【医師監修】ニキビを治す正しい方法は? 食事やケアの仕方を知ろう

目次

・ニキビを治す方法を知る、その前に!
・ニキビを治す正しい方法5つ
・ニキビにならないようにする方法
・まとめ
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ニキビは思春期だけでなく、大人になってからもできるもの。発見すると不快になってしまいますよね。きれいな肌を保つためには、ニキビの正しいケアの仕方や治し方を知っておくことが必須です。

ニキビの予防方法を確認し、ニキビになりにくい素肌を手に入れましょう。


【医師監修】ニキビを治す正しい方法は? 食事やケアの仕方を知ろう
【監修】
成城松村クリニック院長 松村圭子先生


婦人科専門医。1995年広島大学医学部卒業、同年広島大学付属病院産婦人科学教室入局。2010年、成城松村クリニックを開院。女性の「体の健康」「心の健康」のために、一般の婦人科診療だけではなく女性のあらゆる面をトータルにケア。講演、執筆、TV出演など幅広く活動。

著書に、『女30代からのなんだかわからない体の不調を治す本』(東京書店)、『医者が教える女性のための最強の食事術』(青春出版社)など多数。


■ニキビを治す方法を知る、その前に!

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▼ニキビとは?


ニキビとは、皮ふの慢性炎症性疾患の一つです。ニキビのでき始めは、毛穴に皮脂がたまった状態です。毛穴の先が閉じていると「白ニキビ」、毛穴が開いていると「黒ニキビ」と呼ばれます。

その皮脂がたまった毛穴が炎症を起こすと、ぷつっとした赤いニキビ「丘疹(きゅうしん)」となり、さらに炎症が大きくなるとうみがたまって「膿疱(のうほう)」となります。

さらに炎症が進むと、皮ふの下にうみのたまった袋ができる「嚢腫(のうしゅ)」、または初期に比べて大きく硬い状態の「硬結(こうけつ)・結節(けっせつ)」に進行します。

炎症が治まり、プツっとした状態が治っても、炎症後紅斑(えんしょうごこうはん)と呼ばれる赤みが一時的に残ることがあります。これは時間がたつにつれ、少しずつ消えていきます。しかし、炎症が強かった場合はケロイドのように盛り上がったり、へこんだあとが残ってしまったりすることもあります。


ニキビが悪化すると、何より精神的な影響が大きいでしょう。ニキビあとが気になって引っ込み思案になってしまったり、素肌に自信がもてなくなったり…。できるだけニキビあとで悩まないためにも、予防やケアをきちんと行うことが大切です。

また、「ニキビは思春期特有のもの」という思い込みはありませんか? 確かに思春期はニキビができやすいので「青春のシンボル」のような扱いをされがちですが、大人になってからもできるもの。そして、ニキビは約90%の人が経験する病気です。

ドラックストアではニキビケア用化粧品が数多く販売されているので、初期ニキビなら、それを使って自己流で治そうとする人が多いでしょう。

「ニキビはひどくなってから病院にかかる」というイメージがあるかもしれませんが、最近は初期の軽い症状でも皮ふ科受診が一般的になり、治療の選択肢が広がってきています。

参考サイト:日本皮膚科学会皮膚科Q&A「にきび」



思春期ニキビ


思春期のニキビは、小学校の高学年から中学校にかけてでき始め、高校生を過ぎると少しずつ快方に向かっていきます。


ニキビができる部位も小学校の頃はおでこが中心ですが、年齢が上がるにつれて頬やあご、首、胸、背中などに広がっていきます。ニキビは個人差が大きいため、でき始める時期や部位は人によって異なります。


大人ニキビ


大人のニキビとは、医療用語で「思春期後ざ瘡(ししゅんきござそう)」といい、「大人になってもニキビの症状が続くもの」や「大人になって初めてできたニキビ」のことをさします。

大人のニキビは女性に多く、ストレスや不規則な生活、睡眠不足、合わないスキンケアなどが悪化の要因です。大人の女性は乾燥肌が多いため、治療の副作用を軽くするために保湿剤が必要になることもあります。

もし無月経が続いていたり、体毛が濃くなったりなどの症状がある場合は要注意。ホルモン異常の多嚢胞性卵巣症候群(たのうほうせいらんそうしょうこうぐん)の可能性があります。早めに病院を受診しましょう。


▼ニキビの原因


ニキビの原因は思春期と大人では少し異なります。額や鼻を代表とする「Tゾーン」は、思春期ニキビができやすい部分です。皮脂腺が活発に働き、皮脂が多く出るために毛穴が詰まることが主な原因です。

対して、頬やあご、口周りにできるニキビは、大人ニキビとしてできやすい部分です。一つだけ大きくできることも多く、同じ場所に繰り返しできることもあります。

大人ニキビの主な原因は皮脂の分泌のほか、メイクの洗い残しスキンケアのやりすぎなどです。さらに、ストレスや不規則な生活によるホルモンバランスの乱れなども考えられます。規則正しい生活を送れるように工夫が必要でしょう。


■ニキビを治す正しい方法5つ

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▼ニキビを治す方法1:
しっかりスキンケア


ニキビを治すには、まずは正しいスキンケアを知ることが大切です。余分な皮脂や汚れを落とすために洗顔はしなくてはならないですが、ニキビの原因が皮脂だからといっても、ただ洗顔の回数を多くすれば良いというわけではありません。

1日に何度も洗顔したり、ゴシゴシ強くこすったりしてはかえって炎症をおこし、ニキビを悪化させてしまうでしょう。

洗顔は1日に2回を目安に、ニキビ用の洗顔石けん(洗顔料)を泡立てて、手でやさしく洗います。そのあとは十分に水ですすぎましょう。化粧をしている場合は、メイク落としでしっかりメイクを落として、その次に洗顔石けんを使用して洗っていきます。

肌が乾燥する場合は、ニキビのできにくい「ノンコメドジェニック」または「ハイポコメドジェニック」と明記された保湿用の化粧品を使用しましょう。

▼ニキビを治す方法2:
バランスの良い食事をとる


ニキビを早く治したいなら、食事はバランスよく食べることが大切です。
間食はできるだけ避けて、規則正しい食生活をするように心がけましょう。バランスの良い食事は、主食・主菜・副菜を意識して組み合わせることがおすすめです。
・主食:主に炭水化物で、エネルギー補給源です。お米や麺類、パンなどの穀類を選びます。

・主菜:主に良質なたんぱく質や脂質を摂取します。おかずの中心となる、肉や魚、大豆製品、卵などです。

・副菜:主菜だけでは足りない食物繊維やビタミン、ミネラルを補給します。主に野菜を使った料理となります。


参考サイト:
日本皮膚科学会皮膚科Q&A にきび「食事の注意点は?」
日本皮膚科学会皮膚科Q&A にきび「日常生活で注意することはありますか?」
東京都福祉保健局 とうきょう健康ステーションバランスの良い食事「合言葉は主食・主菜・副菜」



▼ニキビを治す方法3:
つぶすのはNG! 触らないようにする


ニキビは気になるもの。つい触ってしまいたくなりますが、早く治したいなら、ニキビは触らないようにします。触ってしまうとなかなかよくならないものです。髪の毛もニキビに触れないように、束ねるなどの工夫が大切です。

特にニキビをつぶすのは絶対にやめましょう。つぶしてできた傷に雑菌が入ったりすると、さらに炎症が悪化したり、あとが残りやすくなったりします。もしニキビの原因となる毛穴の皮脂を外に出したいなら、医療機関で行うことがおすすめです。

▼ニキビを治す方法4:
市販薬を使う


ニキビの市販薬は気軽に使用できるので、多くの人が利用しています。ニキビの炎症がそこまでひどくない場合には、これらの市販薬でセルフケアをしましょう。

ただし、1週間を目安に使ってみて改善がみられない場合は、慢性化していて治りにくくなっている、別の疾患の可能性があるなどが考えられます。その場合は、医療機関の受診をおすすめします。

▼ニキビを治す方法5:
皮ふ科を受診する


一番確実なニキビ治療法は、やはり皮ふ科を受診することです。個々に応じて適切な治療を行ってもらえるからです。

日本皮膚科学会が策定した「ニキビ治療のガイドライン」にのとった薬も出してもらえます。現在は、毛穴の詰まりを改善してニキビをできにくくする薬「アダパレン」と、炎症やアクネ菌に効く抗生物質の飲み薬や塗り薬が処方されることが多いでしょう。

そのほか、毛穴のたまった皮脂を針によって出す「面皰圧出(めんぽうあっしゅつ)」という処置やケミカルピーリング、漢方の処方なども行われています。


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