母「正直に言いなよ」新しい男を嫌いか母親に尋ねられ、娘はまさかの返答を<ママの彼氏がヤバイ>
両親と妹と弟がいる小1のあおいさんの家は、お金と女にだらしのない父の影響で借金まみれ。幼いあおいさんにとって両親の離婚は生活が変化する大きな転機でした。「その男」は、父の職場の後輩で父が自宅に彼を招いたのが出会いのきっかけ。強行突破の離婚後、別れた父への恐怖心と女手だけの子育てに不安でいっぱいの母の心の隙間を埋めるように、父の後輩はあおいさん一家に近づいてきました。
母は整体師の資格を取り、それまでよりも一層忙しくなります。ピンちゃんに逆らうこと、母への言いつけ、どちらも自分たちのためにならないと刷り込まれたあおいさんたちは、ただ黙って耐えることが一番楽だと学びます。
しかし、それはあおいさんの体にストレスとなって現れていましたーー。
「正直に言いな」これが最初で最後のチャンスかもしれない……
長女あおいさんの10円ハゲを知ったピンちゃんは、さすがにその原因に自身の責任を感じたようで、母に現在の同居状態から自分だけ住む場所を変えたほうがいいのではと相談をします。
ピンちゃんからの相談を受けて、母はあおいさんと話し合いをします。ピンちゃんがあおいさんの10円ハゲが自分のせいかもしれないと気にしており、あおいさんがピンちゃんのことをどう思っているかを尋ねます。
「ピンちゃんのこと嫌い?いいよ、あおいが嫌ならママ別れてあげる」
ピンちゃんといるときの母の笑顔、あおいさんのことで自分を責めたピンちゃんは悪い人じゃないこと、そしてこれまでのこと。いろんな思いがあおいさんの中で駆け巡りーー。
「嫌いじゃないよ」と母に答えるのでした。
◇ ◇ ◇
「〜のこと好き?(嫌い?)」小さな子どもによく投げかけられる質問ですが、子どもだからといって本音をぶつけるとは限りません。むしろあおいさんのように、母の思いも汲み取って自分の気持ちを押し込めることは多いのではないでしょうか。
みなさんの小さな頃はいかがでしたか? そしてお子さんはいかがですか?
著者:マンガ家・イラストレーター 鈴村五月