皮膚を保湿することは、アトピー性皮膚炎の症状の緩和や改善、予防にとって重要な要素だといえます。
肌の保湿のしかた
アトピー性皮膚炎を起こしている肌には保湿が必要と考えられますが、大きく分けて2通りの保湿方法があります。
皮膚の表面の保護
アトピー性皮膚炎の肌に必要な保湿として、しっかりと皮膚の表面を保護するタイプの保湿剤の使用が考えられます。このような保湿剤には、皮脂膜のように肌の表面を覆って異物の侵入や水分の蒸発を防ぎます。肌の表面を保護する代表的な保湿剤に白ワセリンがあります。ローションタイプやクリームタイプなどさまざまにあり、医療機関の処方に限らず市販のものを使用することでも同じ効果が得られます。高価なものを少量ずつ使うよりも、肌に合うものを惜しまず多めに使うことが必要な場合もあります。
皮膚の水分を保持
アトピー性皮膚炎の肌は乾燥しやすく水分量が低下しているため、肌に水分を与えて保持する保湿が必要です。
このタイプの保湿剤は以下のように3つに分類されます。
<外気の水分の吸着>
外気に存在する水分を吸着して保湿する成分を配合した保湿剤ですが、湿度の低い場合には保湿力が発揮できないことがあります。