「発がん性」除草剤成分が大手3社の小麦粉に、欧州では規制も
ですから、グリホサートをまいても枯れないように遺伝子を組み換えている大豆やとうもろこし、なたねなどにしか使いません。小麦で遺伝子組み換えは認められていないので、グリホサートは使わないはずですが、アメリカやカナダ、オーストラリアでは、収穫前の麦にグリホサートをかけ、枯らすことで乾燥させて収穫の手間を省いています。日本は小麦の国内生産量が少なく、約85%を3カ国から輸入しているので、冒頭のように検出されたのでしょう」
今回、製粉メーカー大手3社の製品から、グリホサートが検出されたが、すべての小麦製品を調べたわけではない。“汚染”はどこまで進んでいるのだろうか。
「小麦は政府が海外から輸入し、それを各メーカーに割り振っています。輸入小麦を使っているかぎり、どのメーカーの小麦からも検出される可能性があります」(小野さん)
大手製粉会社3社の見解は、国が安全性を確認しているので問題ないというものだった。
「外国産小麦は、国(農水省)から買い付けています。国は原料小麦を輸入する際に残留農薬の安全性を確認していますので、製粉会社は国が安全を確認した小麦を買い受けております」(日清製粉グループ本社)