薬剤の形状には、クリーム、軟膏、ローション、テープ剤などがあり、症状の状態や部位によって選択します。
・重症
激しい炎症によって皮膚が腫れ上がる腫脹(しゅちょう)やむくみ、ただれ、皮膚がジクジクした状態である浸潤(しんじゅん)、炎症をくり返すことによって皮膚がゴワゴワに乾燥した状態である苔癬化(たいせんか)をともなう紅斑、皮膚の表面が細かくはがれてフケ状に落ちる状態である鱗屑(りんせつ)の激化、かさぶた、直径1cm以下で皮膚面から隆起する発疹の丘疹(きゅうしん)の多発、水疱、数多い掻き壊し痕など、皮膚炎の症状が激しい状態をさします。使用するステロイドのランクは、ベリーストロングやストロングが処方され、ストロンングクラスでも効果が確認されない場合にはその部位のみに限定的にストロンゲストランクのステロイド外用薬を使用することがあります。
・中等症
中等度未満の紅斑や鱗屑、丘疹、掻き壊し痕などの症状が主体とされ、ステロイド外用薬のランクはストロングやミディアムクラスの処方が考えられます。
・軽症
乾燥や軽度の鱗屑、紅斑などが主な症状で、ステロイド外用薬は主にミディアムクラス以下のランクが選択されることが一般的です。