その数に圧倒されてしまう。
「果樹園を始めて35年ですが、最初は1ヘクタールだった畑が、今では20ヘクタールにまで拡大しました」と話すのは、息子さん2人と家族でキウイ農園を営んでいるメルヴィン・ウォーカーさん。幹やつる草、そして果実に大事そうに触れながら話す様子から、キウイへの愛情が伝わってくる。
大体の果樹園で収穫できるキウイは、1ヘクタールあたり9,000~1万2,000トレイ(1トレイが3.6キロ)。季節や気温に合わせて、蜂による受粉、剪定、害虫駆除などの栽培管理を重ね、毎年3~6月に収穫する。
幹をよく見ると傷があることに気づく。幹を傷つけることで葉で作った栄養分が根の方に行くのを阻害し、果実に栄養を集中させているという。それもこれも、大きくて栄養たっぷりなキウイを実らせるためだ。
「今年は水害があったので、果実から水分が抜けるのを待ってからの収穫になります。キウイの栽培で大切なのは、きちんと果実に栄養分を行き渡らせること。大きくておいしい果実になるように育てています」。
葉の摩擦によって皮に傷ができる場合があり、1平方センチメートル以上の傷があるものは除外する。今年の予測では、全体の10%程度が除かれるという。