「発がん性」除草剤成分が大手3社の小麦粉に、欧州では規制も
「輸入小麦につきましては、農水省が輸入時に食品衛生法に基づいた検査を船ごとに行い安全性を確認しております」(日本製粉)
「外国産小麦は、輸入時に農水省が残留農薬等に関するポジティブリスト制度に基づく検査を実施し、安全性を確認したうえで製粉会社に売却されております。〈中略〉残留基準は、人の健康に害を及ぼすことのないよう、厚労省により食品ごとに認定されています」(昭和産業)
国際農薬監視行動ネットワークアジア・太平洋(以下、PAN)の日本代表で、元・国際基督教大学教授の田坂興亜さんは言う。
「水俣病のときもそうでしたが、その物質が人間にどんな影響を与えるか“科学的”に証明するには相当な時間がかかります。長年の微量摂取の危険性などがわかったときには、手遅れのことも多い」
グリホサートが入っている食品を、口にしないためにはどうしたらよいのか。元農林水産大臣で弁護士の山田正彦さんは次のように語る。
「アメリカでは、女性たちが食品会社やスーパーなどに対し、農薬を使わない“有機食品”の製造や販売を求めた結果、多くのスーパーで有機食品が販売されるようになっています。子どもに有機食品だけを食べさせるようになったら、年間の医療費が10分の1以下に減った、という報告もあります。日本でも、消費者の行動で市場を変えられるのです」