3stories_愛と情熱から生まれた、歴代の「クレンジング オイル」とその変遷
「クレンジング オイル」から少し話が逸れるが、シュウ ウエムラでは早くからホリスティックビューティに注目をしていたという。それはきっと植村秀の生い立ちーー非常に裕福な家庭で育った。しかし、幼少時より体が弱かったそうだ。そんな植村でもできる仕事は何か、と考えた末に選び、志したのが、メイクアップアーティストだった。当時の日本には、男性のメイクアップアーティストは未だいなかった時代。メイクアップスクールに通ったときも男性は植村だけだったというーーが関係しているのではないか、と思えてならない。実際、“髪と肌は表裏一体である”という言葉を残し、ヘアケアアイテムは今もなお精力的にブランドとして取り組み続けている。
1988年に発表した、「ヒロ クレンジング オイル」、
そんな植村の生まれや家族についての考え方は、3作めとなる「クレンジング オイル」でも感じさせてくれる。
1988年に発表された「ヒロ クレンジング オイル」は、肌の弱かった植村の母、廣子さんに捧げた一品だ。敏感肌用の誕生の裏には、母への愛情と敬意があった。