脚が重要!抱っこ紐選びポイントは?【3児ママ小児科医のラクになる育児】
であれば尚良いな、と思って選びました。詳しく解説します。
首が安定するか
生まれたばかり〜首がすわるまでも抱っこ紐は使えますが、一番気をつけたいのは“首が安定するか”です。低月齢時から縦抱きもできる抱っこ紐もありますが、しっかり首がホールドされているものを使いたいものです。
また、首がすわったあとも、“寝ているときに首が曲がりすぎて気道を圧迫しないか”を気をつけたほうがいいです。
スリングは、抱っこ中の窒息を疑わせる事件がいくつかありますが、ほぼ首がすわっている生後3カ月の赤ちゃんでも窒息の報告があります。気道が一番広くなるのは、首を軽く後ろに倒している状態なので、首が前に曲がってしまう抱き方には気をつけましょう。
股関節にいいか
赤ちゃんのベストな姿勢というのは「frog position」といって、ガニ股で股関節が曲がっている状態です。
この状態だと股関節をきちんと成長させることができ、股関節脱臼を防ぐことができます。1歳すぎてもう歩くようになった子は、この体位はそこまで気にしなくていいですが、0歳のときにはきちんとした体位で抱っこしてあげましょう。
どの抱っこ紐でもこの「frog position」ができていないことがあります。また、抱っこ紐ではないですが、おくるみで包むときも股関節は”曲げて”くるんであげてくださいね。
できれば姿勢も気を付けて
0歳の赤ちゃんの自然な姿勢は、ゆるく背中が曲がっている姿勢です。胸に対面抱っこしてあげると、その自然な姿勢を取りやすいと言われています。
最近前向き抱っこの赤ちゃんが増えていますが、あまりに小さいと腰が反りすぎてしまうため、私は生後9カ月くらい経ち、腰がしっかりしてからがいいのではないかと思っています。
安心安全で生活がラクになる抱っこ紐を!
今回は姿勢をメインに選び方を見てきましたが、抱っこ紐で一番多いのは“落下事故”です。正しい使い方をして、落下を防ぎましょう。
抱っこでスキンシップをたくさんすることは、赤ちゃんの精神的発達にもとても良いと思います。ぜひ、抱き方、安全性に気をつけつつ、楽しい抱っこライフを送ってくださいね!
著者:医師 医療法人アドベンチスト会東京衛生病院 小児科医師 保田典子 先生
医療法人アドベンチスト会東京衛生病院小児科医師。