機能性食品の内臓脂肪低減機能と遺伝子多型との関連性を研究し論文として公開
を構築することができました。
しかしながら、本研究で同定できた遺伝子多型や構築できた予測モデル式はいずれも、研究業界でコンセンサスの取れている有意水準は満たしていないため、別の検証試験にて再現性を確認する必要があります。
本研究によって、腸溶性LFの機能の個人差に遺伝的な要素が関与しており、その機能が遺伝子多型により予測できる可能性が示唆されました。また本研究では、過去に実施した臨床試験の被験者に対して、事後的に唾液を採取して研究を行いました。遺伝子データは基本的に生涯変わらないものであることから、このように事後的な唾液採取のみで簡便に研究を実施することが可能です。今回のような研究を様々な機能性食品で展開することにより、各個人の遺伝子解析結果に基づいた最適な機能性食品、つまりテーラーメード機能性食品を提案することも可能となり、健康寿命の延伸に寄与することが期待されます。
本研究結果の概要図
■用語解説
注1 ゲノムワイド関連解析(GWAS):ヒトゲノム全体の多くの遺伝子多型を決定し、遺伝子多型の頻度と病気や量的形質との関連を統計的に調べる方法です。
注2 ここでのp値とは、統計検定により遺伝子多型と腸溶性LF摂取における内臓脂肪低減機能との関連性がないと仮定した場合に偶然同様の関連が起きる確率のことを言います。