連載記事:時短オンナの年末かけこみ美容
燃え尽きて倒れそう! 年末年始のSOS【時短オンナの年末かけこみ美容 Vol.2】
もうすぐ年の瀬ですが、みなさんやり残したことはありませんか? そう、それは自分メンテナンス!
家事に仕事に子育てにとフル稼働のママたちが、ついつい年末まで積み残してしまったお悩みを、肌・食・体のスペシャリストユニット「&Beauty」が解決します。
■以前より疲れやすく、元気でいられるか心配…
ママリーダーズ 加藤優香理さん(30歳)
Q.産後、疲れやすく、風邪もひきやすく治りにくくなった気がします。年末年始はお付き合いでお酒を飲む機会も増えますが、飲みすぎると翌日しんどくて。これから迎える感染症シーズンに立ち向かえるように、元気にがんばれる方法を教えてください!
■答えるのは、国際薬膳師の野本佳代子さん
野本佳代子 Kayoko Nomoto
国際薬膳師、Cocoro薬膳ブランディングプロデューサー、(株)I.V.J.代表取締役。米国大学の心理研究学科を卒業後、東洋医学・中医薬膳学の世界へ。「薬膳×心理学」をテーマに、難しいイメージを持たれやすい中医薬膳学の概念を、かんたんに分かりやすく! をモットーにお伝え。2015年より「&Beauty」のメンバーとして活動中。
Cocoro薬膳:
http://www.cocoro-yakuzen.com/
blog:
http://ameblo.jp/cocoroyakuzen/
A.体調チェックの結果、加藤さんには気虚(脾気虚)および「肝」機能の不調がうかがえます。これは出産で環境が変わり、子育てや仕事に忙しくしているママたちには、一般的に多く見られる体質・症状。薬膳の考え方に基づく食養(養生ごはん)で「脾」と「肝」を養生し、忙しい年末を乗り切りましょう。
■ついがんばってしまう30代ママは、心身の過労に注意
気虚(ききょ)、脾気虚(ひききょ)は「気」が不足している、エネルギーが足りない状態です。脾(ひ)の機能がうまく働いていないと、
・疲れやすい
・風邪をひきやすく治りにくい
・食後眠たくなる
・体が重だるい、むくみが気になる
といったトラブルが起きやすくなります。
また肝臓は、西洋医学でも解毒や代謝機能を担う重要な臓器とされています。年末年始でお酒の席が増え、疲労や体調不良を感じるようになるのは、
肝臓に負担がかかっていることが考えられます。一方、中医学の考えでは「肝(かん)」は気の巡りをコントロールし、
情緒のバランスを整える働きをする臓腑と考えられています。心身の過労は、この「肝」の機能失調によるものと考えられるのです。
お酒を飲まなくても、子育てや仕事にまじめに取り組むがんばり屋の性格ですと、知らず知らずのうちに
ストレスがたまってしまい、「肝」の働きに影響を及ぼすことも。
そういった方には、子供と一緒にお散歩する、深呼吸をしてヨガやストレッチを行うといった副交感神経を優位にする健康的なリラックス方法をおすすめします。
■旬の食材と調理法でプチ薬膳! 不調に負けない体に
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薬膳とは、東洋医学のひとつである中医学の理論をもとに食材と生薬を取り入れた「薬」+「膳(食事)」のこと。本来は疾病をお持ちの方が対象ですが、近頃は予防医学や健康促進、美容などの関心が高まったこともあり、持病をお持ちでない方に食材だけを用い、養生を目的にした
プチ薬膳を提案しています。
気虚の方は胃腸が弱いことが多く、栄養分を吸収できないために「気」の生成ができずに気が不足しやすくなります。食べるものを消化し吸収するにもエネルギーを使います。いくら栄養豊富な食事であっても、それをきちんと消化・吸収できないと意味がありません。
そこで、病気ではなく、ちょっとした不調に対処する
食養(養生ごはん)を実践しましょう。体質や体調に合わせて食材を選び、調理法を変えるだけなので気軽にできます。
次のページでは、積極的に食べてほしい
おすすめ食材を紹介します。