インフル大流行のなか「せき止め」が在庫不足に…解消は来春以降か
ところが厚生労働省は『せき止め薬が足りない』といった現場の訴えが以前から出ていたのに、増産を要請したのは、10月に入ってからです」(坂巻さん)
製造体制の見直しも、整うまでには当然時間を要する。
「ジェネリック薬は安価なため『コストに見合わない』と増産を見送る企業もあると聞きます。増産態勢に入るのは早くても来年とみられます。そのため、在庫不足を解消できるのは来年春ごろになりそうです」(坂巻さん)
今冬のインフル・コロナ流行シーズンは、せき止めや痰切り薬不足のまま過ごすことを余儀なくされそうなのだ。
「かかりつけ薬局があれば、代替薬などを入手できるかもしれません。ただ、控えてほしいのは、薬が足りないからと、必要以上に処方してもらおうとすること。市販薬への影響も出てくるので、店頭での買い占めなども避けましょう。そして何より、引き続きの感染予防が求められます」(坂巻さん)
一刻も早く、必要としている患者のもとに、適切に薬が届けられる状況が戻ることを願うばかりだ。
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