患者は知らない…肺がん・子宮頸がん・乳がん受けるべき検診
、そして、受けることによる利益と不利益を定めたものである。
「このガイドラインはなんでもかんでも受ければよし、とする風潮のがん検診にブレーキをかける意義もあります」(中山氏・以下同)
A、Bはおおむね同じ評価で、有効性が高い。Cは受ける利益もあるがそれと同程度の不利益もある。Dは受ける利益がないと評価された検査。Iの評価となっている検査については科学的評価が定まっておらず、今後ランクアップしてAになる可能性もありえるものだ。
中山氏とともに、ここでは「肺がん」「子宮頸がん」「乳がん」の検査を見ていこう――。
【肺がん】
胸部X線検査と喀痰検査はおおむね問題なく、1年に1度の検査が推奨されている。注意すべきは「CT」であると中山氏は警鐘を鳴らす。
「人間ドックではCTは当然のように行われていますが、線量が多すぎることで放射線被曝の問題が生じます。世界中の流れでは非喫煙者には行うべきではないともいわれています」
また、技師の技術不足も挙げられる。
「施設によっては、技師が医療機器を扱い切れていないことが大問題です。体への負担を気にせず、放射線を大量に浴びせてしまうことがあるのです。