2023年6月8日 15:50
多くの人が知らない「6、7月の熱帯夜」の恐怖…心筋梗塞、脳梗塞など死亡リスクが増加!
暑さによって心臓の機能低下が起きているのでしょう。
また、脳梗塞や心筋梗塞などは血管が詰まって起こる病気も少なくありません。気温の上昇により汗をかくことで、血液が濃くなりドロドロに。血栓ができやすくなり、脳や心臓で詰まって発症してしまうのです」(キム助教)
とりわけ血管が狭くなる動脈硬化がある場合は、熱帯夜が「引き金」となって、突然死を招く可能性が高いという。
■持病のない人でも突然死のリスクが
さらに、動脈硬化のような持病がない人でも、“熱ストレス”の影響に注意が必要だと指摘するのは、救急医療に約20年携わってきた「すぎおかクリニック」院長の杉岡充爾先生。
「血管は収縮と拡張を繰り返して全身にくまなく血液を送っています。ところが過剰なストレスがかかると血管は突然けいれんを起こして強く収縮。血流が止まり、脳梗塞や心筋梗塞など、重篤な血管の病気を招きます。
熱帯夜の熱ストレスでは、血管自体に動脈硬化のような障害が起きていなくても、血管のけいれんが発生して血管を詰まらせてしまうことも。働き盛りの人でも突然死することがあるのです」
熱帯夜に限らず、人はストレスを感じると、血管へのダメージを最小限にとどめるため、副腎で作られる抗ストレスホルモン(コルチゾール)