サンマ×葛根湯で吐き気も…秋の味覚と薬の同時摂取にご用心
すると、胃が荒れやすくなる。そこにとうがらしやにんにくといった刺激物を取ると、胃が過度に刺激されてしまい、痛みやむかつきが起こりやすくなるのです」
薬が効きすぎてしまう相互作用をもたらす組み合わせもある。宇多川さんが例として挙げるのは鼻炎薬。ブタクサなどの花粉が舞っているなか、「秋の花粉症」でアレルギー性鼻炎に悩まされる人も少なくない。
「対策として、鼻炎には甜茶を飲むとよいともされていますが、抗ヒスタミン薬と同時に摂取すると、アレルギーを抑制する作用が出すぎてしまい、目が回ったり、手足のしびれなどにつながることがあります」
秋の味覚の代名詞ともいわれるサンマも、食べ合わせのリスクにヒスタミンが関係しているという。
「赤身魚に含まれるヒスチジンという成分は、葛根湯の成分によってヒスタミンと同様の作用をするようになります。サンマと葛根湯を同時に摂取すると、吐き気などのアレルギー症状を催すことも」
サンマのほか、ブリ、マグロ、カツオといった魚にもヒスチジンが含まれている。
「かぜのひきはじめに飲まれる方も多い葛根湯ですが、ドラッグストアなどで手軽に購入できるメリットがあるいっぽう、使用上の注意を十分に理解していない人も少なくありません」