好きな女性に本気を伝えるために、あえて見せる一面が男性にはあるようです。男性があなたを意識している一面を見せるなら、本気のアピールをしているのかもしれません。そこで今回は、男性が好きな女性にあえて見せる一面を3つご紹介します。一生懸命頑張っている姿一生懸命頑張っている姿を見せて、好きな女性にアピールする男性もいるようです。あなたがいると張り切って仕事に取り組んだり、皆をまとめようとしたりするなら男性はあえて頑張る姿を見せているのかもしれません。行動だけで本命女性が気づかないと「頑張るから見てて!」と言葉でアピールする場合も。男性には好きな女性にいいところを見せたい心理があるのではないでしょうか。あなたへの真剣なまなざし男性が突然あなたをじっと見つめてきたなら、本気を伝えようとしている可能性があります。アピールしているのに本命女性が気づいてくれないと、男性は真剣なまなざしで好意を伝えようとすることがあるのだとか。じっと見つめる行為はかなり勇気が必要ですが「それでも気づいて欲しい」と思うのかもしれません。特別な感情がなければ、あえて真剣なまなざしを向ける理由が見つからないでしょう。普段とは違う甘えた表情男性の性格によっては、あえて甘えた表情を見せて好きな女性にアピールする場合も。普段は自立している男性があなただけに甘えた表情を見せるのは「自分を受け止めてほしい」という心理があるからかもしれません。また、好きな女性に優しくしてほしくて、あえて甘えた表情を見せることがあるのだとか。男性からの甘えは、好きな女性にかまってほしいアピールの可能性があります。男性が好きな女性に勝負をかけるつもりで、あえての一面を見せているようです。好きな男性が意外な一面を見せてきたら、しっかり受け止めたいところですね。
2022年12月26日2021年話題作の続編『ベイビーわるきゅーれ 2ベイビー』が2023年3月24日(金)に公開されることが決定。ティザービジュアル2種類とティザー映像が解禁された。昨年7月30日から、1年以上ロングラン上映され、国内外で話題をさらった殺し屋女子コンビのアクション映画『ベイビーわるきゅーれ』は、殺しの腕はピカイチ、でも社会にはなかなか馴染めない…そんな2人が成長(したりしなかったり…?)する、楽しさ満載の青春エンターテインメント。漫画から飛び出たような個性豊かなキャラクターたちが奏でるオフビートな笑いと本格的なアクションのギャップが評判となり、話題を席巻。これまでになかった唯一無二の面白さから業界内外問わず口コミが広がり、日本映画批評家大賞では、新人監督賞を阪元裕吾、新人女優賞を伊澤彩織が受賞し、池袋シネマ・ロサでは、『君の名は。』、『カメラを止めるな!』に次いで歴代3位となる、6か月以上に及ぶロングラン上映を記録した。続編となる本作では、再び彼女たちが殺し屋生活と日常生活の両立を目指す…のだろうか?解禁されたティザー映像では、トレーニングに勤しんだり仲睦まじくソファで隣り合ったりする2人の日々が映し出されるとともに、スクラップ工場で緊迫した様子で銃を構える姿が映し出される。2人が向けた拳銃の先にいるのは一体誰なのか…?さらに解禁された2種類のティザービジュアルでは大きな武器を手に微笑みあうコンビと、ふくれっ面でお互いの頬をつねるキュートな姿が切り取られている。日本のみならず各国の映画祭でも大きな話題となった前作。続編となる本作にも大きな期待が寄せられている。『ベイビーわるきゅーれ 2ベイビー』は2023年3月24日(金)より新宿ピカデリーほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2022年12月21日ロックユニット・B’zが27日に神奈川・ぴあアリーナMMで開催するライブ「B’z LIVE-GYM 2022 -Highway X-」ツアーファイナル公演が、dTVで生配信される。デビュー35周年を迎える2023年に、全国ツアー「B’z LIVE-GYM Pleasure 2023」を開催予定のB’z。今年5月から約3年ぶりに開催された全国ツアーで、千秋楽となる同公演。8月に開催予定だったが、ボーカル・稲葉浩志の体調不良のため、延期が発表されていた。dTVでは同公演を生配信するほか、見逃し配信も実施。生配信終了後、28日23時59分まで視聴可能だ。視聴チケットは通常価格4,800円、dTV会員は3,800円で購入可能で、28日(21:00)まで販売される。
2022年11月21日阪元裕吾監督による、殺し屋女子コンビのアクション映画『ベイビーわるきゅーれ』の続編の撮影が終了し、2023年初春に公開されることが決定した。昨年7月30日から1年以上のロングラン上映を行った映画『ベイビーわるきゅーれ』は、殺しの腕はピカイチ、でも社会にはなかなか馴染めない2人が成長したりしなかったりする青春エンターテインメント作品。日本映画批評家大賞では、新人監督賞と新人女優賞を受賞。池袋シネマ・ロサでは『君の名は。』、『カメラを止めるな!』に次いで歴代3位となる、9か月以上に及ぶロングラン上映を記録した。そんな話題作の続編の撮影がクランクアップし、現在編集中だという。前作から引き続き監督・脚本を務める阪元監督は「まだ仕上げの途中ですが、日本で一番面白いアクション映画が誕生しようとしています!」と自信を見せ、「杉本ちさとのあのシーンや、深川まひろのあのシーンや、他のあのキャラのあのシーンなど、はよ見てもらいたいシーン満載です!もちろん2なので、アクションは2倍!特にクライマックスバトルは『今見ているこの試合こそが後に伝説といわれる』と確信しました。ぜひそれを、目撃しに来てください!」とコメントしている。阪元裕吾監督なお、主演は高石あかりと伊澤彩織、アクション監督は園村健介。本格アクションとゆるい日常も健在、新キャラも登場し、前作よりパワーアップする。また今回、現場スチールも到着した。伊澤彩織と高石あかり『ベイビーわるきゅーれ2』(仮題)は2023年初春公開予定。(cinemacafe.net)
2022年10月29日「M・N・B・B」よりアロマ香るネイルオイル誕生ジェンダー&エイジレスなネイルアイテムを展開する「M・N・B・B(エム・エヌ・ビ―・ビ―)」より、6種の植物オイルで爪と指先をうるおす新作ネイルオイル「M・N・B・Bアロマティックルーティン ネイルオイル TC」(税込1,210円)が新登場。2022年10月中旬より、全国のドラッグストア、バラエティショップ、ECサイトなどで展開しています。100%自然由来で爪に輝きをプラス「M・N・B・Bアロマティックルーティン ネイルオイル TC」は、オールナチュラルで爪と地球に優しいネイルオイル。「アボカド油」や「コメヌカ油」、「ツバキ種子油」など、保湿効果の高い植物オイルを6種類配合しています。また香りには8種の精油をブレンド。「カボス果皮油」、「マンダリンオレンジ果皮油」、「レモングラス葉油」など、柑橘系の「トランキルシトラスの香り」が心地よく広がります。アロマの力で爪と心がとろけるようなネイルケアを叶えるアイテムです。(画像はプレスリリースより)【参考】※「M・N・B・B」公式サイト
2022年10月27日自爪と心に寄り添う100%天然由来のネイルオイル株式会社スタイリングライフ・ホールディングスBCLカンパニーが展開するネイルケアシリーズ「M・N・B・B(エム・エヌ・ビ―・ビ―)」より、8種の精油が心地良く香る新商品「M・N・B・Bアロマティックルーティン ネイルオイル TC」(税込1,210円)が、2022年10月中旬に発売された。全国のドラッグストア、バラエティショップ、公式オンラインストアなどで販売されている。8種の精油が織りなす上質な香り新作ネイルオイルには、「オレンジ果皮油」、「レモングラス葉油」、「ベルガモット果実油」、「ラバンデュラハイブリダ油」など、8種類の香る精油をブレンド。100%ナチュラルの心地良い香りを楽しみながら、自爪のケアができるアイテムだ。保湿成分としては、「アボカド油」、「アーモンド油」、「ツバキ種子油」、「サルビアヒスパニカ種子油」、「コメヌカ油」、「ホホバ種子油」の6種類の植物オイルを配合。乾燥やダメージが気になる爪や甘皮などに適量なじませると、爪と指先にみずみずしいうるおいを与えてくれる。ベタつきを残さないので、使用後の作業を邪魔しないのが嬉しい。(画像はプレスリリースより)【参考】※「M・N・B・B」公式サイト
2022年10月23日新作アイスクリーム「チーズパティシエ(CHEESE PATISSIER)」が、2023年春一般発売予定だ。Q・B・Bのチーズアイスクリーム「チーズパティシエ」「チーズパティシエ」は、チーズシェアNo.1(※1)メーカー「Q・B・B」が手掛ける新しいアイスクリームだ。“チーズケーキ味アイスとは一味違うチーズアイスクリーム”をキーワードに、新しいチーズとアイスクリームのおいしさを提案する。“かび系ナチュラルチーズ”をたっぷり使用特徴的なのは、ゴルゴンゾーラやブリーといった“かび系ナチュラルチーズ”をたっぷりと使用していること。ベースには、チーズケーキによく使われるマスカルポーネではなく、クリームチーズを使用して、個性的で濃厚な味わいを叶えている。チーズ量は、ベースのクリームチーズと合わせると、ゴルゴンゾーラ味では重量の約25%、ブリー味では約30%も使用など、贅沢な仕様となっている。ゴルゴンゾーラ or ブリーの2種類フレーバーは全2種類。青かびチーズのゴルゴンゾーラを活かした「ゴルゴンゾーラ・ピカンテ」と、白かびチーズのブリーを主役にした「ブリーチーズ」がラインナップする。「ゴルゴンゾーラ・ピカンテ」は、イタリアの青かびチーズのピリッとした風味と強い塩味がクセになるおいしさ。甘いはちみつを合わせることで、クリームチーズの濃厚さも引き立てている。一方、「ブリーチーズ」は、隠し味に爽やかなリンゴをプラス。白かびチーズ「ブリー」の外皮の芳醇な香りとミルク感あふれる風味を同時に堪能でき、最後はコク深い余韻が楽しめるはずだ。なお、「チーズパティシエ」は一般販売に先駆け、応援購入サイトMakuakeにて数量限定発売を行う。【詳細】「チーズパティシエ」一般販売:2023年春予定先行発売日:2022年8月3日(水)Makuakeにて数量限定先行発売※ゴルゴンゾーラ、ブリー各3,000個限定。<価格>6個セット(ゴルゴンゾーラ3個、ブリー3個) 3,900円12個セット(ゴルゴンゾーラ6個、ブリー6個)通常価格7,800円→10%オフ7,020円18個セット(ゴルゴンゾーラ9個、ブリー9個) 通常価格11,700円→30%オフ8,190円※1:インテージSCI(15-69歳)チーズ市場2021年1月~12月購買金額シェア
2022年08月18日是枝裕和監督が手がけた韓国映画『ベイビー・ブローカー』に出演した韓国女優のイ・ジウン。何とも可愛らしいオーラが溢れ出ているのは、IU(アイユー)の名前でアイドル活動もしているから! BTSのグクも理想の女性と語っていることでも有名なIUの可愛さを紹介します。『ベイビー・ブローカー』出演女優としてカンヌ映画祭に登場し気になった人も! この投稿をInstagramで見る IU (아이유) ※ 이지은·李知恩·Leejieun(@iu_leejieun516)がシェアした投稿 是枝裕和監督が手がけた初めての韓国映画『ベイビー・ブローカー』に出演した韓国女優のイ・ジウン=IU。カンヌ映画祭では、シックな色合いのカーキのドレスを着こなし、「この美人は誰なの?」と思った人も多いはず。IUがドレスを選んでいる様子は、彼女のYouTubeチャンネルにアップされているので、気になる人はチェックを! しかも、IUの表現が「大好きな苔の色♡」と言っているところもお茶目で可愛いんです。IUの魅力はうらやむ可愛さなんだけどあざとさがゼロなところ! この投稿をInstagramで見る IU (아이유) ※ 이지은·李知恩·Leejieun(@iu_leejieun516)がシェアした投稿 空港でのファン対応での一幕。片手を出してハートポーズを作って欲しいとスマホを向けていたファンに、ハートを作ってカメラ目線をくれるだけでなくウィンクのサービスまで! 1993年生まれで、今年29歳という年齢にも驚き。こんな可愛いアラサー見たことありません。韓国でどのアイドルよりも絶大な人気を誇る彼女の女優としての今後の活躍に期待大です♡あわせて読みたい🌈『社内お見合い』キム・セジョンはTWICE・ジヒョとの2ショットに反響!胸アツ展開にファン悶絶
2022年08月12日B’zの楽曲とシンクロする花火大会「B’z ULTRA FIREWORKS 2022-2023」が、2022年11月5日(土)に千葉県・県立幕張海浜公園にて開催される。その後、ツアー形式で全国開催予定。B’z×SUGOI花火、ロックとシンクロする花火大会人気アーティストやレーベルとコラボレーションを行い、音楽とシンクロして花火を打ち上げるファイヤーワークス・エンターテインメント集団“SUGOI花火”が、デビュー35周年イヤーを迎えるロックバンド・B’zとスペシャルコラボレーション。花火大会「B’z ULTRA FIREWORKS 2022-2023」が、第一弾となる関東エリア・県立幕張海浜公園を皮切りに、全国で開催される。大迫力のファイヤーワークス・エンターテインメント・ショーB’zの名曲と精密なシンクロで約60分間にわたってノンストップで打ち上げられる花火演出では、ライブさながらの熱気と興奮が楽しめる。花火演出を担当するディレクターは、平山英雄氏(H2 Show Design Associates)と中嶌結希氏という花火業界を代表する2人。邦ロックとタッグを組んだ今回はどのような演出が飛び出すのか、花火ファンも見逃せない。オリジナルTシャツ&トートもまた、オリジナルグッズ(※1)も展開。“B’z ULTRA FIREWORKS 2022-2023”のグラフィックロゴを配したユニセックスTシャツや巾着型トートバッグ、バケットハットなどが揃う。【詳細】SUGOI花火「B’z ULTRA FIREWORKS 2022-2023」開催日:2022年11月5日(土)開催場所:県立幕張海浜公園 幕張の浜 特設会場住所:千葉県千葉市美浜区ひび野2-116開催時間:15:00 開場、18:00 開演、19:00 終演(予定)※B’zの出演はなし。※雨天決行(荒天時中止)■チケット詳細・Tシャツ付チケット 11,000円/1名(B’z PARTY、B’z Club-Gym、プレイガイド先行)・早得ペアチケット 15,000円/2名(B’z PARTY、B’z Club-Gym、プレイガイド先行)・早得チケット 7,700円/1名(B’z PARTY、B’z Club-Gym)・通常チケット 8,800円/1名(プレイガイド先行、一般発売)・ペアチケット 17,000円/2名(一般発売のみ)※グッズは当日会場での引き換え。※全席、有料の指定椅子席。※6歳以下無料(座席が必要な場合はチケットが要る)※B’z PARTY・B’z Club-Gym限定抽選販売での申し込みは、1券種につき4枚まで。※一般発売・プレイガイド先行での購入は、一回の申し込みに付き最大4枚まで。※駐車場なし。※途中中止の場合、払戻なし。※車イスで来場の場合は、車イス用の鑑賞エリアとなる。チケットはTシャツ付きチケット、通常チケット、ペアチケット(同行者もチケットが必要)。グッズ付きプレミアムチケットエリアへの案内は不可。※車イス用の鑑賞エリアの同行者は1名まで。チケット購入後、チケットに関するお問い合わせ先まで要連絡。なお、車イスエリアは数に限りがあり、案内不可の場合がある。■チケット販売スケジュール8月4日(木)12:00~8月16日(火)23:59・オフィシャルファンクラブ「B’z PARTY」限定抽選販売8月17日(水)12:00~8月23日(火)23:59・B’z Club-Gym 限定抽選販売10月1日(土)10:00~・一般発売(ぴあ、イープラス、ローソンチケットにて)※その他チケット先行販売は決定次第、SUGOI花火「B’z ULTRA FIREWORKS 2022-2023」公式サイト内にて発表。※状況によりイベントは中止・中断の可能性がある。<備考>※1:現在発表されているグッズはグッズ付きチケットのもの。会場で同じグッズの販売はない。【チケットに関する問い合わせ先】キョードー東京TEL:0570-550-799(平日11:00〜18:00・土日祝10:00〜18:00)
2022年08月07日サンスター文具株式会社(本社:東京都台東区、代表取締役社長:吉松 幸芳)は、広い面から細かい面まで様々な字消し範囲に対応できる、フラット形状の消しゴム『フラットロングイレイサー』(242円 税込)を2022年7月下旬に発売いたします。フラットロングイレイサー【商品特長】<様々な字消し範囲に対応>フラットな形状のため、使い続けても広い面から細かい面まで様々な字消し範囲に対応できる効率的な形状で、用途に合わせた使い分けができる便利な消しゴムです。特長<ペンのような持ち方で消せる>ペンを扱うような感覚でスムーズかつピンポイントで消すことができます。また、フラットタイプのためペンケースにもかさばらずに収納することができ、従来の消しゴムの課題であった「収納性」もこれですっきり解決です。シーン_1シーン_2【商品概要】商品名 :『フラットロングイレイサー』希望小売価格:242円(税抜価格220円)本体サイズ :W19×H145×D5mm重さ :12g材質 :本体:SBS/スリーブ:PP種類 :ホワイト・ブラック・ミント・バイオレット・ブルー・グレー・ピンク・イエロー 全8種【ラインアップ】ラインアップ【一般のお客様からのお問い合わせ先】サンスター文具株式会社〒111-0053 東京都台東区浅草橋5-20-8 CSタワー9階TEL:03-5835-0094※受付時間:月~金曜日(祝祭日を除く)の9:30~12:00、13:00~17:00※プレスリリース情報は、発表日現在のものです。発表後予告なしに内容が変更されることがありますのでご了承ください。 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2022年07月20日いまや世界的な映画監督となった是枝裕和監督の最新作にして、カンヌ国際映画祭で2冠に輝いたことでも話題となった『ベイビー・ブローカー』。そこで、国内外の観客を魅了している本作について、こちらの方にお話をうかがってきました。イ・ジュヨンさん【映画、ときどき私】 vol. 497日本でも大ヒットを記録したドラマ『梨泰院クラス』でトランスジェンダーという難しい役どころを見事に演じ、新世代スターとして一躍注目を集めたイ・ジュヨンさん。劇中では、赤ちゃんポストに預けられた赤ん坊をこっそりと連れ去る“ベイビー・ブローカー”を追跡するイ刑事を演じています。今回は、是枝監督の現場で感じたことや韓国が誇る名優たちから学んだこと、そしてこれからのビジョンについて語っていただきました。―是枝監督は、まっすぐでさわやかなイ刑事にぴったりだと思って声をかけられたそうですが、お話があったときのお気持ちからお聞かせください。イ・ジュヨンさんドラマの撮影中に是枝監督からお電話をいただいて、少しだけお話をしたのが最初でした。ただ、そのときは単なる打ち合わせをしたいのか、それとも監督の前でオーディションをするのか、よくわからなかったので、正直に言うと、まさか自分がこの作品に参加するとは思っていなかったんです(笑)。その後、監督が韓国で映画を作る準備をしていることを知り、会って話をしたいというご連絡をいただいてからはかなり緊張してしまいましたが……。でも、初めてお会いしたときの監督の印象がとてもよかったことと、私と一緒に映画を撮りたいとはっきり言ってくださったので、その言葉を聞いて気持ちが楽になったのを覚えています。―実際に是枝監督の現場に入られてみて、印象に残っていることや演出面で驚いたことなどもあったのでしょうか。イ・ジュヨンさん映画というのは、基本的にフィクションであることが前提ではありますが、そんななかでも「本物の感情とは何か?」とつねに考えていらっしゃるのが是枝監督。そういったこともあって、私が現場で居心地の悪さを感じていたり、自分の気持ちを装っていたりすると、監督がすぐに察知して、緊張をほぐすようなディレクションをしてくださいました。そのおかげで、現場は本当にいい雰囲気だったと思います。この作品はロードムービーのような性質がありますが、実際に旅行をしているような感覚で撮影をしていましたし、共演者の方なかには「現場が遊び場みたいだ」と言っていた人もいたほど(笑)。それくらい是枝監督というのは、俳優たちを楽しくさせ、自由に解放させてくれる監督だと感じました。たくさんの刺激とともに、学ぶことも多かった―劇中では同じく刑事役のペ・ドゥナさんとのシーンがほとんどでしたが、ご一緒されてみて印象に残っていることがあれば教えてください。イ・ジュヨンさんおそらくみなさんもすでにご存じだとは思いますが、ペ・ドゥナさんは本当に魅力的な方でした。今回の作品で私がペ・ドゥナさんから教わったのは、相手の俳優と呼吸を合わせることの大事さ。そういったことは演技をするうえで大切だと思ってはいましたが、ペ・ドゥナさんのおかげで改めて感じることができました。あと、誰も思いつかないようなアイディアを出されることも多かったのは印象的でしたね。しかも、それらは事前に考えて準備しているものではなく、現場でその役になりきった状態で私たちに投げかけてくださるので、たくさんの刺激を受けるとともに学ぶことが多かったです。―また、本作では主演のソン・ガンホさんが、韓国人俳優初となるカンヌ国際映画祭の最優秀男優賞を受賞。是枝監督も役作りへのこだわりには驚いたそうですが、イ・ジュヨンさんも先輩のすごさを垣間見た瞬間などあったのでは?イ・ジュヨンさん残念ながら今回はソン・ガンホさんと一緒のシーンはありませんでしたが、ソン・ガンホさんは、ご自分の出番が終わったあとでも現場に残り、いつも私たちの撮影に付き合ってくださいました。逆に私もソン・ガンホさんが演技をされているところをモニター越しで見させていただいたことがあったのですが、驚いたのは屋上で洗濯物を干しているシーンを撮っていたときのこと。電話で話しているソン・ガンホさんが洗濯物の間から顔をのぞかせているようなアングルなのですが、立ち位置も含めて、すべてが巧妙でまさに映画的。その画がとにかく美しくて、さすがベテラン俳優だと感じました。作品のなかでは見逃してしまいそうなほど些細なシーンではありますが、そういうところだからこそ、俳優の存在が光るもの。改めてほかの俳優との違いを実感しました。日本との縁をもっと広げていきたいと考えている―日本についてもおうかがいしたいのですが、これまで日本にいらっしゃったことはありますか?イ・ジュヨンさん実は、5年ほど前にドラマの撮影期間中にもらった休暇で、友達と小樽を旅行したことが一度だけありました。というのも、私は大好きな岩井俊二監督の『Love Letter』のロケ地を巡りたかったので。おかげでそのときは、とても楽しい時間を過ごすことができました。―今回、久しぶりに来日されてみて日本の印象はいかがでしょうか。イ・ジュヨンさん普段、日本のファンからいろいろなメッセージを受け取ることはありますが、あまり実感する機会がなかったので、正直に言うと「日本の方は、本当に私のことを知ってくださっているのかな?」と不安に思ったことも。でも、空港でみなさんが歓迎してくださって、本当にうれしかったです。―『Love Letter』が大好きということですが、日本の映画やドラマはよくご覧になりますか?もし、いつか会ってみたい方や一緒にお仕事をしてみたい方がいれば教えてください。イ・ジュヨンさん私は菅田将暉さんの演技や雰囲気が大好きで、『コントが始まる』をはじめ、最近出演されたドラマや映画は全部観ています。いま、韓国でも大人気で非常にホットな俳優さんですからね。あと、先ほどお話した岩井俊二監督とは縁がありまして、『ラストレター』という作品が韓国で公開されたときのプロモーションで監督と手紙のやりとりをするという企画に参加したことがありました。コロナ禍で直接会うことではできませんでしたが、とても楽しい思い出です。機会があれば、ぜひ日本の監督や俳優さんとの縁をもっと広げていけたらいいなと思っています。内面を深めていきながら年を重ねていきたい―楽しみにしています!今年で俳優デビューから10年、さらに30歳という節目も迎えられました。ご自身でも、今後についてはいろいろと考えていらっしゃるのではないかなと。イ・ジュヨンさんこの仕事は次にどんな作品が来て、何をするのかがまったくわからないので、不安にもなりますが、それが楽しいところであり魅力でもあると感じています。これから先もどうなるかはわかりませんが、声をかけていただいたときに、そのときの私を最大限に引き出せる演技ができればいいなと。30歳になって自分の価値観や人生に対する考えが変わってきたところもありますが、いままでもそうやって仕事をしてきたので、これからもそうできればいいですね。あと、これは『ベイビー・ブローカー』の撮影を終えて感じたことですが、グローバルに活動することの意味も知ったので、今後はもう少し国際的な仕事にも携わっていきたいと思っています。―役によっても雰囲気が変わりますが、自然体なところにも魅力を感じている人は多いと思います。ご自身で何か意識されていることはありますか?イ・ジュヨンさんそういうふうに感じていただけることはありがたいですし、自分が演じた役で愛されることは本当に幸せな経験だと思っています。そのいっぽうで、私という人間の内面や私の趣味といったことにも関心を持ってくださる方がいることにも面白さを感じてるので、これからは私の人間性をもっと見せていけたらと。私自身の内面を深めていきながら年を重ねていきたいので、その様子をみなさんにも見守っていただきたいです。―それでは最後に、日本のファンに向けてメッセージをお願いします。イ・ジュヨンさんドラマ『梨泰院クラス』や映画『野球少女』といった私が参加した作品が日本で愛されていると知り、本当に私はラッキーだと思っています。是枝監督からは韓国のコンテンツが好きだと言っていただいていますが、私も日本のドラマや映画にとても関心を持っているので、これからも日本と韓国のコラボ作品が数多く作られたらいいなと。まもなく『梨泰院クラス』のリメイク版である『六本木クラス』の放送が始まるということなので、私も拝見できるのを楽しみにしています。これからも、みなさんに応援していただけたらうれしいです。インタビューを終えてみて……。飾らない優しい笑顔を見せながら、一つ一つの質問に丁寧に答えてくださったイ・ジュヨンさん。特に、日本のことについて話しているときの楽しそうな姿が印象的で、こちらまでうれしい気持ちになりました。今後も、日本に関わりのある作品への出演をぜひ楽しみにしたいと思います。ささやかな日常に生まれてきた喜びを感じる是枝監督ならでは世界観のなかで、命や生きること、そして家族とは何かにまっすぐと向き合っている本作。心に響く美しいストーリーとともに、最高のキャストによる繊細な演技が堪能できる必見作です。取材、文・志村昌美撮影・依田佳子ストーリーある土砂降りの雨の晩、若い女ソヨンは赤ん坊を〈赤ちゃんポスト〉に預けていた。その赤ん坊をこっそり連れ去ったのは、借金に追われながら古びたクリーニング店を営むサンヒョンと、〈赤ちゃんポスト〉がある施設で働く児童養護施設出身のドンス。彼らの裏稼業は、ベイビー・ブローカーだったのだ。翌日、思い直して戻ってきたソヨンは、「赤ちゃんを大切に育ててくれる家族を見つけようとした」という2人の言い訳にあきれながらも、成り行きから一緒に養父母探しの旅に出ることに。そんな彼らを検挙するため、ずっと尾行していたのは、刑事のスジンと後輩のイ刑事。現行犯逮捕しようと、静かに後を追っていたのだが……。引き込まれる予告編はこちら!作品情報『ベイビー・ブローカー』全国公開中配給:ギャガ© 2022 ZIP CINEMA & CJ ENM Co., Ltd., ALL RIGHTS RESERVED
2022年07月05日俳優のソン・ガンホが映画『ベイビー・ブローカー』の演技で、先ごろ開催されたカンヌ国際映画祭の最優秀男優賞を受賞した。これまでに数々の名作に出演し、世界的な映画作家たちと繰り返しコラボレーションしている彼は、本作でも、是枝監督の創作手法や視点を丁寧に見つめながら演技にあたったようだ。来日時に話を聞いた。ソン・ガンホは韓国映画界を代表するスター俳優のひとりだが、彼の出演作は興行的な成功だけでなく、高い評価を集めることが多い。ソン・ガンホは優れた脚本や監督、プロジェクトを選びだす才能も持ち合わせているのだ。そんな彼が選んだ新プロジェクトが、是枝裕和監督が韓国で撮影する『ベイビー・ブローカー』だ。「是枝監督の作品は初期のものから最新作までほぼすべて観ています。是枝監督の作品は劇的なものではありません。暗い現実からスタートして、最後はハッピーエンドで終わるというようなドラマティックさはなく、平凡な日常を描いています。しかし、そんな平凡な日常の中から、我々が置かれている現実のどうすることもできない”もどかしさ”や、日常に潜む恐ろしさが的確に描かれています。是枝監督の作品では、我々の姿が客観的な視点から描き出され、淡々と我々に突きつけられますから、それに触れた私たちは、人間本来の姿について考えさせられたり、人間の“あるべき姿”について考えることになるのではないかと思います」彼が演じたサンヒョンは、児童養護施設で育ったドンスと、何かしらの理由で赤ん坊を育てることができない親が子を預ける“赤ちゃんポスト”に届いた子どもを売る“ベイビー・ブローカー”をしている。ある日、ふたりは赤ん坊を手に入れ、売りに出そうとするが、思い直して戻ってきた赤ん坊の母ソヨンに見つかってしまい、サンヒョンは「赤ちゃんを育ててくれる家族を見つけようとしている」と嘘をつき、彼らは赤ん坊の“新しい親”を探す旅に出る。本作は、ブローカーのふたりと赤ん坊、その母、児童養護施設の少年がひとつの車に乗り込んで旅をする展開が描かれており、サンヒョンは集団を時に率い、時に振り回される役割を担う。「確かに、いわゆる“ワントップの主人公”という役ではないですよね。今回のような役は、俳優としては単独の主人公よりは容易な部分もあるのですが、俳優たちのレベルの高いアンサンブルをつくりだす難しさもあるかと思います。ポン・ジュノ監督の『パラサイト 半地下の家族』も同じような役回りだと思うのですが、私はあの作品の出演を引き受けた瞬間、とても喜んだのです。なぜなら、出番があまり多くないから(笑)。ポン監督にも『今回の脚本はとても良いですね。僕は現場では楽できるかなぁ』なんて言ってたんですよ! でも、実際に演じてみると……まったく楽ではありませんでした(笑)。落とし穴のようなものだったんですね。その点は本作でも同じでした。このような役は、“見えている”のだけれど見えていないように、スクリーンでは“見えていない”のだけれど、観客が見えているように演じることが求められるわけです」広い意味での“社会”がこの映画で描かれている『ベイビー・ブローカー』彼が語る通り、劇中のサンヒョンは派手に動いたり、大きく立場が変化するわけではない。しかし、ソン・ガンホはどのシーンでもそこにいる俳優の動きや感情を的確にキャッチし、絶妙なタイミングとトーンでリアクションしている。本人は「私がリアクションすることで、相手の演技の邪魔にならないように演じています」と控えめだが、彼は自分の役やセリフだけでなく、相手の俳優がどういう状態で、何をしゃべるのか、そのシーンが映画全体の中でどのような役割を果たしているのかを精緻に把握している。「ときに映画は“監督の芸術”と呼ばれます。私が大事にしているのは、“映画は、俳優の肉体と言語で形成されている芸術でもある”という考えです。ですから私は俳優のクリエイティビティが映画にとって重要な位置を占めると考えています。パク・チャヌク監督やキム・ジウン監督など、自身のスタイルをしっかりと確立した監督は、一見すると自身のスタイルを重視しているように見えるかもしれません。しかし、撮影現場で彼らは俳優たちのクリエイティビティ、表現を誰よりも待ち望んでいるのです。監督たちのそんな姿を直近で見てきましたから、私も映画監督というのは俳優の表現力を必要としているのだと感じるようになりましたし、多くの優れた映画監督の共通点だと思うようになりました」だからこそ彼は本作でも、単に役を演じるだけでなく、是枝監督の視点や想いを丁寧に探っていった。中でも彼は本作が“社会の視点”を持っていること、ここで描かれている物語が絵空事ではなく、我々の社会につながる部分があることを重視したようだ。「それはとても重要なことだと思います。私は、是枝監督がこの映画で単に“赤ん坊を横流しをしている人の話”を描いているとは考えていません。このような人たちが現実に存在しているのか私にはわからないですし、それは重要なことではありません。私はこの映画では、社会にいる“見えない存在”や、現代の社会構造の中で疎外されてしまっている人たちが描かれ、さらには“人生において正しい道とは何か?”を問いかけている。つまり、広い意味での社会がこの映画で描かれていると考えています。是枝監督のこれまでの作品でもずっとそうであったように、非常に冷静沈着な眼差しをこの映画からも感じることができました。ですから、私も演技をする際にはそういう視点、そういう気持ちで臨みたいと思っていました」『ベイビー・ブローカー』公開中(C)2022 ZIP CINEMA & CJ ENM Co., Ltd., ALL RIGHTS RESERVED
2022年07月01日今年のカンヌ国際映画祭で最優秀男優賞とエキュメニカル審査員賞に輝いた是枝裕和監督の最新作『ベイビー・ブローカー』が公開されている。本作は、何かしらの理由で赤ん坊を育てることができない親が子を預ける“赤ちゃんポスト”をモチーフに、さまざまな境遇の大人たちの物語を描いているが、是枝監督は本作を「母親と赤ん坊をめぐる社会の話」としながらも、こうも語る「彼らもまた“誰かの子ども”である、というのは大事なことだと思う」。監督に話を聞いた。是枝監督は具体的に制作に取り掛かっている作品だけでなく、先々の作品のアイデアや構想を書き溜めているようだ。「今回の映画のプロットを最初に書いたのは2016年です。『そして父になる』をつくるためのリサーチで日本の養子縁組や里親制度を調べていく中で“赤ちゃんポスト”の存在を知って、自分で調べたり、当時、NHKの『クローズアップ現代』で赤ちゃんポストを取り上げた回にゲストで出たり……そんな流れの中で関心を持ったのが最初です」『ベイビー・ブローカー』本作は、ある雨の夜、若い女性ソヨンが“赤ちゃんポスト”に生まれたばかりの赤ん坊を預けるところから物語が始まる。しかし、赤ん坊を受け取ったのは、クリーニング店を営むサンヒョンと、児童養護施設で育ったドンスで、ふたりは赤ん坊を売る“ベイビー・ブローカー”だった。翌日、思い直して戻ってきたソヨンは赤ん坊がいないことから警察に通報しようとするが、サンヒョンとドンスは「赤ちゃんを育ててくれる家族を見つけようとしている」と嘘をつき、3人と赤ん坊は“新しい親”を探す旅に出る。「最初に書いたプロットは完成した映画よりも少しシンプルなものでした」と是枝監督は振り返る。「赤ん坊を横流ししようとしているニセ神父と、それを手伝っている青年、ふたりと一緒に旅をする母親の話で、言ってみれば完成した映画の“表側”の話。つまり、3人が旅を通じて擬似家族になっていく話です」さらに是枝監督は創作の過程で、3人を追う刑事の物語を膨らませていった。完成した映画では彼らを検挙するためにふたりの女性刑事が彼らの旅に伴走する。赤ん坊を捨てることに怒りを感じている刑事スジンは、彼らを追う過程で変化を遂げていく。赤ん坊をポストに預けた女性ソヨン、そのことが許せない刑事スジン、ふたりの女性の変化が本作のもうひとつの物語になった。「書いていくうちに……こうなったんですよね。最初のプロットでは刑事は男性だったんですよ。でも、誰の目を借りてこの物語を語るのかを考えたときに、刑事を女性にした。そして彼女が最初につぶやくのが『捨てるなら産むなよ』ってひとことで、それは日本でも韓国でも赤ん坊を捨てる女性に対して一番多く投げられる言葉だと思う。そこからスタートしようと思ったんです。自分で母親になることを選ばなかった女性ふたりが旅をしながら、母親になっていく。脚本の第一稿でブローカーが家族になる話は出来ていたけど、書いていく中で、もうひとつの大事な物語、ふたりの女性が母親になる話が出てきた。それが同時に進んでいく話だと。その方法が見つかった段階でこの物語は大まかにはできたと思いましたし、それはいろいろとリサーチをしていく中で出てきた視点だと思います」『ベイビー・ブローカー』親と子をめぐる物語は“こうあるべき”という考えを持つ人も多い。赤ん坊をポストに預けた女性ソヨンは、新しい育ての親を探す旅に出るが、本作では“血縁が何よりも一番”という考えが、ドラマを通じて周到に排除されている。「周りはみんな『実の母親に育てられた方が幸せ』だと思ってる。でも、ソヨンはそれがゴールだとは思ってない。それがとても大事で、そこに“血縁だから”以上の理由がないと。虐待の連鎖の中で、捨てることが虐待だって意見もあるけど、子どもを手放すことで虐待の連鎖を絶っている、という考え方もある。虐待が連鎖している時にそこからどうやって赤ん坊を外へ出すか、というのは目線としてすごく大事だと思うんです。彼女をすごく責任感の強い人として描いたつもりはないけど、そのことを物語の中で言えるのはソヨン本人しかいない」赤ん坊に私たちが問い返される物語にしたかった『ベイビー・ブローカー』本作が扱う題材は、重要な問題である一方で、観客が“安全圏”から語りがちだ。子は実の親と一緒にいた方がいいに“決まっている”。すべての命は等しく大事なので守らなければ“ならない”。でも、この問題が語られているとき、あなたはどこにいるだろうか? この問題を考える当事者は誰だろうか?「この映画は、捨てる母親と赤ん坊をめぐる社会の話だから、大人の責任の問題だと思います。観ている人たちの価値観はいろいろで、赤ちゃんポストについても、あれは母親を甘やかしているだけだと言う人もいるし、そのおかげで命が救われたと言う人もいる。そんな中で、命というものをどう捉えていくのか? この世には生まれてこなかった方が良い命というものがあるのか? それが自分にとって最も究極の問いだと思いましたし、映画を観た人たちが自分の中でどの立場に立つのか問い返される、赤ん坊に私たちが問い返される物語にしたかったし、そういう映画にしなければと思いました」その一方で、本作では生まれてきたばかりの赤ん坊の命をどう扱うのか責任を持つ大人たちもまた、“誰かの子ども”であることが繰り返し描かれる。児童養護施設で育ち、去った母の帰りを待ち続けるブローカーのドンスも、自分みたいになってほしくないから子を手放そうとするソヨンもみな、責任ある社会の一員である大人であり、“誰かの子ども”だ。「それは初期の段階から考えていました。彼らは最初から家庭的な幸せから排除されている存在なわけで、その上で彼らの“生”を肯定できるのか? 要は彼らは“生まれてくれてありがとう”と言われずに育ったわけで、彼らもまた誰かの子どもである、というのはとても大事なことだと思う。それぞれが子供に戻って生を肯定される瞬間がないと、ちゃんとした大人になれないなって。みんな、ちゃんとした大人じゃないけど(笑)、そういう瞬間が持てない子どもたちにこの映画を通して触れたんです。自分の生を肯定できないまま大人になっていく。自分は生まれてきてよかったんだろうか?と問い続けながら生きていくことは、想像できないほどつらいことだと思うんです。その子たちが背負った重みを少しでも軽くしてあげようと思ってつくった映画ではないけれど、大人になってしまった側の人間として、彼らに言えることがあるとそれば、こういうことなんだろうなと思っています」『ベイビー・ブローカー』子どもはいつしか大人になり、それでも“誰かの子”であることに変わりなく、そしてまた次の世代にバトンが渡っていき、大きな川のような流れを作り出している。このイメージは是枝監督の『歩いても 歩いても』や『海街diary』『海よりもまだ深く』にも通底しているものだ。“誰かの子”であるあなたはこの物語をどう観るだろうか? あなたはここで描かれる命や生を肯定し、祝福できるだろうか? あなたはあなた自身の生を肯定できているだろうか? そのためには条件や資格や理由は必要なのだろうか? 起伏に富む物語があり、笑えるシーンもたくさんあり、確かな演技力をもつ俳優たちのやりとりに心をギュッと掴まれる本作は、終始、赤ん坊の目を通じて観客に問いが投げかけられる作品になっている。『ベイビー・ブローカー』公開中(C)2022 ZIP CINEMA & CJ ENM Co., Ltd., ALL RIGHTS RESERVED
2022年06月27日6月24日(金)より公開される映画『ベイビー・ブローカー』。このたび、主演のソン・ガンホをはじめとした出演者4名の緊急来日と、6月26日(日)に日本で開催される舞台挨拶への登壇が決定。あわせて、特別映像も到着した。本作は是枝裕和監督の最新作にして、<赤ちゃんポスト>をきっかけに出会った赤ん坊の母親、ベイビー・ブローカーの男たち、そして彼らを現行犯逮捕しようと静かに追いかける刑事――彼らが絡み合いながら繰り広げる一風変わった旅路を描く、衝撃と感動のヒューマンドラマ。本作は去る現地時間5月28日に閉幕した第75回カンヌ国際映画祭において、主演のソン・ガンホに韓国人初となる最優秀男優賞をもたらし、またキリスト教関連の団体から「人間の内面を豊かに描いた作品」に与えられる「エキュメニカル審査員賞」を受賞、合わせて2冠の快挙を成し遂げた。そしてこのたび、主演のソン・ガンホ、カン・ドンウォン、イ・ジウン(IU)、イ・ジュヨンの来日と、6月26日(日)に日本で開催される舞台挨拶への登壇が決定。あわせて、このキャスト陣が演じた様々な境遇のキャラクターに迫る特別映像も到着した。カンヌ国際映画祭での快挙でも世界中から注目を集め、本作では赤ちゃんポストに預けられた赤ん坊を横流しするブローカーのサンヒョンを演じたソン・ガンホは『パラサイト 半地下の家族』でアカデミー賞作品賞受賞後に来日して以来、約2年ぶりとなり、サンヒョンのブローカー仲間で、自身も親に捨てられた過去を持つドンスを演じたカン・ドンウォンは、伊坂幸太郎原作の同名小説を韓国で実写映画化した『ゴールデンスランバー』以来、約3年ぶりの来日となる。そして赤ん坊を赤ちゃんポストに預ける母親ソヨンを演じ、IUという名で歌手としても活躍するイ・ジウン、さらにペ・ドゥナ演じる刑事スジンとともに、赤ん坊を売るブローカーたちを検挙しようと追いかけるイ刑事を演じ、ドラマ『梨泰院クラス』での活躍で日本でも広く知られるイ・ジュヨンの2人は、映画のプロモーションとしての来日は今回が初となる。韓国でのプロモーションで日本の訪問についてほのめかすなど来日を心待ちにしていたキャスト陣が是枝裕和監督とともに日本の観客の前でどのような想いを語ってくれるのか。公開を来週に控え、ますます熱気が高まる本作に目が離せない。そして緊急来日決定にあわせ、豪華キャスト陣がそれぞれの演じたキャラクターについて語る特別映像も到着。赤ん坊を横流しするブローカー、赤ん坊を手放した母親、正義感のために追いかける刑事……と、全く違った立場、そして境遇にいる複雑なキャラクターたちをキャスト陣が説明していく。社会を鋭い視点で見つめながらも、キャラクターたちの心情に優しく寄り添った是枝監督らしい演出とストーリーが展開する本作で、韓国のキャスト陣がみせる新鮮な表情も必見。是枝裕和監督と韓国キャスト陣が織りなす豪華コラボレーションに期待が高まる。『ベイビー・ブローカー』6月24日(金)より公開
2022年06月20日夏目深雪さんの水先案内をもっと見る()伊藤さとりさん(映画パーソナリティ)「……より感情を揺さぶりつつ観客を笑顔にさせ、優しい涙を誘う傑作が誕生。」伊藤さとりさんの水先案内をもっと見る()堀晃和さん(ライター、編集者)「……人気スターたちが繊細な演技で台詞にない複雑な心情を浮かび上がらせる……」堀晃和さんの水先案内をもっと見る()(C)2022 ZIP CINEMA & CJ ENM Co., Ltd., ALL RIGHTS RESERVED
2022年06月19日現在開催中の第75回カンヌ国際映画祭 「コンペティション部門」に正式出品され、話題を呼んだ是枝裕和監督の最新作『ベイビー・ブローカー』。このたび、その「コンペティション部門」の授賞式が行われ、主演ソン・ガンホが韓国人俳優として初めて最優秀男優賞を受賞した。また、本作はキリスト教関連の団体から「人間の内面を豊かに描いた作品」に与えられる独立賞・エキュメニカル審査員賞も受賞した。本作は、海外の才能たちと本格的なセッションに踏み出した『真実』に続き、韓国の製作・俳優陣と長年温めてきたオリジナル企画を映画化した是枝監督初の韓国映画。カンヌ国際映画祭で是枝監督作品が「コンペティション部門」に選出されるのは、最高賞のパルムドールを受賞した2018年の『万引き家族』から4年ぶり、6回目(カンヌ国際映画祭への出品自体は、8回目)となるが、今回は韓国映画としての出品となることにも世界的な注目が集まっていた。さらに、現地時間5月26日に行われた公式上映では、今回の映画祭出品作史上最長の12分にわたるスタンディングオベーションがおこり、割れんばかりの拍手喝采で観客を魅了、会場全体が感動に包まれた。授賞式では、審査員長のヴァンサン・ランドンをはじめ、アスガー・ファルハディ、ジェフ・ニコルズ、レベッカ・ホール、ディーピカー・パードゥコーン、ノオミ・ラパス、ジャスミン・トリンカ、ラジ・リ、ヨアキム・トリアー監督らが選ぶ、最優秀男優賞に、主演を務めたソン・ガンホが見事選出。隣に着席していたカン・ドンウォン、是枝監督らと熱い抱擁を交わした後、壇上へ上がったガンホは「本当に有難うございます。光栄です。偉大なる芸術家、是枝裕和監督に深く感謝申し上げます。一緒に頑張ってくれた役者のカン・ドンウォンさん、イ・ジウンさん、イ・ジュヨンさん、ペ・ドゥナさんに深い感謝と、この光栄を分かち合いたいと思います。イ・ユジン代表、そしてCJの関係者の方にも本当に感謝しています。今、2階にいると思いますが、愛する家族と共に来ました。本当に大きなプレゼントになりました。とても嬉しいですし、このトロフィーの光栄と永遠なる愛を差し上げます。多くの映画ファンにこの栄光を差し上げます」と目を潤ませながら喜びのスピーチをした。カンヌ国際映画祭において、韓国人俳優が最優秀男優賞を受賞するのは初となる快挙。さらに、是枝監督作品が同賞を受賞するのは、2004年に『誰も知らない』で柳楽優弥が受賞して以来2度目となった。また、是枝監督は、本作品でキリスト教関連の団体から「人間の内面を豊かに描いた作品」に与えられる独立賞・エキュメニカル審査員賞も受賞。本作は最優秀男優賞と合わせて2冠の快挙を成し遂げた。『ベイビー・ブローカー』6月24日(金)より公開
2022年05月30日「第75回カンヌ国際映画祭」の授賞式が現地時間28日に行われ、是枝裕和監督最新作『ベイビー・ブローカー』の主演ソン・ガンホが最優秀男優賞を受賞した。現地時間26日に行われた公式上映では、今回の映画祭出品作史上最長の12分にわたるスタンディングオベーションがおこり、割れんばかりの拍手喝采で観客を魅了、会場全体が感動に包まれ、受賞への期待が高まっていた本作。授賞式で「最優秀男優賞」に選出されたソン・ガンホは、隣に着席していたカン・ドンウォン、是枝裕和監督らと熱い抱擁を交わした後、壇上へ。「本当に有難うございます。光栄です。偉大なる芸術家、是枝裕和監督に深く感謝申し上げます。一緒に頑張ってくれた役者のカン・ドンウォンさん、イ・ジウンさん、イ・ジュヨンさん、ペ・ドゥナさんに深い感謝と、この光栄を分かち合いたいと思います。イ・ユジン代表、そしてCJの関係者の方にも本当に感謝しています。今、2階にいると思いますが、愛する家族と共に来ました。本当に大きなプレゼントになりました。とても嬉しいですし、このトロフィーの光栄と永遠なる愛を差し上げます。多くの映画ファンにこの栄光を差し上げます」と目を潤ませながら喜びのスピーチを行った。カンヌ国際映画祭において、韓国人俳優が最優秀男優賞を受賞するのは初となる快挙。さらに、是枝裕和監督作品がカンヌ国際映画祭で同賞を受賞するのは、2004年に『誰も知らない』で柳楽優弥が受賞して以来2度目となる。なお、是枝監督は、本作品で「エキュメニカル審査員賞」(カンヌ国際映画祭の独立賞で、キリスト教関連の団体から「人間の内面を豊かに描いた作品」に与えられる)を受賞しており、本賞と合わせて2冠の快挙となる。(C)2022 ZIP CINEMA & CJ ENM Co., Ltd., ALL RIGHTS RESERVED
2022年05月29日是枝裕和監督がソン・ガンホ、カン・ドンウォン、イ・ジウン(IU)、イ・ジュヨンら韓国を代表する俳優たちと組み、作りあげた『ベイビー・ブローカー』。第75回カンヌ国際映画祭にて昨日の公式上映に続き、是枝監督らはフォトコールと記者会見に参加。海外のプレスからは、『そして父になる』『万引き家族』に続く3部作となる可能性について、物語のきっかけとなる「赤ちゃんポスト」や、初の母親役を演じたイ・ジウン(IU)らの役へのアプローチなどに鋭い質問が飛び交った。公式上映の正装とはうって変わってカジュアルな装いでフォトコールに登場した是枝監督。白い爽やかなジャケットに身を包んだソン・ガンホと、涼しげで個性的なハーフパンツスーツでラフに決めたカン・ドンウォン、タイトな白いミニスカートのスーツ姿のイ・ジウン。さらにクールな白いパンツスーツのイ・ジュヨンも揃って、世界から集まったスチールカメラマンたちの前で笑顔で撮影に応じた。その後、会見場へ向かった5人。パルムドールを受賞した2018年の『万引き家族』以来4年ぶり参加となる是枝監督と、2020年パルムドールに続いて米アカデミー賞作品賞を受賞した『パラサイト 半地下の家族』のソン・ガンホの主演ということもあり、場内には多くのメディアが詰めかけ、作品への注目度が伺える熱気に包まれた会見となった。なお、第75回カンヌ国際映画祭授賞式は、現地時間5月28日(土)20時30分ごろ、日本時間5月29日AM3時30分ごろから予定されている。是枝監督「“家族”というものを捉えなおしたい」Q:(監督へ)キャラクターたちはみな孤独です。それでいて親密なグループを形成する家族の話ですが、今回もまた自分たちが選んだ家族の物語を描いていますが、どうしてそういう作品にしたのですか?監督:今回、車に乗り込む者たちの疑似家族の旅を描こうとおもって書き始めたプロットで、そこに乗り合わせる人たちが、あらかじめ色々な形で、一般的に考えられる普通の家族、親子という者から排除されている、切り離されて生きてきたという人たちが、ほんの短い間同じ車に乗るという話にしたいなと思って書きました。そのことによって、わたしたちが考えている、考えて捉えている“家族”というものを捉えなおしたいという気持ちもありましたし、彼らが一瞬だけ手にすることで何かひとつだけいいことをする、すごく小さな悪人だったり、悪意をもって旅に同行した人たちが、ひとついいことをする、そんな物語を紡いでみたいと思って作った映画です。Q:(監督へ)ブローカーたちが犯していることは重罪ですが、視点はとてもヒューマニズムであったり、彼らに対する視線が優しい。だから少し混乱しました。どういう風にどうしてこういうキャラクターたちを生んだのでしょうか?監督:描かれるモチーフが深刻であればあるほど、ディティールの描写にはある種の軽やかさやおかしみのようなもの、コメディではないですが、人間が本来持っている存在のおかしみみたいなものを表現したいと思い、それを表現するにはソン・ガンホさんという役者さんは一番ピッタリだなと思いました。Q:(役者さんへ)4名とも素晴らしかったです。是枝監督と他の韓国監督たちとの一番大きな差はなんですか?教えてください。ソン・ガンホ:是枝監督と韓国の監督との違いは、是枝監督は食が大好きなところです。美食を好み、食べることが好きで韓国料理が好きです。他の韓国の監督との大きな違いでした。カン・ドンウォン:監督と仕事して、他の監督はわからないですが、現場では本当にそこに一緒にいてくれた。それは本当に素晴らしかったです。役者と共にいてくださる。そして感情をディティールにわたって捉えて下さる。イ・ジウン:私にとっては監督と違うのはまず同じ言語を話しません。なので努力をします。ちょっとしたディティールも見逃さないように。言語のバリアがあるから、より集中しました。他の参加した映画に比べて面白い体験でした。イ・ジュヨン:監督との仕事はすばらしいもので、もちろん通訳は入れましたけども、それ以外はそんなに大きな差は感じませんでした。国籍が違うというだけで、非常に監督はリラックスしてましたし、私たちといても、そして現場の雰囲気もリラックスしたものを作ってくださったので撮影も快適でした。Q:(監督へ)釜山は映画人にとってとても大切な場所だと思いますが、その釜山を舞台にした理由を教えてください。監督:釜山のロケーションについては、映画祭には度々参加しているのですが、いつも食べるのに一生けん命で、撮影を前提に街を見ていなかったというのもありまして、今回ロケハンで結構色んな場所を候補として回らせていただきました。その中でやはりあの町は坂道が多い。山が迫っている。その立地の高低差みたいなものを活かした場所を、撮影のホン・ギョンピョさんと一緒に探して、結果的にああいう場所を選んで撮影しました。とても魅力的な街で、ソウルとの違いもワンカットで出るという、とても面白い撮影でした。Q:(監督へ)最も難しかった撮影シーンは?それはなぜ?監督:基本的に撮影は、製作部、撮影部が本当に優秀で、スムーズに進みました。車のロケーションも合成を使わずに、基本的には全部実際の車を走らせて撮るというやり方をしたのですが、それにも関わらずとても順調だったんですけど…一番難しかったのは観覧車かな。観覧車が狭くてですね、僕自身は乗れないので、僕はさっきドンウォンさんがおっしゃってくださったように、なるべく役者の側でお芝居をみて、ジャッジをしたいと思っていたんですけれども、あのシーンに限っては僕は下で待っていて、観覧車が上に行くにつれて音が飛ばなくなるので、どんなやりとりがあったのかっていうのは戻ってこないと判断ができないというような状況もあったりして、そこが一番不安でしたし、撮れたものに一番感動したのもあのシーンでした。Q:(ソン・ガンホさんへ)監督はパルムドールを2018年に受賞して、フランスで、そして韓国で撮影されてこられてました。監督のチャレンジをどう思われますか?ソン・ガンホ:監督は素晴らしい作品を手掛けられてきた。例えば『真実』。フランス映画です。今もいろんな作品企画を手掛けられていることを知っています。監督は常に挑戦を受ける方で、そこに感銘をうけます。あるいは感服しています。この作品もそうです。最もワクワクさせる作品の一つです。日本と韓国では文化的な違いがある。そういうことがあっても私たちはそれを乗り越えて幸せに一緒に仕事をすることができましたし、そのことが逆にこの仕事を面白いものにしてくれました。ソン・ガンホ「出会うまでは幸福ではなかった」キャラクターたちへの思い明かすQ:(監督へ)監督はトリロジー三部作をこの作品で完成させているような感覚はありますか?『そして父になる』、『万引き家族』、この作品で終わらせている感覚はありますか?またフランスで映画を作りたいと思っていますか?監督:繋がりがあるといえばそうかもしれない。『そして父になる』を撮って、こういうインタビューに答えていると、女性は子どもを産むとみんな母親になれるけど、男性はなかなか実感が持てなくて、父親になるには何か階段をのぼっていかないとなれないんです、というような実感を話したときに、友人から批判をされまして。女性でも産んだ人たちがすぐに母になるわけではない。母性というものが生まれつき備わっているのだということ自体が、やはり男性からみた女性に対する偏見であるということを指摘されて、それはすごく反省しました。そのことから、『万引き家族』の安藤サクラさんが演じた産まないんだけど母親になろうとする女性と、今回イ・ジウンさんが演じた産んだんだけれども、色んな事情で母になることを諦める女性という、その2人の女性像というのが、自分なりにそこの反省から生まれた2人の女性像という形で。これは本当に姉妹として描いているんですね。だから僕の中でも直線的に『そして父になる』からこの『万引き家族』と『ベイビー・ブローカー』はつながっております。Q:(ソン・ガンホさん、カン・ドンウォンさん、イ・ジウンさんへ)素晴らしい演技でした。とても強烈なキャラを演じつつも、社会背景だったり、複雑な部分を理解させなければならなかったでしょうからどんな風に役に命を吹き込みましたか?カン・ドンウォン:ドンスは孤児です。でも彼は赤ちゃんを売っている仲介役です。なので、リサーチでそういう孤児院とか環境で育った方にお話を伺いました。その方々の内に痛みを感じ、それを映画のなかで表現しようとしました。ソヨン(イ・ジウン)と会うときに、彼の痛みは少し和らぎます。それを表現したいと思いました。イ・ジウン:私にとって初めての母親役。しかも未婚の母でした。なのでスクリーンで表現するのに自分が実際経験したことがほとんどなく緊張しました。またベイビー・ボックスについてはそれが何であるかを知るのに調べなければいけませんでした。シングルマザーという役は慣れ親しんだものではなく、シングルマザーに対しても知識がなかったのでお話をしたり、いろんなインタビューやドキュメンタリーを見たりして、ある程度理解することができました。彼女たちが強いこと、でも社会が彼女たちを見下しているということ。この経験で私の彼女たちを見る目がかわりました。ソン・ガンホ:同じですね。この映画のすべてのキャラクターはいままで人生で幸せを感じていない。幸福だった過去もないし、今も幸福ではない。出会うまでは幸福ではなかった。監督が描いたのは彼らの日常。それは普通の日常かもしれないが、同時にそこにある暴力性やその恐怖心、苦しみも描いている。それぞれの人生でそういったことが積み重なってきているわけです。そして客観的な距離のある形でこの世界がどんなに冷たいものか描きつつ、私たちの心を同時に溶かしてくる。僕らはみなキャラクターのアプローチは似たようなものがあったと思います。ベイビー・ブローカーを追う刑事の視点が映画の縦軸にQ:赤ちゃんとの撮影はどうでしたか?絆ははぐくめましたか?キャラクターが赤ちゃんに対して想いを描くことでどう変化していくか、そのあたりはどうでしたか?監督:母親役のイ・ジウンさんに似ているとか、そういうこととは一切関係なく、音に反応する子ということで選びました。それは正しかったんじゃないかと思っていますが、撮影の現場で、ソン・ガンホさんが動くと目で追ったり、目の前にいる養父母役の女性の顔に触ったりすることが、もちろん僕の演出ではなく起きていました。彼が電車の中でずっとカン・ドンウォンさんの手をずっと握っていたりして、そういうことが多分大人のお芝居にも活きてきているのではないかと思います。最後、ホテルで(赤ちゃんを)売りに行こうとするサンヒョン(ソン・ガンホ)に語り掛けるように赤ちゃんが大きな声を出してソン・ガンホさんの顔をみるとか、もう二度とできないと思いますが、本当にこういうことが起きるんだなって思う奇跡的な瞬間が、映画の中にはたくさんありました。ソン・ガンホ:今監督がおっしゃったように最後のシーンですよね。赤ちゃんが僕を見ていて、「ソンもういいんじゃない?テイク数、十分だと思うから撮影もうここでいいんじゃない?」、僕も撮影はここで良いと思ったからまるで赤ちゃんと会話しているような気がしておりました。カン・ドンウォン:ソン・ガンホさんとは僕は共演もしていて仲がいい。イ・ジウンさんのことはよく知らなかったんです。映画の中でも2人は仲がいいわけではなかったのですが、ロードムービーのような映画ですからすこしずつ仲良くなっていかなければいかない。その友情が映画と共に育まれていかなければない。そして加えて赤ちゃんの存在があった。赤ちゃんがアイスブレイカーになってくれた。赤ちゃんをきっかけにいろんな話をすることができたので赤ちゃんきっかけで仲良くなれました。イ・ジウン:赤ちゃんのリアクションが素晴らしくうまかったです。困ったことはなく、すごくかわいくて。劇中では母親としてふるまわなければいけなかったけど。本当にかわいくて何の問題もなく、役を演じるにあたり大きな助けになりました。Q、(イ・ジウンへ)自分の子どもを捨てるという役柄で一番の挑戦はなんでしたか?イ・ジウン:母親役は初めてのことでした。以前は、奇妙な話ですが、母親役をやったら面白んじゃないかと思っていたら、オファーが来たんです。すごい偶然でした。今回の母親役を演じるにあたって最善を尽くそうと思っていました。よくある母親ではなく複雑な過去をもち、すこし影がある。複雑な母親。母性もあるけど劇中ではその母性を持っていないかのようにふるまわなければいけない。赤ちゃんのことを愛に満ちた目で見つつ、その気持ちを隠さなければいけなかったり。Q、(監督へ)捨てられる赤ちゃんについてデリケートな形で語られた映画だと思いますか?ベイビー・ボックスはすばらしい発明だと思います。そういう状況の見方は変わりましたか?監督:日本でも韓国でも、この「ベイビー・ボックス」というものへの評価というのは定まっておらず、賛否色々とあると思います。多くは、この物語の冒頭でぺ・ドゥナさんが演じたスジンが発する「捨てるなら、産むなよ」というひと言のような、母親に対するバッシングが多分大半を占めるんじゃないかと思います。あえて、そのスジンのセリフから始めつつ、彼女の目線を通して、車の外から見ていたら単なる犯罪者の集まりである彼ら、そして売られていく赤ん坊を見る目線を、2時間の映画を通して色々なところから揺さぶっていきながら、スジンの中で彼女の言葉や、考え方、目線、母親に対する意見がどういう風に変わっていくのか、それが、映画の縦軸になるのだろうなと思いながらつくっていました。何か、僕が意見を表明するというよりは、映画をご覧になった皆さんがスジンと同じようにあの旅に同行しながら、スジンがそうしたように、それぞれの今までの価値観をちょっとだけ見終わった後にもう一度見つめ直していただけるような、そんな映画であれば良いなと思っています。『ベイビー・ブローカー』は6月24日(金)よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ベイビー・ブローカー 2022年6月24日よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開ⓒ 2022 ZIP CINEMA & CJ ENM Co., Ltd., ALL RIGHTS RESERVED
2022年05月28日『万引き家族』の是枝裕和監督と『パラサイト 半地下の家族』のソン・ガンホがタッグを組み、韓国の多彩な才能が共演した『ベイビー・ブローカー』。第75回カンヌ国際映画祭に是枝監督、ソン・ガンホ、カン・ドンウォン、イ・ジウン(歌手名:IU)、イ・ジュヨンが登場、公式上映後には12分間におよぶスタンディング・オベーションを受けた。是枝監督の作品がカンヌ国際映画祭コンペティション部門に選出されるのは、最高賞のパルムドールを受賞した2018年の『万引き家族』以来4年ぶり、6回目(同映画祭への出品自体は8回目)となる。ファンから「IU」コールも!レッドカーペットイベント現地時間5月26日(木)18時30分、日本時間で5月27日(金)AM1時30分すぎ、カンヌの澄み渡る空の下、大勢の取材陣や観客が注目する中、登場したのは「アルマーニ(ARMANI)」のタキシードにサングラスをかけた正装の是枝監督と、同じくタキシードにサングラスの出で立ちでひげをたくわえ、さすがの貫録を見せるソン・ガンホ率いる『ベイビー・ブローカー』チーム。「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」のスパンコールタキシードで長身を生かしたスタイルの良さが目を引くカン・ドンウォンが登場、胸元にポイントのおかれたオフショルダーのグレーのロングドレスにショーメのアクセサリーでエレガントに登場したイ・ジウン(歌手名:IU)、さらに胸元が大きく開いたシンプルな白いロングドレスに身を包んだイ・ジュヨンも横に並ぶ。イ・ジウンは丁寧にファンサービスにも応じ、アジア、そしてヨーロッパの観客からはIUコールも起こり、ひと目見ようと木に登ったり、中には泣きくずれるファンもおり世界的な人気ぶりがうかがえた。そして『ベイビー・ブローカー』の音楽を手掛けたチョン・ジェイルの美しいピアノの旋律にのせ、ゆっくりと階段をあがる監督とキャスト陣。パルムドールを受賞した『万引き家族』の是枝裕和監督と『パラサイト半地下の家族』のソン・ガンホがタッグを組んだ作品ということで、世界から集まったメディアや観客からの注目度は非常に高い。会場に向かう直前に心境を聞かれた是枝監督は、「毎回持ってくる作品も違いますし、チームも違うので、何度来てもいつも新鮮な思いで臨んでいます。今回は特に会場へ向けての出発場所となるホテルの壁に作品の垂れ幕がかかっているので、ちょっと背筋が伸びる思いです。でも、作品の出来上がりには自分的にとても満足しているので、そんなに何かが負担になったり、過剰な期待をしたり、それで落胆したりという、今回はそこは卒業できたのかなと思っています。あとはみんなと楽しみたいと思います」と語る。また、レッドカーペット上のインタビューでは、「言葉を越えてつながれたという印象がスタッフともキャストともあるので、自分でも納得ができる作品でまたここに帰ってこられて本当にうれしいです」とコメント。「ベイビー・ボックス自体は韓国だけでなく、日本にもあるのですが、今回はベイビー・ボックスがあるなしにかかわらず、生まれてきた命に対して大人たちがどう関われるのか、それを旅を通して描いてみたいなと思いました」と語り、さらに大好きなケン・ローチと同じようにもう一つパルムドールを獲ってしまうのでは?という質問に対しては「そんなことが起きたら、本当にうれしい」と謙遜しながらも素直な思いを伝えた。先に本編を鑑賞した海外のプレスからは、「彼(是枝監督)は、最高の作品を生み出した。新しい家族のかたちを考え出し、巧みに人生の物語を描き出す」「キャラクターが見事に描かれている。特に母親役がね」と、是枝監督が紡ぎ出した物語とキャラクターを称えるコメントが。「是枝監督は、感情の達人」と語った女性は、「彼はいつも、家族をテーマにした作品を作り出す。血のつながった家族、今ある家族、そして、自分で選ぶ家族を描く。どれが本当の家族なのかと私たちに語りかける」と語っていた。是枝監督とソン・ガンホ、カン・ドンウォンらと喜びを分かち合うそして5月26日(木)19時、日本時間5月27日(金)AM2時すぎからはワールド・プレミアとなる公式上映へ。会場は、カンヌ国際映画祭のメイン会場となるPALAIS DES FESTIVALS。2,200席の会場が満席となる中、大きな拍手に迎えられながら、レッドカーペットを終えた是枝監督を先頭に、キャスト陣が続く形でにこやかに場内に入場し、上映がスタート。本編前に流れる歴代パルムドール受賞者の名前に是枝監督が出てきた際には場内が沸いた。上映中は「赤ちゃんポスト」をきっかけに出会ったブローカー、母親、刑事たちの一風変わった旅路に、中盤までは笑いがおこる場面も。さらに終盤にかけては、涙をすする音が聞こえてくるなど、是枝監督の社会に切り込む鋭い視線と韓国映画界最高峰の才能がぶつかり合い生み出された“一つの命を巡る物語”に、観客はすっかり魅了され、心揺さぶられた様子がうかがえた。上映終了後は、12分にも及ぶスタンディングオベーションが続き、是枝監督とソン・ガンホ、カン・ドンウォンは3人で肩を組みお互いを称えあう様子も。またイ・ジウン(IU)、イ・ジュヨンも監督と目を合わせて微笑みあったり、場内を見上げて手を振り満面の笑みを見せるなど、割れんばかりの拍手喝さいを全身で受け止めていた。コメントを求められた監督は、「こんなに沢山の拍手で迎えてくれて本当に有難うございました。コロナの中で、すごくチャレンジングなチームだったと思うのですが、本当に一体感のある現場でスタッフ・キャストが一丸となって作り出した映画がここで皆さんのもとへ届けられたことをとても嬉しく思っています。有難うございました」とスピーチし、会場はさらなる盛り上がりをみせ、本作がカンヌの観客から愛される作品になったことがひしひしと伝わる、ワールド・プレミアとなった。是枝監督「笑い声が起きたところでお互いに手を探り合った」その後、日本用囲み取材に応じた是枝監督は、「ちゃんと笑うところで笑い声が聞こえて、隣のソン・ガンホさんと手を握りあって最後まで僕自身上映を楽しめたので良かったのではないかなと思います」と語り、胸をなで下ろした様子。ソン・ガンホと上映中、「笑い声が起きたところでお互いに手を探り合った」と明かした。キャスト陣も完成版の映画を見たのは初めてだったそうで、「ソン・ガンホさんは本当にいい映画になった、撮っている時にはこんなに感動的な映画になるとは思っていなかったと言ってくれました。編集を頑張ってよかったなと思えました。イ・ジウンさんとイ・ジュヨンさんは初めてのレッドカーペットでしたし、すごく緊張したと言っていました。でも上映中笑い声がおきてすごくホッとしたと言っていました。上映後は緊張がほぐれていい笑顔がみられました」とふり返った。また、韓国映画として韓国キャスト・スタッフたちとカンヌを迎えたことについては、「フランス映画を撮ったとか、韓国映画を撮ったとか、日本映画を撮ったという意識ではないので、自分の好きな役者さんとその国で映画を撮っているという感覚」と監督。「ソン・ガンホさんを観ていると、あのお芝居は万国共通に、いろんなことが伝わるなとは思います」と語り、「今回は本当に、ちょっと信じられないくらいトップレベルの俳優さんたちが集まってくれて、僕にとってもとても稀有な経験ですけれど、それが作品にとって大きな力になっているのではないかなと思っています」と話した。「『万引き家族』の時にも彼は顔を出してくれてね。すごくそういう温かさのある人で」と語ったカン・ドンウォンについては、「レッドカーペットを一緒に歩けたのは、僕も感慨深かったです。カン・ドンウォンさんとは上映後見つめあっただけです。普段からそんなにしゃべらないタイプですが、この後しゃべります」と話した。韓国俳優の層の厚さを問われると、「演技の訓練を積んでますからね。その素養があるというのは大きな違いだと思います。それはフランスも同じ」と回答。「ただ、僕みたいに役者じゃない人をキャスティングしたり、演技経験のない子供で映画を撮ったりすることの面白さ、勿論難しさもありますが、その面白さで映画を作っていたりすると、必ずしも訓練を積んでいるから面白いというわけでもないんです。ただ、日本の中で訓練を積んでいないのは役者だけではないし、僕も含め、監督も訓練を積まないといけないと思う。海外の監督はきちんと技術を学んで監督になっています。僕自身含め、コミュニケーションをとる言葉だったり、技術だったりを身に着ける必要があるなと思います」と考えを明かす。さらに、「日本の役者さんも決して負けてはいないと思います。日本のトップの方たち、例えば役所広司さんとか安藤サクラさんとかは一緒にやって学ぶことが非常に多いですし。日本での企画もきちんと動かしています。海外で撮ったことをどう日本での映画作りにフィードバックして何を変え、何をそのままでいいのかを持ち帰りたいと思っています」と今後の構想も明かした。『ベイビー・ブローカー』は6月24日(金)よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ベイビー・ブローカー 2022年6月24日よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開ⓒ 2022 ZIP CINEMA & CJ ENM Co., Ltd., ALL RIGHTS RESERVED
2022年05月27日フランスで開催中の「第75回カンヌ国際映画祭」で現地時間26日、コンペティション部門に出品された是枝裕和監督作品『ベイビー・ブローカー』(6月24日公開)が公式上映され、12分にもおよびスタンディングオベーションが起こった。『ベイビー・ブローカー』チームは、是枝監督、ソン・ガンホ、カン・ドンウォン、イ・ジウン(歌手名:IU)、イ・ジュヨンの5人がカンヌ入り。2200席の会場が満席となる中、大きな拍手に迎えられながら、レッドカーペットを終えた是枝裕和監督を先頭に、キャスト陣が続く形でにこやかに場内に入場し、上映が始まった。本編前に流れる歴代パルムドール受賞者の名前に是枝監督が出てきた際には、場内が沸き、本編への期待もさらに高まる様子が見られた。上映中は「赤ちゃんポスト」をきっかけに出会ったブローカー、母親、刑事たちの一風変わった旅路に、中盤までは笑いがおこる場面も。さらに終盤にかけては、涙をすする音が聞こえてくるなど、一つの命を巡る物語に観客は魅了され感動した様子だった。上映終了後は、そんな感動を反映するかのように12分にも及ぶスタンディングオベーションが続き、是枝監督とソン・ガンホ、カン・ドンウォンは3人で肩を組みお互いを称えあう様子も。またイ・ジウン(IU)、イ・ジュヨンも監督と目を合わせ微笑みあったり、場内を見上げて手を振り満面の笑みを見せるなど、割れんばかりの拍手喝さいを全身で受け止めていた。コメントを求められた監督は、「こんなに沢山の拍手で迎えてくれて本当に有難うございました。コロナの中で、すごくチャレンジングなチームだったと思うのですが、本当に一体感のある現場でスタッフ・キャストが一丸となって作り出した映画がここで皆さんのもとへ届けられたことをとても嬉しく思っています。有難うございました」とスピーチし、会場はさらなる盛り上がりをみせた。その後、取材に応じた是枝監督は「ちゃんと笑うところで笑い声が聞こえて、隣のソン・ガンホさんと手を握りあって最後まで僕自身上映を楽しめたので良かったのではないかなと思います」と振り返り、「かなり笑い声が起きていたので、どのくらい現場で感じていたことが字幕で伝わるかは不安だったのですが、大丈夫だったなと思いました」と安堵した様子。12分間のスタンディングオベーションについては「すごく良い反応をいただいたのですが、ちょっと長いなと思い、ティエリー(カンヌ映画祭総代表)にそろそろと手招きしたのですが、上の観客を見るようにと目で合図されて、上を見て手を振ってというのを3回くらい繰り返したので・・・でも、それも彼の演出なので。本当にあたたかい握手と笑顔に包まれたいい時間だったと思います」と話した。また、キャスト陣とのやりとりも「彼らも完成版を観るのは初めてだったので、ソン・ガンホさんは本当にいい映画になった、撮っている時にはこんなに感動的な映画になるとは思っていなかったと言ってくれました。編集を頑張ってよかったなと思えました。イ・ジウンさんとイ・ジュヨンさんは初めてのレッドカーペットでしたし、すごく緊張したと言っていました。でも上映中笑い声がおきてすごくホッとしたと言っていました。上映後は緊張がほぐれていい笑顔がみられました」と明かした。想定外だったことを聞かれると、「何かを想定していたわけではないので、どういう反応なのかなと探りながら座っていましたが、思っていた以上にちゃんと届いたのかなと思います」と手応えを口に。「ソン・ガンホさんを観ていると、あのお芝居は万国共通に、いろんなことが伝わるなとは思います。今回は本当に、ちょっと信じられないくらいトップレベルの俳優さんたちが集まってくれて、僕にとってもとても稀有な経験ですけれど、それが作品にとって大きな力になっているのではないかなと思っています」と語った。(C)2022 ZIP CINEMA & CJ ENM Co., Ltd., ALL RIGHTS RESERVED
2022年05月27日5月26日(現地時間)に第75回カンヌ国際映画祭コンペティション部門にて世界初お披露目される、是枝裕和監督の最新作『ベイビー・ブローカー』。この度、主演のソン・ガンホをはじめ、カン・ドンウォン、ぺ・ドゥナ、イ・ジウン(IU)、イ・ジュヨンが集結する本ポスターと、まるで家族のように仲睦まじいメイキングカット7点が解禁となった。本ポスターは、<赤ちゃんポスト>に預けられた赤ん坊を連れ去ったベイビー・ブローカーのサンヒョン(ソン・ガンホ)とその相棒ドンス(カン・ドンウォン)、2人の裏稼業を知ったことをきっかけに、彼らと共に養父母探しの旅に出ることになった赤ん坊の母親ソヨン(イ・ジウン)、そして彼らを現行犯逮捕しようと追いかける刑事スジン(ペ・ドゥナ)と後輩のイ刑事(イ・ジュヨン)の5人の登場人物が一堂に会したビジュアル。全員が同じ方向を向きながらも、それぞれ異なった表情を見せており、5人の知られざる背景と感情が交差する旅の先に何が待ち受けているのか、期待の高まるデザインとなった。本作について是枝監督は「脚本を書きながら、韓国で様々な取材を行い、ベイビー・ボックス出身の子どもたちの声にも触れました。“自分は生まれてきてよかったのか”と葛藤する彼らの切実さと向き合った時、その問いに答えられる作品にしなければいけないという思いが膨らんでいきました」と決意を胸にしながら撮影に挑んでいたことを明かしており、繊密なリサーチとそこで感じた思いとともに作り上げた渾身のストーリーとなっている様子。さらに、撮影現場のキャストの姿を捉えたメイキングカット7点も到着。本作では、<赤ちゃんポスト>をきっかけに出会った5人が旅を重ねていく中で、それぞれに思惑を抱えながらも、どこか“家族”のような関係性を紡いでいくのも見どころ。撮影が順撮りで行われたということもあってか、キャスト陣はシーンを重ねていく中で家族のような親密さを育んでいったという。このメイキングカットでは、笑顔を見せる仲睦まじいキャストたちの姿を目にすることができる。『ベイビー・ブローカー』は6月24日(金)よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ベイビー・ブローカー 2022年6月24日よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開ⓒ 2022 ZIP CINEMA & CJ ENM Co., Ltd., ALL RIGHTS RESERVED
2022年05月20日第75回カンヌ国際映画祭コンペティション部門に正式出品されている是枝裕和監督の最新作『ベイビー・ブローカー』。この度、ソン・ガンホとカン・ドンウォン、ペ・ドゥナ、イ・ジウン、イ・ジュヨンという豪華キャストと是枝監督のインタビュー&メイキングが収められた特別映像が解禁となった。是枝監督が本作で描くのは、“赤ちゃんポスト”を巡る人々の物語。インタビュー&メイキング入り特別映像では、監督が手掛けたオリジナル脚本をキャスト陣も絶賛を贈る。映像では、是枝監督が映画祭で顔を合わせていたソン・ガンホとカン・ドンウォン、そして『空気人形』で“また必ず一緒に”と誓っていたペ・ドゥナが、是枝監督から映画出演のオファーを受けたときのことをふり返る様子からはじまる。長い年月を重ねながら企画をあたためてきた是枝監督が韓国を舞台に描き出すのは、“赤ちゃんポスト”をきっかけに出会った、赤ん坊の母親のソヨン(イ・ジウン)、ベイビー・ブローカーのサンヒョン(ソン・ガンホ)、相棒のドンス(カン・ドンウォン)、そして彼らを現行犯逮捕しようと追いかける刑事のスジン(ペ・ドゥナ)と後輩のイ刑事(イ・ジュヨン)といった様々な事情を持った登場人物たちの物語。「一人の赤ちゃんを中心にして、血縁ではつながっていない人々が旅を通して家族を形成するという話です」と是枝監督が説明する本作の脚本を読んだペ・ドゥナは、「是枝監督らしいシナリオだと思いました」を笑顔で語り、イ・ジウン(IU)は「監督の想像がどう現実になるか、私がそこにいたらどんな姿に見えるかなと…」と目を輝かせる。カン・ドンウォンは「家族の物語をブローカーを通して語るのは新しい視点で面白かったです」、さらにソン・ガンホは「人間についての物語。人間が持っている尊い感情を表現した映画」と、是枝監督が独自の眼差しで登場人物の感情を紡ぐストーリーに感銘を受けたよう。先日韓国で開催されたイベントでも、“韓国映画界の宝物のような役者さんたち”と評したように、キャスト陣に絶大な信頼を置いている是枝監督は、本映像でも「役者を楽しめる映画だと思いますのでそこを堪能してください」と太鼓判。最後はカン・ドンウォンの「心を込めて撮影しました」、イ・ジウンの「皆さんにこの想いが届くと嬉しいです」、ソン・ガンホの「深い井戸の水のように澄んで美しい作品の世界に出会えると思います。ぜひ観てください」といった想いがつまったメッセージとともに締めくくられている。映像にはメイキングもあり、キャスト陣が真剣な眼差しでモニターを見つめる様子や、監督とコミュニケーションを取りながら撮影に挑む姿を確認することができる。『ベイビー・ブローカー』は6月24日(金)よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ベイビー・ブローカー 2022年6月よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開ⓒ 2022 ZIP CINEMA & CJ ENM Co., Ltd., ALL RIGHTS RESERVED
2022年05月13日ソン・ガンホ、カン・ドンウォン、イ・ジウン(IU)、イ・ジュヨン、そしてリモート参加の是枝裕和監督が、韓国映画『ベイビー・ブローカー』の制作報告会に集結。是枝監督が現場へ送った手紙やキャスティングの秘話、貴重なエピソードも披露された。韓国・CGV 龍山アイパークモールで行われた本イベントには、豪華韓国キャスト陣とともに日本からのリモート出演で是枝監督も登場。作品の魅力をはじめ、撮影での思い出や、5月17日(火)より開催される第75回カンヌ国際映画祭にむけての意気込みなどを熱く語り合った。本作初のイベントということもあって、会場にはマスコミ陣が大勢集まり、監督やキャストに直接質問の出来るQ&Aも挙手の嵐。是枝監督が初めて韓国で映画を制作した最新作の注目度の高さが窺える大盛況のイベントとなった。ソン・ガンホ&イ・ジウン(IU)らカンヌ参加への意気込み語る赤ちゃんポストに預けられた赤ん坊を連れ去るベイビー・ブローカーのサンヒョンを演じたソン・ガンホの「個人的に3年ぶりにこういう場で是枝監督の新作と共にご挨拶できるようになり、嬉しいです。ありがとうございます」という挨拶に続き、サンヒョンの相棒であるドンスを演じたカン・ドンウォン、2人と共に旅をすることになった赤ん坊の母親ソヨンを演じるイ・ジウン(IU)、彼らを検挙しようと尾行を続ける刑事スジン(ペ・ドゥナ)の後輩、イ刑事を演じたイ・ジュヨンも挨拶。その後、日本からリモートで参加した是枝監督もモニター越しに「長年の夢が叶って、映画が完成してこの日を迎えられたことを嬉しく思います」と明かした。カンヌ国際映画祭のコンペティション部門への出品決定が決まったことについて是枝監督は「あの場所は何度行っても本当に緊張しますし、喜びでもありますし、この作品にとっては本当に最高のワールド・プレミアの場所に選んでいただいたなと思っています」と並々ならぬ思いを吐露。本作でカンヌ国際映画祭への参加が7回目となるソン・ガンホは「光栄なことにも、素晴らしい監督と役者さんたちのおかげで、このような結果になり、嬉しいです。特に是枝監督の初めての韓国映画演出作ですし、こういう素晴らしい役者さんたちと一緒に行けるようになり、とても嬉しく思います」とコメント。同映画祭への参加が初となるイ・ジウン(IU)は「私も本当に光栄に思います。コンペ部門に招待され、人生にこんな日が何度あるか分からないので、(向こうで)一生懸命学び、満喫してきたいです」と話し、同じく初参加のイ・ジュヨンは「参加することができて嬉しいです。先輩たちとジウンさん、監督と一緒にフランスの雰囲気を感じることができるだけでもワクワクしています」とそれぞれ意気込みを語った。ソン・ガンホ「昔から是枝監督の作品世界のファンでした」本作の企画のはじまりについて問われた是枝監督は「ペ・ドゥナさんは一度映画をご一緒させていただきましたし、ソン・ガンホさんとカン・ドンウォンさんは映画祭でお会いさせていただいたり、日本へ新作のPRイベントで来日された際に上映に花束を持って参加させていただいたり…というような交流をさせていただいておりまして、“いつか映画でご一緒しましょう”という漠然とした言葉を交わしていたんですが、2016年頃にふと思いついたプロットがありまして、これなら自分の頭の中にいる韓国の役者の方々と一緒に映画が作れるのではないかと…その思いつきがきっかけでした。神父の格好をしたソン・ガンホさんが赤ん坊を抱き上げて、すごくいい人に見えるんだけど実は……、そんなワンシーンを最初は思い浮かべていました」と初期の貴重なプロットの内容とともに今作の企画に至るまでのエピソードを披露。続いて、作品の紹介を改めて問われ、「赤ちゃんポストというのは日本にも存在していて、前から関心を持っていたんですが。韓国にも同じようなものがあると聞きまして。そこに預けられた一人の赤ちゃんを巡って、そこに善意と悪意が絡まりながら、赤ん坊と一緒にいろんな思惑をもった人間たちが旅をしていく、そういう話にしたいと思って作った映画です」と説明した。ソン・ガンホは是枝監督からオファーがあった当時のことを尋ねられ、「正確な年度は覚えてないですが、6-7年前に、釜山(プサン)映画祭で初めてミーティングをしました。昔から是枝監督の作品世界のファンでしたし、尊敬する芸術家ですので、とても光栄でした。監督の映画を見ていると、先入観かもしれませんが、冷たい話の中に温かいヒューマニズムが描かれて終わる印象でしたが、この作品を経験したら、監督の冷徹な現実直視により、温かいストーリーの中でも、冷静な視線で社会を俯瞰している感じがして、とても感動しましたし、新しい挑戦でもあり、ワクワクする作業でした」と是枝監督との初のコラボレーションに感無量の様子でコメント。カン・ドンウォンは「私も6-7年前に東京で監督に初めて会いました。その後、映画化されるまでかなり時間がかかったんですが、やっと去年、撮影をすることになり、こうやって公開を控えていますね。感慨深いです」と懐古した。是枝監督、コロナ禍に「マイ・ディア・ミスター」「梨泰院クラス」にハマる本作が劇場公開映画への初出演となったイ・ジウン(IU)は「もらったシナリオを読む前に、短編映画の撮影で共演したことのあるペ・ドゥナさんに電話をしたんです。そしたら“とてもハマり役だ”と言ってくれたんです。好きな先輩からそう言われて、私も確信を持って台本を読んだ覚えがあります」とペ・ドゥナとのエピソードを披露しながら、自信を持って役と向き合ったことを明かす。シナリオを読んだときに涙を流したというイ・ジュヨンは「ネタバレにならない範囲で言いますと、登場人物たちがお互いの心を理解しながら会話するシーンがありますが、ソヨンがあの3人に言ってあげる言葉があるんです。その言葉をじっくり考えたら、心にとても響きました。人物たちの感情をきちんと積み上げていくシナリオでした。監督の作品がとても好きで、この映画の中に自分が存在できて光栄でした。そして、とても楽しくお仕事ができました」と是枝監督が本作でも描いた奥深い人間ドラマを役者として身をもって体感した様子。イ・ジウン(IU)とイ・ジュヨンのキャスティングの経緯について問われた是枝監督は「コロナの自粛の間に、韓流ドラマを配信で観ることにハマリまして、『マイ・ディア・ミスター~私のおじさん~』(※イ・ジウンが出演するドラマ)を観ていたんですが、後半はイ・ジウンさんが登場するシーンはずっと泣いているような状況で、もうこの人しかいないと思って、オファーしました。そして、イ・ジュヨンさんは『梨泰院クラス』(※イ・ジュヨンが出演するドラマ)にもハマって、2周観たのですが、彼女の存在がとても印象的だったので名前を挙げました」と、日本でも話題を呼んだドラマで2人の演技力に惚れ込んでキャスティングに至ったことを明かした。ソン・ガンホ&カン・ドンウォン「実の兄弟のように演技の相性が良い」演じたドンスというキャラクターについて問われたカン・ドンウォンは「ドンスは少し頑固な面があるんです。ドンス自身が児童養護施設で育ち、使命感をもって子供を養子縁組させる人物で、子供は児童養護施設で育つより家庭で育った方が良いという考えを持ってる人物です。実際、児童養護施設を何度か訪ねて、そこの出身の方々とお話をしたりして、その気持ちを演技に込めようと努力しました。その会話で感じた感情とその方々の悲しみを表現しようとしました」と役作りのために自ら足を運んでリサーチを重ねたという。サンヒョンを演じるにあたってのこだわりについて問われたソン・ガンホは「カン・ドンウォンよりもっとカッコよく映りたいなと思いました(笑) 劇中ではちょっとカッコよく撮れたと思ったんですけど、今日の彼の衣装を見て、そういう期待はやめることにしました(笑)」と会場の笑いを誘いつつ、久しぶりの再タッグとなったカン・ドンウォンとの共演については「12年前の『義兄弟』で実の兄弟のように演技の相性が良いと感じたので、今回も自然に演じることができました」と言う。「末っ子の弟と共演する感じで、分析的ではなく本能的なケミストリーを作れたと思います」と自信たっぷりにコメント。続いて「サンヒョンというキャラクターは、普通にいそうな中年男性で、幸せな人生というよりは順調でない人生と寂しさを感じる人物かなと思います。彼が劇中でやってることは不合理なことで非道徳的なことかもしれないけど、真の部分では純粋で温かい感性を持ち、そういうものに憧れを抱いている、そんな感情が凝縮された人物ではないかと思います」と分析した。是枝監督は、そんなソン・ガンホについて演技力や洞察力を絶賛、「演じる人物像のなかに、善も悪も両方入っていて、それがシーンやセリフによって微妙に入れ替わる。色が単色ではない人物描写っていうのが、とても深くて見事だなと。本当に素晴らしいと思って拝見していました。今回のサンヒョンの役も、悪人なのか、善人なのか、見ている人たちが探っていけるような、そういう人物描写にしたいなと思っていました」と明かす。カン・ドンウォンもソン・ガンホとの撮影を振り返り、「個人的には、12年前よりももっと相性がよかったと思います。私もだいぶ成長しましたし(笑)。現場で演じる時もとても相性がよかったですし、私も年を取ったので会話ももっとスムーズにできました」と明かすと、ソン・ガンホが「成長しましたね。背も伸びたし(笑)」とジョークを飛ばすなど長年の関係からなる仲の良さを見せるひと幕も。ソン・ガンホも絶賛するイ・ジウン(IU)「親にも自慢しました」一方、イ・ジウン(IU)は「母親の役は初めてなので、子供の抱き方や、遊んであげるときの振る舞いなど、小さな習慣を自然に見せようとしました。外見的にもあまりやったことがなかったスモーキーメイクやブリーチヘアなど、メイクチームからアイデアをもらいながら役作りをしました」と外見から役作りにこだわったことを語る。そんなイ・ジウンについてソン・ガンホは、「イ・ジウンさんは、とある屋上でのシーンで、役者としてのテクニックもそうですが、感情と気持ちを伝える正確な表現、感情を伝える表現の仕方にとてもインパクトを受けました」と称賛。当時の撮影現場をイ・ジウンも記憶に残っているようで「撮影期間の中でじゃなく、人生の中で一番印象的な瞬間だったと思います。夕日が沈みかけていて、ソン・ガンホさんは撮影が早く終わったのに、私を待っていてくれてました。お疲れさまでしたと挨拶したら、あのシーンをモニターで見たけど、すごくよかったよと言ってくれましたね。そして、ソン・ガンホさんの車は遠ざかって行き(笑)、その光景がとても美しく感動的で、涙が出ちゃいました。親にも自慢しました」と胸いっぱいの様子でふり返った。ペ・ドゥナとのタッグについて尋ねられた是枝監督は「前回ご一緒したときに彼女のお芝居の素晴らしさを痛感していたのですが、今作ではさらに研ぎ澄まされていました。車の中のシーンが多かったのですが、その限定されている中で、ちょっとしたセリフの間とか、振り向くタイミングのコントロールとか、そのようなところであらゆる感情を表現してくる底力のようなものを感じました」と、『空気人形』からさらに進化した役者としての魅力を明かす。そんなペ・ドゥナとともに刑事役に挑んだのがイ・ジュヨン。「映画での刑事ってステレオタイプを思い浮かべますが、監督の映画の中の人物には、みんな発見されていない人間性があると感じました。サンヒョンたちを追う時も捜査目的ではなくて、ソヨンが赤ちゃんを捨てなければならなかった事情を知りたがったり、理解してあげたいという感情がイ刑事にはありました。そのような部分をもっと引っ張り出そうとしてくれました。ペ・ドゥナさんとは車内シーンが多かったですが、とても上手にリードしてくれました。漫才コンビのような愉快な雰囲気が出せるように2人でたくさん話しました」と語った。これまでにも様々な巨匠たちとタッグを組んできたソン・ガンホだが、是枝監督に対しては「日本の巨匠監督に対する先入観ですが、緻密で完璧に計算されたディレクションであるとよく耳にしてました。ところが、是枝監督は本当に自由にリラックスさせてくれて、限りなく役者たちの感性を尊重し、引き出してくれて、とても驚きました。やはり巨匠たちはみんな共通してるなと、役者にすべてを任せるんだと思いました。もちろん監督の中では全てが整理されていると思いますが、現場では役者たちの話を聞きたがっていて、とても立派な形の作業でした」と明かす。そして、そんな是枝監督が撮影中にスタッフに向けて書いていた手紙がスクリーンに!是枝監督は「撮影が進んでいくなかで感じたことなどを、言葉が通じない関係なので、できるだけ文字にして伝えていくことで、自分が何を感じているのか、悩んでいることもふくめて、共有して頂いたほうが良いなと思ったので、このような形でスタッフやキャストの皆さんにお手紙を渡させていただいていました」と、コミュニケーションを重視する是枝監督のエピソードも語られた。マスコミからの質疑応答ーー家族の社会的解体と再構成、今作のポイントは?監督:旅を通して、一組の疑似家族を描こうと思っていました。その背景には、家族を諦めた人もいれば、家族を求め続けている人もいて、そういう人たちが非常に短い時間ですが、ひとつの車に乗って旅をする話を描きたいなと思っていました。ただ頭の中心にあったのは、“家族”というよりはひとつの“命”を巡る話。生まれた命をどういうふうに守るのか、そして手放すのか、そのような物語に仕上がっていると、今自分では考えています。マスコミからの質疑応答ーー言語や世代の違う撮影現場での作業は?監督:キャストだけじゃなく、スタッフも含め、全員に言えるのですが、日本の現場に比べて、準備が非常にしっかりしています。撮影にのぞむまでの準備、撮影が始まってからの準備、全てが早いことが一番驚きでした。完璧な状態で現場がスタートするという感じでした。イ・ジウン:本当に色んな年代の人がいる現場だったので、最初は私もかなり緊張してました。でも、子役たちが活躍してくれて、場の雰囲気を和ませる可愛いエピソードが多かったですね。例えば、監督も子供たちがなるべく自然にいられるように配慮してくれて、大人の私たちは深刻な感情を抱えたシーンだけど、一方で子供たちはすごく楽しそうにしてまして、緊張をほぐしてくれるポイントになっていましたね。子供たちのおかげで和気あいあいな現場になれたと思います。マスコミからの質疑応答ーー刑事役の役作りは?イ・ジュヨン:イ刑事が、サンヒョンたちはプロのブローカーにしては中途半端なところがあると言うシーンがありますが、実はスジンとイ刑事も中途半端な刑事なんです。女性青少年課の刑事で、社会的弱者に対する捜査をするので、剛直なプロの刑事とは違うイメージですね。車で朝晩を過ごすコンセプトだったので、服や乱れた髪でそういったところを見せようと努力しました。そして最後に是枝監督が、「ここに並んでいただいている方に加え、ペ・ドゥナさんも含めて、韓国映画界の宝物のような役者さんたちと、韓国映画界を代表するスタッフの方たちに集まっていただいて、自分自身も納得ができる大好きな作品になりましたし、カンヌ国際映画祭でのお披露目という素晴らしいスタートを切ることができて、この後韓国での公開を控えて、韓国の映画ファンの方に作品を届けられることを本当に嬉しく心待ちにしています」と改めて喜びを語り、「公開時期にはオンラインではなく、韓国にお伺いして直接この映画を届けられればと思います」と訪韓にも期待を寄せていた。『ベイビー・ブローカー』は6月24日(金)よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ベイビー・ブローカー 2022年6月よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開ⓒ 2022 ZIP CINEMA & CJ ENM Co., Ltd., ALL RIGHTS RESERVED
2022年05月10日是枝裕和監督が、<赤ちゃんポスト>をきっかけに出会った赤ん坊の母親、ベイビー・ブローカーの男たち、そして彼らを現行犯逮しようと静かに追いかける刑事が繰り広げる、一風変わった旅路を描く『ベイビー・ブローカー』。この度、それぞれのキャラクターを演じる韓国俳優たちの場面写真が解禁となった。本作は韓国の製作・俳優陣と長年温めてきたオリジナル企画を映画化した是枝監督初の韓国映画。解禁となる場面写真は、赤ん坊を抱いたソン・ガンホ演じるベイビー・ブローカーのサンヒョンと、その相棒のカン・ドンウォン演じるドンスに加え、2人と共に旅をすることになったイ・ジウン(IU)演じる赤ん坊の母親ソヨンが波止場でこっそりと取り引きしているようなカットが…。彼らを検挙しようと尾行を続けるペ・ドゥナ演じる刑事スジンとイ・ジュヨン演じる後輩のイ刑事が車内から様子を伺っているカット。さらには赤ん坊をしっかりと抱き夜の街を歩くサンヒョンとドンスなど劇中の雰囲気が垣間見られるシーンカットが解禁。古びたクリーニング店で年季が入ったミシンで作業をしながら何かを見つめるサンヒョン(ソン・ガンホ)や、自身が育った養護施設の教室に入ってきた様子のドンス(カン・ドンウォン)。トランシーバーを握り物憂げな表情をする刑事スジン(ペ・ドゥナ)、雑然としたワゴンの後部に腰掛け視線は鋭いもののどこか心細げな表情を浮かべるソヨン(イ・ジウン)など、それぞれの役柄が見えてくるようなキャラクターカットになっている。『ベイビー・ブローカー』は6月24日(金)よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ベイビー・ブローカー 2022年6月よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開ⓒ 2022 ZIP CINEMA & CJ ENM Co., Ltd., ALL RIGHTS RESERVED
2022年05月06日先日、第75回カンヌ国際映画祭(5月17日~5月28日開催)のコンペティション部門へ正式出品することが決定した是枝裕和監督の最新作『ベイビー・ブローカー』より初の映像素材となる特報が29日、公開された。さらに、日本公開日が6月24日に決定した。カンヌ国際映画祭で是枝監督作品がコンペティション部門に選出されるのは、最高賞のパルムドールを受賞した2018年の『万引き家族』から4年ぶり、6回目(カンヌ国際映画祭への出品自体は、8回目)となるが、今回は韓国映画としての出品となることにも世界的な注目が集まっている。本作は、海外の才能たちと本格的なセッションに踏み出した『真実』に続き、韓国の製作・俳優陣と長年温めてきたオリジナル企画を映画化した是枝監督初の韓国映画だ。主演を務めるのは、2020年アカデミー賞作品賞を受賞した『パラサイト 半地下の家族』でも主演を務めたソン・ガンホ。パルムドール受賞『万引き家族』の是枝裕和監督×アカデミー賞受賞『パラサイト 半地下の家族』のソン・ガンホ主演で贈る『ベイビー・ブローカー』に、早くも期待の声が上がっている。特報映像は、古びたクリーニング店を営みながらも裏で赤ん坊の売買をするベイビー・ブローカーのサンヒョン(ソン・ガンホ)の「まあ、一言でいうなら、善意ってことかな。」というセリフとともに、ある雨の日に赤ちゃんポストから連れ去られた小さな赤ん坊の姿が映し出される。まるで家族のように見せかけながら、韓国各地を旅して買い手となる養父母を探すサンヒョンと相棒のドンス(カン・ドンウォン)。ドンスは「赤ちゃんポスト」がある施設で働く児童養護施設出身だ。特報では、成り行きで2人と共に旅をすることになった赤ん坊の母親ソヨン(イ・ジウン)の姿も見られ、さらに、彼らを検挙するため尾行を続ける正義感に溢れた刑事スジン(ぺ・ドゥナ)と後輩のイ刑事(イ・ジュヨン)の2人も後に続く様子が描かれる。赤ちゃんを高く売る、ただそれだけのはずだった…。しかし、彼らの旅は思いもよらない展開と結末に向かっていく。映像は冒頭の軽口で発せられたセリフとは打って変わり、「幸せにしてやるからな」という一見優しく聞こえる言葉と、純粋に旅を楽しんでいるようなサンヒョンたちの姿で締めくくられる。韓国を代表する名優たちが是枝演出によって、韓国作品とは一味違った表情を見せる様子も垣間見え、作品の全貌にますます期待が高まる特報となっている。果たして、「赤ちゃんポスト」で出会った彼らの旅の行方には何が待ち受けているのか…?本特報映像は、本日より公開劇場や作品公式HPなどで流れる予定となっており、これに合わせ本日からムビチケ前売り券の発売も開始となる。
2022年04月29日ソン・ガンホ、カン・ドンウォンをはじめ、豪華韓国キャスト陣が集結した是枝裕和監督の韓国映画『ベイビー・ブローカー』。5月に開催される第75回カンヌ国際映画祭コンペティション部門に正式出品された本作の初映像が解禁、日本公開日が6月24日(金)に決定した。本作から初の映像となった特報は、古びたクリーニング店を営みながらも裏で赤ん坊の売買をするベイビー・ブローカーのサンヒョン(ソン・ガンホ)の「まあ、一言でいうなら、善意ってことかな」というセリフとともに、ある雨の日に赤ちゃんポストから連れ去られた小さな赤ん坊の姿が映し出される。まるで家族のように見せかけながら、韓国各地を旅して買い手となる養父母を探すサンヒョンと相棒のドンス(カン・ドンウォン)。ドンスは赤ちゃんポストがある施設で働く児童養護施設出身だ。映像では、成り行きで2人と共に旅をすることになった赤ん坊の母親ソヨン(イ・ジウン)の姿も見られ、さらに、彼らを検挙するため尾行を続ける正義感に溢れた刑事スジン(ぺ・ドゥナ)と後輩のイ刑事(イ・ジュヨン)の2人も後に続く様子が描かれている。だが、彼らの旅は思いもよらない展開と結末に向かっていくようで…。“K‐POPクイーン”・IUことイ・ジウンや「梨泰院クラス」『野球少女』のイ・ジュヨンも含め、韓国を代表する名優たちが是枝演出によってひと味違った表情を見せる様子も垣間見え、作品の全貌にますます期待が高まる特報となっている。イ・ジウン『ベイビー・ブローカー』は6月24日(金)よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ベイビー・ブローカー 2022年6月よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開ⓒ 2022 ZIP CINEMA & CJ ENM Co., Ltd., ALL RIGHTS RESERVED
2022年04月29日是枝裕和監督初の韓国映画『ベイビー・ブローカー』が、「第75回カンヌ国際映画祭」コンペティション部門に正式出品決定。この度、ソン・ガンホ、カン・ドンウォン、ペ・ドゥナ、イ・ジウン(IU)、そして先日出演が明らかになったイ・ジュヨンという豪華韓国キャスト陣からのコメントが到着。カンヌ版のポスタービジュアルも解禁された。是枝監督作品がカンヌ国際映画祭でコンペティション部門に選出されるのは、最高賞パルムドールを受賞した2018年の『万引き家族』から4年ぶり、6回目(カンヌ国際映画祭への出品自体は、8回目)。これまで、2004年『誰も知らない』では主演を務めた柳楽優弥が最優秀男優賞を受賞、2013年『そして父になる』では審査員賞を受賞、そして2018年『万引き家族』でパルムドールに輝いた。さらに、是枝監督は2019年ヴェネチア国際映画祭コンペティション部門でオープニングを飾った『真実』でも海外の才能たちと組んだが、本作は長年温めてきたオリジナル企画を韓国の製作・俳優陣と映画化した初の韓国映画となる。キャスト陣コメント●ソン・ガンホカンヌ映画祭への参加は、常にワクワクして楽しいことです。何より、是枝裕和監督や出演者の皆さんとこの素晴らしい知らせを共有できることを光栄に思い、感謝しています。●カン・ドンウォン『ベイビー・ブローカー』はみんなで心をこめて作った作品なので、“カンヌ入選”という意味深い知らせを聞いて、とても有難く思います。カンヌ映画祭に続いて劇場公開もされるので、観客の皆さんとのひとときを、これまで以上に楽しみにしています。●ペ・ドゥナ嬉しく、光栄です。『ベイビー・ブローカー』は、是枝裕和監督と『空気人形』以来12年ぶりにご一緒させていただいた2作目ということで、すでに私にとって特別な作品になっています。まだ本編を観られていませんが、カンヌのリュミエールシアターで初めて観られたら、とても嬉しいです。●イ・ジウン(IU)昨年の春、『ベイビー・ブローカー』を撮影している間、沢山のことを教えていただき感謝し魅了されたことを覚えています。この春も、カンヌ映画祭に招待されたことで再び興奮し、昨年の春と同じように魅惑的なものになるような気がしています。●イ・ジュヨン昨年の今頃は全国各地で『ベイビー・ブローカー』の撮影をしていました。そして、再び春が訪れると同時に、このような嬉しい知らせを聞いて感激しています。楽しく撮影させてもらった『ベイビー・ブローカー』が、沢山の方に届くことを願っています。『ベイビー・ブローカー』は6月、TOHOシネマズ 日比谷ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ベイビー・ブローカー 2022年6月よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開ⓒ 2022 ZIP CINEMA & CJ ENM Co., Ltd., ALL RIGHTS RESERVED
2022年04月15日“赤ちゃんポスト”で出会った人たちの予期せぬ特別な旅を描く、是枝裕和監督初の韓国映画『ベイビー・ブローカー』が、「第75回カンヌ国際映画祭」コンペティション部門に正式出品が決定。日本公開時期も6月になることが分かった。古びたクリーニング店を営みながらも借金に追われるサンヒョン(ソン・ガンホ)と、<赤ちゃんポスト>がある施設で働く児童養護施設出身のドンス(カン・ドンウォン)。ある土砂降りの雨の晩、彼らは若い女ソヨン(イ・ジウン)が<赤ちゃんポスト>に預けた赤ん坊をこっそりと連れ去る。彼らの裏稼業は、ベイビー・ブローカーだ。しかし、翌日思い直して戻ってきたソヨンが、赤ん坊が居ないことに気づき警察に通報しようとしたため、2人は仕方なく白状する。「赤ちゃんを大切に育ててくれる家族を見つけようとした」という言い訳にあきれるソヨンだが、成り行きから彼らと共に養父母探しの旅に出ることに。一方、彼らを検挙するためずっと尾行していた刑事スジン(ぺ・ドゥナ)と後輩のイ刑事(イ・ジュヨン)は、決定的な証拠をつかもうと、静かに後を追っていくが…。是枝監督作品がカンヌ国際映画祭のコンペティション部門に選出されるのは、最高賞のパルムドールを受賞した『万引き家族』から4年ぶり、6回目(カンヌ国際映画祭への出品自体は8回目)。是枝監督は「異国での、言語や文化の違いを超えた今回の共同作業を高く評価して頂けて、僕だけでなくスタッフ、キャスト皆が報われたとホッとしています。4年ぶりのカンヌ参加になりますが、コロナ禍だけではなく、世界が大きく揺れる時代に映画を作り続けること、そして、世界に届けることの意味を考える良い機会にしたいと思います」とコメントを寄せている。また、「梨泰院クラス」にて主人公が経営する居酒屋の料理長マ・ヒョニを演じたイ・ジュヨンが本作に出演していることも分かった。本作では、ペ・ドゥナとコンビを組んでブローカーたちを追うイ刑事に扮している。「第75回カンヌ国際映画祭」は現地時間5月17日(火)~28日(土)開催予定。『ベイビー・ブローカー』は6月、TOHOシネマズ 日比谷ほか全国にて公開予定。(cinemacafe.net)■関連作品:ベイビー・ブローカー 2022年6月よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開ⓒ 2022 ZIP CINEMA & CJ ENM Co., Ltd., ALL RIGHTS RESERVED
2022年04月14日是枝裕和監督がソン・ガンホ、カン・ドンウォン、さらにペ・ドゥナを迎えた初の韓国映画となる最新作『Broker』(原題)の邦題が『ベイビー・ブローカー』に決定。さらに韓国を代表するシンガーソングライター・IUがイ・ジウンとして出演していることが分かった。これまで、現代社会やそこに生きる人々を鋭い視点と温かい視線で描き上げ、『そして父になる』(13)でカンヌ国際映画祭の審査員賞受賞、さらに『万引き家族』(18)ではカンヌ最高賞であるパルムドールを受賞するという栄誉に輝き、続く『真実』(19)では、カトリーヌ・ドヌーヴ、ジュリエット・ビノシュ、イーサン・ホークら海外の才能たちとタッグを組んだ是枝監督。世界中の映画人たちとタッグを組み、新作を生み出していく監督が今回手掛けるのは、韓国の製作・俳優陣と長年温めてきた企画である『ベイビー・ブローカー』。子どもを育てられない人が匿名で赤ちゃんを預けていく“ベイビー・ボックス”を巡り、そこで出会っていく人間を描くオリジナルストーリーとなる。すでに、アカデミー賞作品賞受賞作『パラサイト 半地下の家族』でも主演を務めたソン・ガンホ、『MASTER/マスター』のカン・ドンウォン、さらに是枝監督とは『空気人形』でもタッグを組んだペ・ドゥナという、韓国を代表する名優たちがキャストとして発表されている。さらに、今回共演キャストとしてイ・ジウンの出演が決定。アーティスト名“IU”としてソロ活動をするシンガーソングライターで、韓国では老若男女を問わず絶大な知名度と人気を誇る。新譜の度にチャートを席巻し、iTunesソングチャートでは他国でも第1位を獲得、MV再生回数もうなぎ上り。最近では「BTS」SUGAとのコラボ曲「eight」もヒットを記録した。“国民の妹”“K‐POPクイーン”ほか、“CM女王”としても化粧品、アパレル、食品、飲料、ゲームなど起用ブランドの業種は多岐に渡り、「グッチ(GUCCI)」や「ニューバランス(NEW BALANCE)」のアンバサダーに起用されたことでも話題を呼んだ。また、自身が幼くして経験した経済的困難や苦労をふまえ、慈善活動にも積極的で“寄付天使”とも呼ばれている。2019年12月には米誌フォーブスが選んだ「アジア太平洋地域の最も優れた慈善家30人」のリストに名を連ねた。イ・ジウンは、「マイ・ディア・ミスター~私のおじさん~」「ホテルデルーナ~月明かりの恋人~」などのドラマほか、いくつかの映像作品に出演しているものの劇場公開長編映画への本格的な出演は本作が1作目となる。今後はパク・ソジュン(「梨泰院クラス」)とのW主演の映画『ドリーム』(仮題)の公開も控えているが、本作では是枝監督が演出する俳優イ・ジウンの新たなる発見も見どころの1つとなる。『ベイビー・ブローカー』は2022年、全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2022年03月01日“元⼥⼦⾼⽣”殺し屋コンビの⻘春アクションコメディ映画『ベイビーわるきゅーれ』が、3⽉18⽇(⾦)より動画配信サービス「U-NEXT」で独占配信される。『ベイビーわるきゅーれ』は⾼校を卒業したばかりのモラトリアム系⼥⼦2⼈が繰り広げるコミカルな⽇常と、爽快なバイオレンスアクションを描いた、⼀⾵変わった殺し屋⻘春映画。2021年7⽉に公開されると、上映館が続々と増加し、池袋シネマロサでは2022年2⽉まで上映が続くなどインディーズ映画として異例のロングランヒットを記録。国内最⼤級の映画レビューサイトFilmarksにおいても、5点満点中4.2という⾼スコアを獲得し、「2021年ベストの映画」との呼び声も⾼い。また公開から半年以上が経ちながらも、ポルトガルにてポルト国際映画祭の監督週間⻑編映画コンペティション部⾨への出品や、グラスゴー映画祭の特別招待作品として上映されることが決定。国内では続編の制作が発表されるなど更なるムーブメントを巻き起こしている。本作の監督は、『ある⽤務員』でハードなアクションとブラックな笑いで多くのファンを獲得し、国内外の映画祭で数多くの受賞経験を誇る阪元裕吾。若い世代の監督として既に数多くの作品を⼿掛け、U-NEXTで独占配信中の『最強殺し屋 伝説国岡』は、配信開始直後から⼤きな話題を呼ぶなど今注⽬の監督だ。殺し屋のひとり、杉本ちさとを演じる高石あかりは、2020年に舞台『⻤滅の刃』で竈⾨禰津⼦役に抜擢された、今⼤注⽬の新⼈⼥優。殺し屋でありながら天真爛漫なちさとの2⾯性のあるギャップを⾒事に演じている。『るろうに剣⼼ 最終章The Final 』、『るろうに剣⼼ 最終章The Beginning』等、数々の作品で⾼度なスタントをこなしてきた、現役のスタントウーマン・伊澤彩織が深川まひろを演じ、作中でも思わず魅了されるアクションを披露。社会⼈になることを要求された“元⼥⼦⾼⽣”殺し屋コンビの奮闘に注⽬だ。またU-NEXTでは、2016年に残酷学⽣映画祭でグランプリ受賞した映画『ベー。』から、最新作『⻩⿓の村』まで、阪元裕吾監督作品を全作配信。こちらも合わせて楽しみたい。※高石あかりの「高」は正しくはハシゴダカ【阪元裕吾監督作品はこちら】『ベイビーわるきゅーれ』【配信開始⽇】2022年3⽉18⽇(⾦)12:00【価格】550円(税込) / 視聴期間:2⽇間【視聴ページ】
2022年02月28日