宣伝うのみやめて…医師語る「ジェネリック医薬品との付き合い方」
「ジェネリック薬の処方割合が高い薬局ほど診療報酬が高くなる仕組みを作るなどして、国は強く誘導しています。だから、薬剤師さんは来る人皆に『ジェネリック薬に替えませんか?』と聞くんです。また、役所や保険団体から『去年のあなたの医療費はいくらでした、ジェネリック薬に替えるとこの金額になります』なんて手紙が来ると思いますが、これも、個人の財布をおもんぱかってのことではない。つまり、大前提として言えるのは『ジェネリック薬は患者さんのためのものではない』ということ」(秋津院長・以下同)
■先発薬と主成分は同じでも、薬の溶け方や保存性などに違いはあると知っておくこと
「残念ながら、先発薬とジェネリック薬はまったく同じではありません。新薬の製剤検査は非常に厳しい。効果が証明された薬でも、ちゃんと体内で溶けるか、この包装形態で湿気をきちんと防げるか、紫外線に何日当たっても問題ないか……など細かく厳しい検査をいくつも経て発売されます。一方ジェネリック薬の場合、同じ成分が同じ分量入っているか、ちゃんと溶けるか、その程度のチェックしかされない。包装形態のチェックも新薬ほど厳しくないので、保管中に質が変化し、効果が落ちる可能性も否定できません」