大腸がん、肺がん…検診ではわからない「見落とし」のリスク
大腸のポリープのごく一部からがんが発生しますが、かなり長い年数がかかるので必ずしもあわてる必要はありません」(中山医師・以下同)
大腸がんはステージ1の5年生存率は90%以上で、早期に発見すれば治癒も可能。見落とされないためにはどうすればいい?
「精度が高いのは大腸内視鏡検査です。しかし下剤を2リットルも飲む必要があり、皆さんが年1回行うのは現実的ではありません。とくに高齢の方は下剤で脱水症などを起こす危険もあり、おすすめできません。便潜血検査はあくまで大腸内視鏡検査を受ける入口と考えて、一度でも検査で異常があれば、チャンスをもらったと考えて、必ず内視鏡検査を受けるようにしましょう」
【肺がん】X線検査の画質では小さいがんは見つからない
男女合わせて死亡者がもっとも多い肺がん。5年生存率はステージ1で81.8%だが、ステージ2になると48.4%に急落する。
がん検診で早期発見したいところだが、「胸部X線検査」の発見率は50%という報告もある。X線検査は結核や肺炎などの発見には役立つが、2センチに満たないなどで小さかったり、心臓や血管が死角となったりして、見落とされる恐れがあるともいわれている。