「乾いたタオルで汗を拭く」「制汗剤を多用」…夏のニオイの元「皮膚ガス」発生にご用心
たとえば、「夫の枕がくさい」と嘆く妻たちは多いだろうが、男性に見られる「ミドル脂臭」が原因。これは、汗に含まれる乳酸の代謝によって発生する「ジアセチル」と皮脂の成分がまざり合い、古びた油のようなにおいが主に後頭部から出てくるという。
男女ともに40~50代で目立ってくるのが「加齢臭」だ。
「年齢を重ねると皮脂が酸化されてできる成分の『2-ノネナール』が増え、枯れ草や古本に似たにおいがするようになります。主に頭部や耳の周辺、背中や胸、おなかなど体の中心部から出てきます。また、蒸れた足裏のにおいのもととなるのが『イソ吉草酸』で、これも常在菌の作用によるものです。2つ目は『汗腺由来』です。汗に含まれる『酢酸』が原因で、汗をかいたときに酸っぱいにおいがします。
2つとも洗って落ちるのでにおい対策はしやすいでしょう。3つ目の『血液由来』は、血液中に流れている化学物質が揮発して、皮膚表面から染み出してくるもの。夏バテなどで疲労やストレスがたまりますと、血液中のアンモニア濃度が上昇し、皮膚から『疲労臭』がしみ出してきます。お酒を飲んだり、にんにくを食べたりした後に出るにおいも血液由来になり、これらは洗っても落ちません」