2023年6月8日 15:50
多くの人が知らない「6、7月の熱帯夜」の恐怖…心筋梗塞、脳梗塞など死亡リスクが増加!
■初夏でも暑さへの油断は大敵!
しかしいったいなぜ、涼しい地域ほど熱帯夜の影響を受けてしまうのか?キム助教が解説する。
「暑さに慣れていないこと、体力が落ちている高齢者が多いことなどが影響していそうです。
さらに北海道や東北はエアコンの、普及率が低く、関東や西日本では90%以上なのに対して、北海道は40%程度、東北地方でも普及率は8割を切っています。
暑さに不慣れなうえ、エアコンがなければ、熱帯夜のダメージが直撃してしまうのです」
さらに、夏真っ盛りよりも初夏の熱帯夜のほうが、死亡リスクが高いという。近年は6月に熱帯夜が発生することも。この6〜7月は要注意の季節なのだ。
「初夏の死亡率の高さも、暑さに体が慣れていないことが影響しているのでしょう
また、本格的な夏ではないからと、無理をしてエアコンをつけなかったり、水分補給をしなかったりすることも。ちょっとした油断が命を落とすことにつながってしまうのです」(キム助教)
今回の研究報告で興味深いのは、熱帯夜と関連する死因があることを突き止めていることだ。
「熱帯夜と関係する死因では心血管疾患、虚血性心疾患、脳血管疾患、脳出血、脳梗塞など血管トラブルによる病気が目立ちます。