弘前大学と雪印メグミルクの共同研究講座「ミルク栄養学研究講座」健康ビッグデータ解析より、骨代謝や骨強度は、日常的な牛乳・乳製品摂取と関係することが示されました
掲載誌:Bone Reports. 2024, 21, 101770;
https://doi.org/10.1016/j.bonr.2024.101770(2024年4月29日付)
■論文掲載内容のポイント
・日本人成人の健康ビッグデータを用い、牛乳・乳製品摂取と骨の健康について分析を行いました。
・牛乳・乳製品摂取と骨代謝マーカーおよび骨強度値の間に相関が認められたことで、日常的な牛乳・乳製品摂取は、骨の健康にとって必要な栄養補給に寄与することが示唆されました。
【論文の要約】
〇背景および目的
牛乳・乳製品は、多くの栄養素をバランス良く含む食品であり、タンパク質やカルシウム、ビタミンDのような必須栄養素に加え、乳酸菌やビフィズス菌のように発酵食品に含まれる有用な栄養素を含む。骨折は死亡リスクにつながる疾病のひとつであり、骨粗鬆症は骨折リスクを高 める。牛乳・乳製品の摂取は、骨の健康に有用であるが、詳細な骨の健康状態と牛乳・乳製品摂取量の関連は明らかではない。
現代の日本食は、和食に代表される伝統的な日本食と、西洋食が混合した食習慣であり、ヨーグルトの摂取は比較的多いものの、牛乳およびチーズの摂取量は世界的に低い。