2023年4月7日 06:00
女性ががんで「死なない県」1位滋賀の特性は?「死ぬ県」1位は病院嫌いな北国
「鳥取県の女性の乳がんの検診受診率は’19年で43.7%と全国平均よりも少し低いのですが、検診結果で、精密検査となった際の受診率が94〜95%と、全国平均(85.1%)よりも高いのが特徴。
診断されるのが怖いからと放置することなく、詳しい検査をして積極的に治療に当たっていることが死亡率の減少につながったのではないでしょうか」(県担当者)
一方、乳がんの罹患率では鳥取県よりも低かった奈良県が死亡率ではワースト2位になっているのはなぜだろう。
「死亡率が高い要因にはたどり着けていませんが、奈良県は共働き世帯の割合が低く、全国でもっとも専業主婦が多い。企業のがん検診を受けていないことが影響しているのかもしれません」(県担当者)
これらの都道府県の差から見えてくるのは、健康的な生活にくわえて、がん検診に行き、精密検査となったら早めに受診すること、そして万が一にもがんが見つかった場合はきちんと通院することが、がんによる死亡率を下げるのにつながるということだ。
最後に松田先生が語る。
「がんの死亡率を下げるには、がんを早期に発見して、迅速かつ適正な治療へとつながる仕組みが重要。ランキングを見て一喜一憂するのではなく、がんで亡くなりやすい地域とそうでない地域を比べて、がん予防のヒントを見つけることが大切なのです」
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