日本人が失明する原因第4位の「病的近視」。急な「視力0.1未満」なら疑って
「スマホやタブレットを見る時間が増えた」が半数以上を占めていた。コロナ禍で、至近距離でスマホやパソコンなど、ブルーライトを放射する画面を長時間見続けたことで、その悪影響がわかりやすく視力に表れたようだ。
■「近視」の仕組みと「病的近視」との違い
視力低下の主な症状に近視がある。軽い近視の場合は、毛様体筋が水晶体を引っ張ってピントを調節しようとするが、近視が悪化すると、距離の近いものを見るときに焦点が奥にいきすぎて水晶体の調節をしてもピントが合わなくなっていく。
「近視が強度になると、ピントを合わせようと眼球のほうが奥へと長くなり、眼球が楕円形に変わっていきます。いったん形状が変わってしまった眼球の形状は、元に戻ることはありません。つまり、ここまで悪化した視力は、もう回復させることはできないということになります」
眼球の直径(眼軸)が長くなるほど、さまざまな目の悪化が生じ、病的近視という状態になりうる。
「強い近視だと、視力は0.1未満になっているはずです。
眼軸の正常値は24~26ミリですが、27ミリ、28ミリと伸びていくと、病的近視になるリスクがどんどん上がります。病的近視は日本では失明原因の第4位にもなっています(公益財団法人・長寿科学振興財団「健康長寿ネット」