医師語る「食事で血圧下げる方法」朝食には減塩食で効果が
そのうえで、血圧を上げないために効果的な食材を取るようにしたい。
渡辺先生は、患者さんに協力してもらいながら、降圧効果があるという食材を積極的に摂取した後のデータを記録し続けている。論文や実験で血圧を下げる効果が確認されたもので、特におすすめなのが酢だという。
「お酢を1日大さじ1、2杯飲むことで、確実に血圧が低下することは過去の研究で明らかにされているのですが、私はお酢を飲む“タイミング”に着目しました。患者さんたちの協力で、起床後から就寝前までどのタイミングで飲むのがもっとも効果的か調べたところ、起床時に飲むことで、24時間にわたって血圧が抑制されることが明らかになったのです」
同じ食品でも、いつ、どのように、どの順番で食べるのかなど、食べ方によって影響の出方が異なってくることを研究する「時間栄養学」では、「朝食で減塩食を取るともっとも降圧時間が持続する」ということがこれまでに明らかにされている。
「人の体では、朝方に血圧を上げるホルモンが多く分泌されるのですが、このホルモンが多いときは塩分を減らすことができ、血圧コントロールには有効だということがわかっています」
起床後すぐに酢を飲み、さらに減塩朝食を取ることは、食事面から血圧をコントロールする方法としてもっとも合理的なようだ。