠したカサブランカの2024-25年秋冬シーズン。ヴィーナスとはギリシャ神話における美と愛の女神“アフロディテ”をもとに、ローマ神話で語り継がれる女神。そのヴィーナスを、少年として再解釈した楽曲が「少年ヴィーナス」だ。「古代ギリシャ」がテーマこの“再解釈”から広がる想像こそが、今季のクリエーションの出発点になっている。クリエイティブディレクターのシャラフ・タジェルがテーマに選んだのは古代ギリシャ。古代ギリシャの巡礼と、古代都市エレウシスでの宗教的な儀式から着想を得ている。知恵と洗練の源泉である古代の神秘とサイケデリックな恍惚の体験を反映しつつ、現代的な要素を織り交ぜたウェアを展開する。布地を巻き付けるディテールをミニマルに象徴的なのは、古代ギリシャの衣服を思わせる、真っ白なテキスタイルのウェア。深いスリットを施した、流れるようなシルエットのドレスをはじめ、ダイナミックなケープやテーラードジャケットが登場している。いずれも共通して、布地を巻き付けるかのようなプリミティブなディテールがミニマルな形で落とし込まれている。また、繊細にきらめくビーズ刺繍のウェアも神秘を感じるロマンティックなデザインに。澄んだ輝きを放つビーズ刺繍によって幾何学模様を構築したトップスやミニスカート、細かい光の粒に覆われたシースルーのドレスなどが幻想的な存在感を放つ。オリンピックモチーフもこの他にも、古代ギリシャの先進性を連想させるモチーフが随所に散りばめられている。古代オリンピックが始まった土地であることにちなんで、オリンピックカラーの幾何学模様やトロフィー、月桂樹のモチーフを配したジャージルックが散見された。ハーフジップトップスやバッグなどには、五輪マークを解体した幾何学模様があしらわれている。また、壁画のようなカットソーや、オリンピックのユニフォームを思わせるシルバージャケットとジャージのスポーティーなスタイリングも目を引いた。ジェフ・ハミルトン&エンシェント グリーク サンダルズとコラボ加えて、ジェフ・ハミルトン(Jeff Hamilton)とコラボレーションしたジャケットが登場。ワッペンとクリスタルを組み合わせたレザージャケットや、ジェフ・ハミルトンのアイコニックなパッチワークレザージャケットが揃う。いずれも、神殿や聖火、スポーツ競技のモチーフなどを装飾している。さらに、エンシェント グリーク サンダルズ(ANCIENT GREEK SANDALS)ともタッグを組んでおり、月桂樹の刺繍とシャーリングを組み合わせたレースアップサンダルがランウェイに登場した。
2024年03月04日アンリアレイジ(ANREALAGE)は2024-25年秋冬コレクションを、2024年2月27日(火)にフランス・パリのアレクサンドル3世橋の下にて発表した。『ドラえもん』とコラボ、球体など立体パターン“オブジェクト”をテーマに掲げた今季は、「生物」としての人間と対極にある「無生物」、すなわちオブジェクトのための服を制作。従来“人間の体に合う服”を追求してきたファッションの常識を疑い、「体に合わない服」を考案するところからクリエーションをスタートさせた。中でも注目は藤子・F・不二雄の漫画『ドラえもん』とコラボレーションしたウェアだ。ドラえもんをはじめ、のび太やジャイアン、スネ夫、しずか、ドラミなどおなじみのキャラクターを彷彿させるウェアが披露された。『ドラえもん』モチーフを落とし込んだのは、球体や三角錐、立方体、正八面体など、身体とはかけ離れた立体に添うパターンで作られたアンリアレイジのアイコニックなピース。プレゼンテーション会場では、頭につけると宙を飛ぶことのできるひみつ道具「タケコプター」がそれぞれの立体に配されており、各ピースが宙に浮かぶ演出とともに披露された。ドラえもんを思わせるブルーとホワイトのカラーブロックを施したボールシャツは、実際に身にまとうと前合わせが緩やかにカーブしたアシンメトリーデザインに。アンリアレイジのロゴとドラえもんを総柄にしたボールスカートは、ゆったりと空気を含むようなドレープがポイントだ。リーボックのシューズをイメージした立体ウェア加えて、リーボック(Reebok)とのコラボレーションウェアも“立体”パターンで登場。リーボックのシューズ「インスタポンプフューリー94」を競技用ボールのように変換したダウンブルゾンには、ネオンカラーをメインにヴィヴィッドな配色を採用した。構築的なキルティングとロゴによって、スポーティーなムードを際立たせている。メタリック&ストライプ柄素材もまた、立体をベースにしたパターンのウェアは、金・銀色に輝くメタリックなファブリックやカラフルなストライプ地でも提案する。ゴールドの三角錐ジャケットは、ハリのある質感ときらびやかな光沢により存在感のある佇まいに。一方、赤白ストライプの正八面体シャツは、着用時のフォルムも元の立体が持つ造形とある程度呼応した形がユニーク。着ると身体の前後に立体的な空間が生まれるのが印象的だ。着るとドロップショルダーになる正十二面体のジャケット、ポンチョのように裾に向かって広がる正二十面体のジャケットも展開された。
2024年03月02日CFCL(シーエフシーエル)は、2024-25年秋冬コレクションを2024年2月26日(月)にフランス・パリのパレ・ド・トーキョーにて発表した。2022年よりパリ・ファッションウィーク公式カレンダーに参加して以来、初のランウェイショーとなる。“ニットウェア”が日常を彩るリズムCFCLは、それぞれの着る人に合わせ、柔軟にフィットするニットならではの実用的な応用力に着目してきた。性別やボディサイズに関わらず、どんな人にも応じて寄り添うニットの可能性を、機能的な器の「Ware(ウェア)」になぞらえた「Knit-ware(ニットウェア)」を提案している。CFCLが今季のテーマに選んだのは、「韻律」を意味する「Cadence」。平日と休日、朝と夜、緊張と緩和といった抑揚を繰り返していく日々の暮らしを豊かに彩り、独特のリズムを生み出していくようなデイリーニットウェアを展開する。日常のあらゆる場面で、控えめな優雅さをコレクション全体を通して見ると、日常の様々なシーンが浮かび上がってくる。例えば、アセテートと再生ポリエステルのハイゲージリブを用いたアイボリーのディナージャケットや、エレガントなドレープを描くブラックのエプロンドレスは、クリーンな佇まいでオケージョンにぴったり。一方、コンピュータープログラミングニットで作った、メッシュテクスチャの撥水フェンシングジャケットやフーデッドコート、中綿ブルゾンは、身軽でカジュアルに過ごしたい日に活躍しそうだ。いずれもCFCLならではのミニマルなデザインで、日常の場面の中になじみつつも控えめに優雅さを携えているのがポイント。壺を思わせる形の定番「POTTERY」シリーズのレッドのワンピースには、レーヨンのモール糸を混ぜて編み上げることで生まれる光沢とふんわりとした柔らかさをプラス。また、薄地のシースルーニットトップスから、厚みを持たせてしっかり編み込んだセーターやドレスまで、ダークトーンのラメニットがシャイニーなアクセントとして際立っていたのも印象的だ。変化する服の表情素材が目を引いたのは、「HYPHA」シリーズ。見る角度によって表情をくるくると変えるストライプのボンバージャケットやテーラードジャケットが登場する。いずれもプログラミングによるシームレスなダーツが施されており、着た時に身体を自然に包み込む立体的なフォルムに仕上げている。ボンバージャケットはふわりと身体と程よく距離のあるフォルムに、テーラードジャケットは編地が身体に添うような1着に仕上げている。加えて、丸いスパンコールを散りばめた「ENCHANT」シリーズもアイキャッチ。光を受けてきらめくスパンコールと、研ぎ澄まされたフォルムが呼応し、存在感をより強めていた。なお、スパンコールは職人の手縫いによるもの。人の手を介さずに機械的に生み出されるウェアをベースにあえて手作業を施し、服の表情に緩急をつけている。フォーナインズ、アシックスとコラボなお、前シーズンから続いてフォーナインズ(999.9)とコラボレーションしたアイウェアを展開。また、アシックス(ASICS)とコラボレーションしたシューズも登場する。
2024年03月01日オニツカタイガー(Onitsuka Tiger)は、2024年2月21日(イタリア時間)、ミラノファッションウィークにて、2024年秋冬イエローコレクションを発表しました。Courtesy of Onituska Tiger本コレクションのテーマは、「アーバン・ウインター」。日本製のアパレルで構成されたルックは、ウェットなコーティング加工により、突然雷雨に見舞われた東京を彷彿させながら、都市的な冬風景のエッセンスを表現しています。Courtesy of Onituska Tigerカラーは、アイコニックなイエローに加え、メトロポリタングレー、ブラック、ベージュ、ヘーゼルナッツを組み合わせており、全ルックを通して斬新なツイストを加えたシルエットを創り上げています。コート、ジャケット、ピーコートは、ワイドショルダーと細いウエストのコントラストを、チューブ状のパディングやリブなどテーラリングならではの加工で強調しています。ダブルカシミヤのフーディーは、同素材のコートやブルゾンの上から羽織るアウターウエアとして、新たな重ね着の概念を提案します。Courtesy of Onituska Tigerメンズには、エクストラロングとアンクルカットのチノパンと5ポケットのワイドパンツ、ウイメンズには、ストレッチのきいたスリムフィットとオーバーサイズのトラウザー。流れるようなシルエットのマイクロスカートや、光沢のあるスパンコール刺繍がなされたシルクパネルドレス、ウールソックスやクリーパーシューズとコーディネートが可能です。また、ブランド初のVカットハイヒールは、快適性と機能性も注力されました。ラバーソールとトレッキングブーツを融合させたハイブリッドシューズや、ショルダーストラップのついたシンセティックレザーのダブルバッグもコレクションに加わっています。Courtesy of Onituska Tiger生誕75周年を迎えるアニバーサリーイヤーのショーとして、創業年である1949年にちなんだ49ルックを披露しました。また、ルックのアクセントとなるのは、ブランドにとって最もアイコニックなトラックトップからインスピレーションを得た、リブ編みのジップネックウールウエアです。モダンなスカーフやエクストリームクロップトップとしても着用可能であり、Onitsuka Tigerのセレブレーションピースとなっています。Courtesy of Onituska Tigerショー冒頭では、振付師のAkane 氏がプロデュースするダンスチーム「アバンギャルディ」が、ダンスパフォーマンスを披露しました。17 名が着用したイエローの制服と、オニツカタイガーストライプのない特別なデザインのMEXICO 66 SDは、映画「キル・ビル」をオマージュしたものであり、ヘリテージをモードに解釈した新たなスタイルとして、ブランドの進化を表現しています。またランウェイショーでは、世界的ピアニストのYuja Wang氏によるライブ演奏が行われました。楽曲は、今回のコレクションテーマに合わせて作曲されたものであり、ピアノも時代を超えて愛される世界最高峰のピアノメーカーSteinway & Sons 社がこのショーのためにイエローにラッピングした特別仕様となっています。Courtesy of Onituska TigerCourtesy of Onituska TigerCourtesy of Onituska Tiger#OnitsukaTigerOnitsuka Tiger(オニツカタイガー) 日本のファッションブランド、オニツカタイガーは、革新的なデザインと快適さを追求し、ファッション性を兼ね備えたコレクションを発表し続けています。このブランドの姿勢は、伝統と現代的なデザインへの敬意を表し、研ぎ澄まされたデザインは品質とディテールにこだわる職人技により実現しています。 常に新たな価値を提供し続け、"新しいラグジュアリー" を探し求める人々に寄り添うことを目指します。Onitsuka Tigerオフィシャルサイト::@onitsukatigerjp※2/26更新(画像追加)
2024年02月26日プラダは、2024年2月22日(現地時間)、2024年秋冬レディスコレクションをミラノにてランウェイ形式で発表しました。Courtesy of PRADAロマンスという考え方に触れてみました。今、特にファッション界において、その言葉はある意味タブーなのかもしれません。ロマンチックな雰囲気を湛えたコレクションです。服に、愛や優しさという価値観を織り込んだのです。ロマンチックな愛もあれば、家族間の愛もあります。それは、理論的見解というよりもむしろ感情に関する会話なのです。私は、こうした考え方をとても大切にしています。そして常にこの考え方の下に制作を行っています。美を作り、愛をもってつくっています。歴史と人々の生活の間には密接なつながりがあります。過去のファッションは過去の生活を語ってくれますが、同時に現在の私たちの生活についても解き明かしてくれます。歴史を振り返ると、私たちの犯している過ち、そして強みが見えてきます。私たちが持っている唯一のもの、それが過去です。歴史から学ぶことをしない、懐古主義という考え方は好みません。歴史は、私たちにすべてを教えてくれます。困難な時期こそ、その教えは重要な意味を持ちます。歴史によって形作られているのが、本コレクションなのです。大切なのは懐古主義ではなく、理解です。私たちが何者なのか、どうしてそのような服を身につけるのか、ということへの理解です。それは過去を思い出し、前進するためにその知識を活用する、ということなのです。 ― ミウッチャ・プラダ私たちは美しいものを作ろうと努力しています。過去を振り返ることなく、美について語ることはできません。美の歴史を消し去ることはできません。理想の美に対する現在の考え方を決めるのは、過去なのです。私たちはいつも時を遡ります。今のように混乱の時期、歴史を知ることに大きな意味があります。私たちは何者なのか、どこから来たのか。そうした過去を知ることができて初めて、未来を見据えることができるのです。そこには、感傷、そして激しい感情を感じた際の記憶があります。歴史を感じさせますが、現代の私たちの目には新鮮に感じられる要素を切り取っています。最大の難関は、過去の歴史(ビクトリア朝、1920年代、1950年代など)から借りた要素を念頭に置きつつ、その当時のシルエットをそのまま再現して制作することはしない、という点でした。歴史を語ろうとしているのではないからです。このコレクションが表現しようとしているのは、ファッションに対する愛、私たちがファッションに対して感じる愛なのです。 ― ラフ・シモンズ PRADA 2024 年秋冬レディスファッションショー 「INSTINCTIVE ROMANCE」本能的に惹かれる歴史。ミウッチャ・プラダとラフ・シモンズによる 2024 年秋冬レディスコレクションは、歴史の断片をファッションに埋め込み、美についての考え方、そして記憶によって形作る現代世界を模索しました。過去と共にそこにあるのは、ロマンスです。Courtesy of PRADA歴史に関する知識は、過去を解き明かすだけでなく、現代を定義します。さまざまな年代の要素をちりばめた服が、これまでとは異なる新しい視点を提案します。過去は、学びを授けてくれる有効な手段です。本コレクションでは、新しいものを作り上げるために過去を振り返りました。過去を理性的に考察するのではなく、現代にも通じる美の理想に対して心がどう揺れ動くのかを探求します。Courtesy of PRADA文字通り過去が、今日のファッションを形作りました。現代ファッションの典型とも言えるバイカージャケット、ボンバージャケット、ニットウェアに、過去から着想を得た要素を加え、ラインやディテールを変えて異なるシェイプに仕上げました。Courtesy of PRADAさまざまな要素が一つの服に織り込まれ、ボディに沿うように作られたものもあれば、下に重ねた服が見えるよう工夫されたものもあります。ファブリックが主役のスカートには、儚げなシルクにかっちりとした仕立てのウールを合わせ、繊細さと力強さのコントラストを際立たせています。縦のラインを強調することによって、細身のシルエットが際立ちます。シューズやハットが、全体のバランスをさらに極端なものにし、ボディに沿う服は、女性らしさを明白に表現しています。女性らしい身のこなしを讃える工夫も随所に見られます。ハンドバッグは腕から吊り下げられ、サングラスはメイクの一部のようです。制作の背景には生き方があります。人間の生活という無形のものを、形にしました。Courtesy of PRADA定型的な表現も、具現化や、再加工、受け止め方を変えることによって変化させることができます。これまで男性的な素材として用いられたものを、繊細で女性的なものに変容させました。また、リボン、フリル、ラッフルといった女性らしさを表現するありきたりなディテールには新たな解釈を施し、その意味を根本から見直しました。Courtesy of PRADA疑問を投げかけ、答えを導き出す。ファッションショーは、世界と対話を始め、さまざまな考え方を交換し合う場です。対話や表現することへの欲求は、人間なら誰もが持っている根本的な本能です。身につけるものを通して、私たちは互いに触れあい、感情を表現するのです。Courtesy of PRADACourtesy of PRADACourtesy of PRADACourtesy of PRADACourtesy of PRADAお問い合わせ:プラダ クライアントサービスTEL:0120.45.1913
2024年02月25日エムエム6 メゾン マルジェラ(MM6 MAISON MARGIELA)は、2024年秋冬コレクションを2月22日にミラノで発表しました。Courtesy of MM6 Maison Margiela抽象とは、エムエム6 メゾン マルジェラがシーズンごとにワードローブの要素を考案する際の手段であり、抽象化とは、ある意味でありのままであること、まったく物語性のない感覚のそっけなさ、率直さの中にある歪んだ固定観念から生じる結果なのです。Courtesy of MM6 Maison Margielaジャケット、カーディガン、コートは、いずれもあるがままの姿でありながら、しかし本来あるべき姿ではなく、それらは新しい意味、別の機能、宿命のねじれを生み出しています。アームホールの下にスリットを入れて腕を通したり、あるいはカーディガンをケープにしていたり、レインコートはマスタードカラーのデニムで仕立てられています。キルティングは内側から外側へと移動し、レギンスにはバックポケットが付けられました。さらにはジャケットの丈をわざと半端な長さにして、ドレスなのかアウターなのか、問いを投げかけます。ライニングのスカートは丈を危険なほど短く切った結果、一見すると完全にシンプルで、ゆえにむしろ異質なものとなりました。Courtesy of MM6 Maison Margiela抽象化が中核となった今シーズンは、ピローケースがトップスへと姿を変えます。プリントは、エムエム 6 チームがいつも移動中に滞在するホテルの枕のプリントを忠実に再現したものです。一方で、今シーズンにおける抽象化は、パンキッシュな印象も与えるでしょう。猫背の姿勢によって上がった肩のラインに、数が増えるジッパーに、テーラリングからインナーに至るまで繰り返し用いられたコンサートのグラフィックに、バウハウスの角度と線の仕掛けを思わせる幾何学的なグラフィックのウェアに、ブラックで統一されたスタイルに。Courtesy of MM6 Maison Margiela抽象化は、完結することのない服のアイデアの中で表現し、テクスチャーで遊び、異なる生地で製作を繰り返すことで、その価値を再評価し変化させます。幾何学的なフォルムの純粋さは、ある種の先鋭的なシルエットを生み出します。つまり抽象化とは、丈や幅をとことんまで試行することなのです。Courtesy of MM6 Maison Margielaキャミオヌールのカーディガンやボディスーツ、ペンダントに用いられたキーホルダーは、メゾンの歴史を物語っています。また、アクセサリーは抽象化の領域をさらに掘り下げています。手描きのコミックブックに描かれる足のような特殊なシェイプのブーツやローファーは、イギリスのカルト的な人気を誇るブランド、ドクターマーチンとの初めてのコラボレーションで開発されたものです。さらにフォーチュンクッキーバッグ、ピローバッグ、カラフルなセーフティーピンも登場しました。Courtesy of MM6 Maison Margiela抽象化は、柔らかな雰囲気に満たされたカーペットの部屋の中でついに実現しました。その壁は揺らぐカーテンによって非物質化され、時間はニュートラルな静けさに浮かび上がり、パンキッシュなサウンドスコアによって切り裂かれました。Courtesy of MM6 Maison MargielaCourtesy of MM6 Maison MargielaCourtesy of MM6 Maison MargielaCourtesy of MM6 Maison Margielaお問い合わせ:マルジェラ ジャパン クライントサービス0120-934-779www.maisonmargiela.com/mm6/
2024年02月24日