2021年8月26日 06:00
腹八分目を感知して食べ過ぎ防止「満腹チェッカー」開発秘話
(井上さん)
その肥満を防ぐためにも、日々の食べ過ぎには注意すべきなのだという。
「ところが、満腹中枢が刺激されて実際に満腹をかんじるまでには、20分ほどかかるといわれています」(佐々木さん)。
つまり、食後に予想外にお腹が苦しくなるのも、脳が満腹と判断するまでに食べ過ぎてしまっているからだ。そこで目をつけたのが、脳の満腹度に頼らず、“お腹のふくれ具合い”から、腹八分目を計測することだった。
■圧力を検知し、満腹度を数値化
まずはベルトの裏、下腹部あたりに圧力センサーをつけて、被験者がおにぎりを2分間に一個ずつ、満腹状態になるまで食べ続けてみた。
「食べたおにぎりの量に比例して、お腹のふくれ具合い(圧力)も強くなっていきました。おにぎりを9個から10個を食べる実験を6、7回は繰り返したでしょうか。その結果、食事の量と、お腹の張り具合が比例することがわかりました」(井上さん)
最年少の犬塚さんは「中2からプログラミングを勉強していましたが、アプリにするのが難しかった」というものの、メンバーの力もあり、見事スマホの画面で満腹度をグラフ化することにも成功。
そのグラフをもとに、腹八分に到達したら振動で知らせてくれる仕組みが出来上がったのだった。