2022年12月1日 06:00
「病院しか知らない娘に世界を…」渡航移植手術にかけるあおちゃん両親の願い
健康に生まれてくれたと安心していたんです」
ところが出産翌日、医師から「心臓から雑音が聞こえる」と指摘され、左心室と右心室の壁に穴があいている心室中隔欠損だと判明。
「医師からは、300〜400人に1人くらいの確率で起こる病気で、自然に穴が塞がっていくケースも多いと聞いていたので、大丈夫だ、大丈夫だと希望を持っていました」(父、昭一郎さん)
■「移植が幸せなのか?」葛藤する両親に娘は…
だが、あおちゃんの場合は重症で、今年1月には小さな体にメスを入れ、心内修復手術を試みた。
「1回目の手術後、ひどい不整脈が続くようなら、ペースメーカーを入れると言われていたんですが、それも現実となりました。事情を理解できず、きょとんとした表情で手術室へ向かう娘の姿が目に焼き付いています。生後3カ月のちっちゃい体にペースメーカーはすごく大きくて……」(清香さん)
今年2月には一時退院し、自宅で過ごすことがかなった。保育園に通うお姉ちゃんが、待望していたあおちゃんの帰宅を喜んだ。
「このままよくなればと期待しましたが、成長するにつれミルクの量が増えていくはずなのに、反対に飲む量が減って痩せていくのです」